合格まで一緒に頑張りましょう!合言葉は「毎日コツコツ」

社会保険労務士合格研究室

ご質問に答えます 国民年金法

R6-247 4.30

1号から除外される厚生年金保険法に基づく老齢給付等を受けることができる者とは?【社労士受験対策】

 国民年金の第1号被保険者から除外される「厚生年金保険法に基づく老齢給付等を受けることができる者」についてご質問がありました。

 

まず、第1号被保険者の定義を条文で読んでみましょう。

第7条第1項第1

日本国内に住所を有する20歳以上60歳未満の者であって2号被保険者及び第3号被保険者のいずれにも該当しないもの(厚生年金保険法に基づく老齢給付等を受けることができる者その他この法律の適用を除外すべき特別の理由がある者として厚生労働省令で定める者を除く。以下「第1号被保険者」という。)

 

 「厚生年金保険法に基づく老齢給付等を受けることができる者」は、第1号被保険者から除外されます。

 

20歳以上60歳未満で、「厚生年金保険法に基づく老齢給付等を受けることができる者」とは、どんな人でしょう?

 

 例えば、昭和1541日以前生まれで一定の要件を満たした女性の特別支給の老齢厚生年金の支給開始年齢は、「55歳から59歳まで」の間でした。

 早ければ55歳から特別支給の老齢厚生年金を受けることができました。その場合、「厚生年金保険法に基づく老齢給付等を受けることができる」者になりますので、第1号被保険者から除外されます。

 他に、坑内員、船員も一定要件を満たせば、早ければ55歳から老齢厚生年金を受けることができました。

 

注意しましょう

「受給資格期間を満たしている者」ではありませんので、注意してください。

 例えば、現在、55歳の人で保険料納付済期間+保険料免除期間が10年以上ある場合は、受給資格期間を満たしています。しかし、実際に老齢厚生年金を「受けることはできない」ので、第1号被保険者からは除外されません。

 

 

「厚生年金保険法に基づく老齢給付等を受けることができる者」は国民年金に「任意加入」できます。

条文を読んでみましょう。

附則第5条第1項 (任意加入被保険者)

 次の各号のいずれかに該当する者(第2号被保険者及び第3号被保険者を除く)は、厚生労働大臣に申し出て、被保険者となることができる。

1 日本国内に住所を有する20歳以上60歳未満の者であって、厚生年金保険法に基づく老齢給付等を受けることができるもの(この法律の適用を除外すべき特別の理由がある者として厚生労働省令で定める者を除く。)

2 日本国内に住所を有する60歳以上65歳未満の者(この法律の適用を除外すべき特別の理由がある者として厚生労働省令で定める者を除く。)

3 日本国籍を有する者その他政令で定める者であって、日本国内に住所を有しない20歳以上65歳未満のもの

 

 第1号被保険者から除外される「厚生年金保険法に基づく老齢給付等を受けることができる者」は、1の規定で国民年金に任意加入できます。

 先ほどの例の昭和1541日以前生まれの女性で、「55歳から59歳まで」の間に特別支給の老齢厚生年金を受けることができたとしても、65歳からの老齢基礎年金は満額支給されるとは限りません

 老齢基礎年金を満額にしたい又は満額に近づけたい場合は、国民年金に任意加入して保険料を納付することができます。

社労士受験のあれこれ