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社会保険労務士合格研究室

令和6年度択一式を振り返りましょう(厚生年金保険法)

R7-032 9.26

<令和6年度厚年>同月得喪の場合の被保険者期間【社労士受験対策】

令和6年度の試験を振り返って、今後の勉強に役立てましょう。

今日は、厚生年金保険法の択一式です。

 

「被保険者期間」の計算について条文を読んでみましょう。

法第19条第1項、第2

① 被保険者期間を計算する場合には、によるものとし、被保険者の資格を取得したからその資格を喪失した月の前月までをこれに算入する。

② 被保険者の資格を取得した月にその資格を喪失したときは、その月を1か月として被保険者期間に算入する。ただし、その月に更に被保険者又は国民年金の被保険者(国民年金法に規定する第2号被保険者を除く。)の資格を取得したときは、この限りでない。

 

ポイント!

★被保険者期間は「月単位」で計算します。

(例1)令和6221日入社・同年925日退職(26日喪失)の場合

2月

3月

4月

5月

6月

7月

8月

9月

取得

 

 

 

 

 

 

喪失

・被保険者の資格を取得した月(2月)からその資格を喪失した月(9月)の前月まで

・被保険者期間→ 2月から8月まで

 

(例2)令和6221日入社・同年930日退職の場合

2月

3月

4月

5月

6月

7月

8月

9月

10

取得

 

 

 

 

 

 

 

喪失

930日退職の場合、101日が資格喪失日です。

・被保険者の資格を取得した月(2月)からその資格を喪失した月(10月)の前月まで

・被保険者期間→ 2月から9月まで

 

 

(例3)令和6103日入社・同月20日退職、その月にさらに厚生年金保険・国民年金の被保険者の資格を取得していない場合

10

取得

喪失

・資格を取得した月に資格を喪失した場合

・被保険者期間 → 1か月

 

(例4)令和6103日入社・同月20日退職、その月にさらに国民年金の第1号被保険者の資格を取得した場合

10

取得

喪失

・被保険者期間に算入しない

 

令和6年の問題をどうぞ!

R6年問3-D

 甲は、令和651日に厚生年金保険の被保険者の資格を取得したが、同月15日にその資格を喪失し、同日、国民年金の第1号被保険者の資格を取得した。この場合、同年5月分については、1か月として厚生年金保険における被保険者期間に算入する。

 

 

 

 

 

 

【解答】

R6年問3-D】 ×

 厚生年金保険の資格を取得した月に資格を喪失した場合は、1か月として、厚生年金保険の被保険者期間に算入されるのが原則です。

ただし、その月にさらに国民年金の第1号被保険者の資格を取得した場合は、その月は、厚生年金保険の被保険者期間には算入されません。

 問題文は、「同年5月分については、厚生年金保険における被保険者期間に算入しない。」となります。

 

 

過去問をどうぞ!

①【R5年出題】

 被保険者期間を計算する場合には、月によるものとし、被保険者の資格を取得した月からその資格を喪失した月の前月までをこれに算入する。

 

 

 

 

 

【解答】

①【R5年出題】 〇

 被保険者期間は月単位で計算します。被保険者の「資格を取得した」からその「資格を喪失した月の前月」までを算入します。

 

 

②【R2年出題】

 厚生年金保険の保険料は、被保険者の資格を取得した月についてはその期間が1日でもあれば徴収されるが、資格を喪失した月については徴収されない。よって月末日で退職したときは退職した日が属する月の保険料は徴収されない。

 

 

 

 

 

【解答】

②【R2年出題】 ×

 「厚生年金保険の保険料は、被保険者期間の計算の基礎となる各月につき、徴収するものとする。」とされています。 

    被保険者の資格を取得した月についてはその期間が1日でもあれば、厚生年金保険の保険料は徴収されます。例えば、930日に資格取得した場合でも、9月分の保険料は徴収されます。

    資格を喪失した月については、保険料は徴収されません。月末日で退職したときは、翌月1日が資格喪失日になりますので、「退職した日が属する月」の保険料は徴収されます。

    先ほどの(例2)をみてみましょう。

令和6221日入社・同年930日退職の場合

2月

3月

4月

5月

6月

7月

8月

9月

10

取得

 

 

 

 

 

 

 

喪失

    930日退職の場合、101日が資格喪失日です。被保険者期間に算入されるのは、 2月から9月までですので、9月分(退職した日が属する月)の保険料が徴収されます。

(法第81条第2項)

 

 

③【H30年出題】

 被保険者期間を計算する場合には、月によるものとし、例えば、平成29101日に資格取得した被保険者が、平成30330日に資格喪失した場合の被保険者期間は、平成2910月から平成302月までの5か月間であり、平成303月は被保険者期間には算入されない。なお、平成30330日の資格喪失以後に被保険者の資格を取得していないものとする。

 

 

 

 

 

【解答】

③【H30年出題】 〇

 平成29101日に資格取得・平成30330日に資格喪失の場合の被保険者期間は、平成2910月から平成302月までの5か月間です。

資格を喪失した月(平成303月)は、被保険者期間には算入されません。

 

 

④【H28年出題】

 適用事業所に平成2831日に採用され、第1号厚生年金被保険者の資格を取得した者が同年320日付けで退職し、その翌日に被保険者資格を喪失し国民年金の第1号被保険者となった。その後、この者は同年41日に再度第1号厚生年金被保険者となった。この場合、同年3月分については、厚生年金保険における被保険者期間に算入されない。

 

 

 

 

 

【解答】

④【H28年出題】 〇

 平成283月について

1日資格取得・20日付け退職・21日に資格喪失、さらに国民年金の第1号被保険者の資格を取得

→ 平成283月は、厚生年金保険の被保険者期間に算入されません。

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