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社会保険労務士合格研究室

令和6年度択一式を振り返りましょう(厚生年金保険法)

R7-072 11.05

<令和6年の問題を振り返って>配偶者以外の者が遺族厚生年金の受給権者の場合

令和6年度の試験を振り返って、今後の勉強に役立てましょう。

今日は、厚生年金保険法の択一式です。

 

配偶者以外の者に遺族厚生年金を支給するときのルールを確認しましょう。

条文を読んでみましょう。

60条第2

 配偶者以外の者に遺族厚生年金を支給する場合において、受給権者が2人以上であるときは、それぞれの遺族厚生年金の額は、受給権者ごとに算定した額を受給権者の数で除して得た額とする。

61条第1

 配偶者以外の者に遺族厚生年金を支給する場合において、受給権者の数に増減を生じたときは、増減を生じた月の翌月から、年金の額を改定する。

 

 例えば、遺族厚生年金の受給権者が、父と母の場合、それぞれの遺族厚生年金の額は、年金の額を2で割った額となります。

 

令和6年の問題をどうぞ!

R6年問5-エ】

 夫(70歳)と妻(70歳)は、厚生年金保険の被保険者期間を有しておらず、老齢基礎年金を受給している。また、夫妻と同居していた独身の子は厚生年金保険の被保険者であったが、3年前に死亡しており、夫妻は、それに基づく遺族厚生年金も受給している。この状況で夫が死亡し、遺族厚生年金の受給権者の数に増減が生じたときは、増減が生じた月の翌月から、妻の遺族厚生年金の年金額が改定される。

 

 

 

 

 

【解答】

R6年問5-エ】 〇

 遺族厚生年金の受給権者が2人(死亡した者からみると父と母)ですので、それぞれに、遺族厚生年金の額を2で割った額が支給されます。

 その後、夫(父)が死亡した場合、遺族厚生年金の受給権者は2人から1人に減少します。その場合、減少が生じた月の翌月から、母(妻)の遺族厚生年金の年金額が改定されます。

 

 

過去問をどうぞ!

①【R2年出題】

 配偶者以外の者に遺族厚生年金を支給する場合において、受給権者の数に増減を生じたときは、増減を生じた月の翌月から、年金額を改定する。

 

 

 

 

【解答】

①【R2年出題】 〇

 増減を生じた月の「翌月から」、年金額が改定されます。「翌月から」がポイントです。

 

 

②【H26年出題】

 遺族厚生年金の受給権者である子が2人いる場合において、そのどちらかが死亡したときは、他の受給権者に支給される遺族厚生年金の額は、受給権者の数に減少が生じた月の翌月から改定される。

 

 

 

 

【解答】

②【H26年出題】 〇

 例えば、遺族厚生年金の受給権者である子がABの2人いる場合で、Aが死亡したときは、Bに支給される遺族厚生年金の額は、受給権者の数に減少が生じた月の翌月から改定されます。

 ちなみに、Bの年金額は、A2分の1ずつだったものが、Aの死亡によりB1人で受けることになりますので、Bの年金額は増額します。

 

 

③【H21年出題】

 被保険者期間が300月以上である被保険者の死亡により、配偶者以外の者に遺族厚生年金を支給する場合において、受給権者が2人以上であるときは、それぞれの遺族厚生年金の額は、死亡した被保険者の被保険者期間を基礎として計算した老齢厚生年金の報酬比例部分の年金額の計算の例により計算した額の4分の3に相当する額を受給権者の数で除して得た額である。

 

 

 

 

 

【解答】

③【H21年出題】 〇

 配偶者以外の者に遺族厚生年金を支給する場合で、受給権者が2人以上であるときは、それぞれの遺族厚生年金の額は、受給権者の数で除して得た額となります。

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