合格まで一緒に頑張りましょう!合言葉は「毎日コツコツ」

社会保険労務士合格研究室

  健康保険法「任意継続被保険者」

R7-237 04.22

任意継続被保険者の保険料の前納

 任意継続被保険者は、保険料を、その月の10までに納付しなければなりません。

 なお、初めて納付すべき保険料は、保険者が指定する日までに納付しなければなりません。

 例えば、427日に退職したとすると、428日に被保険者資格を喪失します。

任意継続被保険者となった場合は、428日に任意継続被保険者の資格を取得します。任意継続被保険者としての保険料は、4月分から徴収されます。

 

任意継続被保険者の保険料は前納することができます。

条文を読んでみましょう。

165条 (任意継続被保険者の保険料の前納)

① 任意継続被保険者は、将来の一定期間の保険料を前納することができる。

② 前納すべき額は、当該期間の各月の保険料の額から政令で定める額を控除した額とする。

③ 前納された保険料については、前納に係る期間の各月の初日が到来したときに、それぞれその月の保険料が納付されたものとみなす。

④ 保険料の前納の手続、前納された保険料の還付その他保険料の前納に関して必要な事項は、政令で定める。 

 

 

過去問をどうぞ!

①【H30年出題】

 一般の被保険者に関する毎月の保険料は、翌月末日までに、納付しなければならない。任意継続被保険者に関する毎月の保険料は、その月の10日までに納付しなければならないが、初めて納付すべき保険料については、被保険者が任意継続被保険者の資格取得の申出をした日に納付しなければならない。

 

 

 

 

【解答】

①【H30年出題】 ×

<保険料の納付期日>

・一般の被保険者の保険料は、翌月末日

・任意継続被保険者の保険料は、その月の10日(ただし、初めて納付すべき保険料については、「保険者が指定する日」まで)

「任意継続被保険者の資格取得の申出をした日」は誤りです。

(法第164条第1項)

 

 

②【R2年出題】

 任意継続被保険者は、将来の一定期間の保険料を前納することができる。この場合において前納すべき額は、前納に係る期間の各月の保険料の額の合計額である。

 

 

 

 

【解答】

②【R2年出題】 ×

 前納すべき額は、前納に係る期間の各月の保険料の額から政令で定める額を控除した額となります。

 

 

③【H26年出題】

 任意継続被保険者が保険料を前納する場合は、4月から9月まで若しくは10月から翌年3月までの6か月間又は4月から翌年3月までの12か月間を単位として行うものとなっているが、当該6か月又は12か月の間において、任意継続被保険者の資格を喪失することが明らかである者については、当該6か月間又は12か月間のうち、その資格を喪失する日の属する月の前月までの期間の保険料について前納を行うことができる。

 

 

 

 

 

【解答】

③【H26年出題】 〇

★任意継続被保険者の保険料の前納期間の単位について

(原則)

4月から9月までの6か月間

10月から翌年3月までの6か月間

4月から翌年3月までの12か月間

 

当該6か月又は12か月の間に、

「任意継続被保険者の資格を取得した者」

その資格を取得した日の属する月の翌月以降の期間について前納できる

当該6か月又は12か月の間に、

「その資格を喪失することが明らかである者」

その資格を喪失する日の属する月の前月までの期間について前納できる

(令第48条)

 

 

④【H30年出題】

 任意継続被保険者が保険料を前納する場合、4月から9月まで若しくは10月から翌年3月までの6か月間のみを単位として行わなければならない。

 

 

 

 

【解答】

④【H30年出題】 ×

 「4月から翌年3月までの12か月間」の単位もあります。

 また、当該6か月又は12か月の間において、任意継続被保険者の資格を取得した者又はその資格を喪失することが明らかである者についての例外もあります。

 ③の問題をご覧ください。

 

 

⑤【R5年出題】

 任意継続被保険者は、将来の一定期間の保険料を前納することができるが、前納された保険料については、前納に係る期間の各月の初日が到来したときに、それぞれその月の保険料が納付されたものとみなす。

 

 

 

 

【解答】

⑤【R5年出題】 〇

 前納された保険料については、前納に係る期間の各月の初日が到来したときに、それぞれその月の保険料が納付されたものとみなされます。

 なお、国民年金の保険料の前納との違いに注意しましょう。

 国民年金は、「前納に係る期間の各月が経過した際に、それぞれその月の保険料が納付されたものとみなす。」となります。(国民年金法第93条)

 

 

⑥【H22年選択式】

 任意継続被保険者は、将来の一定期間の保険料を前納することができる。前納された保険料については、前納に係る期間の< A >が到来したときに、それぞれその月の保険料が納付されたものとみなす。

 任意継続被保険者は、保険料を前納しようとするときは、前納しようとする額を前納に係る期間の< B >までに払い込まなければならない。

 前納すべき保険料額は、前納に係る期間の各月の保険料の合計額から、その期間の各月の保険料の額を< C >による複利現価法によって前納に係る期間の最初の月から当該各月までのそれぞれの期間に応じて割り引いた額の合計額を控除した額とする。

 保険料の前納期間は、4月から9月まで、もしくは10月から翌年3月までの6か月間または4月から翌年3月までの12か月間を単位として行うものとされているが、例えば、任意継続被保険者の資格を取得した月が4月であった場合、最も早く前納をおこなうことができる前納に係る期間の初月は、< D >である。

 

 

 

 

 

【解答】

A> 各月の初日

B> 初月の前月末日

C> 年4分の利率

D> 5月

 

★<D>について

 6か月又は12か月の間において、任意継続被保険者の資格を取得した者については、当該6か月間又は12か月間のうち、その資格を取得した日の属する月の翌月以降の期間の保険料について前納を行うことができます。

 問題文は、4月に資格を取得していますので、5月以降の期間の保険料について前納を行うことができます。

(則第139条、令第48条、令第49条)

社労士受験のあれこれ