国民年金法、厚生年金保険法の時効として「2年」と「5年」があります。
国民年金と厚生年金保険の違う点を意識してください。
では、まず国民年金法から。
(国民年金法)
(時効)
年金給付を受ける権利(当該権利に基づき支払期月ごとに又は一時金として支払うものとされる給付の支給を受ける権利を含む。)は、その支給事由が生じた日から5年を経過したときは、時効によつて、消滅する。
保険料その他この法律の規定による徴収金を徴収し、又はその還付を受ける権利及び死亡一時金を受ける権利は、2年を経過したときは、時効によつて消滅する。
<問題 H18年出題>
給付を受ける権利は、その支給事由が生じた日から5年を経過したときは時効によって消滅する。
【解答】 ×
「給付」を受ける権利ではなく「年金給付」を受ける権利の時効は5年です。
★★注意しましょう★★
国民年金の「給付」は、老齢基礎年金、障害基礎年金、遺族基礎年金、付加年金、寡婦年金、死亡一時金。「給付」の内容には「年金」と「一時金」があります。
「給付」と「年金給付」では範囲が違うことに注意してください。
給付のうち、「年金給付」の時効は5年、「死亡一時金」の時効は2年です。
次は厚生年金保険です。
(厚生年金保険法)
(時効)
保険料その他この法律の規定による徴収金を徴収し、又はその還付を受ける権利は、2年を経過したとき、保険給付を受ける権利(当該権利に基づき支払期月ごとに又は一時金として支払うものとされる保険給付の支給を受ける権利を含む。)は、5年を経過したときは、時効によつて、消滅する。
<問題 H23年出題>
保険給付を受ける権利は、5年を経過したとき、時効により消滅する。
【解答】 ○
★★ポイント★★
「保険給付」を受ける権利の時効は5年です。「保険給付」ですので、年金も一時金も両方とも時効は5年です。
<国年と厚年の時効の比較>
2年 | 5年 | |
国民年金法 | 保険料その他国民年金法の規定による徴収金を徴収し、又は還付を受ける権利 死亡一時金を受ける権利 | 年金給付を受ける権利 |
厚生年金法 | 保険料その他厚生年金保険法の規定による徴収金を徴収し、又は還付を受ける権利 | 保険給付を受ける権利 |
科目別 国民年金法
科目別 厚生年金保険法
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