平成29年1月27日に、平成29年度の年金額が発表されました。
まずは老齢基礎年金の満額の計算式を確認しましょう。
満額の年金額 → 780,900円 × 改定率
年金額は、毎年度「改定率」を改定することによって改定されます。
改定率の改定は
★ 新規裁定者の場合 → 名目手取り賃金変動率を基準に改定される
★ 既裁定者の場合 → 物価変動率を基準に改定される
指標を確認すると
★ 物価変動率 → マイナス0.1%
★ 名目手取り賃金変動率 → マイナス1.1%
ポイント どちらもマイナスで、名目手取り賃金変動率の方が、物価変動率より、下落率が大きいことに注目してください。
・ 年金額の改定は、名目手取り賃金変動率よりも物価変動率が下回ることを前提としています。
・ が、今年度は、逆になっていますよね。
・ そのため、今年度は、例外で、新規裁定者も物価変動率によって改定されることになります。
マクロ経済スライドはどうなる?
今年度は、物価変動率がマイナスですので、マクロ経済スライドによる調整率はかかりません。(マイナスをさらにマイナスにはしません。)
★ マクロ経済スライドは、賃金や物価がプラスになった場合の調整です。
今年度の年金額の計算式
★ 新規裁定者も既裁定者も「物価変動率」によって改定されます。
★ 改定率 = H28年度の改定率(0.999)× 物価変動率(0.999)= 0.998
★ 今年度の年金額
780,900円 × 0.998 = 779,338.2円
50円未満を切り捨て、50円以上100円未満を100円に切り上げて、
平成29年度の老齢基礎年金の満額は、779,300円となります。
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