R3-169
今日は労基法です!
令和2年度の問題をどうぞ!
<問5-オ>
使用者は、労働者の死亡又は退職の場合において、権利者の請求があった場合においては、7日以内に賃金を支払い、労働者の権利に属する金品を返還しなければならないが、この賃金又は金品に関して争いがある場合においては、使用者は、異議のない部分を、7日以内に支払い、又は返還しなければならない。
【解答】 〇
労基法第23条は、労働者の退職の際に、労働者の金品を迅速に返還すべきことを規定した条文です。足止め策に利用することなどを防止するためです。
例えば、退職した労働者から賃金支払いの請求があった場合は、所定の賃金支払い日前でも、請求日から7日以内に支払わなければなりません。
ちなみに、「権利者」とは、退職の場合は労働者本人、死亡の場合は相続人です。
また、賃金又は金品に関して争いがある(賃金の額などについて労使で争いがある)場合は、異議のない部分を7日以内に支払うこととなっています。
(昭22.9.13基発17号)
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①<H30年出題>
労働基準法第20条第1項に定める解雇予告手当は、同法第23条に定める、労働者の退職の際、その請求に応じて7日以内に支払うべき労働者の権利に属する金品にはあたらない。
②<H12年出題>
使用者は、労働者が退職する場合において、労働者から請求があった場合においては、争いがある部分を除き、7日以内に賃金を支払い、積立金、保証金、貯蓄金その他名称のいかんを問わず、労働者の権利に属する金品を返還しなければならない。このことは、退職手当についても同様である。
【解答】
①<H30年出題> 〇
解雇予告手当は、「解雇の申し渡しと同時に支払うべきもの」とされています。
(昭23.3.17基発464号)
②<H12年出題> ×
退職手当は、通常の賃金とは扱いが異なり、「予め就業規則等で定められた支払時期」に支払えばよいとされています。
(昭26.12.27基収5483号)
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