R3-204
年金の仕組みを勉強しましょう。
引き続き、テーマは「加給年金額」です。
今日は、「届出」についてです。
こちらの問題をどうぞ!
①<H21年出題>
老齢厚生年金の受給権者は、加給年金額の対象者である配偶者が65歳に達したとき、子(障害等級1級又は2級に該当する子を除く。)が、18歳に達した日以後の最初の3月31日が終了したとき又は子が20歳に達したときは、10日以内に必要事項を記載した届書を日本年金機構に提出しなければならない。
【解答】 ×
問題文の場合、不該当の届出は要りません。
ポイント! 加給年金額対象者の不該当の理由が「年齢」の場合は届出不要
配偶者又は子が、加給年金額の対象から外れるのは次のいずれかに該当した場合です。
1 死亡したとき。
2 受給権者による生計維持の状態がやんだとき。
3 配偶者が、離婚又は婚姻の取消しをしたとき。
4 配偶者が、65歳に達したとき。
5 子が、養子縁組によって受給権者の配偶者以外の者の養子となったとき。
6 養子縁組による子が、離縁をしたとき。
7 子が、婚姻をしたとき。
8 子(障害等級の1級又は2級に該当する障害の状態にある子を除く。)について、18歳に達した日以後の最初の3月31日が終了したとき。
9 障害等級の1級又は2級に該当する障害の状態にある子(18歳に達する日以後の最初の3月31日までの間にある子を除く。)について、その事情がやんだとき。
10 子が、20歳に達したとき。
★ 加給年金額対象者が不該当になった場合は、10日以内に必要事項を記載した届書を日本年金機構に提出しなければなりませんが、不該当の事由が「年齢」の場合(上記4、8、10の場合)は、届出は要りません。
例えば、配偶者が離婚した場合は届け出が必要です。(届け出がないと、日本年金機構は、誰がいつ離婚したかを把握できないからです)
(厚生年金保険法第44条第4項、施行規則第32条)
では、こちらの問題をどうぞ
②<H18年出題>
老齢厚生年金の受給権者であって、大正15年4月2日以後から昭和41年4月1日以前生まれの者については、その者の配偶者が65歳に達したときに加給年金額が加算されなくなり、振替加算も行われない。
【解答】 ×
老齢厚生年金の受給権者の配偶者が65歳に達したときは、加給年金額が加算されなくなるという部分は正しいです。
しかし、その配偶者が大正15年4月2日以後から昭和41年4月1日以前生まれの場合は、その配偶者の老齢基礎年金に振替加算が行われます。
今日で加給年金額のお話は終わります。明日からのテーマは「振替加算」です。
社労士受験のあれこれ