R4-073
令和3年の問題から労働基準法を学びましょう。
今日は「前借金相殺の禁止」です。
では、どうぞ!
①【R3年問2C】
労働基準法第17条にいう「労働することを条件とする前貸の債権」には、労働者が使用者から人的信用に基づいて受ける金融や賃金の前払いのような弁済期の繰上げ等で明らかに身分的拘束を伴わないものも含まれる。
【解答】
①【R3年問2C】 ×
問題文のような「明らかに身分的拘束を伴わないもの」は、労働することを条件とする債権には「含まれない」とされています。
(昭22.9.13発基17号、昭33.2.13基発第90号)
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②【H27年出題】
労働基準法第17条は、前借金その他労働することを条件とする前貸しの債権と賃金とを相殺することを禁止し、金銭貸借関係と労働関係とを完全に分離することにより金銭貸借に基づく身分的拘束の発生を防止することを目的としたものである。
【解答】
②【H27年出題】 〇
第17条は、金銭貸借関係と労働関係とを完全に分離することで、身分的拘束の発生を防止することを目的とした条文です。
(法第17条)
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③【H28年出題】
労働者が、実質的にみて使用者の強制はなく、真意から相殺の意思表示をした場合でも、前借金その他労働することを条件とする前貸の債権と賃金を相殺してはならない。
④【H25年出題】
労働契約を締結する際に、労働者の親権者が使用者から多額の金銭を借り受けることは、人身売買や労働者の不当な足留めにつながるおそれがあるため、当該労働者の賃金と相殺されるか否かを問わず、労働基準法第17条に違反する。
【解答】
③【H28年出題】 ×
「前借金その他労働することを条件とする前貸の債権と賃金を相殺すること」は使用者側で行うことのみが禁止されます。労働者からの意思により相殺することは禁止されていません。
④【H25年出題】 ×
第17条で禁止しているのは、前借金自体ではなく、「労働者の賃金と相殺」することです。「当該労働者の賃金と相殺されるか否かを問わず」の部分が誤りです。
最後に条文を穴埋めで確認しましょう!
第17条 (前借金相殺の禁止)
使用者は、前借金その他< A >ことを条件とする前貸の債権と賃金を< B >してはならない。
【解答】
A 労働する
B 相殺
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