R4-175
遺族基礎年金の失権事由を確認しましょう。
まず、「配偶者」と「子」の共通の失権事由からです。
では、条文を見てみましょう。
第40条 遺族基礎年金の受給権は、受給権者が次の各号のいずれかに該当するに至ったときは、消滅する。 1 死亡したとき。 2 婚姻をしたとき。 3 養子となったとき(直系血族又は直系姻族の養子となったときを除く。)。 2について・・・届出をしていないが、事実上婚姻関係と同様の事情にある場合を含む。 3について・・・届出をしていないが、事実上養子縁組関係と同様の事情にある者を含む。 |
配偶者が受給する場合、子が受給する場合の共通の失権事由です。
1、2、3のいずれかに該当すれば、遺族基礎年金の受給権は消滅します。
では、過去問をどうぞ!
①【H20年出題】(改正による修正あり)
遺族基礎年金の失権事由のうち配偶者と子に共通するものは、受給権者が、死亡したとき、婚姻をしたとき、及び直系血族又は直系姻族以外の養子になったときである。
②【H30年出題】
遺族基礎年金の受給権は、受給権者が婚姻をしたときは消滅するが、老齢基礎年金の支給繰上げの請求をしても消滅しない。
③【R1年出題】
遺族基礎年金の受給権者である子が、死亡した被保険者の兄の養子となったとしても、当該子の遺族基礎年金の受給権は消滅しない。
④【H16年出題】
夫の死亡により遺族基礎年金の受給権者となった妻が、夫の父と養子縁組をした場合、当該遺族基礎年金の受給権は消滅しない。
【解答】
①【H20年出題】(改正による修正あり) 〇
配偶者と子に共通する失権事由は、「死亡」、「婚姻」、「直系血族又は直系姻族以外の養子」の3つです。
②【H30年出題】 〇
老齢基礎年金の支給繰上げの請求をしても、遺族基礎年金の受給権は消滅しません。
③【R1年出題】 ×
受給権者である子から見ると、「死亡した被保険者の兄」は叔父にあたり、直系ではなく傍系血族です。「直系血族又は直系姻族以外」の養子になった場合は、遺族基礎年金の受給権は消滅しますので、叔父(傍系血族)の養子になった場合は、遺族基礎年金は失権します。
④【H16年出題】 〇
「夫の父」は直系姻族です。直系姻族との養子縁組ですので、当該遺族基礎年金の受給権は消滅しません。
次回、配偶者、子それぞれ特有の失権事由に続きます。
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