R6-086
過去問で解ける問題をみていきましょう。
今日は健康保険法です。
健康保険法では、『「被保険者」とは、適用事業所に使用される者及び任意継続被保険者をいう。』と定義されています。(法第3条第1項)
過去問をどうぞ!
①【H25年出題】
適用事業所に使用されるに至った日とは、事実上の使用関係の発生した日であり、事業所調査の際に資格取得届のもれが発見された場合は、すべて事実の日にさかのぼって資格取得させるべきものである。
②【H26年出題】
適用事業所に期間の定めなく採用された者について、就業規則に2か月の試用期間が定められている場合は、その間は、被保険者とならず、試用期間を経過した日の翌日から被保険者となる。
【解答】
①【H25年出題】 〇
被保険者資格は、「適用事業所に使用されるに至った日」に取得します。(法第35条)
「適用事業所に使用されるに至った日」とは、事実上の使用関係の発生した日です。事業所調査の際に資格取得届のもれが発見された場合は、「事実の日にさかのぼって」資格を取得します。資格取得日を「調査の日」とするのは誤りです。
(昭和5.11.6保規第522号)
②【H26年出題】 ×
試用期間が定められていたとしても、被保険者資格は、「適用事業所に使用されるに至った日=雇入れの当初」から取得します。試用期間中も被保険者となります。「試用期間を経過した日の翌日から被保険者となる」は誤りです。
(昭和13.10.22社庶第229号)
では、令和5年の問題をどうぞ!
①【R5年出題】
健康保険の被保険者が、労働協約又は就業規則により雇用関係は存続するが会社より賃金の支給を停止された場合、例えば病気休職であって実務に服する見込みがあるときは、賃金の支払停止は一時的なものであり使用関係は存続するものとみられるため、被保険者資格は喪失しない。
②【R5年出題】
事業所の休業にかかわらず、事業主が休業手当を健康保険の被保険者に支給する場合、当該被保険者の健康保険の被保険者資格は喪失する。
【解答】
①【R5年出題】 〇
<健康保険の被保険者が、労働協約又は就業規則等により雇用関係は存続するが会社より賃金の支給を停止されたような場合>
・ 例えば病気休職等の場合は、賃金の支払停止は一時的なものであり使用関係は存続するものとみられるため、被保険者資格は喪失しません。
・ なお、被保険者の長期にわたる休職状態が続き実務に服する見込みがない場合又は公務に就任しこれに専従する場合等においては被保険者資格を喪失させるのが妥当とされています。
(昭和26.3.9保文発第619号)
②【R5年出題】 ×
事業主が休業手当を支給する期間中は、被保険者資格を継続させること、とされていますので、問題文の被保険者の健康保険の被保険者資格は喪失しません。
(昭和25.4.14保発第20号)
社労士受験のあれこれ
毎日コツコツYouTubeチャンネル
チャンネル登録よろしくお願いします