R6-117
過去問で解ける問題をみていきましょう。
今日は健康保険法です。
条文を読んでみましょう。
第118条 ① 被保険者又は被保険者であった者が、次の各号のいずれかに該当する場合には、疾病、負傷又は出産につき、その期間に係る保険給付(傷病手当金及び出産手当金の支給にあっては、厚生労働省令で定める場合に限る。)は、行わない。 1 少年院その他これに準ずる施設に収容されたとき。 2 刑事施設、労役場その他これらに準ずる施設に拘禁されたとき。 ② 保険者は、被保険者又は被保険者であった者が前項各号のいずれかに該当する場合であっても、被扶養者に係る保険給付を行うことを妨げない。 |
少年院等に収容されたとき、刑事施設、労役場に拘禁されたときは、公費負担で療養が行われますので、健康保険の保険給付は制限されます。
制限されるのは、「疾病、負傷、出産」で、死亡については制限はありません。
また、傷病手当金、出産手当金の支給について制限が行われるのは、厚生労働省令で定める場合に限ります。
では、過去問をどうぞ!
①【H26年出題】
保険者は、被保険者が少年院その他これに準ずる施設に収容されたときには、疾病、負傷又は出産につき、その期間に係る保険給付(傷病手当金及び出産手当金の支給にあっては、厚生労働省令で定める場合に限る。)を行わないが、被扶養者に係る保険給付を行うことは妨げられない。
②【H29年出題】
保険者は、被保険者又は被保険者であった者が、刑事施設、労役場その他これらに準ずる施設に拘禁された場合には、被扶養者に対する保険給付を行うことができない。
③【H22年出題】
被扶養者が少年院その他これに準ずる施設に収容されたとき、疾病、負傷または出産につき、その期間に係る保険給付はすべて行わない。
【解答】
①【H26年出題】 〇
保険者は、被保険者が少年院等に収容されたときには、疾病、負傷又は出産につき、その期間に係る保険給付(傷病手当金及び出産手当金の支給にあっては、厚生労働省令で定める場合に限る。)は行いません。しかし、被保険者がそのようなときでも、被扶養者に係る保険給付は行われます。
(第118条第1項、2項)
②【H29年出題】 ×
被保険者又は被保険者であった者が、刑事施設、労役場等に拘禁された場合でも、被扶養者に対する保険給付は行われます。
(第118条第2項)
③【H22年出題】 ×
第118条の規定は、「被扶養者」について準用されます。その場合、「保険給付」とあるのは、「当該被扶養者に係る保険給付」と読み替えます。
(第122条)
被扶養者が少年院その他これに準ずる施設に収容されたとき、その期間に係る保険給付はすべて行わないではなく、「その期間に係る当該被扶養者に係る保険給付は行わない」となります。
では、令和5年の問題をどうぞ!
【R5年出題】
被保険者又は被保険者であった者が、少年院その他これに準ずる施設に収容されたとき又は刑事施設、労役場その他これらに準ずる施設に拘禁されたときのいずれかに該当する場合には、疾病、負傷又は出産につき、その期間に係る保険給付(傷病手当金及び出産手当金の支給にあっては、厚生労働省令で定める場合に限る。)は行わないが、その被扶養者に係る保険給付も同様に行わない。
【解答】
【R5年出題】 ×
被保険者又は被保険者であった者が、少年院等に収容されたとき又は刑事施設、労役場等に拘禁された場合でも、その被扶養者に係る保険給付は行われます。
(第118条第1項、2項)
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