R6-227 4.10
過去問から学びましょう。
今日は健康保険法です。
傷病手当金の待期期間をみていきましょう。
まず、条文を読んでみましょう。
第99条第1項 被保険者(任意継続被保険者を除く。)が療養のため労務に服することができないときは、その労務に服することができなくなった日から起算して3日を経過した日から労務に服することができない期間、傷病手当金を支給する。 |
傷病手当金は、労務に服することができなくなった日から起算して3日を経過した日から支給されます。
傷病手当金が支給されない最初の3日間を「待期」といいます。待期の完成は、傷病手当金が支給される条件の一つです。
では、過去問をどうぞ!
①【H28年出題】
傷病手当金の支給要件として継続した3日間の待期期間を要するが、土曜日及び日曜日を所定の休日とする会社に勤務する従業員が、金曜日から労務不能となり、初めて傷病手当金を請求する場合、その金曜日と翌週の月曜日及び火曜日の3日間で待期期間が完成するのではなく、金曜日とその翌日の土曜日、翌々日の日曜日の連続した3日間で待期期間が完成する。
【解答】
①【H28年出題】 〇
労務に服することができない状態が3日間連続していれば、待期は完成します。
金 | 土 所定休日 | 日 所定休日 | 月 | 火 |
労務不能 | 労務不能 | 労務不能 | 労務不能 | 労務不能 |
所定休日も通算されますので、金曜日とその翌日の土曜日、翌々日の日曜日の連続した3日間で待期期間が完成します。
(S32.1.31保発2の2)
②【H28年出題】
引き続き1年以上被保険者(任意継続被保険者、特例退職被保険者又は共済組合の組合員である被保険者を除く。)であった者が傷病により労務不能となり、当該労務不能となった日から3日目に退職した場合には、資格喪失後の継続給付として傷病手当金の支給を受けることはできない。
【解答】
②【H28年出題】 〇
資格喪失日前に労務不能の日が3日間継続しているのみでは、資格喪失後の継続給付としての傷病手当金は支給されません。
傷病手当金は、4日目以後に支給されるので、3日目に退職した場合は資格喪失の際に、傷病手当金を受けられる状態になっていないからです。
(第104条、S32.1.31保発2の2)
③【H28年出題】
被保険者が就業中の午後4時頃になって虫垂炎を発症し、そのまま入院した場合、その翌日が傷病手当金の待期期間の起算日となり、当該起算日以後の3日間連続して労務不能であれば待期期間を満たすことになる。
【解答】
③【H28年出題】 ×
待期期間は、「労務不能になった日」から起算します。ただし、「業務終了後」に労務不能になった場合は、翌日から起算します。
問題文は、就業中に労務不能になっていますので、「入院した日の翌日」ではなく、「入院した日」が待期期間の起算日となります。
(S5.10.13保発52)
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