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令和9年度版

毎日コツコツ。 社労士受験のあれこれ

【厚生年金保険法】2以上の種別の被保険者であった期間

R9-046 10.09

厚年|2以上の種別の被保険者であった期間を有する者の年金

「被保険者の種別」とは

→ 第1号厚生年金被保険者、第2号厚生年金被保険者、第3号厚生年金被保険者又は第4号厚生年金被保険者のいずれであるかの区別をいいます。

 例えば、民間企業の会社員(第1号厚生年金被保険者)と地方公務員(第3号厚生年金被保険者)の期間がある場合は、2以上の種別の被保険者であった期間を有する者となります。

 

 今回は、2以上の種別の被保険者であった期間を有する者の「老齢厚生年金」と「遺族厚生年金」をみていきます。

 

令和8年の問題を解いてみましょう

①【R8年問3-B】

 2以上の種別の被保険者であった期間を有する者に係る老齢厚生年金について、厚生年金保険法第42条(受給権者)の規定を適用する場合においては、第1号厚生年金被保険者期間、第2号厚生年金被保険者期間、第3号厚生年金被保険者期間又は第4号厚生年金被保険者期間に係る被保険者期間ごとに適用するものとされている。

 

 

 

 

【解答】

①【R8年問3-B】 〇

<2以上の種別の被保険者であった期間を有する者に係る老齢厚生年金>

 第1号厚生年金被保険者期間、第2号厚生年金被保険者期間、第3号厚生年金被保険者期間又は第4号厚生年金被保険者期間に係る被保険者期間ごとに適用されます。

図でイメージしましょう

第2号厚生年金被保険者期間

15年

第1号厚生年金被保険者期間

25年

→ 15年分は国家公務員共済組合が決定し、支払を行います。

→ 25年分は厚生労働大臣が決定し、支払を行います。

(法第78条の26)

 

 

<参考>令和6年の問題も解いてみましょう

【R6年出題】

 2以上の種別の被保険者であった期間を有する者に係る老齢厚生年金の額は、その者の2以上の種別の被保険者であった期間を合算して一の期間に係る被保険者期間のみを有するものとみなして平均標準報酬額を算出し計算することとされている。

 

 

 

 

 

【解答】

【R6年出題】 ×

 「合算して一の期間に係る被保険者期間のみを有するものとみなして」ではありません。

「各号の厚生年金被保険者期間ごと」に、平均標準報酬額を算出し計算します。

 

 

 

②【R8年問4-B】

 2以上の種別の被保険者であった期間を有する者の遺族に係る遺族厚生年金(厚生年金保険法第58条第1項第1号から第3号までのいずれかに該当することにより支給されるものに限る。)の額については、死亡した者に係る2以上の被保険者の種別に係る被保険者であった期間を合算し、1の期間に係る被保険者期間のみを有するものとみなして、遺族厚生年金の額の計算及びその支給停止に関する規定その他政令で定める規定が適用される。

 

 

 

 

 

【解答】

②【R8年問4-B】 〇

<2以上の種別の被保険者であった期間を有する者の遺族厚生年金(短期要件)>

死亡した者に係る2以上の被保険者の種別に係る被保険者であった期間を合算し、1の期間に係る被保険者期間のみを有するものとみなして、遺族厚生年金の額の計算及びその支給停止に関する規定が適用されます。

短期要件の遺族厚生年金を図でイメージしましょう

                             ▼死亡日

第2号厚生年金被保険者期間

第1号厚生年金被保険者期間

→ 死亡日に加入していた実施機関が、他の分も含めて年金額を計算します。

  図の場合は、厚生労働大臣が決定し、支払を行います。

(法第78条の32第1項)

 

 

<参考>平成28年の問題も解いてみましょう

【H28年出題】

 第1号厚生年金被保険者期間が15年、第3号厚生年金被保険者期間が18年ある老齢厚生年金の受給権者が死亡したことにより支給される遺族厚生年金は、それぞれの被保険者期間に応じてそれぞれの実施機関から支給される。

 

 

 

 

 

【解答】

【H28年出題】 〇

<2以上の種別の被保険者であった期間を有する者の遺族厚生年金(長期要件)>

 「長期要件」の遺族厚生年金は、老齢厚生年金と同じ考え方です。

 第1号厚生年金被保険者期間が15年、第3号厚生年金被保険者期間が18年ある老齢厚生年金の受給権者が死亡したことにより支給される遺族厚生年金(長期要件)は、それぞれの被保険者期間に応じてそれぞれの実施機関から支給されます。

(法第78条の32第2項)

 

 

せっかくなので、障害厚生年金もみておきましょう

【H29年出題】

 2以上の種別の被保険者であった期間を有する者に係る障害厚生年金の額は、初診日における被保険者の種別に係る被保険者期間のみが計算の基礎とされる。

 

 

 

 

 

【解答】

【H29年出題】 ×

<2以上の種別の被保険者であった期間を有する者の障害厚生年金>

 「障害厚生年金の受給権者であって、当該障害に係る障害認定日において2以上の種別の被保険者であった期間を有する者に係る当該障害厚生年金の額については、その者の2以上の被保険者の種別に係る被保険者であった期間を合算し、一の期間に係る被保険者期間のみを有するものとみなして、障害厚生年金の額の計算及びその支給停止に関する規定その他政令で定める規定を適用する。」とされています。

 短期要件の遺族厚生年金と同じ考え方です。

(法第78条の30)

なお、支給に関する事務は、「初診日」における被保険者の種別に応じた実施機関が行います。

 

YouTubeはこちらからどうぞ!

→ https://youtu.be/k8Po8fR3RTw?si=-25_BswoP1qy_spY

社労士受験のあれこれ

【国民年金法】被保険者資格

R9-045 10.08

国年|被保険者資格の得喪

被保険者について条文を読んでみましょう

法第7条 次の各号のいずれかに該当する者は、国民年金の被保険者とする。

(1) 日本国内に住所を有する20歳以上60歳未満の者であって第2号被保険者及び第3号被保険者のいずれにも該当しないもの(厚生年金保険法に基づく老齢給付等を受けることができる者その他この法律の適用を除外すべき特別の理由がある者として厚生労働省令で定める者を除く。(以下「第1号被保険者」という。)

(2) 厚生年金保険の被保険者 (65歳以上の者にあっては、老齢基礎年金、老齢厚生年金その他の老齢又は退職を支給事由とする年金たる給付の受給権を有しない被保険者に限る。)」(以下「第2号被保険者」という。)

(3) 第2号被保険者の配偶者(日本国内に住所を有する者又は外国において留学をする学生その他の日本国内に住所を有しないが渡航目的その他の事情を考慮して日本国内に生活の基礎があると認められる者として厚生労働省令で定める者に限る。)であって主として第2号被保険者の収入により生計を維持するもの(第2号被保険者である者その他この法律の適用を除外すべき特別の理由がある者として厚生労働省令で定める者を除く。以下「被扶養配偶者」という。)のうち20歳以上60歳未満のもの(以下「第3号被保険者」という。)

 

令和8年の問題を解いてみましょう

①【R8年問6-A】

 厚生年金保険の被保険者の資格を取得したときは、その者が20歳未満でも、国民年金の第2号被保険者資格を取得する。

 

 

 

 

【解答】

①【R8年問6-A】 〇

<年齢要件>

 第1号被保険者と第3号被保険者には、「20歳以上60歳未満」の年齢要件がありますが、第2号被保険者にはありません。

 第2号被保険者=厚生年金保険の被保険者ですので、厚生年金保険の被保険者の資格を取得したときは、20歳未満でも、国民年金の第2号被保険者資格を取得します。

 

 

②【R8年問6-B】

 国民年金法第109条の2の2第1項に規定する学生等被保険者が学生納付特例事務法人に学生納付特例申請をしたときは、学生等被保険者により提出された申請書類を、当該法人が日本年金機構に提出した日に学生納付特例申請があったものとみなす。

 

 

 

 

【解答】

②【R8年問6-B】 ×

<学生納付特例事務法人に学生納付特例申請の委託をしたとき>

 「学生納付特例事務法人」とは、学生納付特例申請に関する事務を適正かつ確実に実施することができると認められるものとして指定するものをいいます。

 学生納付特例事務法人は、大学等で、学生等被保険者の委託を受けて、学生等被保険者に係る学生納付特例申請をすることができます。

 学生等被保険者が学生納付特例事務法人に学生納付特例申請の委託をしたときは、当該委託をした日に、学生納付特例申請があったものとみなす。とされています。

 「学生等被保険者により提出された申請書類を、当該法人が日本年金機構に提出した日」ではありません。

(法第109条の2の2第1項)

 

 

③【R8年問6-C】 

国民年金第1号被保険者の甲は、日本国内に住所を有しなくなった日に、さらに国民年金第2号被保険者に該当するに至った。この場合、甲は、国民年金第2号被保険者に該当するに至った日に国民年金第1号被保険者資格を喪失する。

 

 

 

 

【解答】

③【R8年問6-C】 〇

<第1号被保険者が国内に住所を有しなくなったとき>

 第1号被保険者には、「国内居住要件」があります。

 そのため、第1号被保険者が「日本国内に住所を有しなくなったとき」は翌日に資格を喪失します。

 ただし、日本国内に住所を有しなくなった日に、更に「第2号被保険者若しくは第3号被保険者」に該当するに至ったときは、その日に、第1号被保険者資格を喪失します。

 この場合は、「第1号被保険者」から「第2号被保険者」に種別変更ではありません。

(法第9条)

 

 

 

④【R8年問6-D】

 第3号被保険者とは、第2号被保険者の被扶養配偶者のうち20歳以上60歳未満の者のことであるが、被扶養配偶者の認定については令和8年4月1日以降、認定対象者の年間収入が、労働条件通知書等の労働契約の内容が確認できる書類において規定される時給・労働時間・日数等を用いて算出した年間収入の見込み額が基準額未満である場合を想定し、労働契約段階では見込み難い時間外労働に対する賃金等の臨時収入を含めないで判定される。

 

 

 

 

 

【解答】

④【R8年問6-D】 〇

<被扶養者の認定>

 被扶養配偶者の認定については以下の通りとなっています。

被扶養者の認定における年間収入について、令和8年4月1日以降は、「労働条件通知書」等の労働契約内容がわかる書類に記載のある賃金から見込まれる年間収入が130万円未満であり、かつ、他の収入が見込まれず、

・扶養認定を受ける方が被保険者と同一世帯に属している場合には、被保険者の年間収入の2分の1未満であると認められる場合

・扶養認定を受ける方が被保険者と同一世帯に属していない場合には、被保険者からの援助による収入額より少ない場合

には、原則として、被扶養者に該当するものとして取り扱います。

これにより、従来の判定方法では基準額を超えていても、労働契約段階で基準額を超えていない場合は被扶養者として認定できる可能性があります。

(日本年金機構ホームページより)

(令和7.10.1保保発1001第3号、年管管発 1001第3号)

 

 

 

⑤【R8年問6-E】

 第1号被保険者及び第3号被保険者は、第2号被保険者に該当することとなった場合を除き、60歳に達した日に国民年金の被保険者の資格を喪失する。

 

 

 

 

 

【解答】

⑤【R8年問6-E】 〇

<60歳に達した日>

 第1号被保険者及び第3号被保険者は、「20歳以上60歳未満」の年齢要件があるため、「60歳に達した日」(その日)に国民年金の被保険者の資格を喪失します。

 

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→ https://youtu.be/GuEONZTus7E?si=LgG0p4oL3n01JvxC

社労士受験のあれこれ

【国民年金法】前納

R9-044 10.07

国年|前納と還付請求の関係

前納について条文を読んでみましょう

法第93条 (保険料の前納)

① 被保険者は、将来の一定期間の保険料を前納することができる。

② 前納すべき額は、当該期間の各月の保険料の額から政令で定める額を控除した額とする。

③ 前納された保険料について保険料納付済期間又は保険料4分の3免除期間、保険料半額免除期間若しくは保険料4分の1免除期間を計算する場合においては、前納に係る期間の各月が経過した際に、それぞれその月の保険料が納付されたものとみなす。

④ 保険料の前納手続、前納された保険料の還付その他保険料の前納について必要な事項は、政令で定める。

 

政令を読んでみましょう

令第9条第1項 (前納保険料の還付)

① 保険料を前納した後、前納に係る期間の経過前において、被保険者(第1号ロ又は第2号に掲げる場合にあっては、第1号被保険者に限る。)が次の各号のいずれかに該当するに至つた場合は、その者(法第9条第1号に該当するに至った場合においては、その者の相続人)の請求に基づき、前納した保険料のうちそれぞれ当該各号に定める期間に係るものを還付する。

(1)次のいずれかに該当するに至った場合  → 未経過期間

イ 被保険者の資格を喪失した場合

ロ 第2号被保険者又は第3号被保険者となった場合

(2) 次のいずれかに該当するに至った場合 → 納付することを要しないものとされた保険料に係る期間

イ 産前産後期間の免除又は育児免除の規定により前納に係る期間の保険料につきその全部又は一部を納付することを要しないものとされた場合

ロ 法定免除、全額免除、一部免除若しくは学生納付特例、納付猶予の規定により前納に係る期間の保険料につきその全部又は一部を納付することを要しないものとされた場合

 

今回のテーマを確認しましょう

・任意加入被保険者が前納期間の途中で第1号被保険者資格を取得した場合

・前納期間の途中で産前産後期間の保険料納付義務が免除される場合

・前納期間の途中で第2号被保険者資格を取得したとき

・前納期間の途中で障害基礎年金の受給権者となったとき

・障害基礎年金の受給権者は前納できるかどうか

 

 

令和8年の問題を解いてみましょう

①【R8年問4-A】

 任意加入被保険者として保険料を前納した者が、前納期間の途中で第1号被保険者資格を取得した場合に当該被保険者が希望したときは、未経過期間に係る前納保険料の還付請求を求めず、当該期間を第1号被保険者の保険料納付済期間として算入させる。

 

 

 

 

 

【解答】

①【R8年問4-A】 〇

 政令第9条第1項の趣旨を読んでみましょう

 政令第9条第1項は、被保険者資格を喪失した時点における未経過期間に係る前納保険料を還付する旨を規定している。

これは、前納期間の途中で被保険者資格を喪失し、未経過期間について保険料を納付する必要がなくなった場合に、未経過期間に係る前納保険料を還付する趣旨である。

 したがって、例えば、任意加入被保険者が保険料を前納したが、前納期間の途中で資格喪失した後に引き続き第1号被保険者となった場合には、第1号被保険者として保険料を納付することが引き続き必要であるため、未経過期間に係る前納保険料を還付して、改めて第1号被保険者として当該未経過期間分の保険料納付を求めなければならないわけではない。

 国民年金の被保険者が保険料を前納したが、前納期間の途中で被保険者資格を喪失した後、引き続き第2号被保険者及び第3号被保険者以外の被保険者資格を取得した場合について、当該被保険者が希望した場合には、未経過期間に係る前納保険料について還付の請求を求めず、引き続き取得した被保険者資格として保険料納付済期間に算入することとする。

(平成22.11.29年年発1129第1号)

 

 

 

②【R8年問4-B】

 第1号被保険者として保険料を前納した者が、前納期間の途中で国民年金法第88条の2の規定により産前産後期間の保険料納付義務が免除される場合は、未経過期間に係る前納保険料の還付請求を求めず、当該保険料を免除期間後の保険料として充当する。

 

 

 

 

 

 

【解答】

②【R8年問4-B】 ×

 前納期間の途中で産前産後期間の保険料納付義務が免除される場合は、請求に基づき、未経過期間に係る前納保険料が還付されます。

 

 

 

③【R8年問4-C】

 第1号被保険者として保険料を前納した者が、前納期間の途中で第2号被保険者資格を取得したときは、未経過期間に係る前納保険料の還付請求を求めず、当該期間を第2号被保険者の保険料納付済期間として算入させる。

 

 

 

 

 

【解答】

③【R8年問4-C】 ×

 前納期間の途中で第2号被保険者資格を取得したときは、請求に基づき、未経過期間に係る前納保険料が還付されます。

 

 

 

④【R8年問4-D】

 保険料を前納した者が、前納期間の途中で障害基礎年金の受給権者となったときは、既に納付した前納保険料は、その全額が保険料納付済期間として将来の老齢基礎年金の額に反映されるため、還付請求できない。

 

 

 

 

 

【解答】

④【R8年問4-D】 ×

ポイント!

① 国民年金保険料を前納した後に免除に該当するようになった場合に、免除該当日前に納付された前納保険料のうち免除に該当した月分以後の分に係るものについて、還付が可能です。

② 遡及して法定免除となった場合に、当該法定免除となった期間の分として免除該当後に納付されていた保険料については、本人が特に希望する場合には、当該期間を保険料納付済期間として取り扱うことができます。

(法第89条)

条文を読んでみましょう

法第89条

① 被保険者(産前産後期間の免除、育児免除並びに一部免除の適用を受ける被保険者を除く。)が次の各号のいずれかに該当するに至ったときは、その該当するに至った日の属する月の前月からこれに該当しなくなる日の属する月までの期間に係る保険料は、既に納付されたものを除き、納付することを要しない。

(1) 障害基礎年金又は厚生年金保険法に基づく障害を支給事由とする年金たる給付その他の障害を支給事由とする給付であって政令で定めるものの受給権者(最後に障害状態に該当しなくなった日から起算して障害状態に該当することなく3年を経過した障害基礎年金の受給権者(現に障害状態に該当しない者に限る。)その他の政令で定める者を除く。)であるとき。

(2)生活保護法による生活扶助その他の援助であって厚生労働省令で定めるものを受けるとき。

(3) 前2号に掲げるもののほか、厚生労働省令で定める施設に入所しているとき。

② ①の規定により納付することを要しないものとされた保険料について、被保険者又は被保険者であった者から当該保険料に係る期間の各月につき、保険料を納付する旨の申出があったときは、当該申出のあった期間に係る保険料に限り、①の規定は適用しない。(=保険料の納付・前納が可能)

 

 

⑤【R8年問4-E】

 障害基礎年金の受給権者は、保険料納付を要しないため、保険料の前納はできない。

 

 

 

 

【解答】

⑤【R8年問4-E】 ×

 法定免除に該当する場合(障害基礎年金の受給権者となったとき等)に、将来の年金権確保のために特に希望する者については、その後に納付すること又は前納を行うことが可能です。

(法第89条)

 

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→ https://youtu.be/ebmGdpReYj0?si=2Mzipd_kCCc8dQS0

社労士受験のあれこれ

【健康保険法】健康保険組合のこと

R9-043 10.06

健康保険組合の問題を解いてみましょう

今回のテーマを確認しましょう

・健康保険組合の予算と決算

・健康保険組合の規約の変更

・健康保険組合の付加給付

・健康保険組合の借入金

・健康保険組合の財政調整

 

では、令和8年の問題を解いてみましょう

①【R8年問5-ア】

 健康保険組合の会計年度は、毎年4月1日に始まり、翌年3月31日に終わる。健康保険組合は、毎年度、収入支出の予算を作成し、当該年度の開始前に、厚生労働大臣に届け出なければならない。これを変更したときも、同様である。また毎年度終了後6か月以内に事業及び決算に関する報告書を作成し、厚生労働大臣に提出しなければならない。さらに毎月の事業状況を翌月20日までに管轄地方厚生局長等に報告しなければならない。

 

 

 

 

【解答】

①【R8年問5-ア】 〇

条文を読んでみましょう

令第15条 (会計年度)

 健康保険組合の会計年度は、毎年4月1日に始まり、翌年3月31日に終わる。

 

令第16条第1項 (予算の届出等)

① 健康保険組合は、毎年度、収入支出の予算を作成し、当該年度の開始前に、厚生労働大臣に届け出なければならない。これを変更したときも、同様とする。

 

令第24条第1項 (報告書の提出)

 健康保険組合は、毎年度終了後6か月以内に、厚生労働省令で定めるところにより、事業及び決算に関する報告書を作成し、厚生労働大臣に提出しなければならない。

 

則第14条 (事業状況の報告)

 健康保険組合は、別に厚生労働大臣が定めるところにより、毎月の事業状況を翌月20日までに管轄地方厚生局長等(当該健康保険組合の主たる事務所の所在地を管轄する地方厚生局長等をいう。)に報告しなければならない。

 

 

 

②【R8年問5-イ】

 健康保険組合は、規約において、名称、事務所の所在地、健康保険組合の設立に係る適用事業所の名称及び所在地、組合会に関する事項、役員に関する事項、組合員に関する事項、保険料に関する事項、準備金その他の財産の管理に関する事項、公告に関する事項などを定めなくてはならない。また、これらの規約内容のすべての変更は厚生労働大臣の認可を受けなければ、その効力を生じない。

 

 

 

 

 

【解答】

②【R8年問5-イ】 ×

 規約の変更は、「厚生労働大臣の認可を受けなければ、その効力を生じない。」のが原則です。

 ただし、規約内容の一部は、変更について「遅滞なく、これを厚生労働大臣に届け出なければならない。」となっています。規約内容の変更のすべてについて厚生労働大臣の認可が必要なわけではありません。

条文を読んでみましょう

法第16条 (規約)

① 健康保険組合は、規約において、次に掲げる事項を定めなければならない。

(1) 名称

(2) 事務所の所在地

(3) 健康保険組合の設立に係る適用事業所の名称及び所在地

(4) 組合会に関する事項

(5) 役員に関する事項

(6) 組合員に関する事項

(7) 保険料に関する事項

(8) 準備金その他の財産の管理に関する事項

(9) 公告に関する事項

(10) 前各号に掲げる事項のほか、厚生労働省令で定める事項

② 規約の変更(厚生労働省令で定める事項に係るものを除く。)は、厚生労働大臣の認可を受けなければ、その効力を生じない。

③ 健康保険組合は、厚生労働省令で定める事項に係る規約の変更をしたときは、遅滞なく、これを厚生労働大臣に届け出なければならない。

 

 

 

③【R8年問5-ウ】

 健康保険法第53条によると、保険者が健康保険組合である場合においては、同法第52条各号に掲げる保険給付に併せて、理事の定数の2分の1以上の同意があれば、保険給付としてその他の給付を行うことができる。

 

 

 

 

 

【解答】

③【R8年問5-ウ】 ×

条文を読んでみましょう

法第53条 (健康保険組合の付加給付)

 保険者が健康保険組合である場合においては、法第52条各号に掲げる保険給付に併せて、規約で定めるところにより、保険給付としてその他の給付を行うことができる。

 付加給付は、「規約で定めるところにより」行うことができます。「理事の定数の2分の1以上の同意があれば」ではありません。

 

 

 

④【R8年問5-エ】

 健康保険組合は、支払上現金に不足を生じたときは、準備金に属する現金を繰替使用し、又は一時借入金をすることができる。ただし、この繰替使用した金額及び一時借入金は、当該会計年度内に返還しなければならない。

 

 

 

 

 

【解答】

④【R8年問5-エ】 〇

条文を読んでみましょう

令第21条 (繰替使用等)

① 健康保険組合は、支払上現金に不足を生じたときは、準備金に属する現金を繰替使用し、又は一時借入金をすることができる。

② 繰替使用した金額及び一時借入金は、当該会計年度内に返還しなければならない。

 

 

 

⑤【R8年問5-オ】

 健康保険組合連合会は、健康保険組合が管掌する健康保険の医療に関する給付、保健事業及び福祉事業の実施又は健康保険組合に係る前期高齢者納付金等、後期高齢者支援金等、日雇拠出金、介護納付金、流行初期医療確保拠出金等若しくは子ども・子育て支援納付金の納付に要する費用の財源の不均衡を調整するため、健康保険組合に対する交付金の交付事業を実施している。その事業の費用に充てるために、健康保険組合は調整保険料を徴収し、拠出金を健康保険組合連合会に拠出している。

 

 

 

 

 

【解答】

⑤【R8年問5-オ】 〇

条文を読んでみましょう

法附則第2条 (健康保険組合の財政調整)

① 健康保険組合が管掌する健康保険の医療に関する給付、保健事業及び福祉事業の実施又は健康保険組合に係る前期高齢者納付金等、後期高齢者支援金等、日雇拠出金、介護納付金、流行初期医療確保拠出金等若しくは子ども・子育て支援納付金の納付に要する費用の財源の不均衡を調整するため、健康保険組合連合会は、政令で定めるところにより、会員である健康保険組合に対する交付金の交付の事業を行うものとする。

② 健康保険組合は、①の事業に要する費用に充てるため、健康保険組合連合会に対し、政令で定めるところにより、拠出金を拠出するものとする。

③ 健康保険組合は、拠出金の拠出に要する費用に充てるため、調整保険料を徴収する。

④ 調整保険料額は、各月につき、各被保険者の標準報酬月額及び標準賞与額にそれぞれ調整保険料率を乗じて得た額とする。

⑤ 調整保険料率は、交付金の交付に要する費用並びに組合の組合員である被保険者の数及び標準報酬を基礎として、政令で定める。

 

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社労士受験のあれこれ

【社一】国民健康保険法

R9-042 10.05

国民健康保険法|問題を解いてみましょう

今回のテーマを確認しましょう

・国民健康保険には「被扶養者」の概念がない

・修学のため親元を離れる学生の扱い

・特別養護老人ホームなどに入所するため施設の所在地に住所を変更した場合

・国民健康保険組合の組合員及び組合員の世帯に属する者

・国民健康保険法の審査請求

 

では、令和8年の問題を解いてみましょう

①【R8年問8-A】

 国民健康保険法第5条第1項及び同法第6条第1項によると、都道府県の区域内に住所を有する世帯主は、当該都道府県が当該都道府県内の市町村とともに行う国民健康保険の被保険者とする。なお、世帯主に扶養される者は、当該国民健康保険の被扶養者とする。しかしながら、健康保険法の規定による被保険者及び健康保険法の規定による被扶養者は都道府県が当該都道府県内の市町村とともに行う国民健康保険の被保険者としない。

 

 

 

 

 

【解答】

①【R8年問8-A】 ×

 国民健康保険法第5条では、「都道府県の区域内に住所を有する者は、当該都道府県が当該都道府県内の市町村とともに行う国民健康保険の被保険者とする。」と規定されています。

 「世帯主」に限定されていませんし、国民健康保険には、「被扶養者」はありません。

 なお、「健康保険法の規定による被保険者及び健康保険法の規定による被扶養者は都道府県が当該都道府県内の市町村とともに行う国民健康保険の被保険者としない。」の部分は正しいです。(国保法第6条適用除外)

 

 

 

②【R8年問8-B】

 国民健康保険法第116条によると、修学のため一の市町村の区域内に住所を有する被保険者であって、修学していないとすれば他の市町村の区域内に住所を有する他人と同一の世帯に属するものと認められるものは、この法律の適用については、当該他の市町村の区域内に住所を有するものとみなし、かつ、当該世帯に属するものとみなす。

 

 

 

 

 

【解答】

②【R8年問8-B】 〇

 「修学中の被保険者の特例」です。

 例えば、「修学のため」A市に住所を有する学生で、修学していないとすればB市で親と同一の世帯に属するものと認められるものは、国民健康保険については、「当該B市に住所を有するものとみなし、かつ、当該親元の世帯に属するものとみなす。」となります。当該学生には、親元のB市の国民健康保険が適用されます。

 

 

③【R8年問8-C】

 国民健康保険法第116条の2第1項によると、病院又は診療所への入院をしたことにより、病院、診療所の所在する場所に住所を変更したと認められる被保険者であって、当該病院等に入院等をした際他の市町村(当該病院等が所在する市町村以外の市町村をいう。)の区域内に住所を有していたと認められるものは、この法律の適用については、当該他の市町村の区域内に住所を有するものとみなすが、老人福祉法に規定する養護老人ホーム又は特別養護老人ホームへの入所をしたことにより、養護老人ホーム又は特別養護老人ホームの所在する場所に住所を変更したと認められる被保険者については、当該病院等に入所をした際他の市町村(当該病院等が所在する市町村以外の市町村をいう。)の区域内に住所を有していたと認められるものであっても、この法律の適用については、当該他の市町村の区域内に住所を有するものとみなさない。

 

 

 

 

 

【解答】

③【R8年問8-C】 ×

「病院等に入院、入所又は入居中の被保険者の特例」です。

 病院等への入院等により病院等の所在する場所(A市)に住所を移すことになった者で、当該入院等をした際に現に他の市町村の区域内(B市)に住所を有していたと認められるものは、当該他の市町村(B市)が行う国民健康保険の被保険者とされます。

 「医療機関、介護保険施設等の所在する市町村の国民健康保険の財政負担が重くなる」という問題を解消するためです。

 問題文については、老人福祉法に規定する養護老人ホーム又は特別養護老人ホームへの入所をしたことにより、養護老人ホーム又は特別養護老人ホームの所在する場所に住所を変更したと認められる被保険者についても、当該病院等に入所をした際他の市町村(当該病院等が所在する市町村以外の市町村をいう。)の区域内に住所をしていたと認められるものは、この法律の適用については、当該他の市町村の区域内に住所を有するものと「みなす」となっています。

 

 

④【R8年問8-D】

国民健康保険法第19条第1項によると、国民健康保険組合の組合員及び組合員の世帯に属する者は、当該国民健康保険組合が行う国民健康保険の被保険者とする。その国民健康保険の被保険者が同時に2以上の事業所に使用される場合において、保険者である国民健康保険組合が2以上あるときは、事実発生から10日以内に被保険者が主たる事業所を選択しなければならない。

 

 

 

 

 

【解答】

④【R8年問8-D】 ×

 国民健康保険法第19条第1項によると、「国民健康保険組合の組合員及び組合員の世帯に属する者は、当該国民健康保険組合が行う国民健康保険の被保険者とする。」と規定されています。

 同条第2項では、「国民健康保険組合は、規約の定めるところにより、組合員の世帯に属する者を包括して被保険者としないことができる。」と規定されています。

 

 

 

⑤【R8年問8-E】

 国民健康保険法第99条によると、審査請求は、処分があったことを知った日の翌日から起算して2か月以内に、文書又は口頭でしなければならない。ただし、正当な理由により、この期間内に審査請求をすることができなかったことを疎明したときは、この限りでない。

 

 

 

 

【解答】

⑤【R8年問8-E】 ×

 「審査請求は、処分があったことを知った日の翌日から起算して「3か月以内」に、文書又は口頭でしなければならない。ただし、正当な理由により、この期間内に審査請求をすることができなかったことを疎明したときは、この限りでない。」と規定されています。

(国民健康保険法第99条)

 なお、「保険給付に関する処分(第9条第2項及び第4項の規定による求めに対する処分を含む。)又は保険料その他この法律の規定による徴収金に関する処分に不服がある者は、国民健康保険審査会に審査請求をすることができる。」と規定されています。(法第91条)

 国民健康保険審査会は、各都道府県に置かれます。(法第92条)

 

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→ https://youtu.be/YQSnmexkm0s?si=taeEeR7Gp8D9v2-_

社労士受験のあれこれ

【労一】雇用均等基本調査

R9-040 10.03

労一|雇用均等基本調査の問題を解いてみましょう

雇用均等基本調査の出題実績を確認しましょう

・令和5年出題(令和3年度雇用均等基本調査より)

・令和8年出題(令和6年度雇用均等基本調査より)

 

雇用均等基本調査の概要は以下の通りです。

調査の目的

 男女の雇用均等問題に係る雇用管理の実態を把握し、雇用均等行政の成果測定や方向性の検討を行う上での基礎資料を得ることを目的とする。

調査の根拠法令

 統計法に基づく一般統計調査

調査事項

(1) 企業調査

 正社員・正職員の状況、正社員・正職員の採用状況、コース別雇用管理制度について、管理職等について、セクシャルハラスメント防止対策について、妊娠・出産・育児休業等に関するハラスメント防止対策について、パワーハラスメント防止対策について

(2) 事業所調査

 育児休業制度の内容及び利用状況、働きながら子の養育を行う労働者に対する援助の措置関する事項、時間外労働・深夜業の制限に関する事項、介護休業制度に関する事項、働きながら家族の介護を行う労働者に対する援助措置に関する事項、介護休暇制度、母性健康管理制度に関する事項、多様な正社員制度の有無及び利用状況

厚生労働省ホームページより

https://www.mhlw.go.jp/toukei/list/71-23a.html#link01

 

★令和8年の問題は、「令和6年度雇用均等基本調査(企業調査)(厚生労働省)」から出題されています。

↓

https://www.mhlw.go.jp/toukei/list/dl/71-r06/01.pdf

 

★なお、令和8年7月31日に「令和7年度」の結果が公表されています。

↓

https://www.mhlw.go.jp/toukei/list/dl/71-r07/05.pdf

 

★今回の問題は、「こんな風に出るんだな」と参考程度に読んでください。

 

 

令和8年の問題を解いてみましょう

「令和6年度雇用均等基本調査(企業調査)(厚生労働省)」を参照しており、当該調査による用語及び統計等を利用している。

①【R8年問2-A】

 新規学卒者の採用を行った企業を規模別にみると、企業規模が大きいほど女性を採用した企業割合が高い傾向にある。

 

 

 

 

【解答】

①【R8年問2-A】 〇

<新規学卒者を採用した企業の女性の採用状況>

新規学卒者の採用を行った企業を規模別にみると、企業規模が大きいほど女性を採用し

た企業割合が高い傾向にあり、5,000人以上規模では100.0%、1,000~4,999人規模では

94.8%となっている。

 

 

 

②【R8年問2-B】

 男性のみ採用した採用区分があった企業が、男性のみ採用した理由(複数回答)については、「女性の応募がなかった」とする企業割合が最も高く、次いで「女性の応募はあったが、採用前に辞退された」、「女性の応募はあったが、試験の成績等が採用基準に達していなかった」の順となっている。

 

 

 

 

 

【解答】

②【R8年問2-B】 〇

<男性のみ採用の理由>

 男性のみ採用した採用区分があった企業が、男性のみ採用した理由(複数回答)については、「女性の応募がなかった」とする企業割合が71.2%(令和2年度62.8%)と最も高かった。次いで「女性の応募はあったが、採用前に辞退された」が13.2%(同9.1%)「女性の応募はあったが、試験の成績等が採用基準に達していなかった」が7.7%(同13.3%)の順となっている。 

 

 

 

③【R8年問2-C】

 係長相当職以上(役員を含む。)の女性管理職等を有する企業割合は約4割、課長相当職以上(役員を含む。)の女性管理職を有する企業割合は約3割となっている。

 

 

 

 

【解答】

③【R8年問2-C】 ×

<女性管理職等を有する企業割合>

課長相当職以上(役員を含む。以下同じ。)の女性管理職を有する企業割合は54.9%

(令和5年度54.2%)、係長相当職以上(役員を含む。以下同じ。)の女性管理職等を有す

る企業割合は64.4%(同62.7%)となっている。また、女性管理職を有する企業割合を役

職別にみると、部長相当職ありの企業は14.6%(同12.1%)、課長相当職は22.5%(同

21.5%)となっている。

★問題文は、「係長相当職以上(役員を含む。)の女性管理職等を有する企業割合は「約4割」ではなく、「約6割」、課長相当職以上(役員を含む。)の女性管理職を有する企業割合は「約3割」ではなく「約5割」となっている。」となります。

 

 

 

④【R8年問2-D】

 課長相当職以上(役員を含む。)の管理職に占める女性の割合を産業別にみると、「医療,福祉」が最も高く、次いで「生活関連サービス業,娯楽業」、「宿泊業,飲食サービス業」、「教育,学習支援業」の順となっている。

 

 

 

 

【解答】

④【R8年問2-D】 〇

<管理職等に占める女性の割合>

 課長相当職以上の管理職に占める女性の割合を産業別にみると、医療,福祉(50.4%)

が突出して高くなっており、生活関連サービス業,娯楽業(26.0%)、宿泊業,飲食サー

ビス(21.0%)、教育,学習支援業(21.0%)と続いている。

 

 

⑤【R8年問2-E】

 セクシュアルハラスメントを防止するための対策に「取り組んでいる」と回答した企業割合は約9割となっている。

 

 

 

 

 

【解答】

⑤【R8年問2-E】 〇

<セクシュアルハラスメントを防止するための対策の取り組みの有無>

 セクシュアルハラスメントを防止するための対策に「取り組んでいる」企業割合は89.9%と、前回調査(令和5年度86.0%)より3.9ポイント上昇した。規模別にみると、企業規模が大きいほど割合が高く、5,000人以上、1,000~4,999人では100.0%、300~999 人では99.8%、100~299人では98.4%、30~99人では96.1%、10~29 人では85.6%となっている。

 

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社労士受験のあれこれ

【健康保険法】任意継続被保険者

R9-039 10.02

任意継続被保険者の問題を解いてみましょう

今回の問題のテーマは次の通りです。

・任意継続被保険者の申出

・任意継続被保険者の資格喪失

・任意継続被保険者の届出

・保険料の納付期日

・保険料の前納

 

 

 

令和8年の問題を解きながらポイントを確認しましょう

①【R8年問2-C】

 任意継続被保険者の申出は、被保険者の資格を喪失した日から20日以内にしなければならない。ただし、保険者は、被保険者の法律の不知は正当な理由であるとして、この期間を経過した後の申出であっても受理することができる。

 

 

 

 

 

【解答】

①【R8年問2-C】 ×

条文を読んでみましょう

法第37条 (任意継続被保険者)

① 任意継続被保険者の申出は、被保険者の資格を喪失した日から20日以内にしなければならない。ただし、保険者は、正当な理由があると認めるときは、この期間を経過した後の申出であっても、受理することができる。

② 任意継続被保険者の申出をした者が、初めて納付すべき保険料をその納付期日までに納付しなかったときは、その者は、任意継続被保険者とならなかったものとみなす。ただし、その納付の遅延について正当な理由があると保険者が認めたときは、この限りでない。

・任意継続被保険者の申出 → 被保険者の資格を喪失した日から20日以内

・ただし、正当な理由があると認めるときは、この期間を経過した後の申出であっても、受理されます。

★被保険者の「法律の不知」は「正当な理由に当たらない」とされます。そのため、問題文の場合は、申出は受理されません。

(最高二小36.2.24)

 

 

 

②【R8年問2-D】

 任意継続被保険者になった者が、保険者の被保険者の被扶養者となる要件を充足した場合、その日に任意継続被保険者としての資格を喪失する。

 

 

 

 

 

【解答】

②【R8年問2-D】 ×

条文を読んでみましょう

法第38条 (任意継続被保険者の資格喪失)

 任意継続被保険者は、次の各号のいずれかに該当するに至った日の翌日(第4号から第6号までのいずれかに該当するに至ったときは、その日)から、その資格を喪失する。

(1) 任意継続被保険者となった日から起算して2年を経過したとき。

(2) 死亡したとき。

(3) 保険料(初めて納付すべき保険料を除く。)を納付期日までに納付しなかったとき(納付の遅延について正当な理由があると保険者が認めたときを除く。)。

(4) 被保険者となったとき。

(5) 船員保険の被保険者となったとき。

(6) 後期高齢者医療の被保険者等となったとき。

(7) 任意継続被保険者でなくなることを希望する旨を、厚生労働省令で定めるところにより、保険者に申し出た場合において、その申出が受理された日の属する月の末日が到来したとき。

・ 「被扶養者となる要件を充足した」という理由では、任意継続被保険者としての資格は喪失しません。(7)の規定により任意継続被保険者でなくなることは可能です。

 

 

③【R8年問7-E】

 健康保険法施行規則第44条によると、任意継続被保険者は、個人番号、氏名又は住所を変更したときは、5日以内に、変更前及び変更後の個人番号、氏名又は住所を保険者に届け出なければならない。ただし、住所の変更については、当該任意継続被保険者が健康保険組合が管掌する健康保険の任意継続被保険者であって、当該健康保険組合が当該任意継続被保険者に係る機構保存本人確認情報の提供を受けることができるとき(当該健康保険組合が、当該任意継続被保険者に対し、当該任意継続被保険者に係る情報の提供を求めないときに限る。)は、この限りでない。

 

 

 

 

 

【解答】

③【R8年問7-E】 〇

 赤字の部分がポイントです。

 「任意継続被保険者は、個人番号、氏名又は住所を変更したときは、5日以内に、変更前及び変更後の個人番号、氏名又は住所を保険者に届け出なければならない。」

任意継続被保険者の届出は、事業主を経由せず、直接、保険者に届け出ることがポイントです。

 

 

④【R8年問9-ア】

 被保険者に関する毎月の保険料は、翌月末日までに、納付しなければならない。ただし、任意継続被保険者に関する保険料については、その月の10日(初めて納付すべき保険料については、保険者が指定する日)までとする。

 

 

 

 

 

【解答】

④【R8年問9-ア】 〇

<保険料の納付期日>

・被保険者に関する毎月の保険料 → 翌月末日まで

・任意継続被保険者に関する保険料 → その月の10日(初めて納付すべき保険料については、保険者が指定する日)まで

(法第164条)

 

 

⑤【R8年問9-イ】

 任意継続被保険者は、将来の一定期間の保険料を前納することができる。任意継続被保険者は自己の負担する保険料を納付する義務を負い、保険料の前納は、4月から9月まで若しくは10月から翌年3月までの6か月間又は4月から翌年3月までの12か月間を単位として行うものとする。ただし、当該6か月又は12か月の間において、任意継続被保険者の資格を取得した者又はその資格を喪失することが明らかである者については、当該6か月間又は12か月間のうち、その資格を取得した日の属する月の翌月以降の期間又はその資格を喪失する日の属する月の前月までの期間の保険料について前納を行うことができる。

 

 

 

 

 

【解答】

⑤【R8年問9-イ】 〇

■任意継続被保険者は、将来の一定期間の保険料を前納することができます。

■保険料の前納単位(原則)

・4月から9月まで若しくは10月から翌年3月までの6か月間

又は

・4月から翌年3月までの12か月間

■6か月又は12か月の間に任意継続被保険者の資格を取得した者

→ 6か月間又は12か月間のうち、その資格を取得した日の属する月の翌月以降の期間の保険料について前納を行うことができます。

■6か月又は12か月の間に資格を喪失することが明らかである者

→ 6か月間又は12か月間のうち、その資格を喪失する日の属する月の前月までの期間の保険料について前納を行うことができます。

(法第165条)

 

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社労士受験のあれこれ

【労働保険徴収法】労働保険料の精算

R9-038 10.01

労働保険料|還付請求と充当

今回の問題のテーマは次の通りです。

・確定保険料は延納できない

・還付請求書の提出先

・既に納付した概算保険料の額が確定保険料の額を超えるときの選択肢

・既に納付した概算保険料の額が確定保険料の額を超えるときの超過額を次の保険年度の概算保険料に充当したとき

・還付加算金は支払われない

 

 

令和8年の問題を解きながらポイントを確認しましょう

①【R8年問9-A(労災)】

 継続事業の事業主は、延納の要件を満たしている場合、納付した概算保険料の額が確定保険料の額に足りないときはその不足額を、納付した概算保険料がないときは確定保険料を、確定保険料申告書を提出する際に申請することにより当該不足額等を延納することができる。

 

 

 

 

【解答】

①【R8年問9-A(労災)】 ×

 確定保険料は、延納できません。

 

 

 

②【R8年問9-B(労災)】

 事業主は、既に納付した概算保険料の額のうち確定保険料の額を超える額の還付を請求する場合、労働保険料還付請求書を官署支出官又は所轄都道府県労働局資金前渡官吏に提出することによって行わなければならない。

 

 

 

 

 

【解答】

②【R8年問9-B(労災)】 〇

条文を読んでみましょう

法第19条第6項

 事業主が納付した概算保険料の額が、確定保険料の額を超える場合には、政府は、厚生労働省令で定めるところにより、その超える額を次の保険年度の労働保険料若しくは未納の労働保険料その他この法律の規定による徴収金に充当し、又は還付する。

 

則第36条(労働保険料の還付)

① 事業主が、確定保険料申告書を提出する際に、又は認定決定の通知を受けた日の翌日から起算して10日以内に、それぞれ、既に納付した概算保険料の額のうち、確定保険料の額を超える額(以下「超過額」という。)の還付を請求したときは、官署支出官又は所轄都道府県労働局資金前渡官吏は、その超過額を還付するものとする。

② 請求は、所定の事項を記載した請求書を官署支出官又は所轄都道府県労働局資金前渡官吏に提出することによって行わなければならない。

 

則第37条 (労働保険料の充当)

① 還付の請求がない場合には、所轄都道府県労働局歳入徴収官は、超過額又は差額を次の保険年度の概算保険料若しくは未納の労働保険料その他法の規定による徴収金又は未納の一般拠出金等に充当するものとする。

② 所轄都道府県労働局歳入徴収官は、次の保険年度の概算保険料若しくは未納の労働保険料その他法の規定による徴収金又は未納の一般拠出金等に充当したときは、その旨を事業主に通知しなければならない。

 「労働保険料還付請求書」は、「官署支出官」又は「所轄都道府県労働局資金前渡官吏」に提出します。

ポイント!

 「還付」を受けるには、「請求」が必要です。

 「還付の請求がないとき」は、所轄都道府県労働局歳入徴収官が「充当」します。

 

 

 

③【R8年問9-C(労災)】

 事業主は、納付すべき次の保険年度の概算保険料その他未納の労働保険料等がある場合、既に納付した概算保険料の額が確定保険料の額を超えるときであっても、その超過額について還付請求することができない。

 

 

 

 

 

【解答】

③【R8年問9-C(労災)】 ×

 既に納付した概算保険料の額が確定保険料の額を超えるときは、納付すべき次の保険年度の概算保険料その他未納の労働保険料等がある場合でも、事業主は、その超過額を還付請求することができます。

 

 

 

④【R8年問9-D(労災)】

 事業主が既に納付した概算保険料の額が確定保険料の額を超える場合に納付すべき次の保険年度の概算保険料があるとき、当該事業主の請求ないし承認によって、所轄都道府県労働局歳入徴収官が当該超過額を次の保険年度の概算保険料に充当したときは、その旨を当該事業主に通知しなくてよい。

 

 

 

 

 

【解答】

④【R8年問9-D(労災)】 ×

所轄都道府県労働局歳入徴収官が超過額を次の保険年度の概算保険料に充当したときは、「その旨を事業主に通知しなければならない。」となります。

 また、充当は還付請求がない場合に行われます。充当するに当たって、「事業主の請求や承認」は不要です。

 

 

 

⑤【R8年問9-E(労災)】

 政府は、事業主からなされた労働保険料の還付請求に応じる場合、還付金に利息相当分である還付加算金を加えた額を還付することとされている。

 

 

 

 

 

【解答】

⑤【R8年問9-E(労災)】 ×

事業主が還付請求をしても、還付加算金は支払われません。

 

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社労士受験のあれこれ

【雇用保険法】特定理由離職者・特定受給資格者

R9-037 09.30

特定理由離職者・特定受給資格者に該当する条件

「特定理由離職者」について条文を読んでみましょう

法第13条第3項

 「特定理由離職者」とは、離職した者のうち、特定受給資格者に該当する者以外の者であって、期間の定めのある労働契約の期間が満了し、かつ、当該労働契約の更新がないこと(その者が当該更新を希望したにもかかわらず、当該更新についての合意が成立するに至らなかった場合に限る。)その他のやむを得ない理由により離職したものとして厚生労働省令で定める者をいう。

 

則第19条の2 (法第13条第3項の厚生労働省令で定める者)

 法第13条第3項の厚生労働省令で定める者は、次のいずれかの理由により離職した者とする。

(1) 期間の定めのある労働契約の期間が満了し、かつ、当該労働契約の更新がないこと(その者が当該更新を希望したにもかかわらず、当該更新についての合意が成立するに至らなかった場合に限る。)

(2) 法第33条第1項の正当な理由のある自己都合退職

 

「特定受給資格者」について条文を読んでみましょう

法第23条第2項

 「特定受給資格者」とは、次の各号のいずれかに該当する受給資格者(就職困難者を除く。)をいう。

(1) 当該基本手当の受給資格に係る離職が、その者を雇用していた事業主の事業について発生した倒産(破産手続開始、再生手続開始、更生手続開始又は特別清算開始の申立てその他厚生労働省令で定める事由に該当する事態をいう。)又は当該事業主の適用事業の縮小若しくは廃止に伴うものである者として厚生労働省令で定めるもの

(2) 前号に定めるもののほか、解雇(自己の責めに帰すべき重大な理由によるものを除く。)その他の厚生労働省令で定める理由により離職した者

 

令和8年の問題を解いてみましょう

①【R8年問3-A】

 父又は母の死亡、疾病、負傷等のため、父又は母を扶養するために退職を余儀なくされた場合など、家庭の事情の急変により退職した者は、特定理由離職者に該当しない。

 

 

 

 

【解答】

①【R8年問3-A】 ×

「特定理由離職者」に該当します。

 「父若しくは母の死亡、疾病、負傷等のため、父若しくは母を扶養するために退職を余儀なくされた場合又は常時本人の看護を必要とする親族の疾病、負傷等のために退職を余儀なくされた場合のように、家庭の事情が急変したことによって退職した場合」は、正当な理由のある自己都合退職者として特定理由離職者に該当します。

(行政手引50305-2 (5-2))

 

 

 

②【R8年問3-B】

 学校入学のために離職した者は、特定理由離職者に該当しない。

 

 

 

 

 

【解答】

②【R8年問3-B】 〇

 「学校入学のために離職した者」は、特定理由離職者に該当しません。

(行政手引50305-2 (5-2))

 

 

 

③【R8年問3-C】

 オフィスコンピュータ機器が導入されたことにより、これまで有していた専門知識を十分に発揮する機会が失われた被保険者が、新たに導入された当該機器を取り扱うこととされたものの、当該機器に係るプログラム作成が困難であるなど新技術への適応が困難であることを理由に退職した場合、特定理由離職者に該当しない。

 

 

 

 

 

 

【解答】

③【R8年問3-C】 ×

「特定理由離職者」に該当します。

 「新技術が導入された場合において、自己の有する専門の知識又は技能を十分に発揮する機会が失われ当該新技術へ適応することが困難であることによって退職した場合」は特定理由離職者に該当します。

(行政手引50305-2 (5-2))

 

 

④【R8年問3-D】

 期間の定めのある労働契約の締結に際し、当該労働契約が更新されることが明示されており、更新を希望していたにもかかわらず更新されずに離職した者は、離職した事業所における通算雇用期間が3年以上でなければ特定受給資格者に該当しない。

 

 

 

 

 

【解答】

④【R8年問3-D】 ×

労働契約が更新されずに離職した者が「特定受給資格者」となる要件を確認しましょう

■期間の定めのある労働契約の更新により3年以上引き続き雇用されるに至った場合において当該労働契約が更新されないこととなったこと

・次のいずれにも該当する場合に適用する。

①期間の定めがある労働契約が1回以上更新され、雇用された時点から継続して3年以上雇用されている場合

②労働契約の更新を労働者が希望していたにもかかわらず、契約更新がなされなかった場合

 

■期間の定めのある労働契約の締結に際し当該労働契約が更新されることが明示された場合において当該契約が更新されないこととなったこと

・次のいずれにも該当する場合に適用する。

①被保険者資格を取得する時点で期間の定めのある雇用契約であったとしても、当該契約を更新又は延長する旨が雇入通知書等により明示されている場合

②労働契約の更新を労働者が希望していたにもかかわらず、契約更新がなされなかった場合

(行政手引50305(5))

 

★問題文では、「通算雇用期間が3年以上でなければ特定受給資格者に該当しない。」となっていますが、「労働契約の締結に際し当該労働契約が更新されることが明示された場合において当該契約が更新されないこととなったこと」でも、特定受給資格者となり得ます。

 

★なお、労働契約が更新されないことにより「特定理由離職者」となることもあります。要件を確認しましょう。

■期間の定めのある労働契約の期間が満了し、かつ、当該労働契約の更新がないこと(その者が当該更新を希望したにもかかわらず、当該更新についての合意が成立するに至らなかった場合に限る。)

・次のいずれにも該当する場合に適用する。

ただし、3年以上の雇止めに該当する者は、特定受給資格者となり、特定理由離職者には該当しない。

①当該労働契約の更新がないため離職した者

「当該労働契約の更新がないため」とは、雇入通知書等文書により更新又は延長する旨明示

されておらず更新について合意形成されていない場合のほか、事業主と労働者の間において口頭によっても契約を更新又は延長することについて共通認識ができていない場合を含む。

「契約の更新が有ること」は明示されているが更新の確約がない場合が、本要件に該当する。

②労働契約の更新を労働者が希望していたにもかかわらず、契約更新がなされなかった場合

(行政手引50305-2 (5-2))

 

 

 

⑤【R8年問3-E】

 事業の期間が予定されていない事業所において事業活動が停止し、再開される見込みがない場合であっても、裁判上の倒産手続がとられておらず、適用事業所が廃止されていないときは、事業活動が停止し、再開される見込がないことを理由に離職した者は、特定受給資格者に該当しない。

 

 

 

 

 

【解答】

⑤【R8年問3-E】 ×

 「特定受給資格者」に該当します。

■事業所の廃止(当該事業所の事業活動が停止し、再開する見込みがない場合を含み、事業の期間が予定されている事業において当該期間が終了したことによるものを除く。)に伴い離職した者

・この基準は、次のいずれかに該当する場合に適用する。

①適用事業所が廃止されたため、当該事業所を離職した場合

②適用事業所が廃止されたものでもなく、裁判上の倒産手続がとられているのでもないが、

事実上当該事業所に係る事業活動が停止し、再開される見込みがないときにおいて、当該事

業所を離職した場合

③会社法等の商事関係法令に基づく解散の議決が行われたため、離職した場合

(行政手引50305(5))

 

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社労士受験のあれこれ

【労災保険法】内払・過誤払の問題を解いてみましょう

R9-036 09.29

労災|年金の内払・過誤払による返還金債権への充当

「年金の内払」、「過誤払による返還金債権への充当」について条文を読んでみましょう

第12条(年金の内払)

① 年金たる保険給付の支給を停止すべき事由が生じたにもかかわらず、その停止すべき期間の分として年金たる保険給付が支払われたときは、その支払われた年金たる保険給付は、その後に支払うべき年金たる保険給付の内払とみなすことができる。年金たる保険給付を減額して改定すべき事由が生じたにもかかわらず、その事由が生じた月の翌月以後の分として減額しない額の年金たる保険給付が支払われた場合における当該年金たる保険給付の当該減額すべきであつた部分についても、同様とする。

② 同一の業務上の事由、複数事業労働者の2以上の事業の業務を要因とする事由又は通勤による負傷又は疾病(以下この条において「同一の傷病」という。)に関し、年金たる保険給付(遺族補償年金、複数事業労働者遺族年金及び遺族年金を除く。以下この項において「乙年金」という。)を受ける権利を有する労働者が他の年金たる保険給付(遺族補償年金、複数事業労働者遺族年金及び遺族年金を除く。以下この項において「甲年金」という。)を受ける権利を有することとなり、かつ、乙年金を受ける権利が消滅した場合において、その消滅した月の翌月以後の分として乙年金が支払われたときは、その支払われた乙年金は、甲年金の内払とみなす。同一の傷病に関し、年金たる保険給付(遺族補償年金、複数事業労働者遺族年金及び遺族年金を除く。)を受ける権利を有する労働者が休業補償給付、複数事業労働者休業給付若しくは休業給付又は障害補償一時金、複数事業労働者障害一時金若しくは障害一時金を受ける権利を有することとなり、かつ、当該年金たる保険給付を受ける権利が消滅した場合において、その消滅した月の翌月以後の分として当該年金たる保険給付が支払われたときも、同様とする。

③ 同一の傷病に関し、休業補償給付、複数事業労働者休業給付又は休業給付を受けている労働者が障害補償給付若しくは傷病補償年金、複数事業労働者障害給付若しくは複数事業労働者傷病年金又は障害給付若しくは傷病年金を受ける権利を有することとなり、かつ、休業補償給付、複数事業労働者休業給付又は休業給付を行わないこととなった場合において、その後も休業補償給付、複数事業労働者休業給付又は休業給付が支払われたときは、その支払われた休業補償給付、複数事業労働者休業給付又は休業給付は、当該障害補償給付若しくは傷病補償年金、複数事業労働者障害給付若しくは複数事業労働者傷病年金又は障害給付若しくは傷病年金の内払とみなす。

 

第12条の2(過誤払による返還金債権への充当)

年金たる保険給付を受ける権利を有する者が死亡したためその支給を受ける権利が消滅したにもかかわらず、その死亡の日の属する月の翌月以後の分として当該年金たる保険給付の過誤払が行われた場合において、当該過誤払による返還金に係る債権(以下この条において「返還金債権」という。)に係る債務の弁済をすべき者に支払うべき保険給付があるときは、厚生労働省令で定めるところにより、当該保険給付の支払金の金額を当該過誤払による返還金債権の金額に充当することができる。

則第10条の2 (過誤払による返還金債権への充当)

 法第12条の2の規定による年金たる保険給付の支払金の金額の過誤払による返還金債権への充当は、次の各号に掲げる場合に行うことができる。

(1) 年金たる保険給付の受給権者の死亡に係る遺族補償年金、遺族補償一時金、葬祭料若しくは障害補償年金差額一時金、複数事業労働者遺族年金、複数事業労働者遺族一時金、複数事業労働者葬祭給付若しくは複数事業労働者障害年金差額一時金又は遺族年金、遺族一時金、葬祭給付若しくは障害年金差額一時金の受給権者が、当該年金たる保険給付の受給権者の死亡に伴う当該年金たる保険給付の支払金の金額の過誤払による返還金債権に係る債務の弁済をすべき者であるとき。

(2) 遺族補償年金、複数事業労働者遺族年金又は遺族年金の受給権者が、同一の事由による同順位の遺族補償年金、複数事業労働者遺族年金又は遺族年金の受給権者の死亡に伴う当該遺族補償年金、複数事業労働者遺族年金又は遺族年金の支払金の金額の過誤払による返還金債権に係る債務の弁済をすべき者であるとき。

 

今回のポイント!

・ 同一の傷病に関し、休業補償給付を受けている労働者が傷病補償年金を受ける権利を有することになった

・遺族補償年金の額について、その算定の基礎となる遺族の数の減少により減額して改定すべきであったにもかかわらず

・障害補償年金を受ける権利を有する者が死亡したためその支給を受ける権利が消滅したにもかかわらず

 

 

令和8年の問題を解いてみましょう

①【R8年問3-B】

 同一の傷病に関し、休業補償給付を受けている労働者が傷病補償年金を受ける権利を有することとなり、かつ、休業補償給付を行わないこととなった場合において、その後も休業補償給付が支払われたときは、その支払われた休業補償給付は、当該傷病補償年金の内払とみなす。

 

 

 

【解答】

①【R8年問3-B】 〇

・キーワードは「同一人」、「同一の傷病」です。

 「同一の傷病」に関し、休業補償給付を受けている労働者が傷病補償年金を受ける権利を有することとなり、かつ、休業補償給付を行わないこととなった場合において、その後も休業補償給付が支払われたときは、その支払われた休業補償給付は、当該傷病補償年金の内払とみなす。

※休業補償給付を返還させて改めて傷病補償年金を支払うとなると、事務が煩雑になってしまうので、「傷病補償年金の内払とみなす」とされます。

                傷病補償年金

                  ▼

休業補償給付

 

傷病補償年金

                     ↑

                   傷病補償年金の内払とみなす

 

 

 

②【R8年問3-D】

 遺族補償年金の額について、その算定の基礎となる遺族の数の減少により減額して改定すべきであったにもかかわらず、遺族の数が減少した月の翌月以後の分として減額しない額の遺族補償年金が支払われた場合、当該減額すべきであった部分については、その後に支払うべき遺族補償年金の内払とみなすことができる。

 

 

 

 

 

②【R8年問3-D】 〇

 遺族補償年金の額について、その算定の基礎となる遺族の数の減少により減額して改定すべきであったにもかかわらず、遺族の数が減少した月の翌月以後の分として減額しない額の遺族補償年金が支払われた場合、当該減額すべきであった部分については、その後に支払うべき遺族補償年金の内払とみなすことができる。

 

            減額改定

 

減額しないで支払われた

 

 

 

 

 

 

③【R8年問3-E】

 障害補償年金を受ける権利を有する者が死亡したためその支給を受ける権利が消滅したにもかかわらず、その死亡の日の属する月の翌月以後の分として当該障害補償年金の過誤払が行われた場合において、当該過誤払による返還金債権に係る債務の弁済をすべき者に支払うべき保険給付があるときは、当該保険給付の支払金の金額を当該過誤払による返還金債権の金額に充当することができる。

 

 

 

 

 

【解答】

③【R8年問3-E】 〇

ポイント! 内払は同一人の保険給付の調整ですが、「過誤払い」については、別の人物の間での給付の調整です。

 

・障害補償年金を受ける権利を有する者が死亡したためその支給を受ける権利が消滅した。

↓

・にもかかわらず、その死亡の日の属する月の翌月以後の分として当該障害補償年金の過誤払が行われた

↓

・当該過誤払による返還金債権に係る債務の弁済をすべき者に支払うべき保険給付があるとき

↓

・当該保険給付の支払金の金額を当該過誤払による返還金債権の金額に充当することができる。

 

充当される保険給付は、「年金たる保険給付の受給権者の死亡」に関連するものに限られています。

・遺族補償年金、遺族補償一時金、葬祭料若しくは障害補償年金差額一時金

・複数事業労働者遺族年金、複数事業労働者遺族一時金、複数事業労働者葬祭給付若しくは複数事業労働者障害年金差額一時金

・遺族年金、遺族一時金、葬祭給付若しくは障害年金差額一時金

 

                     死亡

                      ▼

障害補償年金

過誤払

 

                          ↑充当することができる

遺族補償年金

 

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社労士受験のあれこれ

【労働基準法】賃金の問題を解いてみましょう

R9-035 09.28

労働基準法|賃金支払5原則(こんなときはどう考える?)

令和8年本試験の「賃金」の問題をみていきます。

 

 最初に賃金支払5原則を条文で確認しましょう

法第24条 (賃金の支払)

① 賃金は、通貨で、直接労働者に、その全額を支払わなければならない。

ただし、法令若しくは労働協約に別段の定めがある場合又は厚生労働省令で定める賃金について確実な支払の方法で厚生労働省令で定めるものによる場合においては、通貨以外のもので支払い、また、法令に別段の定めがある場合又は当該事業場の労働者の過半数で組織する労働組合があるときはその労働組合、労働者の過半数で組織する労働組合がないときは労働者の過半数を代表する者との書面による協定がある場合においては、賃金の一部を控除して支払うことができる。

② 賃金は、毎月1回以上、一定の期日を定めて支払わなければならない。

ただし、臨時に支払われる賃金、賞与その他これに準ずるもので厚生労働省令で定める賃金については、この限りでない。

 

今回のポイント!

・遡及賃金の支給の対象者

・「振込」の払い出しの条件

・労使協定による賃金控除の条件

・毎月1回以上払いの原則~毎月とは?

・賃金の直接払い

 

 

令和8年の問題を解いてみましょう

①【R8年問3-A】

 9月1日に当該年の1月からの新給与を決定し、遡及支払を行う場合、同年1月以降同年8月31日までの退職者については賃金差額を支給しないと規定することは、労働基準法第24条違反となると解される。

 

 

 

 

 

【解答】

①【R8年問3-A】 ×

 新給与を決定した後、過去に遡及して賃金を支払うことを取り決める場合に、その支払対象者を「在職者のみ」とするか若しくは「退職者を含める」かは当事者の自由とされています。「退職者については賃金差額を支給しない」と規定することは、違法ではありません。

(昭23.12.14基収4092号)

 

 

 

②【R8年問3-B】

 使用者は、労働者の同意を得た場合には、賃金の支払について、当該労働者が指定する銀行その他の金融機関に対する当該労働者の預金又は貯金への振込みによることができるが、例えば、所定の賃金支払日が毎月15日である企業において、「振込み」は、振り込まれた賃金の全額が当該振り込まれた月の末日までに払い出し得るように行われることを要すると解される。

 

 

 

 

 

【解答】

②【R8年問3-B】 ×

 「口座振込み等がされた賃金は、所定の賃金支払日の午前10時頃までに払出し又は払戻しが可能となっていること。」とされています。

(令4.11.28基発1128第4号)

 

 

 

③【R8年問3-C】

 労働基準法第24条第1項により、「事業場の労働者の過半数で組織する労働組合があるときはその労働組合、労働者の過半数で組織する労働組合がないときは労働者の過半数を代表する者との書面による協定がある場合においては、賃金の一部を控除して支払うことができる」ため、当該協定がある場合には、購買代金、社宅、寮その他の福利、厚生施設の費用、社内預金、組合費等、事理明白なもののほか、実物給与として支給した部分の金額も賃金から控除することが認められると解される。

 

 

 

 

 

【解答】

③【R8年問3-C】 ×

 購買代金、社宅、寮その他の福利、厚生施設の費用、社内預金、組合費等、事理明白なものについてのみ、賃金から控除することが認められます。

(平11.3.31基発168号)

 

 

④【R8年問3-D】

 賃金は、毎月1回以上支払わなければならないが、「毎月」とは、暦に従うものと解されるから、毎月1日から月末までの間に少なくとも1回は賃金を支払わなければならない。

 

 

 

 

 

【解答】

④【R8年問3-D】 〇

 賃金は、毎月1回以上支払わなければなりません。

「毎月」とは、暦に従うものと解され、毎月1日から月末までの間に少なくとも1回は賃金を支払わなければなりません。

 

 

 

⑤【R8年問3-E】

 労働基準法第24条第1項に定める直接払の原則に違反して、使用者が労働者の代理人に賃金を支払った場合でも、代理受領者が労働者本人に賃金全額を渡したときには、当該労働者が現実に利益を得た限度で民事上有効な弁済となり、その限度で使用者は二重払に応ずる必要はなく、同条違反の刑事責任を免れる。

 

 

 

 

 

【解答】

⑤【R8年問3-E】 ×

 労働基準法第24条第1項は、労働者本人以外の者に賃金を支払うことを禁止しています。

労働者の親権者その他の法定代理人に支払うこと、労働者の委任を受けた任意代理人に支払うことは、いずれも本条違反となり、労働者が第三者に賃金受領権限を与えようとする委任、代理等の法律行為は無効です。

(昭63.3.14基発150号)

(支払そのものの民事効果)

 使用者が労働者の代理人に賃金を支払った場合で、代理受領者が労働者本人に賃金全額を渡したときには、当該労働者が現実に利益を得た限度で民事上有効な弁済となり、その限度で使用者は二重払に応ずる必要はありません。

(刑事責任について)

「同条違反の刑事責任を免れる。」ではなく、「同条違反の刑事責任を負わなければなりません。」

 

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社労士受験のあれこれ

【社保一般常識】確定拠出年金法

R9-033 09.26

確定拠出年金法|基本問題を確認しましょう

令和8年の本試験で「確定拠出年金法」について出題されています。

 

 確定拠出年金法は、出題箇所がだいたい決まっています。

 

今回のポイント!

・個人型年金加入者とは

・事業主掛金の額の決め方

・「裁定」するのはどこ?

・掛金の納付

・確定拠出年金運営管理業

 

 

令和8年の問題を解きながらポイントを押さえましょう

①【R8年問7-A】

 確定拠出年金法において「個人型年金加入者」とは、個人型年金において、掛金を拠出し、かつ、その個人別管理資産について運用の指図を行う者をいう。

 

 

 

 

 

 

【解答】

①【R8年問7-A】 〇

「個人型年金加入者」とは → 個人型年金において、掛金を拠出し、かつ、その個人別管理資産について運用の指図を行う者をいいます。

 

 ちなみに、

「企業型年金加入者」とは → 企業型年金において、その者について企業型年金を実施する厚生年金適用事業所の事業主により掛金が拠出され、かつ、その個人別管理資産について運用の指図を行う者をいいます。

(法第2条)

 

 

 

②【R8年問7-B】

 確定拠出年金法第19条第2項によると、事業主掛金の額は、企業型年金規約で定めるものとする。

 

 

 

 

 

②【R8年問7-B】 〇

 条文を読んでみましょう

法第19条(事業主掛金及び企業型年金加入者掛金)

① 事業主は、政令で定めるところにより、年1回以上、定期的に掛金を拠出する。

② 事業主掛金の額は、企業型年金規約で定めるものとする。

③ 企業型年金加入者は、政令で定める基準に従い企業型年金規約で定めるところにより、年1回以上、定期的に自ら掛金を拠出することができる。

④ 企業型年金加入者掛金の額は、企業型年金規約で定めるところにより、企業型年金加入者が決定し、又は変更する。

 

 

③【R8年問7-C】

 確定拠出年金法第40条によると、企業型年金の死亡一時金は、企業型年金加入者又は企業型年金加入者であった者(当該企業型年金に個人別管理資産がある者に限る。)が死亡したときに、その者の遺族に、資産管理機関が企業型記録関連運営管理機関等の裁定に基づいて、支給する。

 

 

 

 

 

【解答】

③【R8年問7-C】 〇

 企業型年金の死亡一時金は、企業型年金加入者又は企業型年金加入者であった者が死亡したときに、その者の遺族に、資産管理機関が企業型記録関連運営管理機関等の裁定に基づいて、支給します。

条文を読んでみましょう

法第28条 (給付の種類)

 企業型年金の給付は、次のとおりとする。

(1) 老齢給付金

(2) 障害給付金

(3) 死亡一時金

法第29条 (裁定)

① 給付を受ける権利は、その権利を有する者の請求に基づいて、企業型記録関連運営管理機関等が裁定する。

 

② 企業型記録関連運営管理機関等は、裁定をしたときは、遅滞なく、その内容を資産管理機関に通知しなければならない。

 

 

 

④【R8年問7-D】

 確定拠出年金法第70条の2第1項によると、中小事業主は、同法第68条の2第1項の規定により中小事業主掛金を拠出するときは、個人型年金規約で定めるところにより、確定拠出年金運営管理機関に納付するものとする。

 

 

 

 

 

【解答】

④【R8年問7-D】 ×

 中小事業主は、中小事業主掛金を拠出するときは、個人型年金規約で定めるところにより、「確定拠出年金運営管理機関」ではなく、「国民年金基金連合会」に納付します。

 条文を読んでみましょう

法第68条の2 (中小事業主掛金)

① 中小事業主は、その使用する第1号厚生年金被保険者である個人型年金加入者が掛金を拠出する場合(当該中小事業主を介して納付を行う場合に限る。)は、当該第1号厚生年金被保険者の過半数で組織する労働組合があるときは当該労働組合、当該第1号厚生年金被保険者の過半数で組織する労働組合がないときは当該第1号厚生年金被保険者の過半数を代表する者の同意を得て、政令で定めるところにより、年1回以上、定期的に、掛金を拠出することができる。

④ 中小事業主掛金の額は、個人型年金規約で定めるところにより、中小事業主が決定し、又は変更する。

法第70条 (個人型年金加入者掛金の納付)

① 個人型年金加入者は、個人型年金規約で定めるところにより、個人型年金加入者掛金を国民年金基金連合会に納付するものとする。

② 第2号加入者は、厚生労働省令で定めるところにより、納付をその使用される厚生年金適用事業所の事業主を介して行うことができる。

④ 国民年金基金連合会は、納付を受けたときは、厚生労働省令で定めるところにより、各個人型年金加入者に係る個人型年金加入者掛金の額を個人型記録関連運営管理機関に通知しなければならない。

法第70条の2 (中小事業主掛金の納付)

中小事業主は、中小事業主掛金を拠出するときは、個人型年金規約で定めるところにより、国民年金基金連合会に納付するものとする。

 

 

 

⑤【R8年問7-E】

 確定拠出年金法第88条第1項及び第2項によると、確定拠出年金運営管理業は、主務大臣の登録を受けた法人でなければ、営んではならない。銀行その他の政令で定める金融機関は、他の法律の規定にかかわらず、当該登録を受けて確定拠出年金運営管理業を営むことができる。

 

 

 

 

 

【解答】

⑤【R8年問7-E】 〇

・確定拠出年金運営管理業は、主務大臣の登録を受けた法人でなければ、営んではならない。

・銀行その他の政令で定める金融機関は、他の法律の規定にかかわらず、当該登録を受けて確定拠出年金運営管理業を営むことができる。

 

 

確定拠出年金運営管理業について条文を読んでみましょう

法第2条第7項

「確定拠出年金運営管理業」とは、次に掲げる業務(以下「運営管理業務」という。)の全部又は一部を行う事業をいう。

(1) 確定拠出年金における次のイからハまでに掲げる業務(連合会が行う個人型年金加入者の資格の確認に係る業務その他の厚生労働省令で定める業務を除く。以下「記録関連業務」という。)

イ 加入者等の氏名、住所、個人別管理資産額その他の加入者等に関する事項の記録、保存及び通知

ロ 加入者等が行った運用の指図の取りまとめ及びその内容の資産管理機関(企業型年金を実施する事業主が第八条第一項の規定により締結した契約の相手方をいう)又は連合会への通知

ハ 給付を受ける権利の裁定

(2) 確定拠出年金における運用の方法の選定及び加入者等に対する提示並びに当該運用の方法に係る情報の提供(以下「運用関連業務」という。)

 

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社労士受験のあれこれ

【社保一般常識】高齢者医療確保法

R9-032 09.25

高齢者医療確保法|よく出るところからの出題

令和8年の本試験で「高齢者医療確保法」について出題されています。

 

 高齢者医療確保法は、毎年、出題される法律です。

 出題箇所もだいたい決まっています。

 

今回のポイント!

・特定健康診査とは

・生活保護法による保護を受けている世帯

・後期高齢者医療給付

・国が交付する調整交付金

・後期高齢者医療の保険料率

 

令和8年の問題を解きながらポイントを押さえましょう

①【R8年問9-A】

 高齢者医療確保法において「特定健康診査」とは、同法第18条第1項によると、糖尿病その他の政令で定める生活習慣病に関する健康診査をいう。

 

 

 

 

 

【解答】

①【R8年問9-A】 〇

・特定健康診査とは → 糖尿病その他の政令で定める生活習慣病に関する健康診査

・特定保健指導とは → 特定健康診査の結果により健康の保持に努める必要がある者として厚生労働省令で定めるものに対し、保健指導に関する専門的知識及び技術を有する者として厚生労働省令で定めるものが行う保健指導

 なお、特定健康診査の対象になるのは40歳以上の加入者で、「保険者」が行います。

 「保険者は、特定健康診査等実施計画に基づき、厚生労働省令で定めるところにより、  40歳以上の加入者に対し、特定健康診査を行うものとする。」と規定されています。(法第20条)

 ちなみに、高齢者医療確保法で「保険者」とは、医療保険各法の規定により医療に関する給付を行う全国健康保険協会、健康保険組合、都道府県及び市町村、国民健康保険組合、共済組合又は日本私立学校振興・共済事業団をいいます。

 

 

②【R8年問9-B】

 高齢者医療確保法第51条によると、生活保護法による保護を受けている世帯(その保護を停止されている世帯を除く。)に属する者及び後期高齢者医療の適用除外とすべき特別の理由がある者で厚生労働省令で定めるものは、後期高齢者医療広域連合が行う後期高齢者医療の被保険者としない。

 

 

 

 

 

【解答】

②【R8年問9-B】 〇

■後期高齢者医療の被保険者 

 次の各号のいずれかに該当する者は、後期高齢者医療広域連合が行う後期高齢者医療の被保険者とされます。

(1) 後期高齢者医療広域連合の区域内に住所を有する75歳以上の者

(2) 後期高齢者医療広域連合の区域内に住所を有する65歳以上75歳未満の者であって、厚生労働省令で定めるところにより、政令で定める程度の障害の状態にある旨の当該後期高齢者医療広域連合の認定を受けたもの

(法第50条)

■除外される者

 「生活保護法による保護を受けている世帯(その保護を停止されている世帯を除く。)に属する者」、「後期高齢者医療の適用除外とすべき特別の理由がある者で厚生労働省令で定めるもの」は、後期高齢者医療広域連合が行う後期高齢者医療の被保険者となりません。

(法第51条)

 

 

 

③【R8年問9-C】

 高齢者医療確保法第56条によると、後期高齢者医療給付は、療養の給付及び入院時食事療養費等の支給、高額療養費及び高額介護合算療養費の支給、後期高齢者医療広域連合の条例で定めるところにより行う給付とする。

 

 

 

 

 

【解答】

③【R8年問9-C】 〇

 「後期高齢者医療」は、高齢者の疾病、負傷又は死亡に関して必要な給付を行うものとするとされています。「出産」がないことがポイントです。(法第47条)

 高齢者医療確保法第56条では、次のように定められています。

(後期高齢者医療給付の種類)

(1) 療養の給付並びに入院時食事療養費、入院時生活療養費、保険外併用療養費、療養費、訪問看護療養費、特別療養費及び移送費の支給

(2) 高額療養費及び高額介護合算療養費の支給

(3) 前2号に掲げるもののほか、後期高齢者医療広域連合の条例で定めるところにより行う給付

 

 

 

④【R8年問9-D】

 高齢者医療確保法第95条第1項及び第2項によると、国は、後期高齢者医療の財政を調整するため、政令で定めるところにより、後期高齢者医療広域連合に対して調整交付金を交付する。当該調整交付金の総額は、同法第93条第1項の規定による負担対象総額の見込額の総額の12分の1に相当する額とする。

 

 

 

 

 

【解答】

④【R8年問9-D】 ×

※試験センターにより、問題に誤りがあった旨、発表されました。

解答は「×」となります。

(R8.10.1)

 

 後期高齢者医療に要する費用の内訳は、公費が約5割、後期高齢者支援金(現役世代からの支援金)が約4割、後期高齢者の保険料が約1割となっています。

 「公費」の内訳は以下の通りです。

■国 → 後期高齢者医療広域連合

・負担対象総額の12分の3に相当する額を負担

・調整交付金(負担対象総額の見込額の総額の12分の1に相当する額)を交付

■都道府県 → 後期高齢者医療広域連合

・負担対象総額の12分の1に相当する額を負担

■市町村 → 後期高齢者医療広域連合

・一般会計において、負担対象総額の12分の1に相当する額を負担

 

「調整交付金」について条文を読んでみましょう

① 国は、後期高齢者医療の財政を調整するため、政令で定めるところにより、後期高齢者医療広域連合に対して調整交付金を交付する。

② 調整交付金の総額は、負担対象総額の見込額の総額の12分の1に相当する額及び子ども・子育て支援法の規定による子ども・子育て支援納付金の額の見込額の120分の1に相当する額の合計額とする。

 

 

 

⑤【R8年問9-E】

 高齢者医療確保法第104条第2項及び第3項によると、後期高齢者医療の保険料率(政令で定める基準に従い後期高齢者医療広域連合の条例で定めるところにより算定された保険料率)は、療養の給付等に要する費用の額の予想額等に照らし、おおむね5年を通じ財政の均衡を保つことができるものでなければならない。

 

 

 

 

 

【解答】

⑤【R8年問9-E】 ×

 「おおむね5年」ではなく「おおむね2年」を通じ財政の均衡を保つことができるものでなければならないです。

 条文を読んでみましょう

法第104条 (保険料)

① 市町村は、後期高齢者医療に要する費用(財政安定化基金拠出金、第117条第2項の規定による拠出金及び出産育児支援金、感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律の規定による流行初期医療確保拠出金等並びに子ども・子育て支援納付金の納付に要する費用を含む。)に充てるため、保険料を徴収しなければならない。

② 保険料は、後期高齢者医療広域連合が被保険者に対し、後期高齢者医療広域連合の全区域にわたって均一の保険料率であることその他の政令で定める基準に従い後期高齢者医療広域連合の条例で定めるところにより算定された保険料率によって算定された保険料額によって課する。

ただし、当該後期高齢者医療広域連合の区域のうち、離島その他の医療の確保が著しく困難である地域であって厚生労働大臣が定める基準に該当するものに住所を有する被保険者の保険料については、政令で定める基準に従い別に後期高齢者医療広域連合の条例で定めるところにより算定された保険料率によって算定された保険料額によって課することができる。

③ 保険料率は、療養の給付等に要する費用の額の予想額、財政安定化基金拠出金、第117条第2項の規定による拠出金及び出産育児支援金、流行初期医療確保拠出金等並びに子ども・子育て支援納付金の納付に要する費用の予想額、第116条第1項第2号の規定による都道府県からの借入金の償還に要する費用の予定額、第125条第1項に規定する高齢者保健事業及び同条第5項に規定する事業に要する費用の予定額、被保険者の所得の分布状況及びその見通し、国庫負担並びに第100条第1項の後期高齢者交付金等の額等に照らし、おおむね2年を通じ財政の均衡を保つことができるものでなければならない。

 

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社労士受験のあれこれ

【厚生年金保険法】在職老齢年金

R9-031 09.24

在職老齢年金|用語の定義と支給停止される月

 

 

令和8年の本試験で「在職老齢年金」について出題されています。

 

条文を読んでみましょう

厚年法第46条第1項

 老齢厚生年金の受給権者が被保険者(前月以前の月に属する日から引き続き当該被保険者の資格を有する者に限る。)である日(厚生労働省令で定める日を除く。)が属する月において、その者の総報酬月額相当額及び基本月額との合計額が支給停止調整額を超えるときは、その月の分の当該老齢厚生年金について、支給停止基準額に相当する部分の支給を停止する。

ただし、支給停止基準額が老齢厚生年金の額以上であるときは、老齢厚生年金の全部(繰下げ加算額を除く。)の支給を停止するものとする。

■総報酬月額相当額 → 標準報酬月額とその月以前の1年間の標準賞与額の総額を12で除して得た額とを合算して得た額

■基本月額 → 老齢厚生年金の額(加給年金額及び繰下げ加算額を除く。)を12で除して得た額

■支給停止調整額 → 65万円(令和8年度)

■支給停止基準額 → 総報酬月額相当額と基本月額との合計額から支給停止調整額を控除して得た額の2分の1に相当する額に12を乗じて得た額

 

・在職老齢年金の支給停止の対象になるのは「被保険者である日が属する月」です。

・ただし、「前月以前の月に属する日から引き続き当該被保険者の資格を有する」場合に限られます。

・「厚生労働省令で定める日を除く。」の厚生労働省令で定める日は、「老齢厚生年金の受給権者が法第14条の規定により被保険者の資格を喪失した日(当該被保険者の資格を喪失し、かつ、被保険者となることなくして被保険者の資格を喪失した日から起算して1月を経過した場合に限る。)」と定められています。(則第32条の2)

 簡単に書きますと、「被保険者の資格を喪失した日」は「被保険者である日」にはなりません。

 

 

<今回の内容>

・基本月額に含まないもの

・在職老齢年金による支給停止の対象となるか、ならないか

→ 資格を取得した月

→ 退職した月は

 

 

令和8年の問題を解いてみましょう

①【R8年問5-A】

 65歳以後の在職老齢年金の計算で用いられる基本月額は、加給年金額を含む老齢厚生年金の額を12で除して得た額である。

 

 

 

 

 

【解答】

①【R8年問5-A】 ×

 基本月額は、加給年金額を除く老齢厚生年金の額を12で除して得た額です。

 

 

 

②【R8年問5-C】

 67歳の老齢厚生年金の受給者かつ65歳到達以降、厚生年金保険の被保険者ではなかった者が、令和8年8月1日に就職し、厚生年金保険の被保険者の資格を取得した。この場合、令和8年8月分の老齢厚生年金は、在職老齢年金による支給停止の対象とはならない。

 

 

 

 

 

【解答】

②【R8年問5-C】 〇

 在職老齢年金による支給停止の対象となるのは、老齢厚生年金の受給権者が被保険者である日が属する月です。

 ただし、「前月以前の月に属する日から引き続き当該被保険者の資格を有する者に限る。」とされています。

 問題文の者は、8月1日に資格を取得しているので、8月は被保険者である日が属する月です。しかし、「65歳到達以降厚生年金保険の被保険者ではなかった」となっています。8月は、「前月以前の月に属する日から引き続き当該被保険者の資格を有する」に当てはまりません。

 

前月以前

8月

9月

被保険者でない

資格取得

 

 

 

支給停止の対象となる

 そのため、令和8年8月分の老齢厚生年金は、在職老齢年金による支給停止の対象とはなりません。

 

 

 

③【R8年問5-B】

 67歳の老齢厚生年金の受給者かつ厚生年金保険の被保険者で、在職老齢年金による支給停止を受けていた者が、令和8年8月1日に退職した。この退職の後に再就職する予定はない。この場合、令和8年8月分の老齢厚生年金は、在職老齢年金による支給停止の対象とはならない。

 

 

 

 

 

【解答】

③【R8年問5-B】 ×

 令和8年8月1日に退職ということは、令和8年8月1日は「被保険者である日」です。そのため、令和8年8月は「被保険者である日が属する月」ですので、在職老齢年金による支給停止の対象となります。

 

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社労士受験のあれこれ

【国民年金法】産前産後期間の保険料免除

R9-030 09.23

国年|産前産後期間の保険料免除制度について

令和8年の本試験で「産前産後期間の保険料免除」について出題されています。

 

今回のポイント!

・産前産後期間中に生活保護法による生活扶助を受けるとき

・死亡一時金及び脱退一時金の支給要件の扱い

・出産とは

・任意加入被保険者の扱い

・納付期限から2年を経過した日以降

 

条文を読んでみましょう

国年法第88条の2

 被保険者は、出産の予定日(厚生労働省令で定める場合にあっては、出産の日。)の属する月(以下「出産予定月」という。)の前月(多胎妊娠の場合においては、3月前)から出産予定月の翌々月までの期間に係る保険料は、納付することを要しない。

過去問のポイントも確認しておきましょう

★【R1年問10-D】免除される期間

 令和元年10月31日に出産予定である第1号被保険者(多胎妊娠ではないものとする。)は、令和元年6月1日に産前産後期間の保険料免除の届出をしたが、実際の出産日は令和元年11月10日であった。この場合、産前産後期間として保険料が免除される期間は、令和元年10月分から令和2年1月分までとなる。

【解答】  ×

 「法第88条の2に規定する厚生労働省令で定める場合は、産前産後期間の保険料免除の届出を行う前に出産した場合とする。」とされています。(則第73条の6)

 産前産後期間の保険料免除の届出を行う前に出産した場合は、出産の日の属する月の前月から免除されます。

 問題文は、届出を行った後に出産しています。そのため、免除される期間は、出産予定月(=10月)の前月(=令和元年9月)から出産予定月の翌々月(=令和元12月)までとなります。

 免除される期間は、出産予定月の前月から4か月間です。

 

★【R6年出題】付加保険料について

 産前産後期間の保険料免除の規定により納付することを要しないとされた保険料に係る期間の各月については、付加保険料を納付することができます。

 

 

令和8年の問題を解いてみましょう

①【R8年問3-ア】

 産前産後期間の保険料免除制度により保険料を納付することを要しないこととされた期間について、当該期間中に生活保護法による生活扶助を受けるときは、国民年金法第89条第1項第2号に該当するため、同条により保険料が免除される。

 

 

 

 

 

【解答】

①【R8年問3-ア】 ×

 「生活保護法による生活扶助を受けるとき」は法定免除の対象ですが、「産前産後期間の保険料免除制度により保険料を納付することを要しないこととされた期間」については、法定免除の対象から除外されます。

 問題文の場合は、法定免除は適用されません。

(法第89条)

 

 

 

②【R8年問3-イ】

 産前産後の保険料免除期間は、死亡一時金及び脱退一時金の支給要件において、保険料納付済期間に算入される。

 

 

 

 

 

【解答】

②【R8年問3-イ】 〇

 産前産後の保険料免除期間は、「保険料納付済期間」です。保険料免除期間ではありません。

 死亡一時金及び脱退一時金の支給要件においても、保険料納付済期間に算入されます。

(法第5条第1項)

 

 

 

③【R8年問3-ウ】

 産前産後期間の保険料免除に関わる出産とは、妊娠85日(4か月)以上の分娩をいい、早産、死産、流産及び人工妊娠中絶を含む。

 

 

 

 

 

 

【解答】

③【R8年問3-ウ】 〇

 産前産後期間の保険料免除に関わる出産とは、妊娠85日(4か月)以上の出産をいいます。早産、死産、流産及び人工妊娠中絶も含まれます。

 

 

 

④【R8年問3-エ】

 国民年金に任意加入している被保険者は、産前産後保険料免除の対象となり、保険料の負担を免除される。

 

 

 

 

【解答】

④【R8年問3-エ】 ×

 任意加入被保険者は、産前産後保険料免除の対象となりません。

 

 

 

⑤【R8年問3-オ】

 保険料の納付期限から2年を経過したとき以降、産前産後の保険料免除に係る届出を行うことはできない。

 

 

 

 

 

【解答】

⑤【R8年問3-オ】 ×

 産前産後の保険料免除に係る届出は、「出産の予定日の6月前から行うことができる。」とされています。

 出産後でも届出は可能です。出産後に届け出た場合は、「出産の日の属する月の前月」から「出産日の属する月の翌々月」までが産前産後期間になります。

 「2年を経過したとき以降、産前産後の保険料免除に係る届出を行うことはできない。」旨の規定はありません。

(則第73条の7)

 

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社労士受験のあれこれ

【健康保険法】被扶養者

R9-029 09.22

<健保>被扶養者の認定基準

令和8年の本試験で「被扶養者」について出題されています。

 

条文を読んでみましょう

健保法第3条第7項

  この法律において「被扶養者」とは、次に掲げる者で、日本国内に住所を有するもの又は外国において留学をする学生その他の日本国内に住所を有しないが渡航目的その他の事情を考慮して日本国内に生活の基礎があると認められるものとして厚生労働省令で定めるものをいう。ただし、後期高齢者医療の被保険者等である者その他この法律の適用を除外すべき特別の理由がある者として厚生労働省令で定める者は、この限りでない。

(1) 被保険者(日雇特例被保険者であった者を含む。)の直系尊属、配偶者(届出をしていないが、事実上婚姻関係と同様の事情にある者を含む。)、子、孫及び兄弟姉妹であって、主としてその被保険者により生計を維持するもの

(2) 被保険者の3親等内の親族で(1)に掲げる者以外のものであって、その被保険者と同一の世帯に属し、主としてその被保険者により生計を維持するもの

(3) 被保険者の配偶者で届出をしていないが事実上婚姻関係と同様の事情にあるものの父母及び子であって、その被保険者と同一の世帯に属し、主としてその被保険者により生計を維持するもの

(4) (3)の配偶者の死亡後におけるその父母及び子であって、引き続きその被保険者と同一の世帯に属し、主としてその被保険者により生計を維持するもの

 

認定基準を確認しましょう

1 被扶養者としての届出に係る者(以下「認定対象者」という。)が被保険者と同一世帯に属している場合

(1) 認定対象者の年間収入が130万円未満(認定対象者が60歳以上の者である場合又は概ね厚生年金保険法による障害厚生年金の受給要件に該当する程度の障害者である場合にあっては180万円未満)であって、かつ、被保険者の年間収入の2分の1未満である場合は、原則として被扶養者に該当するものとすること。

(2) 前記(1)の条件に該当しない場合であっても、当該認定対象者の年間収入が130万円未満(認定対象者が60歳以上の者である場合又は概ね厚生年金保険法による障害厚生年金の受給要件に該当する程度の障害者である場合にあっては180万円未満)であって、かつ、被保険者の年間収入を上廻らない場合には、当該世帯の生計の状況を総合的に勘案して、当該被保険者がその世帯の生計維持の中心的役割を果たしていると認められるときは、被扶養者に該当するものとして差し支えないこと。

 

2 認定対象者が被保険者と同一世帯に属していない場合

認定対象者の年間収入が、130万円未満(認定対象者が60歳以上の者である場合又は概ね厚生年金保険法による障害厚生年金の受給要件に該当する程度の障害者である場合にあっては180万円未満)であって、かつ、被保険者からの援助に依る収入額より少ない場合には、原則として被扶養者に該当するものとすること。

 

■認定対象者の年間収入に係る認定要件のうち、その額を130万円未満とするものについて、当該認定対象者(被保険者の配偶者を除く。)が19歳以上23歳未満である場合にあっては150万円未満として取り扱うこと。

(令7.7.4/保発0704第1号/年管発0704第1号/)

 

令和8年の問題を解いてみましょう

①【R8年問8-C】

 被保険者の配偶者で届出をしていないが事実上婚姻関係と同様の事情にあるものの父母及び子であって、その被保険者と同一の世帯に属し、主としてその被保険者により生計を維持するものの場合、その配偶者の死亡後においてもその父母及び子であって、引き続きその被保険者と同一の世帯に属し、主としてその被保険者により生計を維持するものは被扶養者である。

 

 

 

 

【解答】

①【R8年問8-C】 〇

 被保険者の配偶者で届出をしていないが事実上婚姻関係と同様の事情にあるものの父母及び子であって、その被保険者と同一の世帯に属し、主としてその被保険者により生計を維持するものの場合、その配偶者の死亡後においてもその父母及び子であって、引き続きその被保険者と同一の世帯に属し、主としてその被保険者により生計を維持するものは被扶養者となります。

 

 

 

②【R8年問8-D】

 年収500万円の被保険者と同居している妻(令和8年4月1日現在21歳の大学生であって障害者ではない。)が、年間の見込収入額が144万円の場合、主としてその被保険者により生計を維持する者として被扶養者に認定される。

 

 

 

 

 

【解答】

②【R8年問8-D】 ×

 認定対象者の年間収入に係る認定要件については、認定対象者が19歳以上23歳未満の場合は、「150万円未満」となります。

 ただし、「被保険者の配偶者」については、19歳以上23歳未満でも「150万円未満」の対象から除外されます。

 問題文の妻は21歳ですが、年間収入要件は「130万円未満」です。年間の見込収入額が144万円となっていますので、被扶養者には認定されません。

 

 

 

③【R8年問8-E】

 年収700万円の被保険者と別居している子(令和8年4月1日現在19歳の大学生であって、実家から離れて被保険者から年間180万円の援助により生活しており、障害者ではない。)が、年間の見込収入額が145万円の場合、主としてその被保険者により生計を維持する者として被扶養者に認定される。

 

 

 

 

 

【解答】

③【R8年問8-E】 〇

 「19歳の子」は年間収入要件が150万円未満です。

・認定対象者の年間収入は、145万円(150万円未満)

かつ

・被保険者からの援助に依る収入額(180万円)より少ない場合

要件を満たしますので、被扶養者に認定されます。

 

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社労士受験のあれこれ

【労働保険徴収法】延滞金

R9-028 09.21

<徴収法>延滞金|計算式・延滞金が徴収されないとき

令和8年の本試験で、「延滞金」について出題されています。

条文を読んでみましょう

徴収法第28条

① 政府は、労働保険料の納付を督促したときは、労働保険料の額に、納期限の翌日からその完納又は財産差押えの日の前日までの期間の日数に応じ、年14.6パーセント(当該納期限の翌日から2月を経過する日までの期間については、年7.3パーセント)の割合を乗じて計算した延滞金を徴収する。ただし、労働保険料の額が1,000円未満であるときは、延滞金を徴収しない。

② 労働保険料の額の一部につき納付があったときは、その納付の日以後の期間に係る延滞金の額の計算の基礎となる労働保険料の額は、その納付のあつた労働保険料の額を控除した額とする。

③ 延滞金の計算において、労働保険料の額に1,000円未満の端数があるときは、その端数は、切り捨てる。

④ 計算した延滞金の額に100円未満の端数があるときは、その端数は、切り捨てる。

⑤ 延滞金は、次の各号のいずれかに該当する場合には、徴収しない。ただし、(4)の場合には、その執行を停止し、又は猶予した期間に対応する部分の金額に限る。

(1) 督促状に指定した期限までに労働保険料その他この法律の規定による徴収金を完納したとき。

(2) 納付義務者の住所又は居所がわからないため、公示送達の方法によって督促したとき。

(3) 延滞金の額が100円未満であるとき。

(4) 労働保険料について滞納処分の執行を停止し、又は猶予したとき。

(5) 労働保険料を納付しないことについてやむを得ない理由があると認められるとき。

 

今回のポイント!

・督促状に指定した期限までに完納したとき

・納期限の翌日から2月を経過する日までの期間の延滞金の割合

・公示送達で督促したとき

・延滞金の額が100円未満

・労働保険料の一部につき納付があったときの計算

 

 

令和8年の問題を解いてみましょう

※労働保険徴収法第28条第1項に規定する延滞金の割合(年14.6%及び年7.3%)を適用し、租税特別措置法(昭和32年法律第26号)第94条第1項に規定する延滞税特例基準割合は考慮しないものとする。

 

①【R8年問9-A(雇用)】

 法定納期限が令和8年7月10日の概算保険料100,000円を滞納している事業主に対して、所轄都道府県労働局歳入徴収官が当該概算保険料の納付を督促し、督促状に記された指定期限が同年8月31日であるとき、当該事業主が同年8月31日に完納した場合に納付すべき延滞金は1,000円となる。

 

 

 

 

 

【解答】

①【R8年問9-A(雇用)】 ×

 督促状に記された指定期限までに完納した場合は、延滞金は徴収されません。

 

 

 

②【R8年問9-B(雇用)】

 法定納期限が令和8年7月10日の概算保険料100,000円を滞納している事業主に対して、所轄都道府県労働局歳入徴収官が当該概算保険料の納付を督促し、督促状に記された指定期限が同年8月31日であるとき、当該事業主が同年9月30日に完納した場合に納付すべき延滞金は3,200円となる。

 

 

 

 

 

【解答】

②【R8年問9-B(雇用)】 ×

・延滞金の額は「法定納期限の翌日」から「完納の前日」までの日数に応じて計算されます。

・延滞金の割合は、年14.6パーセントですが、「納期限の翌日から2月を経過する日」までの期間は年7.3パーセントです。

具体的な計算式は以下の通りです。

(労働保険料の額×延滞金の割合×法定納期限の翌日から完納の前日までの日数)÷365日

問題文に当てはめると

(100,000円×7.3%×81日)÷365日です。

「納期限の翌日から2月を経過する日」までの期間は、年7.3%で計算します。

問題文は、14.6%で計算しているため、誤りです。

 

 

 

③【R8年問9-C(雇用)】

 法定納期限が令和8年7月10日の概算保険料100,000円を滞納している事業主の住所及び居所が明らかでないため、同年8月10日に都道府県労働局の掲示場に公示送達書が掲示されたとき、当該事業主が同年8月19日に完納した場合に納付すべき延滞金は700円となる。

 

 

 

 

 

【解答】

③【R8年問9-C(雇用)】 ×

 「納付義務者の住所又は居所がわからないため、公示送達の方法によって督促したとき。」は延滞金は徴収されません。

 

 

 

④【R8年問9-D(雇用)】

 法定納期限が令和8年10月31日の概算保険料10,000円を滞納している事業主に対して、所轄都道府県労働局歳入徴収官が当該概算保険料の納付を督促し、督促状に記された指定期限が同年12月15日であるとき、当該事業主が同年12月20日に完納した場合に納付すべき延滞金は98円となる。

 

 

 

 

【解答】

④【R8年問9-D(雇用)】 ×

 「延滞金の額が100円未満であるとき」は延滞金は徴収されません。

 

 

⑤【R8年問9-E(雇用)】

 法定納期限が令和8年10月31日の概算保険料100,000円を滞納している事業主に対して、所轄都道府県労働局歳入徴収官が当該概算保険料の納付を督促し、督促状に記された指定期限が同年12月20日であるとき、当該事業主が同年12月10日に滞納概算保険料の一部50,000円を納付していた場合、当該事業主が翌年1月20日に完納した場合に納付すべき延滞金は1,300円となる。

 

 

 

 

 

【解答】

⑤【R8年問9-E(雇用)】 〇

 「労働保険料の額の一部につき納付があったときは、その納付の日以後の期間に係る延滞金の額の計算の基礎となる労働保険料の額は、その納付のあつた労働保険料の額を控除した額」となります。

延滞金は次のように計算します。

①法定納期限の翌日から12月9日(50,000円を納付する日の前日)まで

(100,000円×7.3%×39日)÷365日=780円

②12月10日(50000円を納付した日)から2か月を経過する日まで

(50,000円×7.3%×22日)÷365日=220円

③2か月を経過する日の翌日から1月19日(完納の前日)まで

(50,000円×14.6%×19日)÷365日=380円

①780円+②220円+③380円=「1380円」ですが、100円未満を切り捨てますので、延滞金は「1300円」となります。

 

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社労士受験のあれこれ

【雇用保険法】適用除外

R9-026 09.19

雇用保険|国家公務員等の適用除外

令和8年の本試験で、国家公務員等の適用除外について出題されています。

条文を読んでみましょう

法第6条第6号

国、都道府県、市町村その他これらに準ずるものの事業に雇用される者のうち、離職した場合に、他の法令、条例、規則等に基づいて支給を受けるべき諸給与の内容が、求職者給付及び就職促進給付の内容を超えると認められる者であって、厚生労働省令で定めるものについては、雇用保険法は適用されない。

 

今回の出題の内容を確認しましょう

・行政執行法人の事業に雇用される者

・市町村の事業に雇用される者

・特定地方独立行政法人の事業に雇用される者

・国その他これに準ずるものの事業に雇用される非常勤職員

・民間企業に雇用される労働者が地方公務員として出向する場合

 

令和8年の問題を解いてみましょう

①【R8年問1-A】

 独立行政法人通則法(平成11年法律第103号)第2条第4項に規定する行政執行法人の事業に雇用される者(国家公務員退職手当法(昭和28年法律第182号)第2条第1項に規定する常時勤務に服することを要する国家公務員以外の者であって、同条第2項の規定により職員とみなされないものを除く。)は、厚生労働大臣の承認を受けることにより被保険者とならない。

 

 

 

 

 

【解答】

①【R8年問1-A】 ×

 「国又は行政執行法人の事業に雇用される者(国家公務員退職手当第2条第1項に規定する常時勤務に服することを要する国家公務員以外の者であって、同条第2項の規定により職員とみなされないものを除く。)」には、雇用保険法は適用されません。

「厚生労働大臣の承認」を受けるなどの手続は不要です。

(則第4条第1項第1号)

 

 

 

②【R8年問1-B】

 市町村の事業に雇用される者は、雇用保険法の適用を受けることについて都道府県労働局長の承認を受けることにより被保険者となることができる。

 

 

 

 

 

【解答】

②【R8年問1-B】 ×

 「市町村等の事業に雇用される者であって、当該市町村等の長が法を適用しないことについて、都道府県労働局長に申請し、厚生労働大臣の定める基準によって、その承認を受けたもの」については雇用保険法は適用されません。(則第4条第1項第3号)

 問題文は「被保険者となることができる」となっているので、誤りです。

市町村等の事業に雇用される者については、法を適用しないことについて、「都道府県労働局長の承認」が必要であることがポイントです。

 

 

 

③【R8年問1-C】

 地方独立行政法人法(平成15年法律第118号)第2条第2項に規定する特定地方独立行政法人であって設立に当たり総務大臣の認可を受けたものの事業に雇用される者は、当該特定地方独立行政法人の長が雇用保険法を適用しないことについて、都道府県知事に申請し、その承認を受けることにより被保険者とならない。

 

 

 

 

 

【解答】

③【R8年問1-C】 ×

 「都道府県、地方自治法第284条第2項の規定による地方公共団体の組合で都道府県が加入するもの又は地方独立行政法人法(平成15年法律第118号)第2条第2項に規定する特定地方独立行政法人であって設立に当たり総務大臣の認可を受けたものその他都道府県に準ずるもの(以下「都道府県等」という。)の事業に雇用される者であって、当該都道府県等の長が法を適用しないことについて、厚生労働大臣に申請し、その承認を受けたもの」については、雇用保険法は適用されません。

「都道府県知事」ではなく、「厚生労働大臣」の承認が必要です。

(則第4条第1項第2号)

 

 

 

④【R8年問1-D】

 国その他これに準ずるものの事業に雇用される非常勤職員(日雇労働者を含む。)であって労働者と認められる者は、国家公務員退職手当法第2条第2項の規定により同法上の職員とみなされ同法の適用を受けるに至るまでの間は、他の要件を満たす限り雇用保険の被保険者となり、職員とみなされ同法の適用を受けるに至ったときから被保険者とならない。

 

 

 

 

 

【解答】

④【R8年問1-D】 〇

 国その他これに準ずるものの事業に雇用される非常勤職員について

・国家公務員退職手当法第2条第2項の規定により同法上の職員とみなされ同法の適用を受けるに至るまでの間は、雇用保険の被保険者となる

・職員とみなされ同法の適用を受けるに至ったときから被保険者とならない

(行政手引23202)

 

 

 

⑤【R8年問1-E】

 民間企業に雇用される労働者が地方公務員として出向する場合であって、地方公務員法(昭和25年法律第261号)第38条第1項に規定する任命権者の兼業許可を受けている場合、当該出向元事業主との雇用関係を継続したまま地方公務員としての身分を併有しているときは、出向元事業主との雇用関係に係る被保険者とならない。

 

 

 

 

 

【解答】

⑤【R8年問1-E】 ×

 出向元事業主との雇用関係を継続したまま地方公務員としての身分を併有しているときは、出向元事業主の雇用保険の被保険者資格は継続します。

 

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社労士受験のあれこれ

【労災保険法】複数業務要因災害

R9-025 09.18

<労災>複数業務要因災害|通達からの出題

令和8年の本試験で、複数業務要因災害が出題されています。

★複数事業労働者とは

事業主が同一人でない2以上の事業に使用される労働者のこと

★複数業務要因災害とは

 複数事業労働者(これに類する者として厚生労働省令で定めるものを含む。)の2以上の事業の業務を要因とする負傷、疾病、障害又は死亡のこと

 

ポイント!

 複数事業労働者に関する保険給付について複数事業労働者を使用する全事業の賃金を合算すること、複数事業労働者を使用するそれぞれの事業における業務上の負荷のみでは業務と疾病等との間に因果関係が認められない場合に、複数事業労働者を使用する全事業の業務上の負荷を総合的に評価すること等がポイントです。

 

 

複数業務要因災害の問題の具体的な内容を確認しましょう

・労働基準法上の災害補償責任について

・複数事業労働者傷病年金について

・1つの事業場の業務上の負荷との間に単独で因果関係が認められる場合

・複数事業労働者に該当するか否かの判断

・複数の事業又は作業について特別加入している者

 

 

令和8年の問題を解いてみましょう

①【R8年問6-A】

 複数業務要因災害の場合、いずれの事業場の事業主も労働基準法上の災害補償責任を負わない。

 

 

 

 

 

【解答】

①【R8年問6-A】 〇

 複数業務要因災害に関する保険給付は、それぞれの就業先の業務上の負荷のみでは業務と疾病等との間に因果関係が認められないとされています。

そのため、いずれの就業先も労働基準法上の災害補償責任は負いません。

(R2.8.21基発0821第1号)

 

 

 

②【R8年問6-B】

 複数業務要因災害による休業については、労働基準法第19条第1項に基づく解雇制限の規定の適用はないことから、複数事業労働者傷病年金については、打切補償に係る労災保険法第19条は準用されない。

 

 

 

 

【解答】

②【R8年問6-B】 〇

 複数業務要因災害による休業については、労働基準法第19条第1項に基づく解雇制限は適用されません。

 そのため、複数事業労働者傷病年金については、打切補償に係る労災保険法第19条は準用されません。

★複数業務要因災害に関する保険給付は、それぞれの就業先の業務上の負荷のみでは業務と疾病等との間に因果関係が認められないことから、いずれの就業先も労働基準法上の災害補償責任は負いません。

 

 

③【R8年問6-C】

 複数事業労働者については、1つの事業場の業務上の負荷との間に単独で因果関係が認められるような傷病等の場合であっても、複数業務要因災害の対象となる。

 

 

 

 

【解答】

③【R8年問6-C】 ×

 複数事業労働者については、1つの事業場の業務上の負荷との間に単独で因果関係が認められる場合は、「業務災害」として業務災害に係る保険給付が支給されます。複数業務要因災害の対象にはなりません。

(R2.8.21基発0821第1号)

 

 

 

④【R8年問6-D】 

 複数事業労働者に該当するか否かは、傷病等が生じた時点、又は傷病等の原因及び要因となる事由が生じた時点において、事業主が同一人でない2以上の事業に使用されていたか否かで判断される。

 

 

 

 

 

【解答】

④【R8年問6-D】 〇

 「複数事業労働者」については、労災法第7条第1項第2号で、「これに類する者も含む」とされています。

 その範囲については、「傷病等の原因又は要因となる事由が生じた時点において事業主が同一人でない2以上の事業に同時に使用されていた労働者」と定められています。(則第5条)

 これは、傷病等の要因となる出来事と傷病等の発症の時期が必ずしも一致しないことがあるため、複数業務要因災害の対象である複数事業労働者について、傷病等が発症した時点で複数事業労働者に該当しない場合でも、当該傷病等の要因となる出来事と傷病等の因果関係が認められる期間の範囲内で複数事業労働者に当たるか否かを判断すべきときがあることから規定されたものです。

(R2.8.21基発0821第1号)

 

 

 

⑤【R8年問6-E】

 複数の事業又は作業について特別加入している者は、複数業務要因災害に係る保険給付の対象となり得る。

 

 

 

 

 

【解答】

⑤【R8年問6-E】 〇

 特別加入は、労働基準法上の労働者でない者についても、業務の実態、災害の発生状況等からみて労働者に準じて労災保険により保護するにふさわしい者について特に労災保険の加入を認めるという趣旨です。

 この趣旨を踏まえ、労働者であってかつ他の事業場において特別加入をしている者及び複数の事業場において特別加入をしている者についても保護の対象とすることとされています。

(R2.8.21基発0821第1号)

 

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社労士受験のあれこれ

【労働安全衛生法】安全衛生教育

R9-024 09.17

労働安全衛生法|安全衛生教育の基本問題

令和8年の本試験で、安全衛生教育が出題されています。

具体的な内容を確認しましょう

・派遣労働者に対して雇入れ時の安全衛生教育を行う義務があるのは、派遣元?派遣先?

・雇入れ時の安全衛生教育の対象になる事業者

・雇入れ時の安全衛生教育の対象になる労働者。臨時に雇入れた者は?

・作業内容変更時の安全衛生教育

・特別教育を行う義務がある事業者

 

 

では、令和8年の問題を意識しながら条文を読んでみましょう

法第59条

① 事業者は、労働者を雇い入れたときは、当該労働者に対し、厚生労働省令で定めるところにより、その従事する業務に関する安全又は衛生のための教育を行なわなければならない。

② 前項の規定は、労働者の作業内容を変更したときについて準用する。

③ 事業者は、危険又は有害な業務で、厚生労働省令で定めるものに労働者をつかせるときは、厚生労働省令で定めるところにより、当該業務に関する安全又は衛生のための特別の教育を行なわなければならない。

 

法第60条

 事業者は、その事業場の業種が政令で定めるものに該当するときは、新たに職務につくこととなった職長その他の作業中の労働者を直接指導又は監督する者(作業主任者を除く。)に対し、次の事項について、厚生労働省令で定めるところにより、安全又は衛生のための教育を行なわなければならない。

(1) 作業方法の決定及び労働者の配置に関すること。

(2) 労働者に対する指導又は監督の方法に関すること。

(3) 前2号に掲げるもののほか、労働災害を防止するため必要な事項で、厚生労働省令で定めるもの

 

令和8年の問題を解いてみましょう

①【R8年問9-A】

 事業者は、労働者を雇い入れたときは、当該労働者に対し、厚生労働省令で定めるところにより、その従事する業務に関する安全又は衛生のための教育(以下本問において「雇入れ時の安全衛生教育」という。)を行わなければならないが、派遣労働者の場合は、派遣先の事業者に、当該派遣労働者を受け入れるに際してこの教育を行う義務があるとされている。

 

 

 

 

【解答】

①【R8年問9-A】 ×

 派遣労働者に対する「雇入れ時の安全衛生教育」を行う義務があるのは、派遣先ではなく「派遣元」の事業者です。

★派遣労働者の安全衛生教育について

 

実施する義務

雇入れ時

派遣元

作業内容変更時

派遣元と派遣先の双方

特別教育

派遣先(事業場の設備等の実情に合わせる必要があるため)

職長教育

派遣先(事業場の設備等の実情に合わせる必要があるため)

 

 

 

②【R8年問9-B】

 金融業を営む事業者は、労働安全衛生規則に定める雇入れ時の安全衛生教育を行うことを義務付けられていない。

 

 

 

 

 

【解答】

②【R8年問9-B】 ×

 雇入れ時の安全衛生教育・作業内容変更時の安全衛生教育ともに、すべての業種が対象です。

 

 

 

③【R8年問9-C】

 雇入れ時の安全衛生教育を行わなければならない対象労働者は、常時使用する労働者であって、臨時に雇い入れた労働者についてはその対象としないことが認められている。

 

 

 

 

 

【解答】

③【R8年問9-C】 ×

 雇入れ時の安全衛生教育はすべての労働者が対象です。臨時に雇い入れた労働者についても対象です。条文では「労働者」となっていますので、全労働者が対象です。

★ちなみに、「雇入れ時の健康診断」は、単なる「労働者」ではなく、「常時使用する労働者」が対象です。安全衛生教育と健康診断を比較して問われることが多いです。

 

 

 

④【R8年問9-D】

 雇入れ時の安全衛生教育の規定は、労働者の作業内容を変更したときについて準用される。

 

 

 

 

【解答】

④【R8年問9-D】 〇

 雇入れ時の安全衛生教育の規定は、労働者の作業内容を変更したときについて準用されます。

 

 

 

⑤【R8年問9-E】

 危険又は有害な業務で、厚生労働省令で定めるものに労働者をつかせるときに、厚生労働省令で定めるところにより、当該業務に関する安全又は衛生のための特別の教育を行う義務は、常時10人以上の労働者を使用する事業者に課せられている。

 

 

 

 

【解答】

⑤【R8年問9-E】 ×

 「危険又は有害な業務で、厚生労働省令で定めるもの」に労働者をつかせるときは、事業者には、当該業務に関する安全又は衛生のための特別の教育を行う義務が課せられます。常時10人以上の労働者を使用する事業者に限定されません。

 

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社労士受験のあれこれ

【労働基準法】1年単位の変形労働時間制

R9-023 09.16

労働基準法|1年単位の変形労働時間制の注意点

令和8年の本試験で、1年単位の変形労働時間制が出題されています。

具体的な内容を確認しましょう

・対象期間の途中で、特定された日又は週の労働時間を変更できるか?

・実際に労働した期間が対象期間よりも短い者の清算

・対象期間に連続して労働させることができる日数の限度

・対象期間の起算日を明らかにする

・1年単位の変形労働時間制は、年少者に適用されるか?

 

では、令和8年の問題を意識しながら条文を読んでみましょう

法第32条の4

① 使用者は、当該事業場に、労働者の過半数で組織する労働組合がある場合においてはその労働組合、労働者の過半数で組織する労働組合がない場合においては労働者の過半数を代表する者との書面による協定により、次に掲げる事項を定めたときは、その協定で対象期間として定められた期間を平均し1週間当たりの労働時間が40時間を超えない範囲内において、当該協定(次項の規定による定めをした場合においては、その定めを含む。)で定めるところにより、特定された週において1週40時間又は特定された日において1日8時間を超えて、労働させることができる。

(1) この条の規定による労働時間により労働させることができることとされる労働者の範囲

(2) 対象期間(その期間を平均し1週間当たりの労働時間が40時間を超えない範囲内において労働させる期間をいい、1か月を超え1年以内の期間に限るものとする。)

(3) 特定期間(対象期間中の特に業務が繁忙な期間をいう。)

(4) 対象期間における労働日及び当該労働日ごとの労働時間(対象期間を1か月以上の期間ごとに区分することとした場合においては、当該区分による各期間のうち当該対象期間の初日の属する期間(以下この条において「最初の期間」という。)における労働日及び当該労働日ごとの労働時間並びに当該最初の期間を除く各期間における労働日数及び総労働時間)

(5) その他厚生労働省令で定める事項

 

② 使用者は、前項の協定で同項第4号の区分をし当該区分による各期間のうち最初の期間を除く各期間における労働日数及び総労働時間を定めたときは、当該各期間の初日の少なくとも30日前に、当該事業場に、労働者の過半数で組織する労働組合がある場合においてはその労働組合、労働者の過半数で組織する労働組合がない場合においては労働者の過半数を代表する者の同意を得て、厚生労働省令で定めるところにより、当該労働日数を超えない範囲内において当該各期間における労働日及び当該総労働時間を超えない範囲内において当該各期間における労働日ごとの労働時間を定めなければならない。

③ 厚生労働大臣は、労働政策審議会の意見を聴いて、厚生労働省令で、対象期間における労働日数の限度並びに1日及び1週間の労働時間の限度並びに対象期間(特定期間として定められた期間を除く。)及び同項の協定で特定期間として定められた期間における連続して労働させる日数の限度を定めることができる。

 

第32条の4の2

 使用者が、対象期間中の前条の規定により労働させた期間が当該対象期間より短い労働者について、当該労働させた期間を平均し1週間当たり40時間を超えて労働させた場合においては、その超えた時間(第33条又は第36条第1項の規定により延長し、又は休日に労働させた時間を除く。)の労働については、第37条の規定の例により割増賃金を支払わなければならない。

 

令和8年の問題を解いてみましょう

①【R8年問4-A】

 1年単位の変形労働時間制に係る労使協定において、労使双方が合意すれば協定期間中であっても同変形労働時間制の一部を変更することがある旨が明記されていれば、これに基づき、労使協定において特定された日又は週の労働時間を労働基準法第32条の4第1項第2号に規定する対象期間(以下本問において「対象期間」という。)の途中で変更することができる。

 

 

 

 

【解答】

①【R8年問4-A】 ×

・ 対象期間の途中で変更することはできません。

(H6.3.31基発181号)

・ 1年単位の変形労働時間制を採用する場合には、労使協定で、対象期間の労働日及び当該労働日ごとの労働時間を具体的に定めることが必要です。

 使用者が、業務の都合によって任意に労働時間を変更するような制度は、1年単位の変形労働時間制には該当しません。

(H11.3.31基発168号)

 

 

 

②【R8年問4-B】

 使用者は、1年単位の変形労働時間制の適用労働者が対象期間中に育児休業や産前産後の休業により労働せず、実際の労働期間が対象期間よりも短い者について、当該労働させた期間を平均し1週間当たり40時間を超えて労働させた場合においては、その超えた時間(労働基準法第33条又は第36条第1項の規定により延長し、又は休日に労働させた時間を除く。)の労働については、労働基準法第37条の規定の例により割増賃金を支払わなければならない。

 

 

 

【解答】

②【R8年問4-B】 ×

 第32条の4の2は、対象期間の途中で退職した者、途中で採用された者が対象です。

「休暇中の者などには適用されない。」とされています。

問題文の者には適用されません。

(平11.3.31基発169号)

 

法第32条の4の2について少し詳しくみていきましょう

※例えば、Aさんが対象期間の途中で退職した場合

対象期間(1年とした場合)

1

2

3

4

5

6

7

8

9

10

11

12

実際に労働した期間

 

 

 

 

・実際に労働した8か月(暦日数243日)の法定働時間の総枠は、

40時間×243日÷7日 ≒ 1388.5時間です。

 

・Aさんの実労働時間が1400時間(所定労働時間のみ)だとすると

1400時間 - 1388.5時間 = 11.5時間分の割増賃金を支払って、清算が必要です。

 

なお、「労働基準法第37条の規定の例により」の部分もポイントです。

37条の割増賃金の計算方法で計算しますが、37条の割増賃金ではありません。

このため、この清算のための割増賃金を支払わなかった場合は、37条違反ではなく、法第24条違反(全額払の原則違反)となります。

 

 

 

③【R8年問4-C】

1年単位の変形労働時間制において、対象期間において連続して労働させることができる日数の限度は、労働基準法第32条の4第1項の協定により同項第3号に規定する特定期間として定められた期間を含め、6日である。

 

 

 

 

 

【解答】

③【R8年問4-C】 ×

 対象期間における連続して労働させる日数の限度は「6日」が原則です。

 6日に1回は休日が必要です。

 ただし、特定期間については、連続して労働させる日数の限度は1週間に1日の休日が確保できる日数とされています。

 例えば、1週目の休日は日曜日・2週目の休日は土曜日にして、最長12日連続して労働させることができます。

(則第12条の4第5項)

 

 

 

④【R8年問4-D】

 使用者は、1年単位の変形労働時間制により労働者に労働させる場合には、就業規則その他これに準ずるもの又は書面による協定(労使委員会の決議及び労働時間等設定改善委員会の決議を含む。)において、対象期間の起算日を明らかにするものとされている。

 

 

 

 

 

【解答】

④【R8年問4-D】 〇

 「使用者は、法第32条の2から第32条の4までの規定により労働者に労働させる場合には、就業規則その他これに準ずるもの又は書面による協定(労使委員会の決議及び労働時間等設定改善委員会の決議を含む。)において、期間の起算日を明らかにするものとする。」とされています。(則第12条の2第1項)

※第32条の2→1か月単位の変形労働時間制、第32条の3→フレックスタイム制

第32条の4 → 1年単位の変形労働時間制

 

 

 

⑤【R8年問4-E】

 使用者は、満15歳以上で満18歳に満たない者について、1日10時間、1週52時間の範囲内で1年単位の変形労働時間制によって労働させることができる。

 

 

 

 

 

⑤【R8年問4-E】 ×

 原則として、満18歳に満たない者については1年単位の変形労働時間制は適用されません。

 ただし、満15歳以上満18歳に満たない者については、1日8時間、1週48時間の範囲内で1年単位の変形労働時間制によって労働させることができます。

(法第60条第1項、第3項、則第34条の2の4)

 

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社労士受験のあれこれ

【R8年の問題】過去問学習で解ける問題(厚生年金保険法)

R9-022 09.15

【令和8年厚年】過去問で解ける|適用除外・遺族の要件・併給調整

<厚生年金法>

テーマ 「適用除外、遺族の要件、併給調整」をみていきます。

過去問のポイントを確認しましょう

・遺族厚生年金の遺族となる「子」は、18歳に達する日以後の最初の3月31日までの間にあるか、又は20歳未満で障害等級の1級若しくは2級に該当する障害の状態にあり、かつ、現に婚姻をしていないこと。

・遺族厚生年金の遺族となる「父母」は、被保険者又は被保険者であった者の父母で、被保険者又は被保険者であった者の死亡の当時55歳以上であること(R3年出題)

・所在地が一定しない事業所に使用される者は、厚生年金保険は適用除外。例外がないことがポイントです。(H25年出題)

・臨時的事業の事業所に使用される者は、適用除外。ただし、当初から継続して6か月を超えて使用されるべき場合は適用されます。(H25年出題)

・65歳以降のみ併給される国民年金と厚生年金保険の組み合わせ

「老齢基礎年金+遺族厚生年金」

「障害基礎年金+老齢厚生年金」

「障害基礎年金+遺族厚生年金」

(R4年出題)

 

 

 

令和8年の問題を解いてみましょう

①【R8年問8-A】

 死亡した被保険者の子は、被保険者死亡の当時、年齢が19歳で婚姻をしていたとしても、障害等級2級に該当する障害の状態にあり、かつ、被保険者によって生計を維持していれば、遺族厚生年金を受けることができる遺族に含まれる。なお、死亡した被保険者によって生計を維持していた他の遺族はいないものとする。

 

 

 

 

【解答】

①【R8年問8-A】 ×

<遺族厚生年金の子の要件>

「子」は、「現に婚姻をしていないこと」が要件です。

 被保険者死亡の当時、19歳で障害等級2級に該当する障害の状態にあり、かつ、被保険者によって生計を維持していても、婚姻している場合は、遺族になりません。

(法第59条)

 

 

 

②【R8年問8-B】

 死亡した被保険者の配偶者の母は、被保険者死亡の当時に年齢が55歳以上、かつ、被保険者によって生計を維持していたとしても、遺族厚生年金を受けることができる遺族には含まれない。なお、死亡した被保険者によって生計を維持していた他の遺族はいないものとする。

 

 

 

 

 

【解答】

②【R8年問8-B】 〇

<遺族厚生年金の母の要件>

 「被保険者又は被保険者であった者の母」であることが要件です。死亡した被保険者の配偶者の母は、遺族厚生年金を受けることができる遺族には含まれません。

(法第59条)

 条文を読んでみましょう

法第59条第1項

 遺族厚生年金を受けることができる遺族は、被保険者又は被保険者であった者の配偶者、子、父母、孫又は祖父母であって、被保険者又は被保険者であった者の死亡の当時(失 踪の宣告を受けた被保険者であった者にあっては、行方不明となった当時。)その者によって生計を維持したものとする。ただし、妻以外の者にあつては、次に掲げる要件に該当した場合に限るものとする。

(1)夫、父母又は祖父母については、55歳以上であること。

(2)子又は孫については、18歳に達する日以後の最初の3月31日までの間にあるか、又は20歳未満で障害等級の1級若しくは2級に該当する障害の状態にあり、かつ、現に婚姻をしていないこと。 

 

 

 

③【R8年問8-C】

 厚生年金保険法第9条及び第10条第1項の規定にかかわらず、同法第12条の規定により、所在地が一定しない事業所に使用される者は、厚生年金保険の被保険者とはならない。ただし、継続して6か月を超えて使用されるべき場合は、この限りでない。

 

 

 

 

【解答】

③【R8年問8-C】 ×

 「所在地が一定しない事業所に使用される者」は、厚生年金保険の被保険者となりません。例外はありません。

(法第12条第2号)

 

 

 

④【R8年問8-D】

 厚生年金保険法第9条及び第10条第1項の規定にかかわらず、同法第12条の規定により、臨時的事業の事業所に使用される者は、厚生年金保険の被保険者とはならない。ただし、継続して2か月を超えて使用されるべき場合は、この限りでない。

 

 

 

 

【解答】

④【R8年問8-D】 ×

 臨時的事業の事業所に使用される者は、厚生年金保険の被保険者とはなりません。ただし、「継続して「2か月」ではなく「6か月」を超えて使用されるべき場合は、この限りでない。」とされています。当初から継続して6か月を超えて使用されるべき場合は、最初から被保険者となります。

(法第12条第4号)

 

 

 

⑤【R8年問8-E】

 障害等級3級に該当する障害厚生年金を受給している者が65歳に到達し、老齢基礎年金と老齢厚生年金の受給権も取得した場合、老齢基礎年金と老齢厚生年金の組み合わせか、老齢基礎年金と障害厚生年金の組み合わせのどちらかを選択する必要がある。

 

 

 

 

 

【解答】

⑤【R8年問8-E】 ×

 65歳に達しているとしても、「老齢基礎年金と障害厚生年金」は併給されません。

 問題文の場合は、「老齢基礎年金と老齢厚生年金」の組み合わせか、「障害厚生年金のみ」のどちらかを選択することになります。

(法第38条第1項、法附則第17条)

 

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【R8年の問題】過去問学習で解ける問題(国民年金法)

R9-021 09.14

【令和8年国年】過去問で解ける|保険料の免除を中心に

<国民年金法>

テーマ 「保険料の免除」を中心にみていきます。

過去問のポイントを確認しましょう

・国民年金保険料の月額は17,000円×保険料改定率を10円未満で端数処理した額(H30年出題)

・「学生等の保険料納付の特例に係る不該当の届出」は、その原因が卒業であるときは不要(H24年出題)

・納付猶予制度については、「配偶者」も免除事由に該当していることが要件。

・追納は、学生納付特例・納付猶予の規定により納付することを要しないものとされた保険料を優先し、次いでそれ以外の免除分について、先に経過した月の分から順次に行うのが原則。(R元出題)

・厚生労働大臣は、督促を受けた者がその指定の期限までに保険料その他この法律の規定による徴収金を納付しないときは、国税滞納処分の例によってこれを処分し、又は滞納者の居住地若しくはその者の財産所在地の市町村に対して、その処分を請求することができる。(R3年出題)

 

 

令和8年の問題を解いてみましょう

①【R8年問1-ア】

 保険料の一部免除に関する規定により納付することを要しないものとされたその一部の額以外の残余の額に50円未満の端数が生じたときはこれを切り捨て、50 円以上100 円未満の端数が生じたときはこれを100 円に切り上げるものとする。

 

 

 

 

 

 

【解答】

①【R8年問1-ア】 ×

<保険料の端数処理>

 「10円」未満で端数処理します。

 保険料の一部免除に関する規定により納付することを要しないものとされたその一部の額以外の残余の額に5円未満の端数が生じたときはこれを切り捨て、5 円以上10 円未満の端数が生じたときはこれを10 円に切り上げるものとされます。

(法第90条の2第6項)

 

 

 

②【R8年問1-イ】

 国民年金法第90 条の3第1 項の規定により保険料を納付することを要しないものとされた被保険者は、国民年金法施行令第6 条の6 に規定する生徒若しくは学生でなくなったとき(その原因が卒業であるときを除く。)は、氏名、生年月日及び住所並びに個人番号又は基礎年金番号を記載した届書を日本年金機構に提出しなければならない。

 

 

 

 

 

【解答】

②【R8年問1-イ】 〇

<学生等の保険料納付の特例に係る不該当の届出> 

 学生納付特例の規定で保険料を納付することを要しないものとされた被保険者は、生徒若しくは学生でなくなったときは届け出が必要です。

※学生でなくなった原因が「卒業」であるときは届出は不要です。

※退学等の理由により学生でなくなったときは、届出が必要です。

(則第77条の9第1項)

 

 

 

③【R8年問1-ウ】

 納付猶予とは、第1 号被保険者等本人(50 歳未満)及びその世帯主又は配偶者のいずれもが、地方税法に定める障害者、寡婦その他の同法の規定による市町村民税が課されない者として政令で定める者であって、当該保険料を納付することを要しないものとすべき月の属する年の前年の所得が135 万円以下であるとき、当該第1 号被保険者等が厚生労働大臣に申請することにより、保険料の全額の納付義務を猶予する制度である。

 

 

 

 

 

【解答】

③【R8年問1-ウ】 ×

<納付猶予の要件>

※納付猶予制度は、令和17年6月までの特例措置です。

・対象は50歳に達する日の属する月の前月までの被保険者期間がある第1号被保険者等

・本人及び配偶者が次の各号のいずれにも該当しないときは、猶予されません。(世帯主が入っていないことに注意しましょう)

・保険料を納付することを要しないものとすべき月の属する年の前年の所得(1月から6月までの月分の保険料については、前々年の所得とする。)が、その者の所得税法に規定する同一生計配偶者及び扶養親族の有無及び数に応じて、政令で定める額以下であるとき。

・被保険者又は被保険者の属する世帯の他の世帯員が生活保護法による生活扶助以外の扶助その他の援助であって厚生労働省令で定めるものを受けるとき。

・ 地方税法に定める障害者、寡婦その他の同法の規定による市町村民税が課されない者として政令で定める者であって、当該保険料を納付することを要しないものとすべき月の属する年の前年の所得が135万円以下であるとき。

・国民年金の保険料を納付することが著しく困難である場合として天災その他の厚生労働省令で定める事由があるとき。

(H26法附則第14条)

 

 

 

④【R8年問1-エ】

 法定免除、全額免除、学生納付特例又は納付猶予の規定により納付することを要しないものとされた保険料の一部につき追納をするときは、学生納付特例又は納付猶予の規定により納付することを要しないものとされた保険料につき行い、次いで法定免除若しくは全額免除、一部免除の規定によりその一部の額につき納付することを要しないものとされた保険料につき行うものとし、これらの保険料のうちにあっては、先に経過した月の分から順次に行うものとする。なお、学生納付特例又は納付猶予により納付を免除された保険料より前に法定免除、全額免除及び申請一部免除により納付を免除された保険料は一切ないものとする。

 

 

 

 

 

【解答】

④【R8年問1-エ】 〇

<免除期間の一部を追納する場合の原則の優先順位>

 免除期間の一部を追納する場合、原則は、追納しないと老齢基礎年金の額に反映されない学生納付特例と納付猶予が優先されます。次に、「学生納付特例と納付猶予」以外の免除期間を「先に経過した月の分(古い月分)」から順に行います。

なお、例外もあります。

 「学生納付特例と納付猶予」より古い免除分を優先して、先に経過した月の分から追納することも可能です。(追納できる期間は、承認の属する月前10年以内に限られているためです。)

★問題文の場合は、「学生納付特例又は納付猶予により納付を免除された保険料より前に法定免除、全額免除及び申請一部免除により納付を免除された保険料は一切ない」となっています。そのため、学生納付特例又は納付猶予の規定により納付することを要しないものとされた保険料から行います。

(法第94条)

 

 

 

⑤【R8年問1-オ】

 厚生労働大臣は、国民年金法第96 条第1 項の規定による督促を受けた者がその指定の期限までに保険料その他この法律の規定による徴収金を納付しないときは、国税滞納処分の例によってこれを処分し、又は滞納者の居住地若しくはその者の財産所在地の市町村に対して、その処分を請求することができる。

 

 

 

 

【解答】

⑤【R8年問1-オ】 〇

<国税滞納処分について>

 問題文は、法第96条第4項の条文です。

 なお、第5項では、「市町村は、前項の規定による処分の請求を受けたときは、市町村税の例によってこれを処分することができる。この場合においては、厚生労働大臣は、徴収金の100分の4に相当する額を当該市町村に交付しなければならない。」とされています。

 

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社労士受験のあれこれ

【R8年の問題】過去問学習で解ける問題(健康保険法)

R9-019 09.12

【令和8年健保】過去問で解ける|標準報酬月額の決定・改定など

<健康保険法>

テーマ 「標準報酬月額の決定・改定」をみていきます。

 

過去問のポイントを確認しましょう

・6月1日から7月1日までの間に被保険者資格を取得した者については、その年に限り定時決定が行われない。(H29年出題)

・資格取得時に決定された標準報酬月額は、資格を取得した月からその年の8月(6月1日から12月31日までの間に被保険者の資格を取得した者については、翌年の8月)までの各月の標準報酬月額とする。(R元年出題)

・定時決定は、毎年7月1日現に使用される事業所において行う。(R3年出題)

・月給者で欠勤日数分に応じ給与が差し引かれる場合の支払基礎日数の出し方。(H28年出題)

・随時改定は、継続した3月間の各月とも、報酬支払の基礎となった日数が、17日以上でなければならない。(H24年出題)

 

 

 

R8年の問題を解いてみましょう

①【R8年問10-A】

 定時決定の規定は、6月1日から7月1日までの間に被保険者の資格を取得した者には適用されない。6月1日に入社した者の資格取得時決定により決定された標準報酬月額は、同じ事業所にて定時決定された被保険者と同じ翌年の8月までの各月の標準報酬月額とされる。

 

 

 

 

 

【解答】

①【R8年問10-A】 〇

<定時決定の規定が除外される者・資格取得時決定された標準報酬月額の有効期間>

・定時決定の規定は、6月1日から7月1日までの間に被保険者の資格を取得した者には適用されません。

・6月1日から12月31日までの間に資格を取得した者については、資格取得時決定により決定された標準報酬月額は、翌年の8月までの各月の標準報酬月額となります。

(法第41条第3項、法第42条第2項)

 

 

 

②【R8年問10-B】

 保険者等は、月給者の定時決定を行う場合、その被保険者が毎年4月1日現に使用される事業所において同日以後3か月間である4月、5月、6月に実際に支給された賃金や報酬の総額をもとに標準報酬月額を決定する。

 

 

 

 

 

【解答】

②【R8年問10-B】 ×

<定時決定の対象者>

 保険者等は、被保険者が毎年7月1日現に使用される事業所において同日前3月間(その事業所で継続して使用された期間に限るものとし、かつ、報酬支払の基礎となった日数が17日(短時間労働者にあっては、11日。)未満である月があるときは、その月を除く。)に受けた報酬の総額をその期間の月数で除して得た額を報酬月額として、標準報酬月額を決定します。

(法第41条第1項)

 

 

 

③【R8年問10-C】

 標準報酬月額の定時決定等における支払基礎日数の取扱いとして、月給者については各月の暦日数によることから、月給者で欠勤日数分に応じ給与が差し引かれる場合にあっては、その月における暦日の数から当該欠勤日数を控除した日数を支払基礎日数とする。

 

 

 

 

 

【解答】

③【R8年問10-C】 ×

<支払基礎日数の取扱いについて>

 月給者で欠勤日数分に応じ給与が差し引かれる場合にあっては、「その月における暦日の数」ではなく、「就業規則、給与規程等に基づき事業所が定めた日数」から当該欠勤日数を控除した日数が支払基礎日数となります。

(平成18年5月12日庁保険発第0512001号)

 

 

 

④【R8年問10-D】

 保険者等は、被保険者が現に使用される事業所において継続した3か月間(その事業所で継続して使用された期間に限るものとし、かつ、報酬支払の基礎となった日数が17日未満である月があるときは、その月を除く。)に受けた報酬の総額をその期間の月数で除して得た額が、その者の標準報酬月額の基礎となった報酬月額に比べて、著しく高低を生じた場合において、必要があると認めるときは随時改定の対象となり、その額を報酬月額として、その著しく高低を生じた月の翌月から、標準報酬月額を改定することができる。

 

 

 

 

 

【解答】

④【R8年問10-D】 ×

<随時改定の規定>

随時改定については、継続した3月間の各月とも、報酬支払の基礎となった日数が、17日以上でなければなりません。そのため、3か月間に受けた報酬の総額を「その期間の月数」ではなく「3」で除して得た額となります。

(法第43条)

条文を読んでみましょう

 保険者等は、被保険者が現に使用される事業所において継続した3月間(各月とも、報酬支払の基礎となった日数が、17日以上でなければならない。)に受けた報酬の総額を3で除して得た額が、その者の標準報酬月額の基礎となった報酬月額に比べて、著しく高低を生じた場合において、必要があると認めるときは、その額を報酬月額として、その著しく高低を生じた月の翌月から、標準報酬月額を改定することができる。

 

 

 

⑤【R8年問10-E】

 健康保険法第199条第1項によると、保険者等は、被保険者の資格、標準報酬又は保険料に関し必要があると認めるときは、事業主に対し、事業所の名称、所在地その他必要な資料の提供を求め、又は銀行、信託会社その他の機関に対し、被保険者若しくは被保険者であると認められる者の収入の状況その他の事項につき、報告を求めることができる。

 

 

 

 

 

【解答】

⑤【R8年問10-E】 ×

 健康保険法第199条第1項によると、「厚生労働大臣は、被保険者の資格、標準報酬又は保険料に関し必要があると認めるときは、官公署に対し、事業所の名称、所在地その他必要な資料の提供を求め、又は銀行、信託会社その他の機関に対し、被保険者若しくは被保険者であると認められる者の収入の状況その他の事項につき、報告を求めることができる。」となります。

(法第199条第1項)

 

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→ https://youtu.be/IkV9WQRlgPg?si=gRiEuzR0eCUA25dL

社労士受験のあれこれ

【R8年の問題】過去問学習で解ける問題(社会保険一般常識)

R9-018 09.11

【令和8年社一】過去問で解ける|確定給付企業年金法

<社会保険に関する一般常識>

テーマ 「確定給付企業年金法」をみていきます。

 

<確定給付企業年金>

・「事業主」が「従業員」と給付の内容を約束し、従業員が、高齢期にその内容に基づいた給付を受けることができる制度です。

・「規約型」と「基金型」があります。

「規約型」は、厚生労働大臣の承認を受けて、「基金型」は、企業年金基金の設立について厚生労働大臣の認可を受けて開始します。

 

 

過去問のポイントを確認しましょう

・確定給付企業年金法における「厚生年金保険の被保険者」とは、厚生年金保険法に規定する第1号厚生年金被保険者又は第4号厚生年金被保険者をいう。(H28年出題)

・給付を受ける権利は、その権利を有する者の請求に基づいて、事業主等が裁定する。(H26年出題)

・事業主は、給付に関する事業に要する費用に充てるため、規約で定めるところにより、年1回以上、定期的に掛金を拠出しなければならない。(H28年出題)

・加入者は、政令で定める基準に従い規約で定めるところにより、掛金の一部を負担することができる。(R2年出題)

 

 

令和8年の問題を解いてみましょう

①【R8年問6-A】

 確定給付企業年金法第2条第3項によると、確定給付企業年金法において「厚生年金保険の被保険者」とは、厚生年金保険法第2条の5第1項第1号に規定する第1号厚生年金被保険者のみをいう。

 

 

 

 

 

【解答】

①【R8年問6-A】 ×

 確定給付企業年金法の「厚生年金保険の被保険者」とは、厚生年金保険法に規定する第1号厚生年金被保険者又は第4号厚生年金被保険者をいいます。

(法第2条第3項)

 

 

 

②【R8年問6-B】

 確定給付企業年金法第30条第1項によると、給付を受ける権利(以下本問において「受給権」という。)は、その権利を有する者の請求に基づいて、事業主(企業年金基金を設立して実施する確定給付企業年金を実施する場合にあっては、企業年金基金。以下本問において「事業主等」という。)が裁定する。

 

 

 

 

 

【解答】

②【R8年問6-B】 〇

 受給権は、その権利を有する者の請求に基づいて、事業主等が裁定します。

 事業主等とは、「事業主(企業年金基金を設立して実施する確定給付企業年金を実施する場合にあっては、企業年金基金。)」をいいます。

(法第30条)

 

 

③【R8年問6-C】

 確定給付企業年金法第34条第1項及び第2項によると、受給権は、譲り渡し、担保に供し、又は差し押さえることができない。ただし、老齢給付金、脱退一時金及び障害給付金を受ける権利を国税滞納処分(その例による処分を含む。)により差し押さえる場合は、この限りでない。また、租税その他の公課は、遺族給付金として支給を受けた金銭を標準として、課することができない。

 

 

 

 

【解答】

③【R8年問6-C】 ×

・ 受給権は、譲り渡し、担保に供し、又は差し押さえることができない。

 ただし、老齢給付金、脱退一時金及び遺族給付金を受ける権利を国税滞納処分(その例による処分を含む。)により差し押さえる場合は、この限りでない。

・ 租税その他の公課は、障害給付金として支給を受けた金銭を標準として、課することができない。

となります。

(法第34条)

 

 

④【R8年問6-D】

 確定給付企業年金法第55条第1項及び第2項によると、事業主は、給付に関する事業に要する費用に充てるため、規約で定めるところにより、年1回以上、定期的に掛金を拠出しなければならない。加入者は、政令で定める基準に従い規約で定めるところにより、当該掛金の一部を負担しなければならない。

 

 

 

 

【解答】

④【R8年問6-D】 ×

・事業主は、給付に関する事業に要する費用に充てるため、規約で定めるところにより、年1回以上、定期的に掛金を拠出しなければならない。

・加入者は、政令で定める基準に従い規約で定めるところにより、掛金の一部を負担することができる。(「しなければならない」ではなく「することができる」です。) 

 

 

 

⑤【R8年問6-E】

 事業主等は、毎事業年度終了後6か月以内に、厚生労働省令で定めるところにより、確定給付企業年金の事業及び決算に関する報告書を作成し、厚生労働大臣に提出しなければならない。

 

 

 

 

 

【解答】

⑤【R8年問6-E】 ×

 「事業主等は、毎事業年度終了後4か月以内に、厚生労働省令で定めるところにより、確定給付企業年金の事業及び決算に関する報告書を作成し、厚生労働大臣に提出しなければならない。」となります。

(法第100条)

 

YouTubeはこちらからどうぞ!

→  https://youtu.be/CsmYOR4KDmE?si=kigTesK2x3o_bkwH

社労士受験のあれこれ

【R8年の問題】過去問学習で解ける問題(労働一般常識)

R9-017 09.10

【令和8年労一】過去問で解ける|若年者雇用実態調査

<労働に関する一般常識>

テーマ 「若年者雇用実態調査」をみていきます。

<若年者雇用実態調査について>

・ 事業所における若年労働者の雇用状況、若年労働者の就業に関する意識など若年者の雇用実態について、事業所側、労働者側の双方から把握することにより、若年者の雇用に関する諸問題に的確に対応した施策の立案等に資することを目的としています。

・ この調査は、その時々の雇用情勢に応じ、毎年テーマ(対象)を替えて実施している雇用の構造に関する実態調査として、平成17年に最初の調査を実施し、その後、不定期に実施しています(平成21年、平成25年、平成30年、令和5年)。

(厚生労働省ホームページより)

★若年者雇用実態調査の出題実績を確認しましょう

■令和2年出題(平成30年の結果)

 ・若年正社員の採用選考に当たり重視した点

 ・若年労働者の育成方針

 ・若年労働者の定着のために実施している対策

 ・全労働者に占める若年労働者の割合

 ・最終学校卒業後に初めて勤務した会社で現在も働いている若年労働者の割合

■平成28年出題(平成25年の結果)

 ・若年正社員の採用選考に当たり重視した点

 ・正社員以外の若年労働者を「正社員へ転換させたことがある」事業所割合

 ・若年労働者の定着のために実施している対策

 ・最終学校卒業から1年間に正社員以外の労働者として勤務した主な理由

 ・初めて勤務した会社で現在も働いている若年労働者の割合

 

 令和5年「若年者雇用実態調査」の結果は、令和6年9月25日に厚生労働省から公表されています。

 令和8年は、「令和5年若年者雇用実態調査(厚生労働省)」から出題されました。

 

 

令和8年の問題を解いてみましょう

 令和5年若年者雇用実態調査(厚生労働省)」を参照しています。

 

①【R8年問1-A】

 「若年正社員がいる」事業所の割合を産業別にみると、「宿泊業,飲食サービス業」が最も高く、次いで「教育,学習支援業」となっている。

 

 

 

 

 

【解答】

①【R8年問1-A】 ×

<若年正社員がいる事業所の割合>

 「若年労働者が就業している事業所の割合は73.6%となっており、その内訳は「若年正社員がいる」事業所が62.0%、「正社員以外の若年労働者がいる」事業所が34.4%となっている。

「若年正社員がいる」事業所割合を産業別にみると、「金融業,保険業」が86.6%と最も高く、次いで「電気・ガス・熱供給・水道業」79.0%となっている。

一方、「正社員以外の若年労働者がいる」事業所の割合は「宿泊業,飲食サービス業」が60.4%と最も高く、次いで「教育,学習支援業」が49.7%となっている。

 

 

 

②【R8年問1-B】

 「正社員以外の若年労働者がいる」事業所の割合を産業別にみると、「金融業,保険業」が最も高く、次いで「電気・ガス・熱供給・水道業」となっている。

 

 

 

 

 

 

【解答】

②【R8年問1-B】 ×

<正社員以外の若年労働者がいる事業所の割合>

①の解説をご覧ください。

 「正社員以外の若年労働者がいる」事業所の割合を産業別にみると、「宿泊業,飲食サービス業」が60.4%と最も高く、次いで「教育,学習支援業」が49.7%となっている。

 

 

 

③【R8年問1-C】

 若年正社員の採用選考をした事業所のうち、採用選考にあたり重視した点(複数回答)について採用区分別にみると、「新規学卒者」、「中途採用者」とも「業務に役立つ職業経験・訓練経験」がそれぞれ最も高くなっている。次いで「新規学卒者」、「中途採用者」とも「コミュニケーション能力」、「マナー・社会常識」の順となっている。

 

 

 

 

 

【解答】

③【R8年問1-C】 ×

<若年正社員の採用選考にあたり重視した点>

若年正社員の採用選考をした事業所のうち、採用選考にあたり重視した点(複数回答)について採用区分別にみると、「新規学卒者」、「中途採用者」とも「職業意識・勤労意欲・チャレンジ精神」がそれぞれ79.3%、72.7%と最も高くなっている。次いで「新規学卒者」、「中途採用者」とも「コミュニケーション能力」(74.8%、66.9%)、「マナー・社会常識」(58.6%、58.1%)となっており、積極性や他者との関わり合いの中で円滑に業務を遂行することができる能力、スキルが重視されている。

 

 

 

④【R8年問1-D】

 若年正社員の育成方法(複数回答)についてみると、「OJT」が最も高く、次いで「OFF-JT」、「自己啓発への支援」、「ジョブローテーション」の順となっている。

 

 

 

 

 

【解答】

④【R8年問1-D】 〇

<若年労働者の育成状況>

若年労働者の育成方法についてみると、若年正社員の育成を行っている事業所の割合は  77.9%、正社員以外の若年労働者の育成を行っている事業所の割合は66.3%となっている。

若年正社員の育成方法(複数回答)についてみると、「OJT」69.8%、「OFF-JT」35.2%、「自己啓発への支援」33.1%、「ジョブローテーション」24.0%の順となっている。  

また、正社員以外の若年労働者の育成方針をみると、「OJT」56.5%、「OFF-JT」20.2%、「自己啓発への支援」15.8%、「ジョブローテーション」9.0%の順となっている。   

 

 

 

⑤【R8年問1-E】

 正社員以外の労働者を正社員へ転換させる「制度がある」事業所は約3割となっている。

 

 

 

 

 

 

【解答】

⑤【R8年問1-E】 ×

<正社員への転換について>

正社員以外の労働者を正社員へ転換させる制度についてみると、「制度がある」事業所は59.9%、「制度がない」事業所は36.9%となっている。

 

令和5年若年者雇用実態調査の概況|厚生労働省

YouTubeはこちらからどうぞ!

→ https://youtu.be/rZ55gAZcMlg?si=OkxNn1tvuw1uT4-G

社労士受験のあれこれ

【R8年の問題】過去問学習で解ける問題(徴収法)

R9-016 09.09

【令和8年徴収法】過去問で解ける|保険関係成立届の提出先

<労働保険徴収法編>

テーマ 「保険関係成立届」をみていきます。

・「保険関係が成立した事業の事業主は、その成立した日から10日以内に、その成立した日、事業主の氏名又は名称及び住所、事業の種類、事業の行われる場所その他厚生労働省令で定める事項を政府に届け出なければならない。」とされています。(徴収法第4条の2)

・提出先は、「所轄労働基準監督署長」又は「所轄公共職業安定所長」です。

(則第4条第2項)

 

・提出先は、事務の所轄区分により次のようになります。

所轄労働基準監督署長

所轄公共職業安定所長

①一元適用事業で労働保険事務組合に事務処理を委託しないもの(雇用保険に係る保険関係のみが成立する事業を除く。)

②労災保険に係る保険関係が成立している事業のうち二元適用事業

①一元適用事業で労働保険事務組合に事務処理を委託するもの

②一元適用事業で労働保険事務組合に事務処理を委託しないもののうち雇用保険に係る保険関係のみが成立する事業

③雇用保険に係る保険関係が成立している事業のうち二元適用事業

・一元適用事業は、労働保険事務組合に事務処理を委託しているか委託していないかがポイントです。

・二元適用事業は、労災保険に係る保険関係及び雇用保険に係る保険関係ごとに別々に提出します。

 

過去問のポイントを確認しましょう

・建設の有期事業を行う事業主は、労災保険の保険関係が成立した場合は、保険関係成立届を所轄労働基準監督署長に提出する。(H27年出題)

・一元適用事業であって労働保険事務組合に労働保険事務の処理を委託しないもの(雇用保険にかかる保険関係のみが成立している事業を除く。)に関する保険関係成立届の提出先は、所轄労働基準監督署長(H28年出題)

・一元適用事業であって労働保険事務組合に労働保険事務の処理を委託するものに関する保険関係成立届の提出先は、所轄公共職業安定所長(H28年出題)

 

 

令和8年の問題を解いてみましょう

①【R8年問8-A(雇用)】

 二元適用事業に係る雇用保険関係成立届の提出先は、所轄公共職業安定所長である。

 

 

 

 

 

 

【解答】

①【R8年問8-A(雇用)】 〇

 「二元適用事業」に係る雇用保険関係成立届の提出先は、所轄公共職業安定所長です。

 

 

 

②【R8年問8-B(雇用)】

 一元適用事業であって、労働保険事務組合に労働保険事務の処理を委託していないもののうち、労災保険に係る保険関係及び雇用保険に係る保険関係が成立している事業に係る保険関係成立届の提出先は、所轄労働基準監督署長である

 

 

 

 

 

 

【解答】

②【R8年問8-B(雇用)】 〇

 「一元適用事業」であって、労働保険事務組合に労働保険事務の処理を委託していないものの保険関係成立届の提出先は、所轄労働基準監督署長です。

 

 

 

③【R8年問8-C(雇用)】

 一元適用事業であって、労働保険事務組合に労働保険事務の処理を委託していないもののうち、雇用保険に係る保険関係のみが成立している事業に係る保険関係成立届の提出先は、所轄公共職業安定所長である。

 

 

 

 

 

 

【解答】

③【R8年問8-C(雇用)】〇

 「一元適用事業」であって、労働保険事務組合に労働保険事務の処理を委託していないもののうち、雇用保険に係る保険関係のみが成立している事業に係る保険関係成立届の提出先は、所轄公共職業安定所長です。

 

 

 

 

④【R8年問8-D(雇用)】

 一元適用事業であって、労働保険事務組合に労働保険事務の処理を委託している事業に係る保険関係成立届の提出先は、所轄公共職業安定所長である。

 

 

 

 

 

【解答】

④【R8年問8-D(雇用)】 〇

 「一元適用事業」であって、労働保険事務組合に労働保険事務の処理を委託している事業に係る保険関係成立届の提出先は、所轄公共職業安定所長です。

 

 

 

⑤【R8年問8-E(雇用)】

 有期事業であって、労働保険事務組合に労働保険事務の処理を委託していない社会保険適用事業所(厚生年金保険又は健康保険の適用事業所をいう。)の事業主は、保険関係成立届を年金事務所(日本年金機構法(平成19年法律第109号)第29条の年金事務所をいう。)を経由して提出することができる。

 

 

 

 

 

【解答】

⑤【R8年問8-E(雇用)】 ×

 「有期事業」には適用されませんので、「誤」です。

※保険関係成立届は、健康保険法及び厚生年金保険法上の「新規適用届」又は雇用保険法上の「適用事業所設置届」に併せて提出する場合は、年金事務所、労働基準監督署又は公共職業安定所を経由して提出することができます。

(則第78条第2項)

※この規定は、有期事業・二元適用事業・労働保険事務組合に労働保険事務の処理を委託している事業には適用されません。 

 

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→ https://youtu.be/rRntWdY9I_0?si=2DYzNcUFpuJgZo9J

社労士受験のあれこれ

【R8年の問題】過去問学習で解ける問題(雇用保険法)

R9-015 09.08

【令和8年雇用保険法】過去問で解ける|高年齢求職者給付金の基本

<雇用保険編>

テーマ 「高年齢求職者給付金」をみていきます。

・65歳以上の被保険者(短期雇用特例被保険者及び日雇労働被保険者を除く。)を「高年齢被保険者」といいます。

・高年齢被保険者が失業した場合は、「高年齢求職者給付金」が支給されます。

・高年齢受給資格

 高年齢求職者給付金は、高年齢被保険者が失業した場合に、離職の日以前1年間(当該期間に疾病、負傷その他厚生労働省令で定める理由により引き続き30日以上賃金の支払を受けることができなかった高年齢被保険者である被保険者については、当該理由により賃金の支払を受けることができなかった日数を1年に加算した期間(その期間が4年を超えるときは、4年間))に、被保険者期間が通算して6か月以上であったときに、支給されます。

 

過去問のポイントを確認しましょう

★「基本手当」との違いを意識してください

・高年齢受給資格 → (原則)離職の日以前1年間に被保険者期間が通算して6か月以上あること (H27年選択式)

・高年齢求職者給付金の額 → 高年齢受給資格者を受給資格者とみなした場合にその者に支給されることとなる基本手当の日額に、算定基礎期間の区分に応じ、次の日数を乗じて得た額。なお、一時金で支給されます。

算定基礎期間

 

1年以上

50日

1年未満

30日

※ただし、失業の認定があった日から受給期限日までの日数が、上記の日数未満の場合には、「当該認定のあった日から受給期限日」までの日数分となります。(H24年出題)

・受給期限は、高年齢受給資格に係る離職の日の翌日から起算して1年を経過する日。

(R7年選択式)

 

 

では、令和8年の問題を解いてみましょう

①【R8年問6-A】

 高年齢受給資格者は、公共職業安定所長の指示により公共職業訓練等を受講することとなった場合、技能習得手当を受給することができる。

 

 

 

 

 

 

【解答】

①【R8年問6-A】 ×

 高年齢受給資格者には、「技能習得手当」は支給されません。

※「技能習得手当(受講手当及び通所手当)」は、受給資格者が公共職業安定所長の指示した公共職業訓練等を受ける場合に、基本手当の支給の対象となる日に支給されます。

(法第36条)

 

 

 

②【R8年問6-B】

 高年齢受給資格者は、求職の申込みをした後に疾病又は負傷により引き続き15日以上職業に就くことができなくなった場合、傷病手当を受給することができる。

 

 

 

 

 

【解答】

②【R8年問6-B】 ×

 高年齢受給資格者には、傷病手当は支給されません。

※「傷病手当」は、受給資格者が、求職の申込みをした後に、疾病又は負傷のために職業に就くことができない場合に、公共職業安定所の認定を受けて、当該疾病又は負傷のために基本手当の支給を受けることができない日について、基本手当の代わりに支給されます。

 

 

 

③【R8年問6-C】

 高年齢求職者給付金の支給を受けるためには、離職の日以前2年間に、雇用保険の被保険者期間が通算して12か月以上あることが必要である。

 

 

 

 

 

【解答】

③【R8年問6-C】 ×

 高年齢求職者給付金の支給を受けるためには、原則として離職の日以前1年間に、雇用保険の被保険者期間が通算して6か月以上あることが必要です。

(法第37条の3)

 

 

 

 

④【R8年問6-D】

 高年齢求職者給付金は、高年齢受給資格に係る失業の認定があった日から受給期限日(離職の日の翌日から起算して1年を経過する日)までの日数が、算定基礎期間に応じた所定の給付日数未満であるときは、当該給付日数にかかわらず、当該認定があった日から受給期限日までの日数分のみが支給される。

 

 

 

 

 

【解答】

④【R8年問6-D】 〇

 高年齢求職者給付金の受給期限日は、離職の日の翌日から起算して1年を経過する日です。

 失業の認定があった日から受給期限日までの日数が、算定基礎期間に応じた所定の給付日数未満であるときは、当該給付日数にかかわらず、当該認定があった日から受給期限日までの日数分のみが支給されます。

 例えば、受給期限日が10月5日で、かつ失業の認定があった日が9月21日の場合は、高年齢求職者給付金の額は、基本手当の日額の15日分となります。

(法第37条の4)

 

 

 

⑤【R8年問6-E】

 高年齢受給資格者が離職の日の翌日から起算して1年を経過する日までの間に疾病又は負傷により引き続き15日以上職業に就くことができない場合、管轄公共職業安定所の長に申し出ることにより、高年齢求職者給付金の支給を受けることができる期限を1年間延長することができる。

 

 

 

 

 

【解答】

⑤【R8年問6-E】 ×

 法第37条の4第5項で「高年齢求職者給付金の支給を受けようとする高年齢受給資格者は、離職の日の翌日から起算して1年を経過する日までに、厚生労働省令で定めるところにより、公共職業安定所に出頭し、求職の申込みをした上、失業していることについての認定を受けなければならない。」と定められています。

 この1年間に、疾病又は負傷等により職業に就くことができない期間があっても、受給期限の延長は認められないとされています。

(行政手引54131)

 

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社労士受験のあれこれ

【R8年の問題】過去問学習で解ける問題(労災法)

R9-014 09.07

【令和8年労災法】過去問で解ける|特別支給金のポイント!

<労災保険編>

テーマ  「特別支給金」をみていきます。

 特別支給金は、「保険給付」の上乗せで支給されます。

 例えば、保険給付の「遺族補償年金」が支給される場合は、「特別支給金」として、「遺族特別支給金(一般の特別支給金)」と「遺族特別年金(ボーナス特別支給金)」が上乗せされます。 

 「特別支給金」は、「社会復帰促進等事業」の中の「被災労働者等援護事業」として行われます。本試験のポイントは、「保険給付」との違いです。

★過去問のポイントを確認しましょう

・前払一時金が支給された場合、特別支給金はどうなる? → 障害補償年金前払一時金が支給された場合、障害補償年金は、障害補償年金の毎月分の額(1年たってからの分は、算定事由発生日における法定利率で割り引いた額)の合計額が、前払一時金の額に達するまでの間、支給停止されます。

 ただし、障害補償年金が支給停止されても、「障害特別年金」の支給は停止されません。

 特別支給金には、前払一時金の制度が無いためです。(H28年出題)

 

・遺族特別支給金の額 → 300万円(定額)。遺族が2人以上ある場合は、300万円をその人数で除した額となります。(H24年出題)

 

・損害賠償との関係について → 第三者から同一の事由について損害賠償を受けても、特別支給金は調整されません。特別支給金は、社会復帰促進等事業の一環として、被災労働者の療養生活の援護等によりその福祉の増進を図るために行われるためです。(R2年出題)

 

・同一の部位について障害の程度が加重した場合の障害特別支給金 → 現在の身体障害の該当する障害等級に応ずる障害特別支給金の額から、既にあった身体障害の該当する障害等級に応ずる障害特別支給金の額を差し引いた額となります。(R元年出題)

 

・申請の期限 → 休業特別支給金は2年、休業特別支給金以外は5年です。(R2年出題)

 

 

では、令和8年の問題を解いていきましょう

①【R8年問5-A】

 遺族補償年金前払一時金が支給されたことにより、遺族補償年金が支給停止された場合、遺族特別年金も支給停止される。

 

 

 

 

 

【解答】

①【R8年問5-A】 ×

 遺族補償年金前払一時金が支給されたことにより、遺族補償年金が支給停止された場合でも、遺族特別年金は支給停止されません。遺族特別年金には、前払一時金の制度が無いためです。(特別支給金則第9条)

 

 

 

②【R8年問5-B】

 遺族特別支給金の額は、遺族の人数に応じて、給付基礎日額の153日分から245日分である。

 

 

 

 

 

【解答】

②【R8年問5-B】 ×

 遺族特別支給金の額は、遺族の人数にかかわらず300万円の定額です。

※遺族特別支給金の支給を受ける遺族が2人以上ある場合には、300万円をその人数で除して得た額となります。

(特別支給金則第5条)

 

 

 

③【R8年5-C】

 最高裁判所の判例によれば、被災労働者が労災保険から受領した特別支給金は、使用者が被災労働者に支払う損害賠償額から控除することができるとされている。

 

 

 

 

 

【解答】

③【R8年5-C】 ×

 最高裁判所の判例によれば、被災労働者が労災保険から受領した特別支給金は、使用者が被災労働者に支払う「損害賠償額から控除することはできない」とされています。

 最高裁判所の判例の趣旨を読んでみましょう。

「保険給付の原因となる事故が第三者の行為によって生じた場合につき、政府が保険給付をしたときは、その給付の価額の限度で、保険給付を受けた者の第三者に対する損害賠償請求権を取得し、保険給付を受けるべき者が当該第三者から同一の事由について損害賠償を受けたときは、政府はその価額の限度で保険給付をしないことができる」旨定められています。(労災法12条の4)。

他方、政府は、労災保険により、被災労働者に対し、休業特別支給金、障害特別支給金等の特別支給金を支給するが、右特別支給金の支給は、社会復帰促進等事業の一環として、被災労働者の療養生活の援護等によりその福祉の増進を図るために行われるものであり、被災労働者の損害をてん補する性質を有するということはできず、したがって、被災労働者が労災保険から受領した特別支給金をその損害額から控除することはできないというべきである。」とするのが、最高裁判所の判例の趣旨です。

(平8.2.23最高裁判所第二小法廷 コック食品労災保険特別支給金控除事件)

 

 

④【R8年問5-D】  

 既に身体障害のあった者が、業務上の事由による負傷又は疾病により同一の部位について障害の程度を加重した場合の障害特別支給金の額は、現在の身体障害の該当する障害等級に応ずる障害特別支給金の額から、既にあった身体障害の該当する障害等級に応ずる障害特別支給金の額を差し引いた額による。

 

 

 

 

 

【解答】

④【R8年問5-D】 〇 

 「障害特別支給金」は一時金で支給されます。

 例えば、既に3級の身体障害のあった者が、業務上の事由による負傷により同一の部位について障害の程度を加重し1級に該当した場合の障害特別支給金の額は、現在の1級の障害特別支給金の額(342万円)と、既にあった3級の障害特別支給金の額(300万円)の差額となります。

(特別支給金則第4条)

 

 

 

⑤【R8年問5-E】

 障害特別支給金の支給の申請は、障害に係る負傷又は疾病が治った日の翌日から起算して2年以内に行わなければならない。

 

 

 

 

 

【解答】

⑤【R8年問5-E】 ×

 障害特別支給金の支給の申請は、障害に係る負傷又は疾病が治った日の翌日から起算して2年ではなく「5年以内」に行わなければなりません。

(特別支給金則第4条)

 

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社労士受験のあれこれ

【R8年の問題】過去問学習で解ける問題(安衛法)

R9-012 09.05

【令和8年安衛法】過去問で解ける|用語の定義(労働災害・労働者・事業者・作業環境測定・特定元方事業者)

 社労士試験で出題される問題は、難しいものばかりではありません。

 大半は、過去問を学習していれば解ける問題です。過去問学習で、十分、合格ラインは超えられます。

 無理せず、効率的に合格するために、過去問で解ける問題を振り返ってみましょう。

 

<労働安全衛生法編>

テーマ 用語の定義(労働災害・労働者・事業者・特定元方事業者・作業環境測定)

第2条を読んでみましょう

法第2条 (定義)

 この法律において、次の各号に掲げる用語の意義は、それぞれ当該各号に定めるところによる。

(1) 労働災害 → 労働者の就業に係る建設物、設備、原材料、ガス、蒸気、粉じん等により、又は作業行動その他業務に起因して、労働者が負傷し、疾病にかかり、又は死亡することをいう。

(2) 労働者 → 労働基準法第9条に規定する労働者(同居の親族のみを使用する事業又は事務所に使用される者及び家事使用人を除く。)をいう。

(3) 事業者 → 事業を行う者で、労働者を使用するものをいう。

(4) 化学物質 → 元素及び化合物をいう。

(5) 作業環境測定 → 作業環境の実態(作業環境における労働者の有害な因子へのばく露の程度を含む。)を把握するため空気環境その他の作業環境について行うデザイン、サンプリング及び分析(解析を含む。)をいう。

★過去問のポイントを確認しましょう

・労働災害 → 事業場内で発生したことだけを理由として「労働災害」とするものではない。(H28年出題)

・労働者 → 労働基準法第9条の労働者と同じ。建設業の一人親方は労働者ではない。(R3年出題)

・事業者 → 労働安全衛生法の「事業者」は、労働基準法第10条の「使用者」とは、その概念を異にする。「使用者」との違いに注意。(H28年出題)

作業環境測定→ 「デザイン」の部分(H30年選択)

・特定元方事業者 → 元方事業者のうち、建設業又は造船業に属する事業(「特定事業」という。)を行う者。「特定事業」に注意。

 

 

令和8年の問題を解いてみましょう

①【R8年出題】

 労働安全衛生法において労働災害とは、業務又は通勤に起因して、労働者が負傷し、疾病にかかり、又は死亡することをいう。

 

 

 

 

 

【解答】

①【R8年出題】 ×

 「労働災害」の原因は、「労働者の就業に係る建設物、設備、原材料、ガス、蒸気、粉じん等」と「労働者の作業行動その他の業務」の2つに大きく分けられています。

 

 

 

 

②【R8年出題】

 労働安全衛生法において労働者とは、労働基準法第9条に規定する労働者(同居の親族のみを使用する事業又は事務所に使用される者及び家事使用人を除く。)及び特定受託事業者に係る取引の適正化等に関する法律(令和5年法律第25号、いわゆるフリーランス法)第2条に定める特定受託事業者をいう。

 

 

 

 

 

【解答】

②【R8年出題】 ×

 いわゆるフリーランス法第2条に定める特定受託事業者は労働者ではありません。

※労働者は、「労働基準法第9条に規定する労働者」と同じです。「同居の親族のみを使用する事業又は事務所に使用される者及び家事使用人」が除かれることにも注意してください。

 

 

 

③【R8年出題】

 労働安全衛生法において事業者とは、事業を行う者で、労働者を使用するもの及び事業の経営担当者その他その事業の労働者に関する事項について、事業主のために行為をするすべての者をいう。

 

 

 

 

【解答】

③【R8年出題】 ×

 労働安全衛生法の義務主体になる事業者とは、「事業を行う者で、労働者を使用するもの」をいいます。事業者とは、個人企業の場合はその事業主個人、法人の場合は「法人そのもの」を指します。

 ちなみに、労働基準法の義務主体は「使用者」で、「事業主又は事業の経営担当者その他その事業の労働者に関する事項について、事業主のために行為をするすべての者」をいいます。(労基法第10条)

 

 

 

④【R8年出題】

 労働安全衛生法において特定元方事業者とは、同法第15条において定める元方事業者のうち、建設業、造船業又は製鉄業に属する事業を行う者をいう。

 

 

 

 

 

【解答】

④【R8年出題】 ×

 労働安全衛生法において「特定元方事業者」とは元方事業者のうち、「建設業又は造船業」に属する事業を行う者をいいます。

(令第7条)

 ちなみに、「元方事業者」とは、「事業者で、一の場所において行う事業の仕事の一部を請負人に請け負わせているもの(当該事業の仕事の一部を請け負わせる契約が2以上あるため、その者が2以上あることとなるときは、当該請負契約のうちの最も先次の請負契約における注文者とする。)をいいます。(法第15条)

 

 

 

⑤【R8年出題】

 労働安全衛生法において作業環境測定とは、作業環境の実態を把握するため空気環境その他の作業環境について行うデザイン、サンプリング及び分析(解析を含む。)をいう。

 

 

 

 

 

 

【解答】

⑤【R8年出題】 〇

 労働安全衛生法において作業環境測定とは、作業環境の実態を把握するため空気環境その他の作業環境について行うデザイン、サンプリング及び分析(解析を含む。)をいう。

 

・「デザイン」 → 測定対象作業場の作業環境の実態を明らかにするために当該作業場の諸条件に即した測定計画を立てること。

・「サンプリング」 → 測定しようとする物の捕集等のこと。

・「分析(解析を含む)」 → サンプリングした資料に種々の理化学的操作を加えて、測定しようとする物を分離し、定量し、又は解析すること。

(昭50.8.1基発第448号)

 

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社労士受験のあれこれ

【R8年の問題】過去問学習で解ける問題(労基法)

R9-011 09.04

【令和8年労働基準法】過去問で解ける問題(割増賃金の計算)

 社労士試験で出題される問題は、難しいものばかりではありません。

 大半は、過去問を学習していれば解ける問題です。過去問学習で、十分、合格ラインは超えられます。

 無理せず、効率的に合格するために、過去問で解ける問題を振り返ってみましょう。

 

<労働基準法編>

テーマ

 「割増賃金」を計算する際の「通常の労働時間1時間当たりの賃金額」を求める計算式

「割増賃金」を計算する際の「通常の労働時間1時間当たりの賃金額」は、基本給だけでなく、「手当」も算入して計算します。

 ただし、計算から除外できる「手当」が定められています。

 

労働基準法施行規則第21条を読んでみましょう

則第21条

 法第37条第5項の規定によって、家族手当及び通勤手当のほか、次に掲げる賃金は、割増賃金の基礎となる賃金には算入しない。

(1) 別居手当

(2) 子女教育手当

(3) 住宅手当

(4) 臨時に支払われた賃金

(5) 1か月を超える期間ごとに支払われる賃金

私は、頭文字をとって「かつべしんいちの住宅」と覚えています。

覚えやすい方法で覚えてください。

「家族手当」「通勤手当」「住宅手当」などは、労働とは直接関係しない「個人の事情」に基づいて支給される賃金ですので、割増賃金の基礎となる賃金には算入しません。

 

 

★ただし、家族手当、通勤手当、住宅手当という名称でも、内容によっては算入しなければなりません。その点が、過去問でたびたび問われています。

過去問のポイントを確認しましょう

・R7年出題(通勤手当) 

 通勤手当を、月額1,000円までは距離にかかわらず一律に、1,000円を超える場合は実際距離に応じた額を支給することとしている場合

→ 実際距離にかかわらず一律に支給される部分は、割増賃金の基礎となる賃金に算入しなければなりません。

(昭和23.2.20基発297号)

 

・H23年出題(家族手当)

 家族数に関係なく一律に支給されている手当は、割増賃金の基礎となる賃金に算入しなければなりません。

(昭22.11.5基発231号)

 

・H19年出題(住宅手当)

 賃貸住宅の居住者には3万円、持家の居住者には1万円というように、住宅の形態ごとに一律に定額で支給することとされている手当は、割増賃金の計算の基礎となる賃金に算入しなければなりません。

(平11.3.31基発170号)

 

 

令和8年の問題を解いてみましょう

 下記の労働条件で勤務する労働者について、労働基準法第37条に定める割増賃金を計算するに当たり、労働基準法施行規則第19条に定める割増賃金の基礎となる賃金の定めに従えば、通常の労働時間1時間当たりの賃金額を求める計算式のうち、正しいものはどれか。なお、当該労働者は、18歳未満の子を2人扶養している。

当該労働者の労働条件

賃金:基本給が月額400,000円

通勤手当が月額10,000円。なお、本事業場では、通勤手当は、通勤距離にかかわらずこの額が一律に支給される。

住宅手当が月額20,000円。なお、本事業場では、住宅手当は、賃貸住宅居住者には月額20,000円、持家居住者には月額15,000円が支給される。

生活手当が月額16,000円。なお、本事業場では、生活手当は、18歳未満の子を扶養している場合には1人につき月額8,000円が支給される。

年間労働日数:250日

所定労働時間:午前9時30分から午後5時30分まで

休憩時間:正午から1時間

 

<A> (400,000円+10,000円)÷(250×7÷12)

<B> (400,000円+20,000円)÷(250×7÷12)

<C> (400,000円+10,000円+20,000円)÷(250×7÷12)

<D> 400,000円÷(250×7÷12)

<E> (400,000円+10,000円+20,000円+16,000円)÷(250×7÷12)

 

 

 

 

 

【解答】

<C> (400,000円+10,000円+20,000円)÷(250×7÷12)

 

ポイント!

・通勤距離にかかわらず一律に支給される通勤手当(月額10,000円)は算入します。

・住宅の形態ごとに一律に定額で支給される賃貸住宅居住者に支給される月額20,000円の住宅手当は、算入します。

・扶養家族数を基準に支給している手当は、割増賃金の計算の基礎となる賃金から除外されます。なお、家族手当、通勤手当、別居手当、子女教育手当は名称にかかわらず実質によって取り扱うこととされています。問題文の生活手当は、家族手当として取り扱われます。

(昭22.9.14発基17号、昭22.11.5基発231号)

 

 生活手当を除いた計算式(400,000円+10,000円+20,000円)÷(250×7÷12)で計算します。

 

★1時間当たりの賃金額の出し方

月給制の場合は、1時間当たりの賃金額は、「月によって定められた賃金」を「月における所定労働時間数(月によって所定労働時間数が異なる場合には、1年間における1か月平均所定労働時間数)」で除して計算します。(則第19条)

 問題文の場合は、250日(1年間の所定労働日数)×7時間(1日の所定労働時間)÷12か月が1年間における1か月平均所定労働時間数です。

 

YouTubeはこちらからどうぞ!

→ https://youtu.be/NsbdSPZMV2M?si=vhtbVpOcoiIBcWYt

社労士受験のあれこれ

令和8年の選択式を解いてみます(国民年金法)

R9-010 09.03

【選択式振り返り】令和8年度の国民年金法

 令和8年度の国民年金法の選択式を振り返ります。

 

1問目は、脱退一時金についての出題です

①【R8年選択式】

 脱退一時金は日本国籍を有しない者に支給されるが、国民年金法附則第9条の3の2第1項によれば、その者が、日本国内に住所を有するとき、< A >その他政令で定める給付の受給権を有したことがあるとき、最後に< B >(同日において日本国内に住所を有していた者にあっては、同日後初めて、日本国内に住所を有しなくなった日)から起算して< C >を経過しているときには、脱退一時金の支給を請求することができない。

(選択肢)

① 1年  ② 2年  ③ 5年  ④ 8年

⑤ 遺族基礎年金  ⑥ 寡婦年金  ⑨ 障害基礎年金  

⑯ 被保険者の資格を喪失した日  ⑰ 被保険者の資格を喪失した日の翌日

⑱ 保険料を納付した日  ⑲ 保険料を納付した日の翌日  ⑳ 老齢基礎年金

 

 

 

 

 

【解答】

<A> ⑨ 障害基礎年金

<B> ⑯ 被保険者の資格を喪失した日

<C> ② 2年

(法附則第9条の3の2)

 

条文の穴埋め問題です

ポイント!

★脱退一時金の対象者

・日本国籍を有しない者(国民年金の被保険者でない者に限る。)

・保険料納付済期間等の月数が6月以上

保険料納付済期間等の月数 → 請求の日の前日において請求の日の属する月の前月までの第1号被保険者(任意加入被保険者・特例による任意加入被保険者を含む)としての被保険者期間に係る次の月数を合算した月数

保険料納付済期間の月数

+

保険料4分の1免除期間の月数の4分の3

+

保険料半額免除期間の月数の2分の1

+

保険料4分の3免除期間の月数の4分の1

※全額免除期間は保険料を全く納付していないので計算に入りません。

 

★脱退一時金の請求ができない者

(1) 日本国内に住所を有するとき

(2) 障害基礎年金その他政令で定める給付の受給権を有したことがあるとき。

(3) 最後に被保険者の資格を喪失した日から起算して2年を経過しているとき。

※最後に被保険者の資格を喪失した日に日本国内に住所を有していた者は、同日後初めて、日本国内に住所を有しなくなった日から起算して2年を経過しているとき。

 

 

 

2問目は、年金額の改定についての出題です

②【R8年選択式】

 国民年金法第4条によると、「この法律による年金の額は、国民の生活水準その他の諸事情に著しい変動が生じた場合には、変動後の諸事情に応ずるため、< D >改定の措置が講ぜられなければならない。」と規定している。

 また、国民年金法第4条の2によると、「国民年金事業の財政は、< E >その均衡が保たれたものでなければならず、著しくその均衡を失すると見込まれる場合には、< D >所要の措置が講ぜられなければならない。」と規定している。

(選択肢)

⑦ 計画的に  ⑧ 継続的に  ⑩ 速やかに  ⑪ 直ちに  ⑫ 遅滞なく

⑬ 中期的に  ⑭ 長期的に  ⑮ 必要と認められるときに

 

 

 

 

 

【解答】

<D> ⑩ 速やかに

<E> ⑭ 長期的に

(法第4条、第4条の2)

 

※法第4条は、令和2年に選択式で出題されています。一度出題された箇所でも油断できません。(ただし、穴埋めの部分は変わっています)

 

 

※選択肢の「直ちに」、「速やかに」、「遅滞なく」は、3つとも「すぐに」という意味です。

 「一番すぐに」は「直ちに」で、次が「速やかに」、次が「遅滞なく」です。

 正解の「速やかに」は、できるだけ速くというイメージです。「国民の生活水準その他の諸事情に著しい変動が生じた場合には、変動後の諸事情に応ずるため、できるだけ速く改定の措置が講ぜられなければならない」という感じで読んでみて下さい。

 

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→ https://youtu.be/Y3wD5LMSF0Q?si=vBgPTOE_7uOZooDv

社労士受験のあれこれ

令和8年の選択式を解いてみます(厚生年金保険法)

R9-009 09.02

【選択式振り返り】令和8年度の厚生年金保険法

 令和8年度の厚生年金保険法の選択式を振り返ります。

 

1問目は、遺族厚生年金の額についての出題です

①【R8年選択式】

 被保険者(保険料納付済期間と保険料免除期間とを合算した期間が25年未満であるものとする。)が死亡したことにより当該被保険者の妻(老齢厚生年金の受給権を有しないものとする。)が遺族厚生年金の受給権を取得した場合の遺族厚生年金の額は、当該被保険者の厚生年金保険の被保険者期間(その月数が300に満たないときはこれを300とする。)を基礎として老齢厚生年金(報酬比例部分)の額の規定の例により計算した< A >となる。 

(選択肢)

⑰ と同額  ⑱ 額の2分の1に相当する額  ⑲ 額の3分の2に相当する額

⑳ 額の4分の3に相当する額

 

 

 

 

 

【解答】

<A> ⑳ 額の4分の3に相当する額

(法第60条)

 

 遺族厚生年金の額の原則の計算についての問題です。

・被保険者の死亡(保険料納付済期間+免除期間が「25年未満」)ですので、短期要件です。

・短期要件の場合、被保険者期間には「300月」の最低保障が適用されます。

・受給権者は妻ですが、老齢厚生年金の受給権を有しませんので、「65歳以上の配偶者」の計算式は適用されません。

 

 

 

2問目は、財政の現況及び見通しの作成についての出題です

②【R8年選択式】

 政府は、少なくとも< B >ごとに、「財政の現況及び見通し」を作成しなければならないが、財政均衡期間は、この「財政の現況及び見通し」が作成される年以降おおむね   < C >とされている。

(選択肢)

① 3年  ② 5年  ③ 7年  ④ 10年

⑨ 50年間  ⑩ 70年間  ⑪ 100年間  ⑫ 120年間

 

 

 

 

 

【解答】

<B>  ② 5年

<C>  ⑪ 100年間

(法第2条の4)

※財政検証の規定です。

 政府は、少なくとも5年ごとに財政の現況及び見通しを作成しなければなりません。

 財政均衡期間は、財政の現況及び見通しが作成される年以降おおむね100年間です。

 政府は、財政の現況及び見通しを作成したときは、遅滞なく、これを公表しなければなりません。

 

 

 

3問目は、在職定時改定についての出題です

③【R8年選択式】

 令和4年4月から、在職定時改定制度が導入されている。基準日に厚生年金保険の被保険者である場合、基準日の属する月の前月までの被保険者期間を反映して、年金額が見直される。ここでいう基準日は、< D >から年金額を改定する。

(選択肢)

⑤ 6月1日であり、基準日の属する月

⑥ 6月1日であり、基準日の属する月の翌月

⑦ 9月1日であり、基準日の属する月

⑧ 9月1日であり、基準日の属する月の翌月

 

 

 

 

 

【解答】

<D> ⑧ 9月1日であり、基準日の属する月の翌月

(法第43条第2項)

ポイント!

・ 老齢厚生年金の受給権者が毎年9月1日(=「基準日」)に、厚生年金保険の被保険者である場合(=在職中)、老齢厚生年金の額は、基準日の属する月前の被保険者期間(前年9月~当年8月までの期間)が反映され、年金額が見直されます。

・年金額の改定は、基準日の属する月の翌月(=10月分)から、年金の額が改定されます。

 

 

 

4問目は、在職老齢年金についての出題です

④【R8年選択式】

 令和8年8月現在、67歳の甲(単身者)は、老齢厚生年金の受給権者であり、かつ、20歳到達以降現在に至るまで厚生年金保険の被保険者である。同月において、甲の標準報酬月額は30万円である。また、同月以前の1年間で、甲には令和7年12月と令和8年5月に賞与が168万円ずつ支給されている。一方で、同月において、甲の老齢厚生年金の基本月額は10万円である。同月における老齢厚生年金の年金支給額は< E >円となる。 

(選択肢)

⑬ 4万  ⑭ 7万  ⑮ 8万5千  ⑯ 10万

 

 

 

 

 

【解答】

<E> ⑯ 10万

(法第46条)

★用語を確認しましょう

総報酬月額相当額 → 標準報酬月額+その月以前の1年間の標準賞与額の総額÷12

基本月額 → 老齢厚生年金の額(加給年金額・繰下げ加算額を除く)÷12

支給停止調整額 → 65万円(令和8年度)

 

★在職老齢年金の仕組みを確認しましょう

・基本月額 + 総報酬月額相当額が65万円以下の場合

→ 老齢厚生年金は全額支給されます

・基本月額 + 総報酬月額相当額が65万円を超える場合

→ (基本月額+総報酬月額相当額-65万円)×2分の1が停止されます

 

問題文に当てはめましょう

・総報酬月額相当額

 → 30万円+(150万円+150万円)÷12=55万円 

 ※厚生年金保険の標準賞与額の上限は月150万円です。

・基本月額

 → 10万円

10万円+55万円=65万円以下ですので、在職老齢年金の規定による支給停止はありません。基本月額10万円が全額支給されます。

 

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→ https://youtu.be/W9okSgII2CI?si=IZAowUFy-kWx4JB8

社労士受験のあれこれ

令和8年の選択式を解いてみます(健康保険法)

R9-008 09.01

【選択式振り返り】令和8年度の健康保険法

 令和8年度の健康保険法の選択式を振り返ります。

 

1問目は、損害賠償請求権の取得についての出題です

①【R8年選択式】

 健康保険において保険者が第三者の行為によって生じた事故について保険給付をしたときに、その給付の価額の限度において被保険者が第三者に対して有する< A >の権利を取得するのは健康保険法第57条の規定に基く法律上当然の取得であって、国民健康保険におけるように、条例の規定によるものではない。取得の効力は、法律に基づき、第三者に対し直接何らの手続を経ることなくして及ぶものであり、保険者が保険給付をしたときはその給付の価額の限度において当該< A >権は当然に移転するものであり、一般の< B >のように、第三者に対する< C >を要件とするものではない。

(選択肢)

⑥ 告知又は承認  ⑦ 債権質  ⑧ 債権者代位  ⑨ 債権譲渡

⑩ 債務引受  ⑬ 損害回復請求  ⑭ 損害填補請求  ⑮ 損害賠償請求

⑯ 損害補填請求  ⑰ 追認又は承諾  ⑱ 通知又は承諾  ⑳ 予告又は承認

 

 

 

 

 

【解答】

<A> ⑮ 損害賠償請求

<B> ⑨ 債権譲渡

<C> ⑱ 通知又は承諾

(昭31.10.9保第2583号)

ヒント!<A>

 条文を読んでみましょう

健康保険法第57条(損害賠償請求権)

① 保険者は、給付事由が第三者の行為によって生じた場合において、保険給付を行ったときは、その給付の価額(当該保険給付が療養の給付であるときは、当該療養の給付に要する費用の額から当該療養の給付に関し被保険者が負担しなければならない一部負担金に相当する額を控除した額。)の限度において、保険給付を受ける権利を有する者(当該給付事由が被保険者の被扶養者について生じた場合には、当該被扶養者を含む。)が第三者に対して有する損害賠償の請求権を取得する。

② 前項の場合において、保険給付を受ける権利を有する者が第三者から同一の事由について損害賠償を受けたときは、保険者は、その価額の限度において、保険給付を行う責めを免れる。

 

ヒント!<B>と<C>は民法です

民法第467条

債権の譲渡(現に発生していない債権の譲渡を含む。)は、譲渡人が債務者に通知をし、又は債務者が承諾をしなければ、債務者その他の第三者に対抗することができない。

 

<A>は健康保険法の知識で解けますが、<B>と<C>は、民法の用語ですので難しい選択です。

 

 

 

2問目は、保険事業及び福祉事業からの出題です

②【R8年選択式】

 保険者は、特定健康診査等を行うものとするほか、特定健康診査等以外の事業であって、健康教育、健康相談及び健康診査並びに健康管理及び< D >に係る被保険者及びその被扶養者の自助努力についての支援その他の被保険者等の健康の保持増進のために必要な事業を行うように努めなければならないとされている。

(選択肢)

⑤ 健康記録  ⑪ 疾病の予防  ⑫ 生活習慣  ⑲ 保健衛生

 

 

 

 

 

【解答】

<D> ⑪ 疾病の予防

(法第150条 保険事業及び福祉事業)

ポイント!

 条文の穴埋め問題です。

 出題の条文のように、用語が並んでいる条文は、どの用語が穴埋めになってもおかしくありません(例えば、健康教育、健康相談、健康診査、健康管理)ので、注意してください。

 令和8年の問題を解くヒントは、「自助努力」の部分です。自助努力とつながりそうな用語を探すと、「疾病の予防」を選べそうです。

 

 「特定健康診査等」については「行う」、「特定健康診査等以外の事業であって、健康教育、健康相談及び健康診査並びに健康管理及び疾病の予防に係る被保険者及びその被扶養者の自助努力についての支援その他の被保険者等の健康の保持増進のために必要な事業」は「行うように努めなければならない(努力義務)」の違いにも注意してください。

 

 

 

3問目は、標準賞与額の決定からの出題です

③【R8年選択式】

 健康保険法第45条第1項によると、保険者等は、被保険者が賞与を受けた月において、その月に当該被保険者が受けた賞与額に基づき、これに千円未満の端数を生じたときは、これを切り捨てて、その月における標準賞与額を決定する。ただし、その月に当該被保険者が受けた賞与によりその年度(毎年4月1日から翌年3月31日までをいう。)における標準賞与額の累計額が< E >万円(同法第40条第2項の規定による標準報酬月額の等級区分の改定が行われたときは、政令で定める額)を超えることとなる場合には、当該累計額が< E >万円となるようその月の標準賞与額を決定し、その年度においてその月の翌月以降に受ける賞与の標準賞与額は零とする。

(選択肢)

① 533  ② 553  ③ 573  ④ 593

 

 

 

 

 

【解答】

<E> ③ 573

・標準賞与額は、賞与額から1,000円未満の端数を切り捨てた額です。

・標準賞与額の上限は、健康保険については、その年度(毎年4月1日から翌年3月31日まで)の累計額で573万円です。

ポイント!

 標準賞与額の上限は、暗記しないと解けない問題が出題されます。

 

YouTubeはこちらからどうぞ!

→ https://youtu.be/ZTgYdC-Rf1E?si=owlxKN6wQiFA8cdk

社労士受験のあれこれ

令和8年の選択式を解いてみます(社会保険に関する一般常識)

R9-007 08.31

【選択式振り返り】令和8年度の社会保険に関する一般常識

 令和8年度の社会保険に関する一般常識の選択式を振り返ります。

 

1問目は、令和7年版厚生労働白書からの出題です

①【R8年選択式】

  令和7年版厚生労働白書によると、「日本の社会保障制度は、明治時代以降、段階的に発展してきたが、現在の社会保障制度の根拠となっているのは、第2次世界大戦後の1947(昭和22)年に施行された日本国憲法である。第< A >条において、「すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する(第1項)」、「国は、すべての生活部面について、社会福祉、社会保障及び公衆衛生の向上及び増進に努めなければならない(第2項)」とされ、いわゆる「< B >」が規定されている。」とある。

(選択肢)

⑤ 13  ⑥ 14  ⑦ 25  ⑧ 27

⑨ 基本的人権の尊重  ⑩ 幸福追求権  ⑱ 生存権  ⑳ 平等権

 

 

 

 

 

【解答】

<A> ⑦ 25

<B> ⑱ 生存権

(令和7年厚生労働白書P5)1-01.pdf

ポイント!

 「日本の社会保障制度の始まり」についての記載です。

「現在の社会保障制度は日本国憲法の生存権の規定を受け、国民の健やかで安心できる生活を保障している」点がポイントです。生存権が規定されているのは、日本国憲法第25条です!

 

 

 

2問目は、国民年金保険料の全額免除・猶予割合からの出題です

②【R8年選択式】

 厚生労働省から令和7年12月に公表された「令和6年度厚生年金保険・国民年金事業の概況」によると、令和6年度末において、国民年金保険料の全額免除・猶予者数は592万人であり、全額免除・猶予者数が国民年金の第1号被保険者(任意加入被保険者を除く。)に占める割合(全額免除・猶予割合)は< C >%となっている。

(選択肢)

① 4.0  ② 24.0  ③ 44.0  ④ 64.0

 

 

 

 

 

【解答】

<C> ③44.0

(令和6年度厚生年金保険・国民年金事業の概況)001617995.pdf

 

 

 

3問目は、確定拠出年金法第1条からの出題です

③【R8年選択式】

確定拠出年金法第1条では、「この法律は、少子高齢化の進展、< D >等の社会経済情勢の変化にかんがみ、個人又は事業主が拠出した資金を個人が自己の責任において運用の指図を行い、高齢期においてその結果に基づいた給付を受けることができるようにするため、確定拠出年金について必要な事項を定め、国民の高齢期における所得の確保に係る< E >を支援し、もって公的年金の給付と相まって国民の生活の安定と福祉の向上に寄与することを目的とする。」と規定している。

(選択肢)

⑪ 高齢期の価値観の多様化   ⑫ 高齢期の生活の多様化

⑬ 産業構造の変化  ⑭ 自主的な努力  ⑮ 自助的な活動  ⑯ 事前的な準備

⑰ 就業形態の変化  ⑲ 積極的な取組み

 

 

 

 

 

【解答】

<D> ⑫ 高齢期の生活の多様化

<E> ⑭ 自主的な努力

 

ポイント!

 確定拠出年金法のみならず、各法律の「第1条」は暗記必須です。

 

YouTubeはこちらからどうぞ!

→ https://youtu.be/oE8BNklOi0c?si=4VdjGfu4kXWglGxJ

社労士受験のあれこれ

令和8年の選択式を解いてみます(労働に関する一般常識)

R9-005 08.29

【選択式振り返り】令和8年度の労働に関する一般常識

 令和8年度の労働に関する一般常識の選択式を振り返ります。

 

1問目は、令和7年障害者雇用状況の集計結果からの出題です

①【R8年選択式】

 令和7年障害者雇用状況の集計結果(厚生労働省)によれば、令和7年6月1日現在の民間企業(常用労働者数40.0人以上)に雇用されている障害者の数は704,610.0人で、実雇用率は、14年連続で過去最高の< A >、法定雇用率達成企業の割合は46.0%であった。

(選択肢)

① 1.82%  ②2.41%  ③3.07%  ④3.69%

 

 

 

 

【解答】

<A> ②2.41%

令和7年 障害者雇用状況の集計結果|厚生労働省

 

 事業主は、常時雇用する従業員の一定割合(法定雇用率)以上の障害者を雇うことが義務付けられています。

 民間企業の法定雇用率は2.5%ですので、常時40人以上の労働者を雇用する企業は、障害者を雇用する義務があります。

ポイント!令和7年 障害者雇用状況の集計結果|厚生労働省

・民間企業(常用労働者数が40.0人以上の企業:法定雇用率2.5%)に雇用されている障害者の数は704,610.0人で、前年より27,148.5人増加(対前年比4.0%増)し、22年連続で過去最高を更新した。

・雇用者のうち、身体障害者は373,914.5人(対前年比1.3%増)、知的障害者は162,153.5人(同2.8%増)、精神障害者は168,542.0人(同11.8%増)と、いずれも前年より増加し、特に精神障害者の伸び率が大きかった。

・実雇用率は、14年連続で過去最高の2.41%(前年は2.41%)、法定雇用率達成企業の割合は46.0%(同46.0%)であった。

 

 

 

2問目は、令和7年賃金構造基本統計調査からの出題です

②【R8年選択式】

 令和7年賃金構造基本統計調査(厚生労働省)によれば、一般労働者の賃金(男女計)は340.6千円となっている。また、男性を100としてみた男女間賃金格差は< B >であった。

(選択肢)

① 36.6  ② 56.6  ③ 76.6  ④ 96.6

 

 

 

 

【解答】

<B> ③76.6

(令和7年賃金構造基本統計調査(厚生労働省))01.pdf

 一般労働者の賃金は、男女計340.6千円、男性373.4千円、女性285.9千円となっています。男女間賃金格差(男=100)は、76.6となっています。

 

※ 「賃金構造基本統計調査」は、統計法に基づく基幹統計「賃金構造基本統計」の作成を目的とする統計調査であり、主要産業に雇用される労働者について、その賃金の実態を労働者の雇用形態、就業形態、職種、性、年齢、学歴、勤続年数、経験年数別等に明らかにするものです。

 

 

3問目は、最高裁の判例からの出題です(難問)

③【R8年選択式】

 最高裁判所は、雇用主との間の請負契約により労働者の派遣を受けている事業主が労働組合法第7条にいう「使用者」に当たるか否かが問題となった事件において、次のように判示した。

 「労働組合法7条にいう『使用者』の意義について検討するに、一般に使用者とは労働契約上の雇用主をいうものであるが、同条が団結権の侵害に当たる一定の行為を不当労働行為として排除、是正して< C >ことを目的としていることにかんがみると、雇用主以外の事業主であっても、雇用主から労働者の派遣を受けて自己の業務に従事させ、その労働者の基本的な労働条件等について、雇用主と部分的とはいえ同視できる程度に< D >地位にある場合には、その限りにおいて、右事業主は同条の『使用者』に当たるものと解するのが相当である。」

(選択肢)

C

① 企業秩序の維持を確保する

② 憲法に定める労働三権を実質的に保障する

③ 個々の労働者と使用者による労働条件の対等決定を実現する

④ 正常な労使関係を回復する

D

① 影響力を有して労働者との協議に参加する

② 経営上の関心を持たざるを得ない

③ 現実的かつ具体的に支配、決定することができる

④ 当事者として直接的に関与することを求められる

 

 

 

 

 

【解答】

<C> ④ 正常な労使関係を回復する

<D> ③ 現実的かつ具体的に支配、決定することができる

(平成7.2.28最高裁判所第三小法廷 朝日放送事件)

ポイント!

 労働組合法第7条は、使用者の「不当労働行為」の規定です。

・労働組合法7条は、団結権の侵害に当たる一定の行為を不当労働行為として排除、是正して正常な労使関係を回復することを目的としている

・雇用主以外の事業主であっても、雇用主から労働者の派遣を受けて自己の業務に従事させ、その労働者の基本的な労働条件等について、雇用主と部分的とはいえ同視できる程度に現実的かつ具体的に支配、決定することができる地位にある場合には、その限りにおいて、同条の「使用者」に当たるものと解する。

 

 

4問目は、育児休業の取得の状況の公表からの出題です

④【R8年選択式】

 育児介護休業法第22条の2は、「常時雇用する労働者の数が< E >を超える事業主は、厚生労働省令で定めるところにより、毎年少なくとも1回、その雇用する労働者の育児休業の取得の状況として厚生労働省令で定めるものを公表しなければならない。」と定めている。

(選択肢)

① 50人  ② 100人  ③ 300人  ④ 1,000人

 

 

 

 

 

【解答】

<E> ③300人

・常時雇用する労働者が300人を超える企業は、男性労働者の育児休業等の取得状況を年1回公表することが義務付けられています。(育児介護休業法第22条の2、則第71条の6)

★令和7年4月の改正からの出題です。前年度の改正点でまだ出題されてないところは、チェックが必要です。

 

YouTubeはこちらからどうぞ!

→ https://youtu.be/fJNxyWL-1xk?si=PQOYVg9ZS4wYxAOk

社労士受験のあれこれ

令和8年の選択式を解いてみます(雇用保険法)

R9-004 08.28

【選択式振り返り】令和8年度の雇用保険法

 令和8年度の雇用保険法の選択式を振り返ります。

 

1問目は、定義からの出題です

①【R8年選択式】

 雇用保険法第4条第1項において「「被保険者」とは、< A >であつて、第6条各号に掲げる者以外のもの」をいい、同条第2項において「「離職」とは、被保険者について、事業主との雇用関係が終了すること」をいい、同条第3項において「「失業」とは、被保険者が離職し、< B >を有するにもかかわらず、職業に就くことができない状態にあること」をいうと規定している。

(選択肢)

A

① 事業所と保険関係にある者   ② 事業主に使用される者

③ 賃金の支払を受ける者     ④ 適用事業に雇用される労働者

B

① 求職の意思  ② 求職の意思及び能力

③ 労働の意思  ④ 労働の意思及び能力

 

 

 

 

【解答】

<A> ④ 適用事業に雇用される労働者

<B> ④ 労働の意思及び能力

ポイント!

 用語の定義についての基本問題です。ケアレスミスに注意してください。

 

 

 

2問目は「出生後休業支援給付金」からの出題です

②【R8年選択式】

 被保険者が出生後休業について出生後休業支援給付金の支給を受けたことがある場合において、雇用保険法第61条の10第3項第2号に定める「同一の子について当該被保険者が   < C >回以上の出生後休業(当該出生後休業を< C >回以上取得することについてやむを得ない理由がある場合として厚生労働省令で定める場合に該当するものを除く。)をした場合における< C >回目以後の出生後休業」をしたときは、出生後休業支援給付金は支給されない。

 出生後休業支援給付金の対象期間は、被保険者がその子について労働基準法第65条第2項の規定による産後休業をしたときであって、出産予定日後に当該子が出生したときは、当該出産予定日から< D >週間を経過する日の翌日までの期間となる。

(選択肢)

C

① 3  ② 4  ③ 5  ④ 6

D

① 起算して8   ② 起算して16

③ 当該出生の日から起算して8  ④ 当該出生の日から起算して16

 

 

 

 

 

【解答】

<C> ③ 5

<D> ④ 当該出生の日から起算して16

 

「出生後休業支援給付金」は、「出生時育児休業給付金」又は「育児休業給付金」に上乗せで支給される給付金です。原則として、夫婦ともに14日以上の育児休業を取得することが条件です。

<支給要件を確認しましょう>

・ 出生後休業を開始した日前(原則)2年間に、みなし被保険者期間が通算して12か月以上であったこと。

・ 対象期間内にした出生後休業の日数が通算して14日以上であること。

・ 当該被保険者の配偶者が当該出生後休業に係る子について出生後休業をしたとき(当該配偶者が当該子の出生の日から起算して8週間を経過する日の翌日までの期間内にした出生後休業の日数が通算して14日以上であるときに限る。)。

 

<出生後休業支援給付金の額>

 賃金日額に相当する額に出生後休業をした日数(その日数が28日を超えるときは、28日)を乗じて得た額の100分の13に相当する額。

(給付日数は最大で28日・給付率は13%)

 

<次のいずれかに該当する出生後休業については出生後休業支援給付金は支給しない>

① 同一の子について当該被保険者が複数回の出生後休業を取得することについて妥当である場合として厚生労働省令で定める場合に該当しない場合における2回目以後の出生後休業

② 同一の子について当該被保険者が5回以上の出生後休業(当該出生後休業を5回以上取得することについてやむを得ない理由がある場合として厚生労働省令で定める場合に該当するものを除く。)をした場合における5回目以後の出生後休業

③ 同一の子について当該被保険者がした出生後休業ごとに、当該出生後休業を開始した日から当該出生後休業を終了した日までの日数を合算して得た日数が28日に達した日後の出生後休業

<対象期間>

★産後休業をしていない場合(被保険者が父親又は当該子が養子の場合を想定)

→ 当該子の出生の日から起算して8週間を経過する日の翌日までの期間。

※出産予定日前に当該子が出生した場合

→ 「当該出生の日」から、「当該出産予定日から起算して8週間を経過する日の翌日」までの期間

※出産予定日後に当該子が出生した場合

→ 当該出産予定日から、当該出生の日から起算して8週間を経過する日の翌日までの期間

(「子の出生日または出産予定日のうち早い日」から「子の出生日または出産予定日のうち遅い日から起算して8週間を経過する日の翌日」まで)

 

★産後休業をした場合(被保険者が母親、かつ、当該子が養子でない場合を想定)

→ 当該子の出生の日から起算して16週間を経過する日の翌日までの期間

※出産予定日前に当該子が出生した場合

→ 「当該出生の日」から、「当該出産予定日から起算して16週間を経過する日の翌日」までの期間

※出産予定日後に当該子が出生した場合

→ 「当該出産予定日」から、「当該出生の日から起算して16週間を経過する日の翌日」までの期間

(「子の出生日または出産予定日のうち早い日」から「子の出生日または出産予定日のうち遅い日から起算して16週間を経過する日の翌日」まで)

 

 

 問題文は、「産後休業をしている」、「出産予定日後に子が出生」という条件ですので、対象期間は、「当該出産予定日」から、「当該出生の日から起算して16週間を経過する日の翌日」までの期間となります。

 

 

 

3問目は求職活動関係役務利用費からの出題です

③【R8年選択式】

 求職活動関係役務利用費の額は、受給資格者等が保育等サービスの利用のために負担した費用の額(雇用保険法施行規則第100条の7第1項の各号に掲げる区分に応じ、当該各号に定める日数を限度とし、受給資格者等が求人者との面接等をした日又は求職活動関係役務利用費対象訓練を受講した日に係る費用の額(1日当たり< E >円を限度とする。)をいい、1日を超える期間を単位として費用を負担した場合においては、当該費用の額は、その期間の日数を基礎として、日割りによって計算して得た額(1日当たり< E >円を限度とする。)に限る。)に100分の80を乗じて得た額とする。

(選択肢)

① 7,500  ② 8,000  ③ 8,500  ④ 9,000

 

 

 

 

 

【解答】

<E> ②8,000

(則第100条の7)

 求職活動関係役務利用費は、受給資格者等が求人者との面接等をするため、又は教育訓練を受講するため、その子に関して保育等サービスを待期期間経過後に利用した場合であって、一定の要件を満たした場合に支給されます。

 

★ 求職活動関係役務利用費の額は、受給資格者等が保育等サービスの利用のために負担した費用の額(以下「保育等サービス経費」という。)の80%に相当する額です。

★ 保育等サービス経費は、一の受給資格について保育等サービスの利用の理由ごとに以下の日数分を上限とします。

・求人者との面接等をした日  → 15日

・対象訓練を受講した日  → 60 日

★1日あたりの保育等サービス経費の上限額は8,000円で、1日あたりの支給額の上限額は6,400円となります。

 

★求職活動関係役務利用費の位置づけも確認しましょう

・「就職促進給付」には、①「就業促進手当」、②「移転費」、③「求職活動支援費」があります。

③「求職活動支援費」には、公共職業安定所の紹介によって、遠方の事業所で面接などを行う場合の「広域求職活動費」、公共職業安定所の職業指導により行う職業に関する教育訓練の受講などの場合の「短期訓練受講費」、求人者との面接、教育訓練を受講するために、保育等サービス を利用した場合の「求職活動関係役務利用費」があります。 

 

YouTubeはこちらからどうぞ!

→ https://youtu.be/L38UijEqvOE?si=EK56qrxIWh-qHDIX

社労士受験のあれこれ

令和8年の選択式を解いてみます(労災保険法)

R9-003 08.27

【選択式振り返り】令和8年度の労災保険法

 令和8年度の労災保険法の選択式を振り返ります。

 

1問目は遺族補償一時金からの出題です

①【R8年選択式】

 遺族補償年金の支給開始後、その受給権者が失権し、かつ、受給資格者が全て失格していた場合において、既に支給された遺族補償年金の額の合計額が、当該受給権者が失権した日において給付基礎日額の< A >に満たないときは、その差額が、遺族補償一時金として、失権した遺族補償年金の受給権者に対し、又は、労働者の死亡の当時は遺族補償年金の受給資格者がいたために遺族補償一時金の受給者になり得なかった者に対して支給される。

 

(選択肢)

① 365日分   ② 600日分   ③ 1,000日分  ④ 1,200日分

 

 

 

 

【解答】

<A> ③1,000日分

(法第16条の8 別表第2)

 

 遺族補償一時金は、次の場合に支給されます。(法第16条の6)

(1) 労働者の死亡の当時遺族補償年金を受けることができる遺族がないとき。

(2) 遺族補償年金を受ける権利を有する者の権利が消滅した場合において、他に当該遺族補償年金を受けることができる遺族がなく、かつ、当該労働者の死亡に関し支給された遺族補償年金の額の合計額が当該権利が消滅した日において前号に掲げる場合に該当することとなるものとしたときに支給されることとなる遺族補償一時金の額に満たないとき。

 

<遺族補償一時金の額>

(1) 給付基礎日額の1,000日分

(2) 給付基礎日額の1,000日分 - 既に支給された遺族補償年金の額の合計額

 

 

 

2問目は、複数事業労働者の給付基礎日額からの出題です

②【R8年選択式】

 Xさんは、ここ数年、Y社とZ社の2社で就業している。Y社では、月給制で月30万円の給与を得ている一方、Z社では、1日1万円の日給制で月12日の勤務を行っている。労災保険法第8条第3項に基づき算出すると、勤務した直近3か月の暦日数が90日の場合、Xさんの給付基礎日額は< B >となる。なお、問題文に記載のない条件は考慮しなくてよい。

(選択肢)

①10,000円  ②14,000円  ③14,250円  ④16,000円

 

 

 

 

【解答】

<B> ②14,000円

(法第8条第3項)

条文を読んでみましょう

法第8条第3項

複数事業労働者の業務上の事由、複数事業労働者の2以上の事業の業務を要因とする事由又は複数事業労働者の通勤による負傷、疾病、障害又は死亡により、当該複数事業労働者、その遺族その他厚生労働省令で定める者に対して保険給付を行う場合における給付基礎日額は、当該複数事業労働者を使用する事業ごとに算定した給付基礎日額に相当する額を合算した額を基礎として、厚生労働省令で定めるところによつて政府が算定する額とする。

この問題のポイント!

 給付基礎日額は、原則として、労働基準法の平均賃金です。

 労働基準法第12条第1項ただし書では、日給制や時給制等の場合、「平均賃金の最低保障」が定められています。

★ただし複数事業労働者の給付基礎日額については、特例が設けられています。

→ 平均賃金相当額の算定で労働基準法第12条第1項ただし書の規定による最低保障の適用がある場合は、労災則第9条第1項第4号に基づく給付基礎日額相当額の特例として、労基法第12条第1項ただし書の規定の適用を受けないものとした場合の金額を、給付基礎日額相当額とすることとされています。

(令和2年8月21日基発0821第2号)

 

では、問題文を具体的に計算してみましょう

Y社の給付基礎日額に相当する額

→ (30万円+30万円+30万円)÷90日 = 10,000円

Z社の給付基礎日額に相当する額

→ 日給制のため、労働基準法の平均賃金の最低保障を適用すると、

(12万円+12万円+12万円)÷36日×100分の60 = 6,000円となります。

 ただし、給付基礎日額の特例で、最低保障の適用を受けないものとして算出します。

→ (12万円+12万円+12万円)÷90日 = 4,000円

 

Xさんの給付基礎日額は、10,000円+4,000円=14,000円となります。

 

 

 

3問目は、最高裁の判例からの出題です

③【R8年選択式】

 最高裁判所は、業務災害に該当するか否かの判断に関して次のように判示した。

 「労働者の負傷、疾病、障害又は死亡(以下「災害」という。)が労働者災害補償保険法に基づく保険給付の対象となるには、それが業務上の事由によるものであることを要するところ、そのための要件の一つとして、労働者が労働契約に基づき事業主の< C >にある状態において当該災害が発生したことが必要であると解するのが相当である。そして、通勤途上において発生した災害は、労働者が、使用者の提供した専用の交通機関を利用していた場合、又は通勤の途中で業務を行うことを予定していた場合等、労働者が通勤途上においてもなお事業主の< C >に置かれていたと認めるべき特別の事情がある場合を除き、業務上の事由によるものということはできないと解すべきである。」

(選択肢)

① 影響下   ② 管理下   ③ 指示下   ④ 支配下

 

 

 

 

 

【解答】

<C> ④ 支配下

(昭和59.5.29最高裁判所第三小法廷 十和田労基署長事件)

ポイント!

 「業務上の事由」となるための要件の一つとして、労働者が労働契約に基づき事業主の支配下にある状態で、災害が発生したことが必要です。

 

 

 

4問目は、障害補償給付(併合・併合繰上げ)からの出題です

④【R8年選択式】

 障害補償給付を支給すべき身体障害の障害等級について、同一の業務災害によって、右手の母指の亡失(第9級)及び左手の母指の指骨一部欠損(第13級)が生じた場合の障害等級は< D >となり、この場合の障害補償給付の額は給付基礎日額の< E >となる。なお、第8級の障害補償給付の額は給付基礎日額の503日分、第9級は391日分、第10級は302日分、第11級は223日分、第12級は156日分、第13級は101日分である。

(選択肢)

D① 第8級  ② 第9級  ③ 第10級  ④ 第11級

E①391日分  ②402日分  ③492日分  ④503日分

 

 

 

 

 

【解答】

<D>  ① 第8級

<E>  ③492日分

(則第14条)

ポイント!

・ 「同一の業務災害で、身体障害が2以上ある場合には、重い方の身体障害の該当する障害等級になります。(併合といいます)

・ 次の場合は、重い方の障害等級を1級~3級、繰り上げた障害等級になります。(併合繰上げといいます)

① 第13級以上に該当する身体障害が2以上あるとき→ 重い方を1級繰上げる

② 第8級以上に該当する身体障害が2以上あるとき→ 重い方を2級繰上げる

③ 第5級以上に該当する身体障害が2以上あるとき→ 重い方を3級繰上げる

※例外があります

ただし、障害等級が第8級以下である場合において、各の身体障害の該当する障害等級に応ずる障害補償給付の額の合算額が繰り上げた障害等級に応ずる障害補償給付の額に満たないときは、その者に支給する障害補償給付は、当該合算額による。

 例外に該当するのは、「第9級と第13級」の組み合わせのみです。

 

 

※問題文に当てはめてみましょう

 同一の業務災害によって、第9級と第13級の障害が残りました。13級以上が2つありますので、重い方を1級繰上げて、障害等級は「8級」となります。

 ただし、第9級(391日分)+第13級(101日分)は492日分で、第8級(503日分)より小さい額です。

 この場合は、例外的に、障害補償一時金の額は、第8級(503日分)ではなく、合算した492日分になります。

 なお、合算額<繰上げ後の額になるのは、9級と13級の組み合わせのみです。

 

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社労士受験のあれこれ

令和8年の選択式を解いてみます(労働安全衛生法)

R9-002 08.26

【選択式振り返り】令和8年度の労働安全衛生法

 令和8年度の労働安全衛生法の選択式を振り返ります。

 

1問目は、総括安全衛生管理者の選出要件からの出題です

①【R8年選択式】

 総括安全衛生管理者は、労働安全衛生法施行令第2条に定める「製造業(物の加工業を含む。)」にあっては、常時< D >以上の労働者を使用する事業場に選任義務が課せられている。また、総括安全衛生管理者の選任は、総括安全衛生管理者を選任すべき事由が発生した日から14日以内に行わなければならない。

(選択肢)

④ 100人  ⑤300人  ⑥500人  ⑦1,000人  

 

 

 

 

【解答】

<D> ⑤300人

 総括安全衛生管理者を選任しなければならない事業場の業種と労働者の人数は、暗記必須です。暗記で解ける問題です。

 業種によって、①100人以上で選任、②300人以上で選任、③1000人以上で選任の3つのグループに分かれます。

 製造業は、②のグループの業種ですので、常時300人以上の労働者を使用する事業場に選任義務があります。

 

 

 

2問目は、事業者の講ずべき措置等からの出題です。

②【R8年選択式】

 労働安全衛生法第24条は、「事業者は、労働者の< E >から生ずる労働災害を防止するため必要な措置を講じなければならない。」と定めている。

(選択肢)

⑭ 作業規律違反  ⑮ 作業行動  ⑯ 作業能力の不足  ⑱ 身体機能の低下

 

 

 

 

 

【解答】

<E> ⑮ 作業行動 

 労働安全衛生法で「作業行動」が出てくる条文のひとつです。

 他の選択肢は、労働安全衛生法には出てきませんので、「見たことがない」用語を排除する方法でも解けると思います。

 

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社労士受験のあれこれ

令和8年の選択式を解いてみます(労働基準法)

R9-001 08.25

【選択式振り返り】令和8年度の労働基準法

 令和8年度の労働基準法の選択式を振り返ります。

1問目は、労働基準法第22条第1項からの出題です。

①【R8年選択式より】

 労働基準法第22条第1項では、「労働者が、退職の場合において、使用期間、業務の種類、その事業における地位、賃金又は退職の事由(退職の事由が解雇の場合にあつては、その理由を含む。)について証明書を請求した場合においては、使用者は、< A >これを交付しなければならない。」と規定されている。

(選択肢)

① 7日以内に   ② 14日以内に  ③ 1か月以内に  ⑲ 遅滞なく

 

 

 

 

①【解答】

<A> ⑲ 遅滞なく

 「何日以内」と具体的に決まっていないことがポイントです。

 

 

2問目は、「事業場外労働」に関する最高裁判所の判例からの出題です。

②【R8年選択式より】

 最高裁判所は、上告人である外国人の技能実習に係る監理団体に雇用され、実習実施者の指導員として勤務していた被上告人が従事した業務につき、労働基準法第38条の2の適用の可否が問題となった事件において、次のように判示した。

「(1)前記事実関係等によれば、本件業務は、実習実施者に対する訪問指導のほか、技能実習生の送迎、生活指導や急なトラブルの際の通訳等、多岐にわたるものであった。また、被上告人は、本件業務に関し、訪問の予約を行うなどして自ら具体的なスケジュールを管理しており、所定の休憩時間とは異なる時間に休憩をとることや自らの判断により直行直帰することも許されていたものといえ、随時具体的に指示を受けたり報告をしたりすることもなかったものである。

 このような事情の下で、業務の性質、内容やその遂行の態様、状況等、業務に関する指示及び報告の方法、内容やその実施の態様、状況等を考慮すれば、被上告人が担当する実習実施者や1か月当たりの訪問指導の頻度等が定まっていたとしても、上告人において、被上告人の事業場外における勤務の状況を具体的に把握することが容易であったと直ちにはいい難い。

(2)しかるところ、原審は、被上告人が上告人に提出していた業務日報に関し、①その記載内容につき実習実施者等への確認が可能であること、②上告人自身が業務日報の正確性を前提に時間外労働の時間を算定して残業手当を支払う場合もあったことを指摘した上で、その正確性が担保されていたなどと評価し、もって本件業務につき本件規定〔労働基準法第38条の2第1項〕の適用を否定したものである。

 しかしながら、上記①については、単に業務の相手方に対して問い合わせるなどの方法を採り得ることを一般的に指摘するものにすぎず、実習実施者等に確認するという方法の現実的な可能性や実効性等は、具体的には明らかでない。上記②についても、上告人は、本件規定を適用せず残業手当を支払ったのは、業務日報の記載のみによらずに被上告人の労働時間を把握し得た場合に限られる旨主張しており、この主張の当否を検討しなければ上告人が業務日報の正確性を前提としていたともいえない上、上告人が一定の場合に残業手当を支払っていた事実のみをもって、業務日報の正確性が客観的に担保されていたなどと評価することができるものでもない。

(3)以上によれば、原審は、業務日報の正確性の担保に関する具体的な事情を十分に検討することなく、業務日報による報告のみを重視して、本件業務につき本件規定にいう    「< B >とき」に当たるとはいえないとしたものであり、このような原審の判断には、本件規定の解釈適用を誤った違法があるというべきである。」

(選択肢)

⑫ 一時的又は突発的に時間外労働を行わせる必要がある

⑬ 業務の遂行の手段及び時間配分の決定等に関し使用者が具体的な指示をしないこととする

⑰ 始業及び終業の時刻をその労働者の決定に委ねることとした

⑳ 労働時間を算定し難い

 

 

 

 

【解答】

<B> ⑳ 労働時間を算定し難い

(令和6.4.16最高裁判所第三小法廷)

→ 外国人の技能実習に係る監理団体の指導員が事業場外で従事した業務につき、労働基準法38条の2第1項にいう「労働時間を算定し難いとき」に当たらないとした原審の判断に違法があるとされた事例です。

 

 問題文の最大のヒントは、「労働基準法第38条の2の適用の可否が問題となった」の部分です。

 第38条の2は、「事業場外労働のみなし労働時間制」ですので、問題文をすべて読まなくても「労働時間を算定し難い」が引き出せるのではないでしょうか。

★平成27年の選択式でも、「事業場外労働のみなし労働時間制」の判例から出題がありました。(阪急トラベルサポート事件)

 令和8年と同様に、「労働時間を算定し難いとき」を選ぶ問題でした。

 論点が同じ問題が繰り返し出題されますので、過去問学習は大切です。

 

 

 

3問目は、打切補償からの出題です。

③【R8年選択式より】

 労働基準法第81条は、「第75条の規定によつて補償を受ける労働者が、療養開始後3年を経過しても負傷又は疾病がなおらない場合においては、使用者は、平均賃金の< C >を行い、その後はこの法律の規定による補償を行わなくてもよい。」と定めている。

(選択肢)

⑧ 1,000日分の打切補償  ⑨ 1,000日分の障害補償   ⑩ 1,200日分の打切補償

⑪ 1,200日分の障害補償  

 

 

 

 

 

③【解答】

<C> ⑩1,200日分の打切補償

 条文の穴埋めです。問題なく解けると思います。

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→ https://youtu.be/nv0KqwSirp4?si=87UrVWuHk8z3y0-T

社労士受験のあれこれ