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R8-152 01.23
労災保険法は、メインの目的である「保険給付の支給」と併せて「社会復帰促進等事業」も行っています。
<保険給付は4つ>
① 業務災害に関する保険給付
② 複数業務要因災害に関する保険給付
➂ 通勤災害に関する保険給付
④ 二次健康診断等給付
<社会復帰促進等事業は3つ>
① 社会復帰促進事業
→ 療養に関する施設及びリハビリテーションに関する施設の設置及び運営その他業務災害、複数業務要因災害及び通勤災害を被った労働者(次号において「被災労働者」という。)の円滑な社会復帰を促進するために必要な事業
② 被災労働者等援護事業
→ 被災労働者の療養生活の援護、被災労働者の受ける介護の援護、その遺族の就学の援護、被災労働者及びその遺族が必要とする資金の貸付けによる援護その他被災労働者及びその遺族の援護を図るために必要な事業
➂ 安全衛生確保等事業
→ 業務災害の防止に関する活動に対する援助、健康診断に関する施設の設置及び運営その他労働者の安全及び衛生の確保、保険給付の適切な実施の確保並びに賃金の支払の確保を図るために必要な事業
今回は、「特別支給金」をみていきます。
特別支給金は、社会復帰促進等事業の中の②被災労働者等援護事業の事業として行われます。
特別支給金を下の図でイメージしましょう
特別支給金には、「一般の特別支給金」と「ボーナス特別支給金」があります。
・「一般の特別支給金」は、休業特別支給金以外は、定額の一時金です。
・「ボーナス特別支給金」は、ボーナスを基礎に算定する「算定基礎日額」を用いて計算します。
(例 休業の場合)
休業補償給付(給付基礎日額の100分の60/1日)
+
休業特別支給金(給付基礎日額の100分の20/1日)
(例 傷病等級1級の場合)
傷病補償年金(給付基礎日額の313日分/年)
+
傷病特別支給金(114万円/一時金)
+
傷病特別年金(算定基礎日額の313日分/年)
では、過去問を解いてみましょう
①【H22年出題】
特別支給金は、保険給付ではなく、その支給は社会復帰促進等事業として行われるものであり、その支給事由、支給内容、支給手続等は、労働者災害補償保険特別支給金支給規則に定めるところによる。

【解答】
①【H22年出題】 〇
特別支給金は、保険給付ではなく、その支給は社会復帰促進等事業として行われます。
特別支給金の支給事由、支給内容、支給手続等は、「労働者災害補償保険特別支給金支給規則」で定められています。
「労働者災害補償保険特別支給金支給規則」第1条(趣旨)で、「この省令は、労働者災害補償保険法第29条第1項の社会復帰促進等事業として行う特別支給金の支給に関し必要な事項を定めるものとする。」と定められています。
②【R7年出題】
休業特別支給金の支給対象となる日について休業補償給付を受けることができる者は、当該休業特別支給金の支給の申請を、当該休業補償給付の請求後に行わなければならない。

【解答】
②【R7年出題】 ×
休業特別支給金の支給の申請は、休業補償給付の「請求後」ではなく、「休業補償給付の請求と同時に」行わなければなりません。
(特別支給金支給規則第3条第5項)
保険給付は「請求」ですが、特別支給金は「申請」といいます。
➂【H28年出題】
休業特別支給金の額は、1日につき算定基礎日額の100分の20に相当する額とされる。

【解答】
➂【H28年出題】 ×
休業特別支給金の額は、1日につき「算定基礎日額」ではなく「給付基礎日額」の100分の20です。
(特別支給金支給規則第3条第1項)
④【H28年出題】
傷病特別支給金は、受給権者の申請に基づいて支給決定されることになっているが、当分の間、事務処理の便宜を考慮して、傷病補償年金または傷病年金の支給を受けた者は、傷病特別支給金の申請を行ったものとして取り扱って差し支えないこととされている。

【解答】
④【H28年出題】 〇
保険給付の「傷病補償年金」は、所轄労働基準監督署長の職権で支給決定が行われるので、労働者の請求は不要です。
ただし、傷病特別支給金・傷病特別年金は、受給権者の申請に基づいて支給決定されます。
特別支給金の申請は、関連する保険給付の請求と同時に行わなければなりませんが、傷病補償年金については「請求」する必要がありません。
そのため、当分の間、事務処理の便宜を考慮して、傷病補償年金または傷病年金の支給の決定を受けた者は、傷病特別支給金の申請を行ったものとして取り扱われます。
(昭56.6.27基発第393号)
ちなみに、傷病特別年金についても、休業特別支給金の支給の申請の際に特別給与の総額についての届出を行っていない者を除き、傷病(補償)等年金の支給の決定を受けた者は、所定の申請を行ったものとして取り扱われます。
⑤【R1年出題】
傷病特別支給金の支給額は、傷病等級に応じて定額であり、傷病等級第1級の場合は、114万円である。

【解答】
⑤【R1年出題】 〇
傷病特別支給金の支給額は、傷病等級に応じた定額の一時金です。
傷病等級第1級 →114万円
第2級 →107万円
第3級 →100万円
(特別支給金支給規則第5条の2、別表第1の2)
⑥【H24年出題】
遺族特別支給金の額は、300万円とされ、遺族特別支給金の支給を受ける遺族が2人以上ある場合には、それぞれに300万円が支給される。

【解答】
⑥【H24年出題】 ×
遺族特別支給金の額は、定額の300万円の一時金です。
ただし、遺族特別支給金の支給を受ける遺族が2人以上ある場合には、「それぞれに300万円」が支給されるのではなく、「300万円をその人数で除して得た額」となります。
(特別支給金支給規則第5条第3項)
⑦【H28年出題】
休業特別支給金の支給の申請に際しては、特別給与の総額について事業主の証明を受けたうえで、これを記載した届書を所轄労働基準監督署長に提出しなければならない。

【解答】
⑦【H28年出題】 〇
休業特別支給金の支給を受けようとする者は、特別給与の総額について事業主の証明を受けたうえで、これを記載した届書を所轄労働基準監督署長に提出しなければなりません。
(特別支給金支給規則第12条)
※「特別給与」の定義を確認しましょう
特別給与とは、労働基準法第12条第4項の「3か月を超える期間ごとに支払われる賃金」のことです。
「3か月を超える期間ごとに支払われる賃金」とは、ボーナスのことです。
ボーナスは、平均賃金の計算から除外されますので、保険給付の計算には入っていません。ボーナスは、「ボーナス特別支給金」の額に反映されます。
ちなみに、「臨時に支払われた賃金」は、平均賃金の計算から除外されますが、「特別給与」にも入りません。
<算定基礎年額と算定基礎日額>
★算定基礎年額について
(原則)
負傷又は発病の日以前1年間(雇入後1年に満たない者については、雇入後の期間)に当該労働者に対して支払われた特別給与(労働基準法第12条第4項の3か月を超える期間ごとに支払われる賃金をいう。)の総額
(例外)
・給付基礎日額×365の100分の20に相当する額
又は
・150万円
のいずれか低い方の額が上限
※「算定基礎日額」は、算定基礎年額÷365で計算します。
ボーナス特別支給金は、「算定基礎日額」を用いて計算します。
(特別支給金支給規則第6条)
⑧【R2年出題】
休業特別支給金の支給は、社会復帰促進等事業として行われているものであることから、その申請は支給の対象となる日の翌日から起算して5年以内に行うこととされている。

【解答】
⑧【R2年出題】 ×
休業特別支給金の申請は支給の対象となる日の翌日から起算して「2年以内」に行わなければなりません。
(特別支給金支給規則第3条第6項)
⑨【H24年出題】
遺族特別支給金の支給の申請は、労働者の死亡の日の翌日から起算して2年以内に行わなければならない。

【解答】
⑨【H24年出題】 ×
遺族特別支給金の支給の申請は、労働者の死亡の日の翌日から起算して「5年以内」に行わなければなりません。
(特別支給金支給規則第5条第8項)
※特別支給金の申請は、休業特別支給金のみ「2年以内」で、それ以外は「5年以内」に行わなければなりません。
なお、傷病補償年金には時効はありませんが、「傷病特別支給金・傷病特別年金」の申請は「5年以内」に行わなければなりません。
⑩【H22年出題】
特別支給金の支給は、社会復帰促進等事業として行われるものであるが、その事務は所轄労働基準監督署長が行う。

【解答】
⑩【H22年出題】 〇
「労働者災害補償保険等関係事務のうち、保険給付(二次健康診断等給付を除く。)並びに社会復帰促進等事業のうち労災就学等援護費及び特別支給金の支給並びに厚生労働省労働基準局長が定める給付に関する事務は、都道府県労働局長の指揮監督を受けて、所轄労働基準監督署長が行う。」とされています。
(則第1条第3項)
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