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社会保険労務士合格研究室

健康保険法「任意継続被保険者」

R8-176 02.16

任意継続被保険者の資格取得と喪失

 今回は、「任意継続被保険者」がテーマです。

 在職中の健康保険料は、会社と被保険者が折半で負担し、会社が保険料を納付する義務を負いますが、「任意継続被保険者」の保険料は被保険者が全額負担し、納付する義務も被保険者が負います。

 

 条文を読んでみましょう

法第3条第4項

「任意継続被保険者」とは、適用事業所に使用されなくなったため、又は第1項ただし書(適用除外)に該当するに至ったため被保険者(日雇特例被保険者を除く。)資格を喪失した者であって、喪失の日の前日まで継続して2月以上被保険者(日雇特例被保険者、任意継続被保険者、特例退職被保険者又は共済組合の組合員である被保険者を除く)であったもののうち、保険者に申し出て、継続して当該保険者の被保険者となった者をいう。ただし、船員保険の被保険者又は後期高齢者医療の被保険者等である者は、この限りでない。

 

法第37条 (任意継続被保険者)

① 任意継続被保険者となる申出は、被保険者の資格を喪失した日から20日以内にしなければならない。ただし、保険者は、正当な理由があると認めるときは、この期間を経過した後の申出であっても、受理することができる。

② 任意継続被保険者となる申出をした者が、初めて納付すべき保険料をその納付期日までに納付しなかったときは、その者は、任意継続被保険者とならなかったものとみなす。ただし、その納付の遅延について正当な理由があると保険者が認めたときは、この限りでない。

 

※ 例えば、令和8216日に退職した場合、翌日の17日に資格を喪失します。

 資格喪失日から20日以内に申し出た場合、任意継続被保険者となることができます。

 なお、任意継続被保険者の資格取得日は217日となります。

 在職中の保険料として会社が納付するのは1月までです。2月以降は任意継続被保険者として保険料を納付しなければなりません。

 

法第38条 (任意継続被保険者の資格喪失)

 任意継続被保険者は、次の各号のいずれかに該当するに至った日の翌日(第4号から第6号までのいずれかに該当するに至ったときは、その日)から、その資格を喪失する。

1) 任意継続被保険者となった日から起算して2年を経過したとき。

2) 死亡したとき。

3) 保険料(初めて納付すべき保険料を除く。)納付期日までに納付しなかったとき(納付の遅延について正当な理由があると保険者が認めたときを除く。)

4) 被保険者となったとき。

5) 船員保険の被保険者となったとき。

6) 後期高齢者医療の被保険者等となったとき。

7) 任意継続被保険者でなくなることを希望する旨を、厚生労働省令で定めるところにより、保険者に申し出た場合において、その申出が受理された日の属する月の末日が到来したとき。

 

3)について

 任意継続被保険者の保険料の納付期日は「その月の10日まで」です。(初めて納付すべき保険料については、保険者が指定する日)

 保険料(初めて納付すべき保険料を除く。)納付期日(=その月の10日)までに納付しなかったときは、その翌日(11日)に資格を喪失します。

 

 

過去問を解いてみましょう

①【R2年出題】

 任意継続被保険者の申出は、被保険者の資格を喪失した日から20日以内にしなければならず、保険者は、いかなる理由がある場合においても、この期間を経過した後の申出は受理することができない。

 

 

 

 

 

【解答】

①【R2年出題】 ×

 任意継続被保険者の申出は、被保険者の資格を喪失した日から20日以内にしなければなりません。ただし、保険者は、「正当な理由がある」と認めるときは、この期間を経過した後の申出であっても、受理することができるとされています。

 

 

 

②【H28年出題】

 適用事業所に使用されなくなったため、被保険者(日雇特例被保険者を除く。)の資格を喪失した者であって、喪失の日の前日まで継続して2か月以上被保険者(日雇特例被保険者、任意継続被保険者、特例退職被保険者又は共済組合の組合員である被保険者を除く。)であった者は、保険者に申し出て、任意継続被保険者になることができる。ただし、船員保険の被保険者又は後期高齢者医療の被保険者等である者は、任意継続被保険者となることができない。

 

 

 

 

 

 

【解答】

②【H28年出題】 〇

 「船員保険の被保険者」又は「後期高齢者医療の被保険者等」は、任意継続被保険者になることができません。

 

 

 

③【R3年出題】

 任意継続被保険者の申出をした者が、初めて納付すべき保険料をその納付期日までに納付しなかったときは、いかなる理由があろうとも、その者は、任意継続被保険者とならなかったものとみなされる。

 

 

 

 

 

【解答】

③【R3年出題】 ×

 初めて納付すべき保険料をその納付期日までに納付しなかったときは、任継続被保険者とならなかったものとみなされますが、その納付の遅延について正当な理由があると保険者が認めたときは、任意継続被保険者となることができます。

 

 

 

④【H29年出題】

 任意継続被保険者に関する保険料の納付期日は、初めて納付すべき保険料を除いてはその月の10日とされている。任意継続被保険者が初めて納付すべき保険料を除き、保険料を納付期日までに納めなかった場合は、納付の遅延について正当な理由があると保険者が認めたときを除き、その翌日に任意継続被保険者の資格を喪失する。

 

 

 

 

 

【解答】

④【H29年出題】 〇

 任意継続被保険者が初めて納付すべき保険料を除き、保険料を納付期日までに納めなかった場合は、原則として、その翌日に任意継続被保険者の資格を喪失します。

 

 

 

⑤【H27年出題】

 任意継続被保険者が保険料(初めて納付すべき保険料を除く。)を納付期日までに納付しなかったときは、納付の遅延について正当な理由があると保険者が認めた場合を除き、督促状により指定する期限の翌日にその資格を喪失する。

 

 

 

 

 

 

【解答】

⑤【H27年出題】 ×

 「督促状により指定する期限の翌日」ではなく、納付期日(=その月の10日)の翌日に資格を喪失します。

 

 

 

⑥【R6年出題】

 任意継続被保険者は、任意継続被保険者でなくなることを希望する旨を、厚生労働省令で定めるところにより、保険者に申し出た場合において、その申し出た日の属する月の末日が到来するに至ったときは、その翌日から任意継続被保険者の資格を喪失する。

 

 

 

 

 

【解答】

⑥【R6年出題】 ×

 任意継続被保険者でなくなることを希望する旨を、保険者に申し出た場合は、「その申し出た日」ではなく、その申出が受理された日の属する月の末日が到来するに至ったときは、その翌日から任意継続被保険者の資格を喪失します。

「その申出が受理された日」の属する月の翌月1に任意継続被保険者の資格を喪失します。

 例えば、2月18日に資格喪失の申出が受理された場合は、資格喪失日は3月1日となり、2月分の保険料は納付する必要があります。

(令和3.12.27事務連絡)

 

 

 

⑦【R5年出題】

 任意継続被保険者が任意の資格喪失の申出をしたが、申出のあった日が保険料納付期日の10日より前であり、当該月の保険料をまだ納付していなかった場合、健康保険法第38条第3号の規定に基づき、当該月の保険料の納付期日の翌日から資格を喪失する。

 

 

 

 

 

【解答】

⑦【R5年出題】 〇

 任意継続被保険者が任意の資格喪失の申出をしたが、申出のあった日が保険料納付期日の10日より前で、当該月の保険料をまだ納付していなかった場合の扱いです。

→ 当該月の保険料を納付期日までに納付しなかった場合、法第38条第3号の規定に基づき、当該月の保険料の納付期日の翌日から資格を喪失することになります。

(令和3.12.27事務連絡)

 

 

 

⑧【H26年出題】

 任意継続被保険者は、後期高齢者医療の被保険者となった日の翌日からその資格を喪失する。

 

 

 

 

 

【解答】

⑧【H26年出題】 ×

 任意継続被保険者は、「後期高齢者医療の被保険者となった日」からその資格を喪失します。翌日喪失ではありません。

 次のどれかに該当する場合は、任意継続被保険者の資格は、その日に喪失します。

・ 被保険者となったとき。

・ 船員保険の被保険者となったとき。

・ 後期高齢者医療の被保険者等となったとき。

 

 

 

⑨【R4年出題】

 任意継続被保険者となるためには、被保険者の資格喪失の日の前日まで継続して2か月以上被保険者(日雇特例被保険者、任意継続被保険者、特例退職被保険者又は共済組合の組合員である被保険者を除く。)でなければならず、任意継続被保険者に関する保険料は、任意継続被保険者となった月から算定する。

 

 

 

 

 

【解答】

⑨【R4年出題】 〇

 任意継続被保険者に関する保険料は、任意継続被保険者となった月から算定されることがポイントです。

 

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