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R8-186 02.26
今回は、「育児休業等を終了した際の改定」をみていきます。
育児・介護休業法に規定する3歳未満の子を養育するための育児休業等(育児休業及び育児休業に準ずる休業)終了日に3歳未満の子を養育している被保険者が対象です。
「随時改定」の要件に該当しなくても、標準報酬月額を改定することができます。
条文を読んでみましょう
法第43条の2 (育児休業等を終了した際の改定) ① 保険者等は、育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律に規定する育児休業、育児休業に関する制度に準ずる措置若しくは育児休業に関する制度に準じて講ずる措置による休業又は政令で定める法令に基づく育児休業(以下「育児休業等」という。)を終了した被保険者が、当該育児休業等を終了した日において当該育児休業等に係る3歳に満たない子を養育する場合において、その使用される事業所の事業主を経由して厚生労働省令で定めるところにより保険者等に申出をしたときは、第41条の規定にかかわらず、育児休業等終了日の翌日が属する月以後3月間(育児休業等終了日の翌日において使用される事業所で継続して使用された期間に限るものとし、かつ、報酬支払の基礎となった日数が17日未満(短時間労働者は11日未満)である月があるときは、その月を除く。)に受けた報酬の総額をその期間の月数で除して得た額を報酬月額として、標準報酬月額を改定する。ただし、育児休業等終了日の翌日に産前産後休業を開始している被保険者は、この限りでない。 ② 改定された標準報酬月額は、育児休業等終了日の翌日から起算して2月を経過した日の属する月の翌月からその年の8月(当該翌月が7月から12月までのいずれかの月である場合は、翌年の8月)までの各月の標準報酬月額とする。 |
★随時改定との違いに注意しましょう
<育児休業等を終了した際の改定のポイント!>
・固定的賃金の変動がなくても行われること
・従前の標準報酬月額と1等級以上の差が生じること
・報酬支払基礎日数が17日未満(短時間労働者は11日未満)の月は除かれること
★例えば、10月31日に育児休業等を終了した場合
育児休業等終了日の翌日(11月1日)が属する月以後3月間(11月・12月・1月)に受けた報酬の総額を「その期間の月数」で除して得た額が報酬月額となります。
ただし、10月は出勤していないため11月の報酬支払基礎日数が17日未満の場合は、「12月・1月」の報酬の総額を「2」で除して得た額が報酬月額となります。
標準報酬月額は、「育児休業等終了日の翌日から起算して2月を経過した日の属する月の翌月」から改定されます。
「育児休業等終了日の翌日(11月1日)から起算して2月を経過した日の属する月(1月)の翌月(=2月)から改定されます。
10月 | 11月 | 12月 | 1月 | 2月 |
| 支払基礎日数 17日未満 | (12月+1月)÷2=報酬月額 | 改定 | |
過去問を解いてみましょう
①【H25年出題】
育児休業等終了時の標準報酬月額の改定は、標準報酬月額に2等級以上の差が生じていなくても行うことができるが、育児休業等終了日の翌日が属する月以後3か月間のいずれかの月に報酬支払の基礎となった日数が17日(短時間労働者にあっては、11日。)未満の月がある場合は、当該改定を行うことができない。

【解答】
①【H25年出題】 ×
育児休業等終了時の標準報酬月額の改定は、報酬支払の基礎となった日数が17日(短時間労働者にあっては、11日。)未満の月がある場合は、「その月は除いて」報酬月額を算定します。「当該改定を行うことができない。」は誤りです。
②【H28年出題】
産前産後休業を終了した際の改定は、固定的賃金に変動がなく残業手当の減少によって報酬月額が変動した場合も、その対象となる。

【解答】
②【H28年出題】 〇
「産前産後休業を終了した際の改定」、「育児休業等を終了した際の改定」は、固定的賃金に変動がなく残業手当の減少によって報酬月額が変動した場合も、対象となります。
③【R4年出題】
育児休業等を終了した際の標準報酬月額の改定の要件に該当する被保険者の報酬月額に関する届出は、当該育児休業等を終了した日から5日以内に、当該被保険者が所属する適用事業所の事業主を経由して、所定の事項を記載した届書を日本年金機構又は健康保険組合に提出することによって行う。

【解答】
③【R4年出題】 ×
「育児休業等を終了した日から5日以内」ではなく、「速やかに」です。
また、「事業主を経由」して届け出ることもポイントです。
(則第26条の2)
④【R7年出題】
被保険者が令和7年1月1日に職場復帰し、育児休業等終了時改定に該当した場合は、改定後の標準報酬月額がその年の8月までの各月の標準報酬月額となる。なお、標準報酬月額の随時改定には該当しないものとする。

【解答】
④【R7年出題】 〇
育児休業等終了日の翌日(1月1日)から起算して2月を経過した日の属する月(3月)の翌月(=4月)から改定され、改定後の標準報酬月額はその年の8月までの各月の標準報酬月額となります。
⑤【H27年出題】
被保険者が多胎妊娠し(出産予定日は6月12日)、3月7日から産前休業に入り、6月15日に正常分娩で双子を出産した。産後休業を終了した後は引き続き育児休業を取得し、子が1歳に達した日をもって育児休業を終了し、その翌日から職場復帰した。産前産後休業期間及び育児休業期間に基づく報酬及び賞与は一切支払われておらず、職場復帰後の労働条件等は次のとおりであった。なお、職場復帰後の3か月間は所定労働日における欠勤はなく、育児休業を終了した日の翌日に新たな産前休業に入っていないものとする。この被保険者に関する次のアからオの記述のうち、誤っているものの組み合わせは、後記AからEまでのうちどれか。
【職場復帰後の労働条件等】
始業時刻 10:00
終業時刻 17:00
休憩時間 1時間
所定の休日 毎週土曜日及び日曜日
給与の支払形態 日額12,000円の日給制
給与の締切日 毎月20日
給与の支払日 当月末日
(ア) 事業主は出産した年の3月から8月までの期間について、産前産後休業期間中における健康保険料の免除を申し出ることができる。
(イ) 出産手当金の支給期間は、出産した年の5月2日から同年8月10日までである。
(ウ) 事業主は産前産後休業期間中における健康保険料の免除期間の終了月の翌月から、子が1歳に達した日の翌日が属する月の前月までの期間について、育児休業期間中における健康保険料の免除を申し出ることができる。
(エ) 出産した年の翌年の6月末日に支払われた給与の支払基礎日数が17日未満であるため、同年7月末日及び8月末日に受けた給与の総額を2で除した額に基づく標準報酬月額が、従前の標準報酬月額と比べて1等級以上の差がある場合には育児休業等終了時改定を申し出ることができる。
(オ) 職場復帰後に育児休業等終了時改定に該当した場合は、改定後の標準報酬月額がその翌年の8月までの各月の標準報酬月額となる。なお、標準報酬月額の随時改定には該当しないものとする。
<A> (アとイ)
<B> (アとオ)
<C> (イとウ)
<D> (ウとエ)
<E> (エとオ)

【解答】
⑤【H27年出題】
<A> (アとイ)
(ア) ×
問題文の場合、産前休業は3月7日~6月15日まで(出産予定日以前98日+3日)、産後休業は6月16日から8月10日(出産後56日)までとなります。
健康保険料が免除されるのは、「その産前産後休業を開始した日の属する月(=3月)からその産前産後休業が終了する日の翌日が属する月の前月(=7月)までとなります。
(法第159条の3)
(イ) ×
出産手当金の支給期間は、出産した年の3月7日から同年8月10日までです。
(法第102条第1項)
(ウ) 〇
「育児休業等を開始した日の属する月」と「育児休業等が終了する日の翌日が属する月」とが異なりますので、育児休業期間中の保険料の免除は、「その育児休業等を開始した日の属する月(=産前産後休業期間中における健康保険料の免除期間の終了月の翌月)から「その育児休業等が終了する日の翌日が属する月の前月」までとなります。
(エ) 〇
職場復帰が、出産した年の翌年の6月15日ですので、6月末日に支払われた給与の支払基礎日数は17日未満です。そのため、6月末日に支払われた給与を除いた「同年7月末日及び8月末日」に受けた給与の総額を2で除した額に基づく標準報酬月額が、従前の標準報酬月額と比べて1等級以上の差がある場合には育児休業等終了時改定を申し出ることができます。
(オ) 〇
育児休業等終了時改定により標準報酬月額が改定されるのは9月ですので、改定後の標準報酬月額は、その翌年の8月までの各月の標準報酬月額となります。
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