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社会保険労務士合格研究室

雇用保険法「基本手当の減額」

R8-228 04.09

基本手当の減額~自己の労働によって収入を得た場合

 失業の認定期間中に、自己の労働による収入を得た場合は、基本手当が減額されたり、不支給になることがあります。

 なお、「自己の労働による収入」とは、「短時間就労による収入であり、原則として1日の労働時間が 4時間未満のもの(被保険者となる場合を除く。)であって、就職とはいえない程度のものをいう(雇用関係の有無は問わない)。」とされています。

(行政手引51652

 

 

 自己の労働によって収入を得た場合の基本手当の支給額については、3つの決定方法があります。

※合計額 =(収入の1日分に相当する額-控除額)+基本手当の日額

合計額 ≦ 

賃金日額×100分の80

基本手当は減額されない(全額支給)

合計額 > 

賃金日額×100分の80

賃金日額×100分の80を超えた分が減額される

基本手当日額

合計額-賃金日額×10080

賃金日額×100分の80を超えた分が基本手当の日額以上の場合は、基本手当は支給されない

 

 

 

条文を読んでみましょう

法第19条 (基本手当の減額)

① 受給資格者が、失業の認定に係る期間中に自己の労働によって収入を得た場合には、その収入の基礎となった日数(以下この項において「基礎日数」という。)分の基本手当の支給については、次に定めるところによる。

1) その収入の1日分に相当する額から控除額を控除した額と基本手当の日額との合計額(「合計額」という。)賃金日額の100分の80に相当する額を超えないとき

→ 基本手当の日額に基礎日数を乗じて得た額を支給する。(減額なし

2) 合計額が賃金日額の100分の80に相当する額を超えるとき(3)に該当する場合を除く。)

→  当該超える額(超過額」という。)を基本手当の日額から控除した残りの額に基礎日数を乗じて得た額を支給する。(減額される

3) 超過額が基本手当の日額以上であるとき

→  基礎日数分の基本手当を支給しない。(不支給

② 厚生労働大臣は、年度の平均給与額が平成27年4月1日から始まる年度(この項の規定により控除額が変更されたときは、直近の当該変更がされた年度の前年度)の平均給与額を超え、又は下るに至った場合においては、その上昇し、又は低下した比率を基準として、その翌年度の8月1日以後の控除額を変更しなければならない

➂ 受給資格者は、失業の認定を受けた期間中に自己の労働によって収入を得たときは、厚生労働省令で定めるところにより、その収入の額その他の事項を公共職業安定所長に届け出なければならない

 

則第29条 (自己の労働による収入の届出)

① 受給資格者が法第19条第3項の規定により行う届出は、その者が自己の労働によって収入を得るに至った日の後における最初の失業の認定日に、失業認定申告書により管轄公共職業安定所の長にしなければならない。

② 管轄公共職業安定所の長は、①の届出をしない受給資格者について、労働による収入があったかどうかを確認するために調査を行う必要があると認めるときは、①の失業の認定日において失業の認定をした日分の基本手当の支給の決定を次の基本手当を支給すべき日まで延期することができる

 

 

★控除額について

・ 年度の平均給与額が、直近の控除額が変更された年度の前年度の平均給与額を超え、又は下るに至った場合は、その上昇し、又は低下した比率を基準として、その翌年度の81日以後の控除額が変更されます。

・ 令和7年8月1日以後は「1,391円」です。

 

 

では、過去問を解いてみましょう

①【R1年出題】

 失業の認定に係る期間中に得た収入によって基本手当が減額される自己の労働は、原則として1日の労働時間が4時間未満のもの(被保険者となる場合を除く。)をいう。

 

 

 

 

 

【解答】

①【R1年出題】 〇

 「自己の労働による収入」とは、原則として1日の労働時間が4時間未満のもの(被保険者となる場合を除く。)です。

 また「自己の労働による収入」ですので、衣服、家具等を売却して得た収入、預金利息等は含みません。

(行政手引51652

 

 

 

②【H26年出題】

 受給資格者が、失業の認定に係る期間中に自己の労働によって収入を得たときは、収入を得るに至った日の後における最初の失業の認定日に、管轄公共職業安定所長にその収入の額を届け出なければならない。

 

 

 

 

 

【解答】

②【H26年出題】 〇

 自己の労働によって収入を得るに至った日の後における最初の失業の認定日に、失業認定申告書により、管轄公共職業安定所長にその収入の額を届け出なければなりません。

 

 

 

➂【H26年出題】

 受給資格者が失業の認定に係る期間中に自己の労働によって収入を得た場合、その収入の1日分に相当する額に雇用保険法第19条第2項に定める額を控除した額と基本手当の日額との合計額が賃金日額の100分の80に相当する額を超えないときは、基本手当の日額に100分の80を乗じ、基礎日数を乗じて得た額を支給する。

 

 

 

 

 

【解答】

➂【H26年出題】 ×

 「合計額」が賃金日額の100分の80に相当する額を超えないときは、基本手当の日額基礎日数を乗じて得た額が支給されます。

 基本手当が減額されずに全額支給されるパターンです。

  基本手当の日額に「100分の80」は乗じません。

 

 

 

④【R5年出題】

 基本手当の受給資格者が、失業の認定を受けた期間中に自己の労働によって収入を得た場合であって、当該収入を得るに至った日の後における最初の失業の認定日にその旨の届出をしないとき、公共職業安定所長は、当該失業の認定日において失業の認定をした日分の基本手当の支給の決定を次の基本手当を支給すべき日まで延期することができる。

 

 

 

 

 

 

【解答】

④【R5年出題】 〇

 自己の労働によって収入を得た場合は、当該収入を得るに至った日の後における最初の失業の認定日にその旨の届出が必要ですが、その届出をしなかった場合の取扱いです。

 

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