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社会保険労務士合格研究室

健康保険法「保険外併用療養費」

R8-246 04.27

【保険外併用療養費】評価療養・患者申出療養・選定療養

 保険外併用療養費には、「評価療養」、「患者申出療養」、「選定療養」があります。

 「保険適用外」の医療等と保険診療の併用が認められている制度です。

 

<例>個室に入院して差額ベッド料が徴収される場合

 

            保険適用部分             保険適用外の部分

 

保険外併用療養費

 

一部負担金相当額

(原則3割)

 

差額ベッド代

(自費負担)

例えば、医療費の総額が100万円で、そのうち差額ベッド代が10万円だった場合

→ 差額ベッド代の10万円は、全額自己負担。

→ 保険が適用される部分は、「療養の給付」の範囲と共通する部分

保険が適用される部分 90万円

→ 「一部負担金」相当額は、「90万円」のうち「3割」の27万円です。

  「保険外併用療養費」として現物給付されるのは、「90万円」のうち「7割」の63万円です。

 

 

条文を読んでみましょう

法第86条 (保険外併用療養費)

① 被保険者が、厚生労働省令で定めるところにより、保険医療機関等のうち自己の選定するものから、電子資格確認等により、被保険者であることの確認を受け、評価療養、患者申出療養又は選定療養を受けたときは、その療養に要した費用について、保険外併用療養費を支給する

② 保険外併用療養費の額は、第1号に掲げる額(当該療養に食事療養が含まれるときは当該額及び第2号に掲げる額の合算額、当該療養に生活療養が含まれるときは当該額及び第3号に掲げる額の合算額)とする。

1) 当該療養(食事療養及び生活療養を除く)につき厚生労働大臣が定めるところにより算定した費用の額(その額が現に当該療養に要した費用の額を超えるときは、当該現に療養に要した費用の額)から、一部負担金に相当する額控除した額

 

2) 当該食事療養につき厚生労働大臣が定める基準により算定した費用の額(その額が現に当該食事療養に要した費用の額を超えるときは、当該現に食事療養に要した費用の額)から食事療養標準負担額を控除した額

3) 当該生活療養につき厚生労働大臣が定める基準により算定した費用の額(その額が現に当該生活療養に要した費用の額を超えるときは、当該現に生活療養に要した費用の額)から生活療養標準負担額を控除した額

 

法第63条第2

・評価療養

厚生労働大臣が定める高度の医療技術を用いた療養その他の療養であって、療養の給付の対象とすべきものであるか否かについて、適正な医療の効率的な提供を図る観点から評価を行うことが必要な療養(患者申出療養を除く。)として厚生労働大臣が定めるもの

・患者申出療養

 高度の医療技術を用いた療養であって、当該療養を受けようとする者の申出に基づき、療養の給付の対象とすべきものであるか否かについて、適正な医療の効率的な提供を図る観点から評価を行うことが必要な療養として厚生労働大臣が定めるもの

・選定療養

 被保険者の選定に係る特別の病室の提供その他の厚生労働大臣が定める療養

 

 

 

過去問を解いてみましょう

①【R4年選択式】

 保険外併用療養費の対象となる選定療養とは、「被保険者の選定に係る特別の病室の提供その他の厚生労働大臣が定める療養」をいい、厚生労働省告示「厚生労働大臣の定める評価療養、患者申出療養及び選定療養」第2条に規定されている選定療養として、第1号から第11号が掲げられている。

 そのうち第4号によると、「病床数が< A >の病院について受けた初診(他の病院又は診療所からの文書による紹介がある場合及び緊急その他やむを得ない事情がある場合に受けたものを除く。)と規定されており、第7号では、「別に厚生労働大臣が定める方法により計算した入院期間が< B >を超えた日以後の入院及びその療養に伴う世話その他の看護(別に厚生労働大臣が定める状態等にある者の入院及びその療養に伴う世話その他の看護を除く。)」と規定されている。

(選択肢)

⑤ 90日  ⑥ 120日  ⑦ 150以上  ⑧ 150

⑨ 180以上  ⑩ 180日  ⑪ 200以上  ⑫ 250以上

 

 

 

 

【解答】

A> 200以上

B> 180

(厚生労働大臣の定める評価療養、患者申出療養及び選定療養)

 

 

 

②【H28年出題】

 被保険者が予約診察制をとっている病院で予約診察を受けた場合には、保険外併用療養費制度における選定療養の対象となり、その特別料金は、全額自己負担となる。

 

 

 

 

 

【解答】

②【H28年出題】 〇

 「予約に基づく診察」は、保険外併用療養費制度における選定療養の対象となり、その特別料金は、全額自己負担となります。

(厚生労働大臣の定める評価療養、患者申出療養及び選定療養)

 

 

 

③【R7年出題】

 患者申出療養とは、高度の医療技術を用いた療養であって、当該療養を受けようとする者の申出に基づき、評価療養の給付の対象とすべきものであるか否かについて、適正な医療の効率的な提供を図る観点から評価を行うことが必要な療養として厚生労働大臣が定めるものをいう。

 

 

 

 

 

【解答】

③【R7年出題】 〇

 患者申出療養のキーワードは、「療養を受けようとする者の申出に基づき」の部分です。

 患者申出療養は、「将来的に保険適用につなげるためのデータ、科学的根拠を集積することを目的」としています。

 

 

 

④【R2年出題】

 患者申出療養の申出は、厚生労働大臣が定めるところにより、厚生労働大臣に対し、当該申出に係る療養を行う医療法第4条の3に規定する臨床研究中核病院(保険医療機関であるものに限る。)の開設者の意見書その他必要な書類を添えて行う。

 

 

 

 

 

【解答】

④【R2年出題】 〇

 患者申出療養の申出は、厚生労働大臣が定めるところにより、厚生労働大臣に対し、当該申出に係る療養を行う臨床研究中核病院(保険医療機関であるものに限る。)の開設者の意見書その他必要な書類を添えて行います。

(法第63条第4項)

 臨床研究中核病院とは、「日本発の革新的医薬品・医療機器の開発などに必要となる質の高い臨床研究を推進するため、国際水準の臨床研究や医師主導治験の中心的役割を担う病院」です。

 

 

 

⑤【R4年出題】

 患者自己負担割合が3割である被保険者が保険医療機関で保険診療と選定療養を併せて受け、その療養に要した費用が、保険診療が30万円、選定療養が10万円であるときは、被保険者は保険診療の自己負担額と選定療養に要した費用を合わせて12万円を当該保険医療機関に支払う。

 

 

 

 

 

【解答】

⑤【R4年出題】 ×

           保険適用部分(30万円)        保険適用外の部分

保険外併用療養費

21万円

一部負担金相当額

(原則3割)

9万円

選定療養

(自費負担)

10万円

 患者自己負担割合が3割である被保険者が保険医療機関で保険診療と選定療養を併せて受け、その療養に要した費用が、保険診療が30万円、選定療養が10万円であるときは、被保険者は保険診療の自己負担額(9万円)と選定療養に要した費用(10万円)を合わせて19万円を当該保険医療機関に支払います。

 

 

 

⑥【R3年出題】

 食事療養に要した費用は、保険外併用療養費の支給の対象とはならない。

 

 

 

 

 

【解答】

⑥【R3年出題】 ×

 「食事療養に要した費用」は、保険外併用療養費の支給の対象となります

 ★療養に食事療養が含まれるときは(1)+(2)が保険外併用療養費の額となります。

1) 当該療養(食事療養及び生活療養を除く)につき厚生労働大臣が定めるところにより算定した費用の額から一部負担金に相当する額控除した額

2) 当該食事療養につき厚生労働大臣が定める基準により算定した費用の額から食事療養標準負担額を控除した額

      保険適用部分                      保険適用外の部分

保険外併用療養費

(療養の給付に当たる部分)

一部負担金相当額

(原則3割)

 

選定療養

(自費負担)

 

保険外併用療養費

(入院時食事療養費に当たる部分)

食事療養

標準負担額

 

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