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社会保険労務士合格研究室

健康保険法「保険料の源泉控除」

R8-249 04.30

【健康保険料の源泉控除】控除できるのは原則前月分の保険料のみ

 健康保険の保険料は、被保険者と事業主が2分の1ずつ負担します。

 事業主は、被保険者の負担分を報酬から控除することができます。

 控除できるのは、原則として前月分の保険料のみですが、月末退職の場合は、前月分とその月分の保険料を控除できます。

 

 条文を読んでみましょう

法第167条(保険料の源泉控除)

① 事業主は、被保険者に対して通貨をもって報酬を支払う場合においては、被保険者の負担すべき前月の標準報酬月額に係る保険料(被保険者がその事業所に使用されなくなった場合においては、前月及びその月の標準報酬月額に係る保険料)報酬から控除することができる

② 事業主は、被保険者に対して通貨をもって賞与を支払う場合においては、被保険者の負担すべき標準賞与額に係る保険料に相当する額を当該賞与から控除することができる。

③ 事業主は、保険料を控除したときは、保険料の控除に関する計算書を作成し、その控除額を被保険者に通知しなければならない

 

 

過去問を解いてみましょう

①【R3年出題】

 事業主は、被保険者に対して通貨をもって報酬を支払う場合においては、被保険者の負担すべき前月の標準報酬月額に係る保険料を報酬から控除することができる。ただし、被保険者がその事業所に使用されなくなった場合においては、前月及びその月の標準報酬月額に係る保険料を報酬から控除することができる。

 

 

 

 

 

【解答】

①【R3年出題】 〇

・保険料の源泉控除

→ 控除できるのは、被保険者の負担すべき前月の保険料のみ

・被保険者がその事業所に使用されなくなった(退職)場合

→ 前月及びその月の保険料を控除できる

ポイント!前月分とその月分が控除できるのは月末退職の場合です。

※例えば、430日に退職した場合、51日が資格喪失日で、4月分まで保険料が徴収されます。

3月分

4月分

5月分

徴収される

徴収される

×

4月の報酬から、3月分(前月分)と4月分(その月分)の保険料を控除できます。

 

※例えば、420日に退職した場合、4月21日が資格喪失日で、3月分まで保険料が徴収されます。

3月分

4月分

徴収される

×

4月の報酬から、3月分(前月分)の保険料を控除できます。

 

 

 

②【H26年出題】

523日に被保険者資格を取得した者の健康保険料の源泉控除について、その者の給与支払方法が月給制であり、毎月20日締め、当月末日払いの場合、事業主は、最初の給与(523日から620日までの期間に係るもの)で5月分の健康保険料を控除することができるが、毎月末日締め、当月25日払いの場合、最初の給与(523日から5月末日までの期間に係るもの)では健康保険料を控除することができない。

 

 

 

 

 

【解答】

②【H26年出題】 〇

523日に被保険者資格を取得した場合

→ 毎月20日締め、当月末日払いの場合

最初の給与(630日払い523日から620日までの期間に係るもの)で、5月分(前月分)を控除することができる

→ 毎月末日締め、当月25日払いの場合

最初の給与(525日払い523日から5月末日までの期間に係るもの)では控除することができない。

 

 

 

③【H26年出題】

 勤務していた適用事業所を5月31日で退職し、被保険者資格を喪失した者の健康保険料の源泉控除について、その者の給与支払方法が月給制であり、毎月末日締め、当月25日払いの場合、事業主は525日支払いの給与(51日から531日までの期間にかかるもの)で4月分及び5月分の健康保険料を控除することができる。

 

 

 

 

 

【解答】

③【H26年出題】 〇

4月分

5月分

6月分

徴収される

徴収される

×

・5月31日退職・61日資格喪失

・給与が毎月末日締め、当月25日払い

525日支払いの給与(51日から531日までの期間にかかるもの)で4月分(前月分)及び5月分(その月分)の健康保険料を控除することができる。

 

 

 

④【R1年出題】

 給与計算の締切り日が毎月15日であって、その支払日が当該月の25日である場合、730日で退職し、被保険者資格を喪失した者の保険料は7月分まで生じ、825日支払いの給与(716日から730日までの期間に係るもの)まで保険料を控除する。

 

 

 

 

 

【解答】

④【R1年出題】 ×

 7月30日退職の場合は、731日に被保険者資格を喪失します。

 資格喪失月(7月)の保険料は徴収されませんので、問題文の保険料は6月分」まで生じます。

 7月25日支払いの給与(616日から715日までの期間に係るもの)から6月分の保険料を控除し、825日支払いの給与(716日から730日までの期間に係るもの)では、控除する保険料はありません。

 

 

 

 

⑤【R4年出題】

 4月1日にA社に入社し、全国健康保険協会管掌健康保険の被保険者資格を取得した被保険者Xが、4月15日に退職し被保険者資格を喪失した。この場合、同月得喪に該当し、A社は、被保険者Xに支払う報酬から4月分としての一般保険料等額を控除する。その後、Xは416日にB社に就職し、再び全国健康保険協会管掌健康保険の被保険者資格を取得し、5月以降も継続して被保険者である場合、B社は、当該被保険者Xに支払う報酬から4月分の一般保険料等額を控除するが、この場合、A社が徴収した一般保険料等額は被保険者Xに返還されることはない。

 

 

 

 

 

【解答】

⑤【R4年出題】 〇

4月

1日 ~ 15日 ・16日 ~

A社      B

A社→ 同月得喪・4月分としての一般保険料等額を控除する

B社→ 4月分としての一般保険料等額を控除する

ポイント!

A社でもB社でも4月分の一般保険料等額を控除します。

A社が徴収した一般保険料等額は被保険者Xに返還されることはありません。

 

 

 

 

⑥【R2年出題】

 事業主は、被保険者に支払う報酬がないため保険料を控除できない場合でも、被保険者の負担する保険料について納付する義務を負う。

 

 

 

 

 

【解答】

⑥【R2年出題】 〇

 事業主は、被保険者に支払う報酬がないため保険料を控除できない場合も、報酬を支払っても控除できない場合も、被保険者の負担する保険料について納付する義務を負います。

(昭2.2.18保理第578)

 

 

 

 

⑦【H29年出題】

 前月から引き続き被保険者であり、710日に賞与を30万円支給された者が、その支給後である同月25日に退職し、同月26日に被保険者資格を喪失した。この場合、事業主は当該賞与に係る保険料を納付する義務はない。

 

 

 

 

 

 

【解答】

⑦【H29年出題】 〇

 被保険者資格の喪失月は、保険料徴収の必要はありません。

 なお、被保険者資格の喪失月でも、被保険者期間中に支払われる賞与に基づき決定される標準賞与額は、年度の累計額に算入されます。このため、被保険者資格の喪失月であり資格喪失日の前日までに支払われる賞与額についても被保険者賞与支払届の提出が必要です。

(19.5.1庁保険発第0501001)

 

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