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R8-278 05.29
「特例による任意加入被保険者」をみていきます。
特例による任意加入ができるのは、65歳以上70歳未満の老齢基礎年金の受給権を有しない者です。
「老齢基礎年金の受給権はあるけれど年金額を増やしたい」という目的では、特例による任意加入はできません。
では、条文を読んでみましょう
H16年法附則第23条・(任意加入被保険者の特例) ① 昭和50年4月1日以前に生まれた者であって、次の各号のいずれかに該当するもの(第2号被保険者を除く。)は、厚生労働大臣に申し出て、国民年金の被保険者となることができる。ただし、その者が同法による老齢基礎年金、厚生年金保険法による老齢厚生年金その他の老齢又は退職を支給事由とする年金たる給付であって政令で定める給付の受給権を有する場合は、この限りでない。 (1) 日本国内に住所を有する65歳以上70歳未満の者(国民年金法の適用を除外すべき特別の理由がある者として厚生労働省令で定める者を除く。) (2) 日本国籍を有する者であって、日本国内に住所を有しない65歳以上70歳未満のもの ② (1)に該当する者が同項の規定による申出を行おうとする場合には、口座振替納付を希望する旨の申出又は口座振替納付によらない正当な事由がある場合として厚生労働省令で定める場合に該当する旨の申出を厚生労働大臣に対してしなければならない。 ③ 国民年金法附則第5条第1項の規定による任意加入被保険者(昭和50年4月1日以前に生まれた者に限る。)が65歳に達した場合において、老齢又は退職を支給事由とする年金たる給付の受給権を有しないときは、特例による任意加入の申出があったものとみなす。 ④ 特例による任意加入の申出をした者は、その申出をした日(③の規定により申出があったものとみなされた者にあっては、65歳に達した日)に国民年金の被保険者の資格を取得するものとする。 ⑤ 特例による任意加入被保険者は、いつでも、厚生労働大臣に申し出て、当該被保険者の資格を喪失することができる。 |
過去問を解いてみましょう
①【R1年出題】
67歳の男性(昭和27年4月2日生まれ)が有している保険料納付済期間は、第2号被保険者期間としての8年間のみであり、それ以外に保険料免除期間及び合算対象期間を有していないため、老齢基礎年金の受給資格期間を満たしていない。この男性は、67歳から70歳に達するまでの3年間についてすべての期間、国民年金に任意加入し、保険料を納付することができる。

【解答】
①【R1年出題】 ×
問題文の男性は、保険料納付済期間を8年間有していますので、あと2年保険料を納付すれば、老齢基礎年金の受給資格期間を満たします。
そのため、国民年金に任意加入できるのは、67歳から70歳に達するまでの3年間ではなく、最大で2年間です。
②【R6年出題】
甲(昭和34年4月20日生まれ)は、20歳以後の学生であった期間は国民年金の加入が任意であったため加入していない。大学卒業後7年間は厚生年金保険の被保険者であったが30歳で結婚してから15年間は第3号被保険者であった。その後、45歳から20年間、再び厚生年金保険の被保険者となっていたが65歳の誕生日で退職した。甲の老齢基礎年金は満額にならないため、65歳以降国民年金に任意加入して保険料を納付することができる。

【解答】
②【R6年出題】 ×
甲は老齢基礎年金の受給権を有していますので、65歳以降、特例による任意加入被保険者になることはできません。
老齢基礎年金を満額にする目的の場合は、特例による任意加入はできません。
③【R3年出題】
昭和31年4月1日生まれの者であって、日本国内に住所を有する65歳の者(第2号被保険者を除く。)は、障害基礎年金の受給権を有する場合であっても、特例による任意加入被保険者となることができる。なお、この者は老齢基礎年金、老齢厚生年金その他の老齢又は退職を支給事由とする年金たる給付の受給権を有していないものとする。

【解答】
③【R3年出題】 〇
「老齢基礎年金、老齢厚生年金その他の老齢又は退職を支給事由とする年金たる給付の受給権」を有していない場合は、障害基礎年金の受給権を有する場合であっても、特例による任意加入被保険者となることができます。
④【R2年出題】
昭和60年4月から平成6年3月までの9年間(108か月間)厚生年金保険の第3種被保険者としての期間を有しており、この期間以外に被保険者期間を有していない65歳の者(昭和30年4月2日生まれ)は、老齢基礎年金の受給資格を満たしていないため、任意加入の申出をすることにより、65歳以上の特例による任意加入被保険者になることができる。なお、この者は、日本国籍を有し、日本国内に住所を有しているものとする。

【解答】
④【R2年出題】 ×
「厚生年金保険の第3種被保険者」としての被保険者期間は
・昭和61年3月までは、実期間×3分の4
・昭和61年4月~平成3年3月までは、実期間×5分の6
で計算します。
問題文の場合
・昭和60年4月から昭和61年3月まで → 12×3分の4=16か月
・昭和61年4月から平成3年3月まで → 60×5分の6=72か月
・平成3年4月から平成6年3月まで → 36か月(実期間)
トータル124か月(10年4か月)ありますので、老齢基礎年金の受給資格期間を満たしています。
そのため、65歳以上の特例による任意加入被保険者になることはできません。
⑤【R2年出題】
60歳から任意加入被保険者として保険料を口座振替で納付してきた65歳の者(昭和30年4月2日生まれ)は、65歳に達した日において、老齢基礎年金の受給資格要件を満たしていない場合、65歳に達した日に特例による任意加入被保険者の加入申出があったものとみなされ、引き続き保険料を口座振替で納付することができ、付加保険料についても申出をし、口座振替で納付することができる。

【解答】
⑤【R2年出題】 ×
特例による任意加入被保険者は付加保険料を納付できないので、誤りです。
・60歳から任意加入被保険者として保険料を口座振替で納付してきた65歳の者(昭和30年4月2日生まれ)
↓
・65歳に達した日に、老齢基礎年金の受給資格要件を満たしていない
↓
・「65歳に達した日」に特例による任意加入被保険者の加入申出があったものとみなされます
↓
・引き続き保険料を口座振替で納付することができます。
ただし、特例による任意加入被保険者は、付加保険料は納付できません。
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