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R8-293 06.13
労働基準法は、労働条件の最低の基準を定めています。
労働基準法より不利な労働条件を定める労働契約の効力をみていきます。
条文を読んでみましょう
法第13条 この法律で定める基準に達しない労働条件を定める労働契約は、その部分については無効とする。この場合において、無効となった部分は、この法律で定める基準による。 |
例えば、「時間外労働をさせた場合でも、割増賃金を支払わない」旨の契約を締結した場合
↓
★契約全体が無効になるのではなく、労働基準法の基準に達しない労働条件を定めている部分のみが無効となります
↓
★無効となった部分は、労働基準法の基準に置き換えられます
↓
★使用者は、時間外労働をさせた場合は、割増賃金を支払わなければなりません。
過去問を解いてみましょう
①【H21年出題】
労働基準法で定める基準に違反する労働条件を定める労働契約の部分は、労働基準法で定める基準より労働者に有利なものも含めて、無効となる。

【解答】
①【H21年出題】 ×
無効になるのは、「労働基準法で定める基準に達しない」部分です。
労働基準法で定める基準より労働者に有利なものは、有効です。
②【H27年出題】
労働協約に定める基準に違反する労働契約の部分を無効とする労働組合法第16条とは異なり、労働基準法第13条は、労働基準法で定める基準に達しない労働条件を定める労働契約は、その部分については無効とすると定めている。

【解答】
②【H27年出題】 〇
労働基準法第13条は、労働基準法で定める基準に達しない労働条件を定める労働契約は、その部分については無効とすると定めています。
労働組合法第16条は、「労働協約に定める労働条件その他の労働者の待遇に関する基準に違反する労働契約の部分は、無効とする。この場合において無効となった部分は、基準の定めるところによる。労働契約に定がない部分についても、同様とする。」としていますので、有利なものも無効となり得ます。
③【H25年出題】
労働基準法は、同法の定める基準に達しない労働条件を定める労働契約について、その部分を無効とするだけでなく、無効となった部分を同法所定の基準で補充することも定めている。

【解答】
③【H25年出題】 〇
・労働基準法の定める基準に達しない労働条件を定める労働契約については、その部分は無効となります。
・無効となった部分は、労働基準法所定の基準で補充されます。
④【H30年出題】
労働基準法第14条第1項第2号に基づく、満60歳以上の労働者との間に締結される労働契約(期間の定めがあり、かつ、一定の事業の完了に必要な期間を定めるものではない労働契約)について、同条に定める契約期間に違反した場合、同法第13条の規定を適用し、当該労働契約の期間は3年となる。

【解答】
④【H30年出題】 ×
「労働基準法第14条第1項に規定する期間を超える期間を定めた労働契約を締結した場合は、第14条違反となり、当該労働契約の期間は、法第13条により、法第14条第1項第1号及び第2号に掲げるものについては5年、その他のものについては3年となること。」とされています。
法第14条で、満60歳以上の労働者との間に締結される労働契約の上限は5年となっていますので、同条に定める契約期間に違反した場合、同法第13条の規定を適用し、当該労働契約の期間は3年ではなく「5年」となります。
(平成15.10.22基発第1022001号)
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