合格まで一緒に頑張りましょう!合言葉は「毎日コツコツ」
毎日コツコツ。継続は力なり。
R8-317 07.07
今回は、遺族厚生年金の額の計算をみていきます。
遺族厚生年金の額は、原則として、「死亡した者の老齢厚生年金(報酬比例部分)×4分の3」で計算します。
報酬比例部分の原則の計算式は、「平均標準報酬額×1,000分の5.481×厚生年金保険の被保険者期間の月数」です。
遺族厚生年金の「短期要件」の場合は、被保険者期間の月数には、300月(25年)の最低保障があります。「長期要件」の場合は、1,000分の5.481は昭和21年4月1日以前生まれの生年月日に応じた読み替えがあります。
条文を読んでみましょう
法第60条、法附則第17条 (年金額) 遺族厚生年金の額は、次の各号に掲げる区分に応じ、当該各号に定める額とする。ただし、遺族厚生年金の受給権者が当該遺族厚生年金と同一の支給事由に基づく国民年金法による遺族基礎年金の支給を受けるときは、第1号に定める額とする。 (1) (2)に掲げる遺族以外 → 死亡した被保険者又は被保険者であった者の被保険者期間を基礎として第43条第1項の規定(老齢厚生年金の額)の例により計算した額の4分の3に相当する額。 ただし、短期要件のいずれかに該当することにより支給される遺族厚生年金については、その額の計算の基礎となる被保険者期間の月数が300に満たないときは、これを300として計算した額とする。 (2) 老齢厚生年金の受給権を有する配偶者(65歳に達している者に限る)が遺族厚生年金の受給権を取得したとき → (1)に定める額又は次のイ及びロに掲げる額を合算した額のうちいずれか多い額 イ (1)に定める額に3分の2を乗じて得た額 ロ 当該遺族厚生年金の受給権者の老齢厚生年金の額(加給年金額は除いた額とする。)に2分の1を乗じて得た額 |
(2)老齢厚生年金の受給権を有する配偶者の遺族厚生年金について図でイメージしましょう
過去問を解いてみましょう
★遺族厚生年金の原則の計算
①【R6年出題】
繰下げにより増額された老齢厚生年金を受給している夫(厚生年金保険の被保険者ではない。)が死亡した場合、夫によって生計を維持されていた妻には、夫の受給していた老齢厚生年金の額(繰下げによる加算額を含む。)の4分の3が遺族厚生年金として支給される。なお、妻は老齢厚生年金の受給権を有しておらず、老齢基礎年金のみを受給しているものとする。

①【R6年出題】 ×
遺族厚生年金の計算には、繰下げ加算額は含まれません。
(繰下げによる加算額を含む。)の部分が誤りです。
★長期要件の場合の計算
②【R6年出題】
現在55歳の自営業者の甲は、20歳から5年間会社に勤めていたので、厚生年金保険の被保険者期間が5年あり、この他の期間はすべて国民年金の第1号被保険者期間で保険料はすべて納付済みとなっている。もし、甲が現時点で死亡した場合、一定要件を満たす遺族に支給される遺族厚生年金の額は、厚生年金保険の被保険者期間を300月として計算した額となる。

【解答】
②【R6年出題】 ×
甲は、保険料納付済期間として、第1号被保険者期間が30年+第2号被保険者期間5年で35年ありますので、遺族厚生年金は「長期要件」で計算します。なお、甲は、短期要件のいずれにも該当しません。
長期要件の場合は、300月の最低保障はありません。そのため、遺族厚生年金の額は、実際の厚生年金保険の被保険者期間(60月(5年))で計算した額です。
★受給権者に増減が生じた場合
③【R2年出題】
配偶者以外の者に遺族厚生年金を支給する場合において、受給権者の数に増減を生じたときは、増減を生じた月の翌月から、年金の額を改定する。

【解答】
③【R2年出題】 〇
「配偶者以外の者」に遺族厚生年金を支給する場合、受給権者が2人以上になることがあります。その場合は、それぞれに支給される遺族厚生年金の額は、受給権者ごとに遺族厚生年金の額を「受給権者の数で除して得た額」となります。(法第60条第2項)
また、「配偶者以外の者に遺族厚生年金を支給する場合において、受給権者の数に増減を生じたときは、増減を生じた月の翌月から、年金の額を改定する。」とされています。
(法第61条第1項)
④【R6年出題】
夫(70歳)と妻(70歳)は、厚生年金保険の被保険者期間を有しておらず、老齢基礎年金を受給している。また、夫妻と同居していた独身の子は厚生年金保険の被保険者であったが、3年前に死亡しており、夫妻は、それに基づく遺族厚生年金も受給している。この状況で夫が死亡し、遺族厚生年金の受給権者の数に増減が生じたときは、増減が生じた月の翌月から、妻の遺族厚生年金の年金額が改定される。

【解答】
④【R6年出題】 〇
遺族厚生年金を受給していた夫妻の夫が死亡した場合、遺族厚生年金の受給権者の数が2人から1人になりますので、増減が生じた月の翌月から、妻の遺族厚生年金の年金額が改定されます。
★65歳以上の老齢厚生年金の受給権を有する配偶者の遺族厚生年金
⑤【R3年出題】
63歳の被保険者の死亡により、その配偶者(老齢厚生年金の受給権を有し、65歳に達している者とする。)が遺族厚生年金を受給したときの遺族厚生年金の額は、死亡した被保険者の被保険者期間を基礎として計算した老齢厚生年金の額の4分の3に相当する額と、当該遺族厚生年金の受給権者の有する老齢厚生年金の額に3分の2を乗じて計算した額のうちいずれか多い額とする。

【解答】
⑤【R3年出題】 ×
配偶者(老齢厚生年金の受給権を有し、65歳に達している者とする。)の遺族厚生年金の額は、①と②のうちいずれか多い額です。
① 死亡した被保険者の老齢厚生年金の額の4分の3
② (①の額の3分の2)+(配偶者の老齢厚生年金の額の2分の1)
YouTubeはこちらからどうぞ!
社労士受験のあれこれ
毎日コツコツYouTubeチャンネル
チャンネル登録よろしくお願いします
