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社会保険労務士合格研究室

厚生年金保険法「経過的寡婦加算」

R8-321 07.11

【経過的寡婦加算】昭和3141日以前生まれの妻が対象

 遺族厚生年金に中高齢寡婦加算が加算されている妻が65歳になり、自身の老齢基礎年金が支給されるようになると、中高齢寡婦加算は加算されなくなります。

 代わりに、65歳以降、「経過的寡婦加算」が加算されます。

 「中高齢寡婦加算」は、遺族基礎年金の4分の3ですが、年金の制度上、老齢基礎年金の額が、中高齢寡婦加算に満たない年代の人がいます。

 「昭和3141日以前生まれ」の人です。

20歳から60歳まで専業主婦の場合

20歳     30歳  昭和6141

任意加入

3号被保険者

合算対象期間

保険料納付済期間

●昭和3141日以前生まれの場合(新法施行時に30歳以上)は

→ 昭和6141日~60歳までの第3号被保険者期間では、老齢基礎年金の4分の3になりません。(=中高齢寡婦加算の額に満たない)

 

★老齢基礎年金の額が中高齢寡婦加算の額に満たない年代のために、老齢基礎年金の額に相当する額と合わせて中高齢寡婦加算の額となるように、生年月日に応じて設定されているのが経過的寡婦加算です。経過的寡婦加算は65歳以降に加算されるものです。

 

過去問を解いてみましょう

★経過的寡婦加算が加算される生年月日

①【R3年出題】

 昭和3241日生まれの妻は、遺族厚生年金の受給権者であり、中高齢寡婦加算が加算されている。当該妻が65歳に達したときは、中高齢寡婦加算は加算されなくなるが、経過的寡婦加算の額が加算される。

 

 

 

 

【解答】

①【R3年出題】 ×

 「昭和3241日生まれ」の妻には、経過的寡婦加算は加算されません。

(昭60年法附則第73条)

 

 

★経過的寡婦加算の額の計算ポイント

②【H21年出題】

 遺族厚生年金の受給権者である妻で一定の要件を満たす者に加算される中高齢寡婦加算の額は、妻の生年月日に応じた率を使用し算出されるが、経過的寡婦加算の額は、当該妻の生年月日にかかわらず、一定の金額とされている。

 

 

 

 

 

【解答】

②【H21年出題】 ×

 中高齢寡婦加算の額は、「妻の生年月日にかかわらず一定の金額」です。経過的寡婦加算の額は、「妻の生年月日に応じた率を使用」し算出されます。

 経過的寡婦加算の額は、生年月日が若いほど額が小さくなります。

 

 

 

★遺族厚生年金の受給権を取得した当時に65歳以上の妻

③【H27年出題】※改正による修正あり

 保険料納付済期間と保険料免除期間とを合算した期間が25年以上ある老齢厚生年金の受給権者(その計算の基礎となる被保険者期間の月数は240か月以上あるものとする。)が死亡したことによりその妻(昭和2542日生まれ)に支給される遺族厚生年金は、その権利を取得した当時、妻が65歳以上であっても、経過的寡婦加算が加算される。なお、当該妻は障害基礎年金及び遺族基礎年金の受給権を有しないものとする。

 

 

 

 

 

【解答】

③【H27年出題】 〇

 遺族厚生年金の受給権を取得した当時、妻が65歳以上であっても、経過的寡婦加算は加算されます。

 なお、妻が遺族基礎年金の支給を受けることができるとき、障害基礎年金が支給されているときは、経過的寡婦加算は支給が停止されます。

(昭60年法附則第73条)

 

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