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社会保険労務士合格研究室

厚生年金保険法「老齢厚生年金の配偶者・子についての加給年金額」

R8-324 07.14

【老齢厚生年金】加給年金額の対象になる配偶者・子の条件

  加給年金額の対象となる配偶者・子の要件をみていきます。

 「年齢」、「生計維持の認定要件」がポイントです。

 

条文を読んでみましょう

法第44条第1項 (加給年金額)

老齢厚生年金(その年金額の計算の基礎となる被保険者期間の月数が240以上であるものに限る。)の額は、受給権者がその権利を取得した当時(その権利を取得した当時、当該老齢厚生年金の額の計算の基礎となる被保険者期間の月数が240未満であったときは、在職定時改定又は退職時改定により当該月数が240以上となるに至った当時)その者によって生計を維持していたその者の65歳未満の配偶者又は(18に達する日以後の最初の3月31日までの間にある子及び20歳未満で障害等級の1級若しくは2級に該当する障害の状態にある子に限る。)があるときは、老齢厚生年金の額に加給年金額を加算した額とする。

 ただし、国民年金法第33条の2第1項の規定により障害基礎年金に加算が行われている子があるとき(当該子について加算する額に相当する部分の全額につき支給を停止されているときを除く。)は、その間、当該子について加算する額に相当する部分の支給を停止する

 

 

過去問を解いてみましょう

★生計維持関係の認定要件

①【H27年出題】

 老齢厚生年金(その計算の基礎となる被保険者期間の月数は240か月以上。)の加給年金額に係る生計維持関係の認定要件について、受給権者がその権利を取得した当時、その前年の収入(前年の収入が確定しない場合にあっては前々年の収入)が厚生労働大臣の定める金額以上の収入を有すると認められる者以外の者でなければならず、この要件に該当しないが、定年退職等の事情により近い将来収入がこの金額を下回ると認められる場合であっても、生計維持関係が認定されることはない。

 

 

 

 

 

【解答】

①【H27年出題】 ×

 「生計維持認定対象者に係る収入に関する認定に当たっては、次のいずれかに該当する者は、厚生労働大臣の定める金額(年額850万円)以上の収入を将来にわたって有すると認められる者以外の者に該当するものとされます。

ア 前年の収入(前年の収入が確定しない場合にあっては、前々年の収入)が年額850万円未満であること。

イ 前年の所得(前年の所得が確定しない場合にあっては、前々年の所得)が年額655.5万円未満であること。

ウ 一時的な所得があるときは、これを除いた後、前記ア又はイに該当すること。

エ 前記のア、イ又はウに該当しないが、定年退職等の事情により近い将来(おおむね5年以内)収入が年額850万円未満又は所得が年額655.5万円未満となると認められること。

 

 問題文の「定年退職等の事情により近い将来収入がこの金額を下回ると認められる場合」は、生計維持関係が認定されることがあります

(令6.11.27年発11272)

 

 

 

18歳の年度末終了後20歳になる前に障害状態となった場合

②【H28年出題】

 老齢厚生年金の受給権者がその権利を取得した当時その者によって生計を維持していた子が18歳に達した日以後の最初の331日が終了したため、子に係る加給年金額が加算されなくなった。その後、その子は、20歳に達する日前までに障害等級1級又は2級に該当する程度の障害の状態となった。この場合、その子が20歳に達するまで老齢厚生年金の額にその子に係る加給年金額が再度加算される。

 

 

 

 

 

【解答】

②【H28年出題】 ×

 子が18歳に達した日以後の最初の331日が終了し、子に係る加給年金額が加算されなくなった後に、その子が、20歳に達する日前までに障害等級1級又は2級の障害の状態となっても、再度、加給年金額が加算されることはありません。

 

 

 

 

★障害基礎年金と老齢厚生年金が併給される場合

③【R7年出題】

 障害基礎年金の支給を受けている者に子の加算が行われているとき(当該子について加算する額に相当する部分の全額につき支給停止されているときを除く。)に、当該子に係る加給年金額が加算された老齢厚生年金が併給されることとなった場合は、当該老齢厚生年金については、その間、当該子について加算する額に相当する部分の支給が停止される。

 

 

 

 

 

【解答】

③【R7年出題】 〇

老齢厚生年金

障害基礎年金

 障害基礎年金には「子」の加算があり、老齢厚生年金にも「子」の加給年金額があります。

 「65歳以上」の場合は、障害基礎年金と老齢厚生年金が併給されることがあります。

 障害基礎年金に子の加算が行われているとき(当該子について加算する額に相当する部分の全額につき支給停止されているときを除く。)に、当該子に係る加給年金額が加算された老齢厚生年金が併給されることとなった場合は、障害基礎年金の子の加算を優先し、老齢厚生年金については、その間、当該子について加算する額に相当する部分の支給が停止されます。

 

 

 

★加給年金額の対象者がある老齢厚生年金の受給権者等の届出

④【H30年出題】

 第1号厚生年金被保険者期間に基づく老齢厚生年金の受給権者(加給年金額の対象者があるものとする。)は、その額の全部につき支給が停止されている場合を除き、正当な理由なくして、厚生年金保険法施行規則第35条の3に規定する加給年金額の対象者がある老齢厚生年金の受給権者に係る現況の届書を提出しないときは、当該老齢厚生年金が支給停止され、その後、当該届書が提出されれば、提出された月から支給停止が解除される。

 

 

 

 

 

【解答】

④【H30年出題】 ×

 「加給年金額の対象者」がある老齢厚生年金の受給権者は、原則として、毎年、指定日までに、所定の事項を記載し、かつ、自ら署名した届書を、日本年金機構に提出しなければなりません。

(則第35条の3第1項、則第36条)

 第1号厚生年金被保険者期間に基づく保険給付については、「正当な理由がなくて、届出をせず、又は書類その他の物件を提出しないときは、保険給付の支払を一時差し止めることができる。」とされています。(法第78条)

 問題文の「当該老齢厚生年金が支給停止され、その後、当該届書が提出されれば、提出された月から支給停止が解除される。」が誤りです。

 支給停止ではなく「一時差し止める」ですので、届書が提出されれば、差し止められた分が遡って支給されます。

 

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