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R8-335 07.25
様々なパターンの標準報酬月額の決定・改定をみていきます。
過去問を解いていきます
★産前産後休業中に通勤手当が支給されない場合
①【H28年出題】
被保険者が産前産後休業をする期間について、基本給は休業前と同様に支給するが、通勤の実績がないことにより、通勤手当が支給されない場合、その事業所の通勤手当の制度自体が廃止されたわけではないことから、賃金体系の変更にはあたらず、標準報酬月額の随時改定の対象とはならない。

【解答】
①【H28年出題】 〇
産前産後休業等により通勤手当が不支給となっている事例で、通勤の実績がないことにより不支給となっている場合には、「手当自体が廃止された訳ではない」ため、賃金体系の変更にはあたりません。そのため、随時改定の対象となりません。
(R5.6.27事務連絡)
★1等級の差でも随時改定の対象になる場合
②【H30年出題】
標準報酬月額が1,330,000円(標準報酬月額等級第49級)である被保険者が、現に使用されている事業所において、固定的賃金の変動により変動月以降継続した3か月間(各月とも、報酬支払の基礎となった日数が、17日以上であるものとする。)に受けた報酬の総額を3で除して得た額が1,415,000円となった場合、随時改定の要件に該当する。

【解答】
②【H30年出題】 〇
「49級⇔50級」、「1級⇔2級」については、次の要件に当てはまる場合は、1等級の差でも随時改定が行われます。
昇給 | 49等級(133万円) | 報酬月額が 141.5万円以上 | 50等級(139万円) |
1等級(5.8万円)で 報酬月額5.3万円未満 | 報酬月額が 6.3万円以上 | 2等級(6.8万円) | |
降給 | 50等級(139万円)で 報酬月額141.5万円以上 | 報酬月額が 135.5万円未満 | 49等級(133万円) |
2等級(6.8万円) | 報酬月額が 5.3万円未満 | 1等級(5.8万円) |
★一時帰休の状態が3か月を超える場合
③【R3年出題】
一時帰休に伴い、就労していたならば受けられるであろう報酬よりも低額な休業手当が支払われることとなり、その状態が継続して3か月を超える場合には、固定的賃金の変動とみなされ、標準報酬月額の随時改定の対象となる。

【解答】
③【R3年出題】 〇
低額な休業手当が支払われる状態が継続して3か月を超える場合には、固定的賃金の変動とみなされ、標準報酬月額の随時改定の対象となります。
(令5.6.27事務連絡)
★一時帰休の状態が3か月を超える場合の3か月の起算日
④【R3年出題】
賃金が月末締め月末払いの事業所において、2月19日から一時帰休で低額な休業手当等の支払が行われ、5月1日に一時帰休の状況が解消した場合には、2月、3月、4月の報酬を平均して2等級以上の差が生じていれば、5月以降の標準報酬月額から随時改定を行う。

【解答】
④【R3年出題】 ×
3か月は暦日ではなく、「月単位」で計算します。
問題のように、月末締め月末払いの事業所で、一時帰休の開始日を2月19日とした場合は、5月1日をもって「3か月を超える場合」に該当し、2・3・4月の報酬を平均して2等級以上の差が生じていれば、5月以降の標準報酬月額から随時改定されます。
なお、5月1日時点で一時帰休の状況が解消している場合には、3か月を超えないため、随時改定は行いません。
(令5.6.27事務連絡)
★一旦退職した者が1日の空白もなく引き続き再雇用された場合
⑤【R1年出題】
同一の事業所においては、雇用契約上一旦退職した者が1日の空白もなく引き続き再雇用された場合、退職金の支払いの有無又は身分関係若しくは職務内容の変更の有無にかかわらず、その者の事実上の使用関係は中断することなく存続しているものであるから、被保険者の資格も継続するものであるが、60歳以上の者であって、退職後継続して再雇用されるものについては、使用関係が一旦中断したものとみなし、当該事業所の事業主は、被保険者資格喪失届及び被保険者資格取得届を提出することができる。

【解答】
⑤【R1年出題】 〇
「60歳以上の者で、退職後継続して再雇用されるもの」についての扱いです。
例えば、再雇用後、報酬が下がる場合があります。その場合は、随時改定ではなく(3か月の平均を待たなくても)、使用関係が一旦中断したものとみなし、事業主は、被保険者資格喪失届及び被保険者資格取得届を提出することができます。
(平25.1.25保保発0125第1号)
★報酬の月平均額と、年間の報酬の月平均額とが著しく乖離する場合
⑥【H27年出題】
標準報酬月額の定時決定に際し、当年4月、5月、6月の3か月間に受けた報酬の額に基づいて算出した標準報酬月額と、前年の7月から当年の6月までの間に受けた報酬の額に基づいて算出した標準報酬月額の間に2等級以上の差が生じ、この差が業務の性質上例年発生することが見込まれるため保険者算定に該当する場合の手続きはその被保険者が保険者算定の要件に該当すると考えられる理由を記載した申立書にその申立に関する被保険者の同意書を添付して提出する必要がある。

【解答】
⑥【H27年出題】 〇
業種や職種の特性上、基本的に毎年4月~6月が繁忙期に当たるため、4月~6月までの期間中の残業手当等が、他の期間と比べて多く支給されることなどを理由として、例年季節的な報酬変動の起こることが想定される場合の扱いです
■標準報酬月額の定時決定に際し
・「当年4月、5月、6月の3か月間」に受けた報酬の額に基づいて算出した標準報酬月額と、「前年の7月から当年の6月までの間」に受けた報酬の額に基づいて算出した標準報酬月額の間に2等級以上の差が生じた。
・この差が業務の性質上例年発生することが見込まれる
→ 手続としては、その被保険者が保険者算定の要件に該当すると考えられる理由を記載した申立書にその申立に関する被保険者の同意書を添付して提出する必要があります。
※必ずしも申立書を提出する必要はありません。申立てがない場合は通常の報酬月額の算定のルールに基づいて標準報酬月額を決定することになります。
(平30.3.1事務連絡)
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