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社会保険労務士合格研究室

【労災保険法】給付基礎日額

R9-064 10.27

給付基礎日額の算定|原則と特例

給付基礎日額の算定の原則を条文を読んでみましょう

労災法第8条第1項

 給付基礎日額は、労働基準法第12条の平均賃金に相当する額とする。

この場合において、平均賃金を算定すべき事由の発生した日は、負傷若しくは死亡の原因である事故が発生した日又は診断によって疾病の発生が確定した日(以下「算定事由発生日」という。)とする。

★ 給付基礎日額は、労働基準法の「平均賃金」に相当する額です。

★ 平均賃金の計算式は、「算定すべき事由の発生した日以前3か月間にその労働者に対し支払われた賃金の総額」÷「その期間の総日数」です。

→ 平均賃金を算定すべき事由の発生した日は

「負傷若しくは死亡の原因である事故が発生した日」

又は

「診断によって疾病の発生が確定した日」

です。

 

 ただし、給付基礎日額の算定については、労災保険法の特例が規定されています。

「労働基準法第12条の平均賃金に相当する額を給付基礎日額とすることが適当でないと認められるときは、厚生労働省令で定めるところによって政府が算定する額を給付基礎日額とする。」(労災法第8条第2項)

 

では、特例について令和8年の問題を解いていきましょう

①【R8年問2-A】

 労働者が平均賃金の算定基礎期間中に親族の疾病又は負傷等の看護のため休業した場合で、その平均賃金に相当する額(①)が、その休業した期間を平均賃金の算定基礎期間から除き、かつ、休業した期間中に受けた賃金の額を平均賃金の算定基礎期間中の賃金の額から控除して算定した平均賃金に相当する額(②)に満たないときは、②の額を給付基礎日額とする。

 

 

 

 

【解答】

①【R8年問2-A】 〇

★まず、労働基準法の平均賃金の算定について復習しましょう。

→「業務上負傷し、又は疾病にかかり療養のために休業した期間」については、「その日数及びその期間中の賃金」は、平均賃金を算定する際、期間及び賃金の総額から控除することがポイントでした。業務上の傷病による休業期間を含めて計算すると、平均賃金が不当に低くなる場合があるためです。

(※注意)控除するのは、「業務上」の場合です。「業務外」については、含めて計算します。)(労基法第12条)

 

 <労災保険の特例>

★ただし、労災保険の給付基礎日額の場合は、「業務外の事由による負傷又は疾病の療養のために休業した労働者」について次のような特例が設けられています。

①原則 労働基準法の平均賃金(業務外の事由による負傷又は疾病の療養のために休業した期間を含めて算定する。)

②特例 「業務外の事由による負傷又は疾病の療養のために休業した」期間について、「その日数及びその期間中の賃金」を、期間及び賃金の総額から控除する

①原則の額が②特例の額に満たない場合は、②特例の額が給付基礎日額となります。

(災保険法施行規則第9条第1項)

 

★「親族の疾病又は負傷等の看護のため休業した期間」についても、「業務外の事由による負傷又は疾病の療養のために休業した期間」に準じて扱われます。

(昭52.3.30基発192号)

 

 

 

②【R8年問2-B】

 労働者が平均賃金の算定基礎期間中に業務外の事由による負傷又は疾病の療養のために休業した場合には、その平均賃金に相当する額(①)が、その休業した期間を平均賃金の算定基礎期間から除き、かつ、休業した期間中に受けた賃金の額を平均賃金の算定基礎期間中の賃金の額から控除して算定した平均賃金に相当する額(②)に満たないときでも、①の額を給付基礎日額とする。

 

 

 

 

 

【解答】

②【R8年問2-B】 ×

 ①の問題の解説と同じです。

 労働者が平均賃金の算定基礎期間中に業務外の事由による負傷又は疾病の療養のために休業した場合には、その平均賃金に相当する額(①原則)が、その休業した期間を平均賃金の算定基礎期間から除き、かつ、休業した期間中に受けた賃金の額を平均賃金の算定基礎期間中の賃金の額から控除して算定した平均賃金に相当する額(②特例)に満たないときは、②の額が給付基礎日額となります。

 

 

 

③【R8年問2-C】

 労働者がじん肺にかかったことにより保険給付を受けることとなった場合で、その平均賃金に相当する額が、じん肺にかかったため粉じん作業以外の作業に常時従事することとなった日を平均賃金を算定すべき事由の発生した日とみなして算定することとした場合における平均賃金に相当する額に満たないときは、後者の額を給付基礎日額とする。

 

 

 

 

 

【解答】

③【R8年問2-C】 〇

★労働者がじん肺にかかったことにより保険給付を受けることとなった場合

①原則(平均賃金に相当する額)・・・「診断によってじん肺の発生が確定した日」を算定事由発生日とする

②特例・・・「じん肺にかかったため粉じん作業以外の作業に常時従事することとなった日」を算定事由発生日とみなす

①原則の額が②特例の額に満たないときは、②の額が給付基礎日額となります。

※作業転換した際に、賃金が下がることがあるためです。

              ②特例              ①原則

粉じん作業に従事

粉じん作業以外に従事

               ▼                ▼  

              作業転換            疾病確定

 

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