合格まで一緒に頑張りましょう!合言葉は「毎日コツコツ」

社会保険労務士合格研究室

【労働保険徴収法】労働保険料

R9-066 10.29

労災保険率の決定ルールと賃金総額の特例

令和8年の問題を解きながらポイントをみていきましょう

 

①【R8年問8-A(労災)】

 労災保険率は、労災保険法の適用を受ける全ての事業の過去3年間の業務災害、複数業務要因災害及び通勤災害に係る災害率並びに二次健康診断等給付に要した費用の額、社会復帰促進等事業として行う事業の種類及び内容その他の事情を考慮して厚生労働大臣が定める。

 

 

 

 

 

 

【解答】

①【R8年問8-A(労災)】 〇

 「労災保険率」は、事業の種類によって、1000分の2.5から1000分の88の間で定められています。

 労災保険率の決め方のポイントを意識しながら条文を読んでみましょう

法第12条第2項

 労災保険率は、労災保険法の規定による保険給付及び社会復帰促進等事業に要する費用の予想額に照らし、将来にわたって、労災保険の事業に係る財政の均衡を保つことができるものでなければならないものとし、政令で定めるところにより、労災保険法の適用を受ける全ての事業の過去3年間の業務災害、複数業務要因災害及び通勤災害に係る災害率並びに二次健康診断等給付に要した費用の額、社会復帰促進等事業として行う事業の種類及び内容その他の事情を考慮して厚生労働大臣が定める。

 

 

 

②【R8年問8-B(労災)】

 労災保険率は、労働保険徴収法施行規則第16条第1項及び別表第1の「労災保険率表」に定められており、各事業の細目ないし具体的範囲については、日本標準産業分類とは異なる独自の分類方式による「労災保険率適用事業細目表」及び「船舶所有者の事業の種類の細目表」において定められている。

 

 

 

 

 

 

【解答】

②【R8年問8-B(労災)】 〇

 労災保険率は、「労災保険率表」に定められています。

 各事業の細目ないし具体的範囲は、「労災保険率適用事業細目表」及び「船舶所有者の事業の種類の細目表」で定められています。

 

 

 

③【R8年問8-C(労災)】

 労災保険に係る保険関係が成立している立木の伐採の事業であって、賃金総額を正確に算定することが困難なものについては、事業場の所在地を管轄する都道府県知事が定める素材1立方メートルを生産するために必要な労務費の額に、生産するすべての素材の材積を乗じて得た額を賃金総額とする。

 

 

 

 

 

【解答】

③【R8年問8-C(労災)】 ×

 「都道府県知事」ではなく、「所轄都道府県労働局長」が定める素材1立方メートルを生産するために必要な労務費の額に、生産するすべての素材の材積を乗じて得た額が、賃金総額となります。

ポイント!

法第11条 (一般保険料の額)

① 一般保険料の額は、賃金総額に一般保険料に係る保険料率を乗じて得た額とする。

② 「賃金総額」とは、事業主がその事業に使用するすべての労働者に支払う賃金の総額をいう。

③ 厚生労働省令で定める事業については、厚生労働省令で定めるところにより算定した額を当該事業に係る賃金総額とする。

 

則第12条 (賃金総額の特例)

法第11条第3項の厚生労働省令で定める事業は、労災保険に係る保険関係が成立している事業のうち次の各号に掲げる事業であって、賃金総額を正確に算定することが困難なものとする。

(1) 請負による建設の事業

(2) 立木の伐採の事業

(3) 造林の事業、木炭又は薪を生産する事業その他の林業の事業(立木の伐採の事業を除く。)

(4) 水産動植物の採捕又は養殖の事業

★特例が認められるのは、「労災保険に係る保険関係」、「賃金総額を正確に算定することが困難なもの」に限られます。

 特例が認められる事業の賃金総額は、以下のように算定します。

則第13条 

請負による建設の事業については、その事業の種類に従い、請負金額に労務費率を乗じて得た額を賃金総額とする。

 

則第14条 

立木の伐採の事業については、所轄都道府県労働局長が定める素材1立方メートルを生産するために必要な労務費の額に、生産するすべての素材の材積を乗じて得た額を賃金総額とする。

 

則第15条

「造林の事業、木炭又は薪を生産する事業その他の林業の事業(立木の伐採の事業を除く。)」、「水産動植物の採捕又は養殖の事業」については、その事業の労働者につき労働基準法第12条第8項の規定に基づき厚生労働大臣が定める平均賃金に相当する額に、それぞれの労働者の使用期間の総日数を乗じて得た額の合算額を賃金総額とする。

 

 

 

④【R8年問8-D(労災)】

 4か月以内の期間を定めて季節的に雇用される者を使用する一元適用事業の場合、一般保険料の額の算定に当たって、当該事業を労災保険に係る保険関係及び雇用保険に係る保険関係ごとに別個の事業とみなしてその額を算定する。

 

 

 

 

 

【解答】

④【R8年問8-D(労災)】 〇

 「4か月以内の期間を定めて季節的に雇用される者」は、労災保険は適用されますが、雇用保険の適用は除外されます。

 そのため、労災保険と雇用保険で賃金総額が変わりますので、一般保険料の額の算定に当たっては、当該事業を「労災保険に係る保険関係」及び「雇用保険に係る保険関係」ごとに別個の事業とみなして算定します。

★通常の一元適用事業

賃金総額 × 一般保険料率(労災保険率+雇用保険率)

★別個の事業とみなす場合

賃金総額 × 労災保険率

賃金総額 × 雇用保険率

(法第12条第1項)

 

 

 

⑤【R8年問8-E(労災)】

 労災保険に係る保険関係が成立している水産動植物の採捕又は養殖の事業であって、賃金総額を正確に算定することが困難なものについては、その事業の労働者につき厚生労働大臣が定める平均賃金に相当する額に、それぞれの労働者の使用期間の総日数を乗じて得た額の合算額を賃金総額とする。

 

 

 

 

 

【解答】

⑤【R8年問8-E(労災)】 〇

 ③と同じです。

 労災保険に係る保険関係が成立している水産動植物の採捕又は養殖の事業で、賃金総額を正確に算定することが困難なものの賃金総額は、「その事業の労働者につき厚生労働大臣が定める平均賃金に相当する額」×「それぞれの労働者の使用期間の総日数」の合算額となります。

 

YouTubeはこちらからどうぞ!

→ https://youtu.be/xl-mL52P4D0?si=XezlAwL1hejoNzoL

社労士受験のあれこれ