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R9-073 11.05
死亡に関する給付をみていきます。
被保険者が死亡した場合は「埋葬料・埋葬費」、被扶養者が死亡した場合は「家族埋葬料」が支給されます。
条文を読んでみましょう
法第100条 (埋葬料) ① 被保険者が死亡したときは、その者により生計を維持していた者であって、埋葬を行うものに対し、埋葬料として、政令で定める金額を支給する。 ② 埋葬料の支給を受けるべき者がない場合においては、埋葬を行った者に対し、埋葬料の金額の範囲内においてその埋葬に要した費用に相当する金額を支給する。
第113条 (家族埋葬料) 被保険者の被扶養者が死亡したときは、家族埋葬料として、被保険者に対し、政令で定める金額を支給する。
施行令第35条 政令で定める金額は、5万円とする。 |
令和8年の問題を解いてみましょう
①【R8年問4-A】
市町村長(特別区の区長を含むものとし、地方自治法第252条の19第1項の指定都市にあっては、区長又は総合区長とする。)は、保険者又は保険給付を受けるべき者に対して、当該市町村(特別区を含む。)の条例で定めるところにより、被保険者又は被保険者であった者の戸籍に関し、無料で証明を行うことができる。埋葬料又は埋葬費支給申請のときに添付する埋葬許可証又は火葬許可証の写しは、戸籍に関する証明に該当する。

【解答】
①【R8年問4-A】 ×
市町村長は、条例で定めるところにより、被保険者又は被保険者であった者の戸籍に関し、無料で証明を行うことができます。
(法第196条)
ただし、「埋葬許可証又は火葬許可証の写し」は、無料では証明は求められません。
(昭3.7.25保理1899)
②【R8年問2-B】
被保険者の被扶養者が死亡したときは、家族埋葬料として、被保険者に対して5万円が支給される。死産児につき法律上埋葬を必要とするため、被保険者の経済的負担となる事実に鑑み死産の場合には、埋葬の事実に基づいて家族埋葬料を支給する。

【解答】
②【R8年問2-B】 ×
健康保険法で、家族埋葬料を支給するのは、被扶養者の死亡に限られます。
死産児につき法律上埋葬手続を必要としても、死産児は被扶養者ではありませんので、家族埋葬料は支給されません。
(昭23.12.2保文発898)
過去問も解いてみましょう
①【H26年出題】
埋葬料は埋葬が実際に行われていなくても埋葬を行うべき者に給付されるものであり、埋葬費は死亡の事実があっても埋葬が行われなければ給付されないと解される。したがって、埋葬料は死亡した日、埋葬費は埋葬した日が保険事故発生の日となる。

【解答】
①【H26年出題】 〇
埋葬料と埋葬費の違いを整理しましょう。
埋葬料 | 埋葬費 |
被保険者により生計を維持していた者であって、埋葬を行うものに支給される ※埋葬が実際に行われていなくても埋葬を行うべき者に給付される | 埋葬料の支給を受けるべき者がない場合に、埋葬を行った者に支給される ※死亡の事実があっても埋葬が行われなければ給付されない |
「死亡した日」が保険事故の発生日 | 「埋葬した日」が保険事故発生の日 |
5万円 | 5万円の範囲内で実際に埋葬に要した費用 |
②【R1年出題】
被保険者が死亡したときは、埋葬を行う者に対して、埋葬料として5万円を支給するが、その対象者は当該被保険者と同一世帯であった者に限られる。

【解答】
②【R1年出題】 ×
埋葬料は、「被保険者により生計を維持していた者であって、埋葬を行うもの」に支給されます。生計を維持には、被保険者により生計の一部を維持していた者も含まれます。
(昭8.8.7保発502号)
また、被保険者と同一世帯であった者に限られません。
(昭7.4.25保規129)
③【H25年出題】
埋葬を行う者とは、実際に埋葬を行った者をいうのであるから、被保険者が死亡し社葬を行った場合には、たとえその被保険者に配偶者がいたとしても、配偶者には埋葬料は支給されない。

【解答】
③【H25年出題】 ×
埋葬を行う者とは、「実際に埋葬を行った者」ではなく、「埋葬を行うべき者」のことをいいます。社葬を行った場合に、その被保険者に配偶者がいた場合は、配偶者に埋葬料が支給されます。
④【H25年出題】
死亡した被保険者により生計を維持されていなかった兄弟姉妹は、実際に埋葬を行った場合であっても、埋葬費の支給を受ける埋葬を行った者に含まれない。

【解答】
④【H25年出題】 ×
埋葬費は、埋葬料の支給を受けるべき者がない場合に、埋葬を行った者に支給されます。
生計を維持されていなかった兄弟姉妹でも、実際に埋葬を行った場合は、埋葬費の支給を受けることができます。
(昭26.6.28保文発162)
⑤【H28年出題】
被保険者が死亡し、その被保険者には埋葬料の支給を受けるべき者がいないが、別に生計をたてている別居の実の弟が埋葬を行った場合、その弟には、埋葬料の金額の範囲内においてその埋葬に要した費用に相当する金額が支給される。

【解答】
⑤【H28年出題】 〇
死亡した被保険者に埋葬料の支給を受けるべき者がいない場合に、別に生計をたてている別居の実の弟が埋葬を行った場合、その弟には、埋葬料の金額の範囲内(5万円の範囲内)で、「その埋葬に要した費用に相当する金額=実費」が支給されます。
(昭26.6.28保文発162)
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