R3-280
障害認定日に障害等級3級だった人がその後2級になった場合、「国民年金」「厚生年金保険」でそれぞれ視点が違います。
今日は、国民年金の視点に戻ります。
事後重症は「65歳に達する日の前日まで」に障害等級に該当、その期間内に請求するという条件がポイントでした。
※ 国民年金の「障害等級」は1級、2級です。(厚生年金保険の「障害等級」は1級、2級、3級です。)
では、どうぞ!
①<H22年出題>
初診日に厚生年金保険の被保険者で、保険料納付等の要件を満たし、3級の障害厚生年金の受給権を取得した者が、その後、障害の程度が増進し2級以上となり、65歳に達する日の前日までに障害厚生年金の額の改定が行われたときは、当該者は障害基礎年金に係る事後重症の請求を行えば、障害基礎年金の受給権が発生する。
②<H30年出題>
障害等級3級の障害厚生年金の受給権者が、その後障害状態が悪化し障害等級2級に該当したことから、65歳に達する日の前日までに障害厚生年金の額改定請求を行い、その額が改定された場合でも、当該受給権者は当該障害生年金と同一の支給事由である障害基礎年金の支給を請求しない限り、障害基礎年金の受給権は発生しない。
【解答】
①<H22年出題> ×
問題文の場合、障害基礎年金に係る事後重症の請求は要りません。
障害の程度が増進し障害厚生年金の額が改定されたときは、そのときに事後重症の請求があったものとみなすことになっているからです。ですので、事後重症の請求をしなくても障害基礎年金が支給されます。(図1参照)
(法第30条の2)
②<H30年出題> ×
①の問題と同じく「障害基礎年金の支給を請求しない限り、障害基礎年金の受給権は発生しない」の部分が誤りです。
障害厚生年金が3級から2級に改定されたときに、事後重症の請求をしたものとみなされます。
(法第30条の2)
社労士受験のあれこれ