R4-087
令和3年の問題から厚生年金保険法を学びましょう。
今日は「遺族厚生年金の失権事由」です。
では、どうぞ!
①【R3年問10E】
第1号厚生年金被保険者が死亡したことにより、当該被保険者の母が遺族厚生年金の受給権者となった。その後、当該母に事実上の婚姻関係にある配偶者が生じた場合でも、当該母は、自身の老齢基礎年金と当該遺族厚生年金の両方を受給することができる。
【解答】
①【R3年問10E】 ×
婚姻をしたときは、遺族厚生年金の受給権は消滅します。
婚姻には、「届出はしていないが事実上婚姻関係と同様の事情にある場合」も含まれます。
問題文の母の遺族厚生年金の受給権は、「事実上の婚姻関係にある配偶者が生じた」ことによって消滅します。ですので、母が受給できるのは、自身の老齢基礎年金のみとなります。
(法第63条)
★なお、「直系血族及び直系姻族以外の者の養子」となったときも、遺族厚生年金の受給権は消滅します。ここに出てくる「養子」についても、「届出をしていないが事実上養子縁組関係と同様の事情にある者」を含みます。
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②【H27年出題】
遺族厚生年金の受給権者である妻が実家に復籍して姓も婚姻前に戻した場合であっても、遺族厚生年金の失権事由である離縁による親族関係の終了には該当しないため、その受給権は消滅しない。
【解答】
②【H27年出題】 〇
妻が実家に復籍して姓も婚姻前に戻しても、遺族厚生年金の受給権は消滅しません。
(昭32.2.9保文発9485)
なお、遺族厚生年金の失権事由である「離縁による親族関係の終了」について、「離縁」とは養子縁組関係の終了のみをいいます。
(昭30.4.11保文発3441)
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