R4-124
社労士受験勉強のファーストステップ
ファーストステップについては
前回は、国民年金法と厚生年金保険法の「障害等級」の定義をお話しました。
今回は、「労災保険法の障害等級」です。
では、条文を読んでみましょう。
第15条 ① 障害補償給付は、厚生労働省令で定める障害等級に応じ、障害補償年金又は障害補償一時金とする。 ② 障害補償年金又は障害補償一時金の額は、それぞれ、別表第一又は別表第二に規定する額とする。 |
(別表第一)
障害補償年金 | 第1級 | 給付基礎日額の313日分 |
第2級 | 同 277日分 | |
第3級 | 同 245日分 | |
第4級 | 同 213日分 | |
第5級 | 同 184日分 | |
第6級 | 同 156日分 | |
第7級 | 同 131日分 | |
障害補償一時金 | 第8級 | 同 503日分 |
第9級 | 同 391日分 | |
第10級 | 同 302日分 | |
第11級 | 同 223日分 | |
第12級 | 同 156日分 | |
第13級 | 同 101日分 | |
第14級 | 同 56日分 |
障害補償給付の障害等級は1級から14級までありますが、1級から7級の場合は「障害補償年金」、8級から14級の場合は「障害補償一時金」が支給されます。
例えば、1級の場合は、「給付基礎日額×313日分」が1年あたりの額です。14級の場合は、「給付基礎日額×56日分」が一括で支払われます。
過去問を解いてみましょう
①【H30年出題】
厚生労働省令で定める障害等級表に掲げるもの以外の身体障害は、その障害の程度に応じて、同表に掲げる身体障害に準じて障害等級を定めることとされている。
【解答】
①【H30年出題】 〇
障害等級は障害等級表によって定められますが、障害等級表に載っていない障害もあります。そのような障害は、障害等級表に定められた障害等級を準用します。
では、次に「傷病等級」の条文を読んでみましょう
第12条の8 ③ 傷病補償年金は、業務上負傷し、又は疾病にかかった労働者が、当該負傷又は疾病に係る療養の開始後1年6か月を経過した日において次の各号のいずれにも該当するとき、又は同日後次の各号のいずれにも該当することとなったときに、その状態が継続している間、当該労働者に対して支給する。 1 当該負傷又は疾病が治っていないこと。 2 当該負傷又は疾病による障害の程度が厚生労働省令で定める傷病等級に該当すること。 |
(別表第二)
第1級 | 給付基礎日額の313日分 |
第2級 | 同 277日分 |
第3級 | 同 245日分 |
・傷病補償年金の「傷病等級」は1級から3級までです。年金の額は、障害補償年金の1級から3級と同じです。
・傷病補償年金は「治っていない事(治癒前)」の給付です。
・障害補償給付は「治った(治癒している)」後の給付です。
では、過去問を解いてみましょう
②【H30年出題】
傷病補償年金は、業務上負傷し、又は疾病にかかった労働者が、当該負傷又は疾病に係る療養の開始後1年を経過した日において次の①、②のいずれにも該当するとき、又は同日後次の①、②のいずれにも該当することとなったときに、その状態が継続している間、当該労働者に対して支給する。
① 当該負傷又は疾病が治っていないこと。
② 当該負傷又は疾病による障害の程度が厚生労働省令で定める傷病等級に該当すること。
【解答】
②【H30年出題】 ×
療養の開始後1年を経過した日ではなく、療養の開始後「1年6か月を経過した日」です。
なお、「② 当該負傷又は疾病による障害の程度が厚生労働省令で定める傷病等級に該当すること。」の「厚生労働省令で定める傷病等級」は、第1級から第3級です。
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