R6-060
過去問で解ける問題をみていきましょう。
今日は健康保険法です。
条文を読んでみましょう。
第48条 (任意継続被保険者の資格喪失) 任意継続被保険者は、次の各号のいずれかに該当するに至った日の翌日(④から⑥までのいずれかに該当するに至ったときは、その日)から、その資格を喪失する。 ① 任意継続被保険者となった日から起算して2年を経過したとき。 ② 死亡したとき。 ③ 保険料(初めて納付すべき保険料を除く。)を納付期日までに納付しなかったとき(納付の遅延について正当な理由があると保険者が認めたときを除く。)。 ④ 被保険者となったとき。 ⑤ 船員保険の被保険者となったとき。 ⑥ 後期高齢者医療の被保険者等となったとき。 ⑦ 任意継続被保険者でなくなることを希望する旨を、厚生労働省令で定めるところにより、保険者に申し出た場合において、その申出が受理された日の属する月の末日が到来したとき。
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★「翌日」喪失が原則ですが、④から⑥に当てはまる場合は、「その日」に資格を喪失します。
★⑦について
任意継続被保険者が、任意継続被保険者でなくなることを希望する旨を、保険者に申し出た場合は、「その申出が受理された日の属する月の末日の翌日=申出が受理された日の属する月の翌月1日」に資格を喪失します。
例えば、4月6日に資格喪失の申出が受理された場合は、5月1日が資格喪失日となります。その場合、4月分の保険料の納付が必要です。
では、過去問をどうぞ!
①【H26年出題】
任意継続被保険者は、後期高齢者医療の被保険者となった日の翌日からその資格を喪失する。
②【H30年出題】
任意継続被保険者が75歳に達し、後期高齢者医療の被保険者になる要件を満たしたとしても、任意継続被保険者となった日から起算して2年を経過していない場合は、任意継続被保険者の資格が継続するため、後期高齢者医療の被保険者になることはできない。
③【H29年出題】
任意継続被保険者に関する保険料の納付期日は、初めて納付すべき保険料を除いてはその月の10日とされている。任意継続被保険者が初めて納付すべき保険料を除き、保険料を納付期日までに納めなかった場合は、納付の遅延について正当な理由があると保険者が認めたときを除き、その翌日に任意継続被保険者の資格を喪失する。
【解答】
①【H26年出題】 ×
任意継続被保険者は、後期高齢者医療の被保険者となったときは、「その日」に資格を喪失します。
②【H30年出題】 ×
任意継続被保険者が75歳に達し、後期高齢者医療の被保険者になったときは、2年経過していなくても、その日に任意継続被保険者の資格を喪失します。
③【H29年出題】 〇
任意継続被保険者に関する保険料の納付期日は、「その月の10日」です。
保険料を納付期日までに納めなかった場合は、納付の遅延について正当な理由があると保険者が認めたときを除き、「納付期日の翌日」に任意継続被保険者の資格を喪失します。
なお、初めて納付すべき保険料の納付期日は、「保険者が指定する日」までです。
また、初めて納付すべき保険料をその納付期日までに納付しなかったときは、「任意継続被保険者とならなかったもの」とみなされます。
(法第37条第2項、第164条第1項)
では、令和5年の問題をどうぞ!
【R5年出題】
任意継続被保険者が任意の資格喪失の申出をしたが、申出のあった日が保険料納付期日の10日より前であり、当該月の保険料をまだ納付していなかった場合、健康保険法第38条第3号の規定に基づき、当該月の保険料の納付期日の翌日から資格を喪失する。
【解答】
【R5年出題】 〇
任意継続被保険者が任意の資格喪失の申出をした場合は、申出が受理された日の属する月の翌月1日に資格を喪失します。
しかし、申出のあった日が保険料納付期日の10日より前で、その月の保険料を納付期日までに納付しなかった場合は、その月の保険料の「納付期日の翌日」に資格を喪失します。
(令和3.11.10事務連絡「傷病手当金及び任意継続被保険者制度の見直しに関するQ&A」)
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