R8-102 12.04
介護保険の被保険者の定義を確認しましょう。(介護保険法第9条)
① 市町村の区域内に住所を有する65歳以上の者(以下「第1号被保険者」という。) ② 市町村の区域内に住所を有する40歳以上65歳未満の医療保険加入者(以下「第2号被保険者」という。) ①、②のいずれかに該当する者は、市町村又は特別区が行う介護保険の被保険者となります。 |
健康保険の被保険者が介護保険第2号被保険者の場合は、健康保険の保険料と合わせて介護保険料も徴収されます。
介護保険第2号被保険者に該当した・該当しなくなった場合は、原則として届出が必要です。
条文を読んでみましょう。
則第40条 (介護保険第2号被保険者に該当しなくなった場合の届出) ① 被保険者は、被保険者又はその被扶養者が介護保険第2号被保険者に該当しなくなったときは、遅滞なく、所定の事項を記載した届書を事業主を経由して厚生労働大臣又は健康保険組合に届け出なければならない。ただし、被保険者又はその被扶養者が65歳に達したときは、この限りでない。
則第41条 (介護保険第2号被保険者に該当するに至った場合の届出) ① 被保険者は、介護保険第2号被保険者に該当しない被保険者又はその被扶養者が介護保険第2号被保険者に該当するに至ったときは、遅滞なく、所定の事項を記載した届書を事業主を経由して厚生労働大臣又は健康保険組合に届け出なければならない。ただし、被保険者又はその被扶養者が40歳に達したときは、この限りでない。
※被保険者が任意継続被保険者であるときは、「保険者」に届け出なければならない。 |
では、過去問を解いてみましょう
①【R4年出題】
被保険者は、被保険者又はその被扶養者が65歳に達したことにより、介護保険第2号被保険者(介護保険法第9条第2号に該当する被保険者をいう。)に該当しなくなったときは、遅滞なく、事業所整理記号及び被保険者整理番号等を記載した届書を事業主を経由して厚生労働大臣又は健康保険組合に届け出なければならない。

【解答】
①【R4年出題】 ×
「65歳に達した」ことにより、介護保険第2号被保険者に該当しなくなったときは、届け出は不要です。
②【H29年出題】
被保険者は、被保険者又はその被扶養者が40歳に達したことにより介護保険第2号被保険者に該当するに至ったときは、遅滞なく、所定の事項を記載した届書を事業主を経由して日本年金機構又は健康保険組合に届け出なければならない。

【解答】
②【H29年出題】 ×
「40歳に達した」ことにより介護保険第2号被保険者に該当するに至ったときは、届出は不要です。
➂【R7年出題】
被保険者は、介護保険第2号被保険者に該当しない被保険者又はその被扶養者が介護保険第2号被保険者に該当するに至ったときは、遅滞なく、所定の事項を記載した届書を事業主を経由して厚生労働大臣又は健康保険組合に届け出なければならない。ただし、被保険者又はその被扶養者が40歳に達したときは、この限りでない。

【解答】
➂【R7年出題】 〇
「被保険者又はその被扶養者が40歳に達したときは、この限りでない。」とは、40歳に達したことで介護保険第2号被保険者に該当したときは、届出は不要ということです。
④【H29年出題】
50歳である一般の被保険者は、当該被保険者又はその被扶養者が介護保険第2号被保険者に該当しなくなったときは、遅滞なく、所定の事項を記載した届書を事業主を経由して厚生労働大臣又は健康保険組合に届け出なければならないが、事業主の命により被保険者が外国に勤務することとなったため、いずれの市町村又は特別区の区域内にも住所を有しなくなったときは、当該事業主は、被保険者に代わってこの届書を厚生労働大臣又は健康保険組合に届け出ることができる。

【解答】
④【H29年出題】 〇
事業主の命により被保険者が外国に勤務することとなったため、いずれの市町村又は特別区の区域内にも住所を有しなくなって介護保険第2号被保険者に該当しなくなったときは、事業主は、被保険者に代わって届書を厚生労働大臣又は健康保険組合に届け出ることができます。
(則第40条第3項)
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