R3-034
労働安全衛生法第66条の8の3で、「事業者は、面接指導を実施するため、労働者の労働時間の状況を把握しなければならない。」とされています。
今日のテーマは、「労働時間の状況を把握しなければならない」労働者の範囲です。
ちなみに労働時間の状況の把握の方法は?
タイムカードによる記録、パーソナルコンピュータ等の電子計算機の使用時間の記録等の客観的な方法その他の適切な方法とされています。
<R2年問8D>
事業者は、労働安全衛生法に定める面接指導を実施するため、厚生労働省令で定めるところにより、労働者の労働時間の状況を把握しなければならないが、労働基準法第41条によって労働時間等に関する規定の適用が除外される労働者及び同法第41条の2第1項の規定により労働する労働者(いわゆる高度プロフェッショナル制度により労働する労働者)はその対象から除いてもよい。
【解答】 ×
事業者は、面接指導を実施するため、労働者の労働時間の状況を把握しなければなりません。
労働時間の状況を把握しなければならない労働者の範囲から除かれるのは、「労働基準法第41条の2第1項の規定により労働する労働者(いわゆる高度プロフェッショナル制度により労働する労働者)」です。
問題文の「労働基準法第41条によって労働時間等に関する規定の適用が除外される労働者」は、労働時間の状況の把握が必要です。
※労働基準法第41条によって労働時間等に関する規定の適用が除外される労働者(管理監督者等)= 労働時間の状況を把握しなければならない
「高度プロフェッショナル制度により労働する労働者」について
高度プロフェッショナル制度により労働する労働者については、「健康管理時間」を把握する必要があります。(労働基準法)
「健康管理時間」とは → 対象労働者が事業場内にいた時間と事業場外において労働した時間との合計の時間
「健康管理時間」が一定時間を超えた者については、面接指導が必要です。(安衛法)
では、その問題をどうぞ!
<R2年問8Cより>
事業者は、労働基準法第41条の2第1項の規定により労働する労働者(いわゆる高度プロフェッショナル制度により労働する労働者)については、その健康管理時間(同項第3号に規定する健康管理時間をいう。)が1週間当たり40時間を超えた場合におけるその超えた時間が1月当たり100時間を超えるものに対し、労働者からの申出の有無にかかわらず医師による面接指導を行わなければならない。
【解答】 〇
社労士受験のあれこれ