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社会保険労務士合格研究室

過去問から学ぶ 国民年金法と厚生年金保険法の違い

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支給停止の違い(遺族基礎年金と遺族厚生年金)【社労士受験対策】

過去問から学びましょう。

今日は国民年金法と厚生年金保険法です。

 

 受給権者本人の判断で、年金の支給停止の申出をすることができます。

 まず国民年金法の条文を読んでみましょう。

国民年金法第20条の2第1

 年金給付(この法律の他の規定又は他の法令の規定によりその全額につき支給を停止されている年金給付を除く。)は、その受給権者の申出により、その全額の支給を停止する。ただし、この法律の他の規定又は他の法令の規定によりその額の一部につき支給を停止されているときは、停止されていない部分の額の支給を停止する。

 

 

厚生年金保険にも同じ規定があります。条文を読んでみましょう。

厚生年金保険法第38条の21

 年金たる保険給付(この法律の他の規定又は他の法令の規定によりその全額につき支給を停止されている年金たる保険給付を除く。)は、その受給権者の申出により、その全額の支給を停止する。ただし、この法律の他の規定又は他の法令の規定によりその額の一部につき支給を停止されているときは、停止されていない部分の額の支給を停止する。

 

 

 

では、国民年金の過去問をどうぞ!

【国民年金法H28年出題】

 子に対する遺族基礎年金は、原則として、配偶者が遺族基礎年金の受給権を有するときは、その間、その支給が停止されるが、配偶者に対する遺族基礎年金が国民年金法第20条の2第1項の規定に基づき受給権者の申出により支給停止されたときは、子に対する遺族基礎年金は支給停止されない。 

 

 

 

 

 

【解答】

【国民年金法H28年出題】 〇

 子に対する遺族基礎年金は、原則として、配偶者が遺族基礎年金の受給権を有するときは、その間、その支給が停止されます。

 ただし、配偶者に対する遺族基礎年金受給権者の申出により支給停止されたときは、子に対する遺族基礎年金は支給停止されません。 

(法第41条第2項)

 

 

次は厚生年金保険法の過去問をどうぞ!

【厚生年金保険法H30年出題】

 被保険者の死亡により、その妻と子に遺族厚生年金の受給権が発生した場合、子に対する遺族厚生年金は、妻が遺族厚生年金の受給権を有する期間、その支給が停止されるが、妻が自己の意思で妻に対する遺族厚生年金の全額支給停止の申出をしたときは、子に対する遺族厚生年金の支給停止が解除される。

 

 

 

 

 

【解答】

【厚生年金保険法H30年出題】 ×

 子に対する遺族厚生年金は、妻が遺族厚生年金の受給権を有する期間、その支給が停止されます。

 妻が自己の意思で妻に対する遺族厚生年金の全額支給停止の申出をしたときでも、子に対する遺族厚生年金の支給停止は解除されません

 国民年金法との違いに注意しましょう。

(法第66条第1項) 

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