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過去問から学ぶ 厚生年金保険法

R6-293 6.15

<選択式>老齢厚生年金の額・再評価率など【社労士受験対策】

過去問から学びましょう。

今日は厚生年金保険法です。

 

今日は選択式の過去問です。

 

では、過去問をどうぞ!

H23年選択式】 ※改正による修正あり

 老齢厚生年金の額は、被保険者であった全期間の平均標準報酬額(被保険者期間の計算の基礎となる各月の標準報酬月額と標準賞与額に、厚生年金保険法別表の各号に掲げる受給権者の区分に応じてそれぞれ当該各号に定める率(以下「< A >」という。)を乗じて得た額の総額を、当該被保険者期間の月数で除して得た額をいう。)の       1,000分の< B >に相当する額に被保険者期間の月数を乗じて得た額とする。

 

 

 

 

 

 

【解答】

<A> 再評価率

<B>5.481

(第43条第1項)

 

老齢厚生年金の額の原則は、

平均標準報酬額 × 1,000分の5.481 × 被保険者期間の月数

で計算します。

 

平均標準報酬額は、

 計算の基礎となる各月の標準報酬月額と標準賞与額に、再評価率を乗じて得た額の総額を、被保険者期間の月数で割って得た額です。

 「再評価率」とは、過去の標準報酬月額と標準賞与額を現在の価値に再評価するための率です。

 

 

 < A >については、毎年度、厚生年金保険法第43条の2第1項第1号に掲げる率(以下「< C >」という。)に第2号及び第3号に掲げる率を乗じて得た率(以下「< D >」という。)を基準として改定し、当該年度の4月以降の保険給付について適用する。

 

 

 

 

 

【解答】

<C> 物価変動率

<D> 名目手取り賃金変動率

 

CDを入れて条文を読んでみましょう。

43条の21

 再評価率については、毎年度、厚生年金保険法第43条の2第1項第1号に掲げる率(以下「物価変動率」という。)に第2号及び第3号に掲げる率を乗じて得た率(以下「名目手取り賃金変動率」という。)を基準として改定し、当該年度の4月以降の保険給付について適用する。

 

 再評価率は、毎年度改定されます。

 新規裁定者は、「名目手取り賃金変動率」を基準に改定されます。

 

 

 受給権者が65歳に達した日の属する年度の初日の属する年の< E >の年の4月1日の属する年度以後において適用される< A >(以下「基準年度以後< A >」という。)の改定については、上記2の規定にかかわらず、< C >(< C >が < D >を上回るときは、< D >)を基準とする。

 

 

 

 

 

【解答】

<E> 3年後

CDEを入れて条文を読んでみましょう。

43条の3第1項

 受給権者が65に達した日の属する年度の初日の属する年の3年後の年の4月1日の属する年度以後において適用される再評価率(以下「基準年度以後再評価率」という。)の改定については、上記2の規定にかかわらず、物価変動率(物価変動率が名目手取り賃金変動率を上回るときは、名目手取り賃金変動率)を基準とする。

 

 既裁定者(68歳到達年度以後である受給権者)の再評価率は、「物価変動率」を基準に改定されます。

 ただし、物価変動率が名目手取り賃金変動率を上回るときは、名目手取り賃金変動率が基準となります。

 

 

こちらの問題もどうぞ!

R5年選択式】

 令和X年度の年金額改定に用いる物価変動率がプラス0.2%、名目手取り賃金変動率がマイナス0.2%、マクロ経済スライドによるスライド調整率がマイナス0.3%、前年度までのマクロ経済スライドの未調整分が0%だった場合、令和X年度の既裁定者(令和X年度が68歳到達年度以後である受給権者)の年金額は、前年度から< A >となる。なお、令和X年度においても、現行の年金額の改定ルールが適用されているものとする。

 

 

 

 

 

【解答】

<A>0.2%の引下げ

 物価変動率が「+」、名目手取り賃金変動率が「-」で、物価変動率が名目手取り賃金変動率を上回ります。そのため、既裁定者も「名目手取り賃金変動率」が基準となり、0.2%引き下げられます。

 なお、名目手取り賃金変動率がマイナスですので、マクロ経済スライドは行われません。

 

解説動画はこちらからどうぞ!毎日コツコツYouTubeチャンネル  

https://youtu.be/h7bOxs3yfY4?si=ajAiPMNM0kLQwjQE

社労士受験のあれこれ

過去問から学ぶ 厚生年金保険法

R6-292 6.14

厚生年金保険法の保険料等の督促及び滞納処分【社労士受験対策】

過去問から学びましょう。

今日は厚生年金保険法です。

 

 

督促及び滞納処分について条文を読んでみましょう。

86(保険料等の督促及び滞納処分)

① 保険料その他この法律の規定による徴収金を滞納する者があるときは、厚生労働大臣は、期限を指定して、これを督促しなければならない。ただし、保険料の繰上徴収の規定により保険料を徴収するときは、この限りでない。

② 督促をしようとするときは、厚生労働大臣は、納付義務者に対して、督促状を発す

③ 督促状は、納付義務者が、健康保険法180条の規定によって督促を受ける者であるときは、同法同条の規定による督促状に併記して、発することができる

④ 督促状により指定する期限は、督促状を発する日から起算して10日以上を経過した日でなければならない。ただし、保険料の繰上げ徴収が認められる要件に該当する場合は、この限りでない。

⑤ 厚生労働大臣は、納付義務者が次の各号のいずれかに該当する場合においては、国税滞納処分の例によってこれを処分し、又は納付義務者の居住地若しくはその者の財産所在地の市町村(特別区を含むものとし、地方自治法の指定都市にあっては、区又は総合区とする。)に対して、その処分を請求することができる

1) 督促を受けた者がその指定の期限までに保険料その他この法律の規定による徴収金を納付しないとき。

2) 保険料の繰上げ徴収が認められる要件のいずれかに該当したことにより納期を繰り上げて保険料納入の告知を受けた者がその指定の期限までに保険料を納付しないとき。

⑥ 市町村は、処分の請求を受けたときは、市町村税の例によってこれを処分することができる。この場合においては、厚生労働大臣は、徴収金の100分の4に相当する額を当該市町村に交付しなければならない。

 

 

過去問をどうぞ!

①【H25年出題】

 保険料等を滞納する者があるときは、厚生労働大臣は期限を指定して、これを督促しなければならない。ただし、保険料の繰上徴収の規定により保険料を徴収するときは、この限りでない。

 

 

 

 

 

【解答】

①【H25年出題】 〇

 保険料の繰上徴収の規定により保険料を徴収するときは、督促は行いません。

(第86条第1項)

 

 

②【H25年出題】

 保険料等の督促をしようとするときは、厚生労働大臣は、納付義務者に対して督促状を発する。保険料等の督促状は、納付義務者が健康保険法第180条の規定によって督促を受ける者であるときは、同法同条の規定による督促状により、これに代えることができる。

 

 

 

 

 

【解答】

②【H25年出題】 ×

 「同法同条の規定による督促状により、これに代えることができる」ではなく、「同法同条の規定による督促状に併記して、発することができる」です。

(第86条第2項)

 

 

③【H25年出題】

 保険料等の督促状により指定する期限は、督促状を発する日から起算して10日以上を経過した日でなければならない。ただし、保険料の繰上徴収が認められる要件に該当する場合は、この限りでない。

 

 

 

 

 

【解答】

③【H25年出題】 〇

 「督促状を発する日から起算して10日以上を経過した日」の10日が覚えるポイントです。

(第86条第4項)

 ちなみに、保険料の繰上徴収が認められる要件は次の通りです。

85条 (保険料の繰上徴収)

① 保険料は、次の各号に掲げる場合においては、納期前であっても、すべて徴収することができる。

1) 納付義務者が、次のいずれかに該当する場合

イ 国税、地方税その他の公課の滞納によって、滞納処分を受けるとき。

ロ 強制執行を受けるとき。

ハ 破産手続開始の決定を受けたとき。

ニ 企業担保権の実行手続の開始があったとき。

ホ 競売の開始があつたとき。

② 法人たる納付義務者が、解散をした場合

③ 被保険者の使用される事業所が、廃止された場合

④ 被保険者の使用される船舶について船舶所有者の変更があった場合、又は当該船舶が滅失し、沈没し、若しくは全く運航に堪えなくなるに至った場合

 

 

④【H25年出題】

 厚生労働大臣は、督促を受けた納付義務者が指定の期限までに保険料等を納付しないとき、国税滞納処分の例によってこれを処分し、又は納付義務者の居住地若しくはその者の財産所在地の市町村(特別区を含むものとし、地方自治法に規定される指定都市にあっては、区又は総合区とする。)に対して、その処分を請求することができる。

 

 

 

 

 

 

【解答】

④【H25年出題】 〇

 なお、市町村は、処分の請求を受けたときは、市町村税の例によって処分することができます。その場合、厚生労働大臣は、徴収金の100分の4を当該市町村に交付しなければなりません。

(第86条第5項、第6項)

 

⑤【H25年出題】

 厚生労働大臣は、保険料の繰上徴収が認められる要件に該当したことにより納期を繰り上げて保険料納入の告知を受けた者が、その指定の期限までに保険料を納付しないとき、国税滞納処分の例によってこれを処分し、又は納付義務者の居住地若しくはその者の財産所在地の市町村に対して、その処分を請求することができる。

 

 

 

 

 

 

【解答】

⑤【H25年出題】 〇

 保険料の繰上徴収の要件に該当し、納期を繰り上げて保険料納入の告知を受けた者が、その指定の期限までに保険料を納付しないときは滞納処分の対象になります。

(第86条第5項第2号)

 

解説動画はこちらからどうぞ!毎日コツコツYouTubeチャンネル  

https://youtu.be/ActFAFgA0EY?si=_aw3NHwDVkmRhTAi

社労士受験のあれこれ

過去問から学ぶ 厚生年金保険法

R6-291 6.13

65歳以降の年金の併給ルール【社労士受験対策】

過去問から学びましょう。

今日は厚生年金保険法です。

 

1人に対して複数の年金の受給権が発生した場合でも、原則は「一人一年金」です。

ただし、併給が可能な組み合わせもありますので、おぼえましょう。

 

 

過去問を解きながらみていきます。

 

では過去問をどうぞ!

①【H24年出題】

 受給権者が65歳に達している場合、老齢厚生年金は、老齢基礎年金及び付加年金並びに障害基礎年金と併給できるが、遺族基礎年金とは併給できない。

 

 

 

 

 

【解答】

①【H24年出題】 〇

<65歳以上の老齢厚生年金について>

★併給可能な基礎年金との組み合わせ

・(老齢基礎年金+付加年金)+老齢厚生年金

・障害基礎年金+老齢厚生年金

 

老齢厚生年金

 

 

 

老齢厚生年金

 

老齢基礎年金+付加年金

 

 

 

障害基礎年金

 

★老齢厚生年金は、遺族基礎年金とは併給できません。

(第38条、附則第17条)

 

 

②【H24年出題】

 受給権者が65歳に達している場合、遺族厚生年金は、老齢基礎年金及び付加年金又は障害基礎年金と併給できる。

 

 

 

 

 

 

【解答】

②【H24年出題】 〇

<65歳以上の遺族厚生年金について>

★併給可能な基礎年金との組み合わせ

・(老齢基礎年金+付加年金)+遺族厚生年金

・障害基礎年金+遺族厚生年金

 

遺族厚生年金

 

 

 

遺族厚生年金

 

老齢基礎年金+付加年金

 

 

 

障害基礎年金

(第38条、附則第17条)

 

 

③【H24年出題】

 受給権者が65歳に達している場合の老齢厚生年金と障害基礎年金の併給について、受給権者に子がある場合であって、障害基礎年金の子に対する加算額が加算されるとき(当該子について加算する額に相当する部分の全額につき支給を停止されているときを除く。)は、老齢厚生年金の当該子に対する加給年金額に相当する部分を支給停止する。

 

 

 

 

 

【解答】

③【H24年出題】  〇

 条文を読んでみましょう。

44条第1

 老齢厚生年金(その年金額の計算の基礎となる被保険者期間の月数が原則として240以上であるものに限る。)の額は、受給権者がその権利を取得した当時(その権利を取得した当時、当該老齢厚生年金の額の計算の基礎となる被保険者期間の月数が240未満であったときは、在職定時改定又は退職時改定により当該月数が240以上となるに至った当時。)その者によって生計を維持していたその者の65歳未満の配偶者又は(18歳に達する日以後の最初の331日までの間にある子及び20歳未満で障害等級の1級若しくは2級に該当する障害の状態にある子に限る。)があるときは、老齢厚生年金の額に加給年金額を加算した額とする。ただし、国民年金法第33条の2第1項の規定(障害基礎年金の子の加算)により加算が行われている子があるとき(当該子について加算する額に相当する部分の全額につき支給を停止されているときを除く。)は、その間、当該子について加算する額に相当する部分の支給を停止する

 

 <受給権者が65歳に達している場合の老齢厚生年金と障害基礎年金の併給>

 生計を維持している子がいる場合、老齢厚生年金も障害基礎年金も加算が行われます。その場合は、障害基礎年金に子の加算が加算され、老齢厚生年金の子の加給年金額は支給停止になります。

 

老齢厚生年金

 

 

子の加給年金額(支給停止)

 

障害基礎年金

 

 

子の加算額が加算される

 

 

④【H28年出題】

 障害等級3級の障害厚生年金の受給権者が65歳になり、老齢基礎年金の受給権を取得したとしても、それらは併給されないため、いずれか一方のみを受給することができるが、遺族厚生年金の受給権者が65歳になり、老齢基礎年金の受給権を取得したときは、それらの両方を受給することができる。

 

 

 

 

 

【解答】

④【H28年出題】 〇

 

 

障害厚生年金

 

 

 

 

 

 

 

どちらか

選択

 

老齢基礎年金

 障害厚生年金と老齢基礎年金は併給できませんので、どちらかを選択します。

 

 

 

 

遺族厚生年金

 

 

老齢基礎年金

 

 受給権者が65歳以上の場合、遺族厚生年金と老齢基礎年金は併給できます。

(第38条、附則第17条)

 

 

⑤【H26年出題】

 障害基礎年金の受給権者である男性が65歳で遺族厚生年金の受給権を得た場合、それぞれを併給することができる。

 

 

 

 

 

【解答】

⑤【H26年出題】 〇

 

 

遺族厚生年金

 

 

障害基礎年金

 

 受給権者が65歳以上の場合、遺族厚生年金と障害基礎年金は併給できます。

(第38条、附則第17条)

 

解説動画はこちらからどうぞ!毎日コツコツYouTubeチャンネル  

https://youtu.be/nOwxBDEDQbU?si=aP_v3N4BWqRusVun

社労士受験のあれこれ

過去問から学ぶ 厚生年金保険法

R6-280  6.2

(応用編)障害厚生年金5問【社労士受験対策】

過去問から学びます。

今日は厚生年金保険法です。

 

 障害厚生年金の応用問題を解きながらポイントを確認しましょう。

 

 

過去問をどうぞ!

①【H23年出題】

 障害厚生年金は、老齢基礎年金及び付加年金並びに当該障害厚生年金と同一の支給事由に基づいて支給される障害基礎年金と併給できるが、遺族基礎年金とは併給できない。

 

 

 

 

 

 

【解答】

①【H23年出題】 ×

 障害厚生年金は、当該障害厚生年金と同一の支給事由に基づいて支給される障害基礎年金と併給できます。

 しかし、「老齢基礎年金及び付加年金」、「遺族基礎年金」とは併給できません。

(第38条第1項)

 

 

H23年出題】

 障害厚生年金(その権利を取得した当時から1級又は2級に該当しないものを除く。以下本肢において同じ。)の受給権者が更に障害厚生年金の受給権を取得した場合において、新たに取得した障害厚生年金が、労働基準法第77条の規定に定める障害補償を受ける権利を取得したことによりその支給を停止すべきものであるときは、その停止すべき期間、その者に対して従前の障害厚生年金を支給する。

 

 

 

 

 

【解答】

H23年出題】 〇

2以上の障害が生じた場合>

★例えば、2級の障害厚生年金の受給権者に対して、更に2級の障害厚生年金を支給すべき事由が生じた場合は、前後の障害を併合した障害の程度による障害厚生年金が支給されます。

 

2級

障害厚生年金

 

2級

障害厚生年金

 

併 合

1級

障害厚生年金

2級

障害基礎年金

2級

障害基礎年金

1級

障害厚生年金

 この場合、従前の障害厚生年金の受給権は消滅します。

(第48条)

 

 問題文は、後から受給権を取得した障害厚生年金が、労働基準法の障害補償を受けるために支給停止されている場合の規定です。

 その場合は、その停止すべき期間、併合した障害厚生年金ではなく、従前の障害厚生年金が支給されます。

(第49条第2項)

 

 

③【H23年出題】

 障害厚生年金の受給権者は、厚生年金保険法施行令第3条の8に定める程度の障害の状態に該当しなくなったときは、速やかに、所定の事項を記載した届書を、日本年金機構に提出しなければならない。

 

 

 

 

 

【解答】

③【H23年出題】 〇

 障害の程度が軽くなり、1級~3級の状態に該当しなくなったときは、障害不該当の届出が必要です。「速やかに」にも注意して下さい。

(則第48条)

 

 

 

④【H23年出題】

 傷病の初診日において65歳未満の被保険者であり、障害認定日において障害等級の 1級、2級又は3級に該当する程度の障害の状態にあり、かつ保険料納付要件を満たしているときは、当該障害に係る障害認定日が65歳に達する日前までになくても、障害厚生年金を支給する。

 

 

 

 

 

【解答】

④【H23年出題】 〇

 障害厚生年金は、「初診日に厚生年金保険の被保険者」、「障害認定日に障害等級の1級、2級又は3級に該当する程度の障害の状態にある」、「保険料納付要件を満たしている」の3つの要件を満たせば、障害認定日に受給権が発生します。障害認定日の年齢は関係ありません。

(第47条)

 

 

⑤【H23年出題】

 老齢基礎年金(繰上げ支給を含む。)の受給権者又は65歳以上の者であって、かつ障害厚生年金の受給権者(当該障害厚生年金と同一事由に基づく障害基礎年金(障害の程度により支給停止となっていないものを含む。)の受給権を有しないものに限る。)は、障害の程度が増進しても障害厚生年金の額の改定請求をすることができない。

 

 

 

 

 

 

【解答】

⑤【H23年出題】 〇

ポイント!

 障害厚生年金の受給権者(当該障害厚生年金と同一事由に基づく障害基礎年金(障害の程度により支給停止となっていないものを含む。)の受給権を有しないものに限る。)とは、

 ↓

1度も1級、2級に該当したことがない3級の障害厚生年金の受給権者のことです。

 

  老齢基礎年金(繰上げ支給を含む。)の受給権者又は65歳以上の3級の障害厚生年金の受給権者は、障害の程度が増進しても障害厚生年金の額の改定請求をすることができません。

 下のイメージ図をご覧ください。

 

条文を読んでみましょう。

52条第1項、2項、3項、7項、附則第16条の3第2

① 実施機関は、障害厚生年金の受給権者について、その障害の程度を診査し、その程度が従前の障害等級以外の障害等級に該当すると認めるときは、その程度に応じて、障害厚生年金の額を改定することができる。

② 障害厚生年金の受給権者は、実施機関に対し、障害の程度がしたことによる障害厚生年金の額の改定を請求することができる

③ ②の請求は、障害厚生年金の受給権者の障害の程度が増進したことが明らかである場合として厚生労働省令で定める場合を除き、当該障害厚生年金の受給権を取得した日又は実施機関の診査を受けた日から起算して1年を経過した日後でなければ行うことができない。

⑦ ①から③までの規定は、65歳以上の者又は国民年金法の老齢基礎年金の受給権者であって、かつ、障害厚生年金の受給権者(当該障害厚生年金と同一の支給事由に基づく国民年金法による障害基礎年金の受給権を有しないものに限る。)については、適用しない。

 

解説動画はこちらからどうぞ!毎日コツコツYouTubeチャンネル  

https://youtu.be/clXrJm9BJKQ?si=SAg2UHSxM6Px55gw

社労士受験のあれこれ

過去問から学ぶ 厚生年金保険法

R6-279 6.1

障害厚生年金重要5問【社労士受験対策】

過去問から学びます。

今日は厚生年金保険法です。

 

 

障害厚生年金の重要ポイントを確認しましょう。

 

まず、障害厚生年金の受給要件について条文を読んでみましょう。

47(障害厚生年金の受給権者)

① 障害厚生年金は、疾病にかかり、又は負傷し、その疾病又は負傷及びこれらに起因する疾病(以下「傷病」という。)につき初めて医師又は歯科医師の診療を受けた日(以下「初診日」という。)において被保険者であった者が、当該初診日から起算して1年6か月を経過した日(その期間内にその傷病が治った日(その症状が固定し治療の効果が期待できない状態に至った日を含む。)があるときは、その日とし、以下「障害認定日」という。)において、その傷病により障害等級に該当する程度の障害の状態にある場合に、その障害の程度に応じて、その者に支給する。ただし、当該傷病に係る初診日の前日において、当該初診日の属する月の前々月までに国民年金の被保険者期間があり、かつ、当該被保険者期間に係る保険料納付済期間と保険料免除期間とを合算した期間が当該被保険者期間の3分の2に満たないときは、この限りでない。

② 障害等級は、障害の程度に応じて重度のものから1級、2級及び3級とし、各級の障害の状態は、政令で定める。

 

 障害厚生年金は、①「初診日に厚生年金保険の被保険者であること」②「障害認定日に障害等級に該当していること」③「初診日の前日に保険料納付要件を満たしていること」の3つを満たした場合は、障害認定日に受給権が発生します。

 

 下の図でイメージしてみてください。

 

 

では、過去問をどうぞ!

①【H22年出題】

 障害等級は、障害の程度に応じて軽度のものから1級、2級及び3級とし、各級の障害の状態は、政令で定める。

 

 

 

 

 

【解答】

①【H22年出題】 ×

 「軽度のものから」ではなく、「重度のものから1級、2級及び3級」です。

(第47条第2項)

 

 ちなみに、「国民年金法」の障害等級は、「重度のものから1級及び2級」とされています。国民年金法の障害等級には3級はありません。(国民年金法第30条第2項)

 

 

 

②【H22年出題】※改正による修正あり

 障害の程度が障害等級の1級又は2級に該当する者に支給する障害厚生年金の額は、受給権者によって生計を維持しているその者の65歳未満の配偶者があるときは、加給年金額を加算した額とする。

 

 

 

 

 

 

【解答】

②【H22年出題】 〇

障害厚生年金の加給年金額のポイント!

★対象は65歳未満の配偶者です

 「子」は障害基礎年金の加算対象になります

★加給年金額が加算されるのは1級と2級です

 「3級」には加給年金額は加算されません

★障害厚生年金の権利を取得した日の翌日以後に対象になる配偶者を有するに至った場合も対象になります

 → 配偶者を有するに至った日の属する月の翌月から加給年金額が加算されます

 

条文を読んでみましょう。

 

50条の2第1項~3

① 障害の程度が障害等級の1級又は2級に該当する者に支給する障害厚生年金の額は、受給権者によって生計を維持しているその者の65歳未満の配偶者があるときは、障害厚生年金の額に加給年金額を加算した額とする。

② 加給年金額は、224,700円に改定率を乗じて得た額(その額に50円未満の端数が生じたときは、これを切り捨て、50円以上100円未満の端数が生じたときは、これを100円に切り上げるものとする。)とする。

③ 受給権者がその権利を取得した日の翌日以後にその者によって生計を維持しているその者の65歳未満の配偶者を有するに至ったことにより加給年金額を加算することとなったときは、当該配偶者を有するに至った日の属する月の翌月から、障害厚生年金の額を改定する。

 

 

③【H22年出題】

 障害厚生年金の額の計算の基礎となる被保険者期間の月数が240か月に満たないときは、これを240か月とする。

 

 

 

 

 

【解答】

③【H22年出題】 ×

240か月ではなく、300か月です。

条文を読んでみましょう。

50条第1項、2項 (障害厚生年金の額)

① 障害厚生年金の額は、老齢厚生年金の額の計算の例により計算した額とする。この場合において、当該障害厚生年金の額の計算の基礎となる被保険者期間の月数が  300に満たないときは、これを300とする

② 障害の程度が障害等級の1級に該当する者に支給する障害厚生年金の額は、①の額の100分の125に相当する額とする。 

★障害厚生年金は、老齢厚生年金の額の計算の例により計算した額です。

★ただし、被保険者期間の月数が300月未満の場合は、300月とみなして計算します。

1級は、2級の1.25倍の額です。

 

 

④【H22年出題】

 障害の程度が障害等級の3級に該当する者に支給する障害厚生年金の額は、2級に該当する者に支給する額の100分の50に相当する額とする。

 

 

 

 

 

【解答】

④【H22年出題】 ×

3級の障害厚生年金の額は、「2級」の額と同じです。

 ただし、加給年金額は加算されません。

 

なお、3級の障害厚生年金には最低保障額が設定されています。

条文を読んでみましょう。

50条第3

 障害厚生年金の給付事由となった障害について国民年金法による障害基礎年金を受けることができない場合において、障害厚生年金の額が国民年金法に規定する2級の障害基礎年金の額に4分の3を乗じて得た額(その額に50円未満の端数が生じたときは、これを切り捨て、50円以上100円未満の端数が生じたときは、これを100円に切り上げるものとする。)に満たないときは、当該額とする。

 

 

⑤【H22年出題】

 障害厚生年金の額については、当該障害厚生年金の支給事由となった障害に係る障害認定日の属する月の前月までの被保険者であった期間を、その計算の基礎とする。

 

 

 

 

 

【解答】

⑤【H22年出題】 ×

 障害認定日の属する月の前月までではなく、「障害認定日の属する月」までの被保険者であった期間を、その計算の基礎とします。

 

 条文を読んでみましょう。

51条 

 障害厚生年金の額については、当該障害厚生年金の支給事由となった障害に係る障害認定日の属する月における被保険者であった期間は、その計算の基礎としない。

 

例えば障害認定日が4月に属する場合

1

2

3

4

5

6

 

 

 

障害認定日

 

 

計算に入るのは4月(障害認定日の属する月)までです。

 

解説動画はこちらからどうぞ!毎日コツコツYouTubeチャンネル  

https://youtu.be/tFERuZbLwsI?si=Pm3LvPZaeb2J6PzD

社労士受験のあれこれ

年金制度の歴史をお話します

R6-274 5.27

年金制度のポイントは昭和36年と昭和61年【社労士受験対策】

年金制度の歴史をお話します。

<厚生年金保険と国民年金の誕生>

①船員保険制度

 昭和14年制定、昭和15年施行

 社会保険方式による日本初の公的年金制度

 など

 

②厚生年金保険法

 労働者年金保険法としてスタート

 など

 

③国民年金法

 昭和36年4月より拠出制がスタートしたことによって

国民皆年金の実現!

 

<旧法から新法へ>

基礎年金の登場 昭和61年4月

 ・昭和61年4月1日前を「旧法」、昭和61年4月1日以後を「新法」といいます

 ・年金制度が2階建てになりました

 ・国民年金の被保険者が第1号被保険者、第2号被保険者、第3号被保険者に区分されました

 

⑤新法と旧法の違い

 1 旧法は「縦割り」、新法は「2階建て」

 2 専業主婦は旧法では任意加入、新法では第3号被保険者として強制加入です

 3 船員保険は旧法では独立していましたが、新法では厚生年金に統合されました

 

詳しくは、YouTubeでお話ししています。

YouTubeをご覧ください 

解説動画はこちらからどうぞ!毎日コツコツYouTubeチャンネル  

https://youtu.be/UMR4m6jvQr4?si=Be9bRoLQwbXNt3vy

 

社労士受験のあれこれ

過去問から学ぶ 厚生年金保険法

R6-266 5.19

老齢厚生年金の支給繰上げ【社労士受験対策】

過去問から学びましょう。

今日は厚生年金保険法です。

 

老齢厚生年金の支給繰上げについて条文を読んでみましょう。

附則第7条の31項・2項 (老齢厚生年金の支給の繰上げ)

① 当分の間、次の各号に掲げる者であって、被保険者期間を有し、かつ、60歳以上65歳未満であるもの(国民年金法の任意加入被保険者でないものに限る)は、政令で定めるところにより、65歳に達する前に、実施機関に当該各号に掲げる者の区分に応じ当該者の被保険者の種別に係る被保険者期間に基づく老齢厚生年金の支給繰上げの請求をすることができる。ただし、その者が、その請求があった日の前日において、第42条第2号に該当しないときは、この限りでない。

1) 男子又は女子(第2号厚生年金被保険者であり、若しくは第2号厚生年金被保険者期間を有する者、第3号厚生年金被保険者であり、若しくは第3号厚生年金被保険者期間を有する者又は第4号厚生年金被保険者であり、若しくは第4号厚生年金被保険者期間を有する者に限る。)であって昭和36年4月2日以後に生まれた者

2) 女子(第1号厚生年金被保険者であり、又は第1号厚生年金被保険者期間を有する者に限る。)であって昭和41年4月2日以後に生まれた者

※(3)と(4)は省略します。

② 繰上げの請求は、国民年金法の老齢基礎年金の支給繰上げの請求を行うことができる者にあっては、これらの請求と同時に行わなければならない

 

1)と(2)は、特別支給の老齢厚生年金の支給開始年齢の引上げが完了し、老齢厚生年金の支給開始年齢が65歳からとなる世代です。 

 この世代は、60歳以上65歳未満の間に、老齢厚生年金の支給繰上げの請求をすることができます。

 

60

65

 

     老齢厚生年金

 

 

     老齢基礎年金

 

 

過去問をどうぞ!

①【R4年出題】

 老齢厚生年金の支給繰上げの請求は、老齢基礎年金の支給繰上げの請求を行うことができる者にあっては、その請求を同時に行わなければならない。

 

 

 

 

 

【解答】

①【R4年出題】 〇

 老齢厚生年金の支給繰上げと老齢基礎年金の支給繰上げの請求は同時に行わなければなりません。

(附則第7条の3第2項)

 

 

②【R4年出題】

 昭和3841日生まれの男性が老齢厚生年金の支給繰上げの請求を行い、600か月から老齢厚生年金の受給を開始する場合、その者に支給する老齢厚生年金の額の計算に用いる減額率は24パーセントとなる。

 

 

 

 

 

【解答】

②【R4年出題】 〇

 繰り上げた老齢厚生年金の額は、政令で定める額を減じた額となります。

(附則第7条の3第4項)

 減額率は、「1,000分の4に請求日の属する月から65歳に達する日の属する月の前月までの月数を乗じて得た率」です。

 問題文の場合は、1,000分の4×60か月=24%です。

(令6条の3)

 なお、昭和3741日以前生まれの場合は、1,000分の4ではなく「1,000分の5」で計算します。

 

解説動画はこちらからどうぞ!毎日コツコツYouTubeチャンネル  

https://youtu.be/dRUwq3C27Xw?si=nGj_l5YbRfo-zN8H

社労士受験のあれこれ

過去問から学ぶ 厚生年金保険法

R6-265 5.18

障害の状態にある子の遺族厚生年金の受給権の消滅【社労士受験対策】

過去問から学びましょう。

今日は厚生年金保険法です。

 

 遺族厚生年金を受けることができる遺族は、「配偶者、、父母、又は祖父母で、被保険者又は被保険者であった者の死亡の当時その者によって生計を維持したもの」です。

 このうち、「子、孫」については、「18に達する日以後の最初の3月31までの間にあるか、又は20歳未満障害等級の1級若しくは2級に該当する障害の状態にあり、かつ、現に婚姻をしていないこと」が条件です。

 今日は、障害状態にある子、孫の遺族厚生年金の受給権の消滅についてみていきましょう。

 

条文を読んでみましょう。

63条第2

 子又は孫の有する遺族厚生年金の受給権は、次の各号のいずれかに該当するに至ったときは、消滅する。

1) 子又は孫について、18に達した日以後の最初の331が終了したとき。ただし、子又は孫が障害等級の1級又は2級に該当する障害の状態にあるときを除く。

2) 障害等級の1級又は2級に該当する障害の状態にある子又は孫について、その事情がやんだとき。ただし、子又は孫が18に達する日以後の最初の3月31までの間にあるときを除く。

3) 子又は孫が、20に達したとき。

 

ポイント!

 国民年金法と厚生年金保険法では「障害等級」の定義が異なります。

 国民年金法では、「1級、2級」ですが、厚生年金保険法では「1級、2級、3級」です。

 厚生年金保険法の条文では、「障害等級の1級又は2級」という表現に注意してください。厚生年金保険法の条文で単に「障害等級」と書かれていれば、1級、2級、3級です。「障害等級の1級又は2級」と書かれていれば1級と2級限定です。3級は含まれません。

 

1)について

18歳に達した日以後の最初の331日が終了したときに失権

18歳年度末時点で1級・2級のときは失権しない。

2)について

1級・2級に該当しなくなったときは失権

※障害要件を満たさなくなっても18歳の年度末までは失権しない。

3)について

1級・2級でも20歳に達したときは失権

 

 

では、過去問をどうぞ!

①【H27年出題】※改正による修正あり 

 老齢厚生年金の受給権者(保険料納付済期間と保険料免除期間とを合算した期間が25年以上である者に限る。)が死亡したことにより、子が遺族厚生年金の受給権者となった場合において、その子が障害等級3級に該当する障害の状態にあるときであっても、18歳に達した日以後の最初の331日が終了したときに、子の有する遺族厚生年金の受給権は消滅する。

 

 

 

 

 

【解答】

①【H27年出題】 〇

 障害の状態にあるときでも障害等級が3の場合は18歳に達した日以後の最初の331日が終了したときは、子の遺族厚生年金の受給権は消滅します。

(第63条第2項第1号)

 

 

②【R1年出題】

 障害等級2級に該当する障害の状態にある子に遺族厚生年金の受給権が発生し、16歳のときに障害等級3級に該当する障害の状態になった場合は、18歳に達した日以後の最初の331日が終了したときに当該受給権は消滅する。一方、障害等級2級に該当する障害の状態にある子に遺族厚生年金の受給権が発生し、19歳のときに障害等級3級に該当する障害の状態になった場合は、20歳に達したときに当該受給権は消滅する。

 

 

 

 

 

【解答】

②【R1年出題】 ×

前半は正しいです。

 

遺族厚生年金の

受給権発生

16

3級に該当

18歳年度末

失権

 

 

 

 

 

後半は誤りです。

遺族厚生年金の

受給権発生(2級)

18歳年度末

2級)

▼(失権しない)

19

3

▼失権

 

 

 

 2級に該当する子が19歳のときに3級に該当した場合は、「20歳に達したとき」ではなく、12級に該当しなくなったとき(3級に該当したとき)に失権します。

(第63条第2項第1号)

 

解説動画はこちらからどうぞ!毎日コツコツYouTubeチャンネル  

https://youtu.be/CNCPTQ257ZA?si=e_2SlaLvPV8-0eOi

社労士受験のあれこれ

過去問から学ぶ 厚生年金保険法

R6-251 5.4

老齢厚生年金と遺族厚生年金の調整【社労士受験対策】

過去問から学びましょう。

今日は厚生年金保険法です。

 

 

老齢厚生年金と遺族厚生年金の両方の受給権を得た場合の調整をみていきましょう。

 

条文を読んでみましょう。

64条の2

 遺族厚生年金(その受給権者が65歳に達しているものに限る)は、その受給権者が老齢厚生年金(加給年金額が加算された老齢厚生年金にあっては、加給年金額を除いた額とする。)の受給権を有するときは、当該老齢厚生年金の額に相当する部分の支給を停止する

 

 ★ 65歳以上の場合、遺族厚生年金と老齢厚生年金は併給できます。

ただし、老齢厚生年金は全額支給されますが、遺族厚生年金は「老齢厚生年金の額に相当する部分」の支給が停止されます。

 

■ 遺族厚生年金  老齢厚生年金の場合

  遺族厚生年金は、老齢厚生年金との差額部分が支給されます。

老齢厚生年金

 

遺族厚生年金

 

 

   支給される

 

   支給される

 

   支給停止

老齢厚生年金の額に相当する部分

 

■ 遺族厚生年金  老齢厚生年金の場合

  遺族厚生年金は、全額支給停止されます。

老齢厚生年金

 

遺族厚生年金

 

 

  支給される

 

 

 

  支給停止

 

 

 

 

★ 遺族厚生年金と65歳前の「特別支給の老齢厚生年金」は併給できません。どちらかを選択することになります。

 

 

過去問をどうぞ!

①【H29年出題】

 昭和2742日生まれの遺族厚生年金の受給権者が65歳に達し、老齢厚生年金の受給権を取得した場合、当該遺族厚生年金は、当該老齢厚生年金の額(加給年金額が加算されている場合は、その額を除く。)に相当する部分の支給が停止される。

 

 

 

 

 

【解答】

①【H29年出題】  〇

 遺族厚生年金の額が老齢厚生年金の額よりも高い場合は、遺族厚生年金は、老齢厚生年金との差額部分が支給されます。

(第64条の2)

 

 

②【R3年出題】

 昭和28410日生まれの女性は、65歳から老齢基礎年金を受給し、老齢厚生年金は繰下げし70歳から受給する予定でいたが、配偶者が死亡したことにより、女性が68歳の時に遺族厚生年金の受給権を取得した。この場合、68歳で老齢厚生年金の繰下げの申出をせずに、65歳に老齢厚生年金を請求したものとして遡って老齢厚生年金を受給することができる。また、遺族厚生年金の受給権を取得してからは、その老齢厚生年金の年金額と遺族厚生年金の年金額を比較して遺族厚生年金の年金額が高ければ、その差額分を遺族厚生年金として受給することができる。

 

 

 

 

 

 

【解答】

②【R3年出題】 〇

ポイント!

 「繰上げ」は、老齢基礎年金と老齢厚生年金を同時に繰上げ請求しなければなりません。

「繰下げ」は、老齢基礎年金と老齢厚生年金のどちらか一方でも可能です。

 

 繰下げ待機中の68歳で遺族厚生年金の受給権を取得した場合、遡って65歳に達した月の翌月から老齢厚生年金を受給することができます。ただし、繰下げしませんので増額されません。

 なお、老齢厚生年金の繰下げの申出をすることもできます。その場合の増額率は遺族厚生年金の受給権を取得した時点で計算され、遺族厚生年金の受給権が発生した月の翌月から支給されます。

 

 老齢厚生年金の年金額と遺族厚生年金の年金額を比較して遺族厚生年金の年金額が高ければ、その差額分を遺族厚生年金として受給することができます。 

(第44条の3、第64条の2)

 

解説動画はこちらからどうぞ!毎日コツコツYouTubeチャンネル  

https://youtu.be/0u-jhPghGlA?si=J1Dmk6WorHWeAqqu

社労士受験のあれこれ

過去問から学ぶ 厚生年金保険法

R6-250 5.3

65歳以上の配偶者の遺族厚生年金の額【社労士受験対策】

過去問から学びましょう。

今日は厚生年金保険法です。

 

 

今日は遺族厚生年金の額の算定方法をみていきます。

 

条文を読んでみましょう。

60条第1項、附則第17条の2

① 遺族厚生年金の額は、次の各号に掲げる区分に応じ、当該各号に定める額とする。ただし、遺族厚生年金の受給権者が当該遺族厚生年金と同一の支給事由に基づく国民年金法による遺族基礎年金の支給を受けるときは、1に定める額とする。

(1) 死亡した被保険者又は被保険者であった者の被保険者期間を基礎として第43条第1項の規定(老齢厚生年金の額)の例により計算した額の4分の3に相当する額。ただし、短期要件のいずれかに該当することにより支給される遺族厚生年金については、その額の計算の基礎となる被保険者期間の月数が300に満たないときは、これを300として計算した額とする。

(2)  老齢厚生年金の受給権を有する配偶者65に達している者に限る。)が遺族厚生年金の受給権を取得したとき 

1に定める額又は次のイ及びロに掲げる額を合算した額のうちいずれか多い額

イ 1に定める額に3分の2を乗じて得た額

ロ 遺族厚生年金の受給権者の老齢厚生年金の額(加給年金額が加算された老齢厚生年金にあっては、加給年金額を除いた額とする。)2分の1を乗じて得た額

 

1遺族厚生年金の額の原則の算出方法

死亡した者の老齢厚生年金の報酬比例部分の額 × 4分の3

 

2老齢厚生年金の受給権を有する65歳以上の配偶者の場合

  次のうち、どちらか高い方の額になります。

1の計算方法による額

    又は

・「1の額×3分の2」+「本人の老齢厚生年金の額×2分の1

 

★具体的に計算しましょう。

 例えば、夫が死亡し、65歳以上で老齢厚生年金の受給権を有する妻が遺族厚生年金を受ける場合で、死亡した夫の老齢厚生年金が80万円、妻の老齢厚生年金が50万円の場合の遺族厚生年金の額はのどちらか高い方になります。

死亡した者の老齢厚生年金の報酬比例部分の額 × 4分の3

 80万円 × 4分の3 = 60万円

 

の額×3分の2」+「本人の老齢厚生年金の額×2分の1」

「60万円×3分の2」+「50万円×2分の1」= 65万円

 

遺族厚生年金の額は、高い方の65万円になります。

 

 

※なお、遺族厚生年金と同一の支給事由に基づく国民年金法による遺族基礎年金の支給を受けるときは、の額になります。

 

 

では、過去問をどうぞ!

①【H28年出題】

 被保険者が死亡したことによる遺族厚生年金の額は、死亡した者の被保険者期間を基礎として同法第43条第1項の規定の例により計算された老齢厚生年金の額の4分の3に相当する額とする。この額が、遺族基礎年金の額に4分の3を乗じて得た額に満たないときは、当該4分の3を乗じて得た額を遺族厚生年金の額とする。

 

 

 

 

 

【解答】

①【H28年出題】 ×

 遺族厚生年金の額には、最低保障額は設定されていません。

(第60条第1項)

 

 

②【R3年出題】

 63歳の被保険者の死亡により、その配偶者(老齢厚生年金の受給権を有し、65歳に達している者とする。)が遺族厚生年金を受給したときの遺族厚生年金の額は、死亡した被保険者の被保険者期間を基礎として計算した老齢厚生年金の額の4分の3に相当する額と、当該遺族厚生年金の受給権者の有する老齢厚生年金の額に3分の2を乗じて計算した額のうちいずれか多い額とする。

 

 

 

 

 

 

【解答】

②【R3年出題】 ×

 63歳の被保険者の死亡により、その配偶者(老齢厚生年金の受給権を有し、65歳に達している者とする。)に支給される遺族厚生年金の額は、次のうちいずれか高い方です。

・ 死亡した被保険者の被保険者期間を基礎として計算した老齢厚生年金の額の4分の3に相当する額(Aとします)

・ 「Aの額に3分の2を乗じて得た額」と「配偶者の老齢厚生年金の額(加給年金額を除いた額とする。)に2分の1を乗じて得た額」を合算した額

(第60条第1項第2号、附則第17条の2第1項)

 

解説動画はこちらからどうぞ!毎日コツコツYouTubeチャンネル  

https://youtu.be/moTrbpuyc4w?si=b2W9mJXG4gHKW6gS

社労士受験のあれこれ

過去問から学ぶ 厚生年金保険法

R6-249 5.2

育児休業等を終了した際の標準報酬月額の改定【社労士受験対策】

過去問から学びましょう。

今日は厚生年金保険法です。

 

条文を読んでみましょう。

23条の2 (育児休業等を終了した際の改定)

① 実施機関は、育児・介護休業法に規定する育児休業等を終了した被保険者が、育児休業等終了日において子であって、当該育児休業等に係る3歳に満たないものを養育する場合において、その使用される事業所の事業主を経由して主務省令で定めるところにより実施機関に申出をしたときは、育児休業等終了日の翌日が属する月以後3月間(育児休業等終了日の翌日において使用される事業所で継続して使用された期間に限るものとし、かつ、報酬支払の基礎となった日数が17日未満である月があるときは、その月を除く)に受けた報酬の総額をその期間の月数で除して得た額を報酬月額として、標準報酬月額を改定する。ただし、育児休業等終了日の翌日に産前産後休業を開始している被保険者は、この限りでない。

② 改定された標準報酬月額は、育児休業等終了日の翌日から起算して2月を経過した日の属する月の翌月からその年の8月(当該翌月が7月から12月までのいずれかの月である場合は、翌年の8月)までの各月の標準報酬月額とする。

③ 第2号厚生年金被保険者及び第3号厚生年金被保険者について、①の規定を適用する場合においては、同項中「その使用される事業所の事業主を経由して主務省令」とあるのは、「主務省令」とする。 

 

《例えば、510日に育児休業等を終了し、3歳未満の子を養育している場合〉

★育児休業等終了日の翌日が属する月以後3月間(5月・6月・7)の報酬の総額をその期間の月数で除して得た額(平均額)を報酬月額として、標準報酬月額を改定します。

★3月間のうち、報酬支払基礎日数が17日未満の月があるときは、その月は除いて平均額を出します。

 

 

では、過去問をどうぞ!

①【R3年出題】

 育児休業等を終了した際の標準報酬月額の改定若しくは産前産後休業を終了した際の標準報酬月額の改定を行うためには、被保険者が現に使用されている事業所において、育児休業等終了日又は産前産後休業終了日の翌日が属する月以後3か月間の各月とも、報酬支払の基礎となった日数が17日以上でなければならない。

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

①【R3年出題】 ×

 育児休業等を終了した際の改定も産前産後休業を終了した際の改定も、報酬支払の基礎となった日数が17日未満の月は除いて報酬月額を計算します。

(第23条の21項、第23条の3第1項)

 

 

②【R1年出題】

 月給制である給与を毎月末日に締め切り、翌月10日に支払っている場合、420日に育児休業から職場復帰した被保険者の育児休業等終了時改定は、510日に支払った給与、610日に支払った給与及び710日に支払った給与の平均により判断する。

 

 

 

 

【解答】

②【R1年出題】 ×

 「育児休業等終了日の翌日が属する月以後3月間に受けた報酬の総額」で算定します。

 4月20日に育児休業から復帰した場合は、「410日に支払った給与」、「510日に支払った給与」、「610日に支払った給与」の平均で判断します。なお、報酬支払基礎日数が17日未満の月は除外して平均します。

4月

5

6

育児休業等終了日の翌日(420日)が属する月

 

 

育児休業等終了日の翌日が属する月以後3月間

(第23条の2第1項)

 

 

③【H29年出題】

 平成28531日に育児休業を終えて同年61日に職場復帰した3歳に満たない子を養育する被保険者が、育児休業等終了時改定に該当した場合、その者の標準報酬月額は同年9月から改定される。また、当該被保険者を使用する事業主は、当該被保険者に対して同年10月に支給する報酬から改定後の標準報酬月額に基づく保険料を控除することができる。

 

 

 

 

 

 

【解答】

③【H29年出題】 〇

5月

6月

7月

8月

9

 

育児休業等終了日の翌日(61日)が属する月

 

 

育児休業等終了日の翌日から起算して2月を経過した日の属する月の翌月

 

育児休業等終了日の翌日が属する月以後3月間

改定

 5月31日に育児休業を終了し、61日に職場復帰した場合、育児休業等終了日の翌日(61日)が属する月以後3月間(6月・7月・8月)に受けた報酬の総額をその期間の月数で除して得た額を報酬月額として、標準報酬月額を改定します。

 標準報酬月額は、育児休業等終了日の翌日(61日)から起算して2月を経過した日の属する月の翌月9月)から改定されます。

 事業主は、「被保険者の負担すべき前月標準報酬月額に係る保険料」を報酬から控除できます。改定された9月の保険料は、10月に支給する報酬から控除することができます。

(第23条の2第2項、第84条第1項)

 

解説動画はこちらからどうぞ!毎日コツコツYouTubeチャンネル  

https://youtu.be/E-3tqfV9qx4?si=3NLl0BWOX4zKEGQn

社労士受験のあれこれ

過去問から学ぶ 厚生年金保険法

R6-231 4.14

社労士受験のための 遺族厚生年金が支給される条件    

過去問から学びましょう。

今日は厚生年金保険法です。

 

 

遺族厚生年金の支給要件の条文を読んでみましょう。

58条第1

 遺族厚生年金は、被保険者又は被保険者であった者が次の各号のいずれかに該当する場合に、その者の遺族に支給する。ただし、又はに該当する場合にあっては、死亡した者につき、死亡日の前日において、死亡日の属する月の前々月までに国民年金の被保険者期間があり、かつ、当該被保険者期間に係る保険料納付済期間と保険料免除期間とを合算した期間が当該被保険者期間の3分の2に満たないときは、この限りでない。

被保険者(失踪の宣告を受けた被保険者であった者であって、行方不明となった当時被保険者であったものを含む。)が、死亡したとき。

 被保険者であった者が、被保険者の資格を喪失した後に、被保険者であった間に初診日がある傷病により当該初診日から起算して5年を経過する日前に死亡したとき。

 障害等級の1級又は2級に該当する障害の状態にある障害厚生年金の受給権者が、死亡したとき。

 老齢厚生年金の受給権者(保険料納付済期間、保険料免除期間及び合算対象期間を合算した期間が25年以上である者に限る。)又は保険料納付済期間、保険料免除期間及び合算対象期間を合算した期間が25年以上である者が、死亡したとき。

 

<保険料納付要件>

の場合は、「死亡日の前日の保険料納付要件」が問われます。

・原則

 死亡日の属する月の前々月までに国民年金の被保険者期間があり、かつ、当該被保険者期間中に、保険料納付済期間と保険料免除期間とを合算した期間が3分の2以上あること。

・特例

 令和841日前に死亡した場合(死亡日に65歳未満であること)は、死亡日の属する月の前々月までの1年間に滞納期間がないこと。(S60法附則第64条第2項)

 

過去問をどうぞ!

①【H28年出題】

 20歳未満の厚生年金保険の被保険者が死亡した場合、死亡した者によって生計を維持していた一定の遺族に遺族厚生年金が支給される。

 

 

 

 

 

【解答】

①【H28年出題】 〇

 20歳未満でも、「厚生年金保険の被保険者」が死亡した場合は、に該当し、遺族厚生年金の支給条件を満たします。

(第58条第1項第1号)

 

 

②【H28年出題】

 保険料納付要件を満たしている被保険者が行方不明となり、その後失踪の宣告を受けた場合、死亡した者によって生計を維持していた一定の遺族に遺族厚生年金が支給される。

 

 

 

 

【解答】

②【H28年出題】 〇

「厚生年金保険の被保険者が死亡したとき」の被保険者には、「失踪の宣告を受けた被保険者であった者であって、行方不明となった当時被保険者であったもの」も含まれます。

(第58条第1項第1号)

 

 

③【H28年出題】

 保険料納付要件を満たした厚生年金保険の被保険者であった者が被保険者の資格を喪失した後に、被保険者であった間に初診日がある傷病により、当該初診日から起算して5年を経過する日前に死亡した場合、死亡した者によって生計を維持していた一定の遺族に遺族厚生年金が支給される。

 

 

 

 

 

 

【解答】

③【H28年出題】 〇

 初診日に厚生年金保険の被保険者であった者が、資格喪失後にその傷病により、その初診日から起算して5年以内に死亡した場合は、遺族厚生年金の支給要件を満たします。「初診日」から5年以内です。「喪失日」からと間違えないようにしましょう。

(第58条第1項第2号)

 

 

 

④【H28年出題】※改正による修正あり

 国民年金の第1号被保険者期間のみを有していた者が、離婚時みなし被保険者期間を有するに至ったことにより老齢厚生年金の受給権を取得した後に死亡した場合、死亡した者によって生計を維持していた一定の遺族に遺族厚生年金が支給される。なお、設問の者は、保険料納付済期間、保険料免除期間及び合算対象期間を合算した期間が25年以上である。

 

 

 

 

 

【解答】

④【H28年出題】 〇

には、「離婚時みなし被保険者期間を有する者」が含まれます。

 国民年金の第1号被保険者期間しか有していない者でも、離婚時みなし被保険者期間を有することで、老齢厚生年金の受給権が発生します。そのような者が死亡した場合、要件を満たせば、一定の遺族に遺族厚生年金が支給されます。

(第58条第1項第4号、第78条の11

 

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社労士受験のあれこれ

過去問から学ぶ 厚生年金保険法

R6-230 4.13

(厚年)任意適用事業所の認可を受けなければならない事業主     

過去問から学びましょう。

今日は厚生年金保険法です。

 

「任意適用事業所」の認可について条文を読んでみましょう。

6条第3項、4

③ 強制適用事業所以外の事業所の事業主は、厚生労働大臣の認可を受けて、当該事業所を適用事業所とすることができる。

④ 認可を受けようとするときは、当該事業所の事業主は、当該事業所に使用される者(12条(適用除外)に規定する者を除く。)2分の1以上の同意を得て、厚生労働大臣に申請しなければならない。

 

 

「強制適用事業所」と任意適用事業所を整理しましょう。

個人経営

法人

適用業種

非適用業種

業種・人数

問わず

5人以上

5人未満

5人以上

5人未満

強制

任意

任意

任意

強制

 

 なお、令和410月から、常時5人以上の従業員を使用する士業の個人事業所(弁護士、公認会計士その他政令で定める者が法令の規定に基づき行うこととされている法律又は会計に係る業務を行う事業)は、強制適用事業になっています。

 

では、過去問をどうぞ!

①【R1年出題】

 常時5人以上の従業員を使用する個人経営の畜産業者である事業主の事業所は、強制適用事業所となるので、適用事業所となるために厚生労働大臣から任意適用事業所の認可を受ける必要はない。

 

 

 

 

 

【解答】

①【R1年出題】 × 

 「農業、林業、漁業」は、非適用業種ですので、常時5人以上の従業員を使用する個人経営の畜産業者である事業主は、適用事業所となるためには、厚生労働大臣から任意適用事業所の認可を受ける必要があります。

(第6条第3項)

 

 

②【R1年出題】

 個人経営の青果商である事業主の事業所は、常時5人以上の従業員を使用していたため、適用事業所となっていたが、その従業員数が4人になった。この場合、適用事業所として継続するためには、任意適用事業所の認可申請を行う必要がある。

 

 

 

 

 

 

【解答】

②【R1年出題】 ×

 常時5人以上の従業員を使用する個人経営の青果商は強制適用事業所です。従業員数が4人になったとしても、任意適用事業所の認可があったとみなされ、適用事業所の資格は継続します。任意適用事業所の認可申請を行う必要はありません。

(第7条)

 

 

③【H28年出題】

 その事業所を適用事業所にするためには任意適用事業所の認可を受けなければならない事業主はどれか。

ア 常時5人の従業員を使用する、個人経営の旅館の事業主

イ 常時5人の従業員を使用する、個人経営の貨物積み卸し業の事業主

ウ 常時5人の従業員を使用する、個人経営の理容業の事業主

エ 常時使用している船員(船員法第1条に規定する船員)が5人から4人に減少した船舶所有者

オ 常時5人の従業員を使用する、個人経営の学習塾の事業の事業主

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

③【H28年出題】

ア 常時5人の従業員を使用する、個人経営の旅館の事業主について

 「宿泊業、飲食サービス業」は非適用業種です。個人経営の旅館の事業主は、その事業所を適用事業所にするためには任意適用事業所の認可を受けなければなりません。

 

イ 常時5人の従業員を使用する、個人経営の貨物積み卸し業の事業主について

 「貨物積み卸し業」は、適用業種です。常時5人の従業員を使用する、個人経営の貨物積み卸し業の事業所は強制適用事業所ですので、認可は不要です。

 

ウ 常時5人の従業員を使用する、個人経営の理容業の事業主について

 「理容業、美容業」、「娯楽業」は非適用業種です。個人経営の理容業の事業主は、その事業所を適用事業所にするためには任意適用事業所の認可を受けなければなりません。

 

エ 常時使用している船員が5人から4人に減少した船舶所有者について

 「船員法第1条に規定する船員として船舶所有者に使用される者が乗り組む船舶」は厚生年金保険の強制適用事業所です。人数に関係なく強制適用事業所となります。

(法第6条第1項第3号)

 

オ 常時5人の従業員を使用する、個人経営の学習塾の事業の事業主について

 「教育、学習支援業」は適用業種です。常時5人の従業員を使用する、個人経営の学習塾の事業は強制適用事業所ですので、認可は不要です。

 

 

適用事業所にするためには任意適用事業所の認可を受けなければならない事業主は、 アとウです。 

 

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社労士受験のあれこれ

過去問から学ぶ 厚生年金保険法

R6-216

R6.3.30 加給年金額の調整(老齢厚生年金と障害基礎年金)

過去問から学びましょう。

今日は厚生年金保険法です。

 

「加給年金額」が加算される条件を条文で読んでみましょう。

44条第1項 (加給年金額)

 老齢厚生年金(その年金額の計算の基礎となる被保険者期間の月数が240以上であるものに限る。)の額は、受給権者がその権利を取得した当時(その権利を取得した当時、当該老齢厚生年金の額の計算の基礎となる被保険者期間の月数が240未満であったときは、在職定時改定又は退職時改定により当該月数が240以上となるに至った当時。)その者によって生計を維持していたその者の65歳未満の配偶者又は(18歳に達する日以後の最初の331日までの間にある子及び20歳未満で障害等級の1級若しくは2級に該当する障害の状態にある子に限る。)があるときは、老齢厚生年金の額に加給年金額を加算した額とする。 

 ただし、国民年金法の障害基礎年金の規定により加算が行われている子があるとき(当該子について加算する額に相当する部分の全額につき支給を停止されているときを除く。)は、その間、当該子について加算する額に相当する部分の支給を停止する

 

★老齢厚生年金(被保険者期間が240月(20年)以上あること)の受給権を取得した当時、その者によって生計を維持していたその者の65歳未満の配偶者又は子があるときは、加給年金額が加算されます。

(詳しくは、昨日の記事をどうぞ)

 

今日は、ただし以下の部分をみていきます。

65歳以上の者は、障害基礎年金と老齢厚生年金を併給できます。

障害基礎年金に子の加算が行われているときは、その間、老齢厚生年金の子についての加給年金額は支給停止されます。

障害基礎年金と老齢厚生年金に二重に子に対する加給年金額が加算されることを防ぐための規定です。

 

老齢厚生年金

 

→子の加給年金額(支給停止)

障害基礎年金

 

→子の加算額が加算される

 

 

 

過去問をどうぞ!

①【H24年出題】

65歳に達している受給権者に係る老齢厚生年金と障害基礎年金の併給について、受給権者に子がある場合であって、障害基礎年金の子に対する加算額が加算されるとき(当該子について加算する額に相当する部分の全額につき支給を停止されているときを除く。)は、老齢厚生年金の当該子に対する加給年金額に相当する部分を支給停止する。

 

 

 

 

 

 

【解答】

①【H24年出題】 〇 

 老齢厚生年金と障害基礎年金を併給する場合、障害基礎年金の子に対する加算額が加算されるときは、老齢厚生年金の子に対する加給年金額は支給が停止されます。

(第44条第1項)

 

 

 

②【H29年出題】

 子の加算額が加算された障害基礎年金の支給を受けている者に、当該子に係る加給年金額が加算された老齢厚生年金が併給されることとなった場合、当該老齢厚生年金については、当該子について加算する額に相当する部分の支給が停止される。

 

 

 

 

 

【解答】

②【H29年出題】 〇 

 ①と同じ問題です。子の加算額が加算された障害基礎年金と子に係る加給年金額が加算された老齢厚生年金が併給される場合は、老齢厚生年金の子の加給年金額は支給が停止されます。

(第44条第1項)

 

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https://youtu.be/rLr68qJSwg8?si=8puPV1XSCd2j-Fac

社労士受験のあれこれ

過去問から学ぶ 厚生年金保険法

R6-215

R6.3.29 加給年金額が加算される条件

過去問から学びましょう。

今日は厚生年金保険法です。

 

「加給年金額」が加算される条件を条文で読んでみましょう。

44条第1項 (加給年金額)

 老齢厚生年金(その年金額の計算の基礎となる被保険者期間の月数が240以上であるものに限る。)の額は、受給権者がその権利を取得した当時(その権利を取得した当時、当該老齢厚生年金の額の計算の基礎となる被保険者期間の月数が240未満であったときは、在職定時改定又は退職時改定により当該月数が240以上となるに至った当時。)その者によって生計を維持していたその者の65歳未満の配偶者又は(18歳に達する日以後の最初の331日までの間にある子及び20歳未満で障害等級の1級若しくは2級に該当する障害の状態にある子に限る。)があるときは、老齢厚生年金の額に加給年金額を加算した額とする。 

 ただし、国民年金法の障害基礎年金の規定により加算が行われている子があるとき(当該子について加算する額に相当する部分の全額につき支給を停止されているときを除く。)は、その間、当該子について加算する額に相当する部分の支給を停止する。

 

 

加給年金額が加算される要件を確認しましょう。

★老齢厚生年金(被保険者期間が240月(20年)以上あること)の受給権を取得した当時、その者によって生計を維持していたその者の65歳未満の配偶者又は子があるときに加給年金額が加算されます。

 

★老齢厚生年金の受給権を取得した当時、被保険者期間が240月未満の場合

→老齢厚生年金の受給権取得後も厚生年金保険に加入し、在職定時改定又は退職時改定で年金額が再計算されたときに240月以上になった場合は、そのときに生計を維持していたその者の65歳未満の配偶者又は子があるときは、加給年金額が加算されます。

 

★加給年金額が加算される老齢厚生年金は、被保険者期間が240月(20年)以上あることが条件ですが、中高齢の資格期間短縮特例に該当する場合は、15年~19年でも要件を満たします。

 

では、過去問をどうぞ!

H30年出題】

 被保険者である老齢厚生年金の受給権者は、その受給権を取得した当時、加給年金額の対象となる配偶者がいたが、老齢厚生年金の額の計算の基礎となる被保険者期間の月数が240未満であったため加給年金額が加算されなかった。その後、被保険者資格を喪失した際に、被保険者期間の月数が240以上になり、当該240以上となるに至った当時、加給年金額の対象となる配偶者がいたとしても、当該老齢厚生年金の受給権を取得した当時における被保険者期間が240未満であるため、加給年金額が加算されることはない。

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

H30年出題】 × 

 被保険者資格を喪失し、年金額を再計算した際に、被保険者期間の月数が240以上になり、その時点で、加給年金額の対象となる配偶者がいた場合は、加給年金額が加算されます。

(第44条第1項) 

 

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社労士受験のあれこれ

過去問から学ぶ 厚生年金保険法

R6-200

R6.3.14 受給権者の申出による支給停止

過去問から学びましょう。

今日は厚生年金保険法です。

 

条文を読んでみましょう。

38条の2第1項・3項 (受給権者の申出による支給停止)

① 年金たる保険給付(この法律の他の規定又は他の法令の規定によりその全額につき支給を停止されている年金たる保険給付を除く。)は、その受給権者の申出により、その全額の支給を停止する。ただし、この法律の他の規定又は他の法令の規定によりその額の一部につき支給を停止されているときは、停止されていない部分の額の支給を停止する。

③ ①の申出は、いつでも、将来に向かって撤回することができる

 

 

 年金の支給停止を希望する受給権者は、申出により年金の「全額」を支給停止(辞退)することができます。

 申出により辞退できるのは「全額」です。一部だけの辞退はできません。

 また、いつでも、支給停止の撤回の申出をすることができます。

 

過去問をどうぞ!

①【R2年出題】

 年金たる保険給付は、厚生年金保険法の他の規定又は同法以外の法令の規定によりその額の一部につき支給を停止されている場合は、その受給権者の申出により、停止されていない部分の額の支給を停止することとされている。

 

 

②【H26年出題】

 受給権者の申出による年金たる保険給付の支給停止について、この申出は、老齢基礎年金と老齢厚生年金のような支給事由が同一の年金がある場合には同時に行わなければならない。

 

③【H20年出題】

 厚生年金保険法第38条の2に規定される受給権者の申出による年金たる保険給付の支給停止は、申出を行った日の属する月の翌月から支給停止される。また、支給停止の申出を撤回したときは、その旨の申出を行った日の属する月の翌月から支給が開始される。

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

①【R2年出題】 〇 

 年金がその額の一部につき支給を停止されている場合は、「停止されていない部分の額」の支給停止の申出をすることができます。

(第38条の21項ただし書)

 

 

②【H26年出題】 × 

 老齢基礎年金と老齢厚生年金のように支給事由が同一の年金がある場合には同時に行わなければならない、という規定はありません。

 老齢基礎年金、老齢厚生年金はそれぞれ別個に支給停止の申出ができます。

 

<特例があります>

2以上の種別の被保険者であった期間を有する場合は特例があります。

7823

2以上の種別の被保険者であった期間を有する者に係る年金たる保険給付の受給権者について、一の期間に基づく第38条の2第1項に規定する年金たる保険給付についての支給停止の申出又は撤回は、当該一の期間に基づく年金たる保険給付と同一の支給事由に基づく他の期間に基づく年金たる保険給付についての当該申出又は当該撤回と同時に行わなければならない

 

 

 ③【H20年出題】 〇 

・受給権者が支給停止の申出をしたとき

→申出を行った日の属する月の翌月から支給停止されます。

・支給停止の申出を撤回したとき

→撤回の申出を行った日の属する月の翌月から支給が開始されます。

条文を確認しましょう。

36条第2

 年金は、その支給を停止すべき事由が生じたときは、その事由が生じた月の翌月からその事由が消滅したまでの間は、支給しない。

 

解説動画はこちらからどうぞ!毎日コツコツYouTubeチャンネル  

https://youtu.be/75L-iVIA3z4?si=yIj_ECGJZUndxTGK

社労士受験のあれこれ

過去問から学ぶ 厚生年金保険法

R6-199

R6.3.13 併給可能な組み合わせ

過去問から学びましょう。

今日は厚生年金保険法です。

 

 

条文を読んでみましょう。

38条第1項、附則第17条 (併給の調整)

障害厚生年金は、その受給権者が他の年金たる保険給付又は国民年金法による年金たる給付(当該障害厚生年金と同一の支給事由に基づいて支給される障害基礎年金を除く。)を受けることができるときは、その間、その支給を停止する。

老齢厚生年金の受給権者が他の年金たる保険給付(遺族厚生年金(その受給権者が65に達しているものに限る。)を除く。)又は同法による年金たる給付(老齢基礎年金及び付加年金並びに障害基礎年金(その受給権者が65に達しているものに限る。)を除く。)を受けることができる場合における当該老齢厚生年金

及び

遺族厚生年金の受給権者が他の年金たる保険給付(老齢厚生年金(その受給権者が65に達しているものに限る。)を除く。)又は同法による年金たる給付(老齢基礎年金及び付加年金(その受給権者が65に達しているものに限る。)障害基礎年金(その受給権者が65に達しているものに限る。)並びに当該遺族厚生年金と同一の支給事由に基づいて支給される遺族基礎年金を除く。)を受けることができる場合における当該遺族厚生年金についても、同様とする。

 

 

★年金は「1人1年金」が原則です。2つ以上の年金を受けることができる場合は、いずれか1つを選択し受給します。なお、選択しなかった年金は支給停止となります。

 

★同じ理由の年金は、基礎年金と厚生年金の2階建てで支給されます。

老齢厚生年金

 

 

障害厚生年金

 

遺族厚生年金

老齢基礎年金

 

 

障害基礎年金

 

遺族基礎年金

 

 

65歳以降のみ可能な組み合わせがあります。

遺族厚生年金

 

 

遺族厚生年金

老齢厚生年金

老齢基礎年金

 

 

老齢基礎年金

 

 

老齢厚生年金

 

 

遺族厚生年金

 

遺族厚生年金

老齢厚生年金

障害基礎年金

 

 

障害基礎年金

 

障害基礎年金

 

 

65歳以上の組み合わせのポイント!

 

老齢・遺族

 

 

老齢・障害

 

 

← 自身が負担した保険料を反映させるため

 

 

 

では、過去問をどうぞ!

①【H30年出題】

 障害厚生年金及び当該障害厚生年金と同一の支給事由に基づく障害基礎年金の受給権者が60歳に達して特別支給の老齢厚生年金の受給権を取得した場合、当該障害厚生年金と当該特別支給の老齢厚生年金は併給されないのでどちらか一方の選択になるが、いずれを選択しても当該障害基礎年金は併給される。

 

 

②【H23年出題】

 障害厚生年金は、老齢基礎年金及び付加年金並びに当該障害厚生年金と同一の支給事由に基づいて支給される障害基礎年金と併給できるが、遺族基礎年金とは併給できない。

 

 

③【H24年出題】

 受給権者が65歳に達している場合、老齢厚生年金は、老齢基礎年金及び付加年金並びに障害基礎年金と併給できるが、遺族基礎年金とは併給できない。

 

 

④【H24年出題】

 受給権者が65歳に達している場合、遺族厚生年金は、老齢基礎年金及び付加年金又は障害基礎年金と併給できる。

 

 

⑤【H26年出題】

 障害基礎年金の受給権者である男性が65歳で遺族厚生年金の受給権を得た場合、それぞれを併給することができる。

 

 

⑥【H28年出題】

 障害等級3級の障害厚生年金の受給権者が65歳になり、老齢基礎年金の受給権を取得したとしても、それらは併給されないため、いずれか一方のみを受給することができるが、遺族厚生年金の受給権者が65歳になり、老齢基礎年金の受給権を取得したときは、それらの両方を受給することができる。

 

 

⑦【R4年出題】

 次のアからオの記述のうち、厚生年金保険法第38条第1項及び同法附則第17条の規定によってどちらか一方の年金の支給が停止されるものの組合せとして正しいものはいくつあるか。ただし、いずれも、受給権者は65歳に達しているものとする。

ア 老齢基礎年金と老齢厚生年金

イ 老齢基礎年金と障害厚生年金

ウ 障害基礎年金と老齢厚生年金

エ 障害基礎年金と遺族厚生年金

オ 遺族基礎年金と障害厚生年金

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

①【H30年出題】 × 

60歳で(A)「障害基礎年金+障害厚生年金」と(B)「特別支給の老齢厚生年金」の受給権がある場合は、(A)と(B)のどちらか一方を選択します。

 (B)を選択した場合、障害基礎年金は併給されません。

(第38条第1項)

 

②【H23年出題】 × 

 障害厚生年金は、当該障害厚生年金と同一の支給事由に基づいて支給される障害基礎年金と併給できます。

 しかし、「老齢基礎年金及び付加年金」、「遺族基礎年金」とは併給できません。

(第38条第1項)

 

 

③【H24年出題】 〇 

65歳に達していても、老齢厚生年金は遺族基礎年金とは併給できません。

(第38条第1項、附則第17条)

 

 

④【H24年出題】 〇

65歳に達している場合、「(老齢基礎年金及び付加年金)+(遺族厚生年金)」又は「(障害基礎年金)+(遺族厚生年金)」の組み合わせができます。

(第38条第1項、附則第17条)

 

 

⑤【H26年出題】 〇

65歳以上の場合、遺族厚生年金と障害基礎年金は併給されます。

(第38条第1項、附則第17条)

 

 

⑥【H28年出題】 〇

65歳以上でも、「障害厚生年金」と「老齢基礎年金」は併給されません。

「遺族厚生年金」と「老齢基礎年金」は65歳以上の場合は併給されます。

(第38条第1項、附則第17条)

 

 

⑦【R4年出題】

ア 老齢基礎年金と老齢厚生年金 → 同一事由なので併給される

イ 老齢基礎年金と障害厚生年金 → 併給されない

ウ 障害基礎年金と老齢厚生年金 → 65歳以上の場合併給される

エ 障害基礎年金と遺族厚生年金 → 65歳以上の場合併給される

オ 遺族基礎年金と障害厚生年金 → 併給されない

 

「どちらか一方の年金の支給が停止されるものの組合せ」は、イとオの2つです。

(第38条第1項、附則第17条) 

 

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社労士受験のあれこれ

過去問から学ぶ 厚生年金保険法

R6-185 

R6.2.28 年金の支給期間と支払期月

過去問から学びましょう。

今日は厚生年金保険法です。

 

 条文を読んでみましょう。

36条 (年金の支給期間及び支払期月)

① 年金の支給は、年金を支給すべき事由が生じた月の翌月から始め、権利が消滅したで終るものとする。

② 年金は、その支給を停止すべき事由が生じたときは、その事由が生じた月の翌月からその事由が消滅したまでの間は、支給しない。

③ 年金は、毎年2月、4月、6月、8月、10月及び126期に、それぞれその前月分までを支払う。ただし、前支払期月に支払うべきであった年金又は権利が消滅した場合若しくは年金の支給を停止した場合におけるその期の年金は、支払期月でない月であっても、支払うものとする。

 

  年金の支給・支給停止は、月単位で行われ、「翌月」から「消滅月」までです。

3月

4月

10月

11

受給権発生

開始

消滅

 

 例えば、3月に年金の受給権が発生し10月に権利が消滅した場合は、年金は4月から10月まで支給されます。

 

 年金は、6期にわけて偶数月に支払われ、後払いです。例えば、2月に支払われる年金は、12月分と1月分です。

 

過去問をどうぞ!

①【H26年出題】

 年金は、年6期に分けて偶数月にそれぞれの前月分までが支払われることとなっており、前支払期月に支払うべきであった年金についても次の偶数月に支払われ、奇数月に支払われることはない。

 

 

②【H28年出題】

 障害認定日において障害等級に該当する程度の障害の状態にある場合の障害厚生年金は、原則として障害認定日の属する月の翌月分から支給される。ただし、障害認定日が月の初日である場合にはその月から支給される。

 

 

③【H30年出題】

 第1号厚生年金被保険者が月の末日に死亡したときは、被保険者の資格喪失日は翌月の1日になるが、遺族厚生年金の受給権は死亡した日に発生するので、当該死亡者の遺族が遺族厚生年金を受給できる場合には、死亡した日の属する月の翌月から遺族厚生年金が支給される。

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

①【H26年出題】 ×

 「前支払期月に支払うべきであった年金又は権利が消滅した場合若しくは年金の支給を停止した場合におけるその期の年金は、支払期月でない月であっても、支払うものとする」という例外があります。例えば、さかのぼって過去の分が支払われる場合などは、奇数月に支払われることがあります。

(第36条第3項)

 

 

②【H28年出題】 × 

 障害認定日に障害等級に該当する程度の障害の状態にある場合は、「障害認定日」に障害厚生年金の受給権が発生します。そのため、障害厚生年金は、障害認定日の属する月の翌月分から支給されます。

 障害認定日が月の初日でも、障害認定日の属する月の翌月分から支給されます。

(第36条第1項)

 

 

③【H30年出題】 〇 

 第1号厚生年金被保険者が月の末日に死亡したときは、死亡した日の翌日(翌月の1日)に資格を喪失します

 一方、遺族厚生年金の受給権は死亡した日に発生し、遺族厚生年金は死亡した日の属する月の翌月から支給されます。

(第14条第1号、第36条第1項)

 

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社労士受験のあれこれ

過去問から学ぶ 厚生年金保険法

R6-184 

R6.2.27 異なる被保険者の種別に係る資格の得喪

過去問から学びましょう。

今日は厚生年金保険法です。

 

厚生年金保険の被保険者は4つの種別に分かれています。(第2条の51項)

第1号厚生年金被保険者 

  → 2号から第4号以外の被保険者(民間企業の会社員等)

第2号厚生年金被保険者

  → 国家公務員共済組合の組合員たる厚生年金保険の被保険者

第3号厚生年金被保険者

  → 地方公務員共済組合の組合員たる厚生年金保険の被保険者

第4号厚生年金被保険者

  → 私立学校教職員共済制度の加入者たる厚生年金保険の被保険者

 

 

 今日は、異なる被保険者の種別に係る資格の得喪です。

 条文を読んでみましょう。

18条の2

① 第2号厚生年金被保険者、第3号厚生年金被保険者又は第4号厚生年金被保険者は、同時に、第1号厚生年金被保険者の資格を取得しない。

② 第1号厚生年金被保険者が同時に第2号厚生年金被保険者、第3号厚生年金被保険者又は第4号厚生年金被保険者の資格を有するに至ったときは、その日に、当該第1号厚生年金被保険者の資格を喪失する。

 

 

では、過去問をどうぞ!

①【R3年出題】

 第1号厚生年金被保険者が同時に第2号厚生年金被保険者の資格を取得するに至ったときは、その日に当該第1号厚生年金被保険者の資格を喪失する。

 

 

②【H28年出題】

 第1号厚生年金被保険者である者が同時に第4号厚生年金被保険者の資格を有することとなった場合、2以上事業所選択届を、選択する年金事務所又は日本私立学校振興・共済事業団に届け出なければならない。

 

 

 

 

 

 

【解答】

①【R3年出題】 〇

 第1号厚生年金被保険者と第2号厚生年金被保険者の資格が同時に適用されることはありません。「その日」に第1号厚生年金被保険者の資格を喪失します。「当日喪失」がポイントです。

(第18条の2)

 

 

②【H28年出題】 × 

 第1号厚生年金被保険者である者が同時に第4号厚生年金被保険者の資格を有することとなった場合は、「その日」に第1号厚生年金被保険者の資格を喪失します。「選択」することはありませんので、2以上事業所選択届の届出は不要です。

(第18条の2)

 

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社労士受験のあれこれ

過去問から学ぶ 厚生年金保険法

R6-173 

R6.2.16 老齢厚生年金の支給要件

過去問から学びましょう。

今日は厚生年金保険法です。

 

条文を読んでみましょう。

42条 

 老齢厚生年金は、被保険者期間を有する者が、次の各号のいずれにも該当するに至ったときに、その者に支給する。

1) 65歳以上であること。

2) 保険料納付済期間と保険料免除期間とを合算した期間が10年以上であること。

 

 老齢厚生年金は、「厚生年金保険の被保険者期間」があり、「65歳以上」で、「保険料納付済期間と保険料免除期間とを合算した期間が10年以上ある(=老齢基礎年金を受けることができる)」場合に支給されます。

 

 

過去問をどうぞ!

①【H24年出題】

 老齢厚生年金の受給資格要件を満たす65歳以上の者が老齢厚生年金を受給するためには、厚生年金保険の被保険者期間が1か月以上必要であり、同要件を満たす60歳以上65歳未満の者が特別支給の老齢厚生年金を受給するためには、当該被保険者期間が1年以上必要である。

 

 

②【H30年出題】

 老齢基礎年金を受給している66歳の者が、平成3041日に被保険者の資格を取得し、同月20日に喪失した(同月に更に被保険者の資格を取得していないものとする。)。当該期間以外に被保険者期間を有しない場合、老齢厚生年金は支給されない。

 

 

 

 

 

 

【解答】

①【H24年出題】 〇 

■65歳以上が対象の老齢厚生年金は、厚生年金保険の被保険者期間が1か月でもあれば、要件を満たします。

■60歳以上65歳未満が対象の特別支給の老齢厚生年金は、厚生年金保険の被保険者期間が1年以上必要です。

(法第42条、法附則第8条)

 

 

②【H30年出題】 × 

 被保険者の資格を取得した月にその資格を喪失したときで、その月にさらに被保険者の資格を取得していない場合は、その月は1か月として被保険者期間に算入されます。(同月得喪といいます。)

 問題文は、老齢基礎年金を受給している66歳の者が、厚生年金保険の被保険者期間を1か月有することになり、要件を満たしますので、老齢厚生年金が支給されます。

(法第19条第2項、第42条) 

 

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社労士受験のあれこれ

過去問から学ぶ 厚生年金保険法

R6-163 

R6.2.6 子・孫の遺族厚生年金の受給権の消滅

過去問から学びましょう。

今日は厚生年金保険法です。

 

 遺族厚生年金の受給権者となる「子又は孫」の要件は、「18歳に達する日以後の最初の3月31日までの間にあるか、又は20歳未満で障害等級の1級若しくは2級に該当する障害の状態にあり、かつ、現に婚姻をしていないこと。」です。(第59条第1項第2号)

 

 では、「子・孫」の遺族厚生年金の受給権の消滅について条文を読んでみましょう。

63条第2

又はの有する遺族厚生年金の受給権は、次の各号のいずれかに該当するに至ったときは、消滅する。

1) 子又は孫について、18に達した日以後の最初の331が終了したとき。ただし、子又は孫が障害等級の1級又は2級に該当する障害の状態にあるときを除く。

2) 障害等級の1級又は2級に該当する障害の状態にある子又は孫について、その事情がやんだとき。ただし、子又は孫が18歳に達する日以後の最初の3月31日までの間にあるときを除く

3) 子又は孫が、20に達したとき。

 

 

さっそく過去問をどうぞ!

①【H27年出題】※改正による修正あり

 老齢厚生年金の受給権者(保険料納付済期間と保険料免除期間とを合算した期間が25年以上である者に限る。)が死亡したことにより、子が遺族厚生年金の受給権者となった場合において、その子が障害等級3級に該当する障害の状態にあるときであっても、18歳に達した日以後の最初の331日が終了したときに、子の有する遺族厚生年金の受給権は消滅する。

 

 

②【R1年出題】

 障害等級2級に該当する障害の状態にある子に遺族厚生年金の受給権が発生し、16歳のときに障害等級3級に該当する障害の状態になった場合は、18歳に達した日以後の最初の331日が終了したときに当該受給権は消滅する。一方、障害等級2級に該当する障害の状態にある子に遺族厚生年金の受給権が発生し、19歳のときに障害等級3級に該当する障害の状態になった場合は、20歳に達したときに当該受給権は消滅する。

 

 

③【H19年出題】

 厚生年金保険法で定める障害等級1級又は2級に該当する障害の状態にある子又は孫が、遺族厚生年金の受給権者である場合に、その事情が止んだとき(18歳に達する日以後の最初の331日までの間にあるときを除く。)又は20歳に達したとき、遺族厚生年金の受給権は消滅する。

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

①【H27年出題】 〇  ※改正による修正あり

 子の遺族厚生年金の受給権は、「18歳に達した日以後の最初の331日が終了したとき」に消滅します。ただし、障害等級1級又は2級の障害の状態にあるときは消滅しません。

 問題文は、「障害等級3級の障害の状態」ですので、18歳に達した日以後の最初の331日が終了したときに、消滅します。

(法第63条第2項第1号)

 

 

②【R1年出題】 × 

(前半部分)正しい

受給権発生      16歳          18歳年度末

▼           ▼            ▼

2

3

                         失権

 遺族厚生年金の受給権発生時は障害等級2級でしたが、その後16歳のときに障害等級3級になりました。18歳に達した日以後の最初の331日が終了したとき「3級」ですので、18歳に達した日以後の最初の331日が終了したときに受給権は消滅します。

 

(後半部分)誤り

受給権発生               18歳年度末  19

▼                    ▼     ▼

2

 

3

                           失権

18歳に達した日以後の最初の331日では2級ですので、その時点では遺族厚生年金の受給権は消滅しません。その後19歳のときに3級になった場合は、その時点で受給権は消滅します。20歳で消滅するは誤りです。

(法第63条第2項)

 

 

③【H19年出題】 〇

 障害等級1級又は2級に該当する障害の状態にある子又は孫の遺族厚生年金の受給権について

・1級又は2級に該当しなくなったとしても、18歳に達する日以後の最初の331日までは受給権は消滅しません。

・例えば、19歳で1級又は2級に該当しなくなった場合は、その時点で受給権は消滅します。

1級又は2級のまま20歳に達したときは、その時点で受給権は消滅します。

(法第63条第2項)

 

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社労士受験のあれこれ

過去問から学ぶ 厚生年金保険法

R6-153 

R6.1.27 障害手当金が支給されないとき 

過去問から学びましょう。

今日は厚生年金保険法です。

 

 

 障害手当金は、以下の要件を満たした場合に支給されます。

初診日に厚生年金保険の被保険者であったこと

・初診日から起算して5年を経過する日までの間におけるその傷病の治った日に、政令で定める程度の障害の状態にあること

 

 しかし、法第56条に該当する場合は、障害手当金は支給されません。

 

条文を読んでみましょう。

56条 

 障害の程度を定めるべき日において次の各号のいずれかに該当する者には、障害手当金を支給しない

1) 年金たる保険給付の受給権者(最後に障害等級に該当する程度の障害の状態(以下この条において「障害状態」という。)に該当しなくなった日から起算して障害状態に該当することなく3年を経過した障害厚生年金の受給権者(現に障害状態に該当しない者に限る。)を除く)

2) 国民年金法による年金たる給付の受給権者(最後に障害状態に該当しなくなった日から起算して障害状態に該当することなく3年を経過した障害基礎年金の受給権者(現に障害状態に該当しない者に限る。)その他の政令で定める者を除く)

3) 当該傷病について国家公務員災害補償法、地方公務員災害補償法若しくは同法に基づく条例、公立学校の学校医、学校歯科医及び学校薬剤師の公務災害補償に関する法律若しくは労働基準法第77条の規定による障害補償、労働者災害補償保険法の規定による障害補償給付、複数事業労働者障害給付若しくは障害給付又は船員保険法による障害を支給事由とする給付を受ける権利を有する者

 

 

 

過去問をどうぞ!

 

①【R4年出題】

 障害手当金の受給要件に該当する被保険者が、障害手当金の障害の程度を定めるべき日において遺族厚生年金の受給権者である場合は、その者に障害手当金は支給されない。

 

 

②【H30年出題】

 在職老齢年金の仕組みにより支給停止が行われている老齢厚生年金を受給している65歳の者が、障害の程度を定めるべき日において障害手当金に該当する程度の障害の状態になった場合、障害手当金は支給される。

 

 

③【H18年出題】

 障害手当金は、年金たる保険給付の受給権者(最後に障害等級に該当する程度の障害の状態に該当しなくなった日から起算して障害状態に該当することなく3年を経過した障害厚生年金の受給権者を除く。)には支給しない。

 

 

④【R3年出題】

 第1号厚生年金被保険者期間中の60歳の時に業務上災害で負傷し、初診日から1年6か月が経過した際に傷病の症状が安定し、治療の効果が期待できない状態(治癒)になった。その障害状態において障害手当金の受給権を取得することができ、また、労災保険法に規定されている障害補償給付の受給権も取得することができた。この場合、両方の保険給付が支給される。

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

①【R4年出題】 〇 

 障害の程度を定めるべき日に年金たる保険給付(老齢厚生年金、障害厚生年金、遺族厚生年金)の受給権者である場合は、原則として障害手当金は支給されません。

※障害の程度を定めるべき日に「国民年金法による年金たる給付の受給権者」である場合も、原則として障害手当金は支給されません。

(法第56条第1号)

 

 

②【H30年出題】 × 

 障害の程度を定めるべき日に老齢厚生年金の受給権者である場合は、障害手当金は支給されません。

(法第56条第1号)

 

 

③【H18年出題】 〇 

 障害手当金は、年金たる保険給付の受給権者には、原則として支給されません。

 ただし、障害厚生年金の受給権者でも、最後に障害等級に該当する程度の障害の状態に該当しなくなった日から起算して障害状態に該当することなく3年を経過した障害厚生年金の受給権者には、障害手当金が支給されます。

※障害基礎年金の受給権者も同じです。

(法第56条第1号)

 

               3級未満                 65

障害厚生年金 支給

3級未満(支給停止)

 

3

障害厚生年金の受給権者

※網掛けの部分 → 障害手当金が支給されます。

 

 

④【R3年出題】 × 

 障害の程度を定めるべき日に、当該傷病について労働者災害補償保険法の障害補償給付、複数事業労働者障害給付若しくは障害給付を受ける権利を有する者には障害手当金は支給されません。

 問題文では、同じ傷病で、労災保険法の障害補償給付の受給権も取得していますので、障害手当金は支給されません。

(法第56条第3号)

 

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社労士受験のあれこれ

令和5年の問題より 厚生年金保険法

R6-145 

R6.1.19 2以上の事業所に使用される場合の各事業主が負担する保険料の額

今日は厚生年金保険法です。

 

条文を読んでみましょう。

82条第3

 被保険者が同時に2以上の事業所又は船舶に使用される場合における各事業主の負担すべき保険料の額及び保険料の納付義務については、政令の定めるところによる。

 

令第4条第2

 被保険者が同時に2以上の事業所に使用される場合における各事業主の負担すべき標準賞与額に係る保険料の額は、各事業所についてその月に各事業主が支払った賞与額をその月に当該被保険者が受けた賞与額で除して得た数を当該被保険者の保険料の半額に乗じて得た額とする。

 

 

各事業主が負担する標準賞与額に係る保険料の額は以下の通りです。

 

被保険者の保険料の半額 ×

   その月に各事業主が支払った賞与額

その月に当該被保険者が受けた賞与額

 

その被保険者の保険料の半額を各事業所の賞与額で按分します。

 

では、令和5年の問題をどうぞ!

R5年出題】

 被保険者が同時に2以上の事業所に使用される場合における各事業主の負担すべき標準賞与額に係る保険料の額は、各事業所についてその月に各事業主が支払った賞与額をその月に当該被保険者が受けた賞与額で除して得た数を当該被保険者の保険料の額に乗じて得た額とされている。

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

R5年出題】 × 

「当該被保険者の保険料の額」ではなく、「当該被保険者の保険料の半額」に乗じて得た額とされています。

 保険料は、被保険者と事業主が半額ずつ負担します。

(令第4条第2項)

 

 

では、こちらの過去問もどうぞ!

H28年出題】

 第1号厚生年金被保険者が同時に2以上の適用事業所(船舶を除く。)に使用される場合における各事業主の負担すべき標準報酬月額に係る保険料の額は、各事業所について算定した報酬月額を当該被保険者の報酬月額で除し、それにより得た数を当該被保険者の保険料の半額に乗じた額とする。

 

 

 

 

 

 

【解答】

H28年出題】 〇 

 同時に2以上の適用事業所(船舶を除く。)に使用される場合における各事業主の負担すべき標準報酬月額に係る保険料の額は以下の通りです。

 

被保険者の保険料の半額 ×

各事業所について算定した報酬月額

当該被保険者の報酬月額

※各事業所について算定した報酬月額とは、

 各事業所について定時決定、資格取得時決定、随時改定若しくは育児休業等を終了した際の改定、産前産後休業を終了した際の改定又は保険者算定の規定により算定した報酬月額です。

(令第4条第1項)

 

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社労士受験のあれこれ

令和5年度過去問で解ける問題 厚生年金保険法

R6-143 

R6.1.17 遺族厚生年金の受給権を取得した当時30歳未満の妻

過去問で解ける問題をみていきましょう。

今日は厚生年金保険法です。

 

まず条文を読んでみましょう。

 

63条第1項第5

 遺族厚生年金の受給権は、受給権者が次のイ又はロに掲げる区分に応じ、当該イ又はロに定める日から起算して5年を経過したときは、消滅する

イ 遺族厚生年金の受給権を取得した当時30歳未満である妻が当該遺族厚生年金と同一の支給事由に基づく国民年金法による遺族基礎年金の受給権を取得しないとき 

→ 当該遺族厚生年金の受給権を取得した日

ロ 遺族厚生年金と当該遺族厚生年金と同一の支給事由に基づく国民年金法による遺族基礎年金の受給権を有する妻30に到達する日に当該遺族基礎年金の受給権が消滅したとき 

→ 当該遺族基礎年金の受給権が消滅した日

 

 (イについて)

 遺族厚生年金の受給権を取得した当時30歳未満の妻が遺族厚生年金と同一の支給事由に基づく遺族基礎年金の受給権を取得しないとき(子がいない妻)→ 遺族厚生年金の受給権を取得した日から5を経過したときに失権します。

夫死亡

26歳        30歳        31歳失権

遺族厚生年金

 

▲                   5

 

 

(ロ)について

 遺族厚生年金と当該遺族厚生年金と同一の支給事由に基づく遺族基礎年金の受給権を有する妻(子がいる妻)が30歳前に遺族基礎年金の受給権が消滅したとき → 遺族基礎年金の受給権が消滅した日から5を経過したときに失権します。

 

夫死亡

27歳     28歳    30歳      33歳失権

遺族厚生年金

遺族基礎年金

▲           5

         子死亡         

         遺族基礎年金失権          

 

 

では、過去問をどうぞ!

 

①【H26年出題】

 遺族厚生年金の受給権を取得した当時30歳未満である妻が、当該遺族厚生年金と同一の支給事由に基づく遺族基礎年金の受給権を取得しない場合、当該遺族厚生年金の受給権を取得した日から5年を経過したときに、その受給権は消滅する。

 

 

②【R3年出題】

 厚生年金保険の被保険者の死亡により、被保険者の死亡の当時27歳で子のいない妻が遺族厚生年金の受給権者となった。当該遺族厚生年金の受給権は、当該妻が30歳になったときに消滅する。

 

 

③【H29年出題】

 遺族厚生年金及び当該遺族厚生年金と同一の支給事由に基づく遺族基礎年金の受給権を取得した妻について、当該受給権の取得から1年後に子の死亡により当該遺族基礎年金の受給権が消滅した場合であって、当該消滅した日において妻が30歳に到達する日前であった場合は、当該遺族厚生年金の受給権を取得した日から起算して5年を経過したときに当該遺族厚生年金の受給権は消滅する。

 

 

 

 

 

 

【解答】

①【H26年出題】 〇 

 遺族厚生年金の受給権を取得した当時30歳未満の妻で、当該遺族厚生年金と同一の支給事由に基づく遺族基礎年金の受給権を取得しない場合(子がいない場合)、当該遺族厚生年金の受給権を取得した日から5年を経過したときに、その遺族厚生年金の受給権は消滅します。

(法第63条第1項第5号イ)

 

 

②【R3年出題】 ×

27歳で子のいない妻が遺族厚生年金の受給権者となった場合、当該遺族厚生年金の受給権は、「当該遺族厚生年金の受給権を取得した日から5年を経過したとき」に消滅します。

(法第63条第1項第5号イ)

 

 

③【H29年出題】 ×

 遺族厚生年金及び当該遺族厚生年金と同一の支給事由に基づく遺族基礎年金の受給権を取得した妻(子がある妻)で、妻が30歳に到達する日前に、当該遺族基礎年金の受給権が消滅した場合は、「当該遺族厚生年金の受給権を取得した日」ではなく、「遺族基礎年金の受給権が消滅した日」から起算して5年を経過したときに遺族厚生年金の受給権は消滅します。

(法第63条第1項第5号ロ)

 

 

では、令和5年の問題をどうぞ!

R5年出題】

 遺族厚生年金と当該遺族厚生年金と同一の支給事由に基づく遺族基礎年金の受給権も有している妻が、30歳に到達する日前に当該遺族基礎年金の受給権が失権事由により消滅した場合、遺族厚生年金の受給権は当該遺族基礎年金の受給権が消滅した日から5年を経過したときに消滅する。

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

R5年出題】 〇

 「遺族基礎年金の受給権が消滅した日」から5年を経過したときに消滅します。

(法第63条第1項第5号ロ)

 

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令和5年度過去問で解ける問題 厚生年金保険法

R6-142 

R6.1.16 標準報酬月額等級の最高等級

過去問で解ける問題をみていきましょう。

今日は厚生年金保険法です。

 

条文を読んでみましょう。

20条第2

 毎年331における全被保険者の標準報酬月額を平均した額100分の200に相当する額が標準報酬月額等級の最高等級の標準報酬月額を超える場合において、その状態が継続すると認められるときは、その年の9月1日から、健康保険法第40条第1項に規定する標準報酬月額の等級区分を参酌して、政令で、当該最高等級の上に更に等級を加える標準報酬月額の等級区分の改定を行うことができる

 

 厚生年金保険の標準報酬月額等級は、1等級から32等級に区分されています。

1等級の標準報酬月額は88,000円、最高等級の32等級の標準報酬月額は650,000円です。

 

 

では過去問をどうぞ!

R1年出題】※改正による修正あり

 厚生年金保険の標準報酬月額は標準報酬月額等級の第188,000円から第32650,000円まで区分されており、この等級区分については毎年331日における全被保険者の標準報酬月額を平均した額の100分の200に相当する額が標準報酬月額等級の最高等級の標準報酬月額を超える場合において、その状態が継続すると認められるときは、その年の41日から、健康保険法第40条第1項に規定する標準報酬月額の等級区分を参酌して、政令で、当該最高等級の上に更に等級を加える標準報酬月額の等級区分の改定を行うことができる。

 

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

R1年出題】 ×

 最高等級の上に更に等級を加える標準報酬月額の等級区分の改定を行うことができるのは、その年の41日からではなく、「その年の91日」からです。

(法第20条第2項)

 

では、令和5年の問題をどうぞ!

R5年出題】

 毎年1231日における全被保険者の標準報酬月額を平均した額の100分の200に相当する額が標準報酬月額等級の最高等級の標準報酬月額を超える場合において、その状態が継続すると認められるときは、政令で、当該最高等級の上に更に等級を加える標準報酬月額の等級区分の改定を行わなければならない。

 

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

R5年出題】 × 

 毎年331(「1231日」は誤りです。)における全被保険者の標準報酬月額を平均した額の100分の200に相当する額が標準報酬月額等級の最高等級の標準報酬月額を超える場合において、その状態が継続すると認められるときは、その年の9月1日から、健康保険法第40条第1項に規定する標準報酬月額の等級区分を参酌して、政令で、当該最高等級の上に更に等級を加える標準報酬月額の等級区分の改定を行うことができる(「改定を行わなければならない」は誤りです)

(法第20条第2項) 

 

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社労士受験のあれこれ

令和5年の問題より 厚生年金保険法

R6-141 

R6.1.15 障害基礎年金との併合による障害厚生年金の改定

 

今日は厚生年金保険法です。

 

条文を読んでみましょう。

52条の2第1

 障害厚生年金(その権利を取得した当時から引き続き障害等級の1級又は2級に該当しない程度の障害の状態にある受給権者に係るものを除く。)の受給権者が、国民年金法による障害基礎年金(当該障害厚生年金同一の支給事由に基づいて支給されるものを除く)の受給権を有するに至ったときは、当該障害厚生年金の支給事由となった障害と当該障害基礎年金の支給事由となった障害とを併合した障害の程度に応じて、当該障害厚生年金の額を改定する。

 

初診日                        初診日                                

厚生年金保険の被保険者                国民年金第1号被保険者

2

障害厚生年金

 

 

 

2

障害基礎年金

併   合

2

障害基礎年金

 

                    ↓

 

1

障害厚生年金

障害基礎年金に合わせて

1級に改定

 

1

障害基礎年金

前後の障害を併合して

1

 

 

 

さっそく令和5年の問題をどうぞ!

R5年出題】

 甲は、厚生年金保険に加入しているときに生じた障害により、障害等級2級の障害基礎年金と障害厚生年金を受給している。現在は、自営業を営み、国民年金に加入しているが、仕事中の事故によって、新たに障害等級2級に該当する程度の障害の状態に至ったため、甲に対して更に障害基礎年金を支給すべき事由が生じた。この事例において、前後の障害を併合した障害の程度が障害等級1級と認定される場合、新たに障害等級1級の障害基礎年金の受給権が発生するとともに、障害厚生年金の額も改定される。

 

 

 

 

 

【解答】

R5年出題】 〇 

 先ほどの図にあてはめて確認しましょう。

 甲は、厚生年金保険に加入しているときに生じた障害により、障害等級2級の障害基礎年金と障害厚生年金を受給しています。現在は、自営業を営み、国民年金に加入していますが、仕事中の事故によって、新たに障害等級2級に該当する程度の障害の状態に至ったため、甲に対して更に障害基礎年金を支給すべき事由が生じました。

初診日                        初診日                                

厚生年金保険の被保険者                国民年金第1号被保険者

2

障害厚生年金

 

 

 

2

障害基礎年金

併   合

2

障害基礎年金

 

 前後の障害を併合した障害の程度が障害等級1級と認定される場合、新たに障害等級1級の障害基礎年金の受給権が発生するとともに、障害厚生年金の額も改定されます。

 

1

障害厚生年金

 

 

1

障害基礎年金

 

(法第52条の21項) 

 

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令和5年度過去問で解ける問題 厚生年金保険法

R6-140 

R6.1.14 離婚時みなし被保険者期間の扱い

過去問で解ける問題をみていきましょう。

今日は厚生年金保険法です。

 

 

条文を読んでみましょう。

78条の6第1項~3

① 実施機関は、標準報酬改定請求があった場合において、第1号改定者が標準報酬月額を有する対象期間に係る被保険者期間の各月ごとに、当事者の標準報酬月額をそれぞれ次の各号に定める額に改定し、又は決定することができる。

1) 第1号改定者 

 改定前の標準報酬月額に一から改定割合按分割合を基礎として厚生労働省令で定めるところにより算定した率をいう。)控除して得た率を乗じて得た額

2) 第2号改定者 

 改定前の標準報酬月額(標準報酬月額を有しない月にあっては、零)に、第1号改定者の改定前の標準報酬月額に改定割合を乗じて得た額を加えて得た額

② 実施機関は、標準報酬改定請求があった場合において、第1号改定者が標準賞与額を有する対象期間に係る被保険者期間の各月ごとに、当事者の標準賞与額をそれぞれ次の各号に定める額に改定し、又は決定することができる。

1) 第1号改定者

 改定前の標準賞与額に一から改定割合を控除して得た率を乗じて得た額

2) 第2号改定者

 改定前の標準賞与額(標準賞与額を有しない月にあっては、零)に、第1号改定者の改定前の標準賞与額に改定割合を乗じて得た額を加えて得た額

③ 対象期間のうち第1号改定者の被保険者期間であって第2号改定者の被保険者期間でない期間については、第2号改定者の被保険者期間であったものとみなす

 

★③が「離婚時みなし被保険者期間」です。

 例えば、夫が第1号改定者、妻が第2号改定者で妻が標準報酬月額を有しない場合

 

 

 

 

標準報酬月額

 

 

 

 
 

       ↓

      分 割

       ↓

 

 

 

標準報酬月額

標準報酬月額

 

 妻(第2号改定者)は厚生年金保険の被保険者でないのがポイントです。

 しかし、離婚分割によって報酬額の記録が分割され、第2号改定者の厚生年金保険の被保険者期間であったものとみなされます。この期間を離婚時みなし被保険者期間といいます。

 

 

では、過去問をどうぞ!

①【H29年出題】

 離婚時みなし被保険者期間は、特別支給の老齢厚生年金の定額部分の額の計算の基礎とはされない。

 

 

②【H27年出題】

 厚生年金保険の被保険者期間が離婚時みなし被保険者期間としてみなされた期間のみである者は、特別支給の老齢厚生年金を受給することはできない。

 

 

③【R3年出題】

 老齢厚生年金に配偶者の加給年金額が加算されるためには、老齢厚生年金の年金額の計算の基礎となる被保険者期間の月数が240以上という要件があるが、当該被保険者期間には、離婚時みなし被保険者期間を含めることはできない。

 

 

④【H28年出題】※改正による修正あり

 国民年金の第1号被保険者期間のみを有していた者が、離婚時みなし被保険者期間を有するに至ったことにより老齢厚生年金の受給権を取得した後に死亡した場合(保険料納付済期間と保険料免除期間とを合算した期間が25年以上である者に限る。)は、死亡した者によって生計を維持していた一定の遺族に遺族厚生年金が支給される。

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

①【H29年出題】 〇

 離婚時みなし被保険者期間は、特別支給の老齢厚生年金の定額部分の額の計算には入りません。

 なお、報酬比例部分の計算には入ります。

(法附則第17条の10

 

 

②【H27年出題】 〇

 特別支給の老齢厚生年金を受給するには、1年以上の厚生年金保険の被保険者期間が必要ですが、「離婚時みなし被保険者期間」は1年の計算に入りません。

 そのため厚生年金保険の被保険者期間が離婚時みなし被保険者期間としてみなされた期間のみの場合は、特別支給の老齢厚生年金は支給されません。

(法附則第17条の10

 

 

③【R3年出題】 〇 

 老齢厚生年金に配偶者の加給年金額が加算されるためには、厚生年金保険の被保険者期間が240月以上必要です。その被保険者期間には、離婚時みなし被保険者期間は含まれません。

(法第78条の11

 

 

④【H28年出題】 〇

 老齢厚生年金の受給権を取得した後に死亡した場合(保険料納付済期間と保険料免除期間とを合算した期間が25年以上である者に限る。)は、遺族厚生年金の長期要件に該当します。

 遺族厚生年金の長期要件には、「離婚時みなし被保険者期間を有する者を含む。」とされています。

 そのため、国民年金の第1号被保険者期間のみを有していた者が、離婚時みなし被保険者期間を有するに至ったことにより、老齢厚生年金の受給権を取得した後に死亡した場合(保険料納付済期間と保険料免除期間とを合算した期間が25年以上である者に限る。)は、遺族厚生年金の長期要件を満たします。

(法第78条の11

 

では、令和5年の問題をどうぞ!

R5年出題】

 特別支給の老齢厚生年金の受給資格要件の1つは、1年以上の被保険者期間を有することであるが、この被保険者期間には、離婚時みなし被保険者期間を含めることができる。

 

 

 

 

 

 

【解答】

R5年出題】 ×

 特別支給の老齢厚生年金の受給資格要件の「1年以上の被保険者期間」には、離婚時みなし被保険者期間は含まれません。

(法附則第17条の10

 

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社労士受験のあれこれ

令和5年度過去問で解ける問題 厚生年金保険法

R6-139

R6.1.13 特別支給の老齢厚生年金の障害者特例

過去問で解ける問題をみていきましょう。

今日は厚生年金保険法です。

 

条文を読んでみましょう。

法附則第9条の2

① 特別支給の老齢厚生年金(報酬比例部分が計算されているものに限る。)の受給権者が、被保険者でなく、かつ、傷病により障害等級に該当する程度の障害の状態にあるとき(その傷病が治らない場合(その症状が固定し治療の効果が期待できない状態にある場合を除く。)にあっては、その傷病に係る初診日から起算して1年6か月を経過した日以後においてその傷病により障害状態にあるとき。)は、その者は、老齢厚生年金の額の計算に係る特例の適用を請求することができる

② ①の請求があったときは、当該請求に係る老齢厚生年金の額は、次の各号に掲げる額を合算した額とするものとし、当該請求があった月の翌月から、年金の額を改定する。

1) 1,628改定率を乗じて得た額(その額に50銭未満の端数が生じたときは、これを切り捨て、50銭以上1円未満の端数が生じたときは、これを1円に切り上げるものとする。)被保険者期間の月数(当該月数が480を超えるときは、480とする。)を乗じて得た額

2) 被保険者であった全期間の平均標準報酬額1,000分の5.481に相当する額に被保険者期間の月数を乗じて得た額

 

 

「報酬比例部分」のみの特別支給の老齢厚生年金の受給権者が対象の特例です。

 要件を満たすと、障害者特例として定額部分と報酬比例部分を合わせた年金(+加給年金額)が支給されます。

要件を確認しましょう。

①報酬比例部分の特別支給の老齢厚生年金の受給権者であること

3級以上の障害状態にあること(厚生年金保険で規定する障害等級は1~3級です)

③退職していること(=厚生年金保険の被保険者でないこと)

 受給権者の請求が必要で、原則として請求のあった月の翌月から年金額が改定されます。(請求があったものとみなされる例外もありますが、今日は触れません。)

 

 

<イメージ図>

昭和3241日生まれの男性は62歳から報酬比例部分のみが支給されます。

      (62歳)        (65歳)

特別支給(報酬比例部分)

老齢厚生年金

 

老齢基礎年金

 

            ↓

障害者特例に該当した場合は定額部分が支給されます。

            ↓

     (62歳)         (65歳)

特別支給(報酬比例部分)

老齢厚生年金

定額部分

老齢基礎年金

 

 

それでは、過去問をどうぞ!

H27年選択式】

 昭和3042日生まれの男子に係る特別支給の老齢厚生年金について、報酬比例部分の支給開始年齢は62歳であり、定額部分の支給は受けられないが、

1) 厚生年金保険法附則第9条の21項及び第5項に規定する、傷病により障害等級に該当する程度の障害の状態にあるとき

2) 被保険者期間が< A >以上であるとき

3) 坑内員たる被保険者であった期間と船員たる被保険者であった期間とを合算した期間が< B >以上であるとき

のいずれかに該当する場合には、60歳台前半に定額部分の支給を受けることができる。

 上記(1)から(3)のうち、「被保険者でない」という要件が求められるのは、 < C >であり、定額部分の支給を受けるために受給権者の請求が必要(請求があったものとみなされる場合を含む。)であるのは、< D >である。

 

<選択肢>

A

① 42年  43年  44年  45

B

① 10年  15年  20年  25

C

① (1)及び(2)    (1)、(2)及び(3)    (2)のみ

④ (2)及び(3

D

① (1)のみ    (1)及び(2)    (1)及び(3

④ (1)、(2)及び(3

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

A ③ 44

B ② 15

C ① (1)及び(2

D ① (1)のみ

(法附則第9条の2第1項、第2項、法附則第9条の31項、法附則第9条の41項)

 

1)は障害者特例、(2)は長期加入者特例、(3)坑内員、船員の特例です。

 

 

 

 

では、令和5年の問題をどうぞ!

R5年出題】

 報酬比例部分のみの特別支給の老齢厚生年金の受給権を有する者が、被保険者でなく、かつ、障害の状態にあるときは、老齢厚生年金の額の計算に係る特例の適用を請求することができる。ただし、ここでいう障害の状態は、厚生年金保険の障害等級1級又は2級に該当する程度の障害の状態に限定される。

 

 

 

 

 

【解答】

R5年出題】 × 

 障害者特例の障害の状態は、障害等級1級、2級、3級です。1級又は2級に限定されません。

(法附則第9条の21項)

 

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社労士受験のあれこれ

令和5年度過去問で解ける問題 厚生年金保険法

R6-138

R6.1.12 70歳以上の使用される者のポイント

過去問で解ける問題をみていきましょう。

今日は厚生年金保険法です。

 

 

 厚生年金保険の被保険者資格は、70歳に達したときに喪失します。

 そのため、70歳以降に在職中でも厚生年金保険の保険料の負担はありません。しかし、在職老齢年金の仕組みが適用される場合があります。

 

条文を読んでみましょう。

27条 (届出)

 適用事業所の事業主又は第10条第2項(任意単独被保険者)の同意をした事業主(以下単に「事業主」という。)は、厚生労働省令で定めるところにより、被保険者(被保険者であった70歳以上の者であって当該適用事業所に使用されるものとして厚生労働省令で定める要件に該当するもの(以下「70歳以上の使用される者」という。)を含む。)の資格の取得及び喪失(70歳以上の使用される者にあっては、厚生労働省令で定める要件に該当するに至った日及び当該要件に該当しなくなった日)並びに報酬月額及び賞与額に関する事項を厚生労働大臣に届け出なければならない。

 

70歳以上の使用される者とは

70歳以上の適用事業所に使用されるもので、法第12条各号の適用除外に該当しないものをいいます。

(則第10条の4)

 

 

では、過去問をどうぞ!

①【R2年出題】

 第1号厚生年金被保険者に係る適用事業所の事業主は、被保険者が70歳に到達し、引き続き当該事業所に使用されることにより70歳以上の使用される者の要件(厚生年金保険法施行規則第10条の4の要件をいう。)に該当する場合であって、当該者の標準報酬月額に相当する額が70歳到達日の前日における標準報酬月額と同額である場合は、70歳以上被用者該当届及び70歳到達時の被保険者資格喪失届を省略することができる。

 

 

②【H28年出題】

 昭和1241日以前生まれの者が平成284月に適用事業所に使用されている場合、その者に支給されている老齢厚生年金は、在職老齢年金の仕組みによる支給停止が行われることはない。

 

 

③【R4年出題】

 在職老齢年金は、総報酬月額相当額と基本月額との合計額が支給停止調整額を超える場合、年金額の一部又は全部が支給停止される仕組みであるが、適用事業所に使用される70歳以上の者に対しては、この在職老齢年金の仕組みが適用されない。

 

 

 

 

 

 

【解答】

①【R2年出題】 〇 

 第1号厚生年金被保険者が在職中に70歳に達し、引き続き当該事業所に使用される場合の届出についての問題です。

 70歳以上の使用される者の要件に該当する場合は、事業主は、70歳以上被用者該当届及び70歳到達時の被保険者資格喪失届を提出しなければなりません。

 ただし、当該者の標準報酬月額に相当する額が70歳到達日の前日における準報酬月額と同額である場合は、届出を省略することができます。

(則第15条の2第1項)

 

 

②【H28年出題】 ×

70歳以上の使用される者に在職老齢年金の仕組みが適用されるようになったのは、平成1941日ですが、その時点で70歳以上だった昭和1241日以前生まれの者には在職老齢年金の仕組みは適用されませんでした。

 しかし、平成2710月の改正で、昭和1241日以前生まれの者にも、在職老齢年金の仕組みが適用されるようになりました。

 

 

③【R4年出題】 ×

 適用事業所に使用される70歳以上の使用される者については、在職老齢年金の仕組みが適用されます。

(第46条第1項)

 

 

では、令和5年の問題をどうぞ!

R5年出題】

 厚生年金保険の適用事業所で使用される70歳以上の者であっても、厚生年金保険法第12条各号に規定する適用除外に該当する者は、在職老齢年金の仕組みによる老齢厚生年金の支給停止の対象とはならない。

 

 

 

 

 

 

【解答】

R5年出題】 〇

 在職老齢年金の対象になるのは、「70歳以上の使用される者」です。

 適用事業所で使用される70歳以上の者でも、厚生年金保険法第12条各号に規定する適用除外に該当する者は、「70歳以上の使用される者」になりません。そのため、在職老齢年金の仕組みは適用されません。

(法第46条第1項、則第10条の4)

 

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社労士受験のあれこれ

令和5年度過去問で解ける問題 厚生年金保険法

R6-137

R6.1.11 厚生年金保険の被保険者期間の計算

過去問で解ける問題をみていきましょう。

今日は厚生年金保険法です。

 

被保険者期間について条文を読んでみましょう。

19条 

① 被保険者期間を計算する場合には、によるものとし、被保険者の資格を取得した月からその資格を喪失した月の前月までをこれに算入する。

② 被保険者の資格を取得した月にその資格を喪失したときは、その月を1か月として被保険者期間に算入する。ただし、その月に更に被保険者又は国民年金の被保険者(国民年金法に規定する第2号被保険者を除く)の資格を取得したときは、この限りでない。

③ 被保険者の資格を喪失した後、更にその資格を取得した者については、前後の被保険者期間を合算する。

④ 前3項の規定は、被保険者の種別ごとに適用する。

⑤ 同一の月において被保険者の種別に変更があったときは、その月は変更後の被保険者の種別の被保険者であった月(2回以上にわたり被保険者の種別に変更があったときは、最後の被保険者の種別の被保険者であった月)とみなす。

 

  

さっそく過去問をどうぞ!

①【H21年出題】

 厚生年金保険法で定める「被保険者期間」とは、被保険者の資格を取得した日から被保険者の資格を喪失した日の前日までの日単位で計算される期間である。

 

 

②【H30年出題】

 被保険者期間を計算する場合には、月によるものとし、例えば、平成29101日に資格取得した被保険者が、平成30330日に資格喪失した場合の被保険者期間は、平成2910月から平成302月までの5か月間であり、平成303月は被保険者期間には算入されない。なお、平成30330日の資格喪失以後に被保険者の資格を取得していないものとする。

 

 

③【H28年出題】

 適用事業所に平成2831日に採用され、第1号厚生年金被保険者の資格を取得した者が同年320日付けで退職し、その翌日に被保険者資格を喪失し国民年金の第1号被保険者となった。その後、この者は同年41日に再度第1号厚生年金被保険者となった。この場合、同年3月分については、厚生年金保険における被保険者期間に算入されない。

 

 

④【R3年出題】

 同一の月において被保険者の種別に変更があったときは、その月は変更後の被保険者の種別の被保険者であった月とみなす。なお、同一月において2回以上にわたり被保険者の種別に変更があったときは、最後の被保険者の種別の被保険者であった月とみなす。

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

①【H21年出題】 ×

 「被保険者期間」とは、被保険者の資格を取得した月からその資格を喪失した月の前月までの「月」単位で計算される期間です。

 被保険者の資格を取得した日から被保険者の資格を喪失した日の前日までの日単位で計算される期間は、「被保険者であった期間」のことです。

 例えば、令和6111日に資格を取得し、同年530日に資格を喪失した場合、令和6111日から529日までが「被保険者であった期間」で、令和61月から4月までの4か月間が「被保険者期間」です。

(第19条第1項)

 

 

②【H30年出題】 〇 

 被保険者期間は月単位で計算します。平成29101日に資格取得、平成30330日に資格喪失した場合の被保険者期間は、資格を取得した月(平成2910月)から資格を喪失した月の前月(平成302月)までの5か月間です。資格を喪失した月(平成303月)は被保険者期間には算入されません。

(第19条第1項)

 

 

③【H28年出題】 〇 

 同一の月に資格の取得と喪失があるときは、その月を1か月として被保険者期間に算入するのが原則です。

 例外で、「ただし、その月に更に被保険者又は国民年金の被保険者(国民年金法に規定する第2号被保険者を除く。)の資格を取得したときは、この限りでない。」と規定されています。

例外その1 「その月に更に厚生年金保険の被保険者の資格を取得したとき」

→ 後から資格取得した期間によって「1か月」で算入します。

例外その2 「その月に更に国民年金の被保険者(国民年金法の第2号被保険者を除く。)の資格を取得したとき」

→ 同じ月に資格取得と喪失があり、その月に更に国民年金の第1号被保険者又は第3号被保険者の資格を取得した場合は、その月は厚生年金保険の被保険者期間に算入されません。

 問題文のように、平成2831日に第1号厚生年金被保険者の資格取得、同年320日付けで退職、翌日に被保険者資格を喪失し国民年金の第1号被保険者となった場合は、平成283月は、厚生年金保険の被保険者期間に算入されません。

(第19条第2項)

 

④【R3年出題】 〇 

 同一の月において被保険者の種別(第1号、第2号、第3号、第4号の厚生年金被保険者の種別の変更)に変更があったときは、その月は変更後の被保険者の種別の被保険者であった月とみなされます。なお、同一月において2回以上にわたり被保険者の種別に変更があったときは、最後の被保険者の種別の被保険者であった月とみなされます。

(第19条第5項)

 

 

 

令和5年の問題をどうぞ!

R5年出題】

 被保険者期間を計算する場合には、月によるものとし、被保険者の資格を取得した月からその資格を喪失した月の前月までをこれに算入する。

 

 

 

 

 

【解答】

R5年出題】 〇 

 被保険者期間は月単位で計算します。被保険者の資格を取得した月からその資格を喪失した月の前月までを算入します。

(第19条第1項) 

 

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社労士受験のあれこれ

ご質問の回答です 厚生年金保険法

R6-109

R5.12.14 遺族厚生年金の「長期要件」について

12月9日の記事を読んでくださった方から、遺族厚生年金の「長期要件」についてご質問いただきました。

 

ご質問

例えば、自営業等で20年間国民年金保険料を納め、会社員として5年間厚生年金の被保険者であった場合、併せて25年の加入期間があるので、長期要件に該当するという考えでよろしいでしょうか? 

 

 

では、遺族厚生年金の「長期要件」について条文を読んでみましょう。

58条第1項第4

 老齢厚生年金の受給権者(保険料納付済期間と保険料免除期間とを合算した期間が 25年以上である者に限る。)又は保険料納付済期間と保険料免除期間とを合算した期間が25年以上である者が、死亡したとき

 

 「長期要件」は、保険料納付済期間+保険料免除期間25年以上ある事が条件です。

 

 次に、「保険料納付済期間」と「保険料免除期間」の定義を読んでみましょう。

3条第1項第1号、2

保険料納付済期間 → 国民年金法第5条第1項に規定する保険料納付済期間をいう。

保険料免除期間  → 国民年金法第5条第2項に規定する保険料免除期間をいう。

 

 

<国民年金法第5条の定義>

① 「保険料納付済期間」とは、1号被保険者としての被保険者期間のうち納付された保険料(保険料一部免除の規定によりその一部の額につき納付することを要しないものとされた保険料につきその残余の額が納付又は徴収されたものを除く。)に係るもの及び産前産後期間の規定により納付することを要しないものとされた保険料に係るもの、2号被保険者としての被保険者期間並びに3号被保険者としての被保険者期間を合算した期間をいう。

② 「保険料免除期間」とは、保険料全額免除期間、保険料4分の3免除期間、保険料半額免除期間及び保険料4分の1免除期間を合算した期間をいう。

 

 

★「保険料納付済期間」は、

「第1号被保険者として保険料を納付した期間」

+ 

「第2号被保険者としての期間」

「第3号被保険者としての期間」

で算定します。

 

ご質問の回答です

 自営業等(国民年金第1号被保険者)として20年間保険料を納付し、会社員(第2号被保険者)として5年間厚生年金保険の被保険者期間がある場合は、長期要件を満たします。

 「長期要件」は、厚生年金保険の期間が長いということではなく、国民年金全体で25年以上という意味です。

 

 

過去問も解いてみましょう。

R3年出題】

 老齢厚生年金の受給権者(被保険者ではないものとする。)が死亡した場合、国民年金法に規定する保険料納付済期間と保険料免除期間が10年であったとしても、その期間と同法に規定する合算対象期間を合算した期間が25年以上である場合には、厚生年金保険法第58条第4号に規定するいわゆる長期要件に該当する。

 

 

 

 

 

 

【解答】

R3年出題】 〇 

 保険料納付済期間と保険料免除期間と「合算対象期間」も合算した期間が25年以上である場合は、厚生年金保険法第58条第4号に規定するいわゆる長期要件に該当します。

(法附則第14条) 

 

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社労士受験のあれこれ

令和5年度過去問で解ける問題 厚生年金保険法

R6-108

R5.12.13 遺族厚生年金「生計維持」の条件

過去問で解ける問題をみていきましょう。

今日は厚生年金保険法です。

 

条文を読んでみましょう。

59条第1

 遺族厚生年金を受けることができる遺族は、被保険者又は被保険者であった者の配偶者、子、父母、孫又は祖父母であって、被保険者又は被保険者であった者の死亡の当時(失踪の宣告を受けた被保険者であった者にあっては、行方不明となった当時。)その者によって生計を維持したものとする。ただし、妻以外の者にあっては、次に掲げる要件に該当した場合に限るものとする。

1 夫、父母又は祖父母については、55歳以上であること。

2 子又は孫については、18歳に達する日以後の最初の331までの間にあるか、又は20歳未満で障害等級の1級若しくは2級に該当する障害の状態にあり、かつ、現に婚姻をしていないこと。

 

 遺族厚生年金を受けることができる遺族は、被保険者又は被保険者であった者の死亡の当時、その者によって「生計を維持した」ものであることが条件です。

 

 「生計維持」についてみていきましょう。

 

まず過去問をどうぞ!

①【H25年出題】

 被保険者又は被保険者であった者の死亡の当時その者と生計を同じくしていた子であっても、年額130万円以上の収入を将来にわたって有すると認められる場合は、その者によって生計を維持していたとは認められず、遺族厚生年金を受けることができる遺族になることはない。

 

 

②【H29年出題】

 被保険者の死亡の当時その者と生計を同じくしていたが、年収850万円以上の給与収入を将来にわたって有すると認められたため、遺族厚生年金の受給権を得られなかった配偶者について、その後、給与収入が年収850万円未満に減少した場合は、当該減少したと認められたときから遺族厚生年金の受給権を得ることができる。

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

①【H25年出題】 × 

 生計を維持していたと認められるのは、厚生労働大臣の定める金額(年額850万円)以上の収入を将来にわたって有すると認められる者以外の者です。

 問題文は、年額「850万円以上」の収入を将来にわたって有すると認められる場合は、その者によって生計を維持していたとは認められず、遺族厚生年金を受けることができる遺族になることはない、となります。年額130万円以上ではありません。

H23.3.23年発03231)

 

 

②【H29年出題】 ×

 生計維持関係の認定日は、「遺族厚生年金の受給権発生日」です。その後、給与収入が年収850万円未満に減少したとしても、遺族厚生年金の受給権は得られません。

H23.3.23年発03231)

 

 

では、令和5年の問題をどうぞ!

R5年出題】

 被保険者又は被保険者であった者の死亡の当時、その者と生計を同じくしていた配偶者で、前年収入が年額800万円であった者は、定期昇給によって、近い将来に収入が年額850万円を超えることが見込まれる場合であっても、その被保険者又は被保険者であった者によって生計を維持していたと認められる。

 

 

 

 

 

 

【解答】

R5年出題】 〇 

 生計維持に係る収入に関する認定に当たっては、次のいずれかに該当する者は、厚生労働大臣の定める金額(年額850万円)以上の収入を将来にわたって有すると認められる者以外の者に該当するものとされています。

① 前年の収入が年額850万円未満である

② 前年の所得が年額655.5万円未満である

③ 一時的な所得があるときは、これを除いた後、①又は②に該当する

④ ①、②又は③に該当しないが、定年退職等の事情により近い将来(おおむね5年以内)収入が年額850万円未満又は所得が年額655.5万円未満となると認められる

 

 問題文は、前年収入が年額800万円であった者ですので、①に該当し、生計を維持していたと認められます。

H23.3.23年発03231

 

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社労士受験のあれこれ

令和5年の問題より 厚生年金保険法

R6-107

R5.12.12 父又は母と同居することになった子の遺族厚生年金

今日は、厚生年金保険法です。

 

「子」に対する遺族厚生年金の支給が停止されるときをみていきます。

 

条文を読んでみましょう。

66条第1

 子に対する遺族厚生年金は、配偶者が遺族厚生年金の受給権を有する期間、その支給を停止する。ただし、配偶者に対する遺族厚生年金が前条本文、次項本文又は次条の規定によりその支給を停止されている間は、この限りでない

 

前条本文 → 夫、父母又は祖父母に対する遺族厚生年金は、受給権者が60に達するまでの期間、その支給を停止する

 

次項本文 → 配偶者に対する遺族厚生年金は、当該被保険者又は被保険者であった者の死亡について、配偶者が国民年金法による遺族基礎年金の受給権を有しない場合であって子が当該遺族基礎年金の受給権を有するときは、その間、その支給を停止する

 

次条 → 配偶者又は子に対する遺族厚生年金は、その配偶者又は子の所在が1年以上明らかでないときは、遺族厚生年金の受給権を有する子又は配偶者の申請によって、その所在が明らかでなくなった時にさかのぼって、その支給を停止する。

 

 遺族厚生年金の遺族の順位では、配偶者と子は同順位です。

   例えば、夫が死亡し、妻と子が遺族となった場合、妻と子に遺族厚生年金の受給権が発生します。

 ただし、妻が遺族厚生年金の受給権を有する間は、子の遺族厚生年金は支給停止されます。(第66条第1項)

 ※配偶者に対する遺族厚生年金が、①、②、③によって支給停止されている間は、子に遺族厚生年金が支給されます。

 

では、令和5年の問題をどうぞ!

R5年出題】

 配偶者と離別した父子家庭の父が死亡し、当該死亡の当時、生計を維持していた子が遺族厚生年金の受給権を取得した場合、当該子が死亡した父の元配偶者である母と同居することになったとしても、当該子に対する遺族厚生年金は支給停止とはならない。

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

R5年出題】 〇 

 遺族厚生年金を受給している子が、死亡した父の元配偶者である母と同居することになったとしても、子に対する遺族厚生年金は支給停止されません。

 国民年金法の遺族基礎年金の子に対する支給停止事由との違いに注意しましょう。

 国民年金の遺族基礎年金については、「子に対する遺族基礎年金は、生計を同じくするその子の父若しくは母があるときは、その間、その支給を停止する。」という規定があります。

 厚生年金保険法の子に対する遺族厚生年金の支給停止事由には、「生計を同じくするその子の父若しくは母があるとき」はありません。 

 

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社労士受験のあれこれ

令和5年の問題より 厚生年金保険法

R6-106

R5.12.11 繰下げ加算額の算定

今日は、厚生年金保険法です。

 

老齢厚生年金の繰下げの申出をした者に支給される繰下げ加算額をみていきます。

 

 

条文を読んでみましょう。

44条の34

 支給繰下げの申出をした者に支給する老齢厚生年金の額は、老齢厚生年金の受給権を取得した日の属する月の前月までの被保険者期間を基礎として計算した老齢厚生年金の額及び在職老齢年金の規定によりその支給を停止するものとされた額を勘案して政令で定める額を加算した額とする。

 

令第3条の5の2第1

 政令で定める額は、老齢厚生年金の受給権を取得した日の属する月(以下「受給権取得月」という。)前月までの被保険者期間(以下「受給権取得月前被保険者期間」という。)を基礎として計算した老齢厚生年金の額に平均支給率を乗じて得た額に増額率(1000分の7受給権取得月から繰下げの申出をした日の属する月の前月まの月数(当該月数が120を超えるときは、120)を乗じて得た率をいう。)を乗じて得た額とする。 

 

 

 繰下げた老齢厚生年金には、繰下げ加算額が加算されます。

・ 繰下げ加算額は「受給権取得月前被保険者期間」を基礎として計算します。

・ 在職老齢年金の仕組みにより支給停止となる額は、増額の対象になりません。

・ 増額率は、「0.7%×繰下げた月数(65歳に到達した月から繰下げ申出月の前月までの月数)」です。「繰り下げた月数」の上限は120ですので、増額率は最大で84%となります。

 

では、令和5年の問題をどうぞ!

R5年出題】

 老齢厚生年金の支給繰下げの申出をした者に支給する繰下げ加算額は、老齢厚生年金の受給権を取得した日の属する月までの被保険者期間を基礎として計算した老齢厚生年金の額と在職老齢年金の仕組みによりその支給を停止するものとされた額を勘案して、政令で定めるとする。

 

 

 

 

 

 

【解答】

R5年出題】 × 

 繰下げ加算額は、老齢厚生年金の受給権を取得した日の属する月「の前月までの被保険者期間を基礎として計算した老齢厚生年金の額と在職老齢年金の仕組みによりその支給を停止するものとされた額を勘案して、政令で定める額となります。

 繰下げ加算額の計算は、「老齢厚生年金の受給権を取得した日の属する月の前月までの被保険者期間を基礎として計算した老齢厚生年金の額」が基準となります。また、在職老齢年金の仕組みにより支給停止される額は、繰下げ加算額の対象になりません。

(法第44条の34項) 

 

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令和5年の問題より 厚生年金保険法

R6-105

R5.12.10 特例的な繰下げみなし増額制度

今日は、令和5年度の厚生年金保険法の改正点です。

 

令和54月の改正で創設された「特例的な繰下げみなし増額制度」をみていきます。

 

条文を読んでみましょう。

44条の3第5

 老齢厚生年金の支給繰下げの申出をすることができる者が、その受給権を取得した日から起算して5年を経過した日に当該老齢厚生年金を請求し、かつ、当該請求の際に繰下げの申出をしないときは、当該請求をした日の5年前の日繰下げの申出があったものとみなす。ただし、その者が次の各号のいずれかに該当する場合は、この限りでない。

1 当該老齢厚生年金の受給権を取得した日から起算して15年を経過した日以後にあるとき。

2 当該請求をした日の5年前の日以前他の年金たる給付の受給権者であったとき。

 

ポイントを確認しましょう!

 

<改正前>

・65歳で老齢厚生年金の受給権を取得し、裁定請求しないまま73歳になりました。

73歳で老齢厚生年金を裁定請求し、かつ繰下げの申出をしない場合、73歳からさかのぼって5年分の年金がまとめて支給されます。改正前は、まとめて支給される5年分には繰下げの増額分は加算されませんでした。なお、65歳から68歳までの3年分は時効で消滅します。

 

<改正後の変更点>

65歳で老齢厚生年金の受給権を取得し、裁定請求しないまま73歳になりました。

73歳で老齢厚生年金を裁定請求し、かつ繰下げの申出をしない場合、「請求をした日の5年前の日に繰下げの申出があったものとみなす」ことになりました。

 そのため、遡ってまとめて支給される5年分の年金には、繰下げによる増額分が加算されます。

★なお、「特例的な繰下げみなし増額制度」は、「老齢厚生年金の受給権取得日から15年経過した日以後」、「請求をした日の5年前の日以前に他の年金たる給付障害や遺族の年金)の受給権者であった」ときは、適用されません。

 

では、令和5年の問題をどうぞ!

R5年出題】

65歳到達時に老齢厚生年金の受給権が発生していた者が、72歳のときに老齢厚生年金の裁定請求をし、かつ、請求時に繰下げの申出をしない場合には、72歳から遡って5年分の年金給付が一括支給されることになるが、支給される年金には繰下げ加算額は加算されない。

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

R5年出題】 × 

 請求をした日の5年前の日に繰下げの申出があったものとみなされますので、72歳から遡って一括支給される5年分の年金には、繰下げ加算額が加算されます。

(第44条の3第5項)

 

65歳        67歳            72

(受給権発生)   (5年前)         (裁定請求)

 

繰下げ加算額

 

繰下げ待機期間

 

5年分を一括支給

 

 

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令和5年度過去問で解ける問題 厚生年金保険法

R6-104

R5.12.9 遺族厚生年金 死亡した者の保険料納付要件

過去問で解ける問題をみていきましょう。

今日は厚生年金保険法です。

 

 

死亡した者の要件について条文で読んでみましょう。

58条第1

 遺族厚生年金は、被保険者又は被保険者であった者が次の各号のいずれかに該当する場合に、その者の遺族に支給する。

 ただし、又はに該当する場合にあっては、死亡した者につき、死亡日の前日において、死亡日の属する月の前々月までに国民年金の被保険者期間があり、かつ、当該被保険者期間に係る保険料納付済期間と保険料免除期間とを合算した期間が当該被保険者期間の3分の2に満たないときは、この限りでない。

被保険者(失踪の宣告を受けた被保険者であった者であって、行方不明となった当時被保険者であったものを含む。)が、死亡したとき。

 被保険者であった者が、被保険者の資格を喪失した後に、被保険者であった間に初診日がある傷病により当該初診日から起算して5年を経過する日前に死亡したとき。

 障害等級の1級又は2級に該当する障害の状態にある障害厚生年金の受給権者が、死亡したとき。

老齢厚生年金の受給権者(保険料納付済期間と保険料免除期間とを合算した期間が25年以上である者に限る。)又は保険料納付済期間と保険料免除期間とを合算した期間が25年以上である者が、死亡したとき。

 

 

には、保険料納付要件があるのがポイントです。

<保険料納付要件>

・死亡日の前日において、死亡日の属する月の前々月までに国民年金の被保険者期間があり、かつ、当該被保険者期間に係る保険料納付済期間と保険料免除期間を合算した期間が当該被保険者期間の3分の2以上あること

※特例 

・死亡日が令和8331日までにあるときは、「死亡日に65歳未満」で「死亡日の前日において、死亡日の属する月の前々月までの直近1年間に未納期間がない」ときも保険料納付要件を満たします。

 

は、保険料納付要件は問われません。

は、障害厚生年金を受けるときに保険料納付要件を満たしているからです。

は、長期の加入期間(保険料納付済期間+保険料免除期間=25年以上)があるからです。

 

過去問をどうぞ!

①【H28年出題】

 保険料納付要件を満たした厚生年金保険の被保険者であった者が被保険者の資格を喪失した後に、被保険者であった間に初診日がある傷病により、当該初診日から起算して5年を経過する日前に死亡した場合は、死亡した者によって生計を維持していた一定の遺族に遺族厚生年金が支給される。

 

②【R3年出題】

 厚生年金保険の被保険者であった甲は令和341日に厚生年金保険の被保険者資格を喪失したが、厚生年金保険の被保険者期間中である令和3315日に初診日がある傷病により令和381日に死亡した(死亡時の年齢は50歳であった。)。この場合、甲について国民年金の被保険者期間があり、当該国民年金の被保険者期間に係る保険料納付済期間と保険料免除期間とを合算した期間が、当該国民年金の被保険者期間の3分の2未満であっても、令和27月から令和36月までの間に保険料納付済期間及び保険料免除期間以外の国民年金の被保険者期間がないときには、遺族厚生年金の支給対象となる。

 

③【R1年出題】

 障害等級1級又は2級に該当する障害の状態にある障害厚生年金の受給権者が死亡したときは、遺族厚生年金の支給要件について、死亡した当該受給権者の保険料納付要件が問われることはない。

 

 

 

 

 

【解答】

①【H28年出題】 〇 

 上記に当てはまりますので、「保険料納付要件を満たしている」ことが条件です。

 

②【R3年出題】 〇 

 上記に当てはまりますので、「保険料納付要件を満たしている」ことが要件です。

 原則の保険料納付要件を満たしていない場合でも、特例の保険料納付要件を満たしていれば、遺族厚生年金が支給されます。

 特例の保険料納付要件は、「令和841日前に死亡した者」で、「死亡日の前日において当該死亡日の属する月の前々月までの1年間のうちに保険料納付済期間及び保険料免除期間以外の国民年金の被保険者期間がないこと」、そして「死亡日に65歳未満」であることです。ちなみに、「保険料納付済期間及び保険料免除期間以外の国民年金の被保険者期間がない」とは、「未納期間がない」という意味です。

 令和381日に死亡した場合、死亡日の属する月の前々月までの1年間(=令和27月~令和36月)までの間に未納期間がないとき(保険料納付済期間及び保険料免除期間以外の国民年金の被保険者期間がないとき)には、遺族厚生年金の支給対象となります。

 

令和27

 

・・・・・・・

令和36

令和37

令和38

 

死亡日の属する月の前々月

 

死亡日の

属する月

死亡日の属する月の前々月までの1年間

この間に未納がないこと

 

 

 

S60法附則第64条第2項)

 

③【R1年出題】 〇

 上記に当てはまりますので、保険料納付要件は問われません。

 障害厚生年金を受けるときに保険料納付要件を満たしているからです。

 

 

では令和5年の問題をどうぞ!

R5年出題】

 遺族厚生年金は、障害等級1級又は2級に該当する程度の障害の状態にある障害厚生年金の受給権者が死亡したときにも、一定の要件を満たすその者の遺族に支給されるが、その支給要件において、その死亡した者について保険料納付要件を満たすかどうかは問わない。

 

 

 

 

 

【解答】

R5年出題】 〇

 上記3に当てはまりますので、保険料納付要件は問われません。

 

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令和5年度過去問で解ける問題 厚生年金保険法

R6-103

R5.12.8 特定適用事業所とは?

過去問で解ける問題をみていきましょう。

今日は厚生年金保険法です。

 

 「特定適用事業所」に使用される「短時間労働者」は、一定の要件を満たす場合は、厚生年金保険の被保険者となります。

特定適用事業所の定義を条文で読んでみましょう。

H24附則第17条第12

 特定適用事業所とは、事業主が同一である1又は2以上の適用事業所であって、当該1又は2以上の適用事業所に使用される特定労働者(70歳未満の者のうち、厚生年金保険法12条各号のいずれにも該当しないものであって、特定4分の3未満短時間労働者以外のものをいう。)総数が常時100人を超えるものの各適用事業所をいう。

 

では、過去問をどうぞ!

①【R2年出題】

 特定適用事業所に使用される者は、その1か月間の所定労働日数が同一の事業所に使用される通常の労働者の1か月間の所定労働日数の4分の3未満であって、当該事業所に継続して1年以上使用されることが見込まれない場合は、厚生年金保険の被保険者とならない。

 

②【R2年出題】

 特定適用事業所に該当しなくなった適用事業所に使用される特定4分の3未満短時間労働者は、事業主が実施機関に所定の申出をしない限り、厚生年金保険の被保険者とならない。

 

③【R2年出題】

 特定適用事業所でない適用事業所に使用される特定4分の3未満短時間労働者は、事業主が実施機関に所定の申出をしない限り、厚生年金保険の被保険者とならない。

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

①【R2年出題】 × 

 1か月間の所定労働日数が同一の事業所に使用される通常の労働者の4分の3未満の者で、特定適用事業所に使用される者は、「週の所定労働時間が20時間以上」、「厚生年金保険法の規定により算定した報酬の月額が88,000円以上」、「学生でない」場合は、厚生年金保険の被保険者となります。

 「継続して1年以上使用される見込み」という要件は、改正により現在はなくなっています。

H24附則第17条第1項)

 

②【R2年出題】 ×

 特定適用事業所に該当しなくなったとしても、特定4分の3未満短時間労働者の厚生年金保険の資格は継続します。

H24附則第17条第2項)

 

③【R2年出題】 〇 

 特定適用事業所でない適用事業所に使用される特定4分の3未満短時間労働者は、原則として、厚生年金保険の被保険者となりません。

H24附則第17条第1項)

 

 

では、令和5年の問題をどうぞ!

R5年出題】

 特定4分の3未満短時間労働者に対して厚生年金保険が適用されることとなる特定適用事業所とは、事業主が同一である1又は2以上の適用事業所であって、当該1又は2以上の適用事業所に使用される労働者の総数が常時100人を超える事業所のことである。

 

 

 

 

 

 

【解答】

R5年出題】 ×

 「労働者」の総数が常時100人を超えるではなく、「特定労働者(70歳未満の者のうち、厚生年金保険法第12条各号のいずれにも該当しないものであって、特定4分の3未満短時間労働者以外のものをいう。)」の総数が常時100人を超える事業所のことです。

H24附則第17条第1項) 

 

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https://youtu.be/2st2zIVjVgk?si=M_4a3GDM7lCtKCie

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令和5年度過去問で解ける問題 厚生年金保険法

R6-102

R5.12.7 経過的寡婦加算の支給停止

過去問で解ける問題をみていきましょう。

今日は厚生年金保険法です。

 

 経過的寡婦加算は、遺族厚生年金を受けている65歳以上の妻に支給されるものです。

 昭和3141日以前生まれの妻が対象です。

 

条文を読んでみましょう。

S60附則第73条第1項 (遺族厚生年金の加算の特例)

 中高齢寡婦加算の要件を満たした遺族厚生年金の受給権者であって昭和3141日以前に生まれた者(死亡した厚生年金保険の被保険者又は被保険者であった者の妻であった者に限る)がその権利を取得した当時65歳以上であったとき、又は中高齢寡婦加算が加算された遺族厚生年金の受給権者であって昭和3141日以前に生まれたもの65歳に達したときは、当該遺族厚生年金の額に、経過的寡婦加算を加算する。

 ただし、当該遺族厚生年金の受給権者が、国民年金法による障害基礎年金又は旧国民年金法による障害年金の受給権を有するとき(その支給を停止されているときを除く)は、その間、当該加算する額に相当する部分の支給を停止する

 

(経過的寡婦加算の額)

①から②を控除して得た額

① 中高齢寡婦加算の額

② 老齢基礎年金の額に妻の生年月日別に定められた率を乗じて得た額

 

経過的寡婦加算が加算される妻は、次のどちらかに当てはまる場合です。

65歳以上で遺族厚生年金の受給権が発生したとき(中高齢寡婦加算が加算される要件を満たしていること)

・中高齢寡婦加算が加算されていた遺族厚生年金の受給権者である妻が65歳に達したとき

※どちらも、昭和3141日以前生まれの妻であることが条件です。

 

 

まず、過去問を解いてみましょう

①【R3年出題】

 昭和3241日生まれの妻は、遺族厚生年金の受給権者であり、中高齢寡婦加算が加算されている。当該妻が65歳に達したときは、中高齢寡婦加算は加算されなくなるが、経過的寡婦加算の額が加算される。

 

 

②【H21年出題】

 遺族厚生年金の受給権者である妻で一定の要件を満たす者に加算される中高齢寡婦加算の額は、妻の生年月日に応じた率を使用し算出されるが、経過的寡婦加算の額は、当該妻の生年月日にかかわらず、一定の金額とされている。

 

 

 

 

 

 

【解答】

①【R3年出題】 ×

 中高齢寡婦加算は、妻が65歳に達したときは加算されなくなり、65歳以降は経過的寡婦加算が加算されます。

 ただし、65歳以降、経過的寡婦加算の額が加算されるのは、昭和3141日以前生まれの者に限られます。

 そのため、昭和3241日生まれの妻については、65歳まで中高齢寡婦加算が加算されますが、65歳以降、経過的寡婦加算額は加算されません。

S60附則第73条第1項)

 

②【H21年出題】 ×

 中高齢寡婦加算の額は、「遺族基礎年金の額×4分の3」で、妻の生年月日にかかわらず、定額です。

 経過的寡婦加算の額は、妻の生年月日に応じた率を使用し算出されます。

 経過的寡婦加算の額の計算式を確認しましょう。

  ↓

 中高齢寡婦加算の額 - 老齢基礎年金の額×生年月日に応じた乗率

 生年月日に応じた乗率は、例えば、昭和2年4月1日以前生まれは「0」、昭和3042日生まれから昭和3141日以前生まれは「480分の348」です。

 経過的寡婦加算の額は、生年月日が若くなるほど少なくなるのがポイントです。

 

では、令和5年の問題をどうぞ!

R5年出題】

 経過的寡婦加算が加算された遺族厚生年金の受給権者である妻が、障害基礎年金の受給権を有し、当該障害基礎年金の支給がされているときは、その間、経過的寡婦加算は支給が停止される。

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

R5年出題】 〇 

 経過的寡婦加算が加算された遺族厚生年金の受給権者である妻が、障害基礎年金を受給する場合は、その間、経過的寡婦加算の支給が停止されます。

 障害基礎年金によって、1階部分の年金額は、満額が保障されるからです。

S60附則第73条第1項)

 

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社労士受験のあれこれ

令和5年度過去問で解ける問題 厚生年金保険法

R6-094

R5.11.29 任意適用事業所の認可

過去問で解ける問題をみていきましょう。

今日は厚生年金保険法です。

 

「任意適用事業所」の認可について条文を読んでみましょう。

6条第3項、4項、H24法附則第17条の2

③ 強制適用事業所以外の事業所の事業主は、厚生労働大臣の認可を受けて、当該事業所を適用事業所とすることができる

④ 認可を受けようとするときは、当該事業所の事業主は、当該事業所に使用される者(12条に規定する者及び特定4分の3未満短時間労働者を除く)2分の1以上の同意を得て、厚生労働大臣に申請しなければならない。

 

第8条

① 任意適用事業所の事業主は、厚生労働大臣の認可を受けて、当該事業所を適用事業所でなくすることができる

② 認可を受けようとするときは、当該事業所の事業主は、当該事業所に使用される者(12条に規定する者及び特定4分の3未満短時間労働者を除く)4分の3以上の同意を得て、厚生労働大臣に申請しなければならない。

 

 

さっそく過去問をどうぞ!

①【R2年出題】

 任意適用事業所の認可を受けようとする事業主は、当該事業所に使用される者(厚生年金保険法第12条に規定する者及び特定4分の3未満短時間労働者を除く。)の3分の1以上の同意を得たことを証する書類を添えて、厚生年金保険任意適用申請書を日本年金機構に提出しなければならない。

 

 

②【H30年出題】

 任意適用事業所を適用事業所でなくするための認可を受けようとするときは、当該事業所に使用される者の3分の2以上の同意を得て、厚生労働大臣に申請することとされている。なお、当該事業所には厚生年金保険法第12条各号のいずれかに該当し、適用除外となる者又は特定4分の3未満短時間労働者に該当する者はいないものとする。

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

①【R2年出題】 ×

 任意適用事業所になるための認可を受けるときは、当該事業所に使用される者(厚生年金保険法第12条に規定する者及び特定4分の3未満短時間労働者を除く。)の「2分の1」以上の同意が必要です。

 任意適用事業所の認可を受けようとする事業主は、厚生年金保険任意適用申請書を日本年金機構に提出しなければなりませんが、その際、2分の1以上の同意を得たことを証する書類を添えなければなりません。

(法第6条第4項、則第13条の3

 

 

②【H30年出題】 × 

 任意適用事業所を適用事業所でなくするための認可を受けようとするときは、当該事業所に使用される者の「4分の3以上」の同意が必要です。

(第8条第2項)

 

 

では、令和5年の問題をどうぞ!

R5年出題】

 任意適用事業所の事業主は、厚生労働大臣の認可を受けることにより当該事業所を適用事業所でなくすることができるが、このためには、当該事業所に使用される者の全員の同意を得ることが必要である。なお、当該事業所には厚生年金保険法第12条各号のいずれかに該当する者又は特定4分の3未満短時間労働者に該当する者はいないものとする。

 

 

 

 

 

 

【解答】

R5年出題】 ×

 任意適用事業所を適用事業所でなくするためには、当該事業所に使用される者の「4分の3」以上の同意を得ることが必要です。

(法第8条第2項)

 

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令和5年度過去問で解ける問題 厚生年金保険法

R6-088

R5.11.23 経過的加算額のしくみ

過去問で解ける問題をみていきましょう。

今日は厚生年金保険法です。

 

 

今日のテーマは経過的加算額です。

60歳台前半に支給される「特別支給の老齢厚生年金」は、定額部分と報酬比例部分で構成されています。

65歳以降は、「老齢基礎年金」と「老齢厚生年金」で構成されます。

 

60                                                   65

 

報酬比例部分

 

 

 

老齢厚生年金

 

定額部分

経過的加算額

 

老齢基礎年金

 

★ 定額部分の額の計算式を確認しましょう ★

 定額部分の額は、1,628円×改定率×被保険者期間の月数です。

 ただし、定額単価の1,628円は、昭和2141日以前に生まれた者は、生年月日に応じた読み替えがあります。

 また、被保険者期間の月数には上限があり、例えば昭和2142日以降に生まれた者は480月が上限です。

 

★ 老齢基礎年金の計算式を確認しましょう ★

 保険料納付済期間が480月の場合、老齢基礎年金の額は、満額の780,900円×改定率です。

 ただし、保険料納付済期間が480月未満の場合は、免除期間や合算対象期間等の月数に応じて、老齢基礎年金の額が減額されます。

 

ポイント!

★ 定額部分と老齢基礎年金の計算式が異なっているのがポイントです。当分の間は、定額部分の方が老齢基礎年金より高くなります。老齢基礎年金と定額部分の差をうめるためのものが、「経過的加算額」です。

 

★定額部分と老齢基礎年金の違いを確認しましょう ★

 

昭和363月以前の期間

20歳未満、60歳以後の期間

定 額 部 分

計算に入る

計算に入る

老齢基礎年金

合算対象期間

合算対象期間

 

 

では、過去問をどうぞ!

R3年出題】

 厚生年金保険の被保険者期間の月数にかかわらず、60歳以上の厚生年金保険の被保険者期間は、老齢厚生年金における経過的加算額の計算の基礎とされない。

 

 

 

 

 

 

【解答】

R3年出題】 × 

60歳以上の厚生年金保険の被保険者期間は、経過的加算額の計算の基礎となります。定額部分の計算には、「60歳以上の厚生年金保険の被保険者期間」が入るからです。

 経過的加算額は、定額部分と老齢基礎年金の差額です。

 ちなみに、経過的加算額を計算する際の老齢基礎年金は、「厚生年金保険の被保険者期間」だけで計算することがポイントです。

では、令和5年の問題をどうぞ

R5年出題】

 今年度65歳に達する被保険者甲と乙について、20歳に達した日の属する月から60歳に達した日の属する月の前月まで厚生年金保険に加入した甲と、20歳に達した日の属する月から65歳に達した日の属する月の前月まで厚生年金保険に加入した乙とでは、老齢厚生年金における経過的加算の額は異なる。

 

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

R5年出題】 × 

 甲と乙の経過的加算の額は、同額です。

★甲の経過的加算について

 甲は保険料納付済期間が20歳から60歳までの480月です。

・定額部分に相当する額 → 1,628円×改定率×480

・老齢基礎年金の額 → 780,900円×改定率×480分の480

20歳から60歳まで全て保険料納付済期間(すべて厚生年金保険の被保険者期間)ですので、満額の老齢基礎年金が支給されます。

・経過的加算の計算式 

→ (1,628×改定率×480月)-(780,900×改定率×480分の480)

 

★乙の経過的加算について

 乙は、厚生年金保険に45年間(540月)加入していますが、老齢基礎年金の計算上、保険料納付済期間は20歳から60歳までの480月で、60歳から65歳までの60月は「合算対象期間」となります。

・定額部分に相当する額 → 1,628×改定率×480

 定額部分には、480月の上限があることに注意してください。

・老齢基礎年金の額 → 780,900×改定率×480分の480

20歳から60歳まで全て保険料納付済期間ですので、満額の老齢基礎年金が支給されます。合算対象期間は老齢基礎年金の年金額には反映しません。

 

・経過的加算の計算式 

→ 甲と同じ、(1,628×改定率×480月)-(780,900×改定率×480分の480)です。 

 

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令和5年度過去問で解ける問題 厚生年金保険法

R6-081

R5.11.16 中高齢寡婦加算と遺族基礎年金の調整

過去問で解ける問題をみていきましょう。

今日は厚生年金保険法です。

 

 

「中高齢寡婦加算」は、要件を満たした妻が受ける遺族厚生年金に加算されます。

 

★中高齢寡婦加算が加算されるのは、次のいずれかの要件に該当する妻です。

(1) 遺族厚生年金の権利を取得した当時40歳以上65歳未満であったもの

(2) 40歳に達した当時被保険者若しくは被保険者であった者ので国民年金法第37条の2第1項に規定する要件に該当するものと生計を同じくしていたもの(=40歳に達した当時、子と生計を同じくし遺族基礎年金を受けていたもの)

 

★中高齢寡婦加算が加算されるのは、40歳から65歳になるまでの間です。

★中高齢寡婦加算の額は、「遺族基礎年金の額に4分の3を乗じて得た額」です。

(法第62条第1項)

 

(例)夫の死亡当時、妻が50歳で、生計を同じくする子がいない(=遺族基礎年金を受けていない)場合、50歳から65歳まで中高齢寡婦加算が加算されます。

 

50歳                 65

遺 族 厚 生 年 金

 

中高齢寡婦加算

老齢基礎年金

 

 

 

では、過去問をどうぞ!

①【H27年出題】

 子のない妻が、被保険者である夫の死亡による遺族厚生年金の受給権を取得したときに30歳以上40歳未満であった場合、妻が40歳に達しても中高齢寡婦加算は加算されない。

  

②【H28年出題】

 被保険者の死亡により妻が中高齢寡婦加算が加算された遺族厚生年金の受給権を取得した場合において、その遺族厚生年金は、妻に当該被保険者の死亡について国民年金法による遺族基礎年金が支給されている間、中高齢寡婦加算額に相当する部分の支給が停止される。

 

③【R3年出題】

 夫の死亡により、厚生年金保険法第58条第1項第4号に規定するいわゆる長期要件に該当する遺族厚生年金(その額の計算の基礎となる被保険者期間の月数が240以上あるものとする。)の受給権者となった妻が、その権利を取得した当時60歳であった場合は、中高齢寡婦加算として遺族厚生年金の額に満額の遺族基礎年金の額が加算されるが、その妻が、当該夫の死亡により遺族基礎年金も受給できるときは、その間、当該加算される額に相当する部分の支給が停止される。

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

①【H27年出題】 〇 

 夫の死亡時に、30歳以上40歳未満で子がいない妻には、中高齢寡婦加算は加算されません。

 子がいない妻の場合は、夫の死亡時に40歳以上65歳未満でなければなりません。

 

 

②【H28年出題】 〇 

 子のある妻の場合は、遺族基礎年金が支給されます。

 遺族基礎年金は、子が18歳になる年度の331日まで(障害状態にある場合は20歳になるまで)支給されますが、遺族基礎年金が支給されている間、中高齢寡婦加算額は支給が停止されます。

 

条文を読んでみましょう。

65条 

 中高齢寡婦加算額が加算された遺族厚生年金は、その受給権者である妻が当該被保険者又は被保険者であった者の死亡について国民年金法による遺族基礎年金の支給を受けることができるときは、その間、中高齢寡婦加算額に相当する部分の支給を停止する。

 

 

 

                         65歳

遺族厚生年金

 

遺族基礎年金

中高齢寡婦加算

老齢基礎年金

 

 

            子 18歳年度末

※遺族基礎年金を受ける間、中高齢寡婦加算は支給停止されます。

 

 

③【R3年出題】 ×

 中高齢寡婦加算額は、満額の遺族基礎年金の額ではなく、「遺族基礎年金の額に4分の3を乗じた額」です。

 妻が、夫の死亡により遺族基礎年金も受給できるときは、その間、中高齢寡婦加算額に相当する部分の支給は停止されます。

 

では、令和5年の問題をどうぞ!

R5年出題】

 中高齢寡婦加算が加算された遺族厚生年金の受給権者である妻が、被保険者又は被保険者であった者の死亡について遺族基礎年金の支給を受けることができるときは、その間、中高齢寡婦加算は支給が停止される。

 

 

 

 

 

 

【解答】

R5年出題】 〇 

 中高齢寡婦加算が加算された遺族厚生年金の受給権者である妻が、遺族基礎年金の支給を受けることができるときは、その間、中高齢寡婦加算は支給が停止されます。

 

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令和5年度過去問で解ける問題 厚生年金保険法

R6-075

R5.11.10 特別支給の老齢厚生年金の支給開始年齢

過去問で解ける問題をみていきましょう。

今日は厚生年金保険法です。

 

 

 「特別支給の老齢厚生年金」は、60歳から65歳になるまでの間に支給される老齢厚生年金です。

2階建てになっていて、1階が「定額部分」、2階が「報酬比例部分」となります。

60                                                65

     報酬比例部分

老齢厚生年金(報酬比例部分)

      定額部分

老齢基礎年金

 

 しかし、男性の場合、60歳から定額部分と報酬比例部分が支給されるのは、昭和1641以前生まれまでです。昭和1642以降生まれの男性は、定額部分の開始年齢が1歳ずつ段階的に引き上げられます。

60                                                65

     報酬比例部分

老齢厚生年金(報酬比例部分)

定額部分

老齢基礎年金

   

 

昭和2442日~昭和2841以前生まれの男性は、60歳から報酬比例部分のみ支給されます。

60                                               65

報酬比例部分

老齢厚生年金(報酬比例部分)

 

老齢基礎年金

   

 

昭和2842以降生まれの男性は、報酬比例部分の開始年齢が1歳ずつ引き上げられます。

60                                             65

報酬比例部分

老齢厚生年金(報酬比例部分)

 

老齢基礎年金

 

昭和3642日以降生まれの男性は、特別支給の老齢厚生年金は支給されません。

60                                           65

 

老齢厚生年金(報酬比例部分)

 

老齢基礎年金

 

 男性の生年月日の重要ポイントは、16年、24年、28年、364つです。

 定額部分の開始が61歳になる昭和1642、報酬比例部分のみになる昭和2442、報酬比例部分の開始が61歳になる昭和2842、特別支給の老齢厚生年金が支給されない昭和3642をおぼえましょう。

 

 

では、過去問をどうぞ!

①【R3年出題】

 厚生年金保険法附則第8条の2に定める「特例による老齢厚生年金の支給開始年齢の特例」の規定によると、昭和35822日生まれの第1号厚生年金被保険者期間のみを有する女子と、同日生まれの第1号厚生年金被保険者期間のみを有する男子とでは、特別支給の老齢厚生年金の支給開始年齢が異なる。なお、いずれの場合も、坑内員たる被保険者であった期間及び船員たる被保険者であった期間を有しないものとする。

 

②【R3年出題】

 厚生年金保険法附則第8条の2に定める「特例による老齢厚生年金の支給開始年齢の特例」の規定によると、昭和35822日生まれの第4号厚生年金被保険者期間のみを有する女子と、同日生まれの第4号厚生年金被保険者期間のみを有する男子とでは、特別支給の老齢厚生年金の支給開始年齢は同じである。

 

③【H29年出題】

 昭和2941日生まれの女性(障害の状態になく、第1号厚生年金被保険者期間を120月、国民年金の第1号被保険者としての保険料納付済期間を180月有するものとする。)が、特別支給の老齢厚生年金における報酬比例部分を受給することができるのは60歳からであり、また、定額部分を受給することができるのは64歳からである。なお、支給繰上げの請求はしないものとする。

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

①【R3年出題】 〇

 第1号厚生年金被保険者期間を有する女性は、特別支給の老齢厚生年金の開始年齢が男性と異なりますので注意してください。先ほどおぼえた男性の生年月日に「5」をプラスします。第1号の女性の生年月日のポイントは、21年、29年、33年、41年4つです。

 昭和35822日生まれの第1号厚生年金被保険者期間のみを有する女性の特別支給の老齢厚生年金は報酬比例部分のみで、62歳から支給されます。同日生まれの第1号厚生年金被保険者期間のみを有する男性の特別支給の老齢厚生年金も、報酬比例部分のみですが、64歳から支給されます。

 

 

②【R3年出題】 〇 

 第2号厚生年金被保険者期間、第3号厚生年金被保険者期間、第4号厚生年金被保険者期間を有する女性の特別支給の老齢厚生年金の支給開始年齢は、男性と同じです。

 昭和35822日生まれの第4号のみの女性と、同日生まれの第4号のみの男性は、報酬比例部分のみが支給され、支給開始年齢はどちらも64歳です。

 

③【H29年出題】 〇 

 第1号厚生年金被保険者期間のみを有する昭和2941日生まれの女性の特別支給の老齢厚生年金は、以下の形になります。

60        

     報酬比例部分

老齢厚生年金(報酬比例部分)

定額部分

老齢基礎年金

   

 

 第1号女性の場合、定額部分の支給開始が61歳になるのは昭和2142日以降生まれです。(男性の生年月日に5を足してください)

2年刻みで1歳ずつ引き上げられますので、2142日生まれが61歳、2342日生まれが62歳、2542日生まれが63歳、2742日生まれが64歳となります。

2941日生まれは、報酬比例部分は60歳から、定額部分は64歳から支給されます。

 

 

では令和5年の問題をどうぞ!

R5年出題】

 第2号厚生年金被保険者期間のみを有する昭和3611日生まれの女性で、特別支給の老齢厚生年金の受給資格要件を満たす場合、報酬比例部分の支給開始年齢は64歳である。

 

 

 

 

 

 

【解答】

R5年出題】 〇 

 第2号厚生年金被保険者期間のみを有する昭和3611日生まれの女性の特別支給の老齢厚生年金は次の形になります。

60                   

報酬比例

老齢厚生年金(報酬比例部分)

 

老齢基礎年金

 報酬比例部分の支給開始年齢は、同日生まれの男性と同じ64歳です。

 報酬比例部分の開始が61歳になるのが昭和2842日生まれ以降です。2年刻みで1歳ずつ引き上げられますので、2842日生まれが61歳、3042日生まれが62歳、3242日生まれが63歳、3442日生まれが64歳です。

 

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令和5年度過去問で解ける問題 厚生年金保険法

R6-068

R5.11.3 5年に一度の財政検証

過去問で解ける問題をみていきましょう。

今日は厚生年金保険法です。

 

条文を読んでみましょう。

2条の4(財政の現況及び見通しの作成)

① 政府は、少なくとも5年ごとに、保険料及び国庫負担の額並びにこの法律による保険給付に要する費用の額その他の厚生年金保険事業の財政に係る収支についてその現況及び財政均衡期間における見通し(以下「財政の現況及び見通し」という。)を作成しなければならない。

② 財政均衡期間は、財政の現況及び見通しが作成される年以降おおむね100年間とする。

③ 政府は、財政の現況及び見通しを作成したときは、遅滞なく、これを公表しなければならない。

 

 政府は、少なくとも5年ごとに、国民年金及び厚生年金の財政の現況及び見通しを作成しています。このことを「財政検証」といいます。

さっそく過去問をどうぞ!

H30年出題】

 財政の現況及び見通しにおける財政均衡期間は、財政の現況及び見通しが作成される年以降おおむね100年間とされている。

 

 

 

 

 

 

【解答】

H30年出題】 〇

 「財政均衡期間」は、財政の現況及び見通しが作成される年以降おおむね100年間です。

 

 

では、令和5年の問題をどうぞ!

R5年出題】

 政府は、令和元年8月に、国民年金及び厚生年金に係る財政の現況及び見通しを公表した。そのため、遅くとも令和712月末までには、新たな国民年金及び厚生年金に係る財政の現況及び見通しを作成しなければならない。

 

 

 

 

 

 

【解答】

R5年出題】 × 

 財政検証は、少なくとも5年ごとに実施することになっています。

 政府は、令和元年8月に、「国民年金及び厚生年金に係る財政の現況及び見通し」を公表しています。財政検証の実施は、「少なくとも5年ごと」ですので、次は、   令和6年となります。 

 

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社労士受験のあれこれ

令和5年度過去問で解ける問題 厚生年金保険法

R6-062

R5.10.28 障害手当金の額の計算式

過去問で解ける問題をみていきましょう。

今日は厚生年金保険法です。

 

条文を読んでみましょう。

57条 (障害手当金の額)

 障害手当金の額は、50条第1項の規定の例により計算した額100分の200に相当する額とする。ただし、その額が同条第3項に定める額にを乗じて得た額に満たないときは、当該額とする。

 

障害手当金の額の計算式は、以下の通りです。

報酬比例の額(50条第1項の規定の例により計算した額)×100分の200

 

また、障害手当金には最低保障額があります。

最低保障額の計算式は、以下の通りです。

障害厚生年金の最低保障額(第50条第3項に定める額=2級の障害基礎年金の額×  4分の3×

 

 

 

参考にこちらの条文も読んでみましょう。

50条第1項、3

<障害厚生年金の額>

① 障害厚生年金の額は、43条第1項の規定(老齢厚生年金の額)の例により計算した額とする。この場合において、当該障害厚生年金の額の計算の基礎となる被保険者期間の月数が300に満たないときは、これを300とする

<障害厚生年金の最低保障額>

③ 障害厚生年金の給付事由となった障害について国民年金法による障害基礎年金を受けることができない場合において、障害厚生年金の額が国民年金法第33条第1項に規定する障害基礎年金の額に4分の3を乗じて得た額(その額に50円未満の端数が生じたときは、これを切り捨て、50円以上100円未満の端数が生じたときは、これを100円に切り上げるものとする。)に満たないときは、当該額を障害厚生年金の額とする。 

 

 

では、過去問をどうぞ!

①【H29年出題】

 障害手当金の額は、厚生年金保険法第50条第1項の規定の例により計算した額の100分の200に相当する額であるが、その額が障害等級2級に該当する者に支給する障害基礎年金の額の2倍に相当する額に満たないときは、当該額が障害手当金の額とされる。

 

 

②【H26年選択式】

 障害手当金の額は、厚生年金保険法第50条第1項の規定の例により計算した額の100分の200に相当する額とする。ただし、その額が障害等級3級の障害厚生年金の最低保障額に< A >を乗じて得た額に満たないときは、当該額とする。

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

①【H29年出題】 ×

 障害手当金の額は、厚生年金保険法第50条第1項の規定の例により計算した額の100分の200に相当する額です。

 ただし、その額が2級の障害基礎年金の額に「4分の3を乗じて得た額」の2倍に相当する額に満たないときは、当該額が障害手当金の額とされます。

 問題文は、「4分の3」が抜けているので誤りです。

※障害厚生年金の給付事由となった障害について、国民年金法による障害基礎年金を受けることができない場合の最低保障額は、2級の障害基礎年金の額に4分の3を乗じて得た額です。

 

 

②【H26年選択式】

A 2 

 

 

では、令和5年の問題をどうぞ!

R5年出題】

障害手当金の額は、厚生年金保険法第50条第1項の規定の例により計算した額の100分の200に相当する額である。ただし、その額が、障害基礎年金2級の額に2を乗じて得た額に満たないときは、当該額が障害手当金の額となる。

 

 

 

 

 

 

R5年出題】 ×

 先ほどの平成29年の問題と同じく、4分の3が抜けているので誤りです。

 障害手当金の最低保障額は、「障害基礎年金2級の額×4分の3」に2を乗じて得た額です。

 

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https://youtu.be/RNe9DAurfPQ?si=Wji9dXbgxciQASMc

社労士受験のあれこれ

令和5年度過去問で解ける問題 厚生年金保険法

R6-057

R5.10.23 子の遺族厚生年金の支給停止が解除されるとき

過去問で解ける問題をみていきましょう。

今日は厚生年金保険法です。

 

条文を読んでみましょう。

66条第1

に対する遺族厚生年金は、配偶者が遺族厚生年金の受給権を有する期間、その支給を停止する。ただし、配偶者に対する遺族厚生年金が前条本文、次項本文又は次条の規定によりその支給を停止されている間は、この限りでない。

 

・前条本文(第65条の2

 夫、父母又は祖父母に対する遺族厚生年金は、受給権者が60歳に達するまでの期間、その支給を停止する

・次項本文(第66条第2項)

 配偶者に対する遺族厚生年金は、当該被保険者又は被保険者であった者の死亡について、配偶者が国民年金法による遺族基礎年金の受給権を有しない場合であって子が当該遺族基礎年金の受給権を有するときは、その間、その支給を停止する。

・次条(第67条)

 配偶者又は子に対する遺族厚生年金は、その配偶者又は子の所在が1年以上明らかでないときは、遺族厚生年金の受給権を有する子又は配偶者の申請によって、その所在が明らかでなくなった時にさかのぼって、その支給を停止する。

 

 「配偶者と子」は、遺族厚生年金の支給の順位が同順位です。配偶者と子が受給権を有する場合は、配偶者に遺族厚生年金を支給し、配偶者が遺族厚生年金の受給権を有する期間、子に対する遺族厚生年金は支給停止されます。

 ただし、配偶者の遺族厚生年金が、65条の2本文、第66条第2項本文、第67条の規定で支給停止されている場合は、子の遺族厚生年金の支給停止は解除され、子に遺族厚生年金が支給されます

 

では、過去問をどうぞ!

①【H30年出題】

 被保険者の死亡により、その妻と子に遺族厚生年金の受給権が発生した場合、子に対する遺族厚生年金は、妻が遺族厚生年金の受給権を有する期間、その支給が停止されるが、妻が自己の意思で妻に対する遺族厚生年金の全額支給停止の申出をしたときは、子に対する遺族厚生年金の支給停止が解除される。

 

 

②【R3年出題】

 遺族基礎年金と遺族厚生年金の受給権を有する妻が、障害基礎年金と障害厚生年金の受給権を取得した。妻は、障害基礎年金と障害厚生年金を選択したため、遺族基礎年金と遺族厚生年金は全額支給停止となった。妻には生計を同じくする子がいるが、子の遺族基礎年金については、引き続き支給停止となるが、妻の遺族厚生年金が全額支給停止であることから、子の遺族厚生年金は支給停止が解除される。

 

 

 

 

 

【解答】

①【H30年出題】 × 

 子の遺族厚生年金の支給停止が解除されるのは、配偶者の遺族厚生年金が、第65条の2本文、第66条第2項本文、第67条の規定で支給停止されている場合です。 

 妻が自己の意思で妻に対する遺族厚生年金の全額支給停止の申出をしたときは、子に対する遺族厚生年金の支給停止は、「解除されません」。子の遺族厚生年金は、支給停止のままです。

 ちなみに、受給権者の申出による年金の支給停止は、第36条の2に規定されています。

 

 

②【R3年出題】 × 

 遺族基礎年金と遺族厚生年金の受給権を有する妻が、障害基礎年金と障害厚生年金の受給権を取得し、障害基礎年金と障害厚生年金を選択しました。その場合、妻に対する遺族基礎年金と遺族厚生年金は支給停止されます。

 妻が障害の年金を選択したことにより、妻の遺族厚生年金が支給停止になった場合でも、子の遺族厚生年金の支給停止は「解除されません」。子の遺族厚生年金は支給停止のままです。

 

 

令和5年の問題をどうぞ!

R5年出題】

 夫の死亡による遺族基礎年金と遺族厚生年金を受給していた甲が、新たに障害厚生年金の受給権を取得した。甲が障害厚生年金の受給を選択すれば、夫の死亡当時、夫によって生計を維持されていた甲の子(現在10歳)に遺族厚生年金が支給されるようになる。

 

 

 

 

 

 

【解答】

R5年出題】 × 

R3年の過去問と同じ趣旨の問題です。

 遺族基礎年金と遺族厚生年金を受給していた甲が、新たに障害厚生年金の受給権を取得し、障害厚生年金の受給を選択した場合は、甲に対する遺族基礎年金と遺族厚生年金は支給停止になります。

 その場合でも、子に対する遺族厚生年金の支給停止は「解除されません」。甲の子の遺族厚生年金は支給停止のままです。

 

解説動画はこちらからどうぞ!毎日コツコツYouTubeチャンネル

https://youtu.be/Jghnc_2qNLE?si=OJZkM9nIU69AlPxk

社労士受験のあれこれ

令和5年度過去問で解ける問題 厚生年金保険法

R6-048

R5.10.14 任意単独被保険者の資格の取得と喪失

過去問で解ける問題をみていきます。

今日は、厚生年金保険法です。

 

条文を読んでみましょう。

10条 (任意単独被保険者)

① 適用事業所以外の事業所に使用される70歳未満の者は、厚生労働大臣の認可を受けて、厚生年金保険の被保険者となることができる。

② 認可を受けるには、その事業所の事業主の同意を得なければならない。

 

11条 

 任意単独被保険者は、厚生労働大臣の認可を受けて、被保険者の資格を喪失することができる。

 

 「適用事業所」に使用される70歳未満の者は、当然に厚生年金保険の被保険者となります。

 「適用事業所以外」の事業所に使用される70歳未満の者は、「厚生労働大臣の認可」を受けることにより、厚生年金保険の被保険者となることができます。

 

では、過去問をどうぞ!

①【H24年出題】

 適用事業所以外の事業所に使用される70歳未満の者が被保険者になるためには、保険料を全額負担し、厚生労働大臣の認可を受けなければならない。

 

 

②【H27年出題】

 任意単独被保険者が厚生労働大臣の認可を受けてその資格を喪失するには、事業主の同意を得た上で、所定の事項を記載した申請書を提出しなければならない。

 

 

 

 

 

 

【解答】

①【H24年出題】 × 

 適用事業所以外の事業所に使用される70歳未満の者が被保険者になるためには、厚生労働大臣の認可を受けなければなりません。

 ただし、保険料は任意単独被保険者が全額負担するのではありません。

 事業主が保険料の半額を負担し、また、保険料を納付する義務も負います。厚生労働大臣の認可を受けるのに、事業所の事業主の「同意」が必要なのはそのためです。

 

 

②【H27年出題】 × 

 任意単独被保険者は、厚生労働大臣の認可を受け、その資格を喪失することができます。 

 厚生労働大臣の認可を受けて資格を喪失する際は、事業主の同意は不要です。資格喪失によって、事業主は、保険料の半額を負担する義務と納付する義務が無くなるからです。

 

 

では、令和5年の問題をどうぞ!

R5年出題】

 厚生年金保険の任意単独被保険者となっている者は、厚生労働大臣の認可を受けて、被保険者の資格を喪失することができるが、資格喪失に際しては、事業主の同意を得る必要がある。

 

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

R5年出題】 × 

 任意単独被保険者は、厚生労働大臣の認可を受けて、被保険者の資格を喪失することができます。しかし、資格喪失に際し、事業主の同意は要りません。

 

解説動画はこちらからどうぞ!毎日コツコツYouTubeチャンネル

https://youtu.be/-RD0DEhrQKU?si=9_I1oXKFDEUrptNA

社労士受験のあれこれ

令和5年度過去問で解ける問題 厚生年金保険法

R6-039

R5.10.5 老齢厚生年金の退職時改定

「過去問」で解ける問題を解説していきます。

今日は、厚生年金保険法です。

 

条文を読んでみましょう。

43条第3

 被保険者である受給権者がその被保険者の資格を喪失し、かつ、被保険者となることなくして被保険者の資格を喪失した日から起算して1か月を経過したときは、その被保険者の資格を喪失した月前における被保険者であった期間を老齢厚生年金の額の計算の基礎とするものとし、資格を喪失した日(14条第2号から第4号までのいずれかに該当するに至った日にあっては、その日)から起算して1か月を経過した日の属する月から、年金の額を改定する。

 

 退職などで厚生年金保険の被保険者資格を喪失した場合は、老齢厚生年金の年金額の見直しが行われます。

 ポイントを確認しましょう。

・資格を喪失し、かつ、再び被保険者となることなくして資格を喪失した日から起算して1か月経過しました

・資格を喪失した月前の被保険者であった期間を算入して、老齢厚生年金の額を再計算します

・資格を喪失した日から起算して1か月を経過した日の属する月から、年金額が改定されます。

※なお、「(第14条第2号)その事業所又は船舶に使用されなくなったとき」、「(第14条第3号)適用事業所でなくすることの認可を受けたとき、任意単独被保険者の資格喪失の認可を受けたとき」、「(第14条第4号)適用除外に該当するに至ったとき」は、「その日から起算」して1か月を経過した日の属する月から、年金額が改定されます。

 例えば、「退職」で資格を喪失した場合は、退職日の翌月から年金額が改定されます。

 

では、過去問をどうぞ!

H28年出題】

 在職老齢年金の受給権者が平成28年1月31日付けで退職し同年2月1日に被保険者資格を喪失し、かつ被保険者となることなくして被保険者の資格を喪失した日から起算して1か月を経過した場合、当該被保険者資格を喪失した月前における被保険者であった期間も老齢厚生年金の額の計算の基礎とするものとし、平成28年3月から年金額が改定される。

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

H28年出題】 ×

 退職時改定は、「資格を喪失した日から起算して1か月を経過した日の属する月」から改定されるのが原則です。

 しかし、「その事業所又は船舶に使用されなくなったとき=退職の場合」は、「その日から起算して1か月を経過した日の属する月」から、改定されます。

 問題文は、1月31日付退職・2月1日に被保険者資格喪失ですので、131日から起算して1か月を経過した日の属する月=2月から年金額が改定されます。

 

では、令和5年の問題をどうぞ!

R5年出題】

 被保険者である受給権者がその被保険者の資格を喪失し、かつ、再び被保険者となることなくして被保険者の資格を喪失した日から起算して1か月を経過したときは、その被保険者の資格を喪失した月以前における被保険者であった期間を老齢厚生年金の額の計算の基礎とするものとし、資格を喪失した日から起算して1か月を経過した日の属する月から、年金の額を改定する。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

R5年出題】 ×

 退職時改定で新たに老齢厚生年金の額の計算に加えるのは、「その被保険者の資格を喪失した月前における被保険者であった期間」です。

 その被保険者の資格を喪失した月「以前」ではありません。資格を喪失した月は含まれませんので注意しましょう。

 

解説動画はこちらからどうぞ!毎日コツコツYouTubeチャンネル

https://youtu.be/VeaEe1CINVE?si=cKYYWzufTH213tk7

社労士受験のあれこれ

令和5年度過去問で解ける問題 厚生年金保険法

R6-030

R5.9.26 配偶者が老齢基礎年金を繰上げたときの加給年金額

「過去問」で解ける問題を解説していきます。

今日は、厚生年金保険法です。

 

 

まず過去問からどうぞ!

H28年出題】

 配偶者に係る加給年金額が加算された老齢厚生年金について、その対象となる配偶者が繰上げ支給の老齢基礎年金の支給を受けるときは、当該配偶者については65歳に達したものとみなされ、加給年金額に相当する部分が支給されなくなる。

 

 

 

 

 

 

【解答】

H28年出題】 ×

 加給年金額の対象となる配偶者が、繰上げ支給の老齢基礎年金の支給を受けるときでも、加給年金額は配偶者が65歳になるまで支給されます。

 

夫が老齢厚生年金の受給権者で、妻が加給年金額の対象になっている場合のイメージ図

 

65

老齢厚生年金

老齢基礎年金

加給年金額

 

 

                ▼65

 

振替加算

 

老齢基礎年金

 

 

 

妻が老齢基礎年金を繰り上げたとしても、加給年金額は65歳まで加算されます。

65

老齢厚生年金

老齢基礎年金

加給年金額

 

 

60歳             ▼65

 

振替加算

繰上げ支給の老齢基礎年金

 

 

 

では、令和5年の問題をどうぞ!

R5年出題】

 老齢厚生年金における加給年金額の加算対象となる配偶者が、繰上げ支給の老齢基礎年金の支給を受けるときは、当該配偶者に係る加給年金額は支給が停止される。

 

 

 

 

 

 

R5年出題】 ×

 加給年金額の加算対象になっている配偶者が、繰上げ支給の老齢基礎年金の支給を受けたとしても、当該配偶者に係る加給年金額は配偶者が65歳になるまで支給されます。

 

 

振替加算に関する国民年金の問題をどうぞ!

★国民年金法の問題です★

【国民年金法H22年出題】

 老齢基礎年金の支給の繰上げの請求をした場合であっても、振替加算額については、受給権者が65歳に達した日以後でなければ加算は行われない。

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

【国民年金法H22年出題】 ○

 老齢基礎年金の支給の繰上げの請求をした場合も、振替加算額が加算されるのは、受給権者が65歳に達した日以後です。振替加算額の繰上げは行われません。

 

先ほどの図をもう一度みてみましょう。

65

老齢厚生年金

老齢基礎年金

加給年金額

 

 

60歳             ▼65

 

振替加算

繰上げ支給の老齢基礎年金

 

 

加給年金額の加算対象の妻が老齢基礎年金を繰り上げた場合のポイント!

・夫の老齢厚生年金

  → 加給年金額は支給停止にはなりません。妻が65歳になるまで支給されます。

・妻の振替加算

  →振替加算は繰上げされません。65歳から支給されます。 

 

解説動画はこちらからどうぞ!毎日コツコツYouTubeチャンネル

https://youtu.be/fU5NilDyL34?si=EL03cbxzpDe0exnU

社労士受験のあれこれ

令和5年度過去問で解ける問題 厚生年金保険法

R6-020

R5.9.16 55歳から60歳までの夫に対する遺族厚生年金

「過去問」で解ける問題を解説していきます。

今日は、厚生年金保険法です。

 

まず、過去問からどうぞ!

①【H27年出題】

 夫(障害の状態にない)に対する遺族厚生年金は、当該夫が60歳に達するまでの期間、支給停止されるが、夫が妻の死亡について遺族基礎年金の受給権を有するときは、支給停止されない。

 

 

②【R1年出題】

 平成2641日以後に被保険者又は被保険者であった者が死亡し、その者の夫と子に遺族厚生年金の受給権が発生した。当該夫に対する当該遺族厚生年金は、当該被保険者又は被保険者であった者の死亡について、当該夫が国民年金法の規定による遺族基礎年金の受給権を有する場合でも、60歳に到達するまでの間、その支給を停止する。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

①【H27年出題】 〇

★遺族年金を受けることができる夫の条件を確認しましょう。

<夫に対する遺族厚生年金>

・被保険者又は被保険者であった者の死亡の当時55歳以上であること 

 ただし、夫が60歳になるまでは原則として遺族厚生年金は支給停止されます。

条文を読んでみましょう。

65条の2 

夫、父母又は祖父母に対する遺族厚生年金は、受給権者が60に達するまでの期間、その支給を停止する。ただし、に対する遺族厚生年金については、当該被保険者又は被保険者であった者の死亡について、夫が国民年金法による遺族基礎年金の受給権を有するときは、この限りでない。

 

●夫に対する遺族厚生年金は、60歳に達するまでは支給停止されますが、夫が遺族基礎年金の受給権を有するときは、支給停止されません。

 

<夫に対する遺族基礎年金>

・被保険者又は被保険者であった者の死亡の当時、「子と生計を同じくすること」 

 

 問題の夫に対する遺族厚生年金は、当該夫が60歳に達するまでの期間、支給停止されるのが原則です。ただし、夫が妻の死亡について遺族基礎年金の受給権を有するとき(子と生計を同じくしている場合)は、支給停止されません。

(法第59条第1項、65条の2)

 

②【R1年出題】 × 

 夫が国民年金法の規定による遺族基礎年金の受給権を有していますので、60歳に到達するまでの間でも、遺族厚生年金は支給停止されません。

 

 

では令和5年の問題をどうぞ!

R5年出題】

 遺族厚生年金を受けることができる遺族のうち、夫については、被保険者又は被保険者であった者の死亡の当時その者によって生計を維持していた者で、55歳以上であることが要件とされており、かつ、60歳に達するまでの期間はその支給が停止されるため、国民年金法による遺族基礎年金の受給権を有するときも、55歳から遺族厚生年金を受給することはない。

 

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

R5年出題】 × 

 遺族厚生年金を受けることができる夫については、被保険者又は被保険者であった者の死亡の当時55歳以上であることが要件です。

 ただし、60歳に達するまでの期間は遺族厚生年金は支給が停止されるのが原則です。しかし、国民年金法による遺族基礎年金の受給権を有するときは、遺族厚生年金は支給停止されませんので、受給することができます。 

 

解説動画はこちらからどうぞ!毎日コツコツYouTubeチャンネル

https://youtu.be/biIKNRwYfGA?si=mtgqgA1b8ZtpomnP

社労士受験のあれこれ

令和5年度選択式振り返り 厚生年金保険法②

R6-010

R5.9.6 厚年選択式② 事例問題・遺族厚生年金の支給停止からでした

令和5年度の選択式を振り返ります。

今日は厚生年金保険法その2です。

 

 

Cは、事例問題です。

 問題文を読んでみましょう。

R5年選択式】

 甲は20歳の誕生日に就職し、厚生年金保険の被保険者の資格を取得したが、40代半ばから物忘れによる仕事でのミスが続き、46歳に達した日に退職をし、その翌日に厚生年金保険の被保険者の資格を喪失した。退職した後、物忘れが悪化し、退職の3か月後に、当該症状について初めて病院で診察を受けたところ、若年性認知症の診断を受けた。その後、当該認知症に起因する障害により、障害認定日に障害等級2級に該当する程度の障害の状態にあると認定された。これにより、甲は障害年金を受給することができたが、障害等級2級に該当する程度の障害の状態のまま再就職することなく、令和54月に52歳で死亡した。甲には、死亡の当時、生計を同一にする50歳の妻(乙)と17歳の未婚の子がおり、乙の前年収入は年額500万円、子の前年収入は0円であった。この事例において、甲が受給していた障害年金と乙が受給できる遺族年金をすべて挙げれば、< C >となる。

 

 

甲の年金加入歴を図にすると以下のようになります。

20歳                      46歳         52

     厚生年金保険(国民年金第2号被保険者)

国民年金 

1号or第3号被保険者

                             ▲      ▲

                            初診日     死亡

 

★甲の受給していた障害年金は、「障害基礎年金」です。

 初診日がポイントです。初めて病院で診察を受けたのが「退職の3か月後」となっていますので、初診日に厚生年金保険の被保険者ではありません。そのため、障害厚生年金は受けられません。

 

★乙が受給できる遺族年金は、「遺族基礎年金」と「遺族厚生年金」です。

・死亡した甲について

 死亡した甲は、「国民年金の被保険者が死亡したとき」、「保険料納付済期間が25年以上ある者が死亡したとき」に該当しますので、遺族基礎年金の要件を満たします。

 また、「厚生年金保険の被保険者であった者」で、「保険料納付済期間が25年以上ある者」の死亡ですので、遺族厚生年金の要件も満たします。

 

・妻(乙)と子について

<遺族基礎年金について>

 妻(乙)は、「子と生計を同じくすること」の要件を満たしています。また、前年の年収が500万円ですので、生計維持要件も満たします。

 妻は、子の加算が加算された遺族基礎年金を受給します。子に対する遺族基礎年金は支給停止されます。

<遺族厚生年金について>

 妻(乙)も子も要件を満たします。

 妻(乙)が遺族厚生年金を受給し、子に対する遺族厚生年金は支給停止されます。

 

Cには、「障害基礎年金、遺族基礎年金、遺族厚生年金」が入ります。

 

Eは、所在不明の場合の遺族厚生年金の支給停止の問題です。

条文を読んでみましょう。

67条第1

 配偶者又は子に対する遺族厚生年金は、その配偶者又は子の所在が1年以上明らかでないときは、遺族厚生年金の受給権を有する子又は配偶者の申請によって、その所在が明らかでなくなった時にさかのぼって、その支給を停止する。

 

Eには、1年が入ります。

 

解説動画はこちらからどうぞ!毎日コツコツYouTubeチャンネル

https://youtu.be/NkaA9b9P_Sc?si=rGJyq5b7qTryFAui

社労士受験のあれこれ

令和5年度選択式振り返り 厚生年金保険法①

R6-009

R5.9.5 厚年選択式① 権限の委任・年金額の改定からでした

令和5年度の選択式を振り返ります。

今日は厚生年金保険法その1です。

厚生年金保険法は2回に分けます。

 

A・Bは、権限の委任からの問題です。

条文を読んでみましょう。

109条の9(地方厚生局長等への権限の委任)

① この法律に規定する厚生労働大臣の権限(100条の5第1項及び第2項に規定する厚生労働大臣の権限を除く。)は、厚生労働省令(28条の4に規定する厚生労働大臣の権限にあっては、政令)で定めるところにより、地方厚生局長に委任することができる

② ①の規定により地方厚生局長に委任された権限は、厚生労働省令(28条の4に規定する厚生労働大臣の権限にあっては、政令)で定めるところにより、地方厚生支局長に委任することができる

 

Aは地方厚生局長、Bは地方厚生支局長が入ります。

 

 

Dは、年金額の改定のルールからの問題です。

★年金額の改定のルールの原則

 新規裁定者は「名目手取り賃金変動率

 既裁定者は「物価変動率

 で改定を行うのが原則です。

★物価変動率が「+」、名目手取り賃金変動率が「-」の場合 (物価>>賃金)

 賃金がマイナスになる=現役世代の負担能力が低下しているということです。そのため、既裁定者も、賃金変動に合わせ、名目手取り賃金変動率で改定されます。

 新規裁定者・既裁定者ともに「名目手取り賃金変動率」で改定されます。

 

問題文は、物価変動率が+0.2%、名目手取り賃金変動率が-0.2%です。    物価>>賃金ですので、賃金変動に合わせて改定されます。既裁定者の年金額は、前年度から0.2%の引下げとなります。

 なお、改定率がマイナスの場合は、マクロ経済スライドによる調整は行われません。

 Dには、0.2%の引き下げが入ります。

 

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https://youtu.be/vjS-_ajxMXc?si=hXfTwdXdAYg12a7J

社労士受験のあれこれ

厚生年金保険法 加給年金額

R5-353

R5.8.15 配偶者に係る加給年金額の支給停止

 配偶者に係る加給年金額が支給停止されるのはどんなときでしょう?

 条文を読んでみましょう。

46条第6

 加給年金額が加算された老齢厚生年金については、加算が行われている配偶者が老齢厚生年金(その年金額の計算の基礎となる被保険者期間の月数が240以上であるものに限る。)障害厚生年金、国民年金法による障害基礎年金その他の年金たる給付のうち、老齢若しくは退職又は障害を支給事由とする給付であって政令で定めるもの支給を受けることができるときは、その間、配偶者について加算する加給年金額に相当する部分の支給を停止する

 

過去問をどうぞ!

①【H28年出題】

 加給年金額が加算された老齢厚生年金について、その加算の対象となる配偶者が老齢厚生年金の支給を受けることができるときは、その間、加給年金額の部分の支給が停止されるが、この支給停止は当該配偶者の老齢厚生年金の計算の基礎となる被保険者期間が300か月以上の場合に限られる。

 

 

②【R3年出題】

 老齢厚生年金における加給年金額の対象となる配偶者が、障害等級1級若しくは2級の障害厚生年金及び障害基礎年金を受給している間、当該加給年金額は支給停止されるが、障害等級3級の障害厚生年金若しくは障害手当金を受給している場合は支給停止されることはない。

 

 

③【H28年出題】

 配偶者に係る加給年金額が加算された老齢厚生年金について、その対象となる配偶者が繰上げ支給の老齢基礎年金の支給を受けるときは、当該配偶者については65歳に達したものとみなされ、加給年金額に相当する部分が支給されなくなる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

①【H28年出題】 ×

 加給年金額が加算された老齢厚生年金について、その加算の対象となる配偶者が老齢厚生年金の支給を受けることができるときは、その間、加給年金額の部分の支給が停止されますが、この支給停止は当該配偶者の老齢厚生年金の計算の基礎となる被保険者期間が「240か月」以上の場合に限られます。

 

 

②【R3年出題】 ×

 老齢厚生年金における加給年金額の対象となる配偶者が、障害厚生年金及び障害基礎年金を受給している間、当該加給年金額は支給停止されます。

 障害厚生年金には3級の障害厚生年金も含まれますので、配偶者が3級の障害厚生年金を受給している間は、加給年金額は支給停止されます。

 しかし、「障害手当金」を受給していても加給年金額の支給は停止されません。

(令3条の7

 

 

③【H28年出題】 ×

 配偶者に係る加給年金額が加算された老齢厚生年金について、その対象となる配偶者が繰上げ支給の老齢基礎年金の支給を受けるときでも、加給年金額は支給停止されません。 

 

解説動画はこちらからどうぞ!毎日コツコツYouTubeチャンネル

https://youtu.be/isFwNUu1Fhk

社労士受験のあれこれ

国年・厚年 時効

R5-352

R5.8.14 <比較>国年「死亡一時金」と厚年「障害手当金」の時効

 国民年金の「死亡一時金」と厚生年金保険法の「障害手当金」は年金ではなく一時金で支給されます。

 それぞれの時効を確認しましょう。

 

 条文を読んでみましょう。

【国民年金法】

102条第1項、第4

① 年金給付を受ける権利は、その支給すべき事由が生じた日から5年を経過したとき、当該権利に基づき支払期月ごとに支払うものとされる年金給付の支給を受ける権利は、当該日の属する月の翌月以後に到来する当該年金給付の支給に係る支払期月の翌月の初日から5年を経過したときは、時効によって、消滅する。

④ 保険料その他この法律の規定による徴収金徴収し、又はその還付を受ける権利及び死亡一時金を受ける権利は、これらを行使することができる時から2年を経過したときは、時効によって消滅する。

時効のポイント!

・年金給付を受ける権利 → 5

・死亡一時金を受ける権利 → 2

・保険料等を徴収・還付を受ける権利 → 2

 

 

【厚生年金保険法】

92条第1

保険料その他この法律の規定による徴収金徴収し、又はその還付を受ける権利は、これらを行使することができる時から2年を経過したとき、保険給付を受ける権利は、その支給すべき事由が生じた日から5年を経過したとき、当該権利に基づき支払期月ごとに支払うものとされる保険給付の支給を受ける権利は、当該日の属する月の翌月以後に到来する当該保険給付の支給に係る支払期月の翌月の初日から5年を経過したとき、保険給付の返還を受ける権利は、これを行使することができる時から5年を経過したときは、時効によって、消滅する。

時効のポイント!

・保険給付を受ける権利 → 5

・保険料等を徴収・還付を受ける権利 → 2

 

 

 

 

では、過去問をどうぞ!

①国民年金法【H27年出題】※改正による修正あり

 年金給付を受ける権利及び死亡一時金を受ける権利は、その支給すべき事由が生じた日から5年を経過したときは、時効によって消滅する。

 

②厚生年金保険法【H29年出題】※改正による修正あり

 障害手当金の給付を受ける権利は、その支給すべき事由が生じた日から2年を経過したときは、時効によって消滅する。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

①国民年金法【H27年出題】 ×

 年金給付を受ける権利→その支給すべき事由が生じた日から5年を経過したとき

 死亡一時金を受ける権利→これを行使することができる時から2年を経過したとき

に、時効によって消滅します。

「年金給付(5年)」と「死亡一時金(2年)」の時効の違いに注意してください。

 

 

②厚生年金保険法【H29年出題】 ×

 保険給付を受ける権利→その支給すべき事由が生じた日から5年を経過したとき

に時効によって消滅します。

 「保険給付」には年金だけでなく一時金(障害手当金)も含まれます。

 障害手当金を受ける権利は、その支給すべき事由が生じた日から5年を経過したときは、時効によって消滅します。

 

 

ポイント!

 同じ「一時金」でも、国民年金の「死亡一時金」の時効は2年、厚生年金保険の「障害手当金」の時効は5年です。 

 

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https://youtu.be/i2AzAjczZHY

社労士受験のあれこれ

厚生年金保険法 被保険者期間

R5-351

R5.8.13 厚生年金保険の被保険者期間

 被保険者期間は、月単位で算定します。

 条文を読んでみましょう。

19条第1項、2

① 被保険者期間を計算する場合には、月によるものとし、被保険者の資格を取得した月からその資格を喪失した月の前月までをこれに算入する。

② 被保険者の資格を取得した月にその資格を喪失したときは、その月を1か月として被保険者期間に算入する。ただし、その月に更に被保険者又は国民年金の被保険者(国民年金に規定する第2号被保険者を除く)資格を取得したときは、この限りでない。

 

では、過去問をどうぞ!

①【H21年出題】

 厚生年金保険法で定める「被保険者期間」とは、被保険者の資格を取得した日から被保険者の資格を喪失した日の前日までの日単位で計算される期間である。

 

 

②【H30年出題】

 被保険者期間を計算する場合には、月によるものとし、例えば、平成29101日に資格取得した被保険者が、平成30330日に資格喪失した場合の被保険者期間は、平成2910月から平成302月までの5か月間であり、平成303月は被保険者期間には算入されない。なお、平成30330日の資格喪失以後に被保険者の資格を取得していないものとする。

 

 

③【H28年出題】

 適用事業所に平成2831日に採用され、第1号厚生年金被保険者の資格を取得した者が同年320日付けで退職し、その翌日に被保険者資格を喪失し国民年金の第1号被保険者となった。その後、この者は同年41日に再度第1号厚生年金被保険者となった。この場合、同年3月分については、厚生年金保険における被保険者期間に算入されない。

 

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

①【H21年出題】 ×

 「被保険者期間」とは、被保険者の資格を取得した月からその資格を喪失した月の前月までの「月単位」で計算される期間です。

 被保険者の資格を取得した日から被保険者の資格を喪失した日の前日までの日単位で計算されるのは、「被保険者であった期間」です。

 

 

②【H30年出題】 〇

 平成29101日に資格取得、平成30330日に資格喪失した場合の被保険者期間は、資格を取得した月(平成2910月)から資格を喪失した月の前月(平成302月)までの5か月間です。

 平成303月は被保険者期間には算入されません。

 

 

③【H28年出題】 〇

 被保険者の資格を取得した月にその資格を喪失したときは、その月を1か月として被保険者期間に算入するのが原則です。

 ただし、問題文のように、同じ月に資格取得と資格喪失があり、その月にさらに国民年金の第1号被保険者となった場合は、その月は厚生年金保険の被保険者期間には算入されません。

 

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社労士受験のあれこれ

厚生年金保険法 障害手当金

R5-350

R5.8.12 障害手当金が支給されない場合

 「障害手当金」が支給されない場合を確認しましょう。

 条文を読んでみましょう。

56条 

 障害手当金の障害の程度を定めるべき日において次の各号のいずれかに該当する者には、障害手当金を支給しない

1 年金たる保険給付の受給権者(最後に障害等級に該当する程度の障害の状態に該当しなくなった日から起算して障害状態に該当することなく3年を経過した障害厚生年金の受給権者(現に障害状態に該当しない者に限る。)を除く)

2 国民年金法による年金たる給付の受給権者(最後に障害状態に該当しなくなった日から起算して障害状態に該当することなく3年を経過した障害基礎年金の受給権者(現に障害状態に該当しない者に限る。)その他の政令で定める者を除く)

3 当該傷病について国家公務員災害補償法、地方公務員災害補償法若しくは同法に基づく条例、公立学校の学校医、学校歯科医及び学校薬剤師の公務災害補償に関する法律若しくは労働基準法第77条の規定による障害補償、労働者災害補償保険法の規定による障害補償給付、複数事業労働者障害給付若しくは障害給付又は船員保険法による障害を支給事由とする給付を受ける権利を有する者

 

では、過去問をどうぞ!

①【R4年出題】

 障害手当金の受給要件に該当する被保険者が、障害手当金の障害の程度を定めるべき日において遺族厚生年金の受給権者である場合は、その者には障害手当金は支給されない。

 

 

②【H30年出題】

 在職老齢年金の仕組みにより支給停止が行われている老齢厚生年金を受給している65歳の者が、障害の程度を定めるべき日において障害手当金に該当する程度の障害の状態になった場合、障害手当金は支給される。

 

 

③【H18年出題】

 障害手当金は、年金たる保険給付の受給権者(最後に障害等級に該当する程度の障害の状態に該当しなくなった日から起算して障害状態に該当することなく3年を経過した障害厚生年金の受給権者を除く。)には支給しない。

 

 

④【H28年出題】

 障害手当金の受給要件に該当する被保険者が、当該障害手当金に係る傷病と同一の傷病により労働者災害補償保険法に基づく障害補償給付を受ける権利を有する場合には、その者には障害手当金が支給されない。

 

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

①【R4年出題】 〇

 障害手当金の障害の程度を定めるべき日に、「年金たる保険給付の受給権者」である場合は、障害手当金は支給されません。

遺族厚生年金=年金たる保険給付です。

 

 

②【H30年出題】 ×

 老齢厚生年金=年金たる保険給付です。

障害の程度を定めるべき日に、老齢厚生年金の受給権者である場合は、障害手当金は支給されません。

 

 

③【H18年出題】 〇

 障害手当金は、年金たる保険給付の受給権者には支給されません。

しかし、障害厚生年金の受給権者については「最後に障害等級(13級)に該当する程度の障害の状態に該当しなくなった日から起算して障害状態に該当することなく3年を経過した者(現に障害状態に該当しない者に限る。)」には障害手当金が支給されます。

 

 

④【H28年出題】 〇

 当該傷病について「労働者災害補償保険法の規定による障害補償給付、複数事業労働者障害給付若しくは障害給付」を受ける権利を有する者には、障害手当金は支給されません。

 

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社労士受験のあれこれ

厚生年金保険法 併合認定

R5-325

R5.7.18 併合認定の対象になる障害厚生年金の条件

 今日は併合認定をみていみます。

 

 条文を読んでみましょう。

48条 (障害厚生年金の併給の調整)

① 障害厚生年金(その権利を取得した当時から引き続き障害等級の1級又は2級に該当しない程度の障害の状態にある受給権者に係るものを除く)の受給権者に対して更に障害厚生年金(障害等級の1級又は2級)を支給すべき事由が生じたときは、前後の障害を併合した障害の程度による障害厚生年金を支給する。

② 障害厚生年金の受給権者が前後の障害を併合した障害の程度による障害厚生年金の受給権を取得したときは、従前の障害厚生年金の受給権は、消滅する

 

 障害厚生年金の受給権者に、更に障害厚生年金を支給すべき事由が生じたときは、前後の障害を併合した障害の程度の障害厚生年金が支給されます。

 この併合認定の対象になる先発の障害厚生年金は、その権利を取得した当時から引き続き障害等級の1級又は2級に該当しない程度の障害の状態にある受給権者に係るものは除かれます。

 少しの間でも、1・2級の状態にあったことがある障害厚生年金が対象です。

 

では、過去問をどうぞ!

①【H29年出題】

 障害厚生年金の受給権を取得した当時は障害等級2級に該当したが、現在は障害等級3級である受給権者に対して、新たに障害等級2級の障害厚生年金を支給すべき事由が生じたときは、前後の障害を併合した障害厚生年金を支給することとし、従前の障害厚生年金の受給権は消滅する。

 

②【H27年出題】

 障害等級3級の障害厚生年金の受給権者(受給権を取得した当時から引き続き障害等級1級又は2級に該当したことはなかったものとする。)について、更に障害等級2級に該当する障害厚生年金を支給すべき事由が生じたときは、前後の障害を併合した障害の程度による障害厚生年金が支給され、従前の障害厚生年金の受給権は消滅する。

 

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

①【H29年出題】 

 現在は3級でも、1回でも1・2級に該当したことがある障害厚生年金の受給権者に対して、新たに1・2級の障害厚生年金を支給すべき事由が生じたときは、併合認定の対象となります。  

 前後の障害を併合した障害厚生年金が支給され、従前の障害厚生年金の受給権は消滅します。

 

②【H27年出題】 ×

 受給権を取得した当時から1回も障害等級1級又は2級に該当したことがない3級の障害厚生年金は、併合認定の対象になりません。 

 

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社労士受験のあれこれ

厚生年金保険法 障害厚生年金の加給年金額

R5-324

R5.7.17 障害厚生年金に加算される加給年金額のポイント!

 1級・2級の障害厚生年金を受けることができる者に、生計を維持されている65歳未満の配偶者がいる場合は、加給年金額が加算されます。

3級の障害厚生年金には加給年金額は加算されません。

※子については、障害基礎年金の加算対象になります。

 

(イメージ図)

障害等級1級・2級の場合

 

 

障害厚生年金

 

(加算対象)

 → 配偶者

 

障害基礎年金

 

(加算対象)

 → 子

 

 

条文を読んでみましょう。

50条の21項~3

① 障害の程度が障害等級の1級又は2級に該当する者に支給する障害厚生年金の額は、受給権者によって生計を維持しているその者の65歳未満の配偶者があるときは、障害厚生年金の額に加給年金額を加算した額とする。

② 加給年金額は、224,700円に改定率を乗じて得た額(その額に50円未満の端数が生じたときは、これを切り捨て、50円以上100円未満の端数が生じたときは、これを 100円に切り上げるものとする。)とする。

③ 受給権者がその権利を取得した日の翌日以後にその者によって生計を維持しているその者の65歳未満の配偶者を有するに至ったことにより加給年金額を加算することとなったときは、当該配偶者を有するに至った日の属する月の翌月から、障害厚生年金の額を改定する。 

 

 障害厚生年金の受給権を取得した時点で生計を維持している配偶者は加給年金額の対象となります。それだけでなく、受給権を取得した日の翌日以後に生計を維持している配偶者を有するに至った場合も加給年金額の対象となるのが、障害厚生年金のポイントです。

※国民年金の障害基礎年金の子の加算も同じです。

 

では、過去問をどうぞ!

①【H29年出題】

 障害等級1級に該当する障害厚生年金の受給権者が、その受給権を取得した日の翌日以後にその者によって生計を維持している65歳未満の配偶者を有するに至ったときは、当該配偶者を有するに至った日の属する月の翌月から、当該障害厚生年金の額に加給年金額が加算される。

 

②【H24年出題】

 障害等級3級に該当する障害厚生年金の受給権者の障害の程度が増進し2級に改定された場合、その受給権を取得した日以後に、その者によって生計を維持している65歳未満の配偶者を有するに至ったときであっても、配偶者加給年金額は加算されない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

①【H29年出題】 〇

1級・2級の障害厚生年金の受給権者が、その受給権を取得した日の翌日以後にその者によって生計を維持している65歳未満の配偶者を有するに至ったときは、配偶者加給年金額が加算されます。

 配偶者を有するに至った日の属する月の翌月から、加算されます。

 

 

②【H24年出題】 ×

 その受給権を取得した日の翌日以後に、その者によって生計を維持している65歳未満の配偶者を有するに至ったときも、配偶者加給年金額の加算対象となります。

 

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https://youtu.be/rRc_pDa8QOM

社労士受験のあれこれ

厚生年金保険法 障害手当金の額

R5-323

R5.7.16 障害手当金の額の計算式と最低保障額

 今日は障害手当金の額の計算式を確認しましょう。

 

 条文を読んでみましょう。

57条 (障害手当金の額)

 障害手当金の額は、50条第1項の規定の例により計算した額の100分の200に相当する額とする。ただし、その額が同条第3項に定める額にを乗じて得た額に満たないときは、当該額とする。

※障害手当金の額は、第50条第1項の規定の例により計算した額(報酬比例の年金額)×100分の200です。

※最低保障額は、(障害基礎年金を受けることができない場合の障害厚生年金の最低保障額)×2です。

 

※第50条第1項と第3項を読んでみましょう。

50条第1

 障害厚生年金の額は、第43条第1項の規定(老齢厚生年金)の例により計算した額とする。この場合において、当該障害厚生年金の額の計算の基礎となる被保険者期間の月数が300に満たないときは、これを300とする。

50条第3

 障害厚生年金の給付事由となった障害について国民年金法による障害基礎年金を受けることができない場合において、障害厚生年金の額が2級の障害基礎年金の額に4分の3を乗じて得た額(その額に50円未満の端数が生じたときは、これを切り捨て、50円以上100円未満の端数が生じたときは、これを100円に切り上げるものとする。)に満たないときは、当該額を障害厚生年金の額とする。

 

※第3項は障害基礎年金を受けることができない場合の障害厚生年金の最低保障額です。

 

 

では、過去問をどうぞ!

①【H26年選択式】

 障害手当金の額は、厚生年金保険法第50条第1項の規定の例により計算した額の100分の200に相当する額とする。ただし、その額が障害等級3級の障害厚生年金の最低保障額に< A >を乗じて得た額に満たないときは、当該額とする。

 

 

②【H29年出題】

 障害手当金の額は、厚生年金保険法第50条第1項の規定の例により計算した額の100分の200に相当する額であるが、その額が障害等級2級に該当する者に支給する障害基礎年金の額の2倍に相当する額に満たないときは、当該額が障害手当金の額とされる。

 

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

①【H26年選択式】 

A 2

障害手当金の額は報酬比例の年金額×2です。

最低保障額は、3級の障害厚生年金の最低保障額×2です。

※ちなみに、3級の障害厚生年金(=障害基礎年金を受けることができない)の最低保障額は、780,900円×改定率(2級の障害基礎年金)×4分の3です。

 

 

②【H29年出題】 ×

 最低保障額は、障害等級2級に該当する者に支給する障害基礎年金の額に「4分の3を乗じて得た額」の2倍に相当する額です。 

 

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https://youtu.be/AhR7zYF3B-E

社労士受験のあれこれ

厚生年金保険法 障害厚生年金の額の計算

R5-322

R5.7.15 障害厚生年金の額の計算に算入される被保険者期間

 障害厚生年金は、①初診日、②保険料納付要件、③障害認定日の3つの要件を満たせば、障害認定日に受給権が発生します。 

 今日は、障害厚生年金の額の計算の基礎となる被保険者期間を確認しましょう。

 

条文を読んでみましょう。

50条第1項、2

① 障害厚生年金の額は、第43条第1項の規定(老齢厚生年金の額)の例により計算した額とする。この場合において、当該障害厚生年金の額の計算の基礎となる被保険者期間の月数が300に満たないときは、これを300とする

② 障害の程度が障害等級の1級に該当する者に支給する障害厚生年金の額は、①に定める額の100分の125に相当する額とする。

 

51条 

 障害厚生年金の額については、当該障害厚生年金の支給事由となった障害に係る障害認定日の属する月における被保険者であった期間は、その計算の基礎としない

 

 障害厚生年金は、老齢厚生年金と同じように計算します。

1級の場合は、1.25倍します。

・被保険者期間が300月未満の場合は、300月の最低保障があります。

・障害厚生年金の計算には、障害認定日の属する月後は算入されません。=障害認定日の属する月まで算入されます。

 

 

では、過去問をどうぞ!

①【H22年出題】

 障害厚生年金の額については、当該障害厚生年金の支給事由となった障害に係る障害認定日の属する月の前月までの被保険者であった期間を、その計算の基礎とする。

 

②【H29年出題】

 傷病に係る初診日が平成2791日で、障害認定日が平成2931日である障害厚生年金の額の計算において、平成294月以後の被保険者期間はその計算の基礎としない。なお、当該傷病以外の傷病を有しないものとする。

 

③【R4年出題】

 障害等級2級の障害厚生年金の額は、老齢厚生年金の例により計算した額となるが、被保険者期間については、障害認定日の属する月の前月までの被保険者期間を基礎とし、計算の基礎となる月数が300に満たないときは、これを300とする。

 

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

①【H22年出題】 ×

 計算の基礎となるのは、障害認定日の属する「月」までです。

 

 

②【H29年出題】 〇

 障害認定日の属する月(平成293月)までが計算の基礎となります。平成294月以後の被保険者期間は計算に入りません。

 

 

③【R4年出題】 ×

 「障害認定日の属する月」までが計算の基礎となります。

 

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社労士受験のあれこれ

厚生年金保険法 老齢厚生年金の加給年金額

R5-321

R5.7.14 老齢厚生年金と障害基礎年金の子の加算

 今日は、65歳以上で「障害基礎年金」と「老齢厚生年金」を併給している場合を見ていきます。

 

 まず、老齢厚生年金の加給年金額の条文を読んでみましょう。

44条第1項 (加給年金額)

 老齢厚生年金(その年金額の計算の基礎となる被保険者期間の月数が240以上であるものに限る。)の額は、受給権者がその権利を取得した当時(その権利を取得した当時、当該老齢厚生年金の額の計算の基礎となる被保険者期間の月数が240未満であったときは、在職定時改定又は退職時改定により当該月数が240以上となるに至った当時。)その者によって生計を維持していたその者の65歳未満の配偶者又は子(18歳に達する日以後の最初の3月31までの間にある子及び20歳未満で障害等級の1級若しくは2級に該当する障害の状態にある子に限る。)があるときは、老齢厚生年金の額に加給年金額を加算した額とする。 

 ただし、国民年金法第33条の2第1項(障害基礎年金の子の加算)の規定により加算が行われている子があるとき(当該子について加算する額に相当する部分の全額につき支給を停止されているときを除く。)は、その間、当該子について加算する額に相当する部分の支給を停止する。

 

  老齢厚生年金の加給年金額の対象になるのは、65歳未満の配偶者と子です。

65歳以上の場合、障害基礎年金と老齢厚生年金を併給することができます。 

 障害基礎年金にも老齢厚生年金にも子の加算がありますが、障害基礎年金に子の加算額が行われる場合は、老齢厚生年金の子の加給年金額は支給停止されます。

 

では、過去問をどうぞ!

H29年出題】

 子の加算額が加算された障害基礎年金の支給を受けている者に、当該子に係る加給年金額が加算された老齢厚生年金が併給されることとなった場合、当該老齢厚生年金については、当該子について加算する額に相当する部分の支給が停止される。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

H29年出題】 〇

 障害基礎年金に子の加算が行われ、老齢厚生年金の子の加給年金額は支給が停止されます。

 

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https://youtu.be/InOyn8kxShg

社労士受験のあれこれ

厚生年金保険法 遺族厚生年金と老齢厚生年金

R5-320

R5.7.13 遺族厚生年金と老齢厚生年金の調整

 遺族厚生年金と老齢厚生年金の両方の受給権がある場合の調整をみていきましょう。

 

 条文を読んでみましょう。

64条の2 

遺族厚生年金(その受給権者が65歳に達しているものに限る。)は、その受給権者が老齢厚生年金の受給権を有するときは、当該老齢厚生年金の額に相当する部分の支給を停止する。

 

65歳以上で遺族厚生年金と老齢厚生年金の受給権がある場合

★遺族厚生年金が老齢厚生年金より高い場合

→老齢厚生年金との差額分の遺族厚生年金を受けることができます。

遺族厚生年金

→受給

 

老齢厚生年金相当額

支給停止

 

受給→

老齢厚生年金

 

 

★遺族厚生年金が老齢厚生年金より低い場合

→遺族厚生年金は全額支給停止されます。

 

 

 

老齢厚生年金

 

遺族厚生年金

全額支給停止

 

受給→

 

※自身の老齢厚生年金が優先されます。

65歳未満の場合は、遺族厚生年金と老齢厚生年金はどちらか選択です。

 

 

では、過去問をどうぞ!

H29年出題】

 昭和2742日生まれの遺族厚生年金の受給権者が65歳に達し、老齢厚生年金の受給権を取得した場合、当該遺族厚生年金は、当該老齢厚生年金の額(加給年金額が加算されている場合は、その額を除く。)に相当する部分の支給が停止される。

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

H29年出題】 〇

65歳以上の場合、遺族厚生年金と老齢厚生年金の両方の受給権がある場合は、老齢厚生年金が優先されます。遺族厚生年金は、老齢厚生年金の額(加給年金額が加算されている場合は、加給年金額は除きます。)に相当する部分の支給が停止されます。

 老齢厚生年金より遺族厚生年金の方が高い場合は、老齢厚生年金との差額が支給されます。

(法第64条の2、第60条第1項第2号ロ)

 

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https://youtu.be/E3OK6XvTZ18

社労士受験のあれこれ

厚生年金保険法 障害厚生年金

R5-305

R5.6.28 障害基礎年金の併合による障害厚年金の額の改定    

 障害基礎年金の併合によって、障害厚生年金の額が改定されることがあります。

 条文を読んでみましょう。

522の第2

 障害厚生年金の受給権者が、国民年金法による障害基礎年金の受給権を有する場合において、同法第34条第4項(その他障害による額の改定)及び第36条第2項ただし書の規定により併合された障害の程度が当該障害基礎年金の支給事由となった障害の程度より増進したときは、これらの規定により併合された障害の程度に応じて、当該障害厚生年金の額を改定する。

 

図でイメージしましょう。

 

①会社員(厚生年金保険の被保険者)のときに初診日がある傷病で2級の障害厚生年金と障害基礎年金を受給しています。

 

障害厚生年金 2

障害基礎年金 2

 

②会社を退職後、自営業者になりました。(国民年金第1号被保険者となりました)

 国民年金第1号被保険者のときに初診日がある傷病で「その他障害」が発生しました。

 

障害厚生年金 2

 

 

障害厚生年金 1

障害基礎年金 2

その他障害

障害基礎年金 1

 

■障害基礎年金について

2級の障害基礎年金の受給権者にさらに「その他障害」が発生しました。

国民年金法第344項の規定により、前後の障害を併合した障害の程度が増進した場合は、額の改定を請求することができます。

その結果、障害基礎年金は1級に額が改定されます。

 

■障害厚生年金について

障害基礎年金が2級から1級に改定されたことに合わせて、障害厚生年金も1級に改定されます。

 

 

では、過去問をどうぞ!

H27年出題】

 障害等級2級の障害厚生年金と同一の支給事由に基づく障害基礎年金の受給権者が、国民年金の第1号被保険者になり、その期間中に初診日がある傷病によって国民年金法第34条第4項の規定による障害基礎年金とその他障害との併合が行われ、当該障害基礎年金が障害等級1級の額に改定された場合には、障害厚生年金についても障害等級1級の額に改定される。

 

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

H27年出題】 〇

時系列で確認しましょう。

2級の障害厚生年金と障害基礎年金の受給権者が

・国民年金の第1号被保険者になった

・第1号被保険者期間中に初診日がある傷病によって、国民年金法34条第4項の規定による障害基礎年金とその他障害との併合が行われた

・併合の結果、障害基礎年金が障害等級1級の額に改定された

・障害厚生年金も障害等級1級の額に改定される

 

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社労士受験のあれこれ

厚生年金保険法 在職老齢年金

R5-304

R5.6.27 在職老齢年金の用語の定義    

 在職老齢年金の用語をチェックしましょう。

 

過去問からどうぞ!

H28年選択式】

 厚生年金保険法第46条第1項の規定によると、60歳台後半の老齢厚生年金の受給権者が被保険者(前月以前の月に属する日から引き続き当該被保険者の資格を有する者に限る。)である日(厚生労働省令で定める日を除く。)が属する月において、その者の標準報酬月額とその月以前の1年間の標準賞与額の総額を12で除して得た額とを合算して得た額(以下「< A >」という。)及び老齢厚生年金の額(厚生年金保険法第44条第1項に規定する加給年金額及び第44条の3第4項に規定する加算額を除く。以下同じ。)12で除して得た額(以下「基本月額」という。)との合計額が< B >を超えるときは、その月の分の当該老齢厚生年金について、< A >と基本月額との合計額から< B >を控除して得た額の2分の1に相当する額に12を乗じて得た額(以下「< C >」という。)に相当する部分の支給を停止する。ただし、< C >が老齢厚生年金の額以上であるときは、老齢厚生年金の全部(同法第44条の3第4項に規定する加算額を除く。)の支給を停止するものとされている。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

A 総報酬月額相当額

B 支給停止調整額

C 支給停止基準額

 

用語を確認しましょう。

・総報酬月額相当額とは 

→ (その月の標準報酬月額)+(その月以前1年間の標準賞与額の総額÷12

・基本月額とは

→ 老齢厚生年金の額÷12  (老齢厚生年金の月額)

※加給年金額・繰下げ加算額は除きます。

 

・「基本月額+総報酬月額相当額」が支給停止調整額以下の場合

→ 全額支給されます。

・「基本月額+総報酬月額相当額」が支給停止調整額を超える場合

→ (基本月額+総報酬月相当額-支給停止調整額)×2分の1が支給停止されます。(月額)

 

・支給停止基準額とは

 (基本月額+総報酬月相当額-支給停止調整額)×2分の112をかけた額です。(支給停止される額の年額です。)

 

 

★「支給停止調整額」は毎年度見直されます。

条文を読んでみましょう。

46条第3

 支給停止調整額は、48万円とする。ただし、48万円に平成17年度以後の各年度の名目賃金変動率をそれぞれ乗じて得た額(その額に5千円未満の端数が生じたときは、これを切り捨て5千円以上1万円未満の端数が生じたときは、これを1万円に切り上げるものとする。)48万円(支給停止調整額の改定の措置が講ぜられたときは、直近の当該措置により改定した額)を超え、又は下るに至った場合においては、当該年度の4月以後の支給停止調整額を当該乗じて得た額に改定する

 支給停止調整額は令和4年度の47万円から、令和5年度は「48万円」になりました。

 

過去問をどうぞ!

H25年出題】※問題文修正あり

60歳台後半の老齢厚生年金の受給権者が被保険者である間の総報酬月額相当額が300,000円であって、老齢厚生年金の額(加給年金額及び繰下げによる加算額を除く。)と老齢基礎年金の額との合計額を12で除して得た額が220,000円の場合、総報酬月額相当額と220,000円との合計額が、支給停止調整額(480,000円)を超えているため、その合計額から支給停止調整額を控除して得た額の2分の1に相当する額である20,000円に12を乗じて得た額に相当する部分が支給停止される。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

H25年出題】 ×

 問題文は、基本月額に「老齢基礎年金」を含んでいるので、誤りです。

 在職老齢年金は厚生年金保険の制度ですので、老齢基礎年金は関係ありません。

 在職中でも老齢基礎年金は全額支給されます。

 

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社労士受験のあれこれ

厚生年金保険法 3号分割(応用編)

R5-286

R5.6.9 特定被保険者が障害厚生年金の受給権者であるとき

3号分割は、国民年金の第3号被保険者(特定被保険者の被扶養配偶者)からの請求によって行われます。

 特定期間の標準報酬月額と標準賞与額を2分の1ずつ分割します。

 

 条文を読んでみましょう。

78条の141

 被保険者(被保険者であった者を含む。以下「特定被保険者」という。)被保険者であった期間中に被扶養配偶者(当該特定被保険者の配偶者として国民年金法の第3号被保険者に該当していたものをいう。)を有する場合において、当該特定被保険者の被扶養配偶者は、当該特定被保険者と離婚又は婚姻の取消しをしたときその他これに準ずるものとして厚生労働省令で定めるときは、実施機関に対し、特定期間(当該特定被保険者が被保険者であった期間であり、かつ、その被扶養配偶者が当該特定被保険者の配偶者として第3号被保険者であった期間をいう。)に係る被保険者期間の標準報酬(特定被保険者及び被扶養配偶者の標準報酬をいう。)の改定及び決定を請求することができる

 ただし、当該請求をした日において当該特定被保険者が障害厚生年金(当該特定期間の全部又は一部をその額の計算の基礎とするものに限る)の受給権者であるときその他の厚生労働省令で定めるときは、この限りでない

 

 今回は、「当該請求をした日において当該特定被保険者が障害厚生年金(当該特定期間の全部又は一部をその額の計算の基礎とするものに限る。)の受給権者であるときその他の厚生労働省令で定めるときは、この限りでない。」の部分に注目します。

 

では、過去問をどうぞ!

 

①【R3年出題】

 厚生年金保険法第78条の14に規定する特定被保険者が、特定期間の全部をその額の計算の基礎とする障害厚生年金の受給権者であったとしても、当該特定被保険者の被扶養配偶者は3号分割標準報酬改定請求をすることができる。

 

②【H28年出題】

 厚生年金保険法第78条の14に規定する特定被保険者(以下「特定被保険者」という。)が、障害厚生年金の受給権者である場合、当該障害厚生年金の計算の基礎となった被保険者期間は、3号分割標準報酬改定請求により標準報酬月額及び標準賞与額が改定される期間から除かれる。

 

③【R1年出題】

 障害厚生年金の受給権者である特定被保険者(厚生年金保険法第78条の14に規定する特定被保険者をいう。)の被扶養配偶者が3号分割標準報酬改定請求をする場合における特定期間に係る被保険者期間については、当該障害厚生年金の額の計算の基礎となった特定期間に係る被保険者期間を改定又は決定の対象から除くものとする。

 

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

①【R3年出題】 ×

 特定被保険者が障害厚生年金の受給権者で、その障害厚生年金の計算に特定期間が入っている場合は、その期間は3号分割の対象になりません。

 なぜなら、3号分割は3号被保険者からの請求によって行われるからです。特定被保険者の合意がなくても行われるからです。

 障害厚生年金は老齢厚生年金などと比べると保護が必要な年金です。3号分割請求により、特定被保険者が受給している障害厚生年金が合意なく減額されることを防ぐためです。

 問題文のように、特定被保険者が、特定期間の「全部」をその額の計算の基礎とする障害厚生年金の受給権者である場合は、3号分割標準報酬改定請求はできません。

 

 

②【H28年出題】 〇

 「障害厚生年金の受給権者である特定被保険者の被扶養配偶者が3号分割標準報酬改定請求をする場合における特定期間に係る被保険者期間については、当該障害厚生年金の額の計算の基礎となった特定期間に係る被保険者期間を除くものとする。」と規定されています。

 特定被保険者が、障害厚生年金の受給権者である場合、当該障害厚生年金の計算の基礎となった被保険者期間は、3号分割標準報酬改定請求により標準報酬月額及び標準賞与額が改定される期間から除かれます。

(令第3条の1211

 

③【R1年出題】 〇

 ②の問題と同じです。 

 

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社労士受験のあれこれ

厚生年金保険法 3号分割(基本編)

R5-285

R5.6.8 離婚時の第3号被保険者期間についての厚生年金保険の分割制度

 今日は、3号分割の基本をチェックしましょう。

 

 条文を読んでみましょう。

78条の14(特定被保険者及び被扶養配偶者についての標準報酬の特例)

① 被保険者(被保険者であった者を含む。以下「特定被保険者」という。)が被保険者であった期間中に被扶養配偶者(当該特定被保険者の配偶者として国民年金法の第3号被保険者に該当していたものをいう。)を有する場合において、当該特定被保険者の被扶養配偶者は、当該特定被保険者と離婚又は婚姻の取消しをしたときその他これに準ずるものとして厚生労働省令で定めるときは、実施機関に対し特定期間(当該特定被保険者が被保険者であった期間であり、かつ、その被扶養配偶者が当該特定被保険者の配偶者として第3号被保険者であった期間をいう。)に係る被保険者期間の標準報酬(特定被保険者及び被扶養配偶者の標準報酬をいう。)改定及び決定を請求することができる。ただし、当該請求をした日において当該特定被保険者が障害厚生年金(当該特定期間の全部又は一部をその額の計算の基礎とするものに限る。)の受給権者であるときその他の厚生労働省令で定めるときは、この限りでない。

② 実施機関は、①の請求があった場合において、特定期間に係る被保険者期間の各月ごとに、当該特定被保険者及び被扶養配偶者の標準報酬月額を当該特定被保険者の標準報酬月額に2分の1を乗じて得た額にそれぞれ改定し、及び決定することができる。

③ 実施機関は、①の請求があった場合において、当該特定被保険者が標準賞与額を有する特定期間に係る被保険者期間の各月ごとに、当該特定被保険者及び被扶養配偶者の標準賞与額を当該特定被保険者の標準賞与額に2分の1を乗じて得た額にそれぞれ改定し、及び決定することができる。

④ 特定期間に係る被保険者期間については、被扶養配偶者の被保険者期間であったものとみなす。

⑤ 改定され、及び決定された標準報酬は、請求のあった日から将来に向かってのみその効力を有する。

 

まず、用語をおさえましょう。

・特定被保険者 → 厚生年金保険の被保険者(被保険者であった者を含む)

・特定期間 → 特定被保険者が厚生年金保険の被保険者であった期間であり、かつ、その被扶養配偶者が第3号被保険者であった期間

 

では、過去問をどうぞ!

※「離婚時の第3号被保険者期間についての厚生年金保険の分割制度」に関する問題です。

①【H26年出題】

 いわゆる事実婚関係であった期間については、被扶養配偶者が国民年金の第3号被保険者となっていた場合には分割の対象となる。

 

②【H26年出題】

 分割の対象となる特定期間とは、特定被保険者が被保険者であった期間であり、かつ、その被扶養配偶者が当該特定被保険者の配偶者として国民年金の第3号被保険者であった期間をいい、平成20年4月1日前の期間を含まない。

 

③【H26年出題】※問題文を修正しています

 実施機関は、特定被保険者の被扶養配偶者から特定期間に係る被保険者期間の標準報酬の改定及び決定の請求があった場合において、特定期間に係る被保険者期間の各月ごとに、当該特定被保険者及び被扶養配偶者の標準報酬月額を当該特定被保険者の標準報酬月額に当事者が合意した按分割合に基づいて算出した割合を乗じて得た額にそれぞれ改定し、及び決定することができる。

 

④【H26年出題】

 老齢厚生年金の受給権者について、分割の規定により標準報酬の改定又は決定が行われたときの年金額の改定は、当該請求があった日の属する月の翌月分から行われる。

 

 

⑤【H26年出題】

 原則として、離婚が成立した日等の翌日から起算して2年を経過したときは、被扶養配偶者からの特定期間に係る被保険者期間の標準報酬の改定及び決定の請求を行うことができない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

①【H26年出題】 〇

 3号分割の請求ができるのは、「特定被保険者と離婚又は婚姻の取消しをしたときその他これに準ずるものとして厚生労働省令で定めるとき」です。

 「婚姻の届出をしていないが事実上婚姻関係と同様の事情にあった特定被保険者及び被扶養配偶者について、当該被扶養配偶者が第3号被保険者としての国民年金の被保険者の資格を喪失し、当該事情が解消したと認められる場合」も、3号分割の対象となります。

(則第78条の141号)

 

 

②【H26年出題】 〇

 平成20年4月1日前の期間は、特定期間に含まれません。

3号分割の対象になるのは、平成2041日以降の期間です。

H16年法附則第46条)

 

 

③【H26年出題】 ×

 特定被保険者及び被扶養配偶者の標準報酬月額を『特定被保険者の標準報酬月額に「2分の1」』を乗じて得た額にそれぞれ改定し、及び決定されます。

※標準賞与額についても、「2分の1」を乗じて得た額にそれぞれ改定し、及び決定されます。

3号分割は「2分の1」がポイントです。「合意した按分割合に基づいて算出した割合」ではありません。

 

 

④【H26年出題】 〇

 改定され、及び決定された標準報酬は、請求のあった日から将来に向かってのみその効力を有します。

 老齢厚生年金の受給権者の年金額の改定は、当該請求があった日の属する月の翌月分から行われます。

(法第78条の18

 

 

⑤【H26年出題】 〇

 原則として、離婚が成立した日等の翌日から起算して2年を経過したときは、3号分割の請求はできません。

(則第78条の17

 

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社労士受験のあれこれ

厚生年金保険法 遺族厚生年金

R5-284

R5.6.7 遺族厚生年金の短期要件と長期要件

 遺族厚生年金には、「短期要件」と「長期要件」があります。

 条文を読んでみましょう。

58条 

① 遺族厚生年金は、被保険者又は被保険者であった者が次の各号のいずれかに該当する場合に、その者の遺族に支給する。

 ただし、又はに該当する場合にあっては、死亡した者につき、死亡日の前日において、死亡日の属する月の前々月までに国民年金の被保険者期間があり、かつ、当該被保険者期間に係る保険料納付済期間と保険料免除期間とを合算した期間が当該被保険者期間の3分の2に満たないときは、この限りでない。

被保険者(失踪の宣告を受けた被保険者であった者であって、行方不明となった当時被保険者であったものを含む。)が、死亡したとき。

被保険者であった者が、被保険者の資格を喪失した後に、被保険者であった間に初診日がある傷病により当該初診日から起算して5年を経過する日前に死亡したとき。

 障害等級の1級又は2級に該当する障害の状態にある障害厚生年金の受給権者が、死亡したとき。

老齢厚生年金の受給権者(保険料納付済期間と保険料免除期間とを合算した期間が25年以上である者に限る。)又は保険料納付済期間と保険料免除期間とを合算した期間が25年以上である者が、死亡したとき。

 

② 死亡した被保険者又は被保険者であった者がからまでのいずれかに該当し、かつ、にも該当するときは、その遺族が遺族厚生年金を請求したときに別段の申出をした場合を除き、からまでのいずれかのみに該当し、には該当しないものとみなす。

 

短期要件と長期要件を確認しましょう

 

 

*1

短期要件

厚生年金保険加入中に死亡

あり

厚生年金保険加入中に初診日がある傷病により資格喪失後に死亡(初診日から5年以内)

あり

1、2級の障害厚生年金の受給権者が死亡

なし

長期

老齢厚生年金の受給権者(25年以上2)が死亡

 25年以上2ある者が死亡

なし

*1 保険料納付要件

*2 保険料納付済期間+保険料免除期間が25年以上

 

★「長期要件」は、厚生年金保険の被保険者期間が25年以上ではなく、「保険料納付済期間+保険料免除期間」が25年以上です。25年以上は、国民年金全体(第1号被保険者、第2号被保険者、第3号被保険者)で計算します。

 

★「長期要件」の25年以上の計算には合算対象期間も算入します。「保険料納付済期間、保険料免除期間及び合算対象期間を合算した期間が25年以上である者に限る」となります。

(附則第14条)

 

★例えば、保険料納付済期間+保険料免除期間が25年以上ある人が、厚生年金保険の被保険者であるとき(在職中)に死亡した場合、短期要件と長期要件の両方に当てはまります。

 その場合は、「その遺族が遺族厚生年金を請求したときに別段の申出をした場合を除き、短期要件のいずれかのみに該当し、長期要件には該当しないもの」とみなされます。

 申出がなければ、短期要件の扱いになります。

 

では、過去問をどうぞ!

①【H27年出題】※改正による修正あり

 老齢厚生年金の受給権者(保険料納付済期間、保険料免除期間及び合算対象期間を合算した期間が25年以上である者に限る)が死亡したことにより支給される遺族厚生年金の額の計算における給付乗率については、死亡した者が昭和2141日以前に生まれた者であるときは、生年月日に応じた読み替えを行った乗率が適用される。

 

②【H17年出題】※改正による修正あり

 老齢厚生年金の受給権者(保険料納付済期間、保険料免除期間及び合算対象期間を合算した期間が25年以上である者に限る)の死亡により支給される遺族厚生年金の額の計算において、計算の基礎となる被保険者期間の月数に300月の最低保障は適用されないが、給付乗率については生年月日に応じた乗率が適用される。

 

③【H26年出題】

 障害等級2級の障害厚生年金を受給する者が死亡した場合、遺族厚生年金を受けることができる遺族の要件を満たした者は、死亡した者の保険料納付要件を問わず、遺族厚生年金を受給することができる。この場合、遺族厚生年金の額の計算の基礎となる被保険者期間の月数が300か月に満たないときは、これを300か月として計算する。

 

④【R3年出題】

20歳から30歳まで国民年金の第1号被保険者、30歳から60歳まで第2号厚生年金被保険者であった者が、60歳で第1号厚生年金被保険者となり、第1号厚生年金被保険者期間中に64歳で死亡した。当該被保険者の遺族が当該被保険者の死亡当時生計を維持されていた60歳の妻のみである場合、妻が別段の申出をしたときを除き、厚生年金保険法第58条第1項第4号に規定するいわゆる長期要件のみに該当する遺族厚生年金として年金額が算出される。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

①【H27年出題】 〇

<報酬比例部分の「給付乗率について>

遺族厚生年金の原則の計算式は、報酬比例部分×4分の3です。

 報酬比例部分の計算式は、平成154月以降の期間分については、「平均標準報酬額×1000分の5.481×被保険者期間の月数」です。

 「長期要件」の場合は、死亡した者が昭和2141日以前生まれの場合、給付乗率は生年月日に応じた読み替えが行われます。

 なお、「短期要件」の場合は、定率(1000分の5.481H154月以降)か1000分の7.125H153月以前))です。

S60年附則第59条)

 

②【H17年出題】 〇

 「長期要件」の場合の給付乗率には、生年月日に応じた乗率が適用されます。

 一方、被保険者期間の月数は「300月の最低保障」は適用されず、実際の被保険者期間で計算されます。

 なお、「短期要件」の場合は、計算の基礎となる被保険者期間の月数に300月の最低保障が適用されます。

 

 

③【H26年出題】 〇

 「障害等級2級の障害厚生年金を受給する者」の死亡で支給される遺族厚生年金は、「短期要件」です。被保険者期間の月数が300か月に満たないときは、300か月として計算されます。

(法第60条第1項)

 

短期要件

長期要件

給付乗率

定率

生年月日に応じた読み替えあり

被保険者期間が300月未満

最低保障あり

最低保障なし

 

 

④【R3年出題】 ×

 第1号厚生年金被保険者期間中に64歳で死亡 → 短期要件

・ 保険料納付済期間が40年ある → 長期要件

 申出がなければ、「短期要件」のみに該当する遺族厚生年金として年金額が算出され

ます。

 

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社労士受験のあれこれ

厚生年金保険法 滞納処分

R5-273

R5.5.27 厚年 滞納処分

 保険料を滞納し、督促状の指定期限までに納付しないときの滞納処分についてみていきましょう。

 条文を読んでみましょう。

法第86条第5項、6

⑤ 厚生労働大臣は、納付義務者が次の各号のいずれかに該当する場合においては、国税滞納処分の例によってこれを処分し、又は納付義務者の居住地若しくはその者の財産所在地の市町村(特別区を含むものとし、指定都市にあっては、区又は総合区とする。)に対して、その処分を請求することができる

1 督促を受けた者がその指定の期限までに保険料その他この法律の規定による徴収金を納付しないとき。

2 繰上徴収の要件のいずれかに該当したことにより納期を繰り上げて保険料納入の告知を受けた者がその指定の期限までに保険料を納付しないとき

 

⑥ 市町村は、処分の請求を受けたときは、市町村税の例によってこれを処分することができる。この場合においては、厚生労働大臣は、徴収金の100分の4に相当する額を当該市町村に交付しなければならない。

 

さっそく過去問をどうぞ!

①【H30年出題】

 厚生年金保険法第86条の規定によると、厚生労働大臣は、保険料の納付義務者が保険料を滞納したため期限を指定して督促したにもかかわらずその期限までに保険料を納付しないときは、納付義務者の居住地若しくはその者の財産所在地の市町村(特別区を含むものとし、地方自治法第252条の19第1項の指定都市にあっては、区又は総合区とする。以下同じ。)に対して、その処分を請求することができ、当該処分の請求を受けた市町村が市町村税の例によってこれを処分したときは、厚生労働大臣は、徴収金の100分の4に相当する額を当該市町村に交付しなければならないとされている。

 

②【H25年出題】

 厚生労働大臣は、保険料の繰上徴収が認められる要件に該当したことにより納期を繰り上げて保険料納入の告知を受けた者が、その指定の期限までに保険料を納付しないとき、国税滞納処分の例によってこれを処分し、又は納付義務者の居住地若しくはその者の財産所在地の市町村に対して、その処分を請求することができる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

①【H30年出題】 〇

 厚生労働大臣は、期限を指定して督促したにもかかわらずその期限までに保険料を納付しないときは、納付義務者の居住地若しくはその者の財産所在地の市町村に対して、その処分を請求することができます。

 市町村が市町村税の例によって処分したときは、厚生労働大臣は、徴収金の100分の4に相当する額を当該市町村に交付しなければなりません。

 

②【H25年出題】 〇

 納期を繰り上げて保険料納入の告知を受けた者が、その指定の期限までに保険料を納付しないときも滞納処分の対象となります。 

 

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社労士受験のあれこれ

厚生年金保険法 督促

R5-272

R5.5.26 厚生年金保険料等の督促

 厚生年金保険の保険料等を滞納した者に対する督促の手続をみていきます。

 

 条文を読んでみましょう。

86条第1項~4項 (保険料等の督促)

① 保険料その他この法律の規定による徴収金を滞納する者があるときは、厚生労働大臣は、期限を指定して、これを督促しなければならない。ただし、繰上徴収の規定により保険料を徴収するときは、この限りでない

② 督促をしようとするときは、厚生労働大臣は、納付義務者に対して、督促状を発する

③ 督促状は、納付義務者が、健康保険法第180条の規定によって督促を受ける者であるときは、同法同条の規定による督促状に併記して、発することができる

④ 督促状により指定する期限は、督促状を発する日から起算して10日以上を経過した日でなければならない。ただし、繰上徴収の要件のいずれかに該当する場合は、この限りでない。

 

 

さっそく過去問をどうぞ!

①【H25年出題】

 保険料等を滞納する者があるときは、厚生労働大臣は期限を指定して、これを督促しなければならない。ただし、保険料の繰上徴収の規定により保険料を徴収するときは、この限りでない。

 

②【H25年出題】

 保険料等の督促をしようとするときは、厚生労働大臣は、納付義務者に対して督促状を発する。保険料等の督促状は、納付義務者が健康保険法第180条の規定によって督促を受ける者であるときは、同法同条の規定による督促状により、これに代えることができる。

 

③【H25年出題】

 保険料等の督促状により指定する期限は、督促状を発する日から起算して10日以上を経過した日でなければならない。ただし、保険料の繰上徴収が認められる要件に該当する場合は、この限りでない。

 

④【R1年選択】

 保険料の納付義務者が保険料を滞納した場合には、厚生労働大臣は納付義務者に対して期限を指定してこれを督促しなければならないが、この期限は、督促状を< A >以上を経過した日でなければならない。

(選択肢)

① 受領した日から起算して10

② 受領した日から起算して20

③ 発する日から起算して10

④ 発する日から起算して20

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

①【H25年出題】 〇

 保険料の繰上徴収の規定により保険料を徴収するときは、督促状は発しません。

ちなみに、繰上徴収とは?

条文をチェックしましょう。

85条 

保険料は、次の各号に掲げる場合においては、納期前であっても、すべて徴収することができる

1 納付義務者が、次のいずれかに該当する場合

 イ 国税、地方税その他の公課の滞納によって、滞納処分を受けるとき。

 ロ 強制執行を受けるとき。

 ハ 破産手続開始の決定を受けたとき。

 ニ 企業担保権の実行手続の開始があったとき。

 ホ 競売の開始があったとき。

2 法人たる納付義務者が、解散をした場合

3 被保険者の使用される事業所が、廃止された場合

4 被保険者の使用される船舶について船舶所有者の変更があった場合、又は当該船舶が滅失し、沈没し、若しくは全く運航に堪えなくなるに至った場合 

 

 

②【H25年出題】 ×

 保険料等の督促状は、納付義務者が健康保険法第180条の規定によって督促を受ける者であるときは、「同法同条の規定による督促状に併記して、発することができる。」です。「代えることができる」ではありません。

 

 

③【H25年出題】 〇

 督促状により指定する期限の、「督促状を発する日から起算して10日以上を経過した日」は覚えましょう。

 

 

④【R1年選択】

A ③ 発する日から起算して10日 

 

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社労士受験のあれこれ

厚生年金保険法 厚生年金保険原簿

R5-262

R5.5.16 厚生年金保険原簿の訂正の請求

 例えば、「ある会社で働いたことがあるのに、厚生年金保険の記録がない」、「標準報酬月額が違う」など、年金記録が事実と異なっていると思うときは、厚生労働大臣に年金記録の訂正を請求することができます。

 

 条文を読んでみましょう。

28条 (記録)

実施機関は、被保険者に関する原簿を備え、これに被保険者の氏名、資格の取得及び喪失の年月日、標準報酬(標準報酬月額及び標準賞与額をいう。)、基礎年金番号その他主務省令で定める事項を記録しなければならない。

 

28条の21項 (訂正の請求)

第1号厚生年金被保険者であり、又はあった者は、厚生年金保険原簿に記録された自己に係る特定厚生年金保険原簿記録(第1号厚生年金被保険者の資格の取得及び喪失の年月日、標準報酬その他厚生労働省令で定める事項の内容をいう。)が事実でない、又は厚生年金保険原簿に自己に係る特定厚生年金保険原簿記録が記録されていないと思料するときは、厚生労働省令で定めるところにより、厚生労働大臣に対し厚生年金保険原簿の訂正の請求をすることができる。

 

★「実施機関」は、被保険者に関する原簿を備え、一定事項を記録します。

★「厚生労働大臣」に、厚生年金保険原簿の訂正の請求をすることができるのは、第1号厚生年金被保険者である者、又は第1号厚生年金被保険者であった者です。

 

 

過去問をどうぞ!

①【R3年出題】

 第1号厚生年金被保険者であり、又は第1号厚生年金被保険者であった者は、厚生労働大臣において備えている被保険者に関する原簿(以下本問において「厚生年金保険原簿」という。)に記録された自己に係る特定厚生年金保険原簿記録(第1号厚生年金被保険者の資格の取得及び喪失の年月日、標準報酬その他厚生労働省令で定める事項の内容をいう。以下本問において同じ。)が事実でない、又は厚生年金保険原簿に自己に係る特定厚生年金保険原簿記録が記録されていないと思料するときは、厚生労働省令で定めるところにより、厚生労働大臣に対し、厚生年金保険原簿の訂正の請求をすることができる。

 

②【H30年出題】

 第2号厚生年金被保険者であった者は、その第2号厚生年金被保険者期間について厚生労働大臣に対して厚生年金保険原簿の訂正の請求をすることができない。

 

③【H30年出題】

 第1号厚生年金被保険者であった老齢厚生年金の受給権者が死亡した場合、その者の死亡により遺族厚生年金を受給することができる遺族はその死亡した者の厚生年金保険原簿の訂正の請求をすることができるが、その者の死亡により未支給の保険給付の支給を請求することができる者はその死亡した者の厚生年金保険原簿の訂正の請求をすることができない。

 

④【H30年出題】

 厚生労働大臣は、訂正請求に係る厚生年金保険原簿の訂正に関する方針を定めなければならず、この方針を定めようとするときは、あらかじめ、社会保障審議会に諮問しなければならない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

①【R3年出題】 〇

 この問題のチェックポイントは、訂正請求ができるのは、「第1号厚生年金被保険者であり、又は第1号厚生年金被保険者であった者」であることです。

 

 

②【H30年出題】 〇

 訂正請求の対象になるのは、第1号厚生年金被保険者に係る記録です。

 第2号厚生年金被保険者(国家公務員共済組合)、第3号厚生年金被保険者(地方公務員共済組合)、第4号厚生年金被保険者(日本私立学校振興・共済事業団)に係る期間は、訂正請求の対象外です。

 

③【H30年出題】 ×

 第1号厚生年金被保険者であった者が死亡した場合、その者の死亡により遺族厚生年金を受給することができる遺族はその死亡した者の厚生年金保険原簿の訂正の請求をすることができます。

 また、その者の死亡により未支給の保険給付の支給を請求することができる者も、その死亡した者の厚生年金保険原簿の訂正の請求をすることができます。

 

 

④【H30年出題】 〇

 条文を確認しましょう。

法第28条の3

① 厚生労働大臣は、訂正請求に係る厚生年金保険原簿の訂正に関する方針を定めなければならない。

② 厚生労働大臣は、①の方針を定め、又は変更しようとするときは、あらかじめ、社会保障審議会に諮問しなければならない。

 

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社労士受験のあれこれ

厚生年金保険法 老齢厚生年金の繰上げ

R5-261

R5.5.15 繰上げ支給の老齢厚生年金の額の改定

 厚生年金保険の被保険者期間を1か月でも有し、かつ、国民年金の保険料納付済期間+保険料免除期間+合算対象期間が10年以上ある場合は、65歳に達したときに老齢厚生年金の受給権が発生します。

 老齢厚生年金は繰り上げて支給を受けることもできます。

 老齢厚生年金の繰上げ受給を受けながら在職している場合の老齢厚生年金の額の改定についてみていきます。

 

 条文を読んでみましょう。

法附則第7条の3第1項~5

① 当分の間、次の各号に掲げる者であって、被保険者期間を有し、かつ、60歳以上65歳未満であるもの(国民年金法の規定による任意加入被保険者でないものに限る。)は、政令で定めるところにより、65歳に達する前に、実施機関に当該各号に掲げる者の区分に応じ当該者の被保険者の種別に係る被保険者期間に基づく老齢厚生年金の支給繰上げの請求をすることができる。ただし、その者が、その請求があった日の前日において、保険料納付済期間と保険料免除期間と合算対象期間を合算した期間が10年以上でないときは、この限りでない。

1. 男子又は女子(第2号厚生年金被保険者であり、若しくは第2号厚生年金被保険者期間を有する者、第3号厚生年金被保険者であり、若しくは第3号厚生年金被保険者期間を有する者又は第4号厚生年金被保険者であり、若しくは第4号厚生年金被保険者期間を有する者に限る。)であって昭和36年4月2日以後に生まれた者

2. 女子(第1号厚生年金被保険者であり、又は第1号厚生年金被保険者期間を有する者に限る。)であって昭和4142日以後に生まれた者

3.4.は省略します)

② 繰上げの請求は、国民年金法に規定する老齢基礎年金の支給繰上げの請求を行うことができる者にあっては、これらの請求と同時に行わなければならない

③ 繰上げの請求があったときは、その請求があった日の属する月から、その者に老齢厚生年金を支給する。

④ 繰上げ支給の老齢厚生年金の額は、老齢厚生年金の額から政令で定める額を減じた額とする。

⑤ 繰上げ支給の老齢厚生年金の受給権者であって、繰上げの請求があった日以後の被保険者期間を有するものが65歳に達したときは、65歳に達した日の属する月前における被保険者であった期間を当該老齢厚生年金の額の計算の基礎とするものとし、65歳に達した日の属する月の翌月から、年金の額を改定する。

 

・①について

1.(男子・女子(2号、3号、4号)と2.(女子(1号))は、特別支給の老齢厚生年金が支給されない人です。老齢厚生年金は65歳から支給されます。

 

・②について

老齢厚生年金の繰上げ請求は、老齢基礎年金と同時に行います。

 

・⑤について

 繰上げ請求後65歳になる前に、厚生年金保険の被保険者期間を有した場合、その期間は65歳時点で、年金額に反映します。

 例えば、60歳で老齢厚生年金を繰上げ受給し、その後、62歳から64歳まで厚生年金保険の被保険者だった場合は、その期間分は、65歳到達時の改定で年金額に反映します。

 

過去問をどうぞ!

H30年出題】

 繰上げ支給の老齢厚生年金を受給している者であって、当該繰上げの請求があった日以後の被保険者期間を有する者が65歳に達したときは、その者が65歳に達した日の属する月前における被保険者であった期間を当該老齢厚生年金の額の計算の基礎とするものとし、65歳に達した日の属する月の翌月から、年金の額を改定する。

 

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

H30年出題】 〇 

 繰上げ支給の老齢厚生年金を受給している者で、繰上げの請求があった日以後に被保険者期間を有する場合は、65歳に達したときに、65歳に達した日の属する月前の被保険者であった期間を老齢厚生年金の額の計算に算入します。

 年金額の改定は、65歳に達した日の属する月の翌月からとなります。

(法附則第7条の35項)

 

※繰上げ支給の老齢厚生年金の受給者については、65歳以降は、在職定時改定、退職改定が適用されます。

(法附則第15条の2

 

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社労士受験のあれこれ

厚生年金保険法 加給年金額

R5-260

R5.5.14 年金額の改定と加給年金額

65歳で老齢厚生年金の受給権を取得した時点で、生計を維持されている配偶者又は子がいる場合は、老齢厚生年金に加給年金額が加算されます。

 ただし、その老齢厚生年金は、厚生年金保険の被保険者期間が20年(240月)以上で計算されていることが条件です。(中高齢の期間短縮特例を満たしている場合は15年~19年となります)

 今日は、65歳時点では20年未満だった人が、その後、在職し厚生年金保険の被保険者期間が20年になった場合の加給年金額についてみていきます。

 

では、条文を読んでみましょう。

44条第1

 老齢厚生年金(その年金額の計算の基礎となる被保険者期間の月数が240以上であるものに限る。)の額は、受給権者がその権利を取得した当時(その権利を取得した当時、当該老齢厚生年金の額の計算の基礎となる被保険者期間の月数が240未満であったときは、在職時改定又は退職改定により当該月数が240以上となるに至った当時)その者によって生計を維持していたその者の65歳未満の配偶者又は子(18歳に達する日以後の最初の3月31日までの間にある子及び20歳未満で障害等級の1級若しくは2級に該当する障害の状態にある子に限る。)があるときは、老齢厚生年金の額に加給年金額を加算した額とする。ただし、国民年金法第33条の2第1項の規定により加算が行われている子があるとき(当該子について加算する額に相当する部分の全額につき支給を停止されているときを除く。)は、その間、当該子について加算する額に相当する部分の支給を停止する。

 

★ 被保険者期間が240月以上の老齢厚生年金の権利を取得した当時、受給権者によって生計を維持していた65歳未満の配偶者又は子があるときは、加給年金額が加算されます。

 

★ 老齢厚生年金の権利を取得した当時、当該老齢厚生年金の額の計算の基礎となる被保険者期間の月数が240未満だったとき

その後在職し、「在職時改定」又は「退職改定」により240月以上となるに至った当時、その者によって生計を維持していたその者の65歳未満の配偶者又は子があるときは、加給年金額が加算されます。

※在職により被保険者期間が増え、増えた期間分が老齢厚生年金に反映されるのは、在職時改定又は退職改定のタイミングです。その際に、240月以上となり、生計維持されている配偶者又は子がいるときは、加給年金額が加算されます。

 

では、過去問をどうぞ!

H30年出題】

 被保険者である老齢厚生年金の受給権者は、その受給権を取得した当時、加給年金額の対象となる配偶者がいたが、当該老齢厚生年金の額の計算の基礎となる被保険者期間の月数が240未満であったため加給年金額が加算されなかった。その後、被保険者資格を喪失した際に、被保険者期間の月数が240以上になり、当該240以上となるに至った当時、加給年金額の対象となる配偶者がいたとしても、当該老齢厚生年金の受給権を取得した当時における被保険者期間が240未満であるため、加給年金額が加算されることはない。

 

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

H30年出題】 ×

 老齢厚生年金の受給権を取得した当時、被保険者期間の月数が240未満であったとしても、その後在職(=厚生年金保険の被保険者として保険料を負担すること)し、被保険者資格を喪失した際の退職改定で、被保険者期間の月数が240以上になった場合は、加給年金額の加算の対象となります。

 240以上となるに至った当時、加給年金額の対象となる配偶者がいて生計維持関係が認められた場合は、加給年金額が加算されます。

 

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厚生年金保険法 遺族厚生年金の支給停止

R5-245

R5.4.29 子に対する遺族厚生年金の支給停止

 遺族厚生年金には、いくつかの支給停止事由が設けられています。

 今日は、第66条第1項の「子」に関しての支給停止の規定をみていきます。

 

 条文を読んでみましょう。

66条第1項 

 子に対する遺族厚生年金は、配偶者が遺族厚生年金の受給権を有する期間、その支給を停止する。

 ただし、配偶者に対する遺族厚生年金が前条本文(60歳までの支給停止)、次項本文(配偶者が遺族基礎年金の受給権を有しない場合)又は次条(所在不明の場合)の規定によりその支給を停止されている間は、この限りでない

 

 例えば、厚生年金保険の被保険者が死亡し、死亡の当時、その者によって生計を維持していた配偶者と子がいる場合は、「配偶者と子」に遺族厚生年金の受給権が発生します。

  配偶者と子に受給権が発生したときの調整規定です。

★「子」に対する遺族厚生年金は、配偶者が遺族厚生年金の受給権を有する間、支給停止されます。 → 「配偶者」が遺族厚生年金を受給します。

 

★次に当てはまる場合は、「子」の支給停止が解除され、子に遺族厚生年金が支給されます。

・遺族基礎年金の受給権がない夫の遺族厚生年金が60歳まで支給停止されているとき

・配偶者が遺族基礎年金の受給権を有せず、子が遺族基礎年金の受給権を有する場合で配偶者の遺族厚生年金が支給停止されているとき

・配偶者の所在が1年以上明らかでなく、配偶者の遺族厚生年金が支給停止されているとき

 

 

 過去問では、「配偶者の遺族厚生年金が支給停止」されていても、子の支給停止は解除されないパターンがよく出ていますので注意しましょう。

 

では、過去問をどうぞ!

①【H26年出題】

 被保険者の死亡により妻と子に遺族厚生年金の受給権が発生した場合、子に対する遺族厚生年金は、妻が遺族厚生年金の受給権を有する期間、その支給が停止される。この場合、妻自身の申出により妻に対する遺族厚生年金の支給が停止されているときであっても、子に対する遺族厚生年金の支給停止は解除されない。

 

 

②【H30年出題】

 被保険者の死亡により、その妻と子に遺族厚生年金の受給権が発生した場合、子に対する遺族厚生年金は、妻が遺族厚生年金の受給権を有する期間、その支給が停止されるが、妻が自己の意思で妻に対する遺族厚生年金の全額支給停止の申出をしたときは、子に対する遺族厚生年金の支給停止が解除される。

 

 

③【R3年出題】

 遺族基礎年金と遺族厚生年金の受給権を有する妻が、障害基礎年金と障害厚生年金の受給権を取得した。妻は、障害基礎年金と障害厚生年金を選択したため、遺族基礎年金と遺族厚生年金は全額支給停止となった。妻には生計を同じくする子がいるが、子の遺族基礎年金については、引き続き支給停止となるが、妻の遺族厚生年金が全額支給停止であることから、子の遺族厚生年金は支給停止が解除される。

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

①【H26年出題】 〇 

 被保険者の死亡で、妻と子に遺族厚生年金の受給権が発生した場合、妻が遺族厚生年金の受給権を有する期間は、子に対する遺族厚生年金は支給停止されます。

★妻自身の申出により妻に対する遺族厚生年金の支給が停止されているとき

→ 子の遺族厚生年金の支給停止は解除されません。(引き続き支給停止されます。)

 

 

②【H30年出題】 ×

 ①の問題と同じです。

★妻が自己の意思で妻に対する遺族厚生年金の全額支給停止の申出をしたとき

→ 子の遺族厚生年金の支給停止は解除されません。(引き続き支給停止されます。)

 

 

③【R3年出題】 ×

★妻が、障害基礎年金と障害厚生年金を選択したため、遺族基礎年金と遺族厚生年金が全額支給停止となったとき

→ 子の遺族厚生年金の支給停止は解除されません。(引き続き支給停止されます。)

→ ちなみに、子の「遺族基礎年金」についても、引き続き支給停止されます。 

 

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厚生年金保険法 被保険者期間

R5-232

R5.4.16 厚年被保険者期間の計算

 「被保険者期間」は月単位で計算します。

 条文を読んでみましょう。

19条第1項・2

① 被保険者期間を計算する場合には、月によるものとし、被保険者の資格を取得した月からその資格を喪失した月の前月までをこれに算入する。

② 被保険者の資格を取得した月にその資格を喪失したときは、その月を1か月として被保険者期間に算入する。ただし、その月に更に被保険者又は国民年金の被保険者(国民年金法に規定する第2号被保険者を除く。)の資格を取得したときは、この限りでない。

 

ポイント!

★被保険者期間の計算は「月」単位です。

 資格を取得した「月」から資格を喪失した月の「前月」までで計算します。

★同じ月に取得と喪失がある場合は、その月は1か月で計算します。

 ただし、その月に、更に「厚生年金保険の被保険者の資格」を取得したとき、「国民年金の第1号被保険者または第3号被保険者の資格」を取得したときは、先の分は被保険者期間には算入しません。

・資格を取得した月に資格を喪失し、さらにその月に厚生年金保険の資格を取得したとき

1日                                                                                                        末日

取得  A社     喪失

取得   B

 被保険者期間は、あとのB社の期間だけで1か月となります。

A社では厚生年金保険料は徴収されません。

 

・資格を取得した月に資格を喪失し、さらにその月に国民年金の第1号被保険者の資格を取得したとき

1日                                                                                                    末日

取得  A社     喪失

    第1号被保険者

A社の期間は被保険者期間に算入しません。この月は、国民年金の第1号被保険者であった月となります。

A社では厚生年金保険料は徴収されません。

 

では、過去問をどうぞ!

①【H30年出題】

 被保険者期間を計算する場合には、月によるものとし、例えば、平成29101日に資格取得した被保険者が、平成30330日に資格喪失した場合の被保険者期間は、平成2910月から平成302月までの5か月間であり、平成303月は被保険者期間には算入されない。なお、平成30330日の資格喪失以後に被保険者の資格を取得していないものとする。

 

 

②【H28年出題】

 適用事業所に平成2831日に採用され、第1号厚生年金被保険者の資格を取得した者が同年320日付けで退職し、その翌日に被保険者資格を喪失し国民年金の第1号被保険者となった。その後、この者は同年41日に再度第1号厚生年金被保険者となった。この場合、同年3月分については、厚生年金保険における被保険者期間に算入されない。

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

①【H30年出題】 〇

 被保険者期間は月単位で計算します。

 問題文の被保険者期間は、資格を取得した月(平成2910月)から、資格を喪失した月の前月(平成302月)までの5か月間です。

 資格を喪失した月(平成303月)は被保険者期間には算入されません。

 

 

②【H28年出題】 〇

 平成283月に、厚生年金保険の被保険者の資格の取得と喪失があり、同じ月に更に国民年金の第1号被保険者となった場合、平成28年3月は、国民年金の第1号被保険者であった月となります。厚生年金保険の被保険者期間には算入されません。 

 

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厚生年金保険法 加給年金額

R5-231

R5.4.15 2以上の種別の被保険者であった期間を有する者の加給年金額

2以上の種別の被保険者であった期間を有する者の加給年金額のポイントをみていきましょう。

 

 条文を読んでみましょう。

法第78条の27(老齢厚生年金に係る加給年金額の特例)

 2以上の種別の被保険者であった期間を有する者に係る老齢厚生年金の額については、その者の2以上の被保険者の種別に係る被保険者であった期間に係る被保険者期間を合算し、一の期間に係る被保険者期間のみを有するものとみなして加給年金額の規定を適用する。この場合において、加給年金額は、政令で定めるところにより、各号の厚生年金被保険者期間のうち一の期間に係る被保険者期間を計算の基礎とする老齢厚生年金の額に加算するものとする。

 

令第3条の132

 2以上の種別の被保険者であった期間を有する者に係る老齢厚生年金について加給年金額が加算される場合は、各号の厚生年金被保険者期間のうち一の期間に基づく老齢厚生年金のうち最も早い日において受給権を取得したものについて加給年金額を加算するものとする。

 この場合において、当該最も早い日において受給権を取得した老齢厚生年金が2以上あるときは、各号の厚生年金被保険者期間のうち最も長い一の期間(当該一の期間が2以上ある場合は、次に掲げる順序による。)に基づく老齢厚生年金について加給年金額を加算するものとする。

1第1号厚生年金被保険者期間

2第2号厚生年金被保険者期間

3第3号厚生年金被保険者期間

4第4号厚生年金被保険者期間

 

ポイント!

★加給年金額が加算される老齢厚生年金は、原則として被保険者期間が240月以上あることが条件です。2以上の種別の被保険者であった期間を有する者については、その期間を合算します

 

★加給年金額が加算される年金は?

最も早い日」に受給権を取得した老齢厚生年金に加算されます。

 ↓

 「最も早い日」に受給権を取得した年金が2以上あるときは、「厚生年金被保険者期間が最も長い」老齢厚生年金に加算されます。

 ↓

 「最も長い」期間が2以上あるときは、1.第1号→ 2.第2号 →3.第3号 → 4.第4号の順番となります。

 

過去問をどうぞ!

①【H28年出題】

 第1号厚生年金被保険者期間を170か月、第2号厚生年金被保険者期間を130か月有する昭和25年10月2日生まれの男性が、老齢厚生年金の受給権を65歳となった平成2710月1日に取得した。この場合、一定の要件を満たす配偶者がいれば、第1号厚生年金被保険者期間に基づく老齢厚生年金に加給年金額が加算される。なお、この者は、障害等級3級以上の障害の状態になく、上記以外の被保険者期間を有しないものとする。

 

 

②【H30年出題】

2つの被保険者の種別に係る被保険者であった期間を有する者に、一方の被保険者の種別に係る被保険者であった期間に基づく老齢厚生年金と他方の被保険者の種別に係る被保険者であった期間に基づく老齢厚生年金の受給権が発生した。当該2つの老齢厚生年金の受給権発生日が異なり、加給年金額の加算を受けることができる場合は、遅い日において受給権を取得した種別に係る老齢厚生年金においてのみ加給年金額の加算を受けることができる。

 

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

①【H28年出題】 〇 

 第1号の170か月と第2号の130か月を合算して、被保険者期間が240月以上ありますので、加給年金額が加算されます。

 第1号の被保険者期間に基づく老齢厚生年金の受給権と第2号に基づく老齢厚生年金の受給権を、同じ日に取得した場合は、加給年金額は、被保険者期間が長い方の第1号の被保険者期間に基づく老齢厚生年金に加算されます。

 

 

 

②【H30年出題】 ×

2つの老齢厚生年金の受給権発生日が異なる場合は、加給年金額は、「早い日」に受給権を取得した種別に係る老齢厚生年金にのみ加算されます。

 

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https://youtu.be/MKnezQBVIv8

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厚生年金保険法 特別加算

R5-230

R5.4.14 老齢厚生年金の配偶者加給年金額に加算される特別加算

 老齢厚生年金(被保険者期間が原則として240月以上)の受給権者に支給される配偶者の加給年金額に加算される「特別加算」をみていきましょう。

 

【加給年金額が加算される要件(原則)】

 老齢厚生年金(厚生年金保険の被保険者期間が原則として20年以上あること)の額には、65歳時点(又は定額部分の支給開始時点)で、生計を維持している65歳未満の配偶者又は(18歳に達する日以後の最初の331日までの間にある子及び20歳未満で障害等級の1級若しくは2級に該当する障害の状態にある子)があるときは、加給年金額が加算されます。

 

(加給年金額の額)

・ 配偶者 → 224,700円×改定率

・ 子   → 1人目、2人目 各224,700×改定率

        3人目以降   各74,900円×改定率

(法第44条第1項、2項)

 

 では、配偶者の加給年金額に加算される「特別加算」について条文を読んでみましょう。

60年法附則第60条第2

 次の表の上欄に掲げる者に支給する老齢厚生年金の配偶者に係る加給年金額については、加給年金額の額224,700円×改定率)に、それぞれ同表の下欄に掲げる額(その額に50円未満の端数が生じたときは、これを切り捨て、50円以上100円未満の端数が生じたときは、これを100円に切り上げるものとする。)を加算した額とする。

老齢厚生年金の受給権者の生年月日

特別加算の額

昭和942日から昭和1541日まで

33,200円×改定率

昭和1542日から昭和1641日まで

66,300円×改定率

昭和1642日から昭和1741日まで

99,500円×改定率

昭和1742日から昭和1841日まで

132,600円×改定率

昭和1842日以後

165,800円×改定率

ポイント!

・「生年月日」は配偶者ではなく、老齢厚生年金の受給権者の生年月日です

・特別加算が加算されるのは、昭和942日以降生まれの受給権者です

・特別加算は、生年月日が若い方が額が多いことが特徴です

・昭和1842日以後生まれの人は、一律同じ額です

 

過去問をどうぞ!

 

①【H28年出題】

 昭和942日以後に生まれた老齢厚生年金の受給権者に支給される配偶者に係る加給年金額については、その配偶者の生年月日に応じた特別加算が行われる。

 

 

②【H30年出題】

 昭和942日以後に生まれた老齢厚生年金の受給権者に支給される配偶者の加給年金額に加算される特別加算の額は、受給権者の生年月日に応じて33,200円に改定率を乗じて得た額から165,800円に改定率を乗じて得た額の範囲内であって、受給権者の生年月日が早いほど特別加算の額は大きくなる。

 

 

③【H25年出題】

 昭和942日以降に生まれた老齢厚生年金の受給権者に支給される配偶者の加給年金額に加算される特別加算の額は、昭和1642日生まれの受給権者よりも昭和1842日生まれの受給権者の方が高額になる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

①【H28年出題】 ×

 昭和942日以後に生まれた老齢厚生年金の受給権者に支給される配偶者加給年金額に加算される特別加算は、「受給権者」の生年月日に応じて行われます。

 配偶者の生年月日ではありません。

 

 

②【H30年出題】 ×

 特別加算の額は、「受給権者の生年月日」に応じて33,200円×改定率から165,800円×改定率の範囲内で決められています。受給権者の生年月日が「遅い」ほど特別加算の額は大きくなります。

 

 

③【H25年出題】 〇

 配偶者加給年金額に加算される特別加算の額は、昭和1642日生まれの受給権者は99,500×改定率で、昭和1842日生まれの受給権者は165,800×改定率です。昭和1642日生まれの受給権者よりも昭和1842日生まれの受給権者の方が高額です。

 

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社労士受験のあれこれ

厚生年金保険法 加給年金額

R5-219

R5.4.3 加給年金額の対象の配偶者が65歳に達したとき

 所定の要件を満たした老齢厚生年金と障害厚生年金には加給年金額が加算されます。

条文を読んでみましょう。

44条第1項 (老齢厚生年金の加給年金額)

老齢厚生年金(その年金額の計算の基礎となる被保険者期間の月数が240以上であるものに限る。)の額は、受給権者がその権利を取得した当時(その権利を取得した当時、当該老齢厚生年金の額の計算の基礎となる被保険者期間の月数が240未満であったときは、在職定時改定又は退職時改定の規定により当該月数が240以上となるに至った当時。)その者によって生計を維持していたその者の65歳未満の配偶者又は(18歳に達する日以後の最初の331日までの間にある子及び20歳未満で障害等級の1級若しくは2級に該当する障害の状態にある子に限る。)があるときは、加給年金額を加算した額とする。ただし、国民年金法第33条の2第1項の規定により加算が行われている子があるとき(当該子について加算する額に相当する部分の全額につき支給を停止されているときを除く。)は、その間、当該子について加算する額に相当する部分の支給を停止する。

 加給年金額が加算される老齢厚生年金は、被保険者期間が240月以上あることが原則です。ただし、中高齢の期間短縮特例に該当する場合は、その期間以上あれば対象となります。

 老齢厚生年金の加給年金額の対象は、「65歳未満の配偶者」と「子」です。

 

50条の21項 (障害厚生年金の加給年金額)

 障害の程度が障害等級の1級又は2級に該当する者に支給する障害厚生年金の額は、受給権者によって生計を維持しているその者の65歳未満の配偶者があるときは、加給年金額を加算した額とする。

 加給年金額が加算されるのは1級・2級の障害厚生年金です。3級の場合は加給年金額は加算されません。また、加給年金額の対象は、「65歳未満の配偶者」です。「子」は障害基礎年金で加算の対象となります。

 

 

では、過去問をどうぞ!

①【R1年出題】

 加給年金額が加算された障害厚生年金の額について、当該加給年金額の対象になっている配偶者(大正1541日以前に生まれた者を除く。)が65歳に達した場合は、当該加給年金額を加算しないものとし、その該当するに至った月の翌月から当該障害厚生年金の額を改定する。

 

 

②【R1年出題】

 障害等級1級又は2級の障害の状態にある障害厚生年金の受給権者は、当該障害厚生年金の加給年金額の対象者である配偶者が65歳に達したときは、10日以内に所定の事項を記載した届書を日本年金機構に提出しなければならない。

 

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

①【R1年出題】 〇

 加給年金額の対象になっている配偶者が65歳に達したときは、その月の翌月から加給年金額が支給されなくなります。

 なお、配偶者が大正1541日以前生まれの場合は、65歳以降も加給年金額が加算されます。

(法第50条の24項)

 ちなみに、老齢厚生年金も同じです。加給年金額の対象になっている配偶者が65歳に達したときは、その月の翌月から加給年金額の加算がなくなります。

 

 

②【R1年出題】 × 

 加給年金額の対象になっている配偶者が、①死亡したとき、②受給権者による生計維持の状態がやんだとき、③配偶者が、離婚又は婚姻の取消しをしたとき、④配偶者が、65歳に達したときに該当したときは、その翌月から加給年金額が加算されません。

 ①から③に該当したときは「加給年金額対象者の不該当の届出」を10日以内に提出しなければなりません。

 ④については、届出は不要です。

(則第46条)

 ※老齢厚生年金の配偶者の加給年金額も同じです。

 

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社労士受験のあれこれ

厚生年金保険法 標準報酬月額

R5-218

R5.4.2 育児休業等終了時改定

 育児休業等終了時改定は、育児休業等が終了した日に3歳未満の子を養育している被保険者が対象です。

 随時改定の要件に該当しなくても、標準報酬月額の改定が行われます。

※まず、随時改定の要件を確認してみましょう。

① 昇給又は降給等により固定的賃金が変動したこと

② 変動月から3カ月間の報酬の平均月額による標準報酬月額と従前の標準報酬月額との間に2等級以上の差が生じたこと

③ 報酬支払基礎日数が3か月すべて17(短時間労働者は11日)以上であること

 

育児休業等終了時改定は

 育児休業等終了時に報酬に変動があり、育児休業等終了日の翌日が属する月以後3カ月間の報酬の平均額による標準報酬月額と従前の標準報酬月額に、1等級以上の差が生じた場合に行われます。また、報酬支払基礎日数が17日未満(短時間労働者は11日未満)の月は除いて算定します。

 

 

では、条文を読んでみましょう。

23条の21項 (育児休業等を終了した際の改定)

 実施機関は、育児休業等を終了した被保険者が、当該育児休業等を終了した日(以下「育児休業等終了日」という。)において子であって、当該育児休業等に係る3歳に満たないものを養育する場合において、その使用される事業所の事業主を経由して主務省令で定めるところにより実施機関に申出をしたときは、育児休業等終了日の翌日が属する月以後3月間(育児休業等終了日の翌日において使用される事業所で継続して使用された期間に限るものとし、かつ、報酬支払の基礎となった日数が17日(短時間労働者にあっては11日)未満である月があるときは、その月を除く)に受けた報酬の総額をその期間の月数で除して得た額を報酬月額として、標準報酬月額を改定する。ただし、育児休業等終了日の翌日に産前産後休業を開始している被保険者は、この限りでない。

 ※育児休業等終了日の翌日に引き続いて産前産後休業を開始している場合は、育児休業等終了時改定による標準報酬月額の改定は行われません。

 

 

では、過去問をどうぞ!

①【R3年出題】

 育児休業等を終了した際の標準報酬月額の改定若しくは産前産後休業を終了した際の標準報酬月額の改定を行うためには、被保険者が現に使用される事業所において、育児休業等終了日又は産前産後休業終了日の翌日が属する月以後3か月間の各月とも、報酬支払の基礎となった日数が17日以上でなければならない。

 

 

②【R1年出題】

 月給制である給与を毎月末日に締め切り、翌月10日に支払っている場合、420日に育児休業から職場復帰した被保険者の育児休業等終了時改定は、510日に支払った給与、610日に支払った給与及び710日に支払った給与の平均により判断する。

 

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

①【R3年出題】 ×

 報酬支払基礎日数が17日未満の月がある場合は、その月は除いて平均を出します。

 随時改定とは違い、3か月すべてが17日以上である必要はありません。

 

 

 

②【R1年出題】 ×

 育児休業等終了時改定は、「育児休業等終了日の翌日が属する月以後3月間」の給与の平均で判断します。問題文は、420日に職場復帰していますので、4月、5月、6月に支払った給与で判断されます。

410日払い

 給与なし(育児休業中のため)

510日払い

17日未満

419日育休終了、20日職場復帰のため)

610日払い

17日以上

17日未満の月は除いて平均を出します。

 

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社労士受験のあれこれ

厚生年金保険法 6年間支給停止

R5-205

R5.3.20 厚生年金保険の年金と労働基準法の災害補償との調整

 厚生年金保険法の保険給付は業務上・業務外を問いませんので、障害厚生年金と遺族厚生年金は、業務上の障害や死亡でも支給されます。

 その障害や死亡について、労働基準法の災害補償を受ける権利がある場合の調整についてみていきましょう。

 条文を読んでみましょう。

54条第1

 障害厚生年金は、その受給権者が当該傷病について労働基準法77条の規定による障害補償を受ける権利を取得したときは、6年間、その支給を停止する。

 

64条 

 遺族厚生年金は、当該被保険者又は被保険者であった者の死亡について労働基準法79条の規定による遺族補償の支給が行われるべきものであるときは、死亡の日から6年間、その支給を停止する。 

 

ポイント!

 労災保険法との調整ではなく、「労働基準法」の障害補償・遺族補償との調整です。

 

では、過去問をどうぞ!

①【R1年出題】

 遺族厚生年金は、当該被保険者又は被保険者であった者の死亡について労働基準法第79条の規定による遺族補償の支給が行われるべきものであるときは、死亡の日から6年間、その支給を停止する。

 

②【H28年出題】

 障害厚生年金は、その受給権者が当該障害厚生年金に係る傷病と同一の傷病について労働者災害補償保険法の規定による障害補償給付を受ける権利を取得したときは、6年間その支給を停止する。

 

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

①【R1年出題】 〇

 障害厚生年金にも同じ趣旨の規定があります。

 

 

②【H28年出題】 ×

 「労働者災害補償保険法の規定による障害補償給付」ではなく、同一の傷病について「労働基準法第77条の規定による障害補償」を受ける権利を取得したときは、6年間、その支給が停止されます。

★ちなみに、社会保険(国民年金と厚生年金)と労災保険の年金との調整については労災保険法に規定があります。

 「同一の事由」で社会保険と労災保険の年金給付が支給される場合は、労災保険の年金が減額され、社会保険の年金は全額支給されます。

 労災保険の保険料は全額事業主負担ですが、社会保険は被保険者本人が保険料を負担しているからです。

 例えば、業務上の傷病で障害等級に該当する障害の状態にある場合に、同一の傷病によって、労働基準法第77条の障害補償を受ける権利を取得したときは、障害厚生年金は6年間、支給が停止されます。

 一方、労働者災害補償保険法による障害補償年金を受ける権利を取得したときは、障害厚生年金は支給停止とはならず全額支給されます。労災保険の障害補償年金は減額されます。

 

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社労士受験のあれこれ

厚生年金保険法 事後重症

R5-195

R5.3.10 障害厚生年金の事後重症のチェックポイント

 障害厚生年金の受給権発生要件は、次の3つです。

初診日要件

  → 初診日に厚生年金保険の被保険者であること

障害認定日要件

  → 障害認定日に障害等級1級~3級に該当していること

保険料納付要件

  → 初診日の前日の保険料納付状況で判断されます

    初診日の属する月の前々月までに国民年金の被保険者期間があるときは、保険料納付要件が問われます

 

①、②、③の要件を満たした場合は、障害認定日に障害厚生年金の受給権が発生します。

 

★「障害認定日」に障害等級1~3級に該当しない場合は、受給権は発生しません。

ただし、後日、13級に該当した場合は、「事後重症」として障害厚生年金を請求することができます。

今日は事後重症のチェックポイントをみていきましょう。

 

事後重症の条文を読んでみましょう。

第47条の2第1項(事後重症の障害厚生年金)

 疾病にかかり、又は負傷し、かつ、その傷病に係る初診日において被保険者であった者であって、障害認定日において障害等級13級)に該当する程度の障害の状態になかったものが、同日後65歳に達する日の前日までの間において、その傷病により障害等級(13級)に該当する程度の障害の状態に該当するに至ったときは、その者は、その期間内に障害厚生年金の支給を請求することができる

★保険料納付要件を満たしていることが前提です。

チェックポイント!

・障害認定日に13級に該当しなかった

  ↓

・障害認定日後65歳に達する日の前日までに、13級に該当した

  ↓

・その期間内(障害認定日後65歳に達する日の前日まで)に、障害厚生年金を請求すること

  ↓

・「請求」することによって事後重症の障害厚生年金の受給権が発生します。

※請求した日に受給権が発生します。

 年金の支給は、年金を支給すべき事由が生じた月の翌月から始まりますので、事後重症の障害厚生年金は、請求した月の翌月から支給されます。

 

では、過去問をどうぞ!

①【R1年出題】

 傷病に係る初診日に厚生年金保険の被保険者であった者であって、かつ、当該初診日の属する月の前々月までに、国民年金の被保険者期間を有しない者が、障害認定日において障害等級に該当する程度の障害の状態になかったが、障害認定日後から65歳に達する日までの間に、その傷病により障害等級に該当する程度の障害の状態に該当するに至った場合、その期間内に、障害厚生年金の支給を請求することができる。

 

 

②【H26年出題】

 いわゆる事後重症による障害厚生年金について、対象となる障害の程度は障害等級1級又は2級に限られ、障害の程度が障害等級3級に該当するに至った場合には請求することができない。

 

 

③【R1年出題】

 傷病に係る初診日に厚生年金保険の被保険者であった者が、障害認定日において障害等級に該当する程度の障害の状態になかったが、その後64歳のときにその傷病により障害等級に該当する程度の障害の状態に該当するに至った場合、その者が支給繰上げの老齢厚生年金の受給権者であるときは、障害厚生年金の支給を請求することはできない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

①【R1年出題】 ×

 事後重症の請求の条件は、「障害認定日後から65歳に達する日の「前日」までの間に、障害等級に該当すること」+「その期間内に請求すること」です。

問題文は「前日」が抜けているので誤りです。

 

 

②【H26年出題】 ×

 事後重症の障害厚生年金は、「障害認定日後65歳に達する日の前日までの間において、その傷病により障害等級に該当する程度の障害の状態に該当するに至ったとき」に請求することができます。

 厚生年金保険法の「障害等級」は1級、2級、3級です。障害の程度が障害等級3級に該当するに至った場合でも請求することができます。

 

 

③【R1年出題】 〇

65歳に達する日の前日までの間にある場合でも、繰上げ支給の老齢厚生年金の受給権者や繰上げ支給の老齢基礎年金の受給権者には、事後重症の障害厚生年金の規定は適用されません。

(法附則第16条の3) 

 

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社労士受験のあれこれ

厚生年金保険法 老齢厚生年金

R5-194

R5.3.9 65歳未満の老齢厚生年金と65歳以上の老齢厚生年金

「老齢厚生年金」は、老齢基礎年金の受給資格期間を満たし、かつ、厚生年金保険の被保険者期間が1か月でもあれば、65歳から支給されます。

 

「特別支給の老齢厚生年金」は、60歳から64歳までの間、特別に支給される老齢厚生年金です。60歳台前半の老齢厚生年金と呼ばれることもあります。

 特別支給の老齢厚生年金は、老齢基礎年金の受給資格期間を満たし、かつ、厚生年金保険の被保険者期間が1年以上あることが支給要件です。

 条文を読み比べてみましょう。

 まず、通常の「老齢厚生年金」の条文です。 

 

第42条 

 老齢厚生年金は、被保険者期間を有する者が、次の各号のいずれにも該当するに至ったときに、その者に支給する。

1 65歳以上であること。

2 保険料納付済期間と保険料免除期間とを合算した期間が10年以上であること。

 

 「被保険者期間を有する者」の部分に注目してください。

 厚生年金保険の被保険者期間は「月」単位で算定しますので、1か月でもあれば「被保険者期間を有する者」となります。

 

 次に特別支給の老齢厚生年金の条文です。

法附則第8条 (老齢厚生年金の特例)

 当分の間、65歳未満の者(附則第7条の3第1項各号に掲げる者を除く。)が、次の各号のいずれにも該当するに至ったときは、その者に老齢厚生年金を支給する。

1 60歳以上であること。

2 1年以上の被保険者期間を有すること。

3 保険料納付済期間と保険料免除期間とを合算した期間が10年以上であること。

 特別支給の老齢厚生年金は、「1年以上」の厚生年金保険の被保険者期間が必要です。

 

では、過去問をどうぞ!

①【R1年出題】

 老齢基礎年金の受給資格期間を満たしている場合であっても、1年以上の厚生年金保険の被保険者期間を有していない場合には、特別支給の老齢厚生年金の受給権は生じない。

 

 

②【H24年出題】

 老齢厚生年金の受給資格要件を満たす65歳以上の者が老齢厚生年金を受給するためには、厚生年金保険の被保険者期間が1か月以上必要であり、同要件を満たす60歳以上65歳未満の者が特別支給の老齢厚生年金を受給するためには、当該被保険者期間が1年以上必要である。

 

 

③【H28年出題】

 国民年金の第1号被保険者としての保険料納付済期間が25年ある昭和3142日生まれの女性が、60歳となった時点で第1号厚生年金被保険者期間を8か月及び第4号厚生年金被保険者期間を10か月有していた場合であっても、それぞれの種別の厚生年金保険の被保険者期間が1年以上ないため、60歳から特別支給の老齢厚生年金を受給することはできない。

 

 

④【H30年出題】

 特別支給の老齢厚生年金の受給権者(第1号厚生年金被保険者期間のみを有する者とする。)が65歳に達し、65歳から支給される老齢厚生年金の裁定を受けようとする場合は、新たに老齢厚生年金に係る裁定の請求書を日本年金機構に提出しなければならない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

①【R1年出題】 〇

 特別支給の老齢厚生年金は、1年以上の厚生年金保険の被保険者期間があることが条件です。

 

 

②【H24年出題】 〇

65歳以上の老齢厚生年金は厚生年金保険の被保険者期間が1か月以上あること、60歳以上65歳未満の特別支給の老齢厚生年金は厚生年金保険の被保険者期間が1年以上あることが条件です。

 

 

③【H28年出題】 ×

2以上の種別の被保険者期間を有する場合、「1年以上の被保険者期間」については、2以上の種別の被保険者期間を合算することになっています。

 問題文の場合、「第1号厚生年金被保険者期間・8か月」+「第4号厚生年金被保険者期間・10か月」=18か月で厚生年金保険の被保険者期間が1年以上ありますので、特別支給の老齢厚生年金を受給できます。

(法附則第20条)

60歳     62歳          65

特別支給の老齢厚生年金(1号分)

 

 

4号分)

 

 

 

老齢基礎年金

   

 昭和3142日生まれの女性の場合、第1号厚生年金被保険者期間に係る特別支給の老齢厚生年金は60歳から、第4号厚生年金被保険者期間に係る分は62歳から支給されます。

 

 

 

④【H30年出題】 〇

 特別支給の老齢厚生年金は有期年金ですので、65歳に達したときに受給権が消滅します。65歳に達すると、新たに終身年金の老齢厚生年金の受給権が発生します。

 そのため、特別支給の老齢厚生年金を受給していた人も、65歳で改めて老齢厚生年金に係る裁定の請求書を日本年金機構に提出する必要があります。

 

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https://youtu.be/-dhRAnXpLm0

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厚生年金保険法 遺族厚生年金

R5-183

R5.2.26 養子になったときの遺族厚生年金の受給権

 遺族厚生年金の受給権者が「養子」になった場合の受給権が今日のテーマです。

 まず、遺族厚生年金の受給権の消滅事由を確認しましょう。

 条文を読んでみましょう。

63条第1項 (遺族厚生年金の失権)

 遺族厚生年金の受給権は、受給権者が次の各号のいずれかに該当するに至ったときは、消滅する。

1 死亡したとき。

2 婚姻(届出をしていないが、事実上婚姻関係と同様の事情にある場合を含む)をしたとき。

3 直系血族及び直系姻族以外の者の養子(届出をしていないが、事実上養子縁組関係と同様の事情にある者を含む)となったとき。

4 離縁によって、死亡した被保険者又は被保険者であった者との親族関係が終了したとき。 

 

2について

・婚姻した場合は遺族厚生年金の受給権は消滅します。事実婚でも同様です。

3について

直系血族及び直系姻族以外の者の養子(事実上の養子も含む)となった場合は、遺族厚生年金の受給権は消滅します。直系血族・直系姻族の養子になっても失権しないのがポイントです。

4について

・離縁で、死亡した人との親族関係が終了した場合は、遺族厚生年金の受給権は消滅します。離縁とは養子縁組の解消です。

 

※他に、「30歳未満の妻」の失権、「子、孫」の失権、「父母、孫、祖父母」の失権の規定もありますが、今回は省略します。

 

 

では、過去問をどうぞ!

①【H26年出題】

 遺族厚生年金の受給権は、受給権発生後に直系姻族の養子となった場合であっても、消滅しない。

 

②【H29年出題】

 子の有する遺族厚生年金の受給権は、その子が母と再婚した夫の養子となったときは消滅する。

 

 

 

③【R3年出題】

 厚生年金保険の被保険者であった甲には妻の乙と、甲の前妻との間の子である15歳の丙がいたが、甲が死亡したことにより、乙と丙が遺族厚生年金の受給権者となった。その後、丙が乙の養子となった場合、丙の遺族厚生年金の受給権は消滅する。

 

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

①【H26年出題】 〇

 直系姻族の養子となった場合は、遺族厚生年金の受給権は消滅しません。

 

②【H29年出題】 ×

 母と再婚した夫は直系姻族となります。子が母と再婚した夫の養子になっても遺族厚生年金の受給権は消滅しません。 

 

③【R3年出題】 ×

 乙は丙の父の妻ですので、丙からみると乙は直系姻族です。丙が乙の養子になっても丙の遺族厚生年金の受給権は消滅しません。

 

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厚生年金保険法 遺族厚生年金

R5-172

R5.2.15 遺族厚生年金・死亡した者の要件

 遺族厚生年金の「死亡した者」の要件をみていきましょう。

 

 条文を読んでみましょう。

58条第1項 

 遺族厚生年金は、被保険者又は被保険者であった者が次の各号のいずれかに該当する場合に、その者の遺族に支給する。

被保険者(失踪の宣告を受けた被保険者であった者であって、行方不明となった当時被保険者であったものを含む。)が、死亡したとき。

被保険者であった者が、被保険者の資格を喪失した後に、被保険者であった間に初診日がある傷病により当該初診日から起算して5年を経過する日前に死亡したとき。

 障害等級の1級又は2級に該当する障害の状態にある障害厚生年金の受給権者が、死亡したとき。

老齢厚生年金の受給権者(保険料納付済期間と保険料免除期間とを合算した期間が 25年以上である者に限る。)又は保険料納付済期間と保険料免除期間とを合算した期間が25年以上である者が、死亡したとき。

(保険料納付要件)

又はに該当する場合にあっては、死亡した者につき、死亡日の前日において、死亡日の属する月の前々月までに国民年金の被保険者期間があり、かつ、当該被保険者期間に係る保険料納付済期間と保険料免除期間とを合算した期間が当該被保険者期間の3分の2以上あること

・(特例)令和8年4月1日前に死亡した者の死亡については、当該死亡日の前日において当該死亡日の属する月の前々月までの1年間のうちに保険料納付済期間及び保険料免除期間以外の国民年金の被保険者期間がない場合でも保険料納付要件を満たす。ただし、当該死亡に係る者が当該死亡日において65歳未満である場合に限る。 

 

<保険料納付要件について>

・死亡日の前日の保険料納付要件が問われるのは、(被保険者の死亡=在職中の死亡)と(在職中に初診日がある傷病により初診日から5年以内の死亡)の場合です。

は障害厚生年金の裁定時に保険料納付要件を満たしているため、は保険料納付済期間+保険料免除期間(+合算対象期間)で25年以上あるため、死亡日の前日の保険料納付要件は問われません。

<短期要件と長期要件>

からを「短期要件」、を「長期要件」といいます。今日は触れませんが、年金額の計算のルールが異なります。

 

 

では、過去問をどうぞ!

①【R2年出題】

 被保険者であった者が、被保険者の資格を喪失した後に、被保険者であった間に初診日がある傷病により当該初診日から起算して5年を経過する日前に死亡したときは、死亡した者が遺族厚生年金の保険料納付要件を満たしていれば、死亡の当時、死亡した者によって生計を維持していた一定の遺族に遺族厚生年金が支給される。

 

②【R1年出題】

 障害等級1級又は2級に該当する障害の状態にある障害厚生年金の受給権者が死亡したときは、遺族厚生年金の支給要件について、死亡した当該受給権者の保険料納付要件が問われることはない。

 

③【H23年出題】

 障害等級3級に該当する障害厚生年金の受給権者である被保険者が死亡したときは、保険料納付要件を満たしていない場合であっても、その者の遺族に遺族厚生年金を支給する。

 

③【R3年出題】

 厚生年金保険の被保険者であった甲は令和341日に厚生年金保険の被保険者資格を喪失したが、厚生年金保険の被保険者期間中である令和3315日に初診日がある傷病により令和381日に死亡した(死亡時の年齢は50歳であった。)。この場合、甲について国民年金の被保険者期間があり、当該国民年金の被保険者期間に係る保険料納付済期間と保険料免除期間とを合算した期間が、当該国民年金の被保険者期間の3分の2未満であっても、令和27月から令和36月までの間に保険料納付済期間及び保険料免除期間以外の国民年金の被保険者期間がないときには、遺族厚生年金の支給対象となる。

 

④【R3年出題】

 老齢厚生年金の受給権者(被保険者ではないものとする。)が死亡した場合、国民年金法に規定する保険料納付済期間と保険料免除期間とを合算した期間が10年であったとしても、その期間と同法に規定する合算対象期間を合算した期間が25年以上である場合には、厚生年金保険法第58条第4号に規定するいわゆる長期要件に該当する。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

①【R2年出題】 〇

 厚生年金保険の被保険者の資格を喪失後、被保険者であった間に初診日がある傷病で初診日から起算して5年を経過する日前に死亡したときは、死亡した者について、「保険料納付要件を満たしていること」が条件です。

 

②【R1年出題】 〇

 1級・2級の障害厚生年金の受給権者が死亡したときは、保険料納付要件は問われません。

 

③【H23年出題】 ×

 1級・2級の障害厚生年金の受給権者が死亡した場合は、保険料納付要件は問われません。しかし、3級の障害厚生年金の受給権者の死亡については、保険料納付要件を満たすことが必要です。

 

③【R3年出題】 〇

 保険料納付要件の特例は、「令和8年4月1日前に死亡していること」、「死亡日に65歳未満」であること、「死亡日の前日に死亡日の属する月の前々月までの1年間のうちに保険料納付済期間及び保険料免除期間以外の国民年金の被保険者期間がない(=滞納期間がない)こと」です。

 甲の場合、令和和341日に厚生年金保険の被保険者資格を喪失していますが、在職中の令和3315日に初診日がある傷病で初診日から5年以内の令和381日に死亡しています。

 甲は、原則の保険料納付要件は満たしていませんが、保険料納付要件の特例を満たしていますので、遺族厚生年金の支給対象となります。

R2

R2

R2

9

R2

10

R2

11

R2

12

R3

1

R3

2

R3

3

R3

4

R3

5

R3

6

R3

7

R3

8

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

々月

 

死亡

死亡日の属する月の前々月までの1年間(R27月~R36月)

保険料納付済期間及び保険料免除期間以外の国民年金の被保険者期間がない=滞納期間がない

 

 

 

 

④【R3年出題】 〇

 長期要件については、国民年金法に規定する保険料納付済期間と保険料免除期間とを合算した期間が25年以上ある事が必要ですが、「合算対象期間」も合算できます。合算対象期間を合算した期間が25年以上である場合は、要件を満たします。

(法附則第14条)

 

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社労士受験のあれこれ

厚生年金保険法 届出

R5-171

R5.2.14 70歳以上の使用される者の届出

 厚生年金保険の被保険者資格は70歳に達した日に喪失します。

 そのため、70歳以上の者は、在職中でも厚生年金保険の保険料の負担はありません。しかし、在職老齢年金の仕組みは適用されますので、事業主は70歳以上の使用される者についても届出が必要です。

 

 条文を読んでみましょう。

27条、則第10条の4 

 事業主は、厚生労働省令で定めるところにより、被保険者(70歳以上の使用される者を含む)の資格の取得及び喪失(70歳以上の使用される者にあっては、厚生労働省令で定める要件(適用事業所に使用される者であって、かつ適用除外に該当するものでないこと)に該当するに至った日及び当該要件に該当しなくなった日)並びに報酬月額及び賞与額に関する事項を厚生労働大臣に届け出なければならない。 

 

 

では、過去問をどうぞ!

①【R2年出題】

 第1号厚生年金被保険者に係る適用事業所の事業主は、被保険者が70歳に到達し、引き続き当該事業所に使用されることにより70歳以上の使用される者の要件(厚生年金保険法施行規則第10条の4の要件をいう。)に該当する場合であって、当該者の標準報酬月額に相当する額が70歳到達日の前日における標準報酬月額と同額である場合は、70歳以上被用者該当届及び70歳到達時の被保険者資格喪失届を省略することができる。

 

 

②【H29年出題】※改正による修正あり-

 第1号厚生年金被保険者に係る適用事業所の事業主は、被保険者が70歳に到達し、引き続き当該事業所に使用される場合、被保険者の資格喪失の届出にあわせて70歳以上の使用される者の届出をしなければならない(当該者の標準報酬月額に相当する額が70歳到達日の前日における標準報酬月額と同額である場合は、この限りでない)。

 一方、70歳以上の者(厚生年金保険法第12条各号に定める適用除外に該当する者を除く。)を新たに雇い入れたときは、70歳以上の使用される者の該当の届出をすることを要しない。なお、本問の事業所は、特定適用事業所とする。

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

①【R2年出題】 〇

 被保険者が70歳に到達し、引き続き使用されることにより「70歳以上の使用される者」の要件に該当する場合は、70歳以上被用者該当届及び70歳到達時の被保険者資格喪失届の提出が必要です。

 ただし、その者の標準報酬月額に相当する額70歳到達日の前日の標準報酬月額と同額の場合は、70歳以上被用者該当届及び70歳到達時の被保険者資格喪失届の提出は省略できます。

(則第15条の2、第22条)

 

 

②【H29年出題】 ×

70歳に到達し、引き続き当該事業所に使用される場合

(標準報酬月額に相当する額が70歳到達日の前日の標準報酬月額と同額の場合)

→ 70歳以上被用者該当届及び70歳到達時の被保険者資格喪失届は省略できます。

(標準報酬月額に相当する額が70歳到達日の前日の標準報酬月額と異なる場合)

→ 70歳以上被用者該当届及び70歳到達時の被保険者資格喪失届は70歳到達日から5日以内に提出しなければなりません。

70歳以上の者を新たに雇い入れたとき

→ 70歳以上の使用される者の該当の届出が必要です。

ポイント!70歳以上の者(適用除外に該当する者を除く。)を新たに雇い入れたときは、70歳以上の使用される者の該当の届出が必要です。在職老齢年金の仕組みが適用されるからです。

(則第15条の2

 

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社労士受験のあれこれ

厚生年金保険法 障害厚生年金

R5-163

R5.2.6 障害厚生年金の失権のタイミング

 障害厚生年金の失権時期を確認しましょう。

 条文を読んでみましょう。

53条 (失権)

 障害厚生年金の受給権は、48条第2項の規定によって消滅するほか、受給権者が次の各号のいずれかに該当するに至ったときは、消滅する。

1 死亡したとき。

2 障害等級(1級~3級)に該当する程度の障害の状態にない者が、65に達したとき。ただし、65歳に達した日において、障害等級(1級~3級)に該当する程度の障害の状態に該当しなくなった日から起算して障害等級(1級~3級)に該当する程度の障害の状態に該当することなく3年を経過していないときを除く

3 障害等級(1級~3級)に該当する程度の障害の状態に該当しなくなった日から起算して障害等級(1級~3級)に該当する程度の障害の状態に該当することなく3年を経過したとき。ただし、3年を経過した日において、当該受給権者が65歳未満であるときを除く

48条第2

 前後の障害を併合した障害の程度による障害厚生年金の受給権を取得したときは、従前の障害厚生年金の受給権は、消滅する。

 

 今日は2号と3号に注目しましょう。

 障害厚生年金の障害等級は1級から3級まであります。

 障害厚生年金の受給権の消滅は、3級に該当しなくなって3年経過したとき、又は、65歳に達したときのどちらか遅い方です。

少なくとも65歳までは失権しないのがポイントです。

 

★障害厚生年金の失権のタイミング

65歳で失権(3級に該当しなくなって3年を経過している)

3級未満          ▼3年経過          ▼65

     支給停止      

 

                            ▲失権

 

 

3級に該当しなくなって3年を経過した日に失権(65歳以上)

3級未満        ▼65歳        ▼3年経過

    支給停止

 

                       ▲失権 

では、過去問をどうぞ!

①【H27年出題】

 障害等級3級の障害厚生年金の支給を受けていた者が、63歳の時に障害の程度が軽減したためにその支給が停止された場合、当該障害厚生年金の受給権はその者が65歳に達した日に消滅する。

 

 

②【H30年出題】

 障害等級3級の障害厚生年金の受給権者であった者が、64歳の時点で障害等級に該当する程度の障害の状態に該当しなくなったため支給が停止された。その者が障害等級に該当する程度の障害の状態に該当しないまま65歳に達したとしても、その時点では当該障害厚生年金の受給権は消滅しない。

 

 

③【R2年出題】

 障害等級3級の障害厚生年金の受給権者の障害の状態が障害等級に該当しなくなったため、当該障害厚生年金の支給が停止され、その状態のまま3年が経過した。その後、65歳に達する日の前日までに当該障害厚生年金に係る傷病により障害等級3級に該当する程度の障害の状態になったとしても、当該障害厚生年金は支給されない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

①【H27年出題】 ×

63歳の時に障害の程度が軽減し支給停止になった場合、65歳時点ではまだ3年経過していませんので65歳に達した日には消滅しません。

3級に該当しないまま3年経過した時点で失権します。

63歳                     66

3級未満        65         ▼3年経過

    支給停止

 

                       ▲失権       

 

②【H30年出題】 〇

64歳の時点で障害等級に該当しなくなって支給停止になり、その状態のまま65歳に達したとしても、3年経過していませんので、65歳時点では障害厚生年金の受給権は消滅しません。

64歳                    67

3級未満        65         ▼3年経過

     支給停止

 

                       ▲失権   

 

 

 

③【R2年出題】 ×

3級に該当しなくなると障害厚生年金の支給は停止されます。その状態のまま3年が経過しても65歳までは失権しません。65歳に達する日の前日までに障害等級3級に該当した場合は、支給停止が解除され、障害厚生年金が支給されます。

<65歳に達していない場合>

3級       3級未満      3年経過     3級該当

▼         ▼        ▼        ▼

3級 支給

支給停止

3級 支給再開

 

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社労士受験のあれこれ

厚生年金保険法 2種類以上の被保険者であった期間

R5-155

R5.1.29 2以上の種別の被保険者であった期間を有する者の年金額

 厚生年金保険の被保険者には第1号厚生年金被保険者、第2号厚生年金被保険者、第3号厚生年金被保険者、第4号厚生年金被保険者の4つの種別があります。

 

 例えば、民間企業の会社員と、国家公務員の経験がある人の場合は、第1号厚生年金被保険者としての期間と、第2号厚生年金被保険者としての期間の2つの種別の被保険者であった期間を有することとなります。

 今日は、2つ以上の種別の被保険者であった期間を有する場合の年金額の計算について確認しましょう。

 

 

では、過去問をどうぞ!

①【H29年出題】

 2以上の種別の被保険者であった期間を有する者の老齢厚生年金の額の計算においては、その者の2以上の被保険者の種別に係る期間を合算して1の期間に係る被保険者期間のみを有するものとみなして平均標準報酬額を算出する。

 

 

②【H29年出題】

 2以上の種別の被保険者であった期間を有する者に係る障害厚生年金の額は、初診日における被保険者の種別に係る被保険者期間のみが計算の基礎とされる。

 

 

③【H28年出題】

 障害厚生年金の受給権者であって、当該障害に係る障害認定日おいて2以上の種別の被保険者であった期間を有する者に係る当該障害厚生年金の支給に関する事務は、当該障害に係る障害認定日における被保険者の種別に応じた実施機関が行う。

 

 

④【H30年出題】

 障害等級1級の障害厚生年金の受給権者(厚生年金保険法第58条第1項第4号に規定するいわゆる長期要件には該当しないものとする。)が死亡し、その者が2以上の被保険者の種別に係る被保険者であった期間を有していた場合、遺族厚生年金の額については、その死亡した者に係る2以上の被保険者の種別に係る被保険者であった期間を合算し、1の被保険者の種別に係る被保険者であった期間に係る被保険者期間のみを有するものとみなして額の計算をする。なお、それぞれの期間を合算しても300か月に満たない場合は、300か月として計算する。

 

⑤【H28年出題】

 第1号厚生年金被保険者期間が15年、第3号厚生年金被保険者期間が18年ある老齢厚生年金の受給権者が死亡したことにより支給される遺族厚生年金は、それぞれの被保険者期間に応じてそれぞれの実施機関から支給される。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

①【H29年出題】 ×

 例えば、第1号厚生年金被保険者期間が10年、第4号厚生年金被保険者期間が19年ある場合、合算して計算するのではなく、第1号厚生年金被保険者期間分と、第4号厚生年金被保険者期間分をそれぞれで計算します。

 また、年金の支給は、10年分は厚生労働大臣から、19年分は日本私立学校振興・共済事業団から、それぞれ支給されます。

★2以上の種別の被保険者であった期間を有する者の老齢厚生年金について

年金額の計算

それぞれの種別ごとに計算

年金の支給事務

それぞれの実施機関が行う

(法第78条の262項)

 

 

②【H29年出題】 ×

 「2以上の被保険者の種別に係る被保険者であった期間を合算し、1の期間に係る被保険者期間のみを有するもの」とみなして額を計算します。

(法第78条の30

 

③【H28年出題】 ×

 障害認定日ではなく「初診日」における被保険者の種別に応じた実施機関が行います。

(法第78条の33

 

★2以上の種別の被保険者であった期間を有する者の障害厚生年金について

年金額の計算

2以上の被保険者の種別に係る被保険者であった期間を合算

年金の支給事務

初診日に加入していた実施機関が行う

 

 

④【H30年出題】 〇

短期要件の遺族厚生年金の額は、2以上の被保険者の種別に係る被保険者であった期間を合算し、1の被保険者の種別に係る被保険者であった期間に係る被保険者期間のみを有するものとみなして額の計算をします。

(法第78条の321項)

 

⑤【H28年出題】 〇

長期要件の遺族厚生年金は、各号の被保険者期間に係る被保険者期間ごとにそれぞれの実施機関から支給されます。

(法第78条の322項)

★2以上の種別の被保険者であった期間を有する者の遺族厚生年金について

年金額の計算

<短期要件>

2以上の被保険者の種別に係る被保険者であった期間を合算

<長期要件>

各被保険者期間ごとに支給される

年金の支給事務

<短期要件>

死亡日(又は初診日)に加入していた実施機関が行う

<長期要件>

それぞれの実施機関が行う

 

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https://youtu.be/3fgbSnrQ2LI

社労士受験のあれこれ

厚生年金保険法 障害手当金

R5-145

R5.1.19 障害手当金は症状が固定していることが条件

 今日は、障害手当金の支給要件を確認しましょう。

 障害手当金は、障害の状態が、障害厚生年金を受けることができる状態よりも軽いときに支給されます。

 

 

では、条文を読んでみましょう。

55条第1

 障害手当金は、疾病にかかり、又は負傷し、その傷病に係る初診日において被保険者であった者が、当該初診日から起算して5年を経過する日までの間におけるその傷病の治った日において、その傷病により政令で定める程度の障害の状態にある場合に、その者に支給する。

 

 障害の状態は、「初診日から起算して5年を経過する日までの間におけるその傷病の治った日」でみることになります。

 「初診日から5年以内に治っていること」が条件です。治っているということは症状が固定していることです。

 

 

では、過去問をどうぞ!

R210-エ】

 障害厚生年金は、その傷病が治らなくても、初診日において被保険者であり、初診日から16か月を経過した日において障害等級に該当する程度の状態であって、保険料納付要件を満たしていれば支給対象となるが、障害手当金は、初診日において被保険者であり、保険料納付要件を満たしていたとしても、初診日から起算して5年を経過するまでの間に、その傷病が治っていなければ支給対象にならない。

 

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

R210-エ】 〇

 障害厚生年金の障害状態は「障害認定日」で定められます。

 障害認定日は、「初診日から16か月を経過した日」又は、「16か月以内に傷病が治った場合はその日」となります。傷病が治らなくても、初診日から16か月を経過した日に障害等級に該当する程度の状態であれば、要件を満たします。

 一方、障害手当金は、初診日から起算して5年以内に、その傷病が「治っている」ことが条件ですので、治っていなければ支給されません。

 

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社労士受験のあれこれ

厚生年金保険法 障害厚生年金

R5-136

R5.1.10 障害厚生年金の初診日要件

 障害厚生年金は、「初診日」、「保険料納付要件」、「障害認定日」の条件を満たせば、受給権が発生します。

 今日は、「初診日」の要件を確認しましょう。

 

条文を読んでみましょう。

47条 (障害厚生年金の受給権者)

 障害厚生年金は、疾病にかかり、又は負傷し、その疾病又は負傷及びこれらに起因する疾病(以下「傷病」という。)につき初めて医師又は歯科医師の診療を受けた日(以下「初診日」という。)において被保険者であった者が、当該初診日から起算して1年6月を経過した日(その期間内にその傷病が治った日(その症状が固定し治療の効果が期待できない状態に至った日を含む。)があるときは、その日とし、「障害認定日」という。)において、その傷病により障害等級(1級、2級、3級)に該当する程度の障害の状態にある場合に、その障害の程度に応じて、その者に支給する。

 ただし、当該傷病に係る初診日の前日において、当該初診日の属する月の前々月までに国民年金の被保険者期間があり、かつ、当該被保険者期間に係る保険料納付済期間と保険料免除期間とを合算した期間が当該被保険者期間の3分の2に満たないときは、この限りでない。

ポイント!

「初診日」とは、傷病につき初めて医師又は歯科医師の診療を受けた日のことです。

「初診日」に厚生年金保険の被保険者であったことが条件です。

 

 

過去問をどうぞ!

①【R24-E

 厚生年金保険の被保険者であった者が資格を喪失して国民年金の第1号被保険者の資格を取得したが、その後再び厚生年金保険の被保険者の資格を取得した。国民年金の第1号被保険者であった時に初診日がある傷病について、再び厚生年金保険の被保険者となってから障害等級3級に該当する障害の状態になった場合、保険料納付要件を満たしていれば当該被保険者は障害厚生年金を受給することができる。

 

②【R24-B

71歳の高齢任意加入被保険者が障害認定日において障害等級3級に該当する障害の状態になった場合は、当該高齢任意加入被保険者期間中に当該障害に係る傷病の初診日があり、初診日の前日において保険料の納付要件を満たしているときであっても、障害厚生年金は支給されない。

 

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

①【R24-E】 ×

 障害厚生年金は、初診日に「厚生年金保険の被保険者」であることが条件です。

 問題文の場合、初診日は国民年金の第1号被保険者ですので、障害厚生年金の初診日要件を満たしません。そのため、障害厚生年金を受給することはできません。

 

 

②【R24-B】 ×

 障害厚生年金は、初診日に「厚生年金保険の被保険者」であることが条件で、初診日に高齢任意加入被保険者だった場合は、初診日要件を満たします。

 初診日に高齢任意加入被保険者で、初診日の前日に保険料の納付要件を満たしている場合は、障害厚生年金が支給されます。

 

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社労士受験のあれこれ

 令和4年の問題を復習しましょう(厚生年金保険法)

R5-126

R4.12.31 R4択一式より 障害厚生年金の加給年金額

 障害厚生年金の額には、加給年金額が加算されます。

 条文を読んでみましょう。

50条の2 

1 障害の程度が障害等級の1級又は2級に該当する者に支給する障害厚生年金の額は、受給権者によって生計を維持しているその者の65歳未満の配偶者があるときは、障害厚生年金の額に加給年金額を加算した額とする。

2 加給年金額は、224,700円に改定率を乗じて得た額(その額に50円未満の端数が生じたときは、これを切り捨て50円以上100円未満の端数が生じたときは、これを100円に切り上げるものとする。)とする。 

 

ポイント!

・加給年金額が加算されるのは1級と2級の障害厚生年金です。3級の障害厚生年金には加算されません。

・対象は65歳未満の配偶者です。子については障害基礎年金で加算が行われます。

・加給年金額は224,700円×改定率です。

 

障害等級1級又は2

 

障害等級3

障害厚生年金

 

+加給年金額(配偶者)

 

 

障害厚生年金

障害基礎年金

 

+加算額(子)

 

 

 

 

では、令和4年の問題をどうぞ!

①【問6-A

 障害等級1級又は2級に該当する者に支給する障害厚生年金の額は、当該受給権者によって生計を維持しているその者の65歳未満の配偶者又は子(18歳に達する日以後最初の331日までの間にある子及び20歳未満で障害等級1級又は2級に該当する障害の状態にある子)があるときは、加給年金額が加算された額となる。

 

 

②【問6-B

 昭和942日以後に生まれた障害等級1級又は2級に該当する障害厚生年金の受給権者に支給される配偶者に係る加給年金額については、受給権者の生年月日に応じた特別加算が行われる。

 

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

①【問6-A】 ×

 障害厚生年金の加給年金額の対象は、65歳未満の配偶者のみです。子は障害厚生年金の加給年金額の対象になりません。

 

 

②【問6-B】 ×

 障害厚生年金の額に加算される配偶者に係る加給年金額には、特別加算は行われません。

 

 

過去問をどうぞ!

H29年出題】

 障害等級1級に該当する障害厚生年金の受給権者が、その受給権を取得した日の翌日以後にその者によって生計を維持している65歳未満の配偶者を有するに至ったときは、当該配偶者を有するに至った日の属する月の翌月から、当該障害厚生年金の額に加給年金額が加算される。

 

 

 

 

 

 

【解答】

H29年出題】 〇

 障害厚生年金の受給権を取得した時点では、生計を維持している配偶者がなくても、受給権を取得した日の翌日以後に有するに至った場合は、加給年金額の対象になります。その場合は、配偶者を有するに至った日の属する月の翌月から、障害厚生年金の額に加給年金額が加算されます。

(法第50条の23項) 

 

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 令和4年の問題を復習しましょう(厚生年金保険法)

R5-125

R4.12.30 R4択一式より 高年齢雇用継続給付と60歳台前半の老齢厚生年金

60歳台前半で在職中(=厚生年金保険の被保険者ということです。)の場合、60歳台前半の老齢厚生年金には、在職老齢年金の仕組みが適用されます。

 また、雇用保険からは、高年齢雇用継続給付が支給される場合があります。

 高年齢雇用継続給付は、60歳時点の賃金と比べて、60歳以後の賃金が60歳時の75%未満となった場合に、支給される給付です。

60歳以降の賃金が、60歳時点と比べて61%未満になった場合は、支給対象月の賃金の15%が高年齢雇用継続給付として支給されます。61%以上75%未満の場合は、15%から逓減する率となります。

 

 雇用保険から高年齢雇用継続給付が支給される場合、在職老齢年金の支給停止基準額に加えて、60歳台前半の老齢厚生年金がカットされる仕組みになっています。

 

では、令和4年の問題をどうぞ!

【問8-D

60歳以降も在職している被保険者が、60歳台前半の老齢厚生年金の受給権者であって被保険者である場合で、雇用保険法に基づく高年齢雇用継続基本給付金の支給を受けることができるときは、その間、60歳台前半の老齢厚生年金は全額支給停止となる。

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

【問8-D】 ×

 高年齢雇用継続基本給付金の支給を受けることができる間、60歳代前半の老齢厚生年金は最大で標準報酬月額の6%が支給停止されますが、「全額支給停止」とは限りません。

60歳以降の支給対象月の賃金が60歳時点と比べて61%未満になった場合、高年齢雇用継続基本給付金は「支給対象月の賃金の15%」が支給されます。

 その場合、60歳台前半の老齢厚生年金は、「標準報酬月額の6%」が支給停止されます。

 雇用保険から「15」支給されると、年金が「6」停止されるイメージです。

 支給対象月の賃金が61%以上75%未満の場合は、高年齢雇用継続基本給付金は15%から逓減する率になりますが、その場合は老齢厚生年金の支給停止の率も6%から逓減する率となります。

 

過去問をどうぞ!

①【H30年出題】 

 在職老齢年金の仕組みにより支給停止が行われている特別支給の老齢厚生年金の受給権を有している63歳の者が、雇用保険法に基づく高年齢雇用継続基本給付金を受給した場合、当該高年齢雇用継続基本給付金の受給期間中は、当該特別支給の老齢厚生年金には、在職による支給停止基準額に加えて、最大で当該受給権者に係る標準報酬月額の10%相当額が支給停止される。

 

 

②【H24年出題】

60歳台前半の老齢厚生年金の受給権者であって被保険者である場合に、雇用保険法に基づく高年齢雇用継続基本給付金の支給を受けることができる者は、その者の老齢厚生年金について、標準報酬月額に法で定める率を乗じて得た額に相当する部分等が支給停止され、高年齢雇用継続基本給付金は支給停止されない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

①【H30年出題】 ×

 高年齢雇用継続基本給付金の受給による特別支給の老齢厚生年金の支給停止額は、最大で「標準報酬月額の6%」です。

 

 

②【H24年出題】 〇

 高年齢雇用継続基本給付金の支給を受けることができる場合、60歳代前半の老齢厚生年金は、最大で標準報酬月額の6%に相当する部分が支給停止されます。一方、雇用保険の高年齢雇用継続基本給付金は支給停止されません。

 

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 令和4年の問題を復習しましょう(厚生年金保険法)

R5-124

R4.12.29 R4択一式より 加給年金額の減額改定

 加給年金額が加算された老齢厚生年金は、対象の配偶者や子が一定の要件に該当した場合は、加給年金額が加算されなくなります。

 

条文を読んでみましょう。

44条第4

 加給年金額が加算された老齢厚生年金については、配偶者又は子が次の各号のいずれかに該当するに至ったときは、その者に係る加給年金額を加算しないものとし、次の各号のいずれかに該当するに至った月の翌月から、年金の額を改定する

1死亡したとき。

2 受給権者による生計維持の状態がやんだとき。

3 配偶者が、離婚又は婚姻の取消しをしたとき。

4 配偶者が、65に達したとき。

5 子が、養子縁組によって受給権者の配偶者以外の者の養子となったとき。

6 養子縁組による子が、離縁をしたとき。

7 子が、婚姻をしたとき。

8 子(障害等級の1級又は2級に該当する障害の状態にある子を除く)について、18歳に達した日以後の最初の331日が終了したとき。

9 障害等級の1級又は2級に該当する障害の状態にある子(18歳に達する日以後の最初の331日までの間にある子を除く。)について、その事情がやんだとき。

10 子が、20に達したとき。

 

 例えば、加給年金額の対象になる配偶者は65歳未満という年齢要件があります。そのため、配偶者が65歳に達すると加給年金額が加算されなくなり、その翌月から減額改定されます。

 

 

では、令和4年の問題をどうぞ!

①【問6-E

 老齢厚生年金の加給年金額の対象となっている配偶者が、収入を増加させて、受給権者による生計維持の状態がやんだ場合であっても、当該老齢厚生年金の加給年金額は減額されない。

 

 

②【問3-B

 老齢厚生年金の加給年金額の加算の対象となっていた子(障害等級に該当する障害の状態にないものとする。)が、18歳に達した日以後の最初の331日よりも前に婚姻したときは、その子が婚姻した月の翌月から加給年金額の加算がされなくなる。

 

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

①【問6-E】 ×

 加給年金額の対象となる配偶者は受給権者によって「生計を維持」していたことが条件です。

 そのため、受給権者による生計維持の状態がやんだ場合は、加給年金額は加算されなくなり、翌月から加給年金額は減額されます。

(法第44条第4項第2号)

 

 

②【問3-B】 〇

 子が婚姻したときは加給年金額は加算されなくなります。18歳に達した日以後の最初の331日よりも前に婚姻したときでも、婚姻した月の翌月から加給年金額は減額されます。

(法第44条第4項第7号)

 

過去問をどうぞ!

①【R3年出題】

 障害等級2級に該当する程度の障害の状態であり老齢厚生年金における加給年金額の加算の対象となっている受給権者の子が、17歳の時に障害の状態が軽減し障害等級2級に該当する程度の障害の状態でなくなった場合、その時点で加給年金額の加算の対象から外れ、その月の翌月から年金の額が改定される。

 

②【H26年出題】

 老齢厚生年金に加算される加給年金額の対象となる配偶者(昭和2442日生まれ)が受給資格期間を満たさないため老齢基礎年金を受給できない場合には、当該配偶者が65歳に達した日の属する月の翌月以後も引き続き加給年金額が加算される。

 

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

①【R3年出題】 ×

 障害等級2級に該当しなくなっても、18歳に達する日以後の最初の331日までの間にある場合は、加給年金額は減額されません。

 問題文の場合は、17歳ですので、障害等級2級でなくなっても、その時点では加給年金額の加算の対象からは外れません。

(法第44条第4項第9号)

 

②【H26年出題】 ×

 配偶者が、65歳に達したときは、加給年金額の対象から外れます。受給資格期間を満たさないため老齢基礎年金を受給できなかったとしても加給年金額は減額されます。

※配偶者が大正1541日以前生まれ(旧法対象者)の場合は、65歳に達した日の属する月の翌月以後も引き続き加給年金額が加算されます。

(法第44条第4項第4号) 

 

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 令和4年の問題を復習しましょう(厚生年金保険法)

R5-104

R4.12.9 R4択一式より 加給年金額の支給停止

 厚生年金保険の被保険者期間が原則として20年以上ある人に、生計維持関係のある配偶者や子がいる場合は、老齢厚生年金に加給年金額が加算されます。

 ただし、その加給年金額は、支給停止されることもあります。

 

条文を読んでみましょう。

46条第6

 加給年金額が加算された老齢厚生年金については、加算が行われている配偶者が、老齢厚生年金(その年金額の計算の基礎となる被保険者期間の月数が240以上であるものに限る。)障害厚生年金、国民年金法による障害基礎年金その他の年金たる給付のうち、老齢若しくは退職又は障害を支給事由とする給付であって政令で定めるものの支給を受けることができるときは、その間、当該配偶者について加算する額に相当する部分の支給を停止する。 

 今日は、「老齢厚生年金(その年金額の計算の基礎となる被保険者期間の月数が240以上であるものに限る。)」の部分を見ていきます。

 加給年金額の加算対象の配偶者が、被保険者期間の月数が240以上で計算される老齢厚生年金の支給を受けることができる場合は、加給年金額は支給停止されます。

※原則は240月(20年)以上が対象ですが、中高齢の期間短縮特例に該当する場合は、1519年となります。

 

 

では、令和4年の問題をどうぞ!

【問9-E

 加給年金額が加算されている老齢厚生年金の受給者である夫について、その加算の対象となっている妻である配偶者が、老齢厚生年金の計算の基礎となる被保険者期間が240月以上となり、退職し再就職はせずに、老齢厚生年金の支給を受けることができるようになった場合、老齢厚生年金の受給者である夫に加算されていた加給年金額は支給停止となる。

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

【問9-E】 〇

 加給年金額の加算の対象となっている妻が、厚生年金保険の被保険者期間が240月以上の老齢厚生年金の支給を受けることができるようになった場合は、夫の老齢厚生年金に加算されていた加給年金額は支給停止となります。

 

★令和44月の改正点を確認しましょう。

<改正前>

配偶者の240月以上の老齢厚生年金が在職老齢年金の仕組みで全額支給停止されている場合 → 本人の老齢厚生年金に加算される加給年金額は支給されることになっていました。

<改正後>

配偶者の240月以上の老齢厚生年金が在職老齢年金の仕組みで全額支給停止されている場合 → 本人の老齢厚生年金に加算される加給年金額は支給停止されることになりました。(施行令第3条の7)

 

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 令和4年の問題を復習しましょう(厚生年金保険法)

R5-103

R4.12.8 R4択一式より 厚生年金保険の未支給保険給付

 年金の受給権者が死亡した場合、必ず、未支給年金が発生します。

 年金は権利が消滅した月まで支払われますので、例えば、1220日に死亡した場合、年金は12月分まで支払われます。

 年金は2か月分ずつ後払いされます。10月分と11月分が12月に支給されていますが、12月分は未支給となります。

 まず、未支給保険給付の条文を読んでみましょう。

37条 (未支給の保険給付)

① 保険給付の受給権者が死亡した場合において、その死亡した者に支給すべき保険給付でまだその者に支給しなかったものがあるときは、その者の配偶者、子、父母、孫、祖父母、兄弟姉妹又はこれらの者以外の3親等内の親族であって、その者の死亡の当時その者と生計を同じくしていたものは、自己の名で、その未支給の保険給付の支給を請求することができる。

③ 死亡した受給権者が死亡前にその保険給付を請求していなかったときは、①に規定する者は、自己の名で、その保険給付を請求することができる。

④ 未支給の保険給付を受けるべき者の順位は、政令で定める。

⑤ 未支給の保険給付を受けるべき同順位者が2人以上あるときは、その1人のした請求は、全員のためその全額につきしたものとみなし、その1人に対してした支給は、全員に対してしたものとみなす。

★ 未支給保険給付(=「保険給付」ですので、年金のみならず一時金も含まれます)が発生するのは、以下の場合です。

・ 保険給付の受給権者が死亡した場合で、その死亡した者に支給すべき保険給付でまだその者に支給しなかったものがあるとき

・ 死亡した受給権者が死亡前にその保険給付を請求していなかったとき

★ 未支給の保険給付を請求することができるのは、以下の遺族です。

その者の死亡の当時その者と生計を同じくしていた死亡した受給権者の配偶者、子、父母、孫、祖父母、兄弟姉妹又はこれらの者以外の3親等内の親族

 

では、令和4年の問題をどうぞ!

【問10-E

 保険給付の受給権者が死亡し、その死亡した者に支給すべき保険給付でまだその者に支給しなかったものがあるときにおいて、未支給の保険給付を受けるべき同順位者が2人以上あるときは、その1人のした請求は、全員のためその全額につきしたものとみなし、その1人に対してした支給は、全員に対してしたものとみなされる。

 

 

 

 

 

 

【解答】

【問10-E】 〇

 未支給の保険給付を受けることができる順位は、①配偶者、②子、③父母、④孫、⑤祖父母、⑥兄弟姉妹、⑦①から⑥以外の3親等内の親族です。

 同順位者が2人以上あるときは、そのうち1人が代表して請求することになります。その1人がした請求は、全員のためその全額につきしたものとなり、その1人に対してした支給は、全員に対してしたものとなります。

 

 

過去問をどうぞ!

①【H30年出題】

 保険給付の受給権者が死亡した場合において、その死亡した者に支給すべき保険給付でまだその者に支給しなかったものがあるときは、その者の死亡の当時その者と生計を同じくしていた者であれば、その者の配偶者、子、父母、孫、祖父母、兄弟姉妹又はこれらの者以外の3親等内の親族は、自己の名で、その未支給の保険給付の支給を請求することができる。

 

 

②【H23年出題】

 保険給付の受給権者の死亡に係る未支給の保険給付がある場合であって、当該未支給の保険給付を受けるべき同順位者が2人以上あるときは、当該同順位者の数で按分した額をそれぞれに支給する。

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

①【H30年出題】 〇

 未支給の保険給付は、「死亡した受給権者の名」ではなく、請求する遺族の「自己の名」で請求することがポイントです。

 

 

②【H23年出題】 ×

 同順位者が2人以上あるときは、そのうち1人が代表して請求することになり、その1人がした請求は、全員のためその全額につきしたものとみなされ、その1人に対してした支給は、全員に対してしたものとみなされますので、「同順位者の数で按分した額をそれぞれに支給する」は誤りです。

 

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 令和4年の問題を復習しましょう(厚生年金保険法)

R5-102

R4.12.7 R4択一式より 2以上の種別の被保険者であった期間を有する者の老齢厚生年金の繰下げ

 老齢厚生年金の受給権を有する者で、その受給権を取得した日から起算して1年を経過した日前に当該老齢厚生年金を請求していなかったものは、実施機関に老齢厚生年金の支給繰下げの申出をすることができます。

 

 今日は、2以上の種別の被保険者であった期間を有する者の、繰下げの申出についてみていきましょう。

では、令和4年の問題をどうぞ!

【問9-D

2つの種別の厚生年金保険の被保険者期間を有する者が、老齢厚生年金の支給繰下げの申出を行う場合、両種別の被保険者期間に基づく老齢厚生年金の繰下げについて、申出は同時に行わなければならない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

【問9-D】 〇

 第78条の28で、「2以上の種別の被保険者であった期間を有する者に係る老齢厚生年金について、一の期間に基づく老齢厚生年金についての支給繰下げの申出は、他の期間に基づく老齢厚生年金についての当該申出と同時に行わなければならない」と規定されています。

 2つの種別の厚生年金保険の被保険者期間を有する者が、老齢厚生年金の支給繰下げの申出を行う場合は、繰下げの申出は同時に行わなければなりません。

(法第78条の28

 

 

過去問をどうぞ!

①【H30年出題】

 第1号厚生年金被保険者期間と第2号厚生年金被保険者期間を有する者に係る老齢厚生年金について、支給繰下げの申出を行う場合、第1号厚生年金被保険者期間に基づく老齢厚生年金の申出と、第2号厚生年金被保険者期間に基づく老齢厚生年金の申出を同時に行わなければならない。

 

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

①【H30年出題】 〇

 問題文の場合、支給繰下げの申出は、第1号厚生年金被保険者期間に基づく老齢厚生年金と、第2号厚生年金被保険者期間に基づく老齢厚生年金を同時に行わなければなりません。

2つ以上の種別の老齢厚生年金を受けることができる場合は、全て同時に繰下げの申出をしなければなりません。

 

 

こちらの過去問もどうぞ!

②【H28年出題】

 平成1941日以後に老齢厚生年金の受給権を取得した者の支給繰下げの申出は、必ずしも老齢基礎年金の支給繰下げの申出と同時に行うことを要しない。

 

 

③【H27年出題】

 老齢厚生年金の支給繰上げの請求は、老齢基礎年金の支給繰上げの請求と同時に行わなければならない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

②【H28年出題】 〇

老齢厚生年金の支給繰下げの申出は、老齢基礎年金の支給繰下げの申出と同時に行う必要はありません。

老齢厚生年金のみ繰下げる又は老齢基礎年金のみ繰下げることも可能です。

(法第44条の3

 

 

③【H27年出題】 〇

 老齢厚生年金の支給繰上げの請求は、老齢基礎年金の支給繰上げの請求と同時に行う必要があります。老齢基礎年金のみ繰上げる、又は老齢厚生年金のみ繰上げることはできません。

(法附則第7条の32項) 

 

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https://youtu.be/kgtrgU6jgLo

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 令和4年の問題を復習しましょう(厚生年金保険法)

R5-101

R4.12.6 R4択一式より 短時間労働者の社会保険適用要件

 短時間労働者の社会保険の適用条件を確認しましょう。

短時間労働者に対する適用について

◎「1週の所定労働時間」及び「1月の所定労働日数」が、同一の事業所に使用される通常の労働者の所定労働時間及び所定労働日数の4分の3以上(以下「4分の3基準」といいます。)である労働者については、厚生年金保険・健康保険の被保険者となります。

◎ 4分の3基準を満たさない場合でも、以下のから④までの4つの要件を満たす短時間労働者については、厚生年金保険・健康保険の被保険者となります。

① 1週の所定労働時間が20時間以上であること。

② 月額賃金が8.8万円以上であること。

③ 学生でないこと。

④ 以下のいずれかの適用事業所に使用されていること

(i) 特定適用事業所

(ii) 労使合意により事業主が適用拡大を行う旨の申出を行った特定適用事業所以外の適用事業所(国又は地方公共団体の適用事業所を除く。)

(iii) 国又は地方公共団体の適用事業所

 

※「特定適用事業所」の企業規模要件は、令和410月の改正で、500人超える企業から、「100人」を超える企業に引き下げられました。

 

参照:短時間労働者に対する健康保険・厚生年金保険の更なる適用拡大に係る事務の取扱いに関するQA集の送付について(令和4318日事務連絡)

 

 

 

では、令和4年の問題をどうぞ!

【問7-A

 常時40人の従業員を使用する地方公共団体において、1週間の所定労働時間が25時間、月の基本給が15万円で働き、継続して1年以上使用されることが見込まれる短時間労働者で、生徒又は学生でないX(30歳)は、厚生年金保険の被保険者とはならない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

【問7-A】 × 

Xは、短時間労働者の社会保険適用の4つの条件に当てはまりますので、厚生年金保険の被保険者となります。

① 1週の所定労働時間が25時間 → 20時間以上 

② 月額賃金が15万円 → 8.8万円以上

③ 学生でない

④ 地方公共団体に使用されている

※地方公共団体は、平成294月から被保険者数に関わらず、適用されます。

 

★なお、令和410月の改正で、「継続して1年以上使用されることが見込まれる」という雇用期間の要件はなくなりました。雇用期間は、通常の被保険者と同様に「2か月を超えて見込まれること」となります。

 

過去問をどうぞ!

R2年出題】

 特定適用事業所に使用される者は、その1週間の所定労働時間が同一の事業所に使用される通常の労働者の1週間の所定労働時間の4分の3未満であって、厚生年金保険法の規定により算定した報酬の月額が88,000円未満である場合は、厚生年金保険の被保険者とならない。

 

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

R2年出題】 〇

 問題文の場合、4分の3基準を満たさない短時間労働者ですので、厚生年金保険の被保険者となるには、報酬の月額が88,000円以上あることが必要です。

 

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https://youtu.be/GKaRVfB594c

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 令和4年の問題を復習しましょう(厚生年金保険法)

R5-082

R4.11.17 R4択一式より 適用事業所の高齢任意加入被保険者

 70歳以上の者で、老齢基礎年金、老齢厚生年金など老齢又は退職を支給事由とする年金受給権を有しないものは、任意に厚生年金保険に加入することができます。

 高齢任意加入被保険者には、「適用事業所に使用される者」と「適用事業所以外の事業所に使用される者」の2種類あります。

それぞれの違いが、出題ポイントです。

 

 今日は、高齢任意加入被保険者の保険料の負担について確認しましょう。

 

保険料

適用事業所

高齢任意加入被保険者

原則 全額自己負担

※事業主の同意がある場合は折半で負担することもできる

適用事業以外の事業所

高齢任意加入被保険者

事業主と折半で負担

※加入について、保険料の負担について事業主の同意を得たうえで、厚生労働大臣の認可を受ける

 

では、令和4年の問題をどうぞ!

①【問2-A

 適用事業所に使用される高齢任意加入被保険者(以下「当該被保険者」という。)を使用する適用事業所の事業主が、当該被保険者に係る保険料の半額を負担し、かつ当該被保険者及び自己の負担する保険料を納付する義務を負うことにつき同意をしたときを除き、当該被保険者は保険料の全額を負担するが、保険料の納付義務は当該被保険者が保険料の全額を負担する場合であっても事業主が負う。

 

 

②【問2-C

 適用事業所に使用される高齢任意加入被保険者(以下「当該被保険者」という。)が保険料(初めて納付すべき保険料を除く。)を滞納し、厚生労働大臣が指定した期限までにその保険料を納付しないときは、厚生年金保険法第83条第1項に規定する当該保険料の納期限の属する月の末日に、その被保険者の資格を喪失する。なお、当該被保険者の事業主は、保険料の半額を負担し、かつ、当該被保険者及び自己の負担する保険料を納付する義務を負うことについて同意していないものとする。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

①【問2-A】 ×

 適用事業所に使用される高齢任意加入被保険者は、保険料の全額を負担し、かつ、保険料の納付義務も本人が負います。

 なお、事業主の同意がある場合は、事業主が保険料の半額を負担し、かつ、保険料の納付義務も事業主が負います。

(附則第4条の37項)

 

 

②【問2-C】 ×

 適用事業所に使用される高齢任意加入被保険者が保険料を滞納し、厚生労働大臣が指定した期限までに納付しないときは、当該保険料の納期限の属する月の「前月の末日」に資格を喪失します。

 なお、初めて納付すべき保険料を滞納し、指定の期限までに納付しないときは、被保険者とならなかったものとみなされます。

 また、事業主の同意がある場合は、事業主が保険料の納付義務を負いますので、保険料滞納による資格喪失はありません。

(附則第4条の36項)

 

※ちなみに、「適用事業所以外の事業所に使用される70歳以上」の者は、保険料の納付義務について事業主の同意を得ることが前提ですので、滞納による資格喪失はありません。

 

 

では、過去問をどうぞ!

H29年出題】

 高齢任意加入被保険者を使用する適用事業所の事業主は、当該被保険者に係る保険料の半額を負担し、かつ、当該被保険者及び自己の負担する保険料を納付する義務を負うことにつき同意すること及びその同意を将来に向かって撤回することができるとされているが、当該被保険者が第4号厚生年金被保険者であるときは、この規定は適用されない。

 

 

 

 

 

 

【解答】

H29年出題】 ×

 高齢任意加入被保険者を使用する適用事業所の事業主は、保険料の半額を負担し、かつ、保険料を納付する義務を負うことにつき同意することができます。又、その同意を将来に向かって撤回することもできます。ただし、「第2号厚生年金被保険者又は第3号厚生年金被保険者」に係る事業主には適用されません。

(法附則第4条の37項、8項、10項)

 

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 令和4年の問題を復習しましょう(厚生年金保険法)

R5-081

R4.11.16 R4択一式より 在職定時改定

 令和44月に在職定時改定が導入されました。

65歳以降も働いている場合は、負担した保険料が、毎年、年金額に反映する仕組みです。

 

 条文を読んでみましょう。

43条第2

 受給権者が毎年9月1日(以下「基準日」という。)において被保険者である場合(基準日に被保険者の資格を取得した場合を除く。)の老齢厚生年金の額は、基準日の属する月前の被保険者であった期間をその計算の基礎とするものとし、基準日の属する月の翌月から、年金の額を改定する。

 ただし、基準日が被保険者の資格を喪失した日から再び被保険者の資格を取得した日までの間に到来し、かつ、当該被保険者の資格を喪失した日から再び被保険者の資格を取得した日までの期間が1月以内である場合は、基準日の属する月前の被保険者であった期間を老齢厚生年金の額の計算の基礎とするものとし、基準日の属する月の翌月から、年金の額を改定する。 

 

 

★在職定時改定は、65歳以上70歳未満の受給権者が対象です。60歳台前半の老齢厚生年金には適用されません。

★毎年91日(基準日)に基準日の属する月前の被保険者であった期間を、老齢厚生年金の額に反映させ、基準日の属する月の翌月10月)から年金の額を改定する仕組みです。

 

厚生年金保険の被保険者(在職中)

 

②の期間分→令和610月から増額

 

①の期間分→令和510月から増額

老齢厚生年金

 

老齢基礎年金

   

65歳       ①基準日        ②基準日

       (令和591日)   (令和691日)

①の期間 → 65歳到達月から令和58月まで

②の期間 → 前年9月から令和68月まで

 

令和4年の問題をどうぞ!

【問9-B

65歳以上の老齢厚生年金受給者については、毎年基準日である71日において被保険者である場合、基準日の属する月前の被保険者であった期間をその計算の基礎として、基準日の属する月の翌月から、年金の額を改定する在職定時改定が導入された。

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

【問9-B】 ×

 基準日は71日ではなく「91日」です。

 

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https://youtu.be/mOeNmlrHH1g

社労士受験のあれこれ

 令和4年の問題を復習しましょう(厚生年金保険法)

R5-080

R4.11.15 R4択一式より 在職老齢年金と経過的加算額

 「経過的加算額」は在職老齢年金の支給停止の対象となるか?ならないかが今日のテーマです。

 

まず、在職老齢年金の条文を読んでみましょう。

46条 

老齢厚生年金の受給権者が被保険者(前月以前の月に属する日から引き続き当該被保険者の資格を有する者に限る。)である日(厚生労働省令で定める日を除く。)が属する月において、その者の標準報酬月額とその月以前の1年間の標準賞与額の総額を12で除して得た額とを合算して得た額(以下「総報酬月額相当額」という。)及び老齢厚生年金の額(加給年金額及び繰下げ加算額を除く)12で除して得た額(以下「基本月額」という。)との合計額が支給停止調整額を超えるときは、その月の分の当該老齢厚生年金について、総報酬月額相当額と基本月額との合計額から支給停止調整額を控除して得た額の2分の1に相当する額に12を乗じて得た額(以下「支給停止基準額」という。)に相当する部分の支給を停止する。

 ただし、支給停止基準額が老齢厚生年金の額以上であるときは、老齢厚生年金の全部(繰下げ加算額を除く)の支給を停止するものとする。

 

★経過的加算額については法附則で規定されています。確認しましょう。

・基本月額の計算では、繰下げ加算額と同じように除外されます。

・支給停止基準額が老齢厚生年金の額以上であるときでも、繰下げ加算額は支給停止されず全額支給されますが、経過的加算額も同じように全額支給されます。

(S60年法附則第26条第1項)

 

令和4年の問題をどうぞ!

【問8-C】  

 在職中の被保険者が65歳になり老齢基礎年金の受給権が発生した場合、老齢基礎年金は在職老齢年金の支給停止額を計算する際に支給停止の対象とはならないが、経過的加算額については在職老齢年金の支給停止の対象となる。

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

【問8-C】 × 

 経過的加算額は在職老齢年金の支給停止の対象にはなりません。

なお、老齢基礎年金も在職老齢年金の支給停止の対象となりません。

 

 

過去問もどうぞ!

①【H29年出題】

60歳台後半の在職老齢年金の仕組みにおいて、経過的加算額及び繰下げ加算額は、支給停止される額の計算に用いる基本月額の計算の対象に含まれる。

 

②【H26年出題】 

66歳で支給繰下げの申出を行った68歳の老齢厚生年金の受給権者が被保険者となった場合、当該老齢厚生年金の繰下げ加算額は在職老齢年金の仕組みによる支給停止の対象とならない。

 

③【H24年出題】

60歳台後半の在職老齢年金においては、支給停止の対象となるのは老齢厚生年金と経過的加算額であり、老齢基礎年金は支給停止の対象にはならない。

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

①【H29年出題】 ×

 経過的加算額も繰下げ加算額も、基本月額の計算から除かれます。

 

 

②【H26年出題】 〇

 老齢厚生年金の繰下げ加算額は、在職老齢年金の支給停止の対象になりません。老齢厚生年金が全額支給停止されても、繰下げ加算額は全額支給されます。

 

 

 

③【H24年出題】 ×

60歳台後半の在職老齢年金で、経過的加算額と繰下げ加算額は支給停止の対象になりませんので、全額支給されます。

 なお、老齢基礎年金も支給停止の対象にはなりません。

 

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https://youtu.be/f6fuvmExmQg

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 令和4年の問題を復習しましょう(厚生年金保険法)

R5-079

R4.11.14 R4択一式より 在職老齢年金の支給停止調整額

在職老齢年金のルールを確認しましょう。

 

・「基本月額+総報酬月額相当額」が47万円以下の場合

 → 老齢厚生年金は全額支給されます

・「基本月額+総報酬月額相当額」が47万円を超える場合

 → 老齢厚生年金の一部又は全部が支給停止されます。

 → 支給停止額は、「(基本月額+総報酬月額相当額-47万円)÷2」で計算します。

 

条文を読んでみましょう。

46条 

老齢厚生年金の受給権者が被保険者(前月以前の月に属する日から引き続き当該被保険者の資格を有する者に限る。)である日(厚生労働省令で定める日を除く。)が属する月において、その者の標準報酬月額とその月以前の1年間の標準賞与額の総額を12で除して得た額とを合算して得た額(以下「総報酬月額相当額」という。)及び老齢厚生年金の額(加給年金額及び繰下げ加算額を除く。)12で除して得た額(以下「基本月額」という。)との合計額が支給停止調整額を超えるときは、その月の分の当該老齢厚生年金について、総報酬月額相当額と基本月額との合計額から支給停止調整額を控除して得た額の2分の1に相当する額に12を乗じて得た額(以下「支給停止基準額」という。)に相当する部分の支給を停止する。

 ただし、支給停止基準額が老齢厚生年金の額以上であるときは、老齢厚生年金の全部(繰下げ加算額を除く。)の支給を停止するものとする。

 

用語の定義をおさえましょう。

総報酬月額相当額 →標準報酬月額+その月以前の1年間の標準賞与額の総額÷12

基本月額 →老齢厚生年金の額(加給年金額及び繰下げ加算額を除く。)÷12

支給停止基準額 →(総報酬月額相当額+基本月額-支給停止調整額)×2分の1×12

★「支給停止調整額」は、令和4年度は47万円です。

 

では、令和4年の問題をどうぞ!

【問8-E

 在職老齢年金について、支給停止額を計算する際に使用される支給停止調整額は、一定額ではなく、年度ごとに改定される場合がある。

 

 

 

 

 

 

【解答】

【問8-E】 〇

 支給停止調整額は、名目賃金変動率に応じて改定されます。令和4年度は47万円ですが、年度によっては改定されることもあります。

 なお、支給停止調整額を計算する際の端数処理は、5千円未満の端数が生じたときは、これを切り捨て、5千円以上1万円未満の端数が生じたときは、これを1万円に切り上げるものとされています。

(法第46条第3項)

 

 

では、過去問をどうぞ!

H28年選択】

 厚生年金保険法第46条第1項の規定によると、60歳台後半の老齢厚生年金の受給権者が被保険者(前月以前の月に属する日から引き続き当該被保険者の資格を有する者に限る。)である日(厚生労働省令で定める日を除く。)が属する月において、その者の標準報酬月額とその月以前の1年間の標準賞与額の総額を12で除して得た額とを合算して得た額(以下「< A >」という。)及び老齢厚生年金の額(厚生年金保険法第44条第1項に規定する加給年金額及び同法第44条の3第4項に規定する加算額を除く。以下同じ。)12で除して得た額(以下「基本月額」という。)との合計額が< B >を超えるときは、その月の分の当該老齢厚生年金について、< A >と基本月額との合計額から< B >を控除して得た額の2分の1に相当する額に12を乗じて得た額(以下「< C >」という。)に相当する部分の支給を停止する。ただし、< C >が老齢厚生年金の額以上であるときは、老齢厚生年金の全部(同法第44条の3条第4項に規定する加算額を除く。)の支給を停止するものとされている。

 

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

A 総報酬月額相当額

B 支給停止調整額

C 支給停止基準額

 

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https://youtu.be/G7Al1n66wMU

社労士受験のあれこれ

 令和4年の問題を復習しましょう(厚生年金保険法)

R5-054

R4.10.20 R4択一式より 70歳以上の使用される者の老齢厚生年金の調整

 厚生年金保険の当然被保険者は、適用事業所に使用される70歳未満の者です。

 厚生年金保険の被保険者資格は70歳に達したときに喪失します。そのため、70歳以上の者は、在職中でも厚生年金保険の保険料は徴収されません。

 しかし、在職老齢年金の仕組みは、70歳以上の者にも適用されます。

 

厚生年金保険の被保険者の場合は、総報酬月額相当額は、「標準報酬月額その月以前の1年間の標準賞与額の総額を12で除して得た額とを合算して得た額」となります。一方、70歳以上の者は厚生年金保険の被保険者ではありませんので、総報酬月額相当額は、「その者の標準報酬月額に相当する額その月以前の1年間の標準賞与額及び標準賞与額に相当する額の総額を12で除して得た額とを合算して得た額」となります。

 

 

では、令和4年の問題をどうぞ!

【問8-B

 在職老齢年金は、総報酬月額相当額と基本月額との合計額が支給停止調整額を超える場合、年金額の一部又は全部が支給停止される仕組みであるが、適用事業所に使用される70歳以上の者に対しては、この在職老齢年金の仕組みが適用されない。

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

【問8-B】  ×

 適用事業所に使用される70歳以上の者は厚生年金保険の被保険者ではなく、保険料も徴収されませんが、在職老齢年金の仕組みは適用されます。

(法第46条)

 

 

過去問をどうぞ!

①【H23年出題】※改正による修正あり

 老齢厚生年金を受給している被保険者であって適用事業所に使用される者が70歳に到達したときは、その日に被保険者の資格を喪失し、当該喪失日が属する月以後の保険料を納めることはないが、一定の要件に該当する場合は、老齢厚生年金の一部又は全部が支給停止される。

 

②【H28年出題】

 昭和1241日以前生まれの者が平成284月に適用事業所に使用されている場合、その者に支給されている老齢厚生年金は、在職老齢年金の仕組みによる支給停止が行われることはない。

 

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

①【H23年出題】 〇 ※改正による修正あり

 適用事業所に使用される70歳以上の者には、在職老齢年金の仕組みが適用されます。

 

 

②【H28年出題】 ×

 当初は、70歳以上の者のうち昭和1241日以前生まれの者には、在職老齢年金の仕組みは適用されていませんでした。

 しかし、平成27101日の改正により、昭和1241日以前生まれの70歳以上の者にも、在職老齢年金の仕組みが適用されることになりました。

 昭和1241日以前生まれの者が平成284月に適用事業所に使用されている場合、在職老齢年金の仕組みによる支給停止が行われることがあります。

 

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 令和4年の問題を復習しましょう(厚生年金保険法)

R5-053

R4.10.19 R4択一式より 厚生年金保険・擬制的任意適用事業所

 強制適用事業所が、従業員の減少などで強制適用事業所の要件を欠いた場合は、任意適用事業所の認可を受けたものとみなされます。このことを擬制適用といいます。

 擬制適用によって、その事業所で働く従業員は引き続き社会保険の適用を受けることができます。

 

 条文を読んでみましょう。

第7条 

 強制適用事業所が、強制適用の要件に該当しなくなったときは、その事業所について任意適用事業所の認可があったものとみなす

 

 例えば、個人の事業所の従業員の数が5人未満になった、法人の事業所が個人の事業所になった場合など、強制適用事業所の要件に該当しなくなる場合があります。

 その場合は、「認可があったものとみなす」扱いとなります。改めて適用事業所となるための認可の申請手続きをとらなくても、引き続き厚生年金保険の適用事業所のままです。

 

では、令和4年の問題をどうぞ!

【問7-D

 厚生年金保険の強制適用事業所であった個人事業所において、常時使用する従業員が5人未満となった場合、任意適用の申請をしなければ、適用事業所ではなくなる。

 

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

【問7-D】 ×

 認可があったものとみなされますので、任意適用の申請をしなくても、引き続き適用事業所となります。

 

 

過去問をどうぞ!

R1年出題】

 個人経営の青果商である事業主の事業所は、常時5人以上の従業員を使用していたため、適用事業所となっていたが、その従業員数が4人になった。この場合、適用事業所として継続するためには、任意適用事業所の認可申請を行う必要がある。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

R1年出題】 ×

 任意適用事業所の認可申請を行わなくても、適用事業所として継続します。

 

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 令和4年の問題を復習しましょう(厚生年金保険法)

R5-052

R4.10.18 R4択一式より 遺族厚生年金・中高齢寡婦加算の年齢要件

 今日は、遺族厚生年金・中高齢寡婦加算の年齢要件を確認しましょう。

 

条文を読んでみましょう。

59条 (遺族厚生年金の遺族)

 遺族厚生年金を受けることができる遺族は、被保険者又は被保険者であった者の配偶者、子、父母、孫又は祖父母であって、被保険者又は被保険者であった者の死亡の当時(失踪の宣告を受けた被保険者であった者にあっては、行方不明となった当時。)その者によって生計を維持したものとする。ただし、妻以外の者にあっては、次に掲げる要件に該当した場合に限るものとする。

1 夫、父母又は祖父母については、55歳以上であること。

2 子又は孫については、18歳に達する日以後の最初の331までの間にあるか、又は20歳未満で障害等級の1級若しくは2級に該当する障害の状態にあり、かつ、現に婚姻をしていないこと。

 

62条 (中高齢寡婦加算

遺族厚生年金(長期要件に該当することにより支給されるものであって、その額の計算の基礎となる被保険者期間の月数が240未満であるものを除く)の受給権者であるであってその権利を取得した当時40歳以上65歳未満であったもの又は40に達した当時当該被保険者若しくは被保険者であった者の子で遺族基礎年金の遺族の要件に該当するものと生計を同じくしていたものが65歳未満であるときは、遺族厚生年金の額に遺族基礎年金の額に4分の3を乗じて得た額(その額に50円未満の端数が生じたときは、これを切り捨て、50円以上100円未満の端数が生じたときは、これを100円に切り上げるものとする。)を加算する。 

 

ポイント!

★遺族厚生年金の遺族の要件

 妻には年齢要件・障害要件はありません。

 夫、父母、祖父母には年齢要件、子、孫には年齢要件・障害要件があります。

★中高齢寡婦加算の妻の要件

 対象は妻のみです。

・遺族厚生年金の受給権取得当時、生計を同じくする子がいない場合(遺族基礎年金が支給されない場合) → 夫の死亡当時、妻の年齢が40歳以上65歳未満であること

・遺族厚生年金の受給権取得当時、生計を同じくする子がいる場合(遺族基礎年金が支給される場合) → 妻が40歳に達した当時遺族基礎年金を受けていること

※中高齢寡婦加算が加算されるのは、65歳に達するまでです。

 

では、令和4年の問題をどうぞ!

【問10-C

 被保険者であった45歳の夫が死亡した当時、当該夫により生計を維持していた子のいない38歳の妻は遺族厚生年金を受けることができる遺族となり中高齢寡婦加算も支給されるが、一方で、被保険者であった45歳の妻が死亡した当時、当該妻により生計を維持していた子のいない38歳の夫は遺族厚生年金を受けることができる遺族とはならない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

【問10-C】 ×

・夫の死亡当時、子のいない38歳の妻 

→ 「遺族厚生年金」は受けることができます。中高齢寡婦加算は、子がいない場合は夫の死亡当時40歳以上であることが要件ですので、中高齢寡婦加算は支給されません。

・妻の死亡した当時、子のいない38歳の夫

→ 夫は妻の死亡当時55歳以上であることが要件ですので、遺族厚生年金を受けることはできません。なお、子の有無は関係ありません。

 

 

 

過去問をどうぞ!

①【R1年出題】

 被保険者であった妻が死亡した当時、当該妻により生計を維持していた54歳の夫と21歳の当該妻の子がいた場合、当該子は遺族厚生年金を受けることができる遺族ではないが、当該夫は遺族厚生年金を受けることができる遺族である。

 

 

②【H27年出題】

 子のない妻が、被保険者である夫の死亡による遺族厚生年金の受給権を取得したときに30歳以上40歳未満であった場合、妻が40歳に達しても中高齢寡婦加算は加算されない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

①【R1年出題】 ×

 21歳の子も54歳の夫も年齢要件を満たしませんので、遺族厚生年金を受けることはできません。

 

 

②【H27年出題】 〇

 子のない妻は、夫の死亡当時に40歳以上65歳未満であることが条件です。

 

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https://youtu.be/XTWQNLti1cU

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 令和4年の問題を復習しましょう(厚生年金保険法)

R5-044

R4.10.10 R4択一式より 在職老齢年金「総報酬月額相当額」

 在職老齢年金の計算には、「基本月額」と「総報酬月額相当額」が使われます。

 今日は、「総報酬月額相当額」の計算方法がテーマです。

 

では、総報酬月額相当額の定義を確認しましょう。

「総報酬月額相当額」とは → 標準報酬月額その月以前の1年間の標準賞与額の総額を12で除して得た額とを合算して得た額 です。

(その月の標準報酬月額)+(その月以前1年間の標準賞与額の合計)÷12

 

 

 

では、令和4年の問題をどうぞ!

【問8-A

 在職老齢年金の支給停止額を計算する際に用いる総報酬月額相当額は、在職中に標準報酬月額や標準賞与額が変更されることがあっても、変更されない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

【問8-A】 ×

 総報酬月額相当額には「その月の標準報酬月額」と「その月以前1年間の標準賞与額の合計」を使いますので、標準報酬月額や標準賞与額が変われば、総報酬月額相当額も変わります。

 

 

では、過去問もどうぞ!

H27年出題】 

 在職老齢年金を受給する者の総報酬月額相当額が改定された場合は、改定が行われた月の翌月から、新たな総報酬月額相当額に基づいて支給停止額が再計算され、年金額が改定される。

 

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

H27年出題】 ×

 「改定が行われた月の翌月から」が誤りです。

 総報酬月額相当額が変わった月から支給停止額が再計算されます。

総報酬月額相当額が改定された場合は、「改定が行われた月」から、新たな総報酬月額相当額に基づいて年金額が改定されます。

(法第46条第5項) 

 

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https://youtu.be/RJg0-BY2hv8

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 令和4年の問題を復習しましょう(厚生年金保険法)

R5-043

R4.10.9 R4択一式より 障害手当金が支給されない場合

 障害手当金は「一時金」として支給される保険給付です。

 今日のテーマは、支給要件に該当しても、障害手当金が支給されない場合です。

 

 では、条文を読んでみましょう。

56条 

 障害の程度を定めるべき日において次の各号のいずれかに該当する者には、障害手当金を支給しない。

1 年金たる保険給付の受給権者(最後に障害等級に該当する程度の障害の状態(以下この条において「障害状態」という。)該当しなくなった日から起算して障害状態に該当することなく3年を経過した障害厚生年金の受給権者(現に障害状態に該当しない者に限る。)除く)

2 国民年金法による年金たる給付の受給権者(最後に障害状態に該当しなくなった日から起算して障害状態に該当することなく3年を経過した障害基礎年金の受給権者(現に障害状態に該当しない者に限る。)その他の政令で定める者を除く)

3 当該傷病について国家公務員災害補償法、地方公務員災害補償法若しくは同法に基づく条例、公立学校の学校医、学校歯科医及び学校薬剤師の公務災害補償に関する法律若しくは労働基準法の規定による障害補償労働者災害補償保険法の規定による障害補償給付、複数事業労働者障害給付若しくは障害給付又は船員保険法による障害を支給事由とする給付を受ける権利を有する者 

 

厚生年金保険・国民年金の「年金」の受給権者には障害手当金は支給されません。

年金は、「障害」に限定されず、「老齢」、「障害」、「遺族」が対象です。

<例外> 障害厚生年金(障害基礎年金)の受給権者でも、3級に該当しなくなった日から起算して3年を経過した受給権者(現に障害状態に該当しない場合)には、障害手当金が支給されます。

 

同じ傷病で労災保険から障害補償給付、複数事業労働者障害給付、障害給付を受ける権利を有する者には障害手当金は支給されません。

 

では、令和4年の問題をどうぞ!

【問3-D

 障害手