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毎日コツコツ。社労士受験のあれこれ 令和6年度

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毎日コツコツ。 社労士受験のあれこれ

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過去問から学ぶ 雇用保険法

R6-273 5.26

基本手当重要問題5問【社労士受験対策】

過去問から学びましょう。

今日は雇用保険法です。

 

 

「基本手当」に関する過去問を解きながら重要ポイントをチェックしていきます。

 

では、過去問をどうぞ!

①【H21年出題】

 受給資格者が、当該受給資格に係る離職をした事業主Aのところで雇用される3か月前まで、他の事業主Bに被保険者として雇用されていた場合、Bでの離職により基本手当又は特例一時金の受給資格を得ていたならば、現実にそれらの支給を受けていなくても、Bで被保険者であった期間は、今回の基本手当の算定基礎期間として通算されない。

 

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

①【H21年出題】 ×

ABの間が1年以内で、Bの離職により基本手当又は特例一時金の支給を受けていない場合は、Bの期間は、今回の基本手当の算定基礎期間として通算されます

 問題文の「現実にそれらの支給を受けていない」がポイントです。Bで基本手当又は特例一時金の受給資格を取得していても、現実に支給を受けていない場合は、算定基礎期間は通算されます。

 

事業主B

3か月

基本手当、特例一時金を

受けていない

 

事業主A

 

条文で読んでみましょう。

22条第3

 算定基礎期間は、受給資格者が基準日まで引き続いて同一の事業主の適用事業に被保険者として雇用された期間(当該雇用された期間に係る被保険者となった日前に被保険者であったことがある者については、当該雇用された期間と当該被保険者であった期間を通算した期間)とする。ただし、当該期間に次の各号に掲げる期間が含まれているときは、当該各号に掲げる期間に該当するすべての期間を除いて算定した期間とする。

1) 当該雇用された期間又は当該被保険者であった期間に係る被保険者となった日の直前の被保険者でなくなった日が当該被保険者となった日前1年の期間内にないときは、当該直前の被保険者でなくなった日前の被保険者であった期間

2) 当該雇用された期間に係る被保険者となった日前に基本手当又は特例一時金の支給を受けたことがあるについては、これらの給付の受給資格又は特例受給資格に係る離職の日以前の被保険者であった期間

 

この問題のポイント!

1) 前の会社と今回の会社の間の空白が1年を超えている場合は、前の会社の被保険者であった期間は、算定基礎期間から除かれます

2) 前に、基本手当又は特例一時金の支給を現実に受けたことがある場合は、その受給資格又は特例受給資格に係る被保険者であった期間は、算定基礎期間から除かれます。

 

 

②【H21年出題】

 受給資格に係る離職日に満28歳である受給資格者の基本手当の日額は、原則として、その者について計算される賃金日額に、100分の80から100分の60までの範囲で厚生労働省令により定める率を乗じて得た額である。

 

 

 

 

 

【解答】

②【H21年出題】 ×

 基本手当の日額は、

賃金日額×(100分の80から100分の50までの範囲で厚生労働省令で定める率)

で計算します。

100分の80から100分の60までではなく、100分の80から100分の50までの範囲です。

 なお、離職の日に60歳以上65歳未満の場合は、「100分の80から100分の45」までの範囲となります。

(第16条)

 

 

③【H21年出題】

 雇用保険法第22条第2項の「厚生労働省令で定める理由により就職が困難なもの」に該当する受給資格者の場合、その者が当該受給資格に係る離職日において満40歳であれば、算定基礎期間の長さや離職理由にかかわらず、基本手当の所定給付日数は300日となる。

 

 

 

 

 

【解答】

③【H21年出題】 ×

 「厚生労働省令で定める理由により就職が困難なもの」に該当する受給資格者の所定給付日数は、算定基礎期間の長さ(「1年以上」か「1年未満」か)、「年齢」(「45歳未満」か「45歳以上65歳未満」か)で決まります。離職理由は関係ありません。

<就職が困難な者の所定給付日数>

 

1年未満

1年以上

45歳未満

 

150日

300日

45歳以上65歳未満

360日

 離職日に満40歳の場合は、算定基礎期間が1年未満の場合は150日、1年以上の場合は300日となります。

 

 

④【H21年出題】

 受給資格者がその受給期間内に再就職して再び離職した場合に、当該離職によって高年齢受給資格を取得したときは、前の受給資格に係る受給期間内であっても、その受給資格に係る基本手当の残日数分を受給することはできない。

 

 

 

 

 

 

【解答】

④【H21年出題】 

<受給期間内に再就職して再び離職した場合>

①新たに受給資格を取得した場合 →前の受給期間は消滅し、前の受給資格に係る基本手当は支給されません。

②再び離職した際に、新たに受給資格を取得しなかった場合 → 前の受給期間内なら前の受給資格に係る基本手当の残日数分を受給することができます。

 

条文を読んでみましょう。

20条第3

 前の受給資格を有する者が、受給期間内に新たに受給資格、高年齢受給資格又は特例受給資格を取得したときは、その取得した日以後においては、前の受給資格に基づく基本手当は、支給しない

 

 問題文は、新たに高年齢受給資格を取得していますので、前の受給資格に係る受給期間内であっても、その受給資格に係る基本手当の残日数分を受給することはできません。

(行政手引50251

 

 

⑤【H21年出題】

 受給資格者が、失業の認定に係る期間中に自己の労働による収入を得た場合、その収入の1日分に相当する額が賃金日額の100分の80に相当する額に達しなければ、当該収入の基礎となった日数分の基本手当の支給に当たり、支給額は減額されない。

 

 

 

 

 

【解答】

⑤【H21年出題】 ×

 失業の認定に係る期間中に自己の労働による収入を得た場合、基本手当は、「全額支給」、「減額支給」、「支給されない」の3つに分かれます。

 

(「その収入の1日分に相当する額」から「控除額」を控除した額)と「基本手当の日額」との合計額(=「合計額」といいます)と比較します。

・「合計額」が賃金日額の100分の80を超えない場合 → 基本手当は全額支給されます

・「合計額」が賃金日額の100分の80を超える場合 → 超過額が基本手当の日額から控除されます。

・超過額が基本手当の日額以上の場合 → 基本手当は支給されません。

 

 問題文は、「その収入の1日分に相当する額」となっていますが、「(「その収入の1日分に相当する額」から「控除額」を控除した額)と「基本手当の日額」」との合計額で比較します。

(第19条第1項)

 

解説動画はこちらからどうぞ!毎日コツコツYouTubeチャンネル  

https://youtu.be/nbQsP6pzYlY?si=zGgIz0b8qW3qGMtz

社労士受験のあれこれ

過去問から学ぶ 労災保険法

R6-272 5.25

業務災害・通勤災害の範囲【社労士受験対策】

過去問から学びましょう。

今日は労災保険法です。

 

 業務災害、通勤災害の範囲をみていきます。

 

 まず、業務災害、通勤災害の定義を条文で読んでみましょう。

第7条第1

 この法律による保険給付は、次に掲げる保険給付とする。

1) 労働者の業務上の負傷、疾病、障害又は死亡(以下「業務災害」という。)に関する保険給付

2) 複数事業労働者(これに類する者として厚生労働省令で定めるものを含む。)2以上の事業の業務を要因とする負傷、疾病、障害又は死亡(以下「複数業務要因災害」という。)に関する保険給付(前号に掲げるものを除く。)

3) 労働者の通勤による負傷、疾病、障害又は死亡(以下「通勤災害」という。)に関する保険給付

4) 二次健康診断等給付

 

 業務災害とは、「労働者の業務上の負傷、疾病、障害又は死亡」、通勤災害とは、「労働者の通勤による負傷、疾病、障害又は死亡」です。

 

 

では、過去問をどうぞ!

①【H25年出題】

 転任等のやむを得ない事情のために同居していた配偶者と別居して単身で生活する者や家庭生活の維持という観点から自宅を本人の生活の本拠地とみなし得る合理的な理由のある独身者にとっての家族の住む家屋については、当該家屋と就業の場所との間を往復する行為に反復・継続性が認められるときは住居と認めて差し支えないが、「反復・継続性」とは、おおむね2か月に1回以上の往復行為又は移動がある場合に認められる。

 

 

 

 

【解答】

①【H25年出題】 ×

 「住居」とは、労働者が居住して日常生活の用に供している家屋等の場所で、本人の就業のための拠点となるところを指します。

 転任等のやむを得ない事情のために同居していた配偶者と別居して単身で生活する者や家庭生活の維持という観点から自宅を本人の生活の本拠地とみなし得る合理的な理由のある独身者にとっての家族の住む家屋については、当該家屋と就業の場所との間を往復する行為に反復・継続性が認められるときは住居と認めて差し支えないとされています。

 「反復・継続性」とは、おおむね「1か月1回以上」の往復行為又は移動がある場合に認められます。

(18.3.31基発第0331042号、平18.3.31/基労管発第0331001号/基労補発第0331003号/)

 

 

②【H25年出題】

 出張の機会を利用して当該出張期間内において、出張先に赴く前後に自宅に立ち寄る行為(自宅から次の目的地に赴く行為を含む。)については、当該立ち寄る行為が、出張経路を著しく逸脱していないと認められる限り、原則として、通常の出張の場合と同様、業務として取り扱われる。

 

 

 

 

 

【解答】

②【H25年出題】 〇

 出張の機会を利用して出張期間内に、出張先に赴く前後に自宅に立ち寄る行為(自宅から次の目的地に赴く行為を含む。)については、原則として、通常の出張の場合と同様、業務として取り扱われます

(平18.3.31/基労管発第0331001号/基労補発第0331003号/)

 

 

③【H25年出題】

 通勤の途中において、歩行中にビルの建設現場から落下してきた物体により負傷した場合、通勤による災害と認められない。

 

 

 

 

 

【解答】

③【H25年出題】 ×

 「通勤による」とは通勤と相当因果関係のあること、つまり、通勤に通常伴う危険が具体化したことをいいます。

 通勤の途中で、自動車にひかれた、電車が急停車したため転倒して受傷した、駅の階段から転落した、歩行中にビルの建設現場から落下してきた物体により負傷した、転倒したタンクローリーから流れ出す有害物質により急性中毒にかかった等、一般に通勤中に発生した災害は通勤によるものと認められます。

 問題文は、通勤による災害と認められます。

(18.3.31基発第0331042)

 

 

④【H25年出題】

 通勤の途中で怨恨をもってけんかをしかけて負傷した場合、通勤災害と認められる。

 

 

 

 

【解答】

④【H25年出題】 ×

 被災者の故意によって生じた災害、通勤の途中で怨恨をもってけんかをしかけて負傷した場合などは、通勤をしていることが原因となって災害が発生したものではありませんので、通勤災害とは認められません。

(18.3.31基発第0331042)

 

解説動画はこちらからどうぞ!毎日コツコツYouTubeチャンネル  

https://youtu.be/Q-wc7v1ejhk?si=r9txjwF8kLGXMz8X

社労士受験のあれこれ

過去問から学ぶ 労災保険法

R6-271 5.24

通勤に該当する例・該当しない例【社労士受験対策】

過去問から学びましょう。

今日は労災保険法です。

 

 

まず、「通勤」の定義を条文で読んでみましょう。

7条第2

 通勤とは、労働者が、就業に関し、次に掲げる移動を、合理的な経路及び方法により行うことをいい、業務の性質を有するものを除くものとする。

1) 住居と就業の場所との間の往復

2) 厚生労働省令で定める就業の場所から他の就業の場所への移動

3) (1)に掲げる往復に先行し、又は後続する住居間の移動(厚生労働省令で定める要件に該当するものに限る。)

 

★「就業に関し」について

 「就業に関し」とは、移動行為が業務に就くため又は業務を終えたことにより行われるものであることを必要とする趣旨を示しています。つまり、通勤と認められるには、移動行為が業務と密接な関連をもって行われることを要します。

★「合理的な経路及び方法」について

 「合理的な経路及び方法」とは、移動の場合に、一般に労働者が用いるものと認められる経路及び手段等をいいます。

★「業務の性質を有するもの」について

 「業務の性質を有するもの」とは、移動による災害が業務災害と解されるものをいいます。

(18.3.31基発第0331042)

 

では、過去問をどうぞ!

①【H24年出題】

 寝過ごしにより就業場所に遅刻した場合は、通勤に該当することはない。

 

 

 

 

 

【解答】 

①【H24年出題】 ×

 所定の就業日に所定の就業開始時刻を目途に住居を出て就業の場所へ向う場合は、寝すごしによる遅刻、あるいはラッシュを避けるための早出等、時刻的に若干の前後があっても就業との関連性があるとされています。

 寝過ごしにより就業場所に遅刻した場合でも、通勤に該当することはあります。

(18.3.31基発第0331042)

 

 

②【H24年出題】

 運動部の練習に参加する目的で、午後の遅番の出勤者であるにもかかわらず、朝から住居を出る等、所定の就業開始時刻とかけ離れた時刻に会社に行く場合も、通勤に該当する。

 

 

 

 

【解答】

②【H24年出題】 ×

 運動部の練習に参加する等の目的で、例えば、

① 午後の遅番の出勤者であるにもかかわらず、朝から住居を出る等、所定の就業開始時刻とかけ離れた時刻に会社に行く場合

② 第2の就業場所にその所定の就業開始時刻と著しくかけ離れた時刻に出勤する場合

には、当該行為は、むしろ当該業務以外の目的のために行われるものと考えられるので、就業との関連性はないと認められます。そのため、通勤に該当しません。

(18.3.31基発第0331042)

 

 

③【H24年出題】

 日々雇用される労働者が公共職業安定所等でその日の職業紹介を受けるために住居から公共職業安定所等まで行く行為は、通勤に該当しない。

 

 

 

 

 

【解答】

③【H24年出題】 〇

 日々雇用される労働者について、公共職業安定所等でその日の紹介を受けるために住居から公共職業安定所等まで行く行為は、未だ就職できるかどうか確実でない段階であり、職業紹介を受けるための行為であって、就業のための出勤行為であるとはいえないとされています。

 

ちなみに、日々雇用される労働者について

・継続して同一の事業に就業している場合は、就業することが確実であり、その際の出勤は、就業との関連性が認められます。

・公共職業安定所等でその日の紹介を受けた後に、紹介先へ向う場合で、その事業で就業することが見込まれるときも、就業との関連性を認めることができます。

(18.3.31基発第0331042)

 

④【H24年出題】

 昼休みに自宅まで時間的に十分余裕をもって往復できる労働者が、午前中の業務を終了して帰り、午後の業務に就くために出勤する往復行為は、通勤に該当しない。

 

 

 

 

 

【解答】

④【H24年出題】 ×

 通勤は1日について1回のみしか認められないものではありませんので、昼休み等就業の時間の間に相当の間隔があって帰宅するような場合には、昼休みについていえば、午前中の業務を終了して帰り、午後の業務に就くために出勤するものと考えられますので、その往復行為は就業との関連性を認められ、通勤に該当します。

(18.3.31基発第0331042)

 

 

⑤【H24年出題】

 業務の終了後、事業場施設内で、サークル活動をした後に帰宅する場合は、社会通念上就業と帰宅との直接的関連を失わせると認められるほど長時間となるような場合を除いても、通勤に該当することはない。

 

 

 

 

 

【解答】

⑤【H24年出題】 ×

 業務の終了後、事業場施設内で、囲碁、麻雀、サークル活動、労働組合の会合に出席をした後に帰宅するような場合には、社会通念上就業と帰宅との直接的関連を失わせると認められるほど長時間となるような場合を除き、就業との関連性を認めても差し支えないとされています。

 問題文の場合は通勤に該当することもあります。

(18.3.31基発第0331042)

 

解説動画はこちらからどうぞ!毎日コツコツYouTubeチャンネル  

https://youtu.be/p4ZJ5FQUmRg?si=SeWFeR9WgvCmgaPA

社労士受験のあれこれ

過去問から学ぶ 労働安全衛生法

R6-270 5.23

建設工事現場の安全衛生管理【社労士受験対策】

過去問から学びましょう。

今日は労働安全衛生法です。

 

 

 下請負事業者が混在している建設工事現場の安全衛生管理体制をみていきましょう。

 まず、建設現場の安全管理体制のイメージを確認しましょう。(記事の下の図をご覧ください)

 

 

さっそく過去問からどうぞ!

 

R1年出題】

次に示す建設工事現場における安全衛生管理に関する問題です。

 

 甲社:本件建設工事の発注者

 乙社:本件建設工事を甲社から請け負って当該建設工事現場で仕事をしている事業 者。常時10人の労働者が現場作業に従事している。

 丙社:乙社から工事の一部を請け負って当該建設工事現場で仕事をしているいわゆる一次下請事業者。常時30人の労働者が現場作業に従事している。

 丁社:丙社から工事の一部を請け負って当該建設工事現場で仕事をしているいわゆる二次下請事業者。常時20人の労働者が現場作業に従事している。

 

 

【問題①】

 乙社は、特定元方事業者として統括安全衛生責任者を選任し、その者に元方安全衛生管理者の指揮をさせなければならない。

 

 

 

 

 

【解答①】 〇

乙社は、特定元方事業者です

・元方事業者とは?

 一の場所において行う事業の仕事の一部を関係請負人に請け負わせているものです。

・特定元方事業者とは?

 特定事業(建設業又は造船業)の元方事業者を特定元方事業者といいます。

 

統括安全衛生責任者を選任しなければならない事業者は?

 「特定元方事業者」は、一の場所の規模に応じ、統括安全衛生責任者を選任します。

 統括安全衛生責任者の選任が必要な規模は、原則として労働者数が常時50人以上の場所です。(工事の種類によっては30人以上となります)

 問題文は、一の場所の労働者数が、乙社+丙社+丁社=60人ですので、乙社は特定元方事業者として統括安全衛生責任者を選任しなければなりません。

 

 統括安全衛生責任者には、「元方安全衛生管理者の指揮」をさせなければなりません。

 なお元方安全衛生管理者の選任義務があるのは、統括安全衛生責任者を選任した「建設業」の事業を行うものです。造船業には選任義務はありません。

(第15条、令7条)

 

 

【問題②】

 丙社及び丁社は、それぞれ安全衛生責任者を選任しなければならない。

 

 

 

 

 

【解答②】 〇

 「統括安全衛生責任者を選任すべき事業者以外の請負人で、当該仕事を自ら行うものは、安全衛生責任者を選任し、その者に統括安全衛生責任者との連絡その他の厚生労働省令で定める事項を行わせなければならない。」とされています。

 下請負人である丙社及び丁社は、それぞれ安全衛生責任者を選任しなければなりません。

(第16条第1項)

 

 

【問題③】

 丁社の労働者が、当該仕事に関し、労働安全衛生法に違反していると認めるときに、その是正のために元方事業者として必要な指示を行う義務は、丙社に課せられている。

 

 

 

 

 

【解答③】 ×

 「元方事業者は、関係請負人又は関係請負人の労働者が、当該仕事に関し、この法律又はこれに基づく命令の規定に違反していると認めるときは、是正のため必要な指示を行なわなければならない。」とされています。

 関係請負人丁社の労働者が、労働安全衛生法に違反していると認めるときに、その是正のために元方事業者として必要な指示を行う義務は、丙社ではなく、元方事業者の乙社に課せられます。

(第29条第2項)

 

 

【問題④】

 乙社は、自社の労働者、丙社及び丁社の労働者の作業が同一の場所において行われることによって生ずる労働災害を防止するため、協議組織を設置しなければならないが、この協議組織には、乙社が直接契約を交わした丙社のみならず、丙社が契約を交わしている丁社も参加させなければならず、丙社及び丁社はこれに参加しなければならない。

 

 

 

 

 

 

【解答④】 〇

 「特定元方事業者は、その労働者及び関係請負人の労働者の作業が同一の場所において行われることによって生ずる労働災害を防止するため、次の事項に関する必要な措置を講じなければならない。」とされていて、そのうちの一つが「協議組織の設置及び運営を行うこと。」です。

 特定元方事業者である乙社は、協議組織を設置しなければなりません。

 また、協議組織の設置、運営については、以下のように定められています。

則第635(協議組織の設置及び運営)

① 特定元方事業者は、協議組織の設置及び運営については、次に定めるところによらなければならない。

1) 特定元方事業者及びすべての関係請負人が参加する協議組織を設置すること。

2) 当該協議組織の会議を定期的に開催すること。

② 関係請負人は、特定元方事業者が設置する協議組織に参加しなければならない。

 

関係請負人の丙社及び丁社は協議組織に参加しなければなりません。

(第30条第1項第1号、則第635条)

 

 

 

【問題⑤】

 乙社が足場を設置し、自社の労働者のほか丙社及び丁社の労働者にも使用させている場合において、例えば、墜落により労働者に危険を及ぼすおそれのある箇所に労働安全衛生規則で定める足場用墜落防止設備が設けられていなかった。この場合、乙社、丙社及び丁社は、それぞれ事業者として自社の労働者の労働災害を防止するための措置義務を負うほか、乙社は丙社及び丁社の労働者の労働災害を防止するため、注文者としての措置義務も負う。

 

 

 

 

 

 

【解答⑤】 〇

・乙社、丙社、丁社は、それぞれ事業者として自社の労働者の労働災害を防止するための措置義務を負います。

(第21条第2項)

・乙社は丙社及び丁社の労働者の労働災害を防止するため、注文者としての措置義務も負います。

(第31条)

 

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社労士受験のあれこれ

過去問から学ぶ 労働基準法

R6-269 5.22

絶対的必要記載事項の具体的な内容【社労士受験対策】

過去問から学びましょう。

今日は労働基準法です。

 

 就業規則には、「絶対的必要記載事項」と「相対的必要記載事項」があります。

 「絶対的必要記載事項」は、就業規則に必ず記載しなければならない事項です。

 今回は、絶対的必要記載事項の内容をみていきます。

 

まず、「絶対的必要記載事項」を確認しましょう。

絶対的必要記載事項は次の3つです。

1始業及び終業の時刻、休憩時間、休日休暇並びに労働者を2組以上に分けて交替に就業させる場合においては就業時転換に関する事項

2賃金(臨時の賃金等を除く。)の決定、計算及び支払の方法、賃金の締切り及び支払の時期並びに昇給に関する事項

3退職に関する事項(解雇の事由を含む)

(第89条第1号~3号)

 

 

では、具体的な内容をみていきましょう。

過去問をどうぞ!

①【H25年出題】

 臨時の賃金等を除く賃金の決定、計算及び支払いの方法に関する事項は、労働基準法第89条において、就業規則のいわゆる絶対的必要記載事項となっている。

 

 

 

 

 

【解答】

①【H25年出題】 〇

 臨時の賃金等を除く賃金の決定、計算及び支払いの方法に関する事項は、絶対的必要記載事項です。

 ちなみに、「臨時の賃金等」は、相対的必要記載事項です。

(第89条第1号)

 

 

②【H26年出題】

 労働基準法第32条の3に定めるフレックスタイム制の対象となる労働者については、就業規則において始業及び終業の時刻を労働者の決定に委ねる旨の定めをし、また、フレックスタイム制においてコアタイムやフレキシブルタイムを設ける場合には、これらに関する事項を就業規則で定めておけば、労働基準法第89条第1号に定める「始業及び終業の時刻」の就業規則への記載義務を果たしたものとされる。

 

 

 

 

【解答】

②【H26年出題】 〇

 フレックスタイム制を採用する場合は、就業規則で、「始業及び終業の時刻を労働者の決定に委ねる旨の定め」をすれば、「始業及び終業の時刻」の就業規則への記載義務の要件を満たします。

 また、コアタイムやフレキシブルタイムを設ける場合には、これらに関する事項も「始業及び終業の時刻」に関する事項ですので、就業規則に記載しなければなりません。

H11.3.31基発168号)

 

 

③【H28年出題】

 労働基準法第41条第3号に定める「監視又は断続的労働に従事する者で、使用者が行政官庁の許可を受けたもの」については、労働基準法の労働時間、休憩及び休日に関する規定が適用されないから、就業規則に始業及び終業の時刻を定める必要はない。

 

 

 

 

【解答】

③【H28年出題】 ×

 「監視又は断続的労働に従事する者で、使用者が行政官庁の許可を受けたもの」にも第89条は適用されます。そのため、就業規則には、始業及び終業の時刻を定めなければなりません。

(S23.12.25基収4281号)

 

 

④【R1年出題】

 同一事業場において、労働者の勤務態様、職種等によって始業及び終業の時刻が異なる場合は、就業規則には、例えば「労働時間は1日8時間とする」と労働時間だけ定めることで差し支えない。

 

 

 

 

 

【解答】

④【R1年出題】 ×

 労働者の勤務態様、職種等によって始業及び終業の時刻が異なる場合は、就業規則には、「勤務態様、職種等の別ごとに始業及び終業の時刻」を規定しなければなりません。

 「労働時間は1日8時間とする」と労働時間だけ定めるだけでは足りません。

H11.3.31基発168号)

 

 

⑤【H30年出題】

 就業規則の記載事項として、労働基準法第89条第1号にあげられている「休暇」には、育児介護休業法による育児休業も含まれるが、育児休業の対象となる労働者の範囲、育児休業取得に必要な手続、休業期間については、育児介護休業法の定めるところにより育児休業を与える旨の定めがあれば記載義務は満たしている。

 

 

 

 

【解答】

⑤【H30年出題】 〇

 絶対的必要記載事項の「休暇」には、育児介護休業法による育児休業も含まれます。

 育児休業の対象となる労働者の範囲、育児休業取得に必要な手続、休業期間を就業規則に記載する必要があります。

 なお、対象者、申出手続、育児休業期間等は育児介護休業法に具体的に定められていますので、「育児介護休業法の定めるところにより育児休業を与える旨の定め」があれば記載義務は満たしている、とされています。

(H11.3.31基発168号)

 

解説動画はこちらからどうぞ!毎日コツコツYouTubeチャンネル  

https://youtu.be/1SPmxsu3lVc?si=DSGbc7JYmPylQVr0

社労士受験のあれこれ

過去問から学ぶ 労働基準法

R6-268 5.21

労働基準法の労働者の具体例7問【社労士受験対策】

過去問から学びましょう。

今日は労働基準法です。

 

 

まず労働基準法の「労働者」の定義を条文で読んでみましょう。

9条 (定義)

 この法律で「労働者」とは、職業の種類を問わず、事業又は事務所(以下「事業」という。)使用される者で、賃金を支払われる者をいう。

 

 ①事業に「使用」される者で、②その対償に「賃金」が支払われる者は、労働基準法の労働者となります。

 今回は、労働者に該当するか否かの具体例をみていきます。

 

 

過去問をどうぞ!

①【R4年出題】

 株式会社の代表取締役は、法人である会社に使用される者であり、原則として労働基準法の労働者になるとされている。

 

 

 

 

 

【解答】

①【R4年出題】 ×

 法人、団体、組合等の代表者又は執行機関たる者の如く、事業主体との関係において使用従属の関係に立たない者は労働者ではありません。

H11.3.31基発168号)

 

 

②【H29年出題】

 株式会社の取締役であっても業務執行権又は代表権を持たない者は、工場長、部長等の職にあって賃金を受ける場合には、その限りにおいて労働基準法第9条に規定する労働者として労働基準法の適用を受ける。

 

 

 

 

【解答】

②【H29年出題】 〇

 株式会社の取締役でも、工場長、部長等職にあって賃金を受ける場合には、その限りにおいて労働者として労働基準法の適用を受けます。

S23.3.17基発461号)

 

 

③【R4年出題】

 明確な契約関係がなくても、事業に「使用」され、その対償として「賃金」が支払われる者であれば、労働基準法の労働者である。

 

 

 

 

【解答】

③【R4年出題】 〇

 事業に「使用」され、その対償として「賃金」が支払われる者であれば、労働基準法の労働者となります。そのような場合は、明確な契約関係がなくても労働基準法が適用されます。

 

 

 

④【H29年出題】

 医科大学付属病院に勤務する研修医が、医師の資質の向上を図ることを目的とする臨床研修のプログラムに従い、臨床研修指導医の指導の下に医療行為等に従事することは、教育的な側面を強く有するものであるため、研修医は労働基準法第9条所定の労働者に当たることはないとするのが、最高裁判所の判例の趣旨である。

 

 

 

 

【解答】

④【H29年出題】 ×

 研修医が、医療行為等に従事することは、「教育的な側面を強く有するもの」ではなく「病院の開設者のための労務の遂行という側面を不可避的に有することとなる」のであり、「病院の開設者の指揮監督の下にこれを行ったと評価できる」限り、研修医は労働基準法第9条所定の「労働者に当たる」ものというべきである、とされています。

H17.6.3最高裁判所第二小法廷)

 

 

⑤【H27年出題】

 形式上は請負契約のようなかたちをとっていても、その実体において使用従属関係が認められるときは、当該関係は労働関係であり、当該請負人は労働基準法第9条の「労働者」に当たる。

 

 

 

 

【解答】

⑤【H27年出題】 〇

 請負契約と労働契約は異なります。

 「請負」とは、「当事者の一方がある仕事を完成することを約し、相手方がその仕事の結果に対してその報酬を支払うことを約すること」です。(民法632条)

 請負は、業務を自己の業務として相手方から独立して処理するものです。(S23.1.9基発14号)

 しかし、請負契約の形式をとっていても、使用従属関係の実体が認められるときは、その関係は労働関係であり、当該請負人は労働基準法の「労働者」に当たります。

 

 

⑥【H29年出題】

 工場が建物修理の為に大工を雇う場合、そのような工事は一般に請負契約によることが多く、また当該工事における労働は工場の事業本来の目的の為のものでもないから、当該大工が労働基準法第9条の労働者に該当することはなく、労働基準法が適用されることはない。

 

 

 

 

 

【解答】

⑥【H29年出題】 ×

 工場が建物修理の為に大工を雇う場合、そのような工事は一般に請負契約によることが多いです。しかし、請負契約によらず雇用契約によってその事業主と大工との間に使用従属関係が認められる場合は、労働者となり、労働基準法の適用を受けます。

 大工が労働者に該当し、労働基準法が適用されることもあります。

H11.3.31基発168号)

 

 

 

⑦【R1年出題】

 いわゆる芸能タレントは、「当人の提供する歌唱、演技等が基本的に他人によって代替できず、芸術性、人気等当人の個性が重要な要素となっている」「当人に対する報酬は、稼働時間に応じて定められるものではない」「リハーサル、出演時間等スケジュールの関係から時間が制約されることはあっても、プロダクション等との関係では時間的に拘束されることはない」「契約形態が雇用契約ではない」のいずれにも該当する場合には、労働基準法第9条の労働者には該当しない。

 

 

 

 

 

【解答】

⑦【R1年出題】 〇

 次の4つの全てに該当する芸能タレントは、労働基準法の労働者にはなりません。

①当人の提供する歌唱、演技等が基本的に他人によって代替できず、芸術性、人気等当人の個性が重要な要素となっている

②当人に対する報酬は、稼働時間に応じて定められるものではない

③リハーサル、出演時間等スケジュールの関係から時間が制約されることはあっても、プロダクション等との関係では時間的に拘束されることはない

④契約形態が雇用契約ではない

S63.7.30基収355号)

 

解説動画はこちらからどうぞ!毎日コツコツYouTubeチャンネル  

https://youtu.be/fJxSFhgkz5E?si=-ymRVnyzsIMh6Y33

社労士受験のあれこれ

条文の読み方をお話します

R6-267 5.20

条文の読み方 以上・超える、以下・未満【社労士受験対策】

条文の読み方をお話します。

 

テーマは、 「以上・超える、 以下・未満」です。

100人以上 →  100人含む

 

100人を超える →100人を含まない

 

100人以下 →  100人含む

 

100人未満 →  100人含まない

 

「有期事業が一括される要件」と「下請負事業分離の認可の要件」を例にお話しています。(過去問もあります。)

 

宜しければ、YouTubeでご覧ください。

解説動画はこちらからどうぞ!毎日コツコツYouTubeチャンネル  

https://youtu.be/AIARVKJe7DA?si=RJeBbTeArqhIAaNn

社労士受験のあれこれ

過去問から学ぶ 厚生年金保険法

R6-266 5.19

老齢厚生年金の支給繰上げ【社労士受験対策】

過去問から学びましょう。

今日は厚生年金保険法です。

 

老齢厚生年金の支給繰上げについて条文を読んでみましょう。

附則第7条の31項・2項 (老齢厚生年金の支給の繰上げ)

① 当分の間、次の各号に掲げる者であって、被保険者期間を有し、かつ、60歳以上65歳未満であるもの(国民年金法の任意加入被保険者でないものに限る)は、政令で定めるところにより、65歳に達する前に、実施機関に当該各号に掲げる者の区分に応じ当該者の被保険者の種別に係る被保険者期間に基づく老齢厚生年金の支給繰上げの請求をすることができる。ただし、その者が、その請求があった日の前日において、第42条第2号に該当しないときは、この限りでない。

1) 男子又は女子(第2号厚生年金被保険者であり、若しくは第2号厚生年金被保険者期間を有する者、第3号厚生年金被保険者であり、若しくは第3号厚生年金被保険者期間を有する者又は第4号厚生年金被保険者であり、若しくは第4号厚生年金被保険者期間を有する者に限る。)であって昭和36年4月2日以後に生まれた者

2) 女子(第1号厚生年金被保険者であり、又は第1号厚生年金被保険者期間を有する者に限る。)であって昭和41年4月2日以後に生まれた者

※(3)と(4)は省略します。

② 繰上げの請求は、国民年金法の老齢基礎年金の支給繰上げの請求を行うことができる者にあっては、これらの請求と同時に行わなければならない

 

1)と(2)は、特別支給の老齢厚生年金の支給開始年齢の引上げが完了し、老齢厚生年金の支給開始年齢が65歳からとなる世代です。 

 この世代は、60歳以上65歳未満の間に、老齢厚生年金の支給繰上げの請求をすることができます。

 

60

65

 

     老齢厚生年金

 

 

     老齢基礎年金

 

 

過去問をどうぞ!

①【R4年出題】

 老齢厚生年金の支給繰上げの請求は、老齢基礎年金の支給繰上げの請求を行うことができる者にあっては、その請求を同時に行わなければならない。

 

 

 

 

 

【解答】

①【R4年出題】 〇

 老齢厚生年金の支給繰上げと老齢基礎年金の支給繰上げの請求は同時に行わなければなりません。

(附則第7条の3第2項)

 

 

②【R4年出題】

 昭和3841日生まれの男性が老齢厚生年金の支給繰上げの請求を行い、600か月から老齢厚生年金の受給を開始する場合、その者に支給する老齢厚生年金の額の計算に用いる減額率は24パーセントとなる。

 

 

 

 

 

【解答】

②【R4年出題】 〇

 繰り上げた老齢厚生年金の額は、政令で定める額を減じた額となります。

(附則第7条の3第4項)

 減額率は、「1,000分の4に請求日の属する月から65歳に達する日の属する月の前月までの月数を乗じて得た率」です。

 問題文の場合は、1,000分の4×60か月=24%です。

(令6条の3)

 なお、昭和3741日以前生まれの場合は、1,000分の4ではなく「1,000分の5」で計算します。

 

解説動画はこちらからどうぞ!毎日コツコツYouTubeチャンネル  

https://youtu.be/dRUwq3C27Xw?si=nGj_l5YbRfo-zN8H

社労士受験のあれこれ

過去問から学ぶ 厚生年金保険法

R6-265 5.18

障害の状態にある子の遺族厚生年金の受給権の消滅【社労士受験対策】

過去問から学びましょう。

今日は厚生年金保険法です。

 

 遺族厚生年金を受けることができる遺族は、「配偶者、、父母、又は祖父母で、被保険者又は被保険者であった者の死亡の当時その者によって生計を維持したもの」です。

 このうち、「子、孫」については、「18に達する日以後の最初の3月31までの間にあるか、又は20歳未満障害等級の1級若しくは2級に該当する障害の状態にあり、かつ、現に婚姻をしていないこと」が条件です。

 今日は、障害状態にある子、孫の遺族厚生年金の受給権の消滅についてみていきましょう。

 

条文を読んでみましょう。

63条第2

 子又は孫の有する遺族厚生年金の受給権は、次の各号のいずれかに該当するに至ったときは、消滅する。

1) 子又は孫について、18に達した日以後の最初の331が終了したとき。ただし、子又は孫が障害等級の1級又は2級に該当する障害の状態にあるときを除く。

2) 障害等級の1級又は2級に該当する障害の状態にある子又は孫について、その事情がやんだとき。ただし、子又は孫が18に達する日以後の最初の3月31までの間にあるときを除く。

3) 子又は孫が、20に達したとき。

 

ポイント!

 国民年金法と厚生年金保険法では「障害等級」の定義が異なります。

 国民年金法では、「1級、2級」ですが、厚生年金保険法では「1級、2級、3級」です。

 厚生年金保険法の条文では、「障害等級の1級又は2級」という表現に注意してください。厚生年金保険法の条文で単に「障害等級」と書かれていれば、1級、2級、3級です。「障害等級の1級又は2級」と書かれていれば1級と2級限定です。3級は含まれません。

 

1)について

18歳に達した日以後の最初の331日が終了したときに失権

18歳年度末時点で1級・2級のときは失権しない。

2)について

1級・2級に該当しなくなったときは失権

※障害要件を満たさなくなっても18歳の年度末までは失権しない。

3)について

1級・2級でも20歳に達したときは失権

 

 

では、過去問をどうぞ!

①【H27年出題】※改正による修正あり 

 老齢厚生年金の受給権者(保険料納付済期間と保険料免除期間とを合算した期間が25年以上である者に限る。)が死亡したことにより、子が遺族厚生年金の受給権者となった場合において、その子が障害等級3級に該当する障害の状態にあるときであっても、18歳に達した日以後の最初の331日が終了したときに、子の有する遺族厚生年金の受給権は消滅する。

 

 

 

 

 

【解答】

①【H27年出題】 〇

 障害の状態にあるときでも障害等級が3の場合は18歳に達した日以後の最初の331日が終了したときは、子の遺族厚生年金の受給権は消滅します。

(第63条第2項第1号)

 

 

②【R1年出題】

 障害等級2級に該当する障害の状態にある子に遺族厚生年金の受給権が発生し、16歳のときに障害等級3級に該当する障害の状態になった場合は、18歳に達した日以後の最初の331日が終了したときに当該受給権は消滅する。一方、障害等級2級に該当する障害の状態にある子に遺族厚生年金の受給権が発生し、19歳のときに障害等級3級に該当する障害の状態になった場合は、20歳に達したときに当該受給権は消滅する。

 

 

 

 

 

【解答】

②【R1年出題】 ×

前半は正しいです。

 

遺族厚生年金の

受給権発生

16

3級に該当

18歳年度末

失権

 

 

 

 

 

後半は誤りです。

遺族厚生年金の

受給権発生(2級)

18歳年度末

2級)

▼(失権しない)

19

3

▼失権

 

 

 

 2級に該当する子が19歳のときに3級に該当した場合は、「20歳に達したとき」ではなく、12級に該当しなくなったとき(3級に該当したとき)に失権します。

(第63条第2項第1号)

 

解説動画はこちらからどうぞ!毎日コツコツYouTubeチャンネル  

https://youtu.be/CNCPTQ257ZA?si=e_2SlaLvPV8-0eOi

社労士受験のあれこれ

過去問から学ぶ 国民年金法

R6-264 5.17

第2号・第3号被保険者は保険料の納付義務なし【社労士受験対策】

過去問から学びましょう。

今日は国民年金法です。

 

 第1号被保険者は、国民年金の保険料を納付しなければなりませんが、第2号被保険者と第3号被保険者には保険料の納付義務はありません。

 

 条文を読んでみましょう。

94条の6 (第2号被保険者及び第3号被保険者に係る特例)

第2号被保険者としての被保険者期間及び第3号被保険者としての被保険者期間については、政府は、保険料を徴収せず、被保険者は、保険料を納付することを要しない

 

 第2号被保険者、第3号被保険者にも、老齢基礎年金、障害基礎年金、遺族基礎年金が支給されますが、給付に必要な費用は、「基礎年金拠出金」を通して行われます。

 そのため、第2号被保険者と第3号被保険者は、国民年金の保険料を納付する必要はありません。

 

過去問をどうぞ!

①【H24年出題】

 政府は、第1号被保険者と任意加入被保険者から国民年金の保険料を徴収するが、第2号被保険者及び第3号被保険者から国民年金の保険料を徴収していない。

 

 

 

 

【解答】

①【H24年出題】 〇

 第1号被保険者と任意加入被保険者には国民年金保険料の納付義務があります。

第2号被保険者及び第3号被保険者には国民年金保険料の納付義務はありません。

(第88条第1項、第94条の6)

 

 

②【H30年出題】

 被保険者は、第1号被保険者としての被保険者期間及び第2号被保険者としての被保険者期間については国民年金保険料を納付しなければならないが、第3号被保険者としての被保険者期間については国民年金保険料を納付することを要しない。

 

 

 

 

 

【解答】

②【H30年出題】 ×

 国民年金保険料の納付義務があるのは「第1号被保険者」です。第2号被保険者と第3号被保険者は国民年金保険料を納付することを要しません。

(第88条第1項、第94条の6)

 

解説動画はこちらからどうぞ!毎日コツコツYouTubeチャンネル  

https://youtu.be/1mS8jRqrcKA?si=D5OFMApQQyXalWl-

社労士受験のあれこれ

過去問から学ぶ 国民年金法

R6-263 5.16

付加年金と死亡一時金の加算額に対する国庫負担【社労士受験対策】

過去問から学びましょう。

今日は国民年金法です。

 

 

 第1号被保険者は、付加保険料(月額400円)を納付することができます。以下の給付には、付加保険料の納付が反映されます。

★付加年金

 老齢基礎年金に上乗せして「付加年金」が支給されます。

 付加年金は200円×付加保険料に係る保険料納付済期間の月数で計算します。

★死亡一時金の加算額

 死亡した者の付加保険料に係る保険料納付済期間が3年以上ある場合、死亡一時金に8500が加算されます。

 

 今回は、付加年金と死亡一時金の加算額の費用に対する国庫負担をみていきます。

 

条文を読んでみましょう。

S60年法附則第34条第1項第1号 (国民年金事業に要する費用の負担の特例)

 国庫は、当分の間、毎年度、国民年金事業に要する費用に充てるため、当該年度における国民年金法による付加年金の給付に要する費用及び同法による死亡一時金の給付に要する費用(同法52条の4第1項に定める額に相当する部分の給付に要する費用を除く)の総額の4分の1に相当する額を負担する。

 

 

★付加年金の給付に要する費用、死亡一時金の加算額に要する費用の「4分の1」を国庫が負担します。

 

※第52条の4第1項に定める額とは、12万円から32万円まで6段階で設定されている死亡一時金の額のことです。

その額は「除く」としていますので、4分の1の国庫負担が行われるのは、死亡一時金に加算される額(=8500円)に対してです。

 

 

では、過去問をどうぞ!

①【R4年出題】

 国庫は、当分の間、毎年度、国民年金事業に要する費用に充てるため、当該年度における国民年金法による付加年金の給付に要する費用及び同法による死亡一時金の給付に要する費用(同法第52条の4第1項に定める額に相当する部分の給付に要する費用を除く。)の総額の4分の1に相当する額を負担する。

 

 

 

 

 

【解答】

①【R4年出題】 〇

 「付加年金の給付に要する費用」と「死亡一時金の給付に要する費用(同法第52条の4第1項に定める額に相当する部分の給付に要する費用を除く。)死亡一時金に加算される額(8500円)のこと」の総額の4分の1に相当する額を国庫が負担します。

S60年法附則第34条第1項第1号)

 

 

②【H26年出題】

 付加保険料の保険料納付済期間が3年以上ある者が死亡した場合に支給される死亡一時金の額の加算額の給付に要する費用については、その4分の1を国庫が負担する。

 

 

 

 

【解答】

②【H26年出題】  〇

 付加保険料の保険料納付済期間が3年以上ある者が死亡した場合に死亡一時金に加算される額(8,500円)の給付に要する費用については、4分の1を国庫が負担します。

S60年法附則第34条第1項第1号)

 

 

③【H26年出題】

 付加年金の給付に要する費用については、その3分の1を国庫が負担する。

 

 

 

 

 

【解答】

③【H26年出題】 ×

 付加年金の給付に要する費用の国庫負担は、3分の1ではなく「4分の1」です。

S60年法附則第34条第1項第1号)

 

解説動画はこちらからどうぞ!毎日コツコツYouTubeチャンネル  

https://youtu.be/xqrHiMDAMIU?si=JsI4DJ1ZkvIqXBaE

社労士受験のあれこれ

過去問から学ぶ 健康保険法

R6-262 5.15

一時帰休に伴う休業手当と随時改定【社労士受験対策】

過去問から学びましょう。

今日は健康保険法です。

 

 

まず、随時改定の条文を読んでみましょう。

43

① 保険者等は、被保険者が現に使用される事業所において継続した3月間(各月とも、報酬支払の基礎となった日数が、17日以上でなければならない。)に受けた報酬の総額を3で除して得た額が、その者の標準報酬月額の基礎となった報酬月額に比べて、著しく高低を生じた場合において、必要があると認めるときは、その額を報酬月額として、その著しく高低を生じた月の翌月から、標準報酬月額を改定することができる。

② 改定された標準報酬月額は、その年の8月(7月から12月までのいずれかの月から改定されたものについては、翌年の8月)までの各月の標準報酬月額とする。

 

随時改定の3つの要件を確認しましょう。

 昇給・降給、給与体系の変更等で固定的賃金の変動があった。

 固定的賃金の変動月からの3か月間の報酬の平均月額とこれまでの標準報酬月額との間に2等級以上の差が生じた。

3カ月間の各月とも報酬支払基礎日数が17日(短時間労働者は11日)以上である。

 

 改定が行われるのは、「その著しく高低を生じた月の翌月から」です。具体的には、固定的賃金の変動月から4か月目からです。

 

 例えば、4月に固定的賃金の変動があった場合、4月・5月・6月の3か月間の報酬の平均をとり、標準報酬月額は7月から改定されます。

3月

4月

5月

6月

7月

 

変動

 

 

改定

 

 

 

 

 

 

 

 

 

今回は、「一時帰休に伴う休業手当」と随時改定についてみていきます。

 

では、過去問をどうぞ!

①【R3年出題】

 一時帰休に伴い、就労していたならば受けられるであろう報酬よりも低額な休業手当が支払われることとなり、その状態が継続して3か月を超える場合には、固定的賃金の変動とみなされ、標準報酬月額の随時改定の対象となる。

 

 

 

 

 

 

【解答】

①【R3年出題】 〇

 一時帰休に伴い、低額な休業手当が支払われる状態が継続して3か月を超える場合は、随時改定の対象になります。

(令和5.6.27事務連絡)

 

②【R3年出題】

 賃金が月末締め月末払いの事業所において、219日から一時帰休で低額な休業手当等の支払が行われ、51日に一時帰休の状況が解消した場合には、2月、3月、4月の報酬を平均して2等級以上の差が生じていれば、5月以降の標準報酬月額から随時改定を行う。

 

 

 

 

 

【解答】

②【R3年出題】  ×

 一時帰休に伴い、低額な休業手当が支払われる状態が継続して3か月を超える場合は、随時改定の対象になりますが、3か月は月単位で計算します。

 月末締め月末払いの事業所で、219日から一時帰休が開始された場合は、51日に「3か月を超える場合」に該当します。

 2月、3月、4月の報酬を平均して2等級以上の差が生じていれば、5月以降に随時改定が行われます。

 ただし、51日時点で一時帰休の状態が解消している場合は、「3か月を超える」に該当しないので、随時改定は行われません。

 問題文は、随時改定の対象になりません。

(令和5.6.27事務連絡)

 

解説動画はこちらからどうぞ!毎日コツコツYouTubeチャンネル  

https://youtu.be/oce6D-5EsIU?si=9NF-YHVNzfYjBKYJ

社労士受験のあれこれ

過去問から学ぶ 徴収法

R6-261 5.14

労働保険料の算定と納付【社労士受験対策】

過去問から学びましょう。

今日は徴収法です。

 

 

さっそく過去問をどうぞ!

R3年出題】(雇用)

 次に示す業態をとる事業についての労働保険料に関する記述のうち、正しいものはどれか。

 なお、本問においては、保険料の滞納はないものとし、また、一般保険料以外の対象となる者はいないものとする。

 保険関係成立年月日:令和元年710

 事業の種類:食料品製造業

 令和2年度及び3年度の労災保険率:1000分の6

 令和2年度及び3年度の雇用保険率:1000分の9

 令和元年度の確定賃金総額:4,000万円

 令和2年度に支払いが見込まれていた賃金総額:7,400万円

 令和2年度の確定賃金総額:7,600万円

 令和3年度に支払いが見込まれる賃金総額:3,600万円

 

【問題】

A 令和元年度の概算保険料を納付するに当たって概算保険料の延納を申請した。当該年度の保険料は3期に分けて納付することが認められ、第1期分の保険料の納付期日は保険関係成立の日の翌日から起算して50日以内の令和元年829日までとされた。

 

 

 

 

 

 

【解答】

A  × 

ポイント! 年度の中途に保険関係が成立した場合の延納について

4月・5月に成立 → 3期に分けて延納できる

6月~9月に成立 → 2期に分けて延納できる

10月以降に成立 → 延納できない

 7月10日に成立した場合は、当該年度の保険料は「2期」に分けて納付することが認められます。

 最初の期分の保険料の納付期日は保険関係成立の日の翌日から起算して50日以内ですので、令和元年829日です。翌日起算がポイントです。

7月

8月

9月

10月

11月

12月

1月

2月

3月

1

710日~1130日)

 

納付期日 8月29

2

121日~331日)

 

納付期日1月31

(労働保険事務組合に委託)

        2月14

(則第27条)

 

 

【問題】

B 令和2年度における賃金総額はその年度当初には7,400万円が見込まれていたので、当該年度の概算保険料については、下記の算式により算定し、111万円とされた。

  7,400万円×1000分の15111万円

 

 

 

 

 

【解答】

B ×

 概算保険料は、その保険年度の賃金総額の見込額で計算するのが原則です。

 ただし、当該保険年度の賃金総額の見込額が、直前の保険年度の賃金総額の100分の50以上100分の200以下の場合は、「直前の保険年度の賃金総額」で計算します。

 令和2年度の賃金総額の見込額は7,400万円ですが、令和元年度の確定賃金総額4,000万円の100分の50以上100分の200以下の範囲に入ります。そのため、令和2年度の概算保険料は、令和元年度の確定賃金総額で計算します。

 令和2年度の概算保険料は、4,000万円×1000分の1560万円です。

 

令和元年度

令和2年度

確定賃金総額4,000万円

賃金総額の見込額7,400万円

※令和2年度の概算保険料は、

令和元年度の確定賃金総額で計算します

(第15条、則第24条)

 

 

 

【問題】

C 令和3年度の概算保険料については、賃金総額の見込額を3,600万円で算定し、延納を申請した。また、令和2年度の確定保険料の額は同年度の概算保険料の額を上回った。この場合、第1期分の保険料は下記の算式により算定した額とされた。

  3,600万円×1000分の15÷3=18万円‥………………………①

  (令和2年度の確定保険料)-(令和2年度の概算保険料)……②

  第1期分の保険料=

 

 

 

 

 

【解答】

C  〇

令和3年度の概算保険料は、賃金総額の見込額の3,600万円で算定します。

令和2年度の確定賃金総額7,600万円の100分の50未満だからです。

令和3年度の概算保険料の額は3600万円×1000分の1554万円です。3期に分けて延納でき、1回当たりの額は、54万円÷3=18万円です。

確定保険料は延納できませんので、1期目で全額納付します。

1期分として710日までに納付する額は以下の額です。

 

令和3年度第1期分概算保険料18万円

        +

確定精算のために納付する令和2年度分の確定保険料

(納付済の令和2年度の概算保険料と確定保険料の差額)

 

(第15条、第19条、則第27条)

 

 

【問題】

D 令和3年度に支払いを見込んでいた賃金総額が3,600万円から6,000万円に増加した場合、増加後の賃金総額の見込額に基づき算定した概算保険料の額と既に納付した概算保険料の額との差額を増加概算保険料として納付しなければならない。

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

D ×

 増加概算保険料の要件は、「増加後の賃金総額の見込額が増加前の賃金総額の見込額の100分の200を超え、かつ、増加後の賃金総額の見込額に基づき算定した概算保険料の額と既に納付した概算保険料の額との差額が13万円以上である」ことです。

 見込額が3,600万円から6,000万円に増加しても、100分の200は超えていませんので、増加概算保険料の納付は不要です。

(第16条、則第25条)

 

 

【問題】

E 令和3年度の概算保険料の納付について延納を申請し、定められた納期限に従って保険料を納付後、政府が、申告書の記載に誤りがあったとして概算保険料の額を決定し、事業主に対し、納付した概算保険料の額が政府の決定した額に足りないと令和3816日に通知した場合、事業主はこの不足額を納付しなければならないが、この不足額については、その額にかかわらず、延納を申請することができない。

 

 

 

 

【解答】

E ×

 認定決定された概算保険料も、延納の申請が可能です。

(則第29条)

 

解説動画はこちらからどうぞ!毎日コツコツYouTubeチャンネル  

https://youtu.be/aUFFpJPnzYM?si=aTfwLc0QiQl5veZV

社労士受験のあれこれ

条文の読み方をお話します

R6-260 5.13

条文の読み方「みなす」・「推定する」【社労士受験対策】

「みなす」と「推定する」の違いについてお話します。

 

★「みなす」について

 労働基準法の専門業務型裁量労働制は、「労使協定で定める時間労働したものとみなす」と」規定されています。

 実際の労働時間に関係なく、「労使協定で定める時間」労働したと確定的に決められます。

 

★「推定する」について

 例えば、国民年金法では船舶が沈没した際現にその船舶に乗っていた者者の生死が 3か月間分らない場合は、その船舶が沈没した日に、その者は、死亡したものと推定する」となっています。

 推定するとは「一応死亡したものとしておく」という意味ですので、覆る可能性があります。なお「みなす」の場合は覆ることはありません。

 

 YouTubeで解説しています。

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https://youtu.be/EzBysLMGS_M?si=gvvzKb4Unn-7wwzF

社労士受験のあれこれ

過去問から学ぶ 雇用保険法

R6-259 5.12

2年前の日より前に被保険者となったとみなして算定基礎期間を算定【社労士受験対策】

過去問から学びましょう。

今日は雇用保険法です。

 

 前回に引き続き、「算定基礎期間」の算定についてお話します。

 前回の記事はこちらです。

 

条文を読んでみましょう。

22条第4項、5

④ 一の被保険者であった期間に関し、被保険者となった日が第9条の規定による被保険者となったことの確認があった日の2年前の日より前であるときは、当該確認のあった日の2年前の日に当該被保険者となったものとみなして、算定基礎期間の算定を行うものとする。

⑤ 次に掲げる要件のいずれにも該当する者(1号に規定する事実を知っていた者を除く)については、「当該確認のあった日の2年前の日」とあるのは、「次項第2号に規定する被保険者の負担すべき額に相当する額がその者に支払われた賃金から控除されていたことが明らかである時期のうち最も古い時期として厚生労働省令で定める日」とする。

1) その者に係る資格取得の届出がされていなかったこと。

2) 厚生労働省令で定める書類に基づき、第9条の規定による被保険者となったことの確認があつた日の2年前の日より前に徴収法の規定により被保険者の負担すべき額に相当する額がその者に支払われた賃金から控除されていたことが明らかである時期があること。

 

★事業主が雇用保険の資格取得届を提出していなかった場合

■(原則)確認のあった日の2年前の日に当該被保険者となったものとみなして、算定基礎期間の算定を行います。遡って加入できるのは原則2年以内です。

 

■2年を超えて遡及できる場合

・給与明細等の確認書類により

・資格取得の確認が行われた日の2年前の日より前に、雇用保険料が給与から天引きされていたことが明らかである時期がある

・給与明細等の確認書類により雇用保険料の天引きがあったことが確認できる時期のうち最も古い日に

・被保険者となったものとみなして算定基礎期間の算定を行います

(行政手引50302

 

 

過去問をどうぞ!

①【R3年出題】

 雇用保険法第9条の規定による被保険者となったことの確認があった日の2年前の日より前であって、被保険者が負担すべき保険料が賃金から控除されていたことが明らかでない期間は、算定基礎期間に含まれない。

 

 

 

 

 

【解答】

①【R3年出題】 

 被保険者となったことの確認があった日の2年前の日より前については、給与明細等の確認書類により、雇用保険料の天引きがあったことが確認できる時期のうち最も古い日に被保険者となったものとみなされます。

 被保険者となったことの確認があった日の2年前の日より前については、被保険者が負担すべき保険料が賃金から控除されていたことが明らかでない期間は、算定基礎期間に含まれません。

(第22条第4項、5項、行政手引23501

 

 

②【H27年出題】

 厚生労働大臣が職権で12年前から被保険者であったことを遡及的に確認した直後に、基準日において40歳の労働者が離職して特定受給資格者となった場合であって、労働保険徴収法第32条第1項の規定により労働者の負担すべき額に相当する額がその者に支払われた賃金から控除されていたことが明らかでないとき、所定給付日数は240日となる。

 

 

 

 

【解答】

②【H27年出題】  ×

 確認のあった日の2年前の日より前に遡及できるのは、給与明細等により被保険者となったことの確認があった日の2年前の日より前に被保険者の負担すべき雇用保険料が賃金から控除されていたことが明らかである時期がある場合です。

 賃金から控除されていたことが明らかでない場合は、「確認のあった日の2年前の日に被保険者となったもの」とみなされます。

 問題文の場合は、「被保険者の負担すべき雇用保険料が賃金から控除されていたことが明らかでない」となっていますので、算定基礎期間は12年ではなく「2年」です。

40歳の特定受給資格者で、算定基礎期間が2年ですので、所定給付日数は150日となります。

(第22条第4項、5項、行政手引23501

 

解説動画はこちらからどうぞ!毎日コツコツYouTubeチャンネル  

https://youtu.be/ysV1U7r0vdE?si=x7ojj7GYuij4QFGj

社労士受験のあれこれ

過去問から学ぶ 雇用保険法

R6-258 5.11

算定基礎期間から除かれる期間【社労士受験対策】

過去問から学びましょう。

今日は雇用保険法です。

 

 基本手当の所定給付日数は、特定受給資格者、特定理由離職者になるかどうか、就職困難者であるかどうか、離職日の年齢、算定基礎期間で決まります。

 その中の一つ「算定基礎期間」をみていきます。

 算定基礎期間は、原則として、離職の日まで引き続いて同一の事業主の適用事業所に雇用された期間のことです。

 

 では、条文を読んでみましょう。

22条第3項、第61条の7第9

③ 算定基礎期間は、受給資格者が基準日まで引き続いて同一の事業主の適用事業に被保険者として雇用された期間(当該雇用された期間に係る被保険者となった日前に被保険者であったことがある者については、当該雇用された期間と当該被保険者であった期間を通算した期間)とする。ただし、当該雇用された期間又は当該被保険者であった期間に次の各号に掲げる期間が含まれているときは、当該各号に掲げる期間に該当するすべての期間を除いて算定した期間とする。

1) 当該雇用された期間又は当該被保険者であった期間に係る被保険者となった日の直前の被保険者でなくなった日が当該被保険者となった日前1年の期間内にないときは、当該直前の被保険者でなくなった日前の被保険者であった期間

2) 当該雇用された期間に係る被保険者となった日前に基本手当又は特例一時金の支給を受けたことがある者については、これらの給付の受給資格又は特例受給資格に係る離職の日以前の被保険者であった期間

3) 当該雇用された期間又は当該被保険者であった期間に育児休業給付金の支給に係る休業の期間があるときは、当該休業の期間

 

★算定基礎期間は、「引き続いて同一の事業主の適用事業に被保険者として雇用された期間」です。

 ただし、別の会社で被保険者であったことがある場合は、算定基礎期間に通算されます。

A

1年以内

基本手当受給しない

B

A社とB社の間が1年以内で基本手当を受給していませんので、B社の被保険者であった期間にA社の被保険者であった期間が通算されます。

 

★通算されない場合もみてみましょう。

 

A

1年超え

基本手当受給しない

B

A社とB社の間が1年を超えていますので、通算されません。

 

 

A

1年以内

基本手当受給した

B

A社とB社の間は1年以内ですが、基本手当を受給しているので、通算されません。

 

 

では、過去問をどうぞ!

①【R3年出題】

 労働者が長期欠勤している場合であっても、雇用関係が存続する限り、賃金の支払を受けているか否かにかかわらず、当該期間は算定基礎期間に含まれる。

 

 

 

 

 

 

【解答】

①【R3年出題】 〇

 労働者が長期欠勤している場合でも、雇用関係が存続する限り、賃金の支払を受けているか否かにかかわらず被保険者となり、当該期間は算定基礎期間に算入されます。

(行政手引20352

 

 

②【R3年出題】

 育児休業給付金の支給に係る休業の期間は、算定基礎期間に含まれない。

 

 

 

 

 

 

【解答】

②【R3年出題】 〇

 育児休業給付金を受けた期間は、算定基礎期間から除外されます。

 ちなみに、出生時育児休業給付金の支給を受けた期間も、算定基礎期間から除外されます。

(第61条の7第9項、第61条の8第6項)

 

 

③【H29年出題】

 雇用保険法第22条に定める算定基礎期間には、介護休業給付金の支給に係る休業の期間が含まれない。

 

 

 

 

 

【解答】

③【H29年出題】 ×

 介護休業給付金を受けた期間は、算定基礎期間に含まれます。(除外されません。)

 

 

④【R3年出題】

 かつて被保険者であった者が、離職後1年以内に被保険者資格を再取得しなかった場合には、その期間内に基本手当又は特例一時金の支給を受けていなかったとしても、当該離職に係る被保険者であった期間は算定基礎期間に含まれない。

 

 

 

 

 

 

【解答】

④【R3年出題】 〇 

 かつて被保険者であった者が、離職後1年以内に被保険者資格を再取得しなかった場合は、その期間内に基本手当又は特例一時金の支給を受けていなかったとしても、算定基礎期間に含まれません。

(第22条第3項)

 

 

⑤【R3年出題】

 特例一時金の支給を受け、その特例受給資格者に係る離職の日以前の被保険者であった期間は、当該支給を受けた日後に離職して基本手当又は特例一時金の支給を受けようとする際に、算定基礎期間に含まれる。

 

 

 

 

 

【解答】

⑤【R3年出題】 ×

 基本手当又は特例一時金の支給を受けたことがある者については、その受給資格又は特例受給資格者に係る離職の日以前の被保険者であった期間は、基本手当の算定基礎期間に含まれません。

(第22条第3項)

 

 

⑥【H27年出題】

 事業主Aのところで一般被保険者として3年間雇用されたのち離職し、基本手当又は特例一時金を受けることなく2年後に事業主Bに一般被保険者として5年間雇用された後に離職した者の算定基礎期間は5年となる。

 

 

 

 

 

【解答】

⑥【H27年出題】 〇

A

3年間

2年間

基本手当受給しない

B

5年間


A社とB社の間が1年を超えていますので、A社の被保険者であった期間は通算されません。算定基礎期間はB社のみで算定し5年となります。

(第22条第3項)

 

解説動画はこちらからどうぞ!毎日コツコツYouTubeチャンネル  

https://youtu.be/YgaGWtyzM58?si=Qjjscpb0wgUZ9P7d

社労士受験のあれこれ

過去問から学ぶ 労災保険法

R6-257 5.10

特別加入者に対する支給制限【社労士受験対策】

過去問から学びましょう。

今日は労災保険法です。

 

 

 中小事業主等、一人親方等、海外派遣者は、労災保険に特別加入できます。

 特別加入すると、労働者とみなされ、労働者と同じ補償が受けられます。

 ただし、労働者とは異なる規定もありますので、注意しましょう。

 

今回は、労働者と異なる規定のひとつ「支給制限」をみていきましょう。

 

条文を読んでみましょう。

34条第1項第4

中小事業主等の事故が第1種特別加入保険料が滞納されている期間中に生じたものであるときは、政府は、当該事故に係る保険給付の全部又は一部を行わないことができる。これらの者の業務災害の原因である事故が事業主の故意又は重大な過失によって生じたものであるときも、同様とする

 

35条第1項第7号

一人親方等及び特定作業従事者の事故が、第2種特別加入保険料が滞納されている期間中に生じたものであるときは、政府は、当該事故に係る保険給付の全部又は一部を行わないことができる

 

36条第1項第3

海外派遣者の事故が、第3種特別加入保険料が滞納されている期間中に生じたものであるときは、政府は、当該事故に係る保険給付の全部又は一部を行わないことができる

 

★特別加入者の支給制限について

・中小事業主等のみに規定されているもの

 中小事業主等の業務災害の原因である事故が事業主の故意又は重大な過失によって生じたときは、保険給付の全部又は一部を行わないことができる

・中小事業主等、一人親方等、海外派遣者共通で規定されているもの

 事故が特別加入保険料が滞納されている期間中に生じたものであるときは、保険給付の全部又は一部を行わないことができる

 

 

★★「労働者」の場合と比較してみましょう。

① 事業主が故意又は重大な過失により労災保険の保険関係成立届を提出していない期間中に生じた事故

② 事業主が一般保険料を納付しない期間中に生じた事故

③ 事業主が故意又は重大な過失により生じさせた業務災害の原因である事故

(第31条第1項)

①②③については、事業主に非があるため、「事業主からの費用徴収」の対象になります。労働者に対する保険給付は全額支給され、支給制限は行われません。

 

 

過去問をどうぞ!

①【R3年出題】

 特別加入している中小事業主が行う事業に従事する者(労働者である者を除く。)が業務災害と認定された。その業務災害の原因である事故が事業主の故意又は重大な過失により生じさせたものである場合は、政府は、その業務災害と認定された者に対して保険給付を全額支給し、厚生労働省令で定めるところにより、その保険給付に要した費用に相当する金額の全部又は一部を事業主から徴収することができる。

 

 

 

 

 

【解答】

①【R3年出題】 ×

 特別加入している中小事業主等の業務災害の原因である事故が事業主の故意又は重大な過失により生じさせたものである場合は、「政府は、当該事故に係る保険給付の全部又は一部を行わないことができる。」です。

 事業主から費用を徴収するのではなく、「支給制限」が行われます。

(第34条第1項第4号)

 

 

②【H26年出題】

 事業主が、労働保険の事業に要する費用にあてるために政府に納付すべき第一種特別加入保険料を納付せず、その後、政府から督促を受けるまでの期間中に生じた事故について、政府が保険給付を行ったときは、その保険給付に要した費用に相当する金額の全部又は一部を事業主から徴収することができる。

 

 

 

 

 

【解答】

②【H26年出題】 ×

 第一種特別加入保険料が滞納されている期間中に生じた事故については、「保険給付に要した費用に相当する金額の全部又は一部を事業主から徴収することができる(=費用徴収)。」ではなく、「保険給付の全部又は一部を行わないことができる。(=支給制限)」となります。

(第34条第1項第4号)

 

 

③【H26年出題】

 事業主が、労働保険の事業に要する費用にあてるために政府に納付すべき第二種特別加入保険料を納付せず、その後、政府から督促を受けるまでの期間中に生じた事故について、政府が保険給付を行ったときは、その保険給付に要した費用に相当する金額の全部又は一部を事業主から徴収することができる。

 

 

 

 

 

【解答】

③【H26年出題】 ×

 ②の問題と同じです。第二種特別加入保険料が滞納されている期間中の事故については、費用徴収ではなく、支給制限となります。

(第35条第1項第7号)

 

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https://youtu.be/hlOY_BzYEHo?si=BY31l-VSUchHcdJT

社労士受験のあれこれ

過去問から学ぶ 労働安全衛生法

R6-256 5.9

リスクアセスメントの実施【社労士受験対策】

過去問から学びましょう。

今日は労働安全衛生法です。

 

 

 

「リスクアセスメントの実施」について、条文を読んでみましょう。

28条の21項 (事業者の行うべき調査等)

 事業者は、厚生労働省令で定めるところにより、建設物、設備、原材料、ガス、蒸気、粉じん等による、又は作業行動その他業務に起因する危険性又は有害性等(57条第1項の政令で定める物及び第57条の2第1項に規定する通知対象物による危険性又は有害性等を除く。)調査し、その結果に基づいて、この法律又はこれに基づく命令の規定による措置を講ずるほか、労働者の危険又は健康障害を防止するため必要な措置を講ずるように努めなければならない。ただし、当該調査のうち、化学物質、化学物質を含有する製剤その他の物で労働者の危険又は健康障害を生ずるおそれのあるものに係るもの以外のものについては、製造業その他厚生労働省令で定める業種に属する事業者に限る。 

 

★ 職場に潜在的に存在している危険性、有害性を見つけ出し、リスクを見積もり、そのリスクを低減するための措置をとることをリスクアセスメントといいます。

 

 

では、過去問をどうぞ!

①【H19年選択式】

 労働安全衛生法第28条の2第1項においては、「事業者は、厚生労働省令で定めるところにより、建設物、設備、原材料、ガス、蒸気、粉じん等による、又は< A >危険性又は有害性等(第57条第1項の政令で定める物及び第57条の2第2項に規定する通知対象物による危険性又は有害性等を除く。)を調査し、その結果に基づいて、この法律又はこれに基づく命令の規定による措置を講ずるほか、労働者の危険又は健康障害を防止するため必要な措置を講ずるように努めなければならない。」と規定されている。

 

 

 

 

 

【解答】

A 作業行動その他業務に起因する

(第28条の2第1

 

 

②【H29年選択式】

 労働安全衛生法第28条の2では、いわゆるリスクアセスメントの実施について、「事業者は、厚生労働省令で定めるところにより、建設物、設備、原材料、ガス、蒸気、粉じん等による、又は作業行動その他業務に起因する< B >(57条第1項の政令で定める物及び第57条の2第1項に規定する通知対象物による< B >を除く。)を調査し、その結果に基づいて、この法律又はこれに基づく命令の規定による措置を講ずるほか、労働者の危険又は健康障害を防止するため必要な措置を講ずるように努めなければならない。」と定めている。

 

 

 

 

 

 

【解答】

B 危険性又は有害性等

 

 

③【R3年出題】

 労働安全衛生法では、事業者は、作業方法又は作業手順を新規に採用し、又は変更したときは、1か月以内に建設物、設備、原材料、ガス、蒸気、粉じん等による、又は作業行動その他業務に起因する危険性又は有害性等を調査し、その結果に基づいて、労働安全衛生法又はこれに基づく命令の規定による措置を講ずるほか、労働者の危険又は健康障害を防止するため必要な措置を講ずるように努めなければならないとされている。

 

 

 

 

 

 

【解答】

③【R3年出題】 ×

 調査の時期について条文を読んでみましょう。

則第24条の11(危険性又は有害性等の調査)

 法第28条の2第1項の危険性又は有害性等の調査は、次に掲げる時期に行うものとする。

1) 建設物を設置し、移転し、変更し、又は解体するとき。

2) 設備、原材料等を新規に採用し、又は変更するとき。

3) 作業方法又は作業手順を新規に採用し、又は変更するとき。

4) 前3号に掲げるもののほか、建設物、設備、原材料、ガス、蒸気、粉じん等による、又は作業行動その他業務に起因する危険性又は有害性等について変化が生じ、又は生ずるおそれがあるとき。

 

 作業方法又は作業手順を新規に採用し、又は変更するときは、危険性又は有害性等の調査を行うものとされていますが、「1か月以内に」とは規定されていません。 

 

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https://youtu.be/-vJ7n5Mc2rg?si=QzYsuWlyVo9Agmc8

社労士受験のあれこれ

過去問から学ぶ 労働基準法

R6-255 5.8

第91条制裁規定の制限【社労士受験対策】

過去問から学びましょう。

今日は労働基準法です。

 

  今日は「制裁規定」をみていきます。

 「制裁の定めをする場合においては、その種類及び程度に関する事項」を就業規則に記載しなければなりません。(相対的必要記載事項です)

 制裁の種類は、譴責、減給、出勤停止、懲戒解雇等がありますが、制裁の種類及び程度については、労働基準法上の制限はありません。

 ただし、「減給の制裁」については、労働基準法上の制限が設けられています。

 

 条文を読んでみましょう。

91条 (制裁規定の制限)

 就業規則で、労働者に対して減給の制裁を定める場合においては、その減給は、 1回の額が平均賃金の1日分の半額を超え、総額が一賃金支払期における賃金の総額の10分の1を超えてはならない。

 

減給制裁の制限

1回の事案について

→ 減給の総額が平均賃金の1日分の半額以内でなければなりません

 ※例えば、平均賃金が1万円なら、1回の事案で減給できるのは5千円までです

・一賃金支払期に発生した数事案に対する減給の総額について

→当該賃金支払期における賃金総額の10分の1以内でなければなりません

 ※例えば、当該賃金支払期の賃金総額が25万円なら、減給の総額は25千円以内です。5件の事案が発生した場合は、5千円×5回=25千円まで減給できます。

 ※事案が6件になった場合は、2万5千円を超えた部分は次期賃金支払期に延ばさなければなりません。

(昭23.9.20基収1789号)

 

 

では、過去問をどうぞ!

 

①【R3年出題】

 労働基準法第91条にいう「一賃金支払期における賃金の総額」とは、「当該賃金支払期に対し現実に支払われる賃金の総額」をいい、一賃金支払期に支払われるべき賃金の総額が欠勤や遅刻等により少額となったときは、その少額となった賃金総額を基礎として10分の1を計算しなければならない。

 

 

 

 

 

【解答】

①【R3年出題】 〇

 「一賃金支払期における賃金の総額」は、「当該賃金支払期に対し現実に支払われる賃金の総額」をいいます。

欠勤や遅刻等で賃金総額がカットされたときは、カットされた賃金総額を基礎として10分の1を計算します。

(昭25.9.8基収1338号)

 

 

②【R2年出題】

 労働者が、遅刻・早退をした場合、その時間に対する賃金額を減給する際も労働基準法第91条による制限を受ける。

 

 

 

 

【解答】

②【R2年出題】 ×

 遅刻・早退・欠勤で労働の提供がなかった時間分の賃金を差し引くことは、減給制裁に当たりませんので、労働基準法第91条による制限は受けません。

 ※ただし、遅刻早退の時間分の賃金額を超える減給は制裁とみなされ、第91条の制限を受けます。

(昭63.3.14基発150号)

 

 

③【R3年出題】

 就業規則中に懲戒処分を受けた場合は昇給させないという欠格条件を定めることは、労働基準法第91条に違反する。

 

 

 

 

【解答】

③【R3年出題】  ×

 懲戒処分を受けた場合は昇給させないという欠格条件を定めても、減給制裁に当たらないとされています。

(昭26.3.31基収938号)

 

 

④【H28年出題】

 服務規律違反に対する制裁として一定期間出勤を停止する場合、当該出勤停止期間中の賃金を支給しないことは、減給制限に関する労働基準法第91条違反となる。

 

 

 

 

【解答】

④【H28年出題】 ×

 出勤停止期間中の賃金を支給しないことは、出勤停止の当然の結果となり、減給制裁に当たりません。

(昭23.7.3基収2177号)

 

 

⑤【H30年出題】

 労働基準法第91条による減給の制裁に関し平均賃金を算定すべき事由の発生した日は、制裁事由発生日(行為時)とされている。

 

 

 

【解答】

⑤【H30年出題】 ×

 「制裁事由発生日(行為時)」ではなく、「減給の制裁の意思表示が相手方に到達した日」です。

(昭30.7.19基収5875号)

 

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https://youtu.be/Keleot_n-QE?si=t9v5kgoIG5_x_C2F

社労士受験のあれこれ

過去問から学ぶ 労働基準法

R6-254 5.7

必要記載事項の一部を記載しない就業規則の効力【社労士受験対策】

過去問から学びましょう。

今日は労働基準法です。

 

 

 就業規則の作成について条文を読んでみましょう。

89条 (作成及び届出の義務)

 常時10人以上の労働者を使用する使用者は、次に掲げる事項について就業規則を作成し、行政官庁に届け出なければならない。次に掲げる事項を変更した場合においても、同様とする。

1始業及び終業の時刻、休憩時間、休日、休暇並びに労働者を2組以上に分けて交替に就業させる場合においては就業時転換に関する事項

2賃金(臨時の賃金等を除く。)の決定、計算及び支払の方法、賃金の締切り及び支払の時期並びに昇給に関する事項

3退職に関する事項(解雇の事由を含む。)

4退職手当の定めをする場合においては、適用される労働者の範囲、退職手当の決定、計算及び支払の方法並びに退職手当の支払の時期に関する事項

5 臨時の賃金等(退職手当を除く。)及び最低賃金額の定めをする場合においては、これに関する事項

6 労働者に食費、作業用品その他の負担をさせる定めをする場合においては、これに関する事項

7 安全及び衛生に関する定めをする場合においては、これに関する事項

8 職業訓練に関する定めをする場合においては、これに関する事項

9 災害補償及び業務外の傷病扶助に関する定めをする場合においては、これに関する事項

10 表彰及び制裁の定めをする場合においては、その種類及び程度に関する事項

11 前各号に掲げるもののほか、当該事業場の労働者のすべてに適用される定めをする場合においては、これに関する事項

 

1)から(3は必ず記載しなければならない「絶対的必要記載事項」、4)から(11定めをする場合は記載しなければならない「相対的必要記載事項」です。

 

では、過去問をどうぞ!

①【H28年出題】

 退職手当制度を設ける場合には、適用される労働者の範囲、退職手当の決定、計算及び支払いの方法、退職手当の支払いの時期に関する事項について就業規則に規定しておかなければならないが、退職手当について不支給事由又は減額事由を設ける場合に、これらを就業規則に記載しておく必要はない。

 

 

 

 

 

 

【解答】

①【H28年出題】 × 

 「退職手当」に関する事項は相対的必要記載事項です。退職手当制度を設ける場合には、適用される労働者の範囲、退職手当の決定、計算及び支払いの方法、退職手当の支払いの時期に関する事項を、就業規則に規定しておかなければなりません。

不支給事由又は減額事由は、退職手当の決定、計算の方法に該当しますので、就業規則に記載する必要があります。

H12.3.31基発168号)

 

 

②【H30年出題】

 常時10人以上の労働者を使用する使用者は、就業規則に制裁の定めをする場合においては、その種類及び程度に関する事項を必ず記載しなければならず、制裁を定めない場合にはその旨を必ず記載しなければならない。

 

 

 

 

 

【解答】

②【H30年出題】  ×

 「制裁の定め」は相対的必要記載事項です。制裁の定めをする場合は、その種類及び程度に関する事項を必ず記載しなければなりません。制裁を定めをしない場合は、記載義務はありませんので、その旨を記載する義務もありません。

(第89条第9号)

 

 

③【H26年出題】

 労働基準法第89条第1号から第3号までの絶対的必要記載事項の一部、又は、同条第3号の2以下の相対的必要記載事項のうち当該事業場が適用を受けるべき事項を記載していない就業規則は、同条違反の責を免れないものであり、労働基準法第13条に基づき、無効となる。

 

 

 

 

 

【解答】

③【H26年出題】 ×

 絶対的必要記載事項の一部、又は、相対的必要記載事項のうち当該事業場が適用を受けるべき事項を記載していない就業規則も、その効力発生について他の要件を具備する限り有効とされています。「無効となる」は誤りです。

ただし、第89条違反の責を免れません。

H11.3.31基発168号)

 

 

④【R3年出題】

 労働基準法第89条第1号から第3号までの絶対的必要記載事項の一部を記載しない就業規則も、その効力発生についての他の要件を具備する限り有効であり、使用者は、そのような就業規則を作成し届け出れば同条違反の責任を免れることができるが、行政官庁は、このような場合においては、使用者に対し、必要な助言及び指導を行わなければならない。

 

 

 

 

【解答】

④【R3年出題】 ×

 絶対的必要記載事項の一部を記載しない就業規則も、その効力発生についての他の要件を具備する限り有効ですが、同条違反の責任は「免れない」とされています。

H11.3.31基発168号) 

 

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社労士受験のあれこれ

条文の読み方をお話します

R6-253 5.6

条文の読み方「及び」と「並びに」【社労士受験対策】

「及び」、「並びに」どちらも「and」です。

使い分けをみていきましょう。

 

★「及び」の例

労働基準法第2条第

労働者及び使用者は、労働協約、就業規則及び労働契約を遵守し、誠実に各々その義務を履行しなければならない。

 

★「及び」「並びに」の例

労働基準法第12条第4

賃金の総額には、臨時に支払われた賃金及び3か月を超える期間ごとに支払われる賃金並びに通貨以外のもので支払われた賃金で一定の範囲に属しないものは算入しない。

 

 

YouTubeで解説しています。

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社労士受験のあれこれ

過去問から学ぶ 労働基準法

R6-252 5.5

休業手当の支払義務【社労士受験対策】

過去問から学びましょう。

今日は労働基準法です。

 

 「休業手当」の条文を読んでみましょう。

26条 (休業手当)

使用者の責に帰すべき事由による休業の場合においては、使用者は、休業期間中当該労働者に、その平均賃金の100分の60以上の手当を支払わなければならない。

 

さっそく過去問をどうぞ!

①【R3年出題】

 使用者が本条によって休業手当を支払わなければならないのは、使用者の責に帰すべき事由によって休業した日から休業した最終の日までであり、その期間における労働基準法第35条の休日及び労働協約、就業規則又は労働契約によって定められた同法第35条によらない休日を含むものと解されている。

 

 

 

 

 

【解答】

①【R3年出題】 ×

 「休日」については、休業手当を支給する義務はありません。

S24.3.22基収4077号)

 

 

②【R3年出題】

 就業規則で「会社の業務の都合によって必要と認めたときは本人を休職扱いとすることがある」と規定し、更に当該休職者に対しその休職期間中の賃金は月額の2分の1を支給する旨規定することは違法ではないので、その規定に従って賃金を支給する限りにおいては、使用者に本条の休業手当の支払義務は生じない。

 

 

 

 

 

【解答】

②【R3年出題】 ×

 就業規則に、問題文のような規則を定めていても、定めていなくても、使用者の責に帰すべき事由による休業に対しては、平均賃金の100分の60以上の休業手当を支払わなければなりません。

 「会社の業務の都合」が使用者の責に帰すべき事由に該当する場合は、賃金規則に平均賃金の100分の60に満たない額の賃金を支給することを規定しても無効である、とされています。

(S23.7.12基発1031号)

 

 

③【R3年出題】

 親会社からのみ資材資金の供給を受けて事業を営む下請工場において、現下の経済情勢から親会社自体が経営難のため資材資金の獲得に支障を来し、下請工場が所要の供給を受けることができず、しかも他よりの獲得もできないため休業した場合、その事由は本条の「使用者の責に帰すべき事由」とはならない。

 

 

 

 

【解答】

③【R3年出題】  ×

 問題文の事由は「使用者の責に帰すべき事由」に該当します。資材資金の不足による休業は、使用者の責任です。

S12.6.11基収1998号)

 

 

 

④【R3年出題】

 新規学卒者のいわゆる採用内定について、就労の始期が確定し、一定の事由による解約権を留保した労働契約が成立したとみられる場合、企業の都合によって就業の始期を繰り下げる、いわゆる自宅待機の措置をとるときは、その繰り下げられた期間について、本条に定める休業手当を支給すべきものと解されている。

 

 

 

 

 

【解答】

④【R3年出題】 〇

 新規学卒者の採用内定については、一般的には、企業の例年の入社時期を就労の始期とし、一定の事由による解約権を留保した労働契約が成立したとみられます。

 そのような場合に、企業の都合で就業の始期を繰り下げる、いわゆる自宅待機の措置をとるときは、その繰り下げられた期間については、休業手当を支給すべきものと解されています。

S63.3.14基発150号)

 

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社労士受験のあれこれ

過去問から学ぶ 厚生年金保険法

R6-251 5.4

老齢厚生年金と遺族厚生年金の調整【社労士受験対策】

過去問から学びましょう。

今日は厚生年金保険法です。

 

 

老齢厚生年金と遺族厚生年金の両方の受給権を得た場合の調整をみていきましょう。

 

条文を読んでみましょう。

64条の2

 遺族厚生年金(その受給権者が65歳に達しているものに限る)は、その受給権者が老齢厚生年金(加給年金額が加算された老齢厚生年金にあっては、加給年金額を除いた額とする。)の受給権を有するときは、当該老齢厚生年金の額に相当する部分の支給を停止する

 

 ★ 65歳以上の場合、遺族厚生年金と老齢厚生年金は併給できます。

ただし、老齢厚生年金は全額支給されますが、遺族厚生年金は「老齢厚生年金の額に相当する部分」の支給が停止されます。

 

■ 遺族厚生年金  老齢厚生年金の場合

  遺族厚生年金は、老齢厚生年金との差額部分が支給されます。

老齢厚生年金

 

遺族厚生年金

 

 

   支給される

 

   支給される

 

   支給停止

老齢厚生年金の額に相当する部分

 

■ 遺族厚生年金  老齢厚生年金の場合

  遺族厚生年金は、全額支給停止されます。

老齢厚生年金

 

遺族厚生年金

 

 

  支給される

 

 

 

  支給停止

 

 

 

 

★ 遺族厚生年金と65歳前の「特別支給の老齢厚生年金」は併給できません。どちらかを選択することになります。

 

 

過去問をどうぞ!

①【H29年出題】

 昭和2742日生まれの遺族厚生年金の受給権者が65歳に達し、老齢厚生年金の受給権を取得した場合、当該遺族厚生年金は、当該老齢厚生年金の額(加給年金額が加算されている場合は、その額を除く。)に相当する部分の支給が停止される。

 

 

 

 

 

【解答】

①【H29年出題】  〇

 遺族厚生年金の額が老齢厚生年金の額よりも高い場合は、遺族厚生年金は、老齢厚生年金との差額部分が支給されます。

(第64条の2)

 

 

②【R3年出題】

 昭和28410日生まれの女性は、65歳から老齢基礎年金を受給し、老齢厚生年金は繰下げし70歳から受給する予定でいたが、配偶者が死亡したことにより、女性が68歳の時に遺族厚生年金の受給権を取得した。この場合、68歳で老齢厚生年金の繰下げの申出をせずに、65歳に老齢厚生年金を請求したものとして遡って老齢厚生年金を受給することができる。また、遺族厚生年金の受給権を取得してからは、その老齢厚生年金の年金額と遺族厚生年金の年金額を比較して遺族厚生年金の年金額が高ければ、その差額分を遺族厚生年金として受給することができる。

 

 

 

 

 

 

【解答】

②【R3年出題】 〇

ポイント!

 「繰上げ」は、老齢基礎年金と老齢厚生年金を同時に繰上げ請求しなければなりません。

「繰下げ」は、老齢基礎年金と老齢厚生年金のどちらか一方でも可能です。

 

 繰下げ待機中の68歳で遺族厚生年金の受給権を取得した場合、遡って65歳に達した月の翌月から老齢厚生年金を受給することができます。ただし、繰下げしませんので増額されません。

 なお、老齢厚生年金の繰下げの申出をすることもできます。その場合の増額率は遺族厚生年金の受給権を取得した時点で計算され、遺族厚生年金の受給権が発生した月の翌月から支給されます。

 

 老齢厚生年金の年金額と遺族厚生年金の年金額を比較して遺族厚生年金の年金額が高ければ、その差額分を遺族厚生年金として受給することができます。 

(第44条の3、第64条の2)

 

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https://youtu.be/0u-jhPghGlA?si=J1Dmk6WorHWeAqqu

社労士受験のあれこれ

過去問から学ぶ 厚生年金保険法

R6-250 5.3

65歳以上の配偶者の遺族厚生年金の額【社労士受験対策】

過去問から学びましょう。

今日は厚生年金保険法です。

 

 

今日は遺族厚生年金の額の算定方法をみていきます。

 

条文を読んでみましょう。

60条第1項、附則第17条の2

① 遺族厚生年金の額は、次の各号に掲げる区分に応じ、当該各号に定める額とする。ただし、遺族厚生年金の受給権者が当該遺族厚生年金と同一の支給事由に基づく国民年金法による遺族基礎年金の支給を受けるときは、1に定める額とする。

(1) 死亡した被保険者又は被保険者であった者の被保険者期間を基礎として第43条第1項の規定(老齢厚生年金の額)の例により計算した額の4分の3に相当する額。ただし、短期要件のいずれかに該当することにより支給される遺族厚生年金については、その額の計算の基礎となる被保険者期間の月数が300に満たないときは、これを300として計算した額とする。

(2)  老齢厚生年金の受給権を有する配偶者65に達している者に限る。)が遺族厚生年金の受給権を取得したとき 

1に定める額又は次のイ及びロに掲げる額を合算した額のうちいずれか多い額

イ 1に定める額に3分の2を乗じて得た額

ロ 遺族厚生年金の受給権者の老齢厚生年金の額(加給年金額が加算された老齢厚生年金にあっては、加給年金額を除いた額とする。)2分の1を乗じて得た額

 

1遺族厚生年金の額の原則の算出方法

死亡した者の老齢厚生年金の報酬比例部分の額 × 4分の3

 

2老齢厚生年金の受給権を有する65歳以上の配偶者の場合

  次のうち、どちらか高い方の額になります。

1の計算方法による額

    又は

・「1の額×3分の2」+「本人の老齢厚生年金の額×2分の1

 

★具体的に計算しましょう。

 例えば、夫が死亡し、65歳以上で老齢厚生年金の受給権を有する妻が遺族厚生年金を受ける場合で、死亡した夫の老齢厚生年金が80万円、妻の老齢厚生年金が50万円の場合の遺族厚生年金の額はのどちらか高い方になります。

死亡した者の老齢厚生年金の報酬比例部分の額 × 4分の3

 80万円 × 4分の3 = 60万円

 

の額×3分の2」+「本人の老齢厚生年金の額×2分の1」

「60万円×3分の2」+「50万円×2分の1」= 65万円

 

遺族厚生年金の額は、高い方の65万円になります。

 

 

※なお、遺族厚生年金と同一の支給事由に基づく国民年金法による遺族基礎年金の支給を受けるときは、の額になります。

 

 

では、過去問をどうぞ!

①【H28年出題】

 被保険者が死亡したことによる遺族厚生年金の額は、死亡した者の被保険者期間を基礎として同法第43条第1項の規定の例により計算された老齢厚生年金の額の4分の3に相当する額とする。この額が、遺族基礎年金の額に4分の3を乗じて得た額に満たないときは、当該4分の3を乗じて得た額を遺族厚生年金の額とする。

 

 

 

 

 

【解答】

①【H28年出題】 ×

 遺族厚生年金の額には、最低保障額は設定されていません。

(第60条第1項)

 

 

②【R3年出題】

 63歳の被保険者の死亡により、その配偶者(老齢厚生年金の受給権を有し、65歳に達している者とする。)が遺族厚生年金を受給したときの遺族厚生年金の額は、死亡した被保険者の被保険者期間を基礎として計算した老齢厚生年金の額の4分の3に相当する額と、当該遺族厚生年金の受給権者の有する老齢厚生年金の額に3分の2を乗じて計算した額のうちいずれか多い額とする。

 

 

 

 

 

 

【解答】

②【R3年出題】 ×

 63歳の被保険者の死亡により、その配偶者(老齢厚生年金の受給権を有し、65歳に達している者とする。)に支給される遺族厚生年金の額は、次のうちいずれか高い方です。

・ 死亡した被保険者の被保険者期間を基礎として計算した老齢厚生年金の額の4分の3に相当する額(Aとします)

・ 「Aの額に3分の2を乗じて得た額」と「配偶者の老齢厚生年金の額(加給年金額を除いた額とする。)に2分の1を乗じて得た額」を合算した額

(第60条第1項第2号、附則第17条の2第1項)

 

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社労士受験のあれこれ

過去問から学ぶ 厚生年金保険法

R6-249 5.2

育児休業等を終了した際の標準報酬月額の改定【社労士受験対策】

過去問から学びましょう。

今日は厚生年金保険法です。

 

条文を読んでみましょう。

23条の2 (育児休業等を終了した際の改定)

① 実施機関は、育児・介護休業法に規定する育児休業等を終了した被保険者が、育児休業等終了日において子であって、当該育児休業等に係る3歳に満たないものを養育する場合において、その使用される事業所の事業主を経由して主務省令で定めるところにより実施機関に申出をしたときは、育児休業等終了日の翌日が属する月以後3月間(育児休業等終了日の翌日において使用される事業所で継続して使用された期間に限るものとし、かつ、報酬支払の基礎となった日数が17日未満である月があるときは、その月を除く)に受けた報酬の総額をその期間の月数で除して得た額を報酬月額として、標準報酬月額を改定する。ただし、育児休業等終了日の翌日に産前産後休業を開始している被保険者は、この限りでない。

② 改定された標準報酬月額は、育児休業等終了日の翌日から起算して2月を経過した日の属する月の翌月からその年の8月(当該翌月が7月から12月までのいずれかの月である場合は、翌年の8月)までの各月の標準報酬月額とする。

③ 第2号厚生年金被保険者及び第3号厚生年金被保険者について、①の規定を適用する場合においては、同項中「その使用される事業所の事業主を経由して主務省令」とあるのは、「主務省令」とする。 

 

《例えば、510日に育児休業等を終了し、3歳未満の子を養育している場合〉

★育児休業等終了日の翌日が属する月以後3月間(5月・6月・7)の報酬の総額をその期間の月数で除して得た額(平均額)を報酬月額として、標準報酬月額を改定します。

★3月間のうち、報酬支払基礎日数が17日未満の月があるときは、その月は除いて平均額を出します。

 

 

では、過去問をどうぞ!

①【R3年出題】

 育児休業等を終了した際の標準報酬月額の改定若しくは産前産後休業を終了した際の標準報酬月額の改定を行うためには、被保険者が現に使用されている事業所において、育児休業等終了日又は産前産後休業終了日の翌日が属する月以後3か月間の各月とも、報酬支払の基礎となった日数が17日以上でなければならない。

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

①【R3年出題】 ×

 育児休業等を終了した際の改定も産前産後休業を終了した際の改定も、報酬支払の基礎となった日数が17日未満の月は除いて報酬月額を計算します。

(第23条の21項、第23条の3第1項)

 

 

②【R1年出題】

 月給制である給与を毎月末日に締め切り、翌月10日に支払っている場合、420日に育児休業から職場復帰した被保険者の育児休業等終了時改定は、510日に支払った給与、610日に支払った給与及び710日に支払った給与の平均により判断する。

 

 

 

 

【解答】

②【R1年出題】 ×

 「育児休業等終了日の翌日が属する月以後3月間に受けた報酬の総額」で算定します。

 4月20日に育児休業から復帰した場合は、「410日に支払った給与」、「510日に支払った給与」、「610日に支払った給与」の平均で判断します。なお、報酬支払基礎日数が17日未満の月は除外して平均します。

4月

5

6

育児休業等終了日の翌日(420日)が属する月

 

 

育児休業等終了日の翌日が属する月以後3月間

(第23条の2第1項)

 

 

③【H29年出題】

 平成28531日に育児休業を終えて同年61日に職場復帰した3歳に満たない子を養育する被保険者が、育児休業等終了時改定に該当した場合、その者の標準報酬月額は同年9月から改定される。また、当該被保険者を使用する事業主は、当該被保険者に対して同年10月に支給する報酬から改定後の標準報酬月額に基づく保険料を控除することができる。

 

 

 

 

 

 

【解答】

③【H29年出題】 〇

5月

6月

7月

8月

9

 

育児休業等終了日の翌日(61日)が属する月

 

 

育児休業等終了日の翌日から起算して2月を経過した日の属する月の翌月

 

育児休業等終了日の翌日が属する月以後3月間

改定

 5月31日に育児休業を終了し、61日に職場復帰した場合、育児休業等終了日の翌日(61日)が属する月以後3月間(6月・7月・8月)に受けた報酬の総額をその期間の月数で除して得た額を報酬月額として、標準報酬月額を改定します。

 標準報酬月額は、育児休業等終了日の翌日(61日)から起算して2月を経過した日の属する月の翌月9月)から改定されます。

 事業主は、「被保険者の負担すべき前月標準報酬月額に係る保険料」を報酬から控除できます。改定された9月の保険料は、10月に支給する報酬から控除することができます。

(第23条の2第2項、第84条第1項)

 

解説動画はこちらからどうぞ!毎日コツコツYouTubeチャンネル  

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社労士受験のあれこれ

過去問から学ぶ 国民年金法

R6-248 5.1

第3号被保険者となる要件【社労士受験対策】

過去問から学びましょう。

今日は国民年金法です。

 

 

「第3号被保険者」について条文を読んでみましょう。

第7条第1項第3号 

 第2号被保険者の配偶者(日本国内に住所を有する者又は外国において留学をする学生その他の日本国内に住所を有しないが渡航目的その他の事情を考慮して日本国内に生活の基礎があると認められる者として厚生労働省令で定める者に限る。)であって主として第2号被保険者の収入により生計を維するもの(第2号被保険者である者その他この法律の適用を除外すべき特別の理由がある者として厚生労働省令で定める者を除く。以下「被扶養配偶者」という。)のうち20歳以上60歳未満のもの(以下「第3号被保険者」という。)

 

則第1条の3

 法第7条第1項第3号の厚生労働省令で定める者は、次に掲げる者とする。

1) 外国において留学をする学生

2) 外国に赴任する第2号被保険者に同行する者

3) 観光、保養又はボランティア活動その他就労以外の目的で一時的に海外に渡航する者

4) 第2号被保険者が外国に赴任している間に当該第2号被保険者との身分関係が生じた者であって、(2)に掲げる者と同等と認められるもの

5) 渡航目的その他の事情を考慮して日本国内に生活の基礎があると認められる者

 

 

3号被保険者のポイントは?

第2号被保険者に扶養される配偶者

20歳以上60歳未満

■日本国内に住所を有する(原則)

※外国において留学する学生、外国に赴任する第2号被保険者に同行する者などは、国内居住要件の例外が認められます

 

なお、日本国籍を有しない者で、「医療滞在」や「観光等を目的とするロングステイ」の場合は、第1号被保険者・第3号被保険者から除外されます。

 

 

では、過去問をどうぞ!

①【R1年出題】

 被保険者の資格として、第1号被保険者は国籍要件、国内居住要件及び年齢要件のすべてを満たす必要があるのに対し、第2号被保険者及び第3号被保険者は国内居住要件及び年齢要件を満たす必要があるが、国籍要件を満たす必要はない。

 

 

 

 

 

【解答】

①【R1年出題】 ×

★国籍要件について

 第1号被保険者、第2号被保険者、第3号被保険者、全て、「国籍要件」はありません。

★年齢要件(20歳以上60歳未満)について

1号被保険者、第3号被保険者は年齢要件があります。

2号被保険者は年齢要件はありません。

★国内居住要件について

1号被保険者は、「国内居住要件」があります。

2号被保険者は、「国内居住要件」はありません。

3号被保険者は、原則は「国内居住要件」がありますが、例外もあります。

(第7条第1項)

 

 

②【H17年出題】※改正による修正あり

 60歳未満で厚生年金保険法に基づく老齢給付等を受けることができる者は、被扶養配偶者であっても、第3号被保険者とならない。

 

 

 

 

 

 

【解答】

②【H17年出題】 ×

 60歳未満で厚生年金保険法に基づく老齢給付等を受けることができる者でも、要件を満たせば第3号被保険者となります。

 なお、「厚生年金保険法に基づく老齢給付等を受けることができる者」は第1号被保険者からは除外されます。

(第7条第1項)

 

 

③【R3年出題】

 第3号被保険者が、外国に赴任する第2号被保険者に同行するため日本国内に住所を有しなくなったときは、第3号被保険者の資格を喪失する。

 

 

 

 

 

【解答】

③【R3年出題】 × 

 第3号被保険者は、国内居住が原則ですが、外国に赴任する第2号被保険者に同行するため日本国内に住所を有しなくなったときは、海外特例により第3号被保険者として認定されます。第3号被保険者の資格は喪失しません。

(第7条第1項、則第1条の3)

 

 

④【R3年出題】 

 第2号被保険者の被扶養配偶者であって、観光、保養又はボランティア活動その他就労以外の目的で一時的に海外に渡航する日本国内に住所を有しない20歳以上60歳未満の者は、第3号被保険者となることができる。

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

④【R3年出題】 〇

 第2号被保険者の被扶養配偶者であって、観光、保養又はボランティア活動その他就労以外の目的で一時的に海外に渡航する場合は、海外特例により、第3号被保険者となることができます。

(第7条第1項、則第1条の3第3号)

 

 

⑤【H27年出題】

 第3号被保険者の要件である「主として第2号被保険者の収入により生計を維持する」ことの認定は、健康保険法、国家公務員共済組合法、地方公務員等共済組合法及び私立学校教職員共済法における被扶養者の認定の取扱いを勘案して、日本年金機構が行う。

 

 

 

 

【解答】

⑤【H27年出題】 

 「日本年金機構」が行うの部分がポイントです。

(令第4条)

 

 

⑥【R3年出題】

 老齢厚生年金を受給する66歳の厚生年金保険の被保険者の収入によって生計を維持する55歳の配偶者は、第3号被保険者とはならない。

 

 

 

 

 

 

【解答】

⑥【R3年出題】 〇

「老齢厚生年金を受給する66歳の厚生年金保険の被保険者」は国民年金の第2号被保険者ではないことがポイントです!

 厚生年金保険の被保険者は、原則として国民年金の第2号被保険者です。

 ただし、「65歳以上」で「老齢基礎年金、老齢厚生年金その他の老齢又は退職を支給事由とする年金たる給付の受給権」を有する場合は、第2号被保険者となりません。

 問題の「老齢厚生年金を受給する66歳の厚生年金保険の被保険者」は第2号被保険者ではありません。

3号被保険者は、「第2号被保険者の配偶者」であることが条件です。問題の配偶者は第2号被保険者の配偶者ではないので、第3号被保険者になりません。

(第7条、附則第3条)

 

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社労士受験のあれこれ

ご質問に答えます 国民年金法

R6-247 4.30

1号から除外される厚生年金保険法に基づく老齢給付等を受けることができる者とは?【社労士受験対策】

 国民年金の第1号被保険者から除外される「厚生年金保険法に基づく老齢給付等を受けることができる者」についてご質問がありました。

 

まず、第1号被保険者の定義を条文で読んでみましょう。

第7条第1項第1

日本国内に住所を有する20歳以上60歳未満の者であって2号被保険者及び第3号被保険者のいずれにも該当しないもの(厚生年金保険法に基づく老齢給付等を受けることができる者その他この法律の適用を除外すべき特別の理由がある者として厚生労働省令で定める者を除く。以下「第1号被保険者」という。)

 

 「厚生年金保険法に基づく老齢給付等を受けることができる者」は、第1号被保険者から除外されます。

 

20歳以上60歳未満で、「厚生年金保険法に基づく老齢給付等を受けることができる者」とは、どんな人でしょう?

 

 例えば、昭和1541日以前生まれで一定の要件を満たした女性の特別支給の老齢厚生年金の支給開始年齢は、「55歳から59歳まで」の間でした。

 早ければ55歳から特別支給の老齢厚生年金を受けることができました。その場合、「厚生年金保険法に基づく老齢給付等を受けることができる」者になりますので、第1号被保険者から除外されます。

 他に、坑内員、船員も一定要件を満たせば、早ければ55歳から老齢厚生年金を受けることができました。

 

注意しましょう

「受給資格期間を満たしている者」ではありませんので、注意してください。

 例えば、現在、55歳の人で保険料納付済期間+保険料免除期間が10年以上ある場合は、受給資格期間を満たしています。しかし、実際に老齢厚生年金を「受けることはできない」ので、第1号被保険者からは除外されません。

 

 

「厚生年金保険法に基づく老齢給付等を受けることができる者」は国民年金に「任意加入」できます。

条文を読んでみましょう。

附則第5条第1項 (任意加入被保険者)

 次の各号のいずれかに該当する者(第2号被保険者及び第3号被保険者を除く)は、厚生労働大臣に申し出て、被保険者となることができる。

1 日本国内に住所を有する20歳以上60歳未満の者であって、厚生年金保険法に基づく老齢給付等を受けることができるもの(この法律の適用を除外すべき特別の理由がある者として厚生労働省令で定める者を除く。)

2 日本国内に住所を有する60歳以上65歳未満の者(この法律の適用を除外すべき特別の理由がある者として厚生労働省令で定める者を除く。)

3 日本国籍を有する者その他政令で定める者であって、日本国内に住所を有しない20歳以上65歳未満のもの

 

 第1号被保険者から除外される「厚生年金保険法に基づく老齢給付等を受けることができる者」は、1の規定で国民年金に任意加入できます。

 先ほどの例の昭和1541日以前生まれの女性で、「55歳から59歳まで」の間に特別支給の老齢厚生年金を受けることができたとしても、65歳からの老齢基礎年金は満額支給されるとは限りません

 老齢基礎年金を満額にしたい又は満額に近づけたい場合は、国民年金に任意加入して保険料を納付することができます。

 

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社労士受験のあれこれ

条文の読み方をお話します

R6-246 4.29

条文の読み方「又は」と「若しくは」【社労士受験対策】

「又は」と「若しくは」の使い方をお話します。

どちらも英語ではorです。

YouTubeでお話しています。

解説動画はこちらからどうぞ!毎日コツコツYouTubeチャンネル  

https://youtu.be/hOmO6--k4r8?si=dZiqcChXLWFu-Cgy

社労士受験のあれこれ

YouTubeで解説しています。

https://youtu.be/hOmO6--k4r8?si=6cXWYc305f0uPuN8

過去問から学ぶ 健康保険法

R6-245 4.28

<指定の更新>保険医療機関又は保険薬局【社労士受験対策】

過去問から学びましょう。

今日は健康保険法です。

 

 保険医療機関・保険薬局となるには、厚生労働大臣の指定を受けなければなりませんが、指定の効力には有効期間があります。

 今日は、指定の更新などをみていきます。

 

条文を読んでみましょう。

68条 (保険医療機関又は保険薬局の指定の更新)

① 保険医療機関又は保険薬局の指定は、指定の日から起算して6年を経過したときは、その効力を失う

② 保険医療機関(病院及び病床を有する診療所を除く)又は保険薬局であって厚生労働省令で定めるものについては、その指定の効力を失う日前6月から同日前3月までの間に、別段の申出がないときは、指定の申請があったものとみなす

 

 

79条 (保険医療機関等の指定の辞退又は保険医等の登録の抹消)

① 保険医療機関又は保険薬局は、1月以上の予告期間を設けて、その指定を辞退することができる。

② 保険医又は保険薬剤師は、1月以上の予告期間を設けて、その登録の抹消を求めることができる。

 

 保険医療機関又は保険薬局の指定の効力は、指定の日から起算して6年を経過すると消滅します。

 

 

では、過去問をどうぞ!

①【H29年出題】

 保険医療機関又は保険薬局の指定は、病院若しくは診療所又は薬局の開設者の申請により、厚生労働大臣が行い、指定の日から起算して6年を経過したときは、その効力を失う。

 

 

 

 

 

【解答】

①【H29年出題】 〇

ポイント!

・保険医療機関又は保険薬局の指定 → 病院若しくは診療所又は薬局の開設者の申請により、厚生労働大臣が指定します。

・指定の効力 → 指定の日から起算して6を経過したときは、その効力を失います。

(第68条第1項)

 

 

②【H28年出題】

 保険医個人が開設する診療所は、病床の有無に関わらず、保険医療機関の指定を受けた日から、その指定の効力を失う日前6か月から同日前3か月までの間に、別段の申出がないときは、保険医療機関の指定の申出があったものとみなされる。

 

 

 

 

 

【解答】

②【H28年出題】 ×

 保険医療機関・保険薬局の指定の効力は6年ですので、指定の更新の手続が必要です。

 しかし、保険医個人が開設する診療所の場合は、更新手続きは不要です。そのため、更新しない場合は、指定の効力を失う前に、その旨の申出が必要です。

・有効期間の更新をしない場合 → その指定の効力を失う日前6月から同日前3月までの間に、申出が必要です。

・上記の期間内に申出がない場合 → 指定の申請があったものとみなされ、更新申請をしなくても、有効期間が更新されます。

 

 なお、この規定は、「病院及び病床を有する診療所」には適用されません

 問題文は、「病床の有無に関わらず」が誤りです。病床を有する診療所には適用されません。

(第68条第2項)

 

 

③【H29年出題】

 保険医療機関又は保険薬局は、14日以上の予告期間を設けて、その指定を辞退することができ、保険医又は保険薬剤師は、14日以上の予告期間を設けて、その登録の抹消を求めることができる。

 

 

 

 

 

【解答】

③【H29年出題】 ×

 保険医療機関又は保険薬局の指定を辞退、保険医又は保険薬剤師の登録の抹消、どちらも予告期間は「14日以上」ではなく「1月以上」です。

 

 なお、保険医、保険薬剤師について、条文を読んでみましょう。

64条 (保険医又は保険薬剤師)

保険医療機関において健康保険の診療に従事する医師若しくは歯科医師又は保険薬局において健康保険の調剤に従事する薬剤師は、厚生労働大臣の登録を受けた医師若しくは歯科医師(以下「保険医」と総称する。)又は薬剤師(以下「保険薬剤師」という。)でなければならない。

71条第1項 (保険医又は保険薬剤師の登録)

 保険医又は保険薬剤師の登録は、医師若しくは歯科医師又は薬剤師の申請により行う。

 

解説動画はこちらからどうぞ!毎日コツコツYouTubeチャンネル  

https://youtu.be/ClZXAh9Nut4?si=9GZg26KnT770j0O-

社労士受験のあれこれ

過去問から学ぶ 健康保険法

R6-244 4.27

保険医療機関又は保険薬局の指定【社労士受験対策】

過去問から学びましょう。

今日は健康保険法です。

 

 保険医療機関とは、被保険者証を持って行けば、誰でも、健康保険を使って診察等を受けることができる病院、診療所のことです。

 

 では、条文を読んでみましょう。

63条第3

 療養の給付を受けようとする者は、厚生労働省令で定めるところにより、次に掲げる病院若しくは診療所又は薬局のうち、自己の選定するものから、電子資格確認その他厚生労働省令で定める方法(以下「電子資格確認等」という。)により、被保険者であることの確認を受け、療養の給付を受けるものとする。

(1)厚生労働大臣の指定を受けた病院若しくは診療所(病床の全部又は一部を除いて指定を受けたときは、その除外された病床を除く。以下「保険医療機関」という。)又は薬局(以下「保険薬局」という。)

2特定の保険者が管掌する被保険者に対して診療又は調剤を行う病院若しくは診療所又は薬局であって、当該保険者が指定したもの

3健康保険組合である保険者が開設する病院若しくは診療所又は薬局

 

健康保険の療養の給付を受けることができる医療機関は次の3つです。

1 保険医療機関又は保険薬局

2 保険者が指定する病院、診療所、薬局

    (事業主が開設した病院等)

3 健康保険組合が開設した病院、診療所、薬局

    (健康保険組合が開設した病院等)

今日は1保険医療機関又は保険薬局についてみていきます。

 

 

 では、次に保険医療機関又は保険薬局の指定について条文を読んでみましょう。

65条 

① 保険医療機関又は保険薬局の指定は、政令で定めるところにより、病院若しくは診療所又は薬局の開設者の申請により行う。

② その申請が病院又は病床を有する診療所に係るものであるときは、当該申請は、病床の種別ごとにその数を定めて行うものとする。

③ 厚生労働大臣は、申請があった場合において、次の各号のいずれかに該当するときは、指定をしないことができる

 ※1号から6号は省略します。

④ 厚生労働大臣は、病院又は診療所について申請があった場合において、次の各号のいずれかに該当するときは、その申請に係る病床の全部又は一部を除いて、指定を行うことができる

 ※1号から4号は省略します 

 

 

では、過去問をどうぞ!

①【H30年出題】

 保険医療機関として指定を受けた病院であっても、健康保険組合が開設した病院は、診療の対象者をその組合員である被保険者及び被扶養者のみに限定することができる。

 

 

 

 

 

【解答】

①【H30年出題】 ×

 健康保険組合が開設した病院でも、保険医療機関として指定を受けた場合は、すべての被保険者及び被扶養者の診療を行わなければなりません。

S32.9.2保険発第123)

 

 

②【H29年出題】

 厚生労働大臣は、保険医療機関若しくは保険薬局の指定を行おうとするとき、若しくはその指定を取り消そうとするとき、又は保険医若しくは保険薬剤師の登録を取り消そうとするときは、政令で定めるところにより、地方社会保険医療協議会に諮問するものとされている。

 

 

 

 

 

【解答】

②【H29年出題】 〇

※地方社会保険医療協議会に諮問するもの

・保険医療機関、保険薬局の指定

・保険医療機関、保険薬局の指定の取消し

・保険医、保険薬剤師の登録の取消し

ちなみに・・・

★保険医療機関・保険薬局は「指定」ですが、保険医・保険薬剤師は「登録」という用語を使っています。

 

 

③【R1年出題】

 厚生労働大臣は、保険医療機関又は保険薬局の指定の申請があった場合において、当該申請に係る病院若しくは診療所又は薬局の開設者又は管理者が、健康保険法その他国民の保健医療に関する法律で政令で定めるものの規定により罰金の刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなるまでの者であるときは、その指定をしないことができる。

 

 

 

 

 

【解答】

③【R1年出題】 〇

厚生労働大臣は、保険医療機関又は保険薬局の指定の申請があった場合、第65条第3項第1号から第6号のいずれかに該当する場合は、指定をしないことができます。

問題文は、第3号に該当しますので、厚生労働大臣は指定をしないことができます。

(第65条第3項第3号)

 

 

④【R3年出題】

 保険医療機関又は保険薬局は、健康保険法の規定によるほか、船員保険法、国民健康保険法、国家公務員共済組合法(他の法律において準用し、又は例による場合を含む。)又は地方公務員等共済組合法による療養の給付並びに被保険者及び被扶養者の療養並びに高齢者医療確保法による療養の給付、入院時食事療養費に係る療養、入院時生活療養費に係る療養及び保険外併用療養費に係る療養を担当するものとされている。

 

 

 

 

 

【解答】

④【R3年出題】 〇

 保険医療機関又は保険薬局は、健康保険法だけでなく、他の医療保険各法、高齢者医療確保法に係る療養も担当することになっています。

(第70条第2項)

 

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https://youtu.be/YiQn5xBFSs8?si=1ILx7ahd175xfZUJ

社労士受験のあれこれ

過去問から学ぶ 健康保険法

R6-243 4.26

法人の役員である被保険者等の保険給付の特例【社労士受験対策】

過去問から学びましょう。

今日は健康保険法です。

 

 まず、健康保険法の目的条文を読んでみましょう。

1条 (目的)

 健康保険法は、労働者又はその被扶養者の業務災害(労働者災害補償保険法第7条第1項第1号に規定する業務災害をいう。)以外の疾病、負傷若しくは死亡又は出産に関して保険給付を行い、もって国民の生活の安定と福祉の向上に寄与することを目的とする。

 

  健康保険の保険給付は、労災保険法の業務災害以外の傷病等に対して行われます。

 例えば、健康保険の被保険者が副業として行う請負業務中に負傷したとしても、「請負」は労働関係ではありませんので、業務中といえども労災保険の保険給付は受けられません。

 請負業務中の負傷など労災保険の業務災害に当たらない業務上の負傷等は、原則として健康保険の保険給付の対象になります。

(25.8.14事務連絡)

 

 ただし、「役員」の業務上の負傷等については特例が設けられています。

 条文を読んでみましょう。

53条の2(法人の役員である被保険者又はその被扶養者に係る保険給付の特例)

 被保険者又はその被扶養者が法人の役員であるときは、当該被保険者又はその被扶養者のその法人の役員としての業務(被保険者の数が5人未満である適用事業所に使用される法人の役員としての業務であって厚生労働省令で定めるものを除く)起因する疾病、負傷又は死亡に関して保険給付は、行わない

 

則第52条の2

 法第53条の2の厚生労働省令で定める業務は、当該法人における従業員(役員以外の者をいう。)が従事する業務と同一であると認められるものとする。

 

(原則)

 被保険者、被扶養者が法人の役員である場合、その法人の役員としての業務に起因する傷病等は、原則として健康保険の保険給付の対象外となります。

 使用者側の責めに帰すべきものですので、労使折半の健康保険から保険給付を行うことは適当でないと考えられるからです。

(特例)

 「被保険者が5人未満である適用事業所に所属する法人の代表者等で、一般の従業員と著しく異ならないような労務に従事している者」については、その者の業務遂行の過程において業務に起因して生じた傷病に関しては、健康保険の保険給付の対象となります。

(25.8.14事務連絡)

 

では、過去問をどうぞ!

①【H28年出題】

 被保険者が副業として行う請負業務中に負傷した場合等、労働者災害補償保険の給付を受けることのできない業務上の傷病等については、原則として健康保険の給付が行われる。

 

 

 

 

 

【解答】

①【H28年出題】 〇 

 労災保険の給付を受けることのできない業務上の傷病等については、原則として健康保険の給付の対象になります。

(法第1条、平25.8.14事務連絡)

 

 

②【H30年出題】

 被保険者が5人未満である適用事業所に所属する法人の代表者は、業務遂行の過程において業務に起因して生じた傷病に関しても健康保険による保険給付の対象となる場合があるが、その対象となる業務は、当該法人における従業員(健康保険法第53条の2に規定する法人の役員以外の者をいう。)が従事する業務と同一であると認められるものとされている。

 

 

 

 

 

【解答】

②【H30年出題】 〇

 被保険者、被扶養者が法人の役員である場合、その法人の役員としての業務に起因する傷病等は、健康保険の保険給付の対象外となるのが原則です。

 ただし、5人未満の適用事業所の法人の代表者は、業務遂行の過程で業務に起因して生じた傷病に関しても健康保険による保険給付の対象となる場合があります。対象になる業務は、従業員が従事する業務と同一であると認められるものです。

(第53条の2、則第52条の2、平25.8.14事務連絡)

 

解説動画はこちらからどうぞ!毎日コツコツYouTubeチャンネル  

https://youtu.be/bhsq7rAp4uY?si=G4iFQMR742kyXiyP

社労士受験のあれこれ

過去問から学ぶ 労働保険徴収法

R6-242 4.25

保険関係の消滅と確定保険料申告書【社労士受験対策】

過去問から学びましょう。

今日は労働保険徴収法です。

 

 労働保険の保険関係の消滅について条文を読んでみましょう。

5条 (保険関係の消滅)

 保険関係が成立している事業が廃止され、又は終了したときは、その事業についての保険関係は、その翌日に消滅する

 

 事業が廃止又は終了した場合は、その日の翌日に、保険関係は当然に消滅します。

 なお、廃止は「継続事業」、終了は「有期事業」に用いられます。

 

19条第1項、2(確定保険料申告書)

① 事業主は、保険年度ごとに、確定保険料申告書を、次の保険年度の6月1日から 40日以内(保険年度の中途に保険関係が消滅したものについては、当該保険関係が消滅した日から50日以内)に提出しなければならない。

② 有期事業については、その事業主は、確定保険料申告書を、保険関係が消滅した日から50日以内に提出しなければならない。

保険関係が消滅した場合は確定保険料申告書を提出し、労働保険料の精算を行います。

<確定保険料申告書提出期限>

★継続事業、一括有期事業の場合

通常 (保険年度ごとに精算します)

→ 次の保険年度の6月1日から40日以内

保険年度の中途に保険関係が消滅した場合

→ 保険関係が消滅した日から50日以内

★有期事業の場合

→ 保険関係が消滅した日から50日以内

 ちなみに、「保険年度の61日」も「消滅した日」も午前0時から始まりますので、どちらも当日起算です。

 

・継続事業、一括有期事業が保険年度の中途に保険関係が消滅した場合

4月1日                              3月31日

 

      廃止

消滅

 

 

 

消滅した日から50日以内

 

 

・有期事業の保険関係が消滅した場合

開始

 

      終了

消滅

                           消滅した日から50日以内

 

 

では、過去問をどうぞ!

①【H29年出題】(労災)

 労働保険の保険関係が成立している事業の事業主は、当該事業を廃止したときは、当該事業に係る保険関係廃止届を所轄労働基準監督署長又は所轄公共職業安定所長に提出しなければならず、この保険関係廃止届が受理された日の翌日に、当該事業に係る労働保険の保険関係が消滅する。

 

 

 

 

 

 

【解答】

①【H29年出題】(労災) ×

 事業が廃止された場合は、廃止の日の翌日に、自動的に保険関係は消滅します。

「保険関係廃止届」なるものはありませんし、届出によって消滅するものでもありません。

(第5条)

 

 

②【R3年出題】(労災)

 労災保険に係る保険関係の消滅を申請しようとする労災保険暫定任意適用事業の事業主は、保険関係消滅申請書を所轄労働基準監督署長を経由して所轄都道府県労働局長に提出し、厚生労働大臣の認可があった日の翌日に、当該事業についての保険関係が消滅する。

 

 

 

 

 

【解答】

②【R3年出題】(労災) 〇

 暫定任意適用事業も適用事業と同じく、事業が廃止された場合は、廃止の日の翌日に、自動的に保険関係は消滅します。

 ただし、暫定任意適用事業は、厚生労働大臣の認可を受けて保険関係を消滅させることもできます。その場合は、厚生労働大臣の認可があった日の翌日に、保険関係が消滅します。

(整備法第8条第1項)

 

 

③【R5年出題】(雇用)

 小売業を継続して営んできた事業主が令和41031日限りで事業を廃止した場合、確定保険料申告書を同年1210日までに所轄都道府県労働局歳入徴収官あてに提出しなければならない。

 

 

 

 

【解答】

③【R5年出題】(雇用) ×

 継続事業の保険関係が保険年度の中途に消滅した場合は、保険関係が消滅した日から50日以内に、確定保険料申告書を提出しなければなりません。

 令和41031日に事業を廃止した場合、保険関係の消滅は同年111日です。

 確定保険料申告書の提出期限は、111日から起算して50日以内ですので、「12月20日」までとなります。

(第19条第1項)

 

 

④【H26年出題】(雇用)

 継続事業(一括有期事業を含む。)の事業主は、納付した概算保険料の額が法所定の計算により確定した額に足りないときは、その不足額を、確定保険料申告書提出期限の翌日から40日以内に納付しなければならない。

 

 

 

 

【解答】

④【H26年出題】(雇用) ×

 第19条第3項で以下のように定められています。 

 事業主は、納付した概算保険料の額が法所定の計算により確定した額に足りないときはその不足額を、確定保険料申告書に添えて、有期事業以外の事業にあっては次の保険年度の6月1日から40日以内(保険年度の中途に保険関係が消滅したものについては、当該保険関係が消滅した日から50日以内)に、有期事業にあっては保険関係が消滅した日から50日以内に納付しなければならない。

 

 問題文の場合は、不足額は、確定保険料申告書に添えて、納付しなければなりません。期限は、次の保険年度の6月1日から40日以内(保険年度の中途に保険関係が消滅したものについては、当該保険関係が消滅した日から50日以内)です。

(第19条第3項)

 

 

⑤【H26年出題】(雇用)

 請負金額50億円、事業期間5年の建設事業について成立した保険関係に係る確定保険料の申告書は、事業が終了するまでの間、保険年度ごとに、毎年、710日までに提出しなければならない。

 

 

 

 

【解答】

⑤【H26年出題】(雇用) ×

 有期事業は事業が終了した日の翌日に保険関係が消滅します。

 有期事業は、保険年度ごとではなく、事業が開始したときに概算保険料を申告・納付し、事業が終了したときに確定精算を行います。

 有期事業の確定保険料の申告書は、保険関係が消滅した日から50日以内に提出しなければなりません。

(第19条第2項)

 

解説動画はこちらからどうぞ!毎日コツコツYouTubeチャンネル  

https://youtu.be/CQdwLFzfZAg?si=t8Dgkhy3guy4zIvT

社労士受験のあれこれ

過去問から学ぶ 労働保険徴収法

R6-241 4.24

労働保険の成立手続(保険関係成立届)【社労士受験対策】

過去問から学びましょう。

今日は労働保険徴収法です。

 

 

労働保険の成立と届出について条文を読んでみましょう。

3

 労災保険法の適用事業の事業主については、その事業が開始された日に、その事業につき労災保険に係る保険関係が成立する

 

第4条

 雇用保険法の適用事業の事業主については、その事業が開始された日に、その事業につき雇用保険に係る保険関係が成立する

 

 

4条の21項 (保険関係の成立の届出等)

 保険関係が成立した事業の事業主は、その成立した日から10日以内に、その成立した日、事業主の氏名又は名称及び住所、事業の種類、事業の行われる場所その他厚生労働省令で定める事項を政府に届け出なければならない

 

 労災保険・雇用保険の保険関係は、その事業が開始された日に成立します。

 労働保険の適用事業になった場合は、「保険関係成立届」を所轄労働基準監督署長又は所轄公共職業安定所長に提出しなければなりません。(則第4条第2項)

★「当日起算」、「翌日起算」に注意しましょう

 起算日は、原則として「翌日」です。

 保険関係成立届の提出期限は、「その成立した日から10日以内」ですが、起算日は「翌日」です。労働保険が成立した日は、午前0時から始まらないからです。

 ちなみに、継続事業の概算保険料の申告期限は、「保険年度の61日から40日以内」ですが、起算日は「当日」です。保険年度の61日は午前0時から始まるからです。

 

 

過去問をどうぞ!

①【H27年出題】(労災)

 建設の有期事業を行う事業主は、当該事業に係る労災保険の保険関係が成立した日の翌日から起算して10日以内に保険関係成立届を所轄労働基準監督署長に提出しなければならない。

 

 

 

 

 

【解答】

①【H27年出題】(労災) 〇

 保険関係成立届の提出期限は、「保険関係が成立した日の翌日から起算して10日以内です。「その成立した日から10日以内」は翌日から起算することがポイントです。

(第4条の2第1項)

 

 

②【R1年出題】(労災)

 労働保険の保険関係が成立した事業の事業主は、その成立した日から10日以内に、法令で定める事項を政府に届け出ることとなっているが、有期事業にあっては、事業の予定される期間も届出の事項に含まれる。

 

 

 

 

 

【解答】

②【R1年出題】(労災) 〇

 届け出なければならない事項は、その成立した日、事業主の氏名又は名称及び住所、事業の種類、事業の行われる場所その他厚生労働省令で定める事項です。

 有期事業については、事業の予定される期間も届出の事項に含まれます。

(第4条の2第1項、則第4条第1項第5号)

 

 

③【H25年出題】(労災)

 労働保険の保険関係は、適用事業の事業主が、その事業が開始された日から10日以内に保険関係成立届を所轄労働基準監督署長又は所轄公共職業安定所長に提出することによって成立する。

 

 

 

 

 

【解答】

③【H25年出題】(労災) ×

 労働者を使用した場合は、当然に労災保険・雇用保険の適用事業となります。

 労働保険の保険関係は、保険関係成立届を提出することによって成立するのではなく、事業が開始された日(適用事業になった日)に、自動的に成立します。

(第3条、第4条)

 

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社労士受験のあれこれ

過去問から学ぶ 雇用保険法

R6-240 4.23

特例高年齢被保険者と高年齢求職者給付金【社労士受験対策】

過去問から学びましょう。

今日は雇用保険法です。

 

 

「高年齢被保険者」について条文を読んでみましょう。

37条の21項 (高年齢被保険者)

65歳以上の被保険者(短期雇用特例被保険者及び日雇労働被保険者を除く。以下「高年齢被保険者」という。)が失業した場合には、高年齢求職者給付金を支給する。

 

 65歳以上の被保険者を「高年齢被保険者」といいます。

 高年齢被保険者が失業した場合は、高年齢求職者給付金が支給されます。

 

 

特例高年齢被保険者」について条文を読んでみましょう。

3条の5第1項、則第65条の7 (高年齢被保険者の特例)

 次に掲げる要件のいずれにも該当する者は、厚生労働省令で定めるところにより、厚生労働大臣に申し出て、当該申出を行った日から高年齢被保険者となることができる。

1) 2以上の事業主の適用事業に雇用される65歳以上の者であること。

2) 1の事業主の適用事業における1週間の所定労働時間が20時間未満であること。

3) 2の事業主の適用事業(申出を行う労働者の1の事業主の適用事業における1週間の所定労働時間が5時間以上であるものに限る。)における1週間の所定労働時間の合計が20時間以上であること。

 

特例高年齢被保険者とは?

2つ以上の事業所に雇用される65歳以上の労働者

2つの事業所の労働時間を合計し、所定労働時間が20時間以上であること

  ※1つの事業所の所定労働時間は5時間以上20時間未満であること

・特例高年齢被保険者となるには、本人からの「申出」が必要です。

 

 

では、過去問をどうぞ!

①【R4年出題】

 2の事業所に雇用される65歳以上の者は、各々の事業における1週間の所定労働時間が20時間未満であり、かつ、1週間の所定労働時間の合計が20時間以上である場合、事業所が別であっても同一の事業主であるときは、特例高年齢被保険者となることができない。

 

 

 

 

 

 

【解答】

①【R4年出題】 〇

 特例高年齢被保険者に係る適用事業は、異なる事業主であることが必要です。

 事業所が別であっても同一の事業主(同じ会社)であるときは、特例高年齢被保険者となることができません。

(第37条の5第1項、行政手引1070

 

 

②【R4年出題】

 特例高年齢被保険者が1の適用事業を離職したことにより、1週間の所定労働時間の合計が20時間未満となったときは、特例高年齢被保険者であった者がその旨申し出なければならない。

 

 

 

 

 

【解答】

②【R4年出題】 〇

 第37条の5第2項で、「特例高年齢被保険者となった者は、要件を満たさなくなったときは、厚生労働省令で定めるところにより、厚生労働大臣に申し出なければならない。」と定められています。

 1の適用事業を離職したことにより、1週間の所定労働時間の合計が20時間未満となったときは、申出が必要です。

(第37条の5第2項)

 

 

③【R4年出題】

 特例高年齢被保険者が1の適用事業を離職した場合に支給される高年齢求職者給付金の賃金日額は、当該離職した適用事業において支払われた賃金のみにより算定された賃金日額である。

 

 

 

 

 

【解答】

③【R4年出題】 〇 

 特例高年齢被保険者が1の適用事業を離職した場合に支給される高年齢求職者給付金の賃金日額は、『当該離職した適用事業において支払われた賃金のみ』で算定されます。

(第37条の6第2項)

 

 

④【R4年出題】

 特例高年齢被保険者の賃金日額の算定に当たっては、賃金日額の下限の規定は適用されない。

 

 

 

 

 

 

【解答】

④【R4年出題】 〇

 特例高年齢被保険者には、賃金日額の下限の規定は適用されません。

(第37条の6第2項、行政手引2140

 

 

⑤【R4年出題】

 特例高年齢被保険者が同じ日に1の事業所を正当な理由なく自己の都合で退職し、他方の事業所を倒産により離職した場合、雇用保険法第21条の規定による待期期間の満了後1か月以上3か月以内の期間、高年齢求職者給付金を支給しない。

 

 

 

 

 

【解答】

⑤【R4年出題】 ×

 特例高年齢被保険者にも、離職理由による給付制限は適用されます。

 ただし、同じ日に2の事業所を離職した場合で、その離職理由が異なっている場合は、給付制限の取扱いは、離職者にとって不利益とならない方の離職理由に一本化して支給されます。

 問題文の場合は、「倒産により離職」に一本化されますので、離職理由による給付制限は行われません。

(行政手引2270

 

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社労士受験のあれこれ

条文の読み方をお話します

R6-239 4.22

社労士受験のための 条文の読み方「その他」と「その他の」の違い

条文の読み方をお話します。

今回は、「その他」と「その他の」の違いです。

(例)

★使用者の定義

 事業主又は事業の経営担当者その他その事業の労働者に関する事項について、事業主のために行為をするすべての者

「その他」の前後の言葉が、並んでいる関係です。

 

★明示すべき労働条件

 賃金、労働時間その他の労働条件

「その他の」の前の言葉が、「その他の」の後の言葉の中に含まれています。

労働条件の中に、賃金、労働時間が含まれています。

 

 

YouTubeでお話しました。

良かったらご覧ください。

 

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社労士受験のあれこれ

過去問から学ぶ 労災保険法

R6-238 4.21

社労士受験のための 業務災害の認定の具体例

過去問から学びましょう。

今日は労災保険法です。

 

「業務災害」とは、「労働者の業務上負傷、疾病、障害又は死亡」のことです。

 業務上と認められるには、

業務遂行性が認められること(労働者が労働関係にあること)

  ↓

業務起因性が成立していること(業務と傷病との間に因果関係があること)

が必要です。

 

 

「業務上」と認められるか否かの具体例をみていきます。

 

では、過去問をどうぞ!

①【H28年出題】

 道路清掃工事の日雇い労働者が、正午からの休憩時間中に同僚と作業場内の道路に面した柵にもたれて休憩していたところ、道路を走っていた乗用車が運転操作を誤って柵に激突した時に逃げ遅れ、柵と自動車に挟まれて胸骨を骨折した場合、業務上の負傷と認められる。

 

 

 

 

 

【解答】

①【H28年出題】  〇

★ポイント! 休憩時間中の災害について

 休憩時間中の災害が、私的行為によって発生した場合は、業務起因性は認められませんので、業務災害になりません。

 しかし、就業中なら業務行為に含まれてるような行為(例えば、トイレなどの生理的行為など)は、事業主の支配下で「業務に付随する行為」として取り扱われます。

 問題文の場合は、道路が作業場で、しかも、常に自動車などによる交通危険にさらされている場所で休憩せざるを得なかった事情にありました。このような事情のため生じた負傷は、業務上の負傷となります。

(昭25.6.8基災収1252号)

 

 

②【H26年出題】

 明日午前8時から午後1時までの間に、下請業者の実施する隣町での作業を指導監督するよう出張命令を受け、翌日、午前7時すぎ、自転車で自宅を出発し、列車に乗車すべく進行中、踏切で列車に衝突し死亡したが、同人が乗車しようとしていた列車が通常の通勤の場合にも利用していたものである場合は、通勤災害とされている。

 

 

 

 

 

【解答】

②【H26年出題】  ×

★ポイント! 出張中の災害について

 出張中は、全般的に業務遂行性があり、その間の災害には業務起因性が認められ、一般的に業務上と認められます。ただし、積極的な私的行為や恣意的行為で自ら災害を発生させた場合などは業務上と認められません。

 出張については、自宅を出てから自宅に帰るまでが出張途上にあると考えられます。問題文のように、出張の順路の一部が、通常の通勤経路と重複していたとしても、出張業務遂行中とみられます。

「通勤災害」ではなく、「業務災害」となります。

(昭34.7.15基収第2980号)

 

 

 

③【H27年出題】

 会社の休日に行われている社内の親睦野球大会で労働者が転倒し負傷した場合、参加が推奨されているが任意であるときには、業務上の負傷に該当しない。 

 

 

 

 

 

【解答】

③【H27年出題】 〇

★ポイント! 運動会、宴会などの行事に参加中の災害について

全職員について参加が命じられ、これに参加すると出勤扱いとされるような会社主催の行事に参加する場合等は業務となります。

 参加が推奨されているが任意である社内の親睦野球大会での負傷は、業務上の負傷に該当しません。

(平成18.3.31基発第0331042)

 

解説動画はこちらからどうぞ!毎日コツコツYouTubeチャンネル  

https://youtu.be/LnWtRe3csXM?si=DWL-RrxL8RmTXlJV

社労士受験のあれこれ

過去問から学ぶ 労働安全衛生法

R6-237 4.20

社労士受験のための
(定義)労働災害・労働者・事業者・化学物質・作業環境測定

過去問から学びましょう。

今日は労働安全衛生法です。

 

 

条文を読んでみましょう。

第2条

 この法律において、次の各号に掲げる用語の意義は、それぞれ当該各号に定めるところによる。

1) 労働災害  → 労働者の就業に係る建設物、設備、原材料、ガス、蒸気、粉じん等により、又は作業行動その他業務に起因して、労働者が負傷し、疾病にかかり、又は死亡することをいう。

2) 労働者 → 労働基準法第9条に規定する労働者(同居の親族のみを使用する事業又は事務所に使用される者及び家事使用人を除く。)をいう。

3) 事業者  → 事業を行う者で、労働者を使用するものをいう。

4) 化学物質 → 元素及び化合物をいう。

5) 作業環境測定 → 作業環境の実態を把握するため空気環境その他の作業環境について行うデザイン、サンプリング及び分析(解析を含む。)をいう。

 

 

過去問をどうぞ!

①【H28年出題】

 労働安全衛生法における「労働災害」は、労働者の就業に係る建設物、設備、原材料、ガス、蒸気、粉じん等により、又は作業行動その他業務に起因して、労働者が負傷し、疾病にかかり、又は死亡することをいうが、例えばその負傷については、事業場内で発生したことだけを理由として「労働災害」とするものではない。

 

 

 

 

 

 

【解答】

①【H28年出題】  

 労働災害とは、労働者の業務上の災害のことです。

そのため、事業場内で発生したことだけを理由として「労働災害」とするものではありません。

(第2条第1号)

 

 

②【R2年出題】

労働安全衛生法は、同居の親族のみを使用する事業又は事務所については適用されない。また、家事使用人についても適用されない。

 

 

 

 

 

【解答】

②【R2年出題】 〇

 労働安全衛生法の労働者は、労働基準法の労働者と同じです。「同居の親族のみを使用する事業又は事務所に使用される者」、「家事使用人」は労働者に該当しませんので、労働安全衛生法は適用されません。

(昭47.9.18発基第91)

 

 

③【H26年出題】

 労働安全衛生法では、「事業者」は、「事業主又は事業の経営担当者その他その事業の労働者に関する事項について、事業主の為に行為をするすべての者をいう。」と定義されている。

 

 

 

 

【解答】

③【H26年出題】 ×

 問題文は労働基準法の「使用者」の定義です。労働安全衛生法の「事業者」と労働基準法の「使用者」は違いますので注意しましょう。

 労働安全衛生法の「事業者」は、「事業を行う者で、労働者を使用するもの」をいいます。法人の場合は法人そのもの、個人企業の場合は事業主個人を指します。

(第2条第3号、昭47.9.18発基第91号)

 

 

 

④【H28年出題】

 労働安全衛生法における「事業者」は、労働基準法第10条に規定する「使用者」とはその概念を異にするが、「労働者」は、労働基準法第9条に規定する労働者(同居の親族のみを使用する事業又は事務所に使用される者及び家事使用人を除く。)をいう。

 

 

 

 

【解答】

④【H28年出題】  〇

 労働安全衛生法の「事業者」は、事業経営の利益の帰属主体そのものを義務主体としてとらえ、その安全衛生上の責任を明確にしています。労働基準法第10条の「使用者」とはその概念が異なります。

 「労働者」は、労働基準法第9条に規定する労働者(同居の親族のみを使用する事業又は事務所に使用される者及び家事使用人を除く。)と同じです。

(第2条第2号、第3号、昭47.9.18発基第91号)

 

 

⑤【H30年選択式】

 労働安全衛生法で定義される作業環境測定とは、作業環境の実態を把握するため空気環境その他の作業環境について行う< A >、サンプリング及び分析(解析を含む。)をいう。

 

 

 

 

【解答】

⑤【H30年選択式】

A) デザイン 

 

解説動画はこちらからどうぞ!毎日コツコツYouTubeチャンネル  

https://youtu.be/qfrMzEMq4oI?si=d4axCzwoTIbVmMPZ

社労士受験のあれこれ

過去問から学ぶ 労働基準法

R6-236 4.19

社労士受験のための
割増賃金②割増賃金の基礎に算入しなくてもよい手当

過去問から学びましょう。

今日は労働基準法です。

 

 例えば、時間外労働をさせた場合、「通常の労働時間」の賃金の計算額の2割5分以上の率で計算した割増賃金を支払わなければなりません。

 通常の労働時間の賃金の計算式は、「月によって定められた賃金」については、「その金額を月における所定労働時間数(月によって所定労働時間数が異る場合には、1年間における1月平均所定労働時間数)で除した金額」と定められています。

 詳しくはこちらの記事をどうぞ

 なお、基本給と手当が支払われている場合は、手当も含めて計算します。

 しかし、割増賃金の基礎に算入しなくてもよい手当が定められていますので、確認しましょう。

 

条文を読んでみましょう。

37条第5

 割増賃金の基礎となる賃金には、家族手当、通勤手当その他厚生労働省令で定める賃金は算入しない

 

則第21条 

 法第37条第5項の規定によって、家族手当及び通勤手当のほか、次に掲げる賃金は、割増賃金の基礎となる賃金には算入しない

1) 別居手当

2) 子女教育手当

3) 住宅手当

4) 臨時に支払われた賃金

5) 1か月を超える期間ごとに支払われる賃金

 

 割増賃金の基礎に算入しなくてもよい手当は、頭文字をとって「か・つ・べ・し・ん・いち・の住宅」です。

 

 

過去問をどうぞ!

①【H26年出題】

 通勤手当は、労働とは直接関係のない個人的事情に基づいて支払われる賃金であるから、労働基準法第37条の割増賃金の基礎となる賃金には算入しないこととされている。

 

 

 

 

 

【解答】

①【H26年出題】 〇

 通勤手当は、労働とは直接関係のない個人的事情に基づくものですので、割増賃金の基礎となる賃金から除外されます。

(則第21条)

 

 

②【H23年出題】

 労働基準法第37条に定める割増賃金の基礎となる賃金(算定基礎賃金)はいわゆる通常の賃金であり、家族手当は算定基礎賃金に含めないことが原則であるから、家族数に関係なく一律に支給されている手当は、算定基礎賃金に含める必要はない。

 

 

 

 

【解答】

②【H23年出題】 × 

 家族手当も、通勤手当と同じく、労働とは直接関係のない個人的事情に基づくものですので、割増賃金の基礎となる賃金から除外されます。

 しかし、「家族手当」といっても、扶養家族数に関係なく一律に支給される手当や、独身者に対しても一定額が支払われている場合は、「家族手当」とはみなされません。

 そのため、家族数に関係なく一律に支給されている手当は、算定基礎賃金に含めなければなりません。

S23.11.5基発231号)

 

 

③【H19年出題】

 労働基準法第37条第5項及び労働基準法施行規則第21条の規定によって、割増賃金の計算の基礎となる賃金には家族手当、住宅手当等は算入されないこととされており、例えば、賃貸住宅の居住者には3万円、持家の居住者には1万円というように、住宅の形態ごとに一律に定額で支給することとされている手当は、同規則第21条でいう住宅手当に該当し、同法第37条の割増賃金の計算の基礎となる賃金には算入しない。

 

 

 

 

【解答】

③【H19年出題】 ×

 「住宅手当」は、家族手当、通勤手当と同じく、労働とは直接関係のない個人的事情に基づくものですので、割増賃金の基礎となる賃金から除外されます。

 割増賃金の基礎から除外される住宅手当とは、「住宅に要する費用」に応じて算定される手当をいいます。

 問題文のように、「住宅の形態ごとに一律に定額で支給することとされている手当」や、「全員に一律に定額で支給される手当」は、除外される「住宅手当に該当しません」ので、割増賃金の計算の基礎となる賃金には算入しなければなりません。

(則第21条、H11.3.31基発170号) 

 

解説動画はこちらからどうぞ!毎日コツコツYouTubeチャンネル  

https://youtu.be/a0bkji3kshA?si=p3RZvKH_rAlt6S07

社労士受験のあれこれ

過去問から学ぶ 労働基準法

R6-235 4.18

社労士受験のための 割増賃金①通常の労働時間1時間当たりの賃金額

過去問から学びましょう。

今日は労働基準法です。

 

条文を読んでみましょう。

37条第1項、4項 (時間外、休日及び深夜の割増賃金)

① 使用者が、労働時間を延長し、又は休日に労働させた場合においては、その時間又はその日の労働については、通常の労働時間又は労働日の賃金の計算額の2割5分以上5割以下の範囲内でそれぞれ政令で定める率以上の率で計算した割増賃金を支払わなければならない。ただし、当該延長して労働させた時間が1か月について60時間を超えた場合においては、その超えた時間の労働については、通常の労働時間の賃金の計算額の5割以上の率で計算した割増賃金を支払わなければならない。

④ 使用者が、午後10時から午前5時まで(厚生労働大臣が必要であると認める場合においては、その定める地域又は期間については午後11時から午前6時まで)の間において労働させた場合においては、その時間の労働については、通常の労働時間の賃金の計算額の2割5分以上の率で計算した割増賃金を支払わなければならない。 

 

割増賃金の率を確認しましょう。

・ 時間外に労働させた場合 →25分以上

1か月60時間を超えた場合 →超えた分は5割以上

・ 休日に労働させた場合 → 35分以上

・ 深夜に労働させた場合 → 25分以上

 

 例えば、時間外労働を5時間させた場合は、「通常の労働時間1時間当たりの賃金額」×1.25×5時間で計算します。

 

 「通常の労働時間1時間当たりの賃金額」の計算についてみていきましょう。

 

 

では、過去問をどうぞ!

H28年出題】

 労働基準法第37条に定める時間外、休日及び深夜の割増賃金を計算するについて、労働基準法施行規則第19条に定める割増賃金の基礎となる賃金の定めに従えば、通常の労働時間1時間当たりの賃金額を求める計算式のうち、正しいものはどれか。

 なお、当該労働者の労働条件は次のとおりとする。

  賃金:基本給のみ  月額300,000

  年間所定労働日数:240

  計算の基礎となる月の所定労働日数:21

  計算の対象となる月の暦日数:30

  所定労働時間:午前9時から午後5時まで

  休憩時間:正午から1時間

(A)300,000÷(21×7)

(B)300,000÷(21×8)

(C)300,000÷(30÷×40)

(D)300,000÷(240×÷12)

(E)300,000÷(365÷×40÷12)

 

 

 

 

 

 

【解答】

(D)300,000÷(240×÷12)

通常の労働時間の賃金の計算式は、「月給制(によって定められた賃金)」の場合は、

「月によって定められた賃金については、その金額を月における所定労働時間数(月によって所定労働時間数が異る場合には、1年間における1月平均所定労働時間数)で除した金額」と定められています。            (則第19条第1項第4号)

 原則は、「月給÷その月の所定労働時間数」ですが、月によって所定労働時間数が異なる場合には、「月給÷1年間における1月平均所定労働時間数」で計算します。

 

 問題文は、月によって所定労働時間数が異なりますので、月給を、「1年間における 1月平均所定労働時間数」で除します。

 「1年間における1月平均所定労働時間数」は、年間の所定労働時間数のトータル(年間所定労働日数×1日の所定労働時間数)を1年間の月数(12か月)で除して計算できます。

 

 問題文では、年間所定労働日数は240日、1日の所定労働時間数は7時間です。(拘束時間8時間から休憩1時間を引いた時間です)

 「1年間における1月平均所定労働時間数」の計算式は、240日×7時間÷12か月です。

 通常の労働時間1時間当たりの賃金額を求める計算式は、

300,000円÷(240×7÷12)となります。

(則第19条第1項第4号)

 

解説動画はこちらからどうぞ!毎日コツコツYouTubeチャンネル  

https://youtu.be/sFubuOBOw40?si=oSkkR64AvnVK9rV0

社労士受験のあれこれ

過去問から学ぶ 社会保険に関する一般常識

R6-234 4.17

社労士受験のための 国民健康保険法 法定給付と任意給付

過去問から学びましょう。

今日は国民健康保険法です。

 

 

国民健康保険法の保険給付は、「法定給付」「任意給付」に分かれています。

また、「法定給付」には、必ず行わなければならない「絶対的必要給付」と、特別な理由がある場合は全部又は一部を行なわないことができる「相対的必要給付」があります。

 

法定給付

絶対的必要給付

相対的必要給付

任意給付

 

 

「相対的必要給付」と「任意給付」について条文を読んでみましょう。

58条第1項、2

① 市町村及び国民健康保険組合は、被保険者の出産及び死亡に関しては、条例又は規約の定めるところにより、出産育児一時金の支給又は葬祭費の支給若しくは葬祭の給付行うものとする。ただし、特別の理由があるときは、その全部又は一部を行わないことができる

② 市町村及び国民健康保険組合は、条例又は規約の定めるところにより、傷病手当金の支給その他の保険給付を行うことができる。 

 

出産育児一時金、葬祭費、葬祭の給付は、「行うものとする」とされていますが、特別の理由があるときは、その全部又は一部を行わないことができる「相対的必要給付」です。

 

②傷病手当金その他の保険給付(出産手当金)は「行うことができる」となっています。行うかどうかや給付の内容は、市町村及び組合が決定できる「任意給付」です。

 

 

では、過去問をどうぞ!

①【H26年出題】※改正による修正あり

 市町村及び国民健康保険組合は、被保険者が療養の給付を受けるために病院又は診療所に移送されたときは、条例又は規約の定めるところにより移送費の支給を行うものとする。ただし、特別の理由があるときは、その全部又は一部を行わないことができる。

 

 

 

 

 

【解答】

①【H26年出題】 ×

 「移送費」は法定給付の絶対的必要給付です。

被保険者が療養の給付を受けるため病院又は診療所に移送されたときは、当該被保険者の属する世帯の世帯主又は組合員に対し、移送費として、厚生労働省令で定めるところにより算定した額を支給します。

 移送費は、必ず行わなければならない「絶対的必要給付」で、給付内容も法令で定められています。

(第54条の4)

 

 

②【H26年出題】※改正による修正あり

 市町村及び国民健康保険組合は、条例又は規約の定めるところにより、傷病手当金の支給を行うことができる

 

 

 

 

【解答】

②【H26年出題】 〇

 傷病手当金は、条例又は規約の定めるところにより行うことができる「任意給付」です。

(第58条第2項)

 

 

③【H26年出題】※改正による修正あり

 市町村及び国民健康保険組合は、被保険者の死亡に関しては、埋葬料又は埋葬費の支給を行わなければならない。

 

 

 

 

 

 

【解答】

③【H26年出題】 ×

 「死亡」に関しては、『「葬祭費の支給又は葬祭の給付」を行うものとする。ただし、特別の理由があるときは、その全部又は一部を行わないことができる。』とされています。 

 「絶対的必要給付」ではなく、「相対的必要給付」です。

 

 

④【R1年出題】

 市町村及び組合は、被保険者の出産及び死亡に関しては、条例又は規約の定めるところにより、出産育児一時金の支給又は葬祭費の支給若しくは葬祭の給付を行うものとする。ただし、特別の理由があるときは、その全部又は一部を行わないことができる。

 

 

 

 

【解答】

④【R1年出題】 〇 

 出産育児一時金の支給又は葬祭費の支給若しくは葬祭の給付は、相対的必要給付です。

(第58条第1項)

 

解説動画はこちらからどうぞ!毎日コツコツYouTubeチャンネル  

https://youtu.be/IU1RCFQ6-p4?si=3kAinKHbg1XHe6L-

社労士受験のあれこれ

過去問から学ぶ 労働に関する一般常識

R6-233 4.16

社労士受験のための 労働契約法 労働者の安全への配慮

過去問から学びましょう。

今日は労働契約法です。

 

 

条文を読んでみましょう。

5条 (労働者の安全への配慮)

 使用者は、労働契約に伴い、労働者がその生命、身体等の安全を確保しつつ労働することができるよう、必要な配慮をするものとする。

 

5条の趣旨は、以下の通りです。

 通常の場合、労働者は、使用者の指定した場所に配置され、使用者の供給する設備、器具等を用いて労働に従事するものであることから、判例において、労働契約の内容として具体的に定めずとも労働契約に伴い信義則上当然に、使用者は、労働者を危険から保護するよう配慮すべき安全配慮義務を負っているものとされているが、これは、民法等の規定からは明らかになっていないところである。

 このため、法第5条において、使用者は当然に安全配慮義務を負うことを規定したものであること。

(平成24.8.10基発08102号より)

 

 

過去問をどうぞ!

①【H30年出題】

 使用者は、労働契約に特段の根拠規定がなくとも、労働契約上の付随的義務として当然に、安全配慮義務を負う。

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

①【H30年出題】 

 法第5条の「労働契約に伴い」の内容です。

(平成24.8.10基発08102)

 

 

②【H28年出題】

 労働契約法第5条は労働者の安全への配慮を求めているが、その内容は一律に定まるものではなく、使用者に特定の措置を求めるものではないが、労働者の職種、労務内容、労務提供場所等の具体的な状況に応じて、必要な配慮をすることが求められる。

 

 

 

 

 

【解答】

②【H28年出題】

 「必要な配慮」の内容です。

 なお、労働安全衛生法をはじめとする労働安全衛生関係法令においては、事業主の講ずべき具体的な措置が規定されているところであり、これらは当然に遵守されなければならないものであること、とされています。

 

 ちなみに、「生命、身体等の安全」には、心身の健康も含まれます。

(平成24.8.10基発08102) 

 

解説動画はこちらからどうぞ!毎日コツコツYouTubeチャンネル  

https://youtu.be/3XYjDtuuNSM?si=T-siAd_wlHGaMdLF

社労士受験のあれこれ

何から覚えればよいでしょう?

R6-232 4.15

社労士受験のための 勉強の手順をお話します

社労士受験を決意しました!

初めて見るテキストは、「なんだか難しい」と感じますよね。

勉強の手順をお話します。

①テキストを読む

②問題を解く・ポイントとコツをつかむ

③再度テキストを読んで、自分のものにする

 

がんばりましょう。

 

YouTubeでお話しています。

 

解説動画はこちらからどうぞ!毎日コツコツYouTubeチャンネル  

https://youtu.be/eQU6NGzSZbU?si=Bj7jyMtXnbwq0g60

社労士受験のあれこれ

過去問から学ぶ 厚生年金保険法

R6-231 4.14

社労士受験のための 遺族厚生年金が支給される条件    

過去問から学びましょう。

今日は厚生年金保険法です。

 

 

遺族厚生年金の支給要件の条文を読んでみましょう。

58条第1

 遺族厚生年金は、被保険者又は被保険者であった者が次の各号のいずれかに該当する場合に、その者の遺族に支給する。ただし、又はに該当する場合にあっては、死亡した者につき、死亡日の前日において、死亡日の属する月の前々月までに国民年金の被保険者期間があり、かつ、当該被保険者期間に係る保険料納付済期間と保険料免除期間とを合算した期間が当該被保険者期間の3分の2に満たないときは、この限りでない。

被保険者(失踪の宣告を受けた被保険者であった者であって、行方不明となった当時被保険者であったものを含む。)が、死亡したとき。

 被保険者であった者が、被保険者の資格を喪失した後に、被保険者であった間に初診日がある傷病により当該初診日から起算して5年を経過する日前に死亡したとき。

 障害等級の1級又は2級に該当する障害の状態にある障害厚生年金の受給権者が、死亡したとき。

 老齢厚生年金の受給権者(保険料納付済期間、保険料免除期間及び合算対象期間を合算した期間が25年以上である者に限る。)又は保険料納付済期間、保険料免除期間及び合算対象期間を合算した期間が25年以上である者が、死亡したとき。

 

<保険料納付要件>

の場合は、「死亡日の前日の保険料納付要件」が問われます。

・原則

 死亡日の属する月の前々月までに国民年金の被保険者期間があり、かつ、当該被保険者期間中に、保険料納付済期間と保険料免除期間とを合算した期間が3分の2以上あること。

・特例

 令和841日前に死亡した場合(死亡日に65歳未満であること)は、死亡日の属する月の前々月までの1年間に滞納期間がないこと。(S60法附則第64条第2項)

 

過去問をどうぞ!

①【H28年出題】

 20歳未満の厚生年金保険の被保険者が死亡した場合、死亡した者によって生計を維持していた一定の遺族に遺族厚生年金が支給される。

 

 

 

 

 

【解答】

①【H28年出題】 〇

 20歳未満でも、「厚生年金保険の被保険者」が死亡した場合は、に該当し、遺族厚生年金の支給条件を満たします。

(第58条第1項第1号)

 

 

②【H28年出題】

 保険料納付要件を満たしている被保険者が行方不明となり、その後失踪の宣告を受けた場合、死亡した者によって生計を維持していた一定の遺族に遺族厚生年金が支給される。

 

 

 

 

【解答】

②【H28年出題】 〇

「厚生年金保険の被保険者が死亡したとき」の被保険者には、「失踪の宣告を受けた被保険者であった者であって、行方不明となった当時被保険者であったもの」も含まれます。

(第58条第1項第1号)

 

 

③【H28年出題】

 保険料納付要件を満たした厚生年金保険の被保険者であった者が被保険者の資格を喪失した後に、被保険者であった間に初診日がある傷病により、当該初診日から起算して5年を経過する日前に死亡した場合、死亡した者によって生計を維持していた一定の遺族に遺族厚生年金が支給される。

 

 

 

 

 

 

【解答】

③【H28年出題】 〇

 初診日に厚生年金保険の被保険者であった者が、資格喪失後にその傷病により、その初診日から起算して5年以内に死亡した場合は、遺族厚生年金の支給要件を満たします。「初診日」から5年以内です。「喪失日」からと間違えないようにしましょう。

(第58条第1項第2号)

 

 

 

④【H28年出題】※改正による修正あり

 国民年金の第1号被保険者期間のみを有していた者が、離婚時みなし被保険者期間を有するに至ったことにより老齢厚生年金の受給権を取得した後に死亡した場合、死亡した者によって生計を維持していた一定の遺族に遺族厚生年金が支給される。なお、設問の者は、保険料納付済期間、保険料免除期間及び合算対象期間を合算した期間が25年以上である。

 

 

 

 

 

【解答】

④【H28年出題】 〇

には、「離婚時みなし被保険者期間を有する者」が含まれます。

 国民年金の第1号被保険者期間しか有していない者でも、離婚時みなし被保険者期間を有することで、老齢厚生年金の受給権が発生します。そのような者が死亡した場合、要件を満たせば、一定の遺族に遺族厚生年金が支給されます。

(第58条第1項第4号、第78条の11

 

解説動画はこちらからどうぞ!毎日コツコツYouTubeチャンネル  

https://youtu.be/KOxqI4_Av4A?si=Ap7SOE3bAV3Oq7Ja

社労士受験のあれこれ

過去問から学ぶ 厚生年金保険法

R6-230 4.13

(厚年)任意適用事業所の認可を受けなければならない事業主     

過去問から学びましょう。

今日は厚生年金保険法です。

 

「任意適用事業所」の認可について条文を読んでみましょう。

6条第3項、4

③ 強制適用事業所以外の事業所の事業主は、厚生労働大臣の認可を受けて、当該事業所を適用事業所とすることができる。

④ 認可を受けようとするときは、当該事業所の事業主は、当該事業所に使用される者(12条(適用除外)に規定する者を除く。)2分の1以上の同意を得て、厚生労働大臣に申請しなければならない。

 

 

「強制適用事業所」と任意適用事業所を整理しましょう。

個人経営

法人

適用業種

非適用業種

業種・人数

問わず

5人以上

5人未満

5人以上

5人未満

強制

任意

任意

任意

強制

 

 なお、令和410月から、常時5人以上の従業員を使用する士業の個人事業所(弁護士、公認会計士その他政令で定める者が法令の規定に基づき行うこととされている法律又は会計に係る業務を行う事業)は、強制適用事業になっています。

 

では、過去問をどうぞ!

①【R1年出題】

 常時5人以上の従業員を使用する個人経営の畜産業者である事業主の事業所は、強制適用事業所となるので、適用事業所となるために厚生労働大臣から任意適用事業所の認可を受ける必要はない。

 

 

 

 

 

【解答】

①【R1年出題】 × 

 「農業、林業、漁業」は、非適用業種ですので、常時5人以上の従業員を使用する個人経営の畜産業者である事業主は、適用事業所となるためには、厚生労働大臣から任意適用事業所の認可を受ける必要があります。

(第6条第3項)

 

 

②【R1年出題】

 個人経営の青果商である事業主の事業所は、常時5人以上の従業員を使用していたため、適用事業所となっていたが、その従業員数が4人になった。この場合、適用事業所として継続するためには、任意適用事業所の認可申請を行う必要がある。

 

 

 

 

 

 

【解答】

②【R1年出題】 ×

 常時5人以上の従業員を使用する個人経営の青果商は強制適用事業所です。従業員数が4人になったとしても、任意適用事業所の認可があったとみなされ、適用事業所の資格は継続します。任意適用事業所の認可申請を行う必要はありません。

(第7条)

 

 

③【H28年出題】

 その事業所を適用事業所にするためには任意適用事業所の認可を受けなければならない事業主はどれか。

ア 常時5人の従業員を使用する、個人経営の旅館の事業主

イ 常時5人の従業員を使用する、個人経営の貨物積み卸し業の事業主

ウ 常時5人の従業員を使用する、個人経営の理容業の事業主

エ 常時使用している船員(船員法第1条に規定する船員)が5人から4人に減少した船舶所有者

オ 常時5人の従業員を使用する、個人経営の学習塾の事業の事業主

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

③【H28年出題】

ア 常時5人の従業員を使用する、個人経営の旅館の事業主について

 「宿泊業、飲食サービス業」は非適用業種です。個人経営の旅館の事業主は、その事業所を適用事業所にするためには任意適用事業所の認可を受けなければなりません。

 

イ 常時5人の従業員を使用する、個人経営の貨物積み卸し業の事業主について

 「貨物積み卸し業」は、適用業種です。常時5人の従業員を使用する、個人経営の貨物積み卸し業の事業所は強制適用事業所ですので、認可は不要です。

 

ウ 常時5人の従業員を使用する、個人経営の理容業の事業主について

 「理容業、美容業」、「娯楽業」は非適用業種です。個人経営の理容業の事業主は、その事業所を適用事業所にするためには任意適用事業所の認可を受けなければなりません。

 

エ 常時使用している船員が5人から4人に減少した船舶所有者について

 「船員法第1条に規定する船員として船舶所有者に使用される者が乗り組む船舶」は厚生年金保険の強制適用事業所です。人数に関係なく強制適用事業所となります。

(法第6条第1項第3号)

 

オ 常時5人の従業員を使用する、個人経営の学習塾の事業の事業主について

 「教育、学習支援業」は適用業種です。常時5人の従業員を使用する、個人経営の学習塾の事業は強制適用事業所ですので、認可は不要です。

 

 

適用事業所にするためには任意適用事業所の認可を受けなければならない事業主は、 アとウです。 

 

解説動画はこちらからどうぞ!毎日コツコツYouTubeチャンネル  

https://youtu.be/fo4HUxpTmpo?si=dX5li6vmZM5irBlf

社労士受験のあれこれ

過去問から学ぶ 国民年金法

R6-229 4.12

申請のあった日以後保険料全額免除期間に算入することができる     

過去問から学びましょう。

今日は国民年金法です。

 

 

「申請全額免除」の条文を読んでみましょう。

90条第1

 次の各号のいずれかに該当する被保険者等から申請があったときは、厚生労働大臣は、その指定する期間(4分の3免除、半額免除期、4分の1免除期間の適用を受ける期間又は学生等である期間若しくは学生等であった期間を除く。)に係る保険料につき、既に納付されたものを除き、これを納付することを要しないものとし、申請のあった日以後、当該保険料に係る期間を保険料全額免除期間(追納が行われた場合にあっては、当該追納に係る期間を除く。)算入することができる。ただし、世帯主又は配偶者のいずれかが次の各号のいずれにも該当しないときは、この限りでない。

1) 当該保険料を納付することを要しないものとすべき月の属する年の前年の所得(1月から6月までの月分の保険料については、前々年の所得とする。)が、その者の扶養親族等の有無及び数に応じて、政令で定める額以下であるとき。

2) 被保険者又は被保険者の属する世帯の他の世帯員が生活保護法による生活扶助以外の扶助その他の援助であって厚生労働省令で定めるものを受けるとき。

3) 地方税法に定める障害者、寡婦その他の同法の規定による市町村民税が課されない者として政令で定める者であって、当該保険料を納付することを要しないものとすべき月の属する年の前年の所得が政令で定める額以下であるとき。

4) 保険料を納付することが著しく困難である場合として天災その他の厚生労働省令で定める事由があるとき。

 

 保険料の全額免除の申請をした場合は、「申請のあった日以後、当該保険料に係る期間を保険料全額免除期間に算入することができる」という部分に注目してください。

 

 

では、過去問をどうぞ!

H28年出題】

 20歳に到達した日から第1号被保険者である者が、資格取得時より保険料を滞納していたが、22歳の誕生月に国民年金保険料の全額免除の申請を行い、その承認を受け、第1号被保険者の資格取得月から当該申請日の属する年の翌年6月までの期間が保険料全額免除期間となった。当該被保険者は21歳6か月のときが初診日となるけがをし、その後障害認定日において当該けがが障害等級2級に該当していた場合、障害基礎年金の受給権が発生する。

 

 

 

 

 

 

【解答】

H28年出題】 ×

 障害基礎年金の受給権は発生しません。初診日の前日の「保険料納付要件」を満たしていないからです。

★保険料が免除される期間は、「厚生労働大臣が指定する期間」です。

 厚生労働大臣が指定する期間は、申請免除の場合、「申請のあった日の属する月の22(納期限から2年を経過した期間を除く。)の月から当該申請のあった日の属する年の翌年6(申請のあった日の属する月が1月から6月までである場合にあっては、申請のあった日の属する年の6)までの期間のうち必要と認める期間」となります。

→遡って保険料の免除を申請することができるのは、保険料の納付期限から2年を経過していない期間です。

★ただし、保険料全額免除期間に算入されるのは、「申請のあった日以後」です

 

★障害基礎年金の保険料納付要件は、「初診日の前日」で判断されます。

 22歳の誕生月に国民年金保険料の全額免除の申請をして、第1号被保険者の資格取得月から当該申請日の属する年の翌年6月までの期間が保険料全額免除期間となったとしても、「保険料全額免除期間」に算入されるのは、申請のあった日以後です。

 初診日の前日の時点では、すべての期間が「滞納」で保険料納付要件を満たしませんので、障害基礎年金の受給権は発生しません。

(法第30条第1項、第90条第1項)

 

解説動画はこちらからどうぞ!毎日コツコツYouTubeチャンネル  

https://youtu.be/VEOB3bK6wsc?si=hpDlNFOmQCKqGMuZ

社労士受験のあれこれ

過去問から学ぶ 国民年金法

R6-228 4.11

社労士受験のための 任意加入被保険者と口座振替納付      

過去問から学びましょう。

今日は国民年金法です。

 

 

 国民年金の任意加入被保険者は、原則として、口座振替で保険料を納付しなければなりません。

 

条文を読んでみましょう。

附則第5条第1項、2(任意加入被保険者)

① 次の各号のいずれかに該当する者(第2号被保険者及び第3号被保険者を除く。)は、厚生労働大臣に申し出て、被保険者となることができる。

1) 日本国内に住所を有する20歳以上60歳未満の者であって、厚生年金保険法に基づく老齢給付等を受けることができるもの(この法律の適用を除外すべき特別の理由がある者として厚生労働省令で定める者を除く。)

2) 日本国内に住所を有する60歳以上65歳未満の者(この法律の適用を除外すべき特別の理由がある者として厚生労働省令で定める者を除く。)

3) 日本国籍を有する者その他政令で定める者であって、日本国内に住所を有しない20歳以上65歳未満のもの

② ①1)又は(2)に該当する者が任意加入の申出を行おうとする場合には、口座振替納付を希望する旨の申出又は口座振替納付によらない正当な事由がある場合として厚生労働省令で定める場合に該当する旨の申出を厚生労働大臣に対してしなければならない。 

 

★ (3)日本国籍を有する者で日本国内に住所を有しない20歳以上65歳未満のものは、口座振替の申出をする必要はありません。

★ 特例による任意加入被保険者も、原則として口座振替で保険料を納付しなければなりません。(H6附則第11条第2項)

 

 

過去問をどうぞ!

①【H22年出題】※改正による修正あり

 日本国内に住所を有する60歳以上65歳未満の者(国民年金法の適用を除外すべき特別の理由がある者として厚生労働省令で定める者を除く。)が、任意加入被保険者となる申出を行おうとする場合には、口座振替納付を希望する旨の申出または口座振替納付によらない正当な事由がある場合として厚生労働省令で定める場合に該当する旨の申出を、厚生労働大臣に対して行わなければならない。

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

①【H22年出題】 〇 

 日本国内に住所を有する者が、任意加入被保険者となる申出を行おうとする場合は、「口座振替納付を希望する旨の申出」または「口座振替納付によらない正当な事由がある場合として厚生労働省令で定める場合に該当する旨の申出」が必要です。

(附則第5条第2項)

 

 

②【H28年出題】

 日本国内に住所を有する者が任意加入の申出を行おうとする場合は、原則として、保険料は口座振替納付により納付しなければならないが、任意加入被保険者の資格を喪失するまでの期間の保険料を前納する場合には、口座振替納付によらないことができる。

 

 

 

 

 

【解答】

②【H28年出題】 〇 

日本国内に住所を有する任意加入被保険者は口座振替納付が原則ですが、任意加入被保険者の資格を喪失するまでの期間の保険料を前納する場合には、口座振替納付によらないことができます。

(則第2条の2第2号)

 

 

 

③【H21年出題】

 国民年金法の規定によると、日本国籍を有する者であって日本国内に住所を有しない60歳以上65歳未満のものが任意加入の申出をする場合には、正当な事由がある場合を除き、口座振替納付を希望する旨の申出を厚生労働大臣に対してしなければならない

 

 

 

 

 

【解答】

③【H21年出題】 × 

 日本国籍を有する者であって日本国内に住所を有しない者(海外に在住している場合)は、口座振替納付を希望する旨の申出は不要です。

(附則第5条第2項)

 

 

④【R2年出題】

60歳から任意加入被保険者として保険料を口座振替で納付してきた65歳の者(昭和3042日生まれ)は、65歳に達した日において、老齢基礎年金の受給資格要件を満たしていない場合、65歳に達した日に特例による任意加入被保険者の加入申出があったものとみなされ、引き続き保険料を口座振替で納付することができ、付加保険料についても申出をし、口座振替で納付することができる。

 

 

 

 

【解答】

④【R2年出題】 × 

 特例による任意加入被保険者は付加保険料を納付できないので、誤りです。

 なお、任意加入被保険者(昭和4041日以前に生まれた者に限る)が、65歳に達した日に、老齢基礎年金の受給資格要件を満たしていない場合は、65歳に達した日に特例による任意加入被保険者の加入申出があったものとみなされます。

H16附則第23条)

 

解説動画はこちらからどうぞ!毎日コツコツYouTubeチャンネル  

https://youtu.be/6VrjeA1KCwA?si=O8HhyGPcuOOaesUs

社労士受験のあれこれ

過去問から学ぶ 健康保険法

R6-227 4.10

社労士受験のための 傷病手当金の待期期間      

過去問から学びましょう。

今日は健康保険法です。

 

 

 傷病手当金の待期期間をみていきましょう。

 

まず、条文を読んでみましょう。

99条第1

 被保険者(任意継続被保険者を除く。)が療養のため労務に服することができないときは、その労務に服することができなくなった日から起算して3日を経過した日から労務に服することができない期間、傷病手当金を支給する。

 

 傷病手当金は、労務に服することができなくなった日から起算して3日を経過した日から支給されます。

 傷病手当金が支給されない最初の3日間を「待期」といいます。待期の完成は、傷病手当金が支給される条件の一つです。

 

 

では、過去問をどうぞ!

①【H28年出題】

 傷病手当金の支給要件として継続した3日間の待期期間を要するが、土曜日及び日曜日を所定の休日とする会社に勤務する従業員が、金曜日から労務不能となり、初めて傷病手当金を請求する場合、その金曜日と翌週の月曜日及び火曜日の3日間で待期期間が完成するのではなく、金曜日とその翌日の土曜日、翌々日の日曜日の連続した3日間で待期期間が完成する。

 

 

 

 

 

 

【解答】

①【H28年出題】 〇 

 労務に服することができない状態が3日間連続していれば、待期は完成します。

所定休日

所定休日

労務不能

労務不能

労務不能

労務不能

労務不能

 所定休日も通算されますので、金曜日とその翌日の土曜日、翌々日の日曜日の連続した3日間で待期期間が完成します。

S32.1.31保発2の2)

 

 

②【H28年出題】

 引き続き1年以上被保険者(任意継続被保険者、特例退職被保険者又は共済組合の組合員である被保険者を除く。)であった者が傷病により労務不能となり、当該労務不能となった日から3日目に退職した場合には、資格喪失後の継続給付として傷病手当金の支給を受けることはできない。

 

 

 

 

 

 

【解答】

②【H28年出題】 〇 

 資格喪失日前に労務不能の日が3日間継続しているのみでは、資格喪失後の継続給付としての傷病手当金は支給されません。

 傷病手当金は、4日目以後に支給されるので、3日目に退職した場合は資格喪失の際に、傷病手当金を受けられる状態になっていないからです。

(第104条、S32.1.31保発2の2)

 

 

③【H28年出題】

 被保険者が就業中の午後4時頃になって虫垂炎を発症し、そのまま入院した場合、その翌日が傷病手当金の待期期間の起算日となり、当該起算日以後の3日間連続して労務不能であれば待期期間を満たすことになる。

 

 

 

 

 

 

【解答】

③【H28年出題】 ×

 待期期間は、「労務不能になった日」から起算します。ただし、「業務終了後」に労務不能になった場合は、翌日から起算します。

 問題文は、就業中に労務不能になっていますので、「入院した日の翌日」ではなく、「入院した日」が待期期間の起算日となります。

S5.10.13保発52

 

解説動画はこちらからどうぞ!毎日コツコツYouTubeチャンネル  

https://youtu.be/5201947kyMY?si=rhxeOnlI3wtES6sN

社労士受験のあれこれ

過去問から学ぶ 労働保険徴収法

R6-226 4.9

労働保険事務組合に労働保険事務の処理を委託できる事業主の範囲      

過去問から学びましょう。

今日は労働保険徴収法です。

 

 

 労働保険事務組合は、中小事業主から委託を受けて、事業主の代理人として労働保険事務を処理します。

 労働保険事務組合に労働保険事務の処理を委託できる「中小事業主」の範囲を確認しましょう。

 

 

★労働保険事務組合に労働保険事務の処理を委託できる事業主 

・ 労働保険徴収法第33条第1項に規定する事業主の団体の構成員又は連合団体を構成する団体の構成員である事業主

・ 団体の構成員又はその連合団体を構成する団体の構成員である事業主以外の事業主であって、当該事業主に係る労働保険事務の処理を当該事業主の団体又はその連合団体に委託することが必要であると認められるもの

(第33条第1項則第62条第1項)

 

 

★委託できる事業主の規模

・ 金融業、保険業、不動産業、小売業を主たる事業とする事業主

     →常時50人以下の労働者を使用する事業主

・ 卸売業、サービス業を主たる事業とする事業主

     →常時100人以下の労働者を使用する事業主

・ 上記以外の事業主

     →常時300人以下の労働者を使用する事業主

(則第62条第2項)

※常時使用する労働者の人数は、事業場単位ではなく、「企業単位」で算定します。

 

 

 

では、過去問をどうぞ!

①【R5年出題】(労災)

 労働保険事務組合の主たる事務所が所在する都道府県に主たる事務所を持つ事業の事業主のほか、他の都道府県に主たる事務所を持つ事業の事業主についても、当該労働保険事務組合に労働保険事務を委託することができる。

 

 

 

 

 

 

【解答】

①【R5年出題】(労災) 〇 

 労働保険事務組合に労働保険事務を委託できる事業主の地域的範囲の制限はありません。

 労働保険事務組合の主たる事務所が所在する都道府県に主たる事務所を持つ事業の事業主だけでなく、他の都道府県に主たる事務所を持つ事業の事業主についても、委託できます。

(第33条)

 

 

②【R1年出題】(雇用)

 金融業を主たる事業とする事業主であり、常時使用する労働者が50人を超える場合、労働保険事務組合に労働保険事務の処理を委託することはできない。

 

 

 

 

 

 

【解答】

②【R1年出題】(雇用) 〇 

 金融業を主たる事業とする事業主は、常時使用する労働者が50人以下の場合は、労働保険事務組合に労働保険事務の処理を委託することができます。

(則第62条第2項)

 委託できる事業主の規模はしっかりおぼえましょう。

金融業、保険業、不動産業、小売業

常時50人以下

卸売業、サービス業

常時100人以下

その他

常時300人以下

 

 

 

③【R5年出題】(労災)

 清掃業を主たる事業とする事業主は、その使用する労働者数が臨時に増加し一時的に300人を超えることとなった場合でも、常態として300人以下であれば労働保険事務の処理を労働保険事務組合に委託することができる。

 

 

 

 

 

【解答】

③【R5年出題】(労災) 〇

 使用する労働者数が臨時に増加し一時的に300人、100人、50人を超えることとなった場合でも、常態として300人、100人、50以下ならば、労働保険事務組合に委託することができます。

(参照 労働保険事務組合事務処理手引)

 

 

 

④【R3年出題】(雇用)

 労働保険徴収法第33条第1項に規定する事業主の団体の構成員又はその連合団体を構成する団体の構成員である事業主以外の事業主であっても、労働保険事務の処理を委託することが必要であると認められる事業主は、労働保険事務組合に労働保険事務の処理を委託することができる。

 

 

 

 

 

【解答】

④【R3年出題】(雇用) 〇 

 事業主の団体の構成員又はその連合団体を構成する団体の構成員である事業主以外の事業主でも、労働保険事務の処理を委託することが必要であると認められる事業主は、委託することができます。

(則第62条)

 

解説動画はこちらからどうぞ!毎日コツコツYouTubeチャンネル  

https://youtu.be/PD-FfIC8Nk4?si=WW1J-R6lqs6MxmfU

社労士受験のあれこれ

私が社会保険労務士になるまでのお話

R6-225 4.8

社会保険労務士との出会いから合格まで      

私が社会保険労務士試験に合格するまでのお話です。 平成7年合格ですので、ちょっと(かなり?)前のお話ですが、何かの参考になれば。

 

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社労士受験のあれこれ

過去問から学ぶ 雇用保険法

R6-224 R6.4.7

社労士受験のための 受給期間中に再就職して再び離職した場合      

過去問から学びましょう。

今日は雇用保険法です。

 

 「受給期間」とは、基本手当を受けることができる有効期間です。受給期間内に再就職・再離職し新しい基本手当の受給資格ができた場合をみていきます。

 

 

条文を読んでみましょう。

20条第3

 受給資格を有する者が、受給期間内に新たに受給資格、高年齢受給資格又は特例受給資格を取得したときは、その取得した日以後においては、前の受給資格に基づく基本手当は、支給しない

 

★新しい受給資格ができた場合は、新しい受給資格が優先されます。前の受給資格に基づく基本手当は、受給期間内であっても支給されなくなります。

 

 

では、過去問をどうぞ!

①【H28年出題】

 受給資格者が、受給期間内に再就職して再び離職した場合に、当該再離職によって新たな受給資格を取得したときは、前の受給資格に係る受給期間内であれば、前の受給資格に基づく基本手当の残日数分を受給することができる。

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

①【H28年出題】 × 

受給期間内に再就職して再び離職し、再離職によって新たな受給資格を取得したときは、前の受給資格に係る受給期間は消滅します。再離職の日の翌日から新しい受給期間が始まりますので、前の受給資格に基づく基本手当は受給できません。

★ちなみに、受給期間内に再就職して再び離職した場合に、当該再離職で受給資格を取得できなかったときは、前の受給資格に係る受給期間内であれば、前の受給資格に基づく基本手当の残日数分を受給することができます。

(行政手引50251

 

 

 

②【H21年出題】

 受給資格者がその受給期間内に再就職して再び離職した場合に、当該離職によって高年齢受給資格を取得したときは、前の受給資格に係る受給期間内であっても、その受給資格に係る基本手当の残日数分を受給することはできない。

 

 

 

 

 

【解答】

②【H21年出題】 〇 

 ①と同じ趣旨の問題です。

(行政手引50251

 

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社労士受験のあれこれ

過去問から学ぶ 雇用保険法

R6-223 R6.4.6

社労士受験のための 受給期間の原則       

過去問から学びましょう。

今日は雇用保険法です。

 

 「受給期間」とは、基本手当を受けることができる有効期間です。基本手当は受給期間内に受けなければなりませんが、一定の場合は、受給期間を延長することができます。

 

 では、「受給期間」について条文を読んでみましょう。

20条第1

 基本手当は、この法律に別段の定めがある場合を除き、次の各号に掲げる受給資格者の区分に応じ、当該各号に定める期間(当該期間内に妊娠、出産、育児その他厚生労働省令で定める理由により引き続き30日以上職業に就くことができない者が、厚生労働省令で定めるところにより公共職業安定所長にその旨を申し出た場合には、当該理由により職業に就くことができない日数を加算するものとし、その加算された期間が4年を超えるときは、4年とする。)内の失業している日について、所定給付日数に相当する日数分を限度として支給する。

1) (2)及び(3)に掲げる受給資格者以外の受給資格者

→ 当該基本手当の受給資格に係る離職の日(以下「基準日」という。)の翌日から起算して1年

2) 就職困難者のうち基準日において45歳以上65歳未満で算定基礎期間が1年以上の受給資格者

→ 基準日の翌日から起算して1年に60日を加えた期間

3) 特定受給資格者のうち基準日において45歳以上60歳未満で、算定基礎期間が20年以上である者

→ 基準日の翌日から起算して1年に30日を加えた期間

 

 受給期間は原則として離職日の翌日から起算して1年間です。

ただし、(2)所定給付日数が360日の場合は、「1年+60日」、(3)所定給付日数が330日の場合は、「1年+30日」です。

 

 

では、過去問をどうぞ!

①【H28年出題】

 雇用保険法第22条第2項第1号に定める45歳以上65歳未満である就職が困難な者(算定基礎期間が1年未満の者は除く。)の受給期間は、同法第20条第1項第1号に定める基準日の翌日から起算して1年に60日を加えた期間である。

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

①【H28年出題】 〇 

45歳以上65歳未満・就職が困難な者・算定基礎期間が1年以上の場合、所定給付日数は360日、受給期間は基準日の翌日から起算して1年に60日を加えた期間です。

(法第20条第1項第2号)

 

 

 

 

②【H26年出題】

 基本手当の受給資格に係る離職の日において55歳であって算定基礎期間が25年である者が特定受給資格者である場合、基本手当の受給期間は基準日の翌日から起算して1年に30日を加えた期間となる。

 

 

 

 

 

 

【解答】

②【H26年出題】 〇 

55歳・算定基礎期間が25年・特定受給資格者の場合、所定給付日数は330日、受給期間は基準日の翌日から起算して1年に30日を加えた期間です。

(法第20条第1項第3号)

 

 

 

③【H22年選択式】

 63歳で定年に達したことにより離職した受給資格者の場合、その離職に係る基本手当は、原則として、当該離職の日の翌日から起算して< A >の期間内における  < B >について、所定給付日数に相当する日数分を限度として支給される。当該受給資格者が上記期間内に疾病により引き続き30日以上職業に就くことができず、厚生労働省令で定めるところにより公共職業安定所長にその旨を申し出た場合には、   < A >に当該理由により職業に就くことができない日数が加算されるが、その加算された合計の期間が< C >を超えるときは、< C >が上限となる。

 なお、本問の受給資格者は雇用保険法第22条第2項に規定する「厚生労働省令で定める理由により就職が困難なもの」に当たらず、また、上記疾病については傷病手当の支給を受ける場合を除くものとする。

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

③【H22年選択式】

A 1年

B 失業している日

C 4年

(第20条第1項第1号)

 

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社労士受験のあれこれ

過去問から学ぶ 雇用保険法

R6-222 4.5

社労士受験のための 離職理由による基本手当の給付制限 

過去問から学びましょう。

今日は雇用保険法です。

 

 

 離職理由による給付制限について条文を読んでみましょう。

33条第1

 被保険者が自己の責めに帰すべき重大な理由によって解雇され、又は正当な理由がなく自己の都合によって退職した場合には、待期期間の満了後1か月以上3か月以内の間で公共職業安定所長の定める期間は、基本手当を支給しない。ただし、公共職業安定所長の指示した公共職業訓練等を受ける期間及び当該公共職業訓練等を受け終わった日後の期間については、この限りでない。

 

 

 給付制限が行われるのは、離職理由が、「自己の責めに帰すべき重大な理由によって解雇された場合」、「正当な理由がなく自己の都合によって退職した場合」です。

 

 

さっそく過去問をどうぞ!

①【H28年出題】

 自己の責に帰すべき重大な理由によって解雇された場合は、待期の満了の日の翌日から起算して1か月以上3か月以内の間、基本手当は支給されないが、この間についても失業の認定を行わなければならない。

 

 

 

 

 

 

【解答】

①【H28年出題】 ×

 離職理由による給付制限期間中は、基本手当は支給されませんので、この間については、「失業の認定を行う必要はない」とされています。

(行政手引52205

 

 

 

 

 

②【H26年出題】

 上司、同僚等から故意の排斥又は著しい冷遇若しくは嫌がらせを受けたことにより退職した場合は、自己の都合によって退職した場合であっても、正当な理由があるためこれを理由とする給付制限は行われない。

 

 

 

 

 

 

【解答】

②【H26年出題】 〇 

 正当な理由があるので、離職理由による給付制限は行われません。

(行政手引52203

 

 

③【H29年出題】

 従業員として当然守らなければならない事業所の機密を漏らしたことによって解雇された場合、自己の責に帰すべき重大な理由による解雇として給付制限を受ける。

 

 

 

 

 

 

【解答】

③【H29年出題】 〇 

 事業所の機密を漏らしたことによって解雇されることは、自己の責に帰すべき重大な理由による解雇となり、給付制限を受けます。

(行政手引52203

 

 

④【H26年出題】

 被保険者が自己の責めに帰すべき重大な理由によって解雇された場合であっても、公共職業安定所長の指示した公共職業訓練の受講開始日以後は、他の要件を満たす限り基本手当が支給される。

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

④【H26年出題】 〇 

 第33条第1項で、「ただし、公共職業安定所長の指示した公共職業訓練等を受ける期間及び当該公共職業訓練等を受け終わった日後の期間については、この限りでない(給付制限が行われない)。」とされていますので、公共職業安定所長の指示した公共職業訓練の受講開始日以後は、給付制限は行われません。他の要件を満たす限り基本手当が支給されます。

(行政手引522053

 

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社労士受験のあれこれ

過去問から学ぶ 労災保険法

R6-221 4.4

社労士受験のための 労災 未支給の保険給付の請求

過去問から学びましょう。

今日は労災保険法です。

 

 

未支給の保険給付について条文を読んでみましょう。

11条 

① 労災保険法に基づく保険給付を受ける権利を有する者が死亡した場合において、その死亡した者に支給すべき保険給付でまだその者に支給しなかったものがあるときは、その者の配偶者(婚姻の届出をしていないが、事実上婚姻関係と同様の事情にあった者を含む。)子、父母、孫、祖父母又は兄弟姉妹であって、その者の死亡の当時その者と生計を同じくしていたもの(遺族補償年金については当該遺族補償年金を受けることができる他の遺族複数事業労働者遺族年金については当該複数事業労働者遺族年金を受けることができる他の遺族遺族年金については当該遺族年金を受けることができる他の遺族)は、自己の名で、その未支給の保険給付の支給を請求することができる。

② 死亡した者が死亡前にその保険給付を請求していなかったときは、①に規定する者は、自己の名で、その保険給付を請求することができる。

③ 未支給の保険給付を受けるべき者の順位は、①に規定する順序(遺族補償年金については第16条の2第3項に、複数事業労働者遺族年金については第20条の6第3項において準用する第16条の2第3項に、遺族年金については第22条の4第3項において準用する第16条の2第3項に規定する順序)による。

④ 未支給の保険給付を受けるべき同順位者が2人以上あるときは、その1人がした請求は、全員のためその全額につきしたものとみなし、その1人に対してした支給は、全員に対してしたものとみなす。

 

★ 遺族補償年金、複数事業労働者遺族年金、遺族年金については、転給があるため、未支給の保険給付を請求できる遺族の範囲が違います。

★ 保険給付の請求をしていない者が死亡した場合は、①に規定する者が、自己の名で保険給付を請求できます。

★ 「年金」の受給権者が死亡した場合は、必ず未支給年金が発生します。年金は死亡した月まで支給され、「後払い」だからです。

 

 

では、過去問をどうぞ!

 

①【R2年出題】※改正による修正あり

 労災保険法に基づく保険給付を受ける権利を有する者が死亡した場合において、その死亡した者に支給すべき保険給付でまだその者に支給しなかったものがあるときは、その者の配偶者(婚姻の届出をしていないが、事実上婚姻関係と同様の事情にあった者を含む。)、子、父母、孫、祖父母又は兄弟姉妹であって、その者の死亡の当時その者と生計を同じくしていたもの(遺族補償年金については当該遺族補償年金を受けることができる他の遺族、複数事業労働者遺族年金については当該複数事業労働者遺族年金を受けることができる他の遺族、遺族年金については当該遺族年金を受けることができる他の遺族)は、自己の名で、その未支給の保険給付の支給を請求することができる。

 

 

 

 

 

 

【解答】

①【R2年出題】 〇

★ 未支給の保険給付を請求することができるのは、その者の配偶者、子、父母、孫、祖父母、兄弟姉妹で、その者の死亡の当時その者と生計を同じくしていたものです。

★ 遺族補償年金については、未支給の遺族補償年金を請求できるのは、当該遺族補償年金を受けることができる他の遺族です(複数事業労働者遺族年金、遺族年金も同じです。)。

(第11条第1項)

 

 

 

②【H30年出題】

 労災保険法に基づく遺族補償年金を受ける権利を有する者が死亡した場合において、その死亡した者に支給すべき遺族補償年金でまだその者に支給しなかったものがあるときは、当該遺族補償年金を受けることができる他の遺族は、自己の名で、その未支給の遺族補償年金の支給を請求することができる。

 

 

 

 

 

【解答】

②【H30年出題】 〇 

 例えば、遺族補償年金を受ける権利を有する者が420日に死亡した場合、4月分が未支給になります。未支給の遺族補償年金は、「当該遺族補償年金を受けることができる他の遺族」が、自己の名で、請求できます。

(第11条第1項)

 

 

③【H30年出題】

 労災保険法に基づく遺族補償年金を受ける権利を有する者が死亡した場合において、その死亡した者が死亡前にその遺族補償年金を請求していなかったときは、当該遺族補償年金を受けることができる他の遺族は、自己の名で、その遺族補償年金を請求することができる。

 

 

 

 

 

 

【解答】

③【H30年出題】 〇 

 遺族補償年金を受ける権利を有する者が死亡した場合で、「その死亡した者が死亡前にその遺族補償年金を請求していなかった」ときは、「当該遺族補償年金を受けることができる他の遺族」が、自己の名で、その遺族補償年金を請求することができます。

(第11条第2項)

 

 

④【H30年出題】

 労災保険法に基づく保険給付を受ける権利を有する者が死亡し、その者が死亡前にその保険給付を請求していなかった場合、未支給の保険給付を受けるべき同順位者が2人以上あるときは、その1人がした請求は、全員のためその全額につきしたものとみなし、その1人に対してした支給は、全員に対してしたものとみなす。

 

 

 

 

 

【解答】

④【H30年出題】 〇

 手続を簡素化するための規定です。未支給の保険給付を受けるべき同順位者が2人以上あるときは、その1人(代表者)がした請求は、全員のためその全額につきしたものとみなし、その1人(代表者)に対してした支給は、全員に対してしたものとみなされます。

(第11条第4項) 

 

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社労士受験のあれこれ

過去問から学ぶ 労働安全衛生法

R6-220 4.3

社労士受験のための 衛生委員会の設置

過去問から学びましょう。

今日は労働安全衛生法です。

 

 

条文を読んでみましょう。

18条第1項~3項、令第9条 (衛生委員会)

① 事業者は、常時50人以上の労働者を使用する事業場ごとに、次の事項を調査審議させ、事業者に対し意見を述べさせるため衛生委員会を設けなければならない。

1) 労働者の健康障害を防止するための基本となるべき対策に関すること。

2) 労働者の健康の保持増進を図るための基本となるべき対策に関すること。

3) 労働災害の原因及び再発防止対策で、衛生に係るものに関すること。

4) 前3号に掲げるもののほか、労働者の健康障害の防止及び健康の保持増進に関する重要事項

② 衛生委員会の委員は、次の者をもって構成する。ただし、第1号の者である委員は、1人とする。

1) 総括安全衛生管理者又は総括安全衛生管理者以外の者で当該事業場においてその事業の実施を統括管理するもの若しくはこれに準ずる者のうちから事業者が指名した者

2) 衛生管理者のうちから事業者が指名した者

3) 産業医のうちから事業者が指名した者

4) 当該事業場の労働者で、衛生に関し経験を有するもののうちから事業者が指名した者

③ 事業者は、当該事業場の労働者で、作業環境測定を実施している作業環境測定士であるものを衛生委員会の委員として指名することができる

 

ポイント!

★衛生委員会は、全業種の常時50人以上の労働者を使用する事業場ごとに設置義務があります。

1)の委員が、委員会の議長となります。(第17条第4項)

「(1)委員会の議長となる委員以外」の委員の半数については、当該事業場に労働者の過半数で組織する労働組合があるときにおいてはその労働組合、労働者の過半数で組織する労働組合がないときにおいては労働者の過半数を代表する者の推薦に基づき指名しなければなりません。 (第17条第4項)

 

過去問をどうぞ!

①【R4年出題】

 衛生委員会は、企業全体で常時50人以上の労働者を使用する企業において、当該企業全体を統括管理する事業場に設置しなければならないとされている。

 

 

 

 

 

【解答】

①【R4年出題】 × 

 衛生委員会は、「常時50人以上の労働者を使用する事業場ごと」に設置しなければなりません。

 「企業全体で常時50人以上」ではありませんし、「企業全体を統括管理する事業場」だけでもありません。

(第18条第1項、令第9条)

 

 

②【H21年出題】

 安全委員会を設けなければならない事業場においては、衛生委員会を設けなければならない。

 

 

 

 

 

【解答】

②【H21年出題】 〇 

 安全委員会は、安全管理者を選任しなければならない業種で、区分に応じて常時50人以上又は常時100人以上の労働者を使用する事業場ごとに設置義務があります。

 衛生委員会は、「全業種」で常時50人以上の労働者を使用する事業場ごとに設置義務があります。そのため、安全委員会を設けなければならない事業場では、衛生委員会も設けなければなりません。

(法第17条、18条、令第8条、第9条)

 

 

③【H26年出題】

 事業者が労働安全衛生法第17条の規定により安全委員会を設置しなければならない場合、事業者は、当該事業場の労働者の過半数で組織する労働組合との間における労働協約に別段の定めがあるときを除き、その委員の半数については、当該事業場に労働者の過半数で組織する労働組合があるときにおいてはその労働組合、労働者の過半数で組織する労働組合がないときにおいては労働者の過半数を代表する者の推薦に基づき指名しなければならない。

 

 

 

 

 

 

【解答】

③【H26年出題】 × 

 推薦に基づき指名しなければならないのは、「その委員の半数」ではなく、「委員会の議長となる委員以外」の委員の半数です。

 この規定は、衛生委員会にも準用されます。

(法第174項、第18条第4項)

 

 

 

④【H12年出題】

 事業者は、当該事業場の労働者で、作業環境測定を実施している作業環境測定士であるものを衛生委員会の委員として指名することができる。

 

 

 

 

 

【解答】

④【H12年出題】 〇 

 作業環境測定士は、衛生委員会の委員として「指名することができる」と任意になっている点がポイントです。

(法第18条第3項)

 

 

⑤【R4年出題】

 事業者は、安全衛生委員会を構成する委員には、安全管理者及び衛生管理者のうちから指名する者を加える必要があるが、産業医を委員とすることについては努力義務とされている。

 

 

 

 

 

【解答】

⑤【R4年出題】 × 

 衛生委員会のメンバーには、必ず「産業医」を入れなければなりません。安全衛生委員会も同じです。

(法第18条第2項)

 

 

⑥【H16年出題】

 事業者は、当該事業場に設置されている衛生委員会の委員として、原則として、当該事業場の産業医を指名しなければならないこととされているが、当該産業医が嘱託の場合には、必ずしも指名することを要しない。

 

 

 

 

【解答】

⑥【H16年出題】 × 

 産業医は必ず衛生委員会の委員として指名しなければなりません。産業医は専属の産業医に限られませんので、嘱託の場合でも指名が必要です。

(昭63.9.16基発第601号の1

 

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社労士受験のあれこれ

過去問から学ぶ 労働基準法

R6-219

R6.4.2 休業手当の重要ポイント

過去問から学びましょう。

今日は労働基準法です。

 

休業手当について条文を読んでみましょう。

26条 (休業手当)

使用者の責に帰すべき事由による休業の場合においては、使用者は、休業期間中当該労働者に、その平均賃金の100分の60以上の手当を支払わなければならない。

 

 

さっそく過去問をどうぞ!

H27年出題】

 労働基準法第26条に定める休業手当に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

 なお、当該労働者の労働条件は次のとおりとする。

  所定労働日:毎週月曜日から金曜日

  所定休日:毎週土曜日及び日曜日

  所定労働時間:1日8時間

  賃金:日給15,000

  計算された平均賃金:10,000

 

問題①

 使用者の責に帰すべき事由によって、水曜日から次の週の火曜日まで1週間休業させた場合、使用者は、7日分の休業手当を支払わなければならない。

 

 

 

 

 

【解答】

問題① × 

★テーマ    休日に休業手当の支給義務はない

 就業規則や労働協約で「休日」と定められている日には、休業手当を支給する義務がありません。問題文の場合は、土日が休日ですので、使用者は、5日分の休業手当を支払わなければなりません。

(昭24.3.22基収4077号)

 

 

 

問題②

 使用者の責に帰すべき事由により労働時間が4時間に短縮されたが、その日の賃金として7,500円の支払がなされると、この場合にあっては、使用者は、その賃金の支払に加えて休業手当を支払わなくても違法とならない。

 

 

 

 

 

 

【解答】

問題② 〇

★ テーマ  休業期間が一労働日に満たない場合の休業手当の額

 現実に就労した時間に対して支払われる賃金が平均賃金の100分の60に相当する金額に満たない場合には、その差額を支払わなければなりません。

 問題文は、所定労働時間が4時間に短縮され、現実に就労した時間に対して7,500円の支払がなされています。平均賃金10,000円の100分の60以上ですので、賃金の支払に加えて休業手当を支払わなくても違法となりません。

(昭27.8.7基収3445号)

 

 

問題③

 就業規則の定めに則り、日曜日の休日を事業の都合によってあらかじめ振り替えて水曜日とした場合、当該水曜日に休ませても使用者に休業手当を支払う義務は生じない。

 

 

 

 

 

 

【解答】

問題③ 〇

★ テーマ  休日に休業手当の支給義務はない

 日曜日の休日をあらかじめ振り替えて水曜日とした場合、水曜日は休日になりますので、休業手当を支払う義務は生じません。

(昭24.3.22基収4077号)

 

 

問題④

 休業手当の支払義務の対象となる「休業」とは、労働者が労働契約に従って労働の用意をなし、しかも労働の意思をもっているにもかかわらず、その給付の実現が拒否され、又は不可能となった場合をいうから、この「休業」には、事業の全部又は一部が停止される場合にとどまらず、使用者が特定の労働者に対して、その意思に反して、就業を拒否する場合も含まれる。

 

 

 

 

 

 

【解答】

問題④ 〇

★テーマ  「休業」の定義

 「休業」には、事業の全部又は一部が停止される場合にとどまらず、使用者が特定の労働者に対して、その意思に反して、就業を拒否する場合も含まれます。

 

 

 

問題⑤

 休電による休業については、原則として労働基準法第26条の使用者の責に帰すべき事由による休業に該当しない。

 

 

 

 

 

 

【解答】

問題⑤ 〇

★テーマ  休電による休業には原則として休業手当の支払義務はない

 休電による休業は、原則として使用者の責に帰すべき事由による休業に該当しないので、休業手当を支払わなくても第26条違反になりません。

(昭26.10.11基発696号)

 

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社労士受験のあれこれ

過去問から学ぶ 社会保険に関する一般常識

R6-218

R6.4.1 国民健康保険法の保険者

過去問から学びましょう。

今日は国民健康保険法です。

 

条文を読んでみましょう。

3条 (保険者)

① 都道府県は、当該都道府県内の市町村(特別区を含む。)とともに、この法律の定めるところにより、国民健康保険を行うものとする。

② 国民健康保険組合は、この法律の定めるところにより、国民健康保険を行うことができる。

 

4条 (国、都道府県及び市町村の責務)

① は、国民健康保険事業の運営が健全に行われるよう必要な各般の措置を講ずるとともに、第1条に規定する目的の達成に資するため、保健、医療及び福祉に関する施策その他の関連施策を積極的に推進するものとする。

② 都道府県は、安定的な財政運営、市町村の国民健康保険事業の効率的な実施の確保その他の都道府県及び当該都道府県内の市町村の国民健康保険事業の健全な運営について中心的な役割を果たすものとする。

③ 市町村は、被保険者の資格の取得及び喪失に関する事項、国民健康保険の保険料(地方税法の規定による国民健康保険税を含む。)の徴収、保健事業の実施その他の国民健康保険事業を適切に実施するものとする。

④ 都道府県及び市町村は、前2項の責務を果たすため、保健医療サービス及び福祉サービスに関する施策その他の関連施策との有機的な連携を図るものとする。

⑤ 都道府県は、第2項及び前項に規定するもののほか、国民健康保険事業の運営が適切かつ円滑に行われるよう、国民健康保険組合その他の関係者に対し、必要な指導及び助言を行うものとする。

 

 

過去問をどうぞ!

①【R4年出題】

 国民健康保険組合を設立しようとするときは、主たる事務所の所在地の都道府県知事の認可を受けなければならない。当該認可の申請は、10人以上の発起人が規約を作成し、組合員となるべき者100人以上の同意を得て行うものとされている。

 

 

 

 

 

 

【解答】

①【R4年出題】 × 

・国民健康保険組合の設立には、「都道府県知事の認可」を受けなければなりません。この部分は正しいです。

・認可の申請は、10人ではなく「15人」以上の発起人が規約を作成し、組合員となるべき者100人ではなく「300人」以上の同意を得て行うものとされています。

(第17条第1項、2項)

 

 

②【R1年選択式】

 国民健康保険法第4条第2項の規定によると、都道府県は、< A >、市町村の国民健康保険事業の効率的な実施の確保その他の都道府県及び当該都道府県内の市町村の国民健康保険事業の健全な運営について中心的な役割を果たすものとされている。

(選択肢)

①安定的な財政運営   ②国民健康保険の運営方針の策定

③事務の標準化及び広域化の促進   ④地域住民との身近な関係性の構築

 

 

 

 

 

 

【解答】

②【R1年選択式】

A ①安定的な財政運営

 

 

 

③【R3年出題】

 都道府県が当該都道府県内の市町村(特別区を含む。)とともに行う国民健康保険の被保険者は、都道府県の区域内に住所を有するに至った日の翌日又は国民健康保険法第6条各号のいずれにも該当しなくなった日の翌日から、その資格を取得する。

 

 

 

 

 

 

【解答】

③【R3年出題】 × 

 都道府県等が行う国民健康保険の被保険者は、都道府県の区域内に住所を有するに至った「日」又は第6条各号(適用除外規定)のいずれにも該当しなくなった「日」から、その資格を取得します。「翌日」ではありません。

(第7条)

 

 

 

④【R3年出題】

 生活保護法による保護を受けている世帯に属する者は、都道府県等が行う国民健康保険の被保険者となる。

 

 

 

 

 

 

【解答】

④【R3年出題】 ×

 生活保護法による保護を受けている世帯(その保護を停止されている世帯を除く。)に属する者は、適用除外です。被保険者になりません。

(第6条第9号)

 

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社労士受験のあれこれ

過去問から学ぶ 労働に関する一般常識

R6-217

R6.3.31 労働組合法の「労働者」

過去問から学びましょう。

今日は労働組合法です。

 

 

労働組合法の「労働者」の定義を条文で読んでみましょう。

第3条 

 この法律で「労働者」とは、職業の種類を問わず、賃金、給料その他これに準ずる収入によって生活する者をいう。

 

 

通達を確認しましょう。

 本条にいう「労働者」とは他人との間に使用従属の関係に立って労務に服し、報酬を受けて生活する者をいうのであって、現に就業していると否とを問わないから、失業者をも含む

(昭23.6.5労発第262)

 

 なお、労働基準法の労働者は、「事業に使用される者で、賃金を支払われる者」ですので、失業者は含まれません。

 

 

では、過去問をどうぞ!

①【H23年出題】

 労働組合法における「労働者」とは、職業の種類を問わず、賃金、給料その他これに準ずる収入によって生活する者をいう。

 

 

 

 

 

【解答】

①【H23年出題】 〇 

 労働組合法の「労働者」については、現に就業していると否とを問わないため、失業者も含むのがポイントです。

(昭23.6.5労発第262)

 労働基準法の労働者の定義もみておきましょう。違いに注意してください。

労働基準法第9条 

 労働基準法で「労働者」とは、職業の種類を問わず、事業又は事務所(以下「事業」という。)に使用される者で、賃金を支払われる者をいう。

 

 

 

②【H23年出題】

 使用者は、その雇用する労働者が加入している労働組合であっても、当該企業の外部を拠点に組織されている労働組合(いわゆる地域合同労組など)とは、団体交渉を行う義務を負うことはない。

 

 

 

 

 

 

【解答】

②【H23年出題】 ×

 「使用者が雇用する労働者の代表者と団体交渉をすることを正当な理由がなくて拒むこと」は、不当労働行為として禁止されています。

 その雇用する労働者が加入している労働組合で、当該企業の外部を拠点に組織されている労働組合(いわゆる地域合同労組など)とも、団体交渉を行う義務があります。

(第7条第2号)

 

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社労士受験のあれこれ

過去問から学ぶ 厚生年金保険法

R6-216

R6.3.30 加給年金額の調整(老齢厚生年金と障害基礎年金)

過去問から学びましょう。

今日は厚生年金保険法です。

 

「加給年金額」が加算される条件を条文で読んでみましょう。

44条第1項 (加給年金額)

 老齢厚生年金(その年金額の計算の基礎となる被保険者期間の月数が240以上であるものに限る。)の額は、受給権者がその権利を取得した当時(その権利を取得した当時、当該老齢厚生年金の額の計算の基礎となる被保険者期間の月数が240未満であったときは、在職定時改定又は退職時改定により当該月数が240以上となるに至った当時。)その者によって生計を維持していたその者の65歳未満の配偶者又は(18歳に達する日以後の最初の331日までの間にある子及び20歳未満で障害等級の1級若しくは2級に該当する障害の状態にある子に限る。)があるときは、老齢厚生年金の額に加給年金額を加算した額とする。 

 ただし、国民年金法の障害基礎年金の規定により加算が行われている子があるとき(当該子について加算する額に相当する部分の全額につき支給を停止されているときを除く。)は、その間、当該子について加算する額に相当する部分の支給を停止する

 

★老齢厚生年金(被保険者期間が240月(20年)以上あること)の受給権を取得した当時、その者によって生計を維持していたその者の65歳未満の配偶者又は子があるときは、加給年金額が加算されます。

(詳しくは、昨日の記事をどうぞ)

 

今日は、ただし以下の部分をみていきます。

65歳以上の者は、障害基礎年金と老齢厚生年金を併給できます。

障害基礎年金に子の加算が行われているときは、その間、老齢厚生年金の子についての加給年金額は支給停止されます。

障害基礎年金と老齢厚生年金に二重に子に対する加給年金額が加算されることを防ぐための規定です。

 

老齢厚生年金

 

→子の加給年金額(支給停止)

障害基礎年金

 

→子の加算額が加算される

 

 

 

過去問をどうぞ!

①【H24年出題】

65歳に達している受給権者に係る老齢厚生年金と障害基礎年金の併給について、受給権者に子がある場合であって、障害基礎年金の子に対する加算額が加算されるとき(当該子について加算する額に相当する部分の全額につき支給を停止されているときを除く。)は、老齢厚生年金の当該子に対する加給年金額に相当する部分を支給停止する。

 

 

 

 

 

 

【解答】

①【H24年出題】 〇 

 老齢厚生年金と障害基礎年金を併給する場合、障害基礎年金の子に対する加算額が加算されるときは、老齢厚生年金の子に対する加給年金額は支給が停止されます。

(第44条第1項)

 

 

 

②【H29年出題】

 子の加算額が加算された障害基礎年金の支給を受けている者に、当該子に係る加給年金額が加算された老齢厚生年金が併給されることとなった場合、当該老齢厚生年金については、当該子について加算する額に相当する部分の支給が停止される。

 

 

 

 

 

【解答】

②【H29年出題】 〇 

 ①と同じ問題です。子の加算額が加算された障害基礎年金と子に係る加給年金額が加算された老齢厚生年金が併給される場合は、老齢厚生年金の子の加給年金額は支給が停止されます。

(第44条第1項)

 

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社労士受験のあれこれ

過去問から学ぶ 厚生年金保険法

R6-215

R6.3.29 加給年金額が加算される条件

過去問から学びましょう。

今日は厚生年金保険法です。

 

「加給年金額」が加算される条件を条文で読んでみましょう。

44条第1項 (加給年金額)

 老齢厚生年金(その年金額の計算の基礎となる被保険者期間の月数が240以上であるものに限る。)の額は、受給権者がその権利を取得した当時(その権利を取得した当時、当該老齢厚生年金の額の計算の基礎となる被保険者期間の月数が240未満であったときは、在職定時改定又は退職時改定により当該月数が240以上となるに至った当時。)その者によって生計を維持していたその者の65歳未満の配偶者又は(18歳に達する日以後の最初の331日までの間にある子及び20歳未満で障害等級の1級若しくは2級に該当する障害の状態にある子に限る。)があるときは、老齢厚生年金の額に加給年金額を加算した額とする。 

 ただし、国民年金法の障害基礎年金の規定により加算が行われている子があるとき(当該子について加算する額に相当する部分の全額につき支給を停止されているときを除く。)は、その間、当該子について加算する額に相当する部分の支給を停止する。

 

 

加給年金額が加算される要件を確認しましょう。

★老齢厚生年金(被保険者期間が240月(20年)以上あること)の受給権を取得した当時、その者によって生計を維持していたその者の65歳未満の配偶者又は子があるときに加給年金額が加算されます。

 

★老齢厚生年金の受給権を取得した当時、被保険者期間が240月未満の場合

→老齢厚生年金の受給権取得後も厚生年金保険に加入し、在職定時改定又は退職時改定で年金額が再計算されたときに240月以上になった場合は、そのときに生計を維持していたその者の65歳未満の配偶者又は子があるときは、加給年金額が加算されます。

 

★加給年金額が加算される老齢厚生年金は、被保険者期間が240月(20年)以上あることが条件ですが、中高齢の資格期間短縮特例に該当する場合は、15年~19年でも要件を満たします。

 

では、過去問をどうぞ!

H30年出題】

 被保険者である老齢厚生年金の受給権者は、その受給権を取得した当時、加給年金額の対象となる配偶者がいたが、老齢厚生年金の額の計算の基礎となる被保険者期間の月数が240未満であったため加給年金額が加算されなかった。その後、被保険者資格を喪失した際に、被保険者期間の月数が240以上になり、当該240以上となるに至った当時、加給年金額の対象となる配偶者がいたとしても、当該老齢厚生年金の受給権を取得した当時における被保険者期間が240未満であるため、加給年金額が加算されることはない。

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

H30年出題】 × 

 被保険者資格を喪失し、年金額を再計算した際に、被保険者期間の月数が240以上になり、その時点で、加給年金額の対象となる配偶者がいた場合は、加給年金額が加算されます。

(第44条第1項) 

 

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社労士受験のあれこれ

過去問から学ぶ 国民年金法

R6-214

R6.3.28 付加保険料の7つのポイント

過去問から学びましょう。

今日は国民年金法です。

 

 

「付加保険料」の納付について条文を読んでみましょう。

87条の2

① 第1号被保険者(法定免除、全額免除、学生納付特例、納付猶予、一部免除を受けている者及び国民年金基金の加入員除く)は、厚生労働大臣に申し出て、その申出をした日の属する月以後の各月につき、国民年金保険料のほか、400の付加保険料を納付する者となることができる。

② 付加保険料の納付は、国民年金保険料の納付が行われた月(追納により保険料が納付されたものとみなされた月を除く)又は産前産後期間の免除により納付することを要しないものとされた保険料に係る期間の各月についてのみ行うことができる。

③ 付加保険料を納付する者となったものは、いつでも、厚生労働大臣に申し出て、その申出をした日の属する月の前月以の各月に係る保険料(既に納付されたもの及び前納されたもの(国民年金基金の加入員となった日の属する月以後の各月に係るものを除く。)を除く。)につき付加保険料を納付する者でなくなることができる。

④ 付加保険料を納付する者となったものが、国民年金基金の加入員となったときは、その加入員となった日に、③の申出をしたものとみなす。

 

 第1号被保険者は、毎月の国民年金保険料に400円の付加保険料を上乗せして納付することができます。付加保険料を納付した場合、老齢基礎年金に付加年金がプラスされます。

 

過去問をどうぞ!

 

 これまで過去問①②の次に解答①②としてきましたが、リクエストを頂きましたので、今回から過去問①解答①→過去問②解答②の順番にします。 

 

①【R2年出題】

 日本国籍を有する者その他政令で定める者であって、日本国内に住所を有しない20歳以上65歳未満の任意加入被保険者は、厚生労働大臣に申し出て、付加保険料を納付する者となることができる。

 

 

 

 

【解答】

①【R2年出題】 〇 

 「任意加入被保険者」は付加保険料の納付については第1号被保険者とみなされ、付加保険料を納付できます。

 なお、特例任意加入被保険者は付加保険料を納付できません。

(法附則第5条第9項)

 

 

 

 

 

②【R1年出題】

 付加保険料の納付は、産前産後期間の保険料免除の規定により納付することを要しないものとされた保険料に係る期間の各月について行うことができない。

 

 

 

 

 

 

【解答】

②【R1年出題】 ×

 産前産後期間の保険料免除の期間は、付加保険料を納付することができます。

(第87条の2第2項)

 

 

③【H29年出題】

 保険料の半額を納付することを要しないものとされた者は、当該納付することを要しないとされた期間について、厚生労働大臣に申し出て付加保険料を納付する者となることができる。

 

 

 

 

【解答】

③【H29年出題】 × 

 保険料の免除(法定免除、全額免除、学生納付特例、納付猶予、一部免除)を受けている者は、付加保険料は納付できません。

(第87条の21項)

 

 

④【H26年出題】

 保険料の追納を行い、保険料が納付されたものとみなされた月についても、厚生労働大臣に申し出て、付加保険料を納付することができる。

 

 

 

 

 

【解答】

④【H26年出題】 ×

 追納によって保険料が納付されたものとみなされた月は、付加保険料は納付できません。

(法第87条の2第1項)

 

 

 

⑤【H27年出題】

 付加保険料を納付する第1号被保険者が国民年金基金の加入員となったときは、加入員となった日に付加保険料の納付の辞退の申出をしたものとみなされる。

 

 

 

 

 

【解答】

⑤【H27年出題】 〇 

 国民年金基金の加入員は付加保険料を納付できません。

 そのため、付加保険料を納付する者が国民年金基金の加入員となったときは、加入員となった日に付加保険料の納付の辞退の申出をしたものとみなされます。

(法第87条の2第4項)

 

 

 

⑥【H30年出題】

 付加保険料を納付する者となったものは、いつでも、厚生労働大臣に申し出て、その申し出をした日の属する月以後の各月に係る保険料に限り、付加保険料を納付する者でなくなることができる。

 

 

 

 

 

【解答】

⑥【H30年出題】 × 

 付加保険料の納付は、いつでも、厚生労働大臣に申し出て、納付をやめることができます。

 やめることができるのは、その申し出をした日の属する月以後の各月ではなく、申出をした日の属する月の前月以後の各月に係る保険料(既に納付されたもの及び前納されたもの(国民年金基金の加入員となった日の属する月以後の各月に係るものを除く。)を除く。)です。

(法第87条の23項)

 ちなみに、付加保険料の納付を始めるときは、「その申出をした日の属する月以後の各月」からとなります。

 

 

⑦【H26年出題】

 付加保険料については、任意に申出を行い納付するものであるため、納期限までにその保険料を納付しなかった場合は、その納期限の日に付加保険料の納付を辞退したものとみなされる。

 

 

 

 

【解答】

⑦【H26年出題】 ×

 付加保険料を納期限までに納付しなかった場合でも、納付を辞退したものとはみなされません。

 付加保険料を納期限までに納付しなかった場合でも、国民年金の保険料と同様、納期限から2年以内は納付することができます。

 

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社労士受験のあれこれ

過去問から学ぶ 健康保険法

R6-213

R6.3.27 健康保険 被保険者資格の取得と喪失の確認

過去問から学びましょう。

今日は健康保険法です。

 

 入社した日に健康保険の被保険者資格を取得し、退職した日の翌日に資格を喪失するのが一般的です。例えば、健康保険の被保険者の資格を取得すると、保険料を負担する義務や、保険給付を受ける権利などが生まれます。

 被保険者資格の取得や喪失は、保険者等の確認によって効力が発生します。

 

 条文を読んでみましょう。

39条第1項、2(資格の得喪の確認)

① 被保険者の資格の取得及び喪失は、保険者等(被保険者が協会が管掌する健康保険の被保険者である場合にあっては厚生労働大臣、被保険者が健康保険組合が管掌する健康保険の被保険者である場合にあっては当該健康保険組合をいう。)確認によって、その効力を生ずる。ただし、第36条第4号に該当したことによる被保険者の資格の喪失(任意適用事業所の適用の取消しによる被保険者の資格の喪失)並びに任意継続被保険者の資格の取得及び喪失は、この限りでない。

② 確認は、「事業主からの届出」、「被保険者又は被保険者であった者からの確認の請求」、「職権」で行うものとする。

 

★「被保険者の資格の取得及び喪失」は、保険者等の確認によって、その効力を生じます。 

※保険者等とは

・ 協会が管掌する健康保険の被保険者の場合 → 厚生労働大臣

・ 健康保険組合が管掌する健康保険の被保険者の場合 → 当該健康保険組合

★確認が要らないもの

 ・ 任意適用事業所の適用の取消しによる被保険者の資格の喪失

 → 任意適用事業所の適用取消しの厚生労働大臣の認可を受けた場合、それに伴い被保険者資格も喪失します。あらためて資格喪失の確認は要らないからです。

 ・ 任意継続被保険者の資格の取得及び喪失

 → 任意継続被保険者は事業主との関係がなくなっていて、入社日・退職日の確認が要らないからです。

 

 

 

過去問をどうぞ!

①【H21年出題】

 被保険者の資格の取得及び喪失は、健康保険組合の被保険者については当該健康保険組合が、全国健康保険協会の被保険者については全国健康保険協会が、それぞれ確認することによってその効力を生ずるが、任意継続被保険者及び特例退職被保険者の被保険者資格の得喪については保険者等の確認は行われない。

 

 

②【H26年出題】

 任意適用事業所の適用の取消しによる被保険者資格の喪失は、厚生労働大臣の確認によって、その効力を生ずる。

 

 

③【H30年出題】

 任意適用事業所の適用の取消しによる被保険者の資格の喪失並びに任意継続被保険者及び特例退職被保険者の資格の喪失の要件に該当した場合は、被保険者が保険者等に資格喪失の届書を提出しなければならず、当該資格喪失の効力は、保険者等の確認によって生ずる。

 

 

 

 

 

 

【解答】

①【H21年出題】 × 

 被保険者の資格の取得及び喪失は、健康保険組合の被保険者については当該健康保険組合が、全国健康保険協会の被保険者については全国健康保険協会ではなく「厚生労働大臣」が、それぞれ確認することによってその効力を生じます。

 任意継続被保険者の被保険者資格の取得・喪失については保険者等の確認は行われません。特例退職被保険者も任意継続被保険者とみなされ、被保険者資格の取得・喪失については保険者等の確認は行われません。

(法第39条第1項、法附則第3条第6項)

 

 

②【H26年出題】 × 

 任意適用事業所の適用の取消しによる被保険者資格の喪失は、厚生労働大臣の確認は不要です。

(法第39条第1項)

 

 

③【H30年出題】 ×

 「任意適用事業所の適用の取消しによる被保険者の資格の喪失」、「任意継続被保険者及び特例退職被保険者の資格の喪失」については、保険者等の確認は不要です。

(法第39条第1項、法附則第3条第6項)

 

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社労士受験のあれこれ

過去問から学ぶ 労働保険徴収法

R6-212

R6.3.26 概算保険料の追加徴収

過去問から学びましょう。

今日は労働保険徴収法です。

 

概算保険料の追加徴収について条文を読んでみましょう。

17

① 政府は、一般保険料率、第1種特別加入保険料率、第2種特別加入保険料率又は第3種特別加入保険料率の引上げを行ったときは、労働保険料を追加徴収する

② 政府は、労働保険料を追加徴収する場合には、厚生労働省令で定めるところにより、事業主に対して、期限を指定して、その納付すべき労働保険料の額を通知しなければならない。

 

則第26条 (概算保険料の追加徴収)

 所轄都道府県労働局歳入徴収官は、法第17条第1項の規定に基づき、労働保険料を追加徴収しようとする場合には、通知を発する日から起算して30を経過した日をその納期限と定め、事業主に、次に掲げる事項を通知しなければならない。

1) 一般保険料率、第1種特別加入保険料率、第2種特別加入保険料率又は第3種特別加入保険料率の引上げによる労働保険料の増加額及びその算定の基礎となる事項

2) 納期限

 

 

 保険年度の中途から保険料率が引き上げられた場合、既に納付した概算保険料と保険料率が引き上げられた後の概算保険料の差額が追加で徴収されます。

 

 

過去問をどうぞ!

①【H30年出題】(労災)

 政府が、保険年度の中途に、一般保険料率、第1種特別加入保険料率、第2種特別加入保険料率又は第3種特別加入保険料率の引上げを行ったときは、増加した保険料の額の多少にかかわらず、法律上、当該保険料の額について追加徴収が行われることとなっている。

 

 

②【H30年出題】(労災)

 政府が、保険年度の中途に、一般保険料率、第1種特別加入保険料率、第2種特別加入保険料率又は第3種特別加入保険料率の引下げを行ったときは、法律上、引き下げられた保険料の額に相当する額の保険料の額について、未納の労働保険料その他この法律による徴収金の有無にかかわらず還付が行われることになっている。

 

 

③【H30年出題】(労災)

 追加徴収される概算保険料については、所轄都道府県労働局歳入徴収官が当該概算保険料の額の通知を行うが、その納付は納付書により行われる。

 

 

④【H30年出題】(労災)

 追加徴収される概算保険料については、延納することはできない。

 

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

①【H30年出題】(労災) 〇 

 追加徴収は、「増加した保険料の額の多少にかかわらず」、行われることがポイントです。増加概算保険料との違いに注意してください。

(第17条)

 

 

②【H30年出題】(労災) × 

 保険年度の中途に、保険料率が引き下げられた場合でも、還付する規定はありません。

 

 

③【H30年出題】(労災) 〇

 追加徴収される概算保険料の納付は「納付書」により行われます。

(則第26条、則第38条第4項)

 

 

④【H30年出題】(労災) ×

 追加徴収される概算保険料は、延納することができます。

 概算保険料について延納が認められていること、通知により指定された期限までに延納の申請をすることが条件です。

(則第31条)

 

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社労士受験のあれこれ

過去問から学ぶ 雇用保険法

R6-211

R6.3.25 雇用保険 賃金日額の算定

過去問から学びましょう。

今日は雇用保険法です。

 

 

 基本手当の日額は、「賃金日額」×給付率で算定します。

 給付率の原則は、50%~80%ですが、60歳以上65歳未満は45%~80%です。

 

 今日は、基本手当の日額のもとになる「賃金日額」をみていきます。

 

「賃金日額」の定義を条文で読んでみましょう。

17条第1条 (賃金日額)

 賃金日額は、算定対象期間において被保険者期間として計算された最後の6か月間に支払われた賃金(臨時に支払われる賃金及び3か月を超える期間ごとに支払われる賃金を除く)の総額を180で除して得た額とする。

 

 

 賃金日額の原則の算定式は以下の通りです。

最後の6か月間に支払われた賃金の総額

÷

180

※賃金総額から、「臨時」の賃金及び「3か月を超える期間ごと」の賃金は除かれます。

 

では、過去問をどうぞ!

①【H22年出題】

 賃金日額の計算に当たり算入される賃金は、原則として、算定対象期間において被保険者期間として計算された最後の6か月間に支払われたものに限られる。

 

 

②【H30年出題】

 賃金が出来高払制によって定められている場合の賃金日額は、労働した日数と賃金額にかかわらず、被保険者期間として計算された最後の3か月に支払われた賃金(臨時に支払われる賃金及び3か月を超える期間ごとに支払われる賃金を除く。)の総額を90で除して得た額となる。

 

 

③【H26年出題】

 賃金日額の最高限度額は45歳以上60歳未満が最も高いが、最低限度額は年齢にかかわりなく一律である。

 

 

④【R4年選択式】※改正による修正あり

 雇用保険法第13条の算定対象期間において、完全な賃金月が例えば12あるときは、< A >に支払われた賃金(臨時に支払われる賃金及び3か月を超える期間ごとに支払われる賃金を除く。)の総額を180で除して得た額を賃金日額とするのが原則である。賃金日額の算定は< B >に基づいて行われるが、同法第17条第4項によって賃金日額の最低限度額及び最高限度額が規定されているため、算定した賃金日額が2,500円のときの基本手当日額は< C >となる。

 なお、同法第18条第1項、第2項の規定による賃金日額の最低限度額(自動変更対象額)は、2,700円、同法同条第3項の規定による最低賃金日額は2,746円とする。

(選択肢)

①最後の完全な6賃金月   ②最初の完全な6賃金月

③中間の完全な6賃金月   ④任意の完全な6賃金月

①雇用保険被保険者資格取得届   ②雇用保険被保険者資格喪失届

③雇用保険被保険者証       ④雇用保険被保険者離職票

1,350円   ②1,373

2,160円   ④2,196

 

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

①【H22年出題】 〇 

 賃金日額は、被保険者期間として計算された最後の6か月間に支払われた賃金で計算します。

(第17条第1項)

 

 

②【H30年出題】 × 

(原則)

 賃金日額は、原則として、「被保険者期間として計算された最後の6か月に支払われた賃金(臨時に支払われる賃金及び3か月を超える期間ごとに支払われる賃金を除く。)の総額を180で除して得た額です。

(最低保障)

 ただし、賃金が、労働した若しくは時間によって算定され、又は出来高払制その他の請負制によって定められている場合は最低保障があります。

 最低保障は、「最後の6か月間に支払われた賃金の総額を当該最後の6か月間に労働した日数で除して得た額の100分の70に相当する額」です。

 賃金が出来高払制によって定められている場合の賃金日額は、労働した日数などによっては最低保障が適用される場合があります。

(第17条第2項)

 

 

③【H26年出題】 〇 

 賃金日額には、最高限度額と最低限度額が規定されています。

 最高限度額は、「30歳未満」、「30歳以上45歳未満」、「45歳以上60歳未満」、「60歳以上65歳未満」の4段階で設定されていて、最も高いのが「45歳以上60歳未満」です。

 最低限度額は年齢にかかわりなく一律です。

(第17条第4項)

 

 

④【R4年選択式】※改正による修正あり

A ①最後の完全な6賃金月

 「賃金月」とは、同一の事業主のもとにおける賃金締切日の翌日から次の賃金締切日までの期間をいい、その期間が満1か月であり、かつ、賃金支払基礎日数が11日以上ある賃金月を「完全な賃金月」といいます。

(行政手引50601

 

B ④雇用保険被保険者離職票

 

C ④2,196

 令和581日以後の賃金日額の最低限度額(自動変更対象額)は2,700円、最低賃金日額(地域別最低賃金の全国加重平均額に 20 を乗じて7で除して得た額)は2,746円です。

 自動変更対象額が最低賃金日額を下回るので、最低賃金日額の2,746円が賃金日額の最低限度額となります。

 

 問題文では、算定した賃金日額が2,500円となっていますので、最低限度額が適用され、賃金日額は2,746円になります。

 基本手当日額は、2,746円×給付率(80%)=2,196円です。

 ちなみに、賃金日額に最低限度額が適用される場合、給付率は80%です。

(第16条、第17条、則第28条の5)

 

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社労士受験のあれこれ

過去問から学ぶ 労災保険法

R6-210

R6.3.24 障害補償年金の自然的経過による変更

過去問から学びましょう。

今日は労災保険法です。

 

 障害の程度が自然的経過により変更した場合の規定をみていきます。

 

 条文を読んでみましょう。

15条の2

障害補償年金を受ける労働者の当該障害の程度に変更があったため、新たに他の障害等級に該当するに至った場合には、政府は、厚生労働省令で定めるところにより、新たに該当するに至った障害等級に応ずる障害補償年金又は障害補償一時金を支給するものとし、その後は、従前の障害補償年金は、支給しない

 

ポイント!

 障害補償年金を受ける労働者が対象です。(障害補償一時金は対象になりません。)

 障害の程度が、自然的経過により変更(増進・軽減)した場合、新たに該当するに至った障害等級に応ずる障害補償年金又は障害補償一時金が支給されます。

(例)

5級の障害補償年金を受けていた労働者の障害の程度が、自然的経過により3級に増進した場合

 ↓

 3級の障害補償年金が支給され、その後は5級の障害補償年金は支給されません。

 

・7級の障害補償年金を受けていた労働者の障害の程度が、自然的経過により9級に軽減した場合

 ↓

 9級の障害補償一時金が支給され、その後は7級の障害補償年金は支給されません。

 

では、過去問をどうぞ!

①【H21年出題】

 障害補償年金を受ける者の障害の程度について自然的経過により変更があった場合には、新たに該当することとなった障害等級に応ずる障害補償給付が支給され、その後は、従前の障害補償年金は支給されない。

 

 

②【H30年出題】

 障害補償一時金を受けた者については、障害の程度が自然的経過により増進しても、障害補償給付の変更が問題となることはない。

 

 

 

 

 

 

【解答】

①【H21年出題】 〇 

 「障害補償年金」を受ける者の障害の程度が、自然的経過により変更があった場合には、新たに該当することとなった障害等級に応ずる障害補償給付(障害補償年金又は障害補償一時金)が支給されます。その後は、従前の障害補償年金は支給されません。

(第15条の2)

 

 

②【H30年出題】 〇 

 「障害補償一時金」を受けた者については、障害の程度が自然的経過により変更しても、障害補償給付の変更は行われません。

(第15条の2)

 

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社労士受験のあれこれ

過去問から学ぶ 労働安全衛生法

R6-209

R6.3.23 労働者死傷病報告の注意点

過去問から学びましょう。

今日は労働安全衛生法です。

 

労働者死傷病報告について条文を読んでみましょう。

則第97条 (労働者死傷病報告)

① 事業者は、労働者が労働災害その他就業中又は事業場内若しくはその附属建設物内における負傷、窒息又は急性中毒により死亡し、又は休業したときは、遅滞なく、労働者死傷病報告書を所轄労働基準監督署長に提出しなければならない。

② 休業の日数が4日に満たないときは、事業者は、1月から3月まで、4月から6月まで、7月から9月まで及び10月から12までの期間における当該事実について、労働者死傷病報告書をそれぞれの期間における最後の月の翌月末日までに、所轄労働基準監督署長に提出しなければならない。

 

過去問をどうぞ!

①【H29年出題】

 労働者が事業場内における負傷により休業した場合は、その負傷が明らかに業務に起因するものではないと判断される場合であっても、事業者は、労働安全衛生規則第97条の労働者死傷病報告書を所轄労働基準監督署長に提出しなければならない。

 

 

②【H25年出題】

 労働者が事業場内における負傷により休業の日数が2日の休業をしたときは、事業者は、遅滞なく、所定の様式による報告書を所轄労働基準監督署長に提出しなければならない。

 

 

③【H30年出題】

 派遣元事業者は、派遣労働者が労働災害に被災したことを把握した場合、派遣先事業者から送付された所轄労働基準監督署長に提出した労働者死傷病報告の写しを踏まえて労働者死傷病報告を作成し、派遣元の事業場を所轄する労働基準監督署長に提出しなければならない。

 

 

 

 

 

【解答】

①【H29年出題】 〇 

 労働者死傷病報告書は、「労働災害その他就業中又は事業場内若しくはその附属建設物内における負傷、窒息又は急性中毒により死亡し、又は休業したとき」に提出しなければなりません。労働災害でなくても、事業場内における負傷により休業した場合は、提出が必要です。

(則第97条)

 

 

②【H25年出題】 × 

 休業4日以上の場合

→労働者死傷病報告書は「遅滞なく」提出しなければなりません。

★ 休業4日未満の場合

→ 期間ごとにまとめて提出します。

1月から3月までの分・・・4月末日までに提出

4月から6月までの分・・・7月末日までに提出

7月から9月までの分・・・10月末日までに提出

10月から12月までの分・・・1月末日までに提出

問題文は、休業日数が2日ですので、「遅滞なく」は誤りです。

(則第97条)

 

 

③【H30年出題】 〇 

 派遣労働者の労働者死傷病報告は、派遣元・派遣先の両方に提出義務があります。

<派遣先事業者>

 派遣労働者が労働災害に被災した場合は、労働者死傷病報告を作成し、派遣先の事業場を所轄する労働基準監督署長に提出しなければなりません。

 また、当該労働者死傷病報告の写しを、遅滞なく、派遣元事業者に送付します。

<派遣元事業者>

 派遣先事業者から送付された所轄労働基準監督署長に提出した労働者死傷病報告の写しを踏まえて労働者死傷病報告を作成し、派遣元の事業場を所轄する労働基準監督署長に提出しなければなりません。

(H27.9.30基発09305)

 

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社労士受験のあれこれ

過去問から学ぶ 労働基準法

R6-208

R6.3.22 年次有給休暇⑥計画的付与

過去問から学びましょう。

今日は労働基準法です。

 

計画的に有給休暇の取得日を定めることを、計画的付与といいます。

条文を読んでみましょう。

39条第6

 使用者は、当該事業場に、労働者の過半数で組織する労働組合がある場合においてはその労働組合、労働者の過半数で組織する労働組合がない場合においては労働者の過半数を代表する者との書面による協定により、有給休暇を与える時季に関する定めをしたときは、有給休暇の日数のうち5日を超える部分については、その定めにより有給休暇を与えることができる。 

 

 計画的付与の導入によって、気がねなく年次有給休暇を取得できるなどの効果が期待できます。

 計画的付与の導入には、労使協定が必要です。

 また、計画的付与の対象になるのは、有給休暇の日数のうち、5日を超える部分です。労働者が個人的な事由で有給休暇を取得できるよう、5日は残しておく必要があります。

 例えば、有給休暇の日数が20日の場合、計画的付与の対象にできるのは、15日までです。

 

過去問をどうぞ!

①【H15年出題】 

 いわゆる計画年休制度を採用している事業場で、労働基準法第39条第6項の規定に基づく労使協定によって年次有給休暇を与える時季に関する定めをした場合において、当該労使協定によって計画的付与の対象となっている労働者について計画年休期間中に労働させる必要が生じたときには、使用者は、相当程度の時間的余裕をもって行えば、当該労働者について、時季変更権を行使することができる。

 

 

②【H26年出題】

 労働基準法第39条第6項に定めるいわゆる労使協定による有給休暇の計画的付与については、時間単位でこれを与えることは認められていない。

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

①【H15年出題】 × 

 計画的付与については、労働者の時季指定権も使用者の時季変更権も行使できません。

H22.5.18基発05181号)

 

 

②【H26年出題】 〇

 有給休暇の計画的付与として、時間単位年休を与えることは認められていません。

H21.5.29基発0529001号)

 

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社労士受験のあれこれ

過去問から学ぶ 労働基準法

R6-207

R6.3.21 年次有給休暇⑤時季指定権と時季変更権

過去問から学びましょう。

今日は労働基準法です。

 

条文を読んでみましょう。

39条第5

 使用者は、有給休暇を労働者の請求する時季に与えなければならない。

 ただし、請求された時季に有給休暇を与えることが事業の正常な運営を妨げる場合においては、他の時季にこれを与えることができる。 

 年次有給休暇は、「労働者の請求する時季」に与えることが原則です。(時季指定権)

 しかし、請求された時季に有給休暇を与えることが「事業の正常な運営を妨げる場合」は、使用者は、時季を変更することができます。(時季変更権)

 

 

過去問をどうぞ!

①【H27年選択式】

 最高裁判所は、労働基準法第30条第5項(当時は第3項)に定める使用者による時季変更権の行使の有効性が争われた事件において、次のように判示した。「労基法393項〔現行5項〕ただし書にいう「事業の正常な運営を妨げる場合」か否かの判断に当たって、< A >配置の難易は、判断の一要素となるというべきであるが、特に勤務割による勤務体制がとられている事業場の場合には、重要な判断要素であることは明らかである。したがって、そのような事業場において、使用者としての通常の配慮をすれば、勤務割を変更して< A >を配置することが客観的に可能な状況にあると認められるにもかかわらず、使用者がそのための配慮をしないことにより< A >が配置されないときは、必要配置人員を欠くものとして事業の正常な運営を妨げる場合に当たるということはできないと解するのが相当である。そして、年次休暇の利用目的は労基法の関知しないところである〔‥…〕から、勤務割を変更して< A >を配置することが可能な状況にあるにもかかわらず、休暇の目的いかんによってそのための配慮をせずに時季変更権を行使することは、利用目的を考慮して年次休暇を与えないことに等しく、許されないものであり、右時季変更権の行使は、結局、事業の正常な運営を妨げる場合に当たらないものとして、無効といわなければならない。」

 

 

②【R5年出題】

 労働基準法第30条第5項にいう「事業の正常な運営を妨げる場合」か否かの判断に当たり、勤務割による勤務体制がとられている事業場において、「使用者としての通常の配慮をすれば、勤務割を変更して代替勤務者を配置することが客観的に可能な状況にあると認められるにもかかわらず、使用者がそのための配慮をしないことにより代替勤務者が配置されないときは、必要配置人員を欠くものとして事業の正常な運営を妨げる場合に当たるということはできないと解するのが相当である。」とするのが、最高裁判所の判例である。

 

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

①【H27年選択式】

A 代替勤務者

(最高二小S62.7.10

 

ポイント!

 勤務割(シフト制)の事業場で、使用者が、通常の配慮をすれば、シフトを変更して代替勤務者を配置することが可能な状況であるにもかかわらず、使用者がそのための配慮をしないことにより代替勤務者が配置されないときは、事業の正常な運営を妨げる場合に当たるということはできない。

 シフトを変更して代替勤務者を配置することが可能な状況にあるにもかかわらず、休暇の目的によってそのための配慮をせずに時季変更権を行使することは、許されない。

 

 

②【R5年出題】 〇 

 ①の判例と同じです。

(最高二小S62.7.10) 

 

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社労士受験のあれこれ

過去問から学ぶ 労働基準法

R6-206

R6.3.20 年次有給休暇④時間単位付与

過去問から学びましょう。

今日は労働基準法です。

 

条文を読んでみましょう。

39条第4

 使用者は、当該事業場に、労働者の過半数で組織する労働組合があるときはその労働組合、労働者の過半数で組織する労働組合がないときは労働者の過半数を代表する者との書面による協定により、次に掲げる事項を定めた場合において、(1)に掲げる労働者の範囲に属する労働者が有給休暇を時間を単位として請求したときは、有給休暇の日数のうち(2)に掲げる日数については、当該協定で定めるところにより時間を単位として有給休暇を与えることができる

1) 時間を単位として有給休暇を与えることができることとされる労働者の範囲

2) 時間を単位として与えることができることとされる有給休暇の日数(5日以内に限る。)

3) その他厚生労働省令で定める事項

 

時間単位年休のポイント!

・労使協定の締結が必要です

・時間単位で年次有給休暇を与えることができるのは、年に5日以内です。

 

 

過去問をどうぞ!

①【H22年出題】

 年次有給休暇の時間単位での取得は、労働者の多様な事情・希望に沿いながら年次有給休暇の消化率を高める効果を持ち得るものであるため、労働基準法第39条第4項所定の事項を記載した就業規則の定めを置くことを要件に、年10日の範囲内で認められている。

 

 

②【H28年出題】

 所定労働時間が年の途中で18時間から4時間に変更になった。この時、変更前に年次有給休暇の残余が10日と5時間の労働者であった場合、当該労働者が変更後に取得できる年次有給休暇について、日数の10日は変更にならないが、時間数の方は5時間から3時間に変更される。

 

 

③【H25年出題】

 労働基準法第39条第4項の規定により、労働者が、例えばある日の午前9時から午前10時までの1時間という時間を単位としての年次有給休暇の請求を行った場合において、使用者は、そのような短時間であってもその時間に年次有給休暇を与えることが事業の正常な運営を妨げるときは、同条第5項のいわゆる時季変更権を行使することができる。

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

①【H22年出題】 × 

 年次有給休暇の時間単位付与は、「就業規則の定めを置くこと」ではなく「労使協定を締結すること」を要件に、「年10日」ではなく「年5日」の範囲内で認められています。

(第39条第4項)

 

 

②【H28年出題】 〇 

 週の所定労働時間が18時間から4時間に変更になった場合、時間単位で取得できる時間数はどうなるのかという問題です。

 所定労働時間が変更になる前の残余は10日と5時間です。

 時間の部分の残余は8時間のうちの5時間ということで、8分の5と考えます。

 所定労働時間が4時間になると、所定労働時間に比例して時間の部分の残余は、4時間×8分の5≒3時間となります。(1時間未満の端数は切り上げます。)

 所定労働時間が4時間に変更になった後に取得できる年次有給休暇は、日数の10日は変更になりませんが、時間数の方は5時間から3時間に変更されます。

 ちなみに、日数は10日で変わりませんが、1日当たりの時間数は、変更前は8時間、変更後は4時間です。

H21.10.5基発1005号第1号)

 

 

③【H25年出題】 〇 

 時間単位年休も、使用者の時季変更権の対象となります。

 ただし、労働者が時間単位の取得を請求した場合に日単位に変更することや、日単位の取得を請求した場合に時間単位に変更することは、時季変更に当たらず、認められません。

H21.5.29 基発0529001号)

 

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社労士受験のあれこれ

過去問から学ぶ 労働基準法

R6-205

R6.3.19 年次有給休暇③出勤率の算定「出勤したものとみなす」

過去問から学びましょう。

今日は労働基準法です。

 

 

年次有給休暇の権利は、次の2つの要件を満たせば、法律上当然に発生します。

①雇入れの日から

6か月継続勤務

 

②全労働日の

8割以上出勤

 

 出勤率は、「全労働日」に対する「出勤した日」の割合です。

 

 実際は出勤していなくても、出勤したと「みなす」日があります。

 条文を読んでみましょう。

39条第10

 労働者が業務上負傷し、又は疾病にかかり療養のために休業した期間及び育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律第2条第1号に規定する育児休業又は同条第2号に規定する介護休業をした期間並びに産前産後の女性が第65条の規定によって休業した期間は、出勤したものとみなす。 

 

・業務上の負傷又は疾病により療養のために休業した期間

・育児休業又は介護休業をした期間

・産前産後の女性が休業した期間

は、出勤率については「出勤」として算定されます。

 

 

では、過去問をどうぞ!

①【H18年出題】

 労働者が業務上負傷し、又は疾病にかかり療養のために休業した期間及び育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律第2条第1号に規定する育児休業若しくは同条第2号に規定する介護休業をした期間又は同法第16条の2に規定する子の看護休暇を取得した期間並びに産前産後の女性が労働基準法第65条の規定によって休業した期間は、同法第39条第1項及び第2項の規定の適用については、出勤したものとみなされる。

 

 

②【H28年出題】

 年次有給休暇を取得した日は、出勤率の計算においては、出勤したものとして取り扱う。

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

①【H18年出題】 × 

 子の看護休暇を取得した期間は、出勤したものとみなす扱いにはなりません。

(法第39条第10項)

 

 

②【H28年出題】 〇 

 年次有給休暇を取得した日は、出勤したものとして取り扱います。

H6.3.31基発181号) 

 

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社労士受験のあれこれ

過去問から学ぶ 労働基準法

R6-204

R6.3.18 年次有給休暇②出勤率の算定「全労働日」

過去問から学びましょう。

今日は労働基準法です。

 

年次有給休暇の権利は、次の2つの要件を満たせば、法律上当然に発生します。

①雇入れの日から

6か月継続勤務

 

②全労働日の

8割以上出勤

 

 

 年次有給休暇の権利の発生要件である「出勤率」は、「全労働日」に対する「出勤した日」の割合です。

 

 「全労働日」とは、労働義務のある日のことで、暦日数から所定の休日を除いた日数のことです。

 

    「全労働日」についての通達を確認しましょう。

1 労働者の責に帰すべき事由によるとはいえない不就労日は、2に該当する場合を除き、出勤率の算定に当たっては、出勤日数に算入すべきものとして全労働日に含まれるものとする。

2 労働者の責に帰すべき事由によるとはいえない不就労日であっても、次に掲げる日のように、当事者間の衡平等の観点から出勤日数に算入するのが相当でないものは、全労働日に含まれないものとする。

1) 不可抗力による休業日

2) 使用者側に起因する経営、管理上の障害による休業日

3) 正当な同盟罷業その他正当な争議行為により労務の提供が全くなされなかった日

(平25.7.10基発07103)

 

では、過去問をどうぞ!

①【H28年出題】

 全労働日と出勤率を計算するに当たり、法定休日を上回る所定の休日に労働させた場合におけるその日は、全労働日に含まれる。

 

 

②【H26年選択式】

 最高裁判所は、労働基準法39条に定める年次有給休暇権の成立要件に係る「全労働日」(同条第1項、2項)について、次のように判示した。

「法391項及び2項における前年度の全労働日に係る出勤率が8割以上であることという年次有給休暇権の成立要件は、法の制定時の状況等を踏まえ、労働者の責めに帰すべき事由による欠勤率が特に高い者をその対象から除外する趣旨で定められたものと解される。このような同条1項及び2項の規定の趣旨に照らすと、前年度の総暦日の中で、就業規則や労働協約等に定められた休日以外の不就労日のうち、労働者の責めに帰すべき事由によるとはいえないものは、不可抗力や使用者側に起因する経営、管理上の障害による休業日等のように当事者間の衡平等の観点から出勤日数に算入するのが相当でなく全労働日から除かれるべきものは別として、上記出勤率の算定に当たっては、出勤日数に算入すべきものとして全労働日に< A >と解するのが相当である。

 無効な解雇の場合のように労働者が使用者から正当な理由なく就労を拒まれたために就労することができなかった日は、労働者の責めに帰すべき事由によるとはいえない不就労日であり、このような日は使用者の責めに帰すべき事由による不就労日であっても当事者間の衡平等の観点から出勤日数に算入するのが相当でなく全労働日から除かれるべきものとはいえないから、法391項及び2項における出勤率の算定に当たっては、出勤日数に算入すべきものとして全労働日に< A >というべきである。」

 

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

①【H28年出題】 × 

 年次有給休暇算定の基礎となる全労働日の日数は就業規則その他によって定められた所定休日を除いた日をいいます。

 所定の休日に労働させた場合には、その日は、全労働日に含まれないものとされています。

(平25.7.10基発07103)

 

 

②【H26年選択式】

A 含まれるもの

★「労働者の責に帰すべき事由によるとはいえない不就労日」の扱いについて

不可抗力や使用者側に起因する経営、管理上の障害による休業日等は、当事者間の衡平等の観点から出勤日数に算入するのが相当でなく全労働日から除かれます。

 

 例えば、裁判所の判決により解雇が無効と確定した場合や、労働委員会による救済命令を受けて会社が解雇の取消しを行った場合の解雇日から復職日までの不就労日など、「労働者が使用者から正当な理由なく就労を拒まれたために就労することができなかった日」は、出勤日数に算入すべきものとして「全労働日に含まれるもの」とされます。

 解雇の日から解雇無効が確定するまでの期間について、その期間の労働日を全労働日に含めた上でその全部を出勤日として取り扱うことで、年次有給休暇の成立要件を満たしているものということができます。

(平25.6.6第一小法廷判決 平25.7.10基発07103)

 

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社労士受験のあれこれ

過去問から学ぶ 労働基準法

R6-203

R6.3.17 年次有給休暇①権利の発生

過去問から学びましょう。

今日は労働基準法です。

 

条文を読んでみましょう。

39条第1項・2項 (年次有給休暇)

① 使用者は、その雇入れの日から起算して6か月間継続勤務全労働日の8割以上出勤した労働者に対して、継続し、又は分割した10労働日の有給休暇を与えなければならない。

② 使用者は、1年6か月以上継続勤務した労働者に対しては、雇入れの日から起算して6か月を超えて継続勤務する日(以下「6か月経過日」という。)から起算した継続勤務年数1年ごとに、①の日数に、次の表の上欄に掲げる6か月経過日から起算した継続勤務年数の区分に応じ同表の下欄に掲げる労働日を加算した有給休暇を与えなければならない。 ただし、継続勤務した期間を6か月経過日から1年ごとに区分した各期間(最後に1年未満の期間を生じたときは、当該期間)の初日の前日の属する期間において出勤した日数が全労働日の8割未満である者に対しては、当該初日以後の1年間においては有給休暇を与えることを要しない

6か月経過日から起算した継続勤務年数

労働日

1年

1労働日

2年

2労働日

3年

4労働日

4年

6労働日

5年

8労働日

6年

10労働日

 

 

 

年次有給休暇の付与日数を確認しましょう。

継続

勤務

6か月

1

6か月

2年

6か月

3年

6か月

4年

6か月

5年

6か月

6

6か月以上

付与

日数

10

11

12

14

16

18

20

 

 

年次有給休暇の発生要件は、次の2つです。

①雇入れの日から

6か月継続勤務

 

②全労働日の

8割以上出勤

 

 

では、過去問をどうぞ!

 

①【H26年出題】

 労働基準法第39条の趣旨は、労働者の心身の疲労を回復させ、労働力の維持培養を図るため、また、ゆとりのある生活の実現にも資するという位置づけから、休日のほかに毎年一定日数以上の有給休暇を与えることにある。

 

 

②【H20年出題】

 年次有給休暇の権利は、労働基準法第39条所定の要件を満たすことによって法律上当然に労働者に生ずる権利であって、労働者の請求をまって始めて生ずるものではないとするのが最高裁判所の判例である。

 

 

③【R4年出題】

 年次有給休暇の権利は、「労基法391項、2項の要件が充足されることによって法律上当然に労働者に生ずる権利ということはできず、労働者の請求をまって始めて生ずるものと解すべき」であり、「年次〔有給〕休暇の成立要件として、労働者による『休暇の請求』や、これに対する使用者の『承認』を要する」とするのが、最高裁判所の判例である。

 

 

④【H24年出題】

 労働基準法第39条に定める年次有給休暇の利用目的は同法の関知しないところであり、労働者が病気療養のために年次有給休暇を利用することもできる。

 

 

 

 

 

 

【解答】

①【H26年出題】 〇 

 「休日のほかに毎年一定日数以上の有給休暇を与える」の部分がポイントです。

 「休日」は、「労働義務がない日」です。

 年次有給休暇の「休暇」は「労働義務が免除される日」ですので、休暇は労働義務のある「労働日」に取得します。そのため、年次有給休暇は1労働日、2労働日と算定します。

 

 

②【H20年出題】 〇 

 年次有給休暇の権利は、労働基準法第39条所定の要件を満たすことによって法律上当然に労働者に生ずる権利です。

 労働者の請求をまって始めて生ずるものではなく、「請求」とは、休暇の時季にのみかかる文言であって、その趣旨は、休暇の時季の「指定」にほかならないとされています。

(最高裁第二小法廷 昭和4832日 白石営林署事件)

 

 

③【R4年出題】 × 

 年次有給休暇の権利は、「労基法391項、2項の要件が充足されることによって「法律上当然に労働者に生ずる権利」であって、「労働者の請求をまって始めて生ずるものではなく」、「年次〔有給〕休暇の成立要件として、「労働者による『休暇の請求』や、これに対する使用者の『承認』」の観念を容れる余地はない」とされています。

ポイント!

・年次有給休暇の権利は、要件を満たせば法律上当然に労働者に生ずる権利で、労働者からの請求をまって生ずるものではありません。

(最高裁第二小法廷 昭和4832日 白石営林署事件)

 

 

④【H24年出題】 〇 

 年次有給休暇をどのように利用するかは、労働者の自由です。

 病気療養のために年次有給休暇を利用することもできます。

(昭24.12.28基発第1456号)

 

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社労士受験のあれこれ

過去問から学ぶ 社会保険に関する一般常識

R6-202

R6.3.16 児童手当法のあれこれ

過去問から学びましょう。

今日は児童手当法です。

 

まず、児童手当法の「児童」の定義を条文で読んでみましょう。

3条第1

 この法律において「児童」とは18に達する日以後最初の3月31までの間にある者であって、日本国内に住所を有するもの又は留学その他の内閣府令で定める理由により日本国内に住所を有しないものをいう。

 

 

では、過去問をどうぞ!

①【R2年出題】

 「児童」とは、18歳に達する日以後の最初の331日までの間にある者であって、日本国内に住所を有するもの又は留学その他の内閣府令で定める理由により日本国内に住所を有しないものをいう。

 

 

②【R2年出題】

 児童手当は、毎年1月、5月及び9月の3期に、それぞれの前月までの分を支払う。ただし、前支払期月に支払うべきであった児童手当又は支給すべき事由が消滅した場合におけるその期の児童手当は、その支払期月でない月であっても、支払うものとする。

 

 

③【R2年出題】

 児童手当の支給を受けている者につき、児童手当の額が増額することとなるに至った場合における児童手当の額の改定は、その者がその改定後の額につき認定の請求をした日の属する月の翌月から行う。

 

 

④【R2年出題】

 児童手当の一般受給資格者が死亡した場合において、その死亡した者に支払うべき児童手当(その者が監護していた中学校修了前の児童であった者に係る部分に限る。)で、まだその者に支払っていなかったものがあるときは、当該中学校修了前の児童であった者にその未支払の児童手当を支払うことができる。

 

 

⑤【R2年出題】

  偽りその他不正の手段により児童手当の支給を受けた者は、3年以下の懲役又は30万円以下の罰金に処する。ただし、刑法に正条があるときは、刑法による

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

①【R2年出題】 〇 

「児童」の定義についての問題です。

(第3項第1項)

ちなみに、「支給要件児童」という用語もあります。

「支給要件児童」は、

15に達する日以後の最初の3月31までの間にある児童(施設入所等児童を除く。「中学校修了前の児童」という。)

・中学校修了前の児童を含む2人以上の児童(施設入所等児童を除く。)

をいいます。

(第4条第1項第1号)

 

 

②【R2年出題】 × 

 児童手当は、原則として、毎年「2月、6月及び10月」の3期に、それぞれの前月までの分を支払います。

(第8条第4項)

 

 

③【R2年出題】 〇 

 例えば2人目以降の子が生まれた場合、児童手当の増額改定は、その改定後の額につき認定の請求をした日の属する月の翌月から行われます。

(第9条第1項)

 ちなみに、「児童手当の支給を受けている者につき、児童手当の額が減額することとなるに至っ場合における児童手当の額の改定は、その事由が生じた日の属する月の翌月から」行われます。

(第9条第3項)

 

 

④【R2年出題】 〇

 「未支払の児童手当」についての問題です。

 児童手当の一般受給資格者が死亡した場合は、未支払の児童手当は中学校修了前の児童であった者に支払われます。

(第12条第1項)

 

 

⑤【R2年出題】 〇

  児童手当法の罰則規定です。

(第31条)

 

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社労士受験のあれこれ

過去問から学ぶ 労働に関する一般常識

R6-201

R6.3.15 パートタイム・有期雇用労働法第8条と第9

過去問から学びましょう。

今日はパートタイム・有期雇用労働法です。

 

 

 まず、「短時間労働者」と「有期雇用労働者」の定義を条文で確認しましょう。

第2条第1項・2

① この法律において「短時間労働者」とは、1週間の所定労働時間が同一の事業主に雇用される通常の労働者の1週間の所定労働時間に比し短い労働者をいう。

② この法律において「有期雇用労働者」とは、事業主と期間の定めのある労働契約を締結している労働者をいう。

 

★短時間労働者とは

 → 1週間の所定労働時間が、同じ会社で雇用される「通常の労働者」と比較して短い労働者

★有期雇用労働者とは

 → 会社と「有期雇用」(1年や3年などの期間が定められている)の労働契約を結んでいる労働者

 

 

 パートタイム・有期雇用労働法第8条では、同一企業の通常の労働者と短時間労働者及び有期雇用労働者との間の不合理な待遇の差を禁止しています。

条文を読んでみましょう。

第8条 (不合理な待遇の禁止)

 事業主は、その雇用する短時間・有期雇用労働者の基本給、賞与その他の待遇のそれぞれについて、当該待遇に対応する通常の労働者の待遇との間において、当該短時間・有期雇用労働者及び通常の労働者の業務の内容及び当該業務に伴う責任の程度(以下「職務の内容」という。)、当該職務の内容及び配置の変更の範囲その他の事情のうち、当該待遇の性質及び当該待遇を行う目的に照らして適切と認められるものを考慮して、不合理と認められる相違を設けてはならない。 

 

 第9条では、通常の労働者と同視すべき短時間労働者・有期雇用労働者に対する差別的取扱いを禁止しています。

 条文を読んでみましょう。

第9条

 事業主は、職務の内容が通常の労働者と同一の短時間・有期雇用労働者であって、当該事業所における慣行その他の事情からみて、当該事業主との雇用関係が終了するまでの全期間において、その職務の内容及び配置が当該通常の労働者の職務の内容及び配置の変更の範囲と同一の範囲で変更されることが見込まれるもの(通常の労働者と同視すべき短時間・有期雇用労働者」という。)については、短時間・有期雇用労働者であることを理由として、基本給、賞与その他の待遇のそれぞれについて、差別的取扱いをしてはならない

 

 

 では、「短時間・有期雇用労働者及び派遣労働者に対する不合理な待遇の禁止等に関する指針(H30.12.28厚生労働省告示第 430 号)」からの問題をみてみましょう。

過去問をどうぞ!

①【R2年出題】

 パートタイム・有期雇用労働法が適用される企業において、同一の能力又は経験を有する通常の労働者であるXと短時間労働者であるYがいる場合、XYに共通して適用される基本給の支給基準を設定し、就業の時間帯や就業日が日曜日、土曜日又は国民の祝日に関する法律(昭和23年法律第178号)に規定する休日か否か等の違いにより、時間当たりの基本給に差を設けることは許されない。

 

 

②【R4年出題】

賞与であって、会社の業績等への労働者の貢献に応じて支給するものについて、通常の労働者と同一の貢献である短時間・有期雇用労働者には、貢献に応じた部分につき、通常の労働者と同一の賞与を支給しなければならず、貢献に一定の相違がある場合においては、その相違に応じた賞与を支給しなければならない。

 

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

①【R2年出題】 × 

 ガイドラインでは、「通常の労働者」と「短時間労働者・有期雇用労働者」との間に待遇の相違がある場合に、どのような相違が不合理で、どのような相違が不合理でないかの原則となる考え方と具体例が示されています。

★パートタイム・有期雇用労働者の待遇に関して原則となる考え方

・基本給であって、労働者の能力又は経験に応じて支給するものについて、通常の労働者と同一の能力又は経験を有する短時間・有期雇用労働者には、能力又は経験に応じた部分につき、通常の労働者と同一の基本給を支給しなければならない。また、能力又は経験に一定の相違がある場合においては、その相違に応じた基本給を支給しなければならない。

 

 問題文の事例は、「問題とならない例」となっています。「許されない」は誤りです。

H30.12.28厚生労働省告示第 430 号)

 

 

②【R4年出題】 〇

★パートタイム・有期雇用労働者の待遇に関して原則となる考え方

賞与であって、会社の業績等への労働者の貢献に応じて支給するものについて、通常の労働者と同一の貢献である短時間・有期雇用労働者には、貢献に応じた部分につき、通常の労働者と同一の賞与を支給しなければならない。

また、貢献に一定の相違がある場合においては、その相違に応じた賞与を支給しなければならない。

 

問題文は、「賞与であって、会社の業績等への労働者の貢献に応じて支給するもの」についての原則となる考え方です。

H30.12.28厚生労働省告示第 430 号)

 

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https://youtu.be/KZiEFcbx_sg?si=MkOneEJz9Wia_Np3

社労士受験のあれこれ

過去問から学ぶ 厚生年金保険法

R6-200

R6.3.14 受給権者の申出による支給停止

過去問から学びましょう。

今日は厚生年金保険法です。

 

条文を読んでみましょう。

38条の2第1項・3項 (受給権者の申出による支給停止)

① 年金たる保険給付(この法律の他の規定又は他の法令の規定によりその全額につき支給を停止されている年金たる保険給付を除く。)は、その受給権者の申出により、その全額の支給を停止する。ただし、この法律の他の規定又は他の法令の規定によりその額の一部につき支給を停止されているときは、停止されていない部分の額の支給を停止する。

③ ①の申出は、いつでも、将来に向かって撤回することができる

 

 

 年金の支給停止を希望する受給権者は、申出により年金の「全額」を支給停止(辞退)することができます。

 申出により辞退できるのは「全額」です。一部だけの辞退はできません。

 また、いつでも、支給停止の撤回の申出をすることができます。

 

過去問をどうぞ!

①【R2年出題】

 年金たる保険給付は、厚生年金保険法の他の規定又は同法以外の法令の規定によりその額の一部につき支給を停止されている場合は、その受給権者の申出により、停止されていない部分の額の支給を停止することとされている。

 

 

②【H26年出題】

 受給権者の申出による年金たる保険給付の支給停止について、この申出は、老齢基礎年金と老齢厚生年金のような支給事由が同一の年金がある場合には同時に行わなければならない。

 

③【H20年出題】

 厚生年金保険法第38条の2に規定される受給権者の申出による年金たる保険給付の支給停止は、申出を行った日の属する月の翌月から支給停止される。また、支給停止の申出を撤回したときは、その旨の申出を行った日の属する月の翌月から支給が開始される。

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

①【R2年出題】 〇 

 年金がその額の一部につき支給を停止されている場合は、「停止されていない部分の額」の支給停止の申出をすることができます。

(第38条の21項ただし書)

 

 

②【H26年出題】 × 

 老齢基礎年金と老齢厚生年金のように支給事由が同一の年金がある場合には同時に行わなければならない、という規定はありません。

 老齢基礎年金、老齢厚生年金はそれぞれ別個に支給停止の申出ができます。

 

<特例があります>

2以上の種別の被保険者であった期間を有する場合は特例があります。

7823

2以上の種別の被保険者であった期間を有する者に係る年金たる保険給付の受給権者について、一の期間に基づく第38条の2第1項に規定する年金たる保険給付についての支給停止の申出又は撤回は、当該一の期間に基づく年金たる保険給付と同一の支給事由に基づく他の期間に基づく年金たる保険給付についての当該申出又は当該撤回と同時に行わなければならない

 

 

 ③【H20年出題】 〇 

・受給権者が支給停止の申出をしたとき

→申出を行った日の属する月の翌月から支給停止されます。

・支給停止の申出を撤回したとき

→撤回の申出を行った日の属する月の翌月から支給が開始されます。

条文を確認しましょう。

36条第2

 年金は、その支給を停止すべき事由が生じたときは、その事由が生じた月の翌月からその事由が消滅したまでの間は、支給しない。

 

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社労士受験のあれこれ

過去問から学ぶ 厚生年金保険法

R6-199

R6.3.13 併給可能な組み合わせ

過去問から学びましょう。

今日は厚生年金保険法です。

 

 

条文を読んでみましょう。

38条第1項、附則第17条 (併給の調整)

障害厚生年金は、その受給権者が他の年金たる保険給付又は国民年金法による年金たる給付(当該障害厚生年金と同一の支給事由に基づいて支給される障害基礎年金を除く。)を受けることができるときは、その間、その支給を停止する。

老齢厚生年金の受給権者が他の年金たる保険給付(遺族厚生年金(その受給権者が65に達しているものに限る。)を除く。)又は同法による年金たる給付(老齢基礎年金及び付加年金並びに障害基礎年金(その受給権者が65に達しているものに限る。)を除く。)を受けることができる場合における当該老齢厚生年金

及び

遺族厚生年金の受給権者が他の年金たる保険給付(老齢厚生年金(その受給権者が65に達しているものに限る。)を除く。)又は同法による年金たる給付(老齢基礎年金及び付加年金(その受給権者が65に達しているものに限る。)障害基礎年金(その受給権者が65に達しているものに限る。)並びに当該遺族厚生年金と同一の支給事由に基づいて支給される遺族基礎年金を除く。)を受けることができる場合における当該遺族厚生年金についても、同様とする。

 

 

★年金は「1人1年金」が原則です。2つ以上の年金を受けることができる場合は、いずれか1つを選択し受給します。なお、選択しなかった年金は支給停止となります。

 

★同じ理由の年金は、基礎年金と厚生年金の2階建てで支給されます。

老齢厚生年金

 

 

障害厚生年金

 

遺族厚生年金

老齢基礎年金

 

 

障害基礎年金

 

遺族基礎年金

 

 

65歳以降のみ可能な組み合わせがあります。

遺族厚生年金

 

 

遺族厚生年金

老齢厚生年金

老齢基礎年金

 

 

老齢基礎年金

 

 

老齢厚生年金

 

 

遺族厚生年金

 

遺族厚生年金

老齢厚生年金

障害基礎年金

 

 

障害基礎年金

 

障害基礎年金

 

 

65歳以上の組み合わせのポイント!

 

老齢・遺族

 

 

老齢・障害

 

 

← 自身が負担した保険料を反映させるため

 

 

 

では、過去問をどうぞ!

①【H30年出題】

 障害厚生年金及び当該障害厚生年金と同一の支給事由に基づく障害基礎年金の受給権者が60歳に達して特別支給の老齢厚生年金の受給権を取得した場合、当該障害厚生年金と当該特別支給の老齢厚生年金は併給されないのでどちらか一方の選択になるが、いずれを選択しても当該障害基礎年金は併給される。

 

 

②【H23年出題】

 障害厚生年金は、老齢基礎年金及び付加年金並びに当該障害厚生年金と同一の支給事由に基づいて支給される障害基礎年金と併給できるが、遺族基礎年金とは併給できない。

 

 

③【H24年出題】

 受給権者が65歳に達している場合、老齢厚生年金は、老齢基礎年金及び付加年金並びに障害基礎年金と併給できるが、遺族基礎年金とは併給できない。

 

 

④【H24年出題】

 受給権者が65歳に達している場合、遺族厚生年金は、老齢基礎年金及び付加年金又は障害基礎年金と併給できる。

 

 

⑤【H26年出題】

 障害基礎年金の受給権者である男性が65歳で遺族厚生年金の受給権を得た場合、それぞれを併給することができる。

 

 

⑥【H28年出題】

 障害等級3級の障害厚生年金の受給権者が65歳になり、老齢基礎年金の受給権を取得したとしても、それらは併給されないため、いずれか一方のみを受給することができるが、遺族厚生年金の受給権者が65歳になり、老齢基礎年金の受給権を取得したときは、それらの両方を受給することができる。

 

 

⑦【R4年出題】

 次のアからオの記述のうち、厚生年金保険法第38条第1項及び同法附則第17条の規定によってどちらか一方の年金の支給が停止されるものの組合せとして正しいものはいくつあるか。ただし、いずれも、受給権者は65歳に達しているものとする。

ア 老齢基礎年金と老齢厚生年金

イ 老齢基礎年金と障害厚生年金

ウ 障害基礎年金と老齢厚生年金

エ 障害基礎年金と遺族厚生年金

オ 遺族基礎年金と障害厚生年金

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

①【H30年出題】 × 

60歳で(A)「障害基礎年金+障害厚生年金」と(B)「特別支給の老齢厚生年金」の受給権がある場合は、(A)と(B)のどちらか一方を選択します。

 (B)を選択した場合、障害基礎年金は併給されません。

(第38条第1項)

 

②【H23年出題】 × 

 障害厚生年金は、当該障害厚生年金と同一の支給事由に基づいて支給される障害基礎年金と併給できます。

 しかし、「老齢基礎年金及び付加年金」、「遺族基礎年金」とは併給できません。

(第38条第1項)

 

 

③【H24年出題】 〇 

65歳に達していても、老齢厚生年金は遺族基礎年金とは併給できません。

(第38条第1項、附則第17条)

 

 

④【H24年出題】 〇

65歳に達している場合、「(老齢基礎年金及び付加年金)+(遺族厚生年金)」又は「(障害基礎年金)+(遺族厚生年金)」の組み合わせができます。

(第38条第1項、附則第17条)

 

 

⑤【H26年出題】 〇

65歳以上の場合、遺族厚生年金と障害基礎年金は併給されます。

(第38条第1項、附則第17条)

 

 

⑥【H28年出題】 〇

65歳以上でも、「障害厚生年金」と「老齢基礎年金」は併給されません。

「遺族厚生年金」と「老齢基礎年金」は65歳以上の場合は併給されます。

(第38条第1項、附則第17条)

 

 

⑦【R4年出題】

ア 老齢基礎年金と老齢厚生年金 → 同一事由なので併給される

イ 老齢基礎年金と障害厚生年金 → 併給されない

ウ 障害基礎年金と老齢厚生年金 → 65歳以上の場合併給される

エ 障害基礎年金と遺族厚生年金 → 65歳以上の場合併給される

オ 遺族基礎年金と障害厚生年金 → 併給されない

 

「どちらか一方の年金の支給が停止されるものの組合せ」は、イとオの2つです。

(第38条第1項、附則第17条) 

 

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社労士受験のあれこれ

過去問から学ぶ 国民年金法

R6-198

R6.3.12 基礎年金拠出金の算定基礎となる被保険者数

過去問から学びましょう。

今日は国民年金法です。

 

 

今日のテーマは「基礎年金拠出金」の算定です。

厚生年金保険の実施者たる政府は、毎年度、基礎年金の給付に要する費用に充てるため、基礎年金拠出金を負担する。

実施機関たる共済組合等は、毎年度、基礎年金の給付に要する費用に充てるため、基礎年金拠出金を納付する。

(第94条の2第1項、2項)

 

条文を読んでみましょう。

94条の3第1項、2

① 基礎年金拠出金の額は、保険料・拠出金算定対象額に当該年度における被保険者の総数対する当該年度における当該政府及び実施機関に係る被保険者の総数比率に相当するものとして毎年度政令で定めるところにより算定した率を乗じて得た額とする。

※政府及び実施機関に係る被保険者の総数とは

・ 厚生年金保険の実施者たる政府 →第1号厚生年金被保険者である第2号被保険者及びその被扶養配偶者である第3号被保険者

・ 実施機関たる共済組合等 → 当該実施機関たる共済組合等に係る被保険者

■国家公務員共済組合連合会

→当該連合会を組織する共済組合に係る第2号厚生年金被保険者である第2号被保険者及びその被扶養配偶者である第3号被保険者

■地方公務員共済組合連合会

→当該連合会を組織する共済組合に係る第3号厚生年金被保険者である第2号被保険者及びその被扶養配偶者である第3号被保険者

■日本私立学校振興・共済事業団

第4号厚生年金被保険者である第2号被保険者及びその被扶養配偶者である第3号被保険者

② 被保険者の総数並びに政府及び実施機関に係る被保険者の総数は、第1号被保険者、第2号被保険者及び第3号被保険者の適用の態様の均衡を考慮して、これらの被保険者のうち政令で定める者を基礎として計算するものとする。

 

令第11条の3

 法第94条の3第2項に規定する政令で定める者は、第1号被保険者にあっては保険料納付済期間、保険料4分の1免除期間、保険料半額免除期間又は保険料4分の3免除期間を有する者、第2号被保険者にあっては20歳以上60歳未満の者、第3号被保険者にあってはすべての者とする

 

 

 

基礎年金拠出金の額の出し方

基礎年金の給付に

要する費用

×

2号被保険者+第3号被保険者

国民年金の被保険者の総数

 

 

過去問をどうぞ!

①【R1年出題】

 基礎年金拠出金の額の算定基礎となる被保険者は、第1号被保険者数にあっては、保険料納付済期間、保険料4分の1免除期間、保険料半額免除期間又は保険料4分の3免除期間を有する者であり、第2号被保険者及び第3号被保険者にあってはすべての者である。

 

 

②【R4年出題】

 基礎年金拠出金の額の算定基礎となる第1号被保険者数は、保険料納付済期間、保険料全額免除期間、保険料4分の3免除期間、保険料半額免除期間及び保険料4分の1免除期間を有する者の総数とされている。

 

 

③【H30年出題】

 基礎年金拠出金の額の算定基礎となる第1号被保険者数は、保険料納付済期間、保険料免除期間及び保険料未納期間を有する者の総数である。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

①【R1年出題】 × 

 基礎年金拠出金の額の算定基礎となる被保険者について

・第1号被保険者数 → 保険料納付済期間、保険料4分の1免除期間、保険料半額免除期間又は保険料4分の3免除期間を有する者

・第2号被保険者 → 20歳以上60歳未満の者

・第3号被保険者 → すべての者

「第2号被保険者にあってはすべての者」は誤りです。

(第94条の3第1項、2項、令11条の4第1項)

 

 

②【R4年出題】 × 

 基礎年金拠出金の額の算定基礎となる第1号被保険者数は、「保険料納付済期間、保険料4分の3免除期間、保険料半額免除期間及び保険料4分の1免除期間を有する者」の総数です。

 保険料の負担がない保険料全額免除期間は入りません。

(第94条の3第1項、2項、令11条の4第1項)

 

 

③【H30年出題】 × 

 基礎年金拠出金の額の算定基礎となる第1号被保険者数は、「保険料納付済期間、保険料4分の3免除期間、保険料半額免除期間及び保険料4分の1免除期間を有する者」の総数です。

 保険料全額免除期間、保険料未納期間は入りません。

(第94条の3第1項、2項、令11条の4第1項)

 

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社労士受験のあれこれ

過去問から学ぶ 国民年金法

R6-197

R6.3.11 死亡一時金と寡婦年金の調整

過去問から学びましょう。

今日は国民年金法です。

 

 

「死亡一時金」と「寡婦年金」の両方の受給権を取得した場合の調整のルールをみていきます。

 

条文を読んでみましょう。

52条の6(支給の調整)

 死亡一時金の支給を受ける者が、寡婦年金を受けることができるときは、その者の選択により、死亡一時金と寡婦年金とのうちその一を支給し、他は支給しない

 

 

 死亡一時金と寡婦年金の両方を受けることはできません。「その者の選択」により、死亡一時金と寡婦年金とのうち、どちらか一つが支給されます。

 

 

では、過去問をどうぞ!

①【H18年出題】

 死亡一時金の支給を受けることができる者が、同一人の死亡により寡婦年金を受けとることができるときは、死亡一時金か寡婦年金のどちらか一つをその者の選択により受給できる。

 

 

②【H24年出題】

 夫の死亡により、寡婦年金と死亡一時金の受給要件を同時に満たした妻に対しては、寡婦年金が支給される。ただし、夫の死亡日の属する月に寡婦年金の受給権が消滅したときは、この限りでない。

 

 

③【R3年出題】

 第1号被保険者として30年間保険料を納付していた者が、就職し厚生年金保険の被保険者期間中に死亡したため、遺族である妻は、遺族厚生年金、寡婦年金、死亡一時金の受給権を有することになった。この場合、当該妻は、遺族厚生年金と寡婦年金のどちらかを選択することとなり、寡婦年金を選択した場合は、死亡一時金は支給されないが、遺族厚生年金を選択した場合は、死亡一時金は支給される。

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

①【H18年出題】 〇 

 同一人の死亡で、死亡一時金と寡婦年金を受けることができるときは、その者の選択により、死亡一時金か寡婦年金のどちらか一つを受給します。

(第52条の6

 

 

②【H24年出題】 ×

 寡婦年金と死亡一時金の受給要件を同時に満たした場合は、「その者の選択」により、死亡一時金か寡婦年金のどちらか一つが支給されます。

 寡婦年金が優先されるわけではありません。

(第52条の6

 

 

③【R3年出題】 〇 

 遺族厚生年金、寡婦年金、死亡一時金の受給権を有することになった場合の調整についての問題です。

★ポイント1 「一人一年金の原則」

 2つ以上の年金の受給権が発生した場合は、原則として、一つの年金を選択し受給します。

 遺族厚生年金と寡婦年金は併給できませんので、どちらか一つを選択します。

(第20条)

 

★ポイント2 「寡婦年金と死亡一時金は選択」

 寡婦年金と死亡一時金はどちらかを選択します。寡婦年金を選択した場合は、死亡一時金は支給されません。死亡一時金を選択した場合は、寡婦年金は支給されません。

(第52条の6

 

・寡婦年金を選択した場合は、死亡一時金は支給されません。

・遺族厚生年金を選択した場合は、死亡一時金は支給されます。(遺族厚生年金と死亡一時金には調整規定がないからです。)

 

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社労士受験のあれこれ

過去問から学ぶ 国民年金法

R6-196 

R6.3.10 死亡一時金と遺族基礎年金の関係

過去問から学びましょう。

今日は国民年金法です。

 

条文を読んでみましょう。

52条の2 第2

 死亡一時金は、次の各号のいずれかに該当するときは、支給しない

1) 死亡した者の死亡日においてその者の死亡により遺族基礎年金を受けることができる者があるとき。ただし、当該死亡日の属する月に当該遺族基礎年金の受給権が消滅したときを除く

2) 死亡した者の死亡日において胎児である子がある場合であって、当該胎児であった子が生まれた日においてその子又は死亡した者の配偶者が死亡した者の死亡により遺族基礎年金を受けることができるに至ったとき。ただし、当該胎児であった子が生まれた日の属する月に当該遺族基礎年金の受給権が消滅したときを除く。

 

 同一の死亡で遺族基礎年金が支給される場合は、死亡一時金は原則として支給されません。

 

では、過去問をどうぞ!

R2年出題】 

 死亡した者の死亡日においてその者の死亡により遺族基礎年金を受けることができる者があるときは、当該死亡日の属する月に当該遺族基礎年金の受給権が消滅した場合であっても、死亡一時金は支給されない。

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

R2年出題】 × 

 死亡した者の死亡日においてその者の死亡により遺族基礎年金を受けることができる者があるときは、死亡一時金は支給されません。

 ただし、例外的に、死亡日の属する月に当該遺族基礎年金の受給権が消滅した場合は、死亡一時金が支給されます。

 例えば、子が18歳に達した日の属する年度の年度末(3月)に被保険者が死亡した場合、遺族基礎年金の受給権は発生しますが、同一月に受給権が消滅するため、結局遺族基礎年金は支給されません。

 そのため、死亡日の属する月に当該遺族基礎年金の受給権が消滅した場合は、死亡一時金を支給する例外が設けられています。

(第52条の2第2項第1号) 

 

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社労士受験のあれこれ

過去問から学ぶ 健康保険法

R6-195 

R6.3.9 健康保険の被扶養者となる要件

過去問から学びましょう。

今日は健康保険法です。

 

 

条文を読んでみましょう。

3条第7項 

 健康保険法において「被扶養者」とは、次に掲げる者で、日本国内に住所を有するもの又は外国において留学をする学生その他の日本国内に住所を有しないが渡航目的その他の事情を考慮して日本国内に生活の基礎があると認められるものとして厚生労働省令で定めるものをいう

 ただし、後期高齢者医療の被保険者等である者その他健康保険法の適用を除外すべき特別の理由がある者として厚生労働省令で定める者は、この限りでない

1) 被保険者(日雇特例被保険者であった者を含む。)の直系尊属、配偶者(届出をしていないが、事実上婚姻関係と同様の事情にある者を含む。)、子、孫及び兄弟姉妹であって、主としてその被保険者により生計を維持するもの

2) 被保険者の3親等内の親族で(1)に掲げる者以外のものであって、その被保険者と同一の世帯に属し、主としてその被保険者により生計を維持するもの

3) 被保険者の配偶者で届出をしていないが事実上婚姻関係と同様の事情にあるものの父母及び子であって、その被保険者と同一の世帯に属し、主としてその被保険者により生計を維持するもの

4) (3)の配偶者の死亡後におけるその父母及び子であって、引き続きその被保険者と同一の世帯に属し、主としてその被保険者により生計を維持するもの

 

後期高齢者医療の被保険者等その他健康保険法の適用を除外すべき特別の理由がある者として厚生労働省令で定める者は、被扶養者となりません。

★養父母と養子は、父母と子に含まれます。

 

★被扶養者として認定されるには、「国内居住要件」を満たす必要があります。

国内居住要件の考え方は以下の通りです。

・住民票が日本国内にある者は原則、国内居住要件を満たす

・ただし、住民票が日本国内にあっても、海外で就労しており、日本で全く生活していないなど、明らかに日本での居住実態がないことが判明した場合は、保険者において、例外的に国内居住要件を満たさないものと判断して差し支えない

 

国内居住要件の例外について

 外国に一時的に留学をする学生、外国に赴任する被保険者に同行する家族等の一時的な海外渡航を行う者については、日本国内に住所がないとしても、日本国内に生活の基礎があると認められる者として、国内居住要件の例外として取り扱うとされています。

例外事由は以下の通りです。

①外国において留学をする学生
②外国に赴任する被保険者に同行する者
観光、保養又はボランティア活動その他就労以外の目的で一時的に海外に渡航する者
④被保険者が外国に赴任している間に当該被保険者との身分関係が生じた者であって、②と同等と認められるもの
⑤ ①から④までに掲げるもののほか、渡航目的その他の事情を考慮して日本国内に生活の基礎があると認められる者

(則第37条の2、令1.11.13保保発11131)

 

 

 

では、過去問をどうぞ!

①【R4年出題】

 被保険者の事実上の婚姻関係にある配偶者の養父母は、世帯は別にしていても主としてその被保険者によって生計が維持されていれば、被扶養者となる。

 

 

②【H30年出題】(改正による修正あり)

 被保険者の配偶者で届出をしていないが事実上婚姻関係と同様の事情にあるものの父母及び子であって、その被保険者と同一の世帯に属し、主としてその被保険者により生計を維持されてきたものについて、その配偶者で届出をしていないが事実上婚姻関係と同様の事情にあるものが死亡した場合、引き続きその被保険者と同一の世帯に属し、主としてその被保険者により生計を維持される当該父母及び子は被扶養者に認定される。なお、被扶養者の国内居住要件等は満たしているものとする。

 

 

③【R2年出題】

 被保険者(海外に赴任したことがない被保険者とする。)の被扶養者である配偶者に日本国外に居住し日本国籍を有しない父がいる場合、当該被保険者により生計を維持している事実があると認められるときは、当該父は被扶養者として認定される。

 

 

④【R2年出題】

 被扶養者の認定において、被保険者が海外赴任することになり、被保険者の両親が同行する場合、「家族帯同ビザ」の確認により当該両親が被扶養者に該当するか判断することを基本とし、渡航先国で「家族帯同ビザ」の発行がない場合には、発行されたビザが就労目的でないか、渡航が海外赴任に付随するものであるかを踏まえ、個別に判断する。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

①【R4年出題】 × 

 被保険者の事実上の婚姻関係にある配偶者の父母及び子は、その被保険者と「同一の世帯」に属し、主としてその被保険者により生計が維持されていれば、被扶養者となります。世帯を別にしている場合は、被扶養者になりません。

(第3条第7項第3号) 

 

 

②【H30年出題】 〇

 被保険者の配偶者で届出をしていないが事実上婚姻関係と同様の事情にあるものが死亡し、引き続きその被保険者と同一の世帯に属し、主としてその被保険者により生計を維持される当該父母及び子は被扶養者に認定されます。

(第3条第7項第4号)

 

 

③【R2年出題】 × 

 被保険者の被扶養者である配偶者の父が被扶養者となるには、「被保険者と同一の世帯に属し、主としてその被保険者により生計を維持する」ことが条件です。問題文の場合は、同一世帯要件を満たしていません。また、国内居住要件も満たしていません。

(第3条第7項第2号)

 

④【R2年出題】 〇 

 「外国に赴任する被保険者に同行する者」は、国内居住要件の例外として取り扱われます。

「外国に赴任する被保険者に同行する者」の確認は、「家族帯同ビザ」の確認により判断することを基本とします。

(令1.11.13保保発11131)

 

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社労士受験のあれこれ

過去問から学ぶ 労働保険徴収法

R6-194 

R6.3.8 請負事業の一括のポイント!②分離編

過去問から学びましょう。

今日は労働保険徴収法です。

 

引き続き「請負事業の一括のポイント」をチェックします。

昨日は、「一括編」でしたが、今日は「分離編」です。

 

ポイントをチェックしましょう!

・下請負事業を分離させることができます

・一括は「法律上当然に」行われますが、分離の場合は、厚生労働大臣の認可が必要です。なお、認可の権限は、都道府県労働局長に委任されています。

・分離する下請負事業は、一定以上の規模でなければなりません。

・分離の認可申請は、元請負人と下請負人が共同で行います。

 

 

条文を読んでみましょう。

8条第2

 請負事業が一括された場合において、元請負人及び下請負人が、当該下請負人の請負に係る事業に関して下請負人をその請負に係る事業主とすることにつき申請をし、厚生労働大臣の認可があったときは、当該請負に係る事業については、当該下請負人を元請負人とみなして適用する。

 

則第8条 (下請負人をその請負に係る事業の事業主とする認可申請)

下請負事業の分離の認可を受けようとする元請負人及び下請負人は、保険関係が成立した日の翌日から起算して10日以内に、定められた事項を記載した申請書を所轄都道府県労働局長に提出しなければならない。ただし、やむを得ない理由により、この期限内に当該申請書の提出をすることができなかったときは、期限後であっても提出することができる。

 

則第9条 (下請負人をその請負に係る事業の事業主とする認可の基準)

下請負事業の分離の認可を受けるためには、下請負人の請負に係る事業が第6条第1項各号に該当する事業(有期事業の一括の要件に該当する事業)以外の事業でなければならない。

★下請負事業の分離の認可を受けるための要件を確認しましょう。

下請負事業の規模が、

・概算保険料が160万円以上

 又は

 請負金額が18千万円以上

であることが必要です。

 

 

過去問をどうぞ!

①【H27年出題】(労災)

 厚生労働省令で定める事業が数次の請負によって行われる場合の元請負人及び下請負人が、下請負事業の分離の認可を受けるためには、当該下請負人の請負に係る事業が建設の事業である場合は、その事業の規模が、概算保険料を算定することとした場合における概算保険料の額に相当する額が160万円未満、かつ、請負金額が1億8千万円未満でなければならない。

 

 

②【H27年出題】(労災)

 厚生労働省令で定める事業が数次の請負によって行われる場合の元請負人及び下請負人が、下請負事業の分離の認可を受けようとするときは、保険関係が成立した日の翌日から起算して10日以内であれば、そのいずれかが単独で、当該下請負人を事業主とする認可申請書を所轄都道府県労働局長に提出して、認可を受けることができる。

 

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

①【H27年出題】(労災) × 

 厚生労働省令で定める事業とは、「労災保険に係る保険関係が成立している事業のうち建設の事業」です。(則第7条)

 元請負人及び下請負人が、下請負事業の分離の認可を受けるためには、当該下請負人の事業の規模が、「概算保険料の額に相当する額が160万円以上」、又は、「請負金額が1億8千万円以上」でなければなりません。

なお、請負金額から消費税額は除かれます。

(第8条第2項、則第7条、第9条)

 

 

②【H27年出題】(労災) × 

 下請負事業の分離の認可を受けようとするときは、保険関係が成立した日の翌日から起算して10日以内に、当該下請負人を事業主とする認可申請書を所轄都道府県労働局長に提出します。ただし、「そのいずれかが単独で」ではなく、「元請負人及び下請負人が共同で」提出しなければなりません。

(則第8条)

 

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社労士受験のあれこれ

過去問から学ぶ 労働保険徴収法

R6-193 

R6.3.7 請負事業の一括のポイント!①一括編

過去問から学びましょう。

今日は労働保険徴収法です。

 

 

今日は、「請負事業の一括」のポイントをチェックします。

まずポイントからどうぞ!

・対象は「建設の事業」です。(立木の伐採の事業は対象外です)

・建設の事業が数次の請負によって行われる場合、労災保険下請負事業を元請負事業に一括して、保険関係が成立します。

法律上当然に一括され、元請負人のみが適用事業主となります。

・一括されるのは労災保険の保険関係のみで、雇用保険の保険関係は一括されません。雇用保険の保険関係は、個別に成立します。

 

★建設の事業が数次の請負によって行われる場合のイメージ

  <労災保険の保険関係>         <雇用保険の保険関係>

  元請負事業に一括されます        個別に成立します

元請負事業(成立)

 

元請負事業(成立)

 

下請負事業その1

 

下請負事業その1(成立)

 

下請負事業その2

 

下請負事業その2(成立)

 

      ↓

下請負事業その3

 

下請負事業その3(成立)

 

条文を読んでみましょう。

8条第1項、則第7条 (請負事業の一括)

労災保険に係る保険関係が成立している事業のうち建設の事業数次の請負によって行なわれる場合には、この法律の規定の適用については、その事業を一の事業とみなし、元請負人のみを当該事業の事業主とする

 

 

では、過去問をどうぞ!

①【R2年出題】(労災)

 請負事業の一括は、労災保険に係る保険関係が成立している事業のうち、建設の事業又は立木の伐採の事業が数次の請負によって行われるものについて適用される。

 

 

②【R2年出題】(労災保険)

 請負事業の一括は、元請負人が、請負事業の一括を受けることにつき所轄労働基準監督署長に届け出ることによって行われる。

 

 

③【R2年出題】(労災保険)

 請負事業の一括が行われ、その事業を一の事業とみなして元請負人のみが当該事業の事業主とされる場合、請負事業の一括が行われるのは、「労災保険に係る保険関係が成立している事業」についてであり、「雇用保険に係る保険関係が成立している事業」については行われない。

 

 

④【R2年出題】(労災保険)

 請負事業の一括が行われ、その事業を一の事業とみなして元請負人のみが当該事業の事業主とされる場合、元請負人は、その請負に係る事業については、下請負をさせた部分を含め、そのすべてについて事業主として保険料の納付の義務を負い、更に労働関係の当事者として下請負人やその使用する労働者に対して使用者となる。

 

 

⑤【R2年出題】(労災保険)

 請負事業の一括が行われると、元請負人は、その請負に係る事業については、下請負をさせた部分を含め、そのすべてについて事業主として保険料の納付等の義務を負わなければならないが、元請負人がこれを納付しないとき、所轄都道府県労働局歳入徴収官は、下請負人に対して、その請負金額に応じた保険料を納付するよう請求することができる。

 

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

①【R2年出題】(労災) ×

 請負事業の一括の対象は「建設の事業」です。「立木の伐採の事業」は請負事業の一括の対象になりません。

(第8条第1項、則第7条)

 

 

②【R2年出題】(労災保険) × 

 請負事業の一括は、「法律上当然に」行われます。「所轄労働基準監督署長に届け出ることによって」は誤りです。

(第8条第1項)

 

 

③【R2年出題】(労災保険) 〇 

 請負事業の一括が行われるのは、「労災保険に係る保険関係」のみです。「雇用保険に係る保険関係」は一括されず、個別に適用されます。

(第8条第1項、則第7条)

 

 

④【R2年出題】(労災保険) ×

 請負事業の一括が行われ元請負人のみが当該事業の事業主とされると、元請負人は、その請負に係る事業については、下請負をさせた部分を含め、そのすべてについて事業主として保険料の納付の義務を負います。

 しかし、「労働関係の当事者」として下請負人やその使用する労働者に対して使用者となることはありません。

(第8条第1項)

 

 

⑤【R2年出題】(労災保険) × 

 請負事業の一括が行われると、元請負人は、その請負に係る事業については、下請負をさせた部分を含め、そのすべてについて事業主として保険料の納付等の義務を負います。

 そのため、元請負人がこれを納付しないときでも、所轄都道府県労働局歳入徴収官は、下請負人に対して、保険料を納付するよう請求することはできません。

(第8条第1項)

 

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社労士受験のあれこれ

過去問から学ぶ 雇用保険法

R6-192 

R6.3.6 雇用保険法の違反行為に対する罰則

過去問から学びましょう。

今日は雇用保険法です。

 

条文を読んでみましょう。

86条第1

 法人(法人でない労働保険事務組合を含む。)の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務に関して、第83条から第85条の違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、その法人又は人に対しても各本条の罰金刑を科する

 

 雇用保険法には、事業主に対する罰則(第83条)、労働保険事務組合に対する罰則(第84条)、被保険者、受給資格者等に対する罰則(第85条)があります。

 雇用保険法の規定に違反する行為があった場合、行為者本人が罰せられるのはもちろんですが、「その法人又は人」に対しても罰金刑が科されます。両罰規定といいます。

 

 

過去問をどうぞ!

①【R2年出題】

 法人(法人でない労働保険事務組合を含む。)の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務に関して、雇用保険法第7条に規定する届出の義務に違反する行為をしたときは、その法人又は人に対して罰金刑を科すが、行為者を罰することはない。

 

 

②【H24年出題】

 「人」の代理人、使用人その他の従業者が、その「人」の業務に関して、雇用保険法第83条から第85条までの各号に掲げる違反行為をしたとき、行為者が罰せられるほか、その「人」に対しても雇用保険法第83条から第85条までに掲げる懲役刑が科せられることがある。

 

 

 

 

 

 

【解答】

①【R2年出題】 × 

 雇用保険法第7条に規定する届出の義務に違反する行為をしたときは、6か月以下の懲役又は30万円以下の罰金に処せられます。(法第83条)

 行為者を罰するだけでなく、その法人又は人の業務」ですので、その法人又は人に対しても、罰金刑が科せられます。

(第86条)

 

 

②【H24年出題】 × 

 行為者が罰せられるほか、その「法人又は人」に対しても「罰金刑」が科せられることがあります。

 法人又は人に対しては、「懲役」ではなく「罰金」であることがポイントです。

(第86条)

 

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社労士受験のあれこれ

過去問から学ぶ 労災保険法

R6-191 

R6.3.5 遺族補償年金の受給資格者と受給権者

過去問から学びましょう。

今日は労災保険法です。

 

 

★遺族補償年金を受けることができる遺族は、労働者の配偶者、子、父母、孫、祖父母及び兄弟姉妹であって、労働者の死亡の当時その収入によって生計を維持していたものです。

 ただし、「妻」以外の者は、労働者の死亡の当時、「年齢要件」か「障害条件」に該当した場合に限られます。

 要件に該当する者が「受給資格者」となります。

 受給資格者には順位があり、年金を受けることができるのは受給資格者の中の最先順位者です。年金を受ける者を「受給権者」といいます。

 順位は以下の通りです。

妻(年齢要件、障害要件はありません)

60歳以上又は一定の障害)

18歳に達する日以後の最初の331日までの間にある又は一定の障害)

父母60歳以上又は一定の障害)

18歳に達する日以後の最初の331日までの間にある又は一定の障害)

祖父母60歳以上又は一定の障害)

兄弟姉妹18歳に達する日以後の最初の331日までの間にある又は60歳以上又は一定の障害)

55歳以上60歳未満)

父母55歳以上60歳未満)

祖父母55歳以上60歳未満)

兄弟姉妹55歳以上60歳未満)

(第16条の2第1項、3項、昭40年法附則43条)

★転給とは?

 最先順位者が失権した場合に、次の順位の者が受給権者になることです。

 

 

 

 

では、過去問をどうぞ!

 

①【R5年出題】

 妻である労働者の死亡当時、無職であった障害の状態にない50歳の夫は、労働者の死亡の当時その収入によって生計を維持していたものであるから、遺族補償年金の受給資格者である。

 

 

②【R2年出題】

 業務上の災害により死亡した労働者Yには2人の子がいる。1人はYの死亡の当時19歳であり、Yと同居し、Yの収入によって生計を維持していた大学生で、もう1人は、Yの死亡の当時17歳であり、Yと離婚した元妻と同居し、Yが死亡するまで、Yから定期的に養育費を送金されていた高校生であった。2人の子は、遺族補償年金の受給資格者であり、同順位の受給権者となる。

 

 

③【H19年出題】

 遺族補償年金の受給資格要件の一つである厚生労働省令で定める障害の状態は、身体に障害等級第5級以上に該当する障害がある状態又は傷病が治らないで、身体の機能若しくは精神に、労働が高度の制限を受けるか、若しくは労働に高度の制限を加えることを必要とする程度以上の障害がある状態である。

 

 

④【H18年出題】

 遺族補償給付を受けることができる遺族は、死亡した労働者の配偶者(婚姻の届出をしていないが、事実上婚姻関係と同様の事情にあった者を含む。)であって、労働者の死亡の当時その収入によって生計を維持していたものでなければならない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

①【R5年出題】 ×

 「夫」は、「年齢要件」か「障害要件」のどちらかを満たす必要があります。

「障害の状態にない50歳の夫」は、どちらにも当てはまりませんので、遺族補償年金の受給資格者になりません。

(第16条の2第1項)

 

 

②【R2年出題】 × 

 「子」は「年齢要件」か「障害要件」のどちらかを満たす必要があります。

19歳の大学生は、年齢要件を満たしませんので、一定の障害状態にない場合は、受給資格者になりません。

17歳の高校生は、年齢要件を満たしますので、一定の障害状態になくても、受給資格者になります。

(第16条の2第1項)

 

 

③【H19年出題】 〇 

「第5級以上」、「労働が高度の制限を受けるか、若しくは労働に高度の制限を加えることを必要とする程度」がキーワードです。

(則第15条)

 

 

④【H18年出題】 × 

 「遺族補償給付」には、「遺族補償年金」と「遺族補償一時金」があります。

「遺族補償年金」は、労働者の死亡の当時その収入によって生計を維持していたものでなければなりません。

一方、「遺族補償一時金」は、労働者の死亡の当時その収入によって生計を維持していたものでなくても、受けられる可能性があります。

(第16条の2第1項、第16条の7)

 

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社労士受験のあれこれ

過去問から学ぶ 労働安全衛生法

R6-190 

R6.3.4 衛生管理者の資格要件

過去問から学びましょう。

今日は労働安全衛生法です。

 

条文を読んでみましょう。

12条第1項 (衛生管理者)

 事業者は、政令で定める規模の事業場ごとに、都道府県労働局長の免許を受けた者その他厚生労働省令で定める資格を有する者のうちから、厚生労働省令で定めるところにより、当該事業場の業務の区分に応じて、衛生管理者を選任し、その者に総括安全衛生管理者の統括管理する業務のうち衛生に係る技術的事項を管理させなければならない。

 

令第4

 法第12条第1項の政令で定める規模の事業場は、常時50人以上の労働者を使用する事業場とする。

 

則第7条第3

 衛生管理者は次に掲げる業種の区分に応じ、それぞれに掲げる者のうちから選任すること。

農林畜水産業、鉱業、建設業、製造業(物の加工業を含む。)、電気業、ガス業、水道業、熱供給業、運送業、自動車整備業、機械修理業、医療業及び清掃業

第1種衛生管理者免許を有する者

衛生工学衛生管理者免許を有する者

・第10条各号に掲げる者(医師、歯科医師、労働衛生コンサルタント等)

 その他の業種

第1種衛生管理者免許を有する者

第2種衛生管理者免許を有する者

衛生工学衛生管理者免許を有する者

・第10条各号に掲げる者(医師、歯科医師、労働衛生コンサルタント等)

 

 

では、過去問をどうぞ!

①【令和1年選択式】

 衛生管理者は、都道府県労働局長の免許を受けた者その他厚生労働省令で定める資格を有する者のうちから選任しなければならないが、厚生労働省令で定める資格を有する者には、医師、歯科医師のほか< A >などが定められている。

(選択肢)

① 衛生管理士  ② 看護師  ③ 作業環境測定士  

④ 労働衛生コンサルタント

 

 

②【H24年出題】

 常時60人の労働者を使用する製造業の事業場の事業者は、衛生管理者を選任する義務があるが、第二種衛生管理者免許を有する当該事業場の労働者であれば、他に資格等を有していない場合であっても、その者を衛生管理者に選任し、当該事業場の衛生に係る技術的事項を管理させることができる。

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

①【令和1年選択式】

A ④ 労働衛生コンサルタント

(則第103号)

 

 

②【H24年出題】 × 

 先ほどの、の業種との業種をもう一度確認しましょう。

 「第2種衛生管理者免許」では、の業種の衛生管理者には選任できません。

 「製造業」はの業種ですので、第2種衛生管理者免許を有する労働者でも他に資格等を有していない場合は、衛生管理者に選任することはできません。

 ちなみにのその他の業種の場合は、第2種衛生管理者免許を有する者を衛生管理者に選任できます。

(則第103号)

 

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社労士受験のあれこれ

過去問から学ぶ 労働基準法

R6-189 

R6.3.3 平均賃金のポイント! 

過去問から学びましょう。

今日は労働基準法です。

 

 

条文を読んでみましょう。

12条第1項・2

① 平均賃金とは、これを算定すべき事由の発生した日以前3か月間にその労働者に対し支払われた賃金の総額を、その期間の総日数で除した金額をいう。ただし、その金額は、次の各号の一によって計算した金額を下ってはならない。

1) 賃金が、労働した若しくは時間によって算定され、又は出来高払制その他の請負制によって定められた場合においては、賃金の総額をその期間中に労働した日数で除した金額の100分の60

2) 賃金の一部が、月、週その他一定の期間によって定められた場合においては、その部分の総額をその期間の総日数で除した金額と(1)の金額の合算額

② 平均賃金の算定期間は、賃金締切日がある場合においては、直前の賃金締切日から起算する。 

 

★平均賃金の原則の計算式

3か月間に支払われた賃金の総額

その期間の総日数(暦日数)

 

★平均賃金の最低保障額(賃金の全部が日給制、時間給制、出来高払制の場合)

賃金の総額

×

60

労働した日数

100

 

 

12条第3項・4

③ 平均賃金の算定期間中に、次の各号のいずれかに該当する期間がある場合においては、その日数及びその期間中の賃金は、算定期間及び賃金の総額から控除する

1) 業務上負傷し、又は疾病にかかり療養のために休業した期間

2) 産前産後の女性が第65条の規定によって休業した期間

3) 使用者の責めに帰すべき事由によって休業した期間

4) 育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律に規定する育児休業又は介護休業をした期間

5) 試みの使用期間

④ 賃金の総額には、臨時に支払われた賃金及び3か月を超える期間ごとに支払われる賃金並びに通貨以外のもので支払われた賃金で一定の範囲に属しないものは算入しない。

 

★③は「分子」(賃金総額)からも、「分母」(総日数)からも控除します

★④は、「分子」(賃金総額)からのみ控除します。

 

では、過去問をどうぞ!

①【H27年出題】

 平均賃金の計算の基礎となる賃金の総額には、3か月を超える期間ごとに支払われる賃金、通勤手当及び家族手当は含まれない。

 

 

②【H27年出題】

 平均賃金の計算において、労働者が労働基準法第7条に基づく公民権の行使により休業した期間は、その日数及びその期間中の賃金を労働基準法第12条第1項及び第2項に規定する期間及び賃金の総額から除外する。

 

 

③【H27年出題】

 労働災害により休業していた労働者がその災害による傷病が原因で死亡した場合、使用者が遺族補償を行うに当たり必要な平均賃金を算定すべき事由の発生日は、当該労働者が死亡した日である。

 

 

④【H27年出題】

 賃金締切日が毎月月末と定められていた場合において、例えば731日に算定事由が発生したときは、なお直前の賃金締切日である630日から遡った3か月が平均賃金の算定期間となる。

 

 

⑤【H27年出題】

 賃金締切日が、基本給は毎月月末、時間外手当は毎月20日とされている事業場において、例えば625日に算定事由が発生したときは、平均賃金の起算に用いる直前の賃金締切日は、基本給、時間外手当ともに基本給の直前の締切日である531日とし、この日から遡った3か月が平均賃金の算定期間となる。

 

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

①【H27年出題】 × 

 賃金の総額に算入しない賃金は、

・臨時に支払われた賃金

・3か月を超える期間ごとに支払われる賃金

・通貨以外のもので支払われた賃金(現物給与)で一定の範囲に属しないもの

です。

「通勤手当及び家族手当」は賃金総額に含みます。

(第12条第4項)

 

 

②【H27年出題】 ×

 「公民権の行使により休業した期間」は、休業した期間の日数も賃金も平均賃金の計算に算入します。

賃金総額・その期間の日数の両方から控除されるのは以下の期間です。

1) 業務上の負傷・疾病による療養のための休業期間

2) 産前産後の女性の休業期間

3) 使用者の責めに帰すべき事由による休業期間

4) 育児休業、介護休業期間

5) 試用期間

(第12条第4項)

 

 

③【H27年出題】 × 

 労働基準法施行規則第48条で、「災害補償を行う場合には、死傷の原因たる事故発生の日又は診断によって疾病の発生が確定した日を、平均賃金を算定すべき事由の発生した日とする。」と定められていますので、「死亡した日」は誤りです。

(則第48条)

 

 

④【H27年出題】 〇 

 「平均賃金の算定期間は、賃金締切日がある場合においては、直前の賃金締切日から起算する。」と規定されています。

 賃金締切日が毎月月末で、731日に算定事由が発生した場合は、直前の賃金締切日である630日から遡った3か月が平均賃金の算定期間となります。

(第12条第2項)

 

 

⑤【H27年出題】 ×

 賃金ごとに賃金締切日が異なる場合は、それぞれの賃金ごとの賃金締切日から起算します。

625日に算定事由が発生した場合、

基本給(毎月月末締め)は、531日から遡った3か月

時間外手当(毎月20日締め)は、620日から遡った3か月

となります。

S26.12.27基収5926号)

 

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社労士受験のあれこれ

過去問から学ぶ 社会保険に関する一般常識

R6-188 

R6.3.2 国民健康保険法 保険料を滞納した場合 

過去問から学びましょう。

今日は国民健康保険法です。

 

 

条文を読んでみましょう

9条第3項、6項、則第5条の6

 市町村は、保険料を滞納している世帯主が、当該保険料の納期限から1年間が経過するまでの間に当該保険料を納付しない場合においては、当該保険料の滞納につき災害その他の政令で定める特別の事情があると認められる場合を除き、厚生労働省令で定めるところにより、当該世帯主に対し被保険者証の返還を求めるものとする。

 

※ 世帯主が被保険者証を返還したときは、市町村は、世帯主に対し、その世帯に属する被保険者に係る被保険者資格証明書を交付します。ただし、18歳に達する日以後の最初の3月31日までの間にある者は除かれます。(第9条第6項)

※国民健康保険組合にも準用されます。(第22条)

 

63条の2第1項、3項、則第32条の2

① 市町村及び組合は、保険給付を受けることができる世帯主又は組合員が保険料を滞納しており、かつ、当該保険料の納期限から16月間が経過するまでの間に当該保険料を納付しない場合においては、当該保険料の滞納につき災害その他の政令で定める特別の事情があると認められる場合を除き、厚生労働省令で定めるところにより、保険給付の全部又は一部の支払を一時差し止めるものとする。

③ 市町村及び組合は、被保険者資格証明書の交付を受けている世帯主又は組合員であって、保険給付の全部又は一部の支払の一時差止がなされているものが、なお滞納している保険料を納付しない場合においては、厚生労働省令で定めるところにより、あらかじめ、当該世帯主又は組合員に通知して、当該一時差止に係る保険給付の額から当該世帯主又は組合員が滞納している保険料額を控除することができる

 

 

過去問をどうぞ!

①【H28年選択式】

 市町村は、国民健康保険料を滞納している世帯主が当該保険料の納期限から    < A >が経過するまでの間に当該保険料を納付しない場合においては、当該保険料の滞納につき災害その他の政令で定める特別の事情があると認められる場合を除き、厚生労働省令で定めるところにより、当該世帯主に対し被保険者証の返還を求めるものとする。

 世帯主が国民健康保険料の滞納に関し、被保険者証を返還したときは、市町村は、当該世帯主に対し、その世帯に属する被保険者に係る< B >を交付する。

 なお、本問の世帯には、原爆一般疾病医療費の支給等を受けることができる者及び18歳に達する日以後の最初の3月31日までの間にある者はいないものとする。

 

 

②【R1年出題】

 国民健康保険に加入する50歳の世帯主、45歳の世帯主の妻、15歳の世帯主の子のいる世帯では、1年間保険料を滞納したため、世帯主は、居住する市から全員の被保険者証の返還を求められ、被保険者証を返還した。この場合は、その世帯に属する被保険者全員に係る被保険者資格証明書が交付される。

 

 

③【R1年出題】

 市町村(特別区を含む。)及び国民健康保険組合は、世帯主又は組合員がその世帯に属する被保険者に係る被保険者資格証明書の交付を受けている場合において、当該被保険者が保険医療機関又は指定訪問看護事業者について療養を受けたときは、当該世帯主又は組合員に対し、その療養に要した費用について、療養費を支給する。

 

 

④【R2年出題】

 国民健康保険の保険給付を受けることができる世帯主であって、市町村から被保険者資格証明書の交付を受けている者が、国民健康保険料を滞納しており、当該保険料の納期限から16か月が経過するまでの間に当該保険料を納付しないことにより、当該保険給付の全部又は一部の支払を一時差し止めされている。当該世帯主が、この場合においても、なお滞納している保険料を納付しないときは、市町村は、あらかじめ、当該世帯主に通知して、当該一時差し止めに係る保険給付の額から当該世帯主が滞納している保険料額を控除することができる。

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

①【H28年選択式】

A 1年間

B 被保険者資格証明書

★流れをおさえましょう。

保険料を1年間滞納した

 ↓

市町村は、世帯主に対し被保険者証の返還を求める

 ↓

被保険者証を返還する

 ↓

市町村は被保険者資格証明書を交付する

(第9条第3項、6項、則第5条の6

 

 

②【R1年出題】 × 

 1年間保険料を滞納し、被保険者証を返還すると、被保険者資格証明書が交付されます。

 しかし、18歳に達する日以後の最初の3月31日までの間にある者(問題文の場合は15歳の子)には、「有効期間を6か月とする被保険者証」が交付されます。

(第9条第6項)

 

 

③【R1年出題】 × 

 被保険者資格証明書の交付を受けている場合は、療養費ではなく「特別療養費」が支給されます。

 被保険者資格証明書で療養を受けた場合は、病院等の窓口で医療費を全額支払い、後から一部負担金を引いた分が支給されます。これを特別療養費といいます。

(第54条の3)

 

 

④【R2年出題】 〇

★流れを確認しましょう。

・納期限から16か月以上保険料を滞納している

 ↓

・市町村は保険給付の全部又は一部の支払を一時差し止める

 ↓

・なお滞納している保険料を納付しない

 ↓

・市町村は一時差し止めに係る保険給付の額から滞納している保険料額を控除することができる

(第63条の2第1項、3項、則第32条の2

 

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https://youtu.be/iNj_boCTi4w?si=6DXEGcq8fC41A-eg

社労士受験のあれこれ

過去問から学ぶ 労働に関する一般常識

R6-187 

R6.3.1 就労条件総合調査 労働時間制度

過去問から学びましょう。

今日は労働に関する一般常識です。

 

 令和5年「就労条件総合調査」の結果より、「労働時間制度」をみていきましょう。

(週休制)

 主な週休制の形態をみると、「何らかの週休2日制」を採用している企業割合は  85.4%(令和4年調査 83.5%)となっており、さらに「完全週休2日制」を採用している企業割合は 53.3(同48.7%)となっている。

 「完全週休2日制」を採用している企業割合を企業規模別にみると、「1,000 人以上」が 68.1%、「300999 人」が 60.0%、「100299 人」が 52.2%、   「3099 人」が 52.5%となっている。

 

 

(変形労働時間制の採用状況)

 変形労働時間制を採用している企業割合は 59.3(令和4年調査 64.0%)となっており、これを企業規模別にみると、「1,000 人以上」が 77.3%、「300999 人」が 68.6%、「100299 人」が 67.9%、「3099 人」が 55.3%となっている。

 また、変形労働時間制の種類(複数回答)別にみると、「1年単位の変形労働時間制」が 31.5%、「1か月単位の変形労働時間制」が 24.0%、「フレックスタイム制」が 6.8%となっている。

 

 

過去問をどうぞ!

①【H28年出題】

 何らかの週休2日制を採用している企業はどの企業規模でも8割を超えているが、完全週休2日制となると、3099人規模の企業では3割にとどまっている。

 

 

②【R4年出題】

 主な週休制の形態を企業規模計でみると、完全週休2日制が6割を超えるようになった。

 

 

③【R4年出題】

 変形労働時間制の有無を企業規模計でみると、変形労働時間制を採用している企業の割合は約6割であり、これを変形労働時間制の種類(複数回答)別にみると、「1年単位の変形労働時間制」が「1か月単位の変形労働時間制」よりも多くなっている。

 

 

④【H28年出題】

 フレックスタイム制を採用している企業割合は、3割を超えている。

 

 

 

 

 

 

【解答】

①【H28年出題】  ×

 何らかの週休2日制を採用している企業はどの企業規模でも8割を超えています。

 完全週休2日制は、3099人規模の企業では「52.5%」ですので、「3割にとどまっている」は誤りです。

 

 

②【R4年出題】 ×

 企業規模計でみると、完全週休2日制を採用している企業割合は53.3%で、6割は超えていません。

 

 

③【R4年出題】 〇 

 変形労働時間制の有無を企業規模計でみると、変形労働時間制を採用している企業の割合は59.3%です。

 変形労働時間制の種類(複数回答)別では、「1年単位の変形労働時間制」が31.5%、「1か月単位の変形労働時間制」が24.0%です。

 

 

④【H28年出題】 × 

 フレックスタイム制を採用している企業割合は、6.8%です。3割は超えていません。

 

 

参照 厚生労働省 令和5年就労条件総合調査 結果の概況

https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/jikan/syurou/23/index.html 

 

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https://youtu.be/9lbq3g_y5aY?si=T8vGJ8s7W9RgMkUD

社労士受験のあれこれ

過去問から学ぶ 労働に関する一般常識

R6-186 

R6.2.29 就労条件総合調査 年次有給休暇の取得状況

過去問から学びましょう。

今日は労働に関する一般常識です。

 

 令和5年「就労条件総合調査」の結果より、「年次有給休暇の取得状況」をみていきましょう。

 令和4年の 1 年間に企業が付与した年次有給休暇日数(繰越日数を除く。)をみると、労働者人平均は 17.6 日、このうち労働者が取得した日数は 10.9 日で、取得率は 62.1となっており、昭和 59 年以降過去最高となっている。

 取得率を産業別にみると、「複合サービス事業」が 74.8%と最も高く、「宿泊業,飲食サービス業」が 49.1%と最も低くなっている。

令和5年「就労条件総合調査」の結果より)

 

企業規模別の取得率もみておきましょう。

企業規模

労働者1

平均取得率

令和5年調査計

62.1%

1,000人以上

65.6%

300999

61.8%

100299

62.1%

30 99

57.1%

(令和5年「就労条件総合調査」の結果より)

 

 

過去問と練習問題をどうぞ!

①過去問【R2年選択式】※問題文修正しています

 我が国の労働の実態を知る上で、政府が発表している統計が有用である。年齢階級別の離職率を知るには雇用動向調査、年次有給休暇の取得率を知るには<  A  >、男性の育児休業取得率を知るには雇用均等基本調査が使われている。

 

 

②【練習問題】

令和5年「就労条件総合調査」によると、労働者1 人平均の年次有給休暇の取得率は  < B >%となっており、昭和 59 年以降過去最高となっている。

(選択肢)

① 53.1  ② 62.1  ③ 73.3  ④ 81.2

 

 

 

 

 

 

【解答】

①過去問【R2年選択式】

A 就労条件総合調査

 

②【練習問題】

B  ② 62.1

 

 

参照 厚生労働省 令和5年就労条件総合調査 結果の概況

https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/jikan/syurou/23/index.html

 

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社労士受験のあれこれ

過去問から学ぶ 厚生年金保険法

R6-185 

R6.2.28 年金の支給期間と支払期月

過去問から学びましょう。

今日は厚生年金保険法です。

 

 条文を読んでみましょう。

36条 (年金の支給期間及び支払期月)

① 年金の支給は、年金を支給すべき事由が生じた月の翌月から始め、権利が消滅したで終るものとする。

② 年金は、その支給を停止すべき事由が生じたときは、その事由が生じた月の翌月からその事由が消滅したまでの間は、支給しない。

③ 年金は、毎年2月、4月、6月、8月、10月及び126期に、それぞれその前月分までを支払う。ただし、前支払期月に支払うべきであった年金又は権利が消滅した場合若しくは年金の支給を停止した場合におけるその期の年金は、支払期月でない月であっても、支払うものとする。

 

  年金の支給・支給停止は、月単位で行われ、「翌月」から「消滅月」までです。

3月

4月

10月

11

受給権発生

開始

消滅

 

 例えば、3月に年金の受給権が発生し10月に権利が消滅した場合は、年金は4月から10月まで支給されます。

 

 年金は、6期にわけて偶数月に支払われ、後払いです。例えば、2月に支払われる年金は、12月分と1月分です。

 

過去問をどうぞ!

①【H26年出題】

 年金は、年6期に分けて偶数月にそれぞれの前月分までが支払われることとなっており、前支払期月に支払うべきであった年金についても次の偶数月に支払われ、奇数月に支払われることはない。

 

 

②【H28年出題】

 障害認定日において障害等級に該当する程度の障害の状態にある場合の障害厚生年金は、原則として障害認定日の属する月の翌月分から支給される。ただし、障害認定日が月の初日である場合にはその月から支給される。

 

 

③【H30年出題】

 第1号厚生年金被保険者が月の末日に死亡したときは、被保険者の資格喪失日は翌月の1日になるが、遺族厚生年金の受給権は死亡した日に発生するので、当該死亡者の遺族が遺族厚生年金を受給できる場合には、死亡した日の属する月の翌月から遺族厚生年金が支給される。

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

①【H26年出題】 ×

 「前支払期月に支払うべきであった年金又は権利が消滅した場合若しくは年金の支給を停止した場合におけるその期の年金は、支払期月でない月であっても、支払うものとする」という例外があります。例えば、さかのぼって過去の分が支払われる場合などは、奇数月に支払われることがあります。

(第36条第3項)

 

 

②【H28年出題】 × 

 障害認定日に障害等級に該当する程度の障害の状態にある場合は、「障害認定日」に障害厚生年金の受給権が発生します。そのため、障害厚生年金は、障害認定日の属する月の翌月分から支給されます。

 障害認定日が月の初日でも、障害認定日の属する月の翌月分から支給されます。

(第36条第1項)

 

 

③【H30年出題】 〇 

 第1号厚生年金被保険者が月の末日に死亡したときは、死亡した日の翌日(翌月の1日)に資格を喪失します

 一方、遺族厚生年金の受給権は死亡した日に発生し、遺族厚生年金は死亡した日の属する月の翌月から支給されます。

(第14条第1号、第36条第1項)

 

解説動画はこちらからどうぞ!毎日コツコツYouTubeチャンネル  

https://youtu.be/A7Oe-c9DdiU?si=5FhIs5BcouIHubit

社労士受験のあれこれ

過去問から学ぶ 厚生年金保険法

R6-184 

R6.2.27 異なる被保険者の種別に係る資格の得喪

過去問から学びましょう。

今日は厚生年金保険法です。

 

厚生年金保険の被保険者は4つの種別に分かれています。(第2条の51項)

第1号厚生年金被保険者 

  → 2号から第4号以外の被保険者(民間企業の会社員等)

第2号厚生年金被保険者

  → 国家公務員共済組合の組合員たる厚生年金保険の被保険者

第3号厚生年金被保険者

  → 地方公務員共済組合の組合員たる厚生年金保険の被保険者

第4号厚生年金被保険者

  → 私立学校教職員共済制度の加入者たる厚生年金保険の被保険者

 

 

 今日は、異なる被保険者の種別に係る資格の得喪です。

 条文を読んでみましょう。

18条の2

① 第2号厚生年金被保険者、第3号厚生年金被保険者又は第4号厚生年金被保険者は、同時に、第1号厚生年金被保険者の資格を取得しない。

② 第1号厚生年金被保険者が同時に第2号厚生年金被保険者、第3号厚生年金被保険者又は第4号厚生年金被保険者の資格を有するに至ったときは、その日に、当該第1号厚生年金被保険者の資格を喪失する。

 

 

では、過去問をどうぞ!

①【R3年出題】

 第1号厚生年金被保険者が同時に第2号厚生年金被保険者の資格を取得するに至ったときは、その日に当該第1号厚生年金被保険者の資格を喪失する。

 

 

②【H28年出題】

 第1号厚生年金被保険者である者が同時に第4号厚生年金被保険者の資格を有することとなった場合、2以上事業所選択届を、選択する年金事務所又は日本私立学校振興・共済事業団に届け出なければならない。

 

 

 

 

 

 

【解答】

①【R3年出題】 〇

 第1号厚生年金被保険者と第2号厚生年金被保険者の資格が同時に適用されることはありません。「その日」に第1号厚生年金被保険者の資格を喪失します。「当日喪失」がポイントです。

(第18条の2)

 

 

②【H28年出題】 × 

 第1号厚生年金被保険者である者が同時に第4号厚生年金被保険者の資格を有することとなった場合は、「その日」に第1号厚生年金被保険者の資格を喪失します。「選択」することはありませんので、2以上事業所選択届の届出は不要です。

(第18条の2)

 

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社労士受験のあれこれ

過去問から学ぶ 国民年金法

R6-183 

R6.2.26 振替加算その2 振替加算が支給停止されるとき

過去問から学びましょう。

今日は国民年金法です。

 

昨日は、「振替加算が行われないとき」をみましたが、今日は振替加算の支給停止をみていきます。

 

★ 振替加算が加算された老齢基礎年金は、その受給権者が障害基礎年金、障害厚生年金、障害共済年金その他の障害を支給事由とする年金たる給付であって政令で定めるものの支給を受けることができるときは、その間、振替加算に相当する部分の支給が停止されます。

(第16条第1項)

 

 

 

では、過去問をどうぞ!

 

①【H30年出題】

 振替加算の規定によりその額が加算された老齢基礎年金の受給権者が、障害厚生年金(当該障害厚生年金は支給停止されていないものとする。)の支給を受けることができるときは、その間、振替加算の規定により加算する額に相当する部分の支給を停止する。

 

 

②【R1年出題】

  障害基礎年金を受給中である66歳の女性(昭和2842日生まれで第2号被保険者期間は有していないものとする。)は、67歳の配偶者(昭和2742日生まれ)により生計を維持されており、女性が65歳に達するまで当該配偶者の老齢厚生年金には配偶者加給年金額が加算されていた。この女性について、障害等級が3級程度に軽減したため、受給する年金を障害基礎年金から老齢基礎年金に変更した場合、老齢基礎年金と振替加算が支給される。

 

 

③【R3年出題】

 振替加算の規定によりその額が加算された老齢基礎年金の受給権者が、遺族厚生年金の支給を受けることができるときは、その間、振替加算の規定により加算された額に相当する部分の支給が停止される。

 

 

 

 

 

 

 

 【解答】

①【H30年出題】 〇 

 振替加算が加算された老齢基礎年金は、その受給権者が障害基礎年金、障害厚生年金等を受けることができるときは、その間、振替加算に相当する部分の支給が停止されます。

 ただし、障害基礎年金、障害厚生年金等が全額支給停止になっている場合は、振替加算は支給停止されません。

(昭60年法附則第14条第1項、経過措置令第28条)

 

 

 

②【R1年出題】 〇

  障害基礎年金を受給している間は、振替加算は支給停止されます。

 ただし、障害基礎年金から老齢基礎年金に変更した場合は、障害基礎年金は全額支給停止になりますので、老齢基礎年金と振替加算が支給されます。

(昭60年法附則第14条第1項、経過措置令第28条)

 

 

③【R3年出題】 × 

 振替加算が加算された老齢基礎年金の受給権者が、遺族厚生年金の支給を受けることができるときでも、振替加算は支給停止されません。

(昭60年法附則第14条第1項) 

 

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社労士受験のあれこれ

過去問から学ぶ 国民年金法

R6-182 

R6.2.25 振替加算その1 振替加算が行われないとき

過去問から学びましょう。

今日は国民年金法です。

 

振替加算が行われる者の条件を確認しましょう。

大正15年4月2日から昭和41年4月1日までの間に生まれた者

・配偶者の年金の加給年金額の対象になっていたこと

(配偶者が次の年金の受給権者であること(加給年金額が加算されるもの))

1) 老齢厚生年金又は退職共済年金(その額の計算の基礎となる期間の月数が原則として240以上であるものに限る。)の受給権者

2) 障害厚生年金又は障害共済年金の受給権者(当該障害厚生年金又は当該障害共済年金と同一の支給事由に基づく障害基礎年金の受給権を有する者に限る。=1・2級)

・振替加算の額

224,700円×改定率×その者の生年月日に応じて政令で定める率

 

今日は、「振替加算が行われないとき」のルールをみていきます。

★ 老齢厚生年金、退職共済年金その他の老齢又は退職を支給事由とする給付であって政令で定めるものを受けることができるときは、振替加算は加算されません。

(昭60年法附則第14条第1項)

 

 

加給年金額と振替加算のイメージ図

(例)夫の老齢厚生年金に加給年金額が加算され、妻に振替加算が加算される場合

    (63歳)    (65歳)

報酬比例部分

老齢厚生年金(240月以上)

 

 

老齢基礎年金

 

 

加給年金額

 

 

 

 

65

 

 

老齢厚生年金

 

 

 

老齢基礎年金

 

 

 

振替加算

 

では、過去問をどうぞ!

①【H30年出題 】

 老齢基礎年金の受給権者が、老齢厚生年金(その額の計算の基礎となる厚生年金保険の被保険者期間の月数が240以上であるものとする。)を受けることができるときは、当該老齢基礎年金に振替加算は加算されない。

 

 

②【H27年出題】

67歳の夫(昭和2342日生まれ)と66歳の妻(昭和2442日生まれ)が離婚をし、妻が、厚生年金保険法第78条の2の規定によるいわゆる合意分割の請求を行ったことにより、離婚時みなし被保険者期間を含む厚生年金保険の被保険者期間の月数が240か月以上となった場合、妻の老齢基礎年金に加算されていた振替加算は行われなくなる。

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

①【H30年出題 】 〇 

老齢厚生年金、退職共済年金その他の老齢又は退職を支給事由とする給付であって政令で定めるものを受けることができるときは、振替加算は加算されません。

 政令で定められている老齢厚生年金は、その額の計算の基礎となる厚生年金保険の被保険者期間の月数が240以上(20年以上)あるものです。

 なお、中高齢の期間短縮特例を満たす場合は、1519年となります。

 老齢厚生年金(その額の計算の基礎となる厚生年金保険の被保険者期間の月数が240以上であるものとする。)を受けることができるときは、当該老齢基礎年金に振替加算は加算されません。

(昭60年法附則第14条第1項、経過措置令第25条)

 

 

②【H27年出題】 〇 

 老齢厚生年金(その額の計算の基礎となる厚生年金保険の被保険者期間の月数が240以上であるものとする。)を受けることができるときは、老齢基礎年金に振替加算は加算されません。

 この期間には、「離婚時みなし被保険者期間」も算入します。

 離婚時みなし被保険者期間を含む厚生年金保険の被保険者期間の月数が240か月以上となった場合、妻の老齢基礎年金に加算されていた振替加算は行われなくなります。

(昭60年法附則第14条第1項、経過措置令第25条)

 

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社労士受験のあれこれ

過去問から学ぶ 健康保険法

R6-181 

R6.2.24 <健保>正当な理由なしに療養に関する指示に従わないとき(横断もあり) 

過去問から学びましょう。

今日は健康保険法です。

 

 

条文を読んでみましょう。

119条 

保険者は、被保険者又は被保険者であった者が、正当な理由なしに療養に関する指示に従わないときは、保険給付の一部行わないことができる。

 

122

 第116条、第117条、第118条第1項及び119の規定は、被保険者の被扶養者について準用する。この場合において、これらの規定中「保険給付」とあるのは、「当該被扶養者に係る保険給付」と読み替えるものとする。

 

ポイント!

「全部又は一部」ではなく、「一部」です。

 

 

では、過去問をどうぞ!

①【H22年出題】

 保険者は、被保険者又は被保険者であった者が、正当な理由なしに療養に関する指示に従わないときは、保険給付の全部または一部を行わないことができる。

 

 

②【H30年出題】

 保険者は、被保険者の被扶養者が、正当な理由なしに療養に関する指示に従わないときは、当該被扶養者に係る保険給付の全部を行わないことができる。

 

 

③【R2年出題】

 保険者は、被保険者又は被保険者であった者が、正当な理由なしに診療担当者より受けた診断書、意見書等により一般に療養の指示と認められる事実があったにもかかわらず、これに従わないため、療養上の障害を生じ著しく給付費の増加をもたらすと認められる場合には、保険給付の一部を行わないことができる。

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

①【H22年出題】 ×

 「正当な理由なしに療養に関する指示に従わないときは、保険給付の「一部」を行わないことができる」です。

(第119条)

 

②【H30年出題】 × 

 「正当な理由なしに療養に関する指示に従わないときは、当該被扶養者に係る保険給付の「一部」を行わないことができる」です。全部ではありません。

 被扶養者にも準用されます。

(第119条、第122条)

 

 

③【R2年出題】 〇 

 「療養の指示に従わない者」とは

1)保険者又は療養担当者の療養の指示に関する明白な意志表示があったにもかかわらず、これに従わない者

2)診療担当者より受けた診断書、意見書等により一般に療養の指示と認められる事実があったにもかかわらず、これに従わないため、療養上の障害を生じ著しく給付費の増加をもたらすと認められる者

とされています。

(26.5.9保発第37)

 

 

 

 

 

(横断編) 他の科目の過去問もどうぞ!

 

労災保険H26年出題>

 業務起因性の認められる負傷であっても、被災した労働者が正当な理由なく療養に関する指示に従わないことにより負傷の回復を妨げた場合は、政府は保険給付の全部又は一部を行わないことができる。

 

国民健康保険R3年出題>

 市町村及び国民健康保険組合は、被保険者又は被保険者であった者が、正当な理由なしに療養に関する指示に従わないときは、療養の給付等の一部を行わないことができる。

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

労災保険H26年出題> 〇 

 「正当な理由なく療養に関する指示に従わないことにより負傷の回復を妨げた場合は、政府は保険給付の全部又は一部を行わないことができる」です。「全部又は一部」がポイントです。

条文を読んでみましょう。

労災保険法12条の2の2第2

 労働者が故意の犯罪行為若しくは重大な過失により、又は正当な理由がなくて療養に関する指示に従わないことにより、負傷、疾病、障害若しくは死亡若しくはこれらの原因となった事故を生じさせ、又は負傷、疾病若しくは障害の程度を増進させ、若しくはその回復を妨げたときは、政府は、保険給付の全部又は一部を行わないことができる

 

 

 

国民健康保険R3年出題> 〇 

 「正当な理由なしに療養に関する指示に従わないときは、療養の給付等の「一部」を行わないことができる」です。健康保険法と同じく「一部」がポイントです。

条文を読んでみましょう。

国民健康保険法62

 市町村及び組合は、被保険者又は被保険者であった者が、正当な理由なしに療養に関する指示に従わないときは、療養の給付等の一部を行わないことができる。

 

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社労士受験のあれこれ

ご質問のお返事です 労働保険徴収法

R6-180 

R6.2.23 メリット制が適用された場合の労災保険率 

今日は、いただきましたご質問のお返事です。

ご質問の内容です。

継続事業にかかるメリット制が適用された場合の労災保険率の引き上げ、引き下げの意味がよくわかりません。

 

  労災保険率は、労災発生のリスクによって「事業の種類」ごとに、1000分の2.5から1000分の88の範囲で決められています。

 ただし、事業の種類が同じでも、労災が発生する会社もあれば、発生しない会社もあります。

 例えば、大きな労働災害が発生した事業場(=労災保険から保険給付が行われた)も、労働災害が発生しなかった事業場(=労災保険から保険給付を受けていない)も、「事業の種類」が同じなら、労災保険率も同じです。

 しかし、メリット制が適用されると、災害率が高い場合は、労災保険率が引き上げられ、逆に低い場合は、労災保険率が引き下げられますので、保険料負担の公平性が保たれます。

 

■では、継続事業と一括有期事業にメリット制が適用される条件を確認しましょう。

①事業の継続性を満たすこと

 連続する3保険年度中の最後の保険年度に属する3月31(基準日)に労災保険に係る保険関係が成立した後3年以上経過していること

 

②事業の規模を満たすこと

 連続する3保険年度中の各保険年度に次の(A)~(C)のいずれかに該当する事業であること

A) 100人以上の労働者を使用する事業

B) 20人以上100人未満の労働者を使用する事業で、災害度係数が0.4以上であるもの

C) 一括有期事業は、各保険年度において確定保険料の額が40万円以上

 

■次に、メリット制が適用される時期を確認しましょう。

・基準日の属する保険年度の次の次の保険年度から適用されます。

①年度

②年度

③年度

④年度

⑤年度

連続する3保険年度

(収支率を算定)

 

メリット制適用

 

 

③年度の3/31(基準日)

 

 

 

「収支率」を確認しましょう。

 メリット収支率は、簡単に言いますと、連続する3保険年度中の「保険料に対する保険給付の割合」です。

 メリット収支率は、保険料も保険給付も「業務災害」に関する部分で計算するのがポイントです。

 保険給付+特別支給金

保険料

 

★メリット収支率が85%超える場合

→ 保険給付の割合が高い=災害発生率が高いということです。継続事業では、労災保険率が最大で40%引き上げられます。

★メリット収支率が75%以下の場合

→ 保険給付の割合が小さいので、継続事業では労災保険率が最大で40%引き下げられます。

★メリット収支率が75%超え85%以下の場合

→労災保険率の引上げ引き下げはありません。

 

■メリット制が適用された場合の労災保険率を確認しましょう。

 例えば、労災保険率が1000分の9の場合、そのうち1000分の0.6は非業務災害率で、1000分の8.4が業務災害に当たる率です。なお、非業務災害率は、全事業共通です。

 メリット制で引上げ引き下げの対象になるのは、「業務災害」に当たる部分の率です。

 

 例えば、業務災害が起こらなかった事業(労災の保険給付が行われなかった事業)の場合、メリット収支率は0となり、労災保険率のうち、非業務災害率を除いた率が40%引き下げられます。

 

90.6

×

10040

0.6

1000

100

 

1000

   ↑

非業務災害率を除いた率

 

  ↑

40%減

 

   ↑

非業務災害率

 基準日の属する保険年度の次の次の保険年度からの労災保険率は、1000分の5.64になります。非業務災害率はメリット制の対象になりませんが、労災保険率には入りますので、注意しましょう。

 

 では、次にメリット収支率が180%の場合です。労災保険率のうち、非業務災害率を除いた率が40%引き上げられます。

 

90.6

×

10040

0.6

1000

100

 

1000

   ↑

非業務災害率を除いた率

 

  ↑

40%増

 

   ↑

非業務災害率

 基準日の属する保険年度の次の次の保険年度からの労災保険率は、1000分の12.36になります

 

では、過去問もどうぞ!

①【R2年出題(労災)】

 メリット制においては、個々の事業の災害率の高低等に応じ、事業の種類ごとに定められた労災保険率を一定の範囲内で引上げ引き下げた率を労災保険率とするが、雇用保険率についてはそのような引上げや引下げは行われない。

 

 

②【R2年出題(労災)】

 メリット収支率の算定基礎に、労災保険特別支給金支給規則の規定による特別支給金で業務災害に係るものは含める。

 

 

③【R2年出題(労災)】

 労災保険率をメリット制によって引き上げ又は引き下げた率は、当該事業についての基準日の属する保険年度の次の次の保険年度の労災保険率となる。

 

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

①【R2年出題(労災)】 〇 

 雇用保険率には、メリット制はありません。

(第12条第3項)

 

 

②【R2年出題(労災)】 〇 

 メリット収支率の分子は、業務災害に係る保険給付ですが、「特別支給金で業務災害に係るもの」も含みます。

(第12条第3項)

 

 

③【R2年出題(労災)】 〇 

 メリット制によって引き上げ又は引き下げた率は、基準日の属する保険年度の次の次の保険年度の労災保険率となります。

(第12条第3項) 

 

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社労士受験のあれこれ

過去問から学ぶ 雇用保険法

R6-179 

R6.2.22 介護休業給付金の基本問題  

過去問から学びましょう。

今日は雇用保険法です。

 

条文を読んでみましょう

61条の4 第1項、第6(介護休業給付金)

① 介護休業給付金は、被保険者(短期雇用特例被保険者及び日雇労働被保険者を除)が、厚生労働省令で定めるところにより、対象家族を介護するための休業(以下「介護休業」という。)をした場合において、当該介護休業(当該対象家族を介護するための2回以上の介護休業をした場合にあっては、初回の介護休業とする。)を開始した日前2年間(原則)に、みなし被保険者期間が通算して12か月以上であったときに、支給単位期間について支給する。

 

⑥ 被保険者が介護休業について介護休業給付金の支給を受けたことがある場合において、当該被保険者が次の各号のいずれかに該当する介護休業をしたときは、介護休業給付金は、支給しない

1) 同一の対象家族について当該被保険者が4回以上の介護休業をした場合における4回目以後の介護休業

2) 同一の対象家族について当該被保険者がした介護休業ごとに、当該介護休業を開始した日から当該介護休業を終了した日までの日数を合算して得た日数が93に達した日後の介護休業

 

※ 介護休業給付金は、介護休業を開始した日前2年間に、みなし被保険者期間が通算して12か月以上あることが必要です。

 「2年間」が原則ですが、当該介護休業を開始した日前2年間に疾病、負傷その他厚生労働省令で定める理由により引き続き30日以上賃金の支払を受けることができなかった被保険者については、当該理由により賃金の支払を受けることができなかった日数を2年に加算した期間(その期間が4年を超えるときは、4年間)となります。

 

 

過去問をどうぞ!

H30年出題】

本問の被保険者には、短期雇用特例被保険者及び日雇労働被保険者を含めないものとする。

① 被保険者が介護休業給付金の支給を受けたことがある場合、同一の対象家族について当該被保険者が3回以上の介護休業をした場合における3回目以後の介護休業については、介護休業給付金を支給しない。

 

 

② 介護休業給付の対象家族たる父母には養父母が含まれない。

 

 

③ 被保険者が介護休業給付金の支給を受けたことがある場合、同一の対象家族について当該被保険者がした介護休業ごとに、当該介護休業を開始した日から当該介護休業を終了した日までの日数を合算して得た日数が60日に達した日後の介護休業については、介護休業給付金を支給しない。

 

 

④ 介護休業給付金の支給を受けた者が、職場に復帰後、他の対象家族に対する介護休業を取得する場合、先行する対象家族に係る介護休業取得回数にかかわらず、当該他の対象家族に係る介護休業開始日に受給資格を満たす限り、これに係る介護休業給付金を受給することができる。

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

H30年出題】

① × 

 同一の対象家族について取得した介護休業は、「93日」を限度に「3回」まで介護休業給付金の対象になります。

 例えば、60日間介護休業を取得した後復帰し、同一の対象家族について2回目の介護休業を取得した場合は、33日が限度となります。

介護休業

1回目)

 

介護休業

2回目)

60

 

33

 

 同一の対象家族について当該被保険者が「4回以上」の介護休業をした場合における「4回目」以後の介護休業については、介護休業給付金は支給されません。

(第61条の4第6項、行政手引59802

 

※介護休業給付金の支給額は、「支給単位期間」単位で計算します。

「支給単位期間」とは、介護休業開始日から1か月ごとに区切った期間で、介護休業を開始した日から起算して3か月を経過する日までの期間に限られます。介護休業給付金の対象になる1回の休業期間は、最長で3か月です。

 

 

② ×

 介護休業給付の対象家族たる父母には養父母が含まれます。

■介護休業は、「対象家族」を介護するための休業です。「対象家族」を確認しましょう。

・ 被保険者の配偶者(婚姻の届出をしていないが、事実上婚姻関係と同様の事情にある者を含む。)、父母(実父母のみならず養父母を含む。)、子(実子のみならず養子を含む。)、配偶者の父母(実父母のみならず養父母を含む。)

・被保険者の、祖父母、兄弟姉妹、孫

(第61条の41項、行政手引59802

 

 

③ × 

 被保険者が介護休業給付金の支給を受けたことがある場合、同一の対象家族について当該被保険者がした介護休業ごとに、当該介護休業を開始した日から当該介護休業を終了した日までの日数を合算して得た日数が93日」に達した日後の介護休業については、介護休業給付金は支給されません。

(第61条の4、第6項)

 

 

④ 〇 

 例えば「父」の介護で介護休業給付金の支給を受けた者が、職場に復帰した後、他の対象家族(母)に対する介護休業を取得する場合、他の対象家族(母)に係る介護休業開始日に受給資格を満たせば、他の対象家族(母)に係る介護休業給付金を受給することができます。その場合、先行する対象家族(父)に係る介護休業取得回数は関係ありません。

(行政手引59861

 

解説動画はこちらからどうぞ!毎日コツコツYouTubeチャンネル  

https://youtu.be/d4J2ewoD9OY?si=4p15FnC_wXbCV4nh

社労士受験のあれこれ

過去問から学ぶ 労働者災害補償保険法

R6-178 

R6.2.21 心理的負荷による精神障害の認定基準について  

過去問から学びましょう。

今日は労災保険法です。

 

 

 仕事が原因のストレス(業務による心理的負荷)で発病した精神障害については、労災認定の基準として、「心理的負荷による精神障害の認定基準」が定められています。

 要件を満たす対象疾病は、労働基準法施行規則別表第1の2第9号に該当する業務上の疾病として取り扱われます。

 ちなみに、労働基準法施行規則別表第1の2第9号は、「人の生命にかかわる事故への遭遇その他心理的に過度の負担を与える事象を伴う業務による精神及び行動の障害又はこれに付随する疾病」です。

では、過去問をどうぞ!

①【H30年出題】

 認定基準においては、次の①、②、③のいずれの要件も満たす対象疾病は、労働基準法施行規則別表第1の2第9号に規定する精神及び行動の障害又はこれに付随する疾病に該当する業務上の疾病として取り扱うこととされている。

①  対象疾病を発病していること。

②  対象疾病の発病前おおむね6か月の間に、業務による強い心理的負荷が認められること。

③  業務以外の心理的負荷及び個体側要因により対象疾病を発病したとは認められないこと。

 

 

②【H30年出題】

 認定基準において、業務による強い心理的負荷とは、精神障害を発病した労働者がその出来事及び出来事後の状況が持続する程度を主観的にどう受け止めたかという観点から評価されるものであるとされている。

 

 

③【H30年出題】

 認定基準においては、業務による心理的負荷の強度の判断に当たっては、精神障害発病前おおむね6か月の間に、対象疾病の発病に関与したと考えられる業務によるどのような出来事があり、また、その後の状況がどのようなものであったのかを具体的に把握し、それらによる心理的負荷の強度はどの程度であるかについて、「業務による心理的負荷評価表」を指標として「強」、「弱」の二段階に区分することとされている。

 

 

④【H30年出題】

 認定基準においては、「極度の長時間労働は、心身の極度の疲弊、消耗を来し、うつ病等の原因となることから、発病日から起算した直前の1か月間におおむね120時間を超える時間外労働を行った場合等には、当該極度の長時間労働に従事したことのみで心理的負荷の総合評価を「強」とする。」とされている。

 

 

⑤【H30年出題】※改正による修正あり

 認定基準においては、「ハラスメントやいじめのように、出来事が繰り返されるものについては、発病の6か月よりも前にそれが開始されている場合でも、発病前6か月以内の行為のみを評価の対象とする。」とされている。

 

 

 

 

 

 

【解答】

①【H30年出題】 〇 

★精神障害の認定要件について

 精神障害の認定の要件は①、②、③のいずれも満たすことです。

①  対象疾病を発病していること。

②  対象疾病の発病前おおむね6か月の間に、業務による強い心理的負荷が認められること。

③  業務以外の心理的負荷及び個体側要因により対象疾病を発病したとは認められないこと。

(令5.9.1基 発 0901 第2 号)

 

 

②【H30年出題】 × 

★業務による強い心理的負荷の有無の判断について

精神障害を発病した労働者が、その出来事及び出来事後の状況を主観的にどう受け止めたかによって評価するのではなく、同じ事態に遭遇した場合、同種の労働者が一般的にその出来事及び出来事後の状況をどう受け止めるかという観点から評価するとされています。

(令5.9.1基 発 0901 第2 号)

 

 

③【H30年出題】 × 

★業務による心理的負荷評価表について

「業務による心理的負荷評価表」を指標として「強」、「中」、「弱」の三段階に区分されます。

(令5.9.1基 発 0901 第2 号)

 

 

④【H30年出題】 × 

★長時間労働等の心理的負荷の評価について

 発病直前の1か月におおむね「160」時間を超える時間外労働を行った場合等には、当該極度の長時間労働に従事したことのみで心理的負荷の総合評価を「強」とするとされています。

(令5.9.1基 発 0901 第2 号)

 

 

⑤【H30年出題】 ×

★業務による心理的負荷の評価期間について

 業務による心理的負荷の評価期間は発病前おおむね6か月です。

しかし、心理的負荷を的確に評価するため、ハラスメントやいじめのように、出来事が繰り返されるものについては、発病の6か月よりも前にそれが開始されている場合でも、発病前おおむね6か月の期間にも継続しているときは、「開始時からのすべての行為」を評価の対象とするとされています。

(令5.9.1基 発 0901 第2 号) 

 

解説動画はこちらからどうぞ!毎日コツコツYouTubeチャンネル  

https://youtu.be/Vqoo8MvdTnc?si=Z-lHxXlW4b1QQbLk

社労士受験のあれこれ

過去問から学ぶ 労働安全衛生法

R6-177 

R6.2.20 定期自主検査について  

過去問から学びましょう。

今日は労働安全衛生法です。

 

条文を読んでみましょう。

45条第1項、2項 (定期自主検査)

 事業者は、ボイラーその他の機械等で、政令で定めるものについて、厚生労働省令で定めるところにより、定期に自主検査を行ない、及びその結果を記録しておかなければならない。

 事業者は、①の機械等で政令で定めるものについて特定自主検査を行うときは、その使用する労働者で厚生労働省令で定める資格を有するもの又は検査業者に実施させなければならない。

 

 定期自主検査が義務づけられている機械は、施行令第15条第1項に定められています。なお、「特定機械等」も定期自主検査の対象です。

 

 特に検査が技術的に難しい機械には「特定自主検査」が義務づけられています。特定自主検査は、一定の資格を有する労働者又は検査業者が実施しなければなりません

「特定自主検査」の対象は、以下の機械です。(施行令第15条第2項)

・フォークリフト

・車両系建設機械で、動力を用い、かつ、不特定の場所に自走することができるもの

・不整地運搬車

・作業床の高さが2メートル以上の高所作業車

・動力により駆動されるプレス機械

 

 

では、過去問をどうぞ!

①【H30年出題】

 事業者は、現に使用している動力プレスについては、1年以内ごとに1回、定期に、労働安全衛生規則で定める自主検査を行わなければならないとされているが、加工材料に加える圧力が3トン未満の動力プレスは除かれている。

 

 

②【H30年出題】

 事業者は、現に使用しているフォークリフトについては、1年を超えない期間ごとに1回、定期に、労働安全衛生規則で定める自主検査を行わなければならないとされているが、最大荷重が1トン未満のフォークリフトは除かれている。

 

 

③【H30年出題】

 屋内作業場において、有機溶剤中毒予防規則に定める第1種有機溶剤等又は第2種有機溶剤等を用いて行う印刷の業務に労働者を従事させている事業者は、当該有機溶剤作業を行っている場所で稼働させている局所排気装置について、1年以内ごとに1回、定期に、定められた事項について自主検査を行わなければならない。

 

 

 

④【H30年出題】

 作業床の高さが2メートル以上の高所作業車は、労働安全衛生法第45条第2項に定める特定自主検査の対象になるので、事業者は、その使用する労働者には当該検査を実施させることが認められておらず、検査業者に実施させなければならない。

 

 

⑤【H30年出題】

 事業者は、定期自主検査を行ったときは、その結果を記録し、これを5年間保存しなければならない。

 

 

 

 

 

 

【解答】

①【H30年出題】 ×

 動力プレスは、1年以内ごとに1回、定期に、自主検査を行わなければなりません。「加工材料に加える圧力が3トン未満の動力プレス」は除かれていません。

(施行令第15条第1項第2号、則第134条の3

 

 

②【H30年出題】 × 

 フォークリフトについては、1年を超えない期間ごとに1回、定期に自主検査を行わなければなりません。「最大荷重が1トン未満のフォークリフト」は除かれていません。

(則第151条の21

 

 

③【H30年出題】 〇 

 当該有機溶剤作業を行っている場所で稼働させている局所排気装置については、1年以内ごとに1回、定期に、定められた事項について自主検査を行わなければなりません。

(有機溶剤中毒予防規則第20条)

 

 

 

④【H30年出題】 × 

 作業床の高さが2メートル以上の高所作業車は、特定自主検査の対象です。特定自主検査は、「その使用する労働者で一定の資格を有するもの」又は「検査業者」に実施させなければなりません。

(第45条第2項)

 

 

⑤【H30年出題】 × 

 定期自主検査の結果の記録は、「3年間」保存しなければなりません。

(則第135条の2

 

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社労士受験のあれこれ

過去問から学ぶ 労働基準法

R6-176 

R6.2.19 1週間の労働時間を44時間とする特例  

過去問から学びましょう。

今日は労働基準法です。

 

条文を読んでみましょう。

32条 (労働時間)

① 使用者は、労働者に、休憩時間を除き1週間について40時間を超えて、労働させてはならない。

② 使用者は、1週間の各日については、労働者に、休憩時間を除き1日について 時間を超えて、労働させてはならない。

 

 

則第25条の2第1項 (法第40条) 

 使用者は、法別表第1第8号、第10(映画の製作の事業を除く)、第13号及び第14号に掲げる事業のうち常時10未満の労働者を使用するものについては、法第32条の規定にかかわらず、1週間について44時間、1日について8時間まで労働させることができる。

第8号 商業(物品の販売、配給、保管若しくは賃貸又は理容の事業)

10号 映画・演劇業(映画の製作又は映写、演劇その他興行の事業)

13号保健衛生業(病者又は虚弱者の治療、看護その他保健衛生の事業)

14号接客娯楽業(旅館、料理店、飲食店、接客業又は娯楽場の事業)

 

 

法定労働時間が1週間44時間となる特例が適用されるのは、以下の業種です。

常時10人未満の

・商業

・映画・演劇業(映画の製作の事業を除く。)

・保健衛生業

・接客娯楽業

 

過去問をどうぞ!

①【R4年出題】

 使用者は、労働基準法別表第1第8号(物品の販売、配給、保管若しくは賃貸又は理容の事業)、第10号のうち映画の製作の事業を除くもの(映画の映写、演劇その他興行の事業)、第13号(病者又は虚弱者の治療、看護その他保健衛生の事業)、第14号(旅館、料理店、飲食店、接客業又は娯楽場の事業)に掲げる事業のうち常時10人未満の労働者を使用するものについては、労働基準法第32条の規定にかかわらず、1週間について48時間、1日について10時間まで労働させることができる。

 

 

②【H18年出題】

 使用者は、物品の販売の事業のうち常時10人未満の労働者を使用するものについては、労働基準法第32条の規定にかかわらず、1週間について44時間、1日について8時間まで労働させることができる。

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

①【R4年出題】 ×

 労働時間の特例は、1週間について「44時間」、1日について「8時間」までです。

(法第32条、40条、則第25条の2第1項)

 

 

②【H18年出題】 〇 

 物品の販売の事業は、法別表第1第8号の事業です。常時10人未満の労働者を使用するものは、1週間について44時間、1日について8時間まで労働させることができます。

(法第32条、40条、則第25条の2第1項)

 

 

こちらもチェックしましょう。

・ 「1か月単位の変形労働時間制」と「フレックスタイム制」には、44時間の特例が適用されます。

 例えば、1か月単位の変形労働時間制の変形期間の労働時間の総枠を計算する場合、特例対象の事業の場合は、44時間×変形期間の暦日数/7で計算します。

 

・ 「1年単位の変形労働時間制」と「1週間単位の非定型的変形労働時間制」には、44時間の特例は適用されません。

H11.3.31基発170号)

 

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社労士受験のあれこれ

過去問から学ぶ 労働に関する一般常識

R6-175 

R6.2.18 障害者雇用促進法 障害者に対する差別の禁止等 

過去問から学びましょう。

今日は障害者雇用促進法です。

 

条文を読んでみましょう。

34条 (障害者に対する差別の禁止)

 事業主は、労働者の募集及び採用について、障害者に対して、障害者でない者と均等な機会与えなければならない

 

 

35

 事業主は、賃金の決定、教育訓練の実施、福利厚生施設の利用その他の待遇について、労働者が障害者であることを理由として、障害者でない者と不当な差別的取扱いをしてはならない。

 

 

36条の2(雇用の分野における障害者と障害者でない者との均等な機会の確保等を図るための措置)

 事業主は、労働者の募集及び採用について、障害者と障害者でない者との均等な機会の確保の支障となっている事情を改善するため、労働者の募集及び採用に当たり障害者からの申出により当該障害者の障害の特性に配慮した必要な措置を講じなければならない。ただし、事業主に対して過重な負担を及ぼすこととなるときは、この限りでない。

 

 

36条の3

 事業主は、障害者である労働者について、障害者でない労働者との均等な待遇の確保又は障害者である労働者の有する能力の有効な発揮の支障となっている事情を改善するため、その雇用する障害者である労働者の障害の特性に配慮した職務の円滑な遂行に必要な施設の整備、援助を行う者の配置その他の必要な措置を講じなければならない。ただし、事業主に対して過重な負担を及ぼすこととなるときは、この限りでない。

 

 

過去問をどうぞ!

①【H28年出題】

 障害者雇用促進法第34条は、常時使用する労働者数にかかわらず、「事業主は、労働者の募集及び採用について、障害者に対して、障害者でない者と均等な機会を与えなければならない」と定めている。

 

 

②【R1年出題】

 事業主は、障害者と障害者でない者との均等な機会の確保の支障となっている事情を改善するため、事業主に対して過重な負担を及ぼすこととなるときを除いて、労働者の募集及び採用に当たり障害者からの申出により当該障害者の障害の特性に配慮した必要な措置を講じなければならない。

 

 

③【R3年出題】

 障害者の雇用の促進等に関する法律第36条の2から第36条の4までの規定に基づき事業主が講ずべき措置(以下「合理的配慮」という。)に関して、合理的配慮の提供は事業主の義務であるが、採用後の合理的配慮について、事業主が必要な注意を払ってもその雇用する労働者が障害者であることを知り得なかった場合には、合理的配慮の提供義務違反を問われない。

 

 

④【R4年出題】

 積極的差別是正措置として、障害者でない者と比較して障害者を有利に取り扱うことは、障害者であることを理由とする差別に該当せず、障害者の雇用の促進等に関する法律に違反しない。  

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

①【H28年出題】 〇 

 「全ての事業主は、法第34条及び第35条の規定に基づき、労働者の募集及び採用について、障害者(身体障害、知的障害、精神障害(発達障害を含む。)その他の心身の機能の障害があるため、長期にわたり、職業生活に相当の制限を受け、又は職業生活を営むことが著しく困難な者をいう。)に対して、障害者でない者と均等な機会を与えなければならず、また、賃金の決定、教育訓練の実施、福利厚生施設の利用その他の待遇について、労働者が障害者であることを理由として、障害者でない者と不当な差別的取扱いをしてはならない。」とされています。

(平27.3.25厚生労働省告示第116号)

 

 

②【R1年出題】 〇 

 「事業主と障害者の相互理解の観点から、事業主は、応募しようとする障害者から求人内容について問合せ等があった場合には、当該求人内容について説明することが重要である。また、募集に際して一定の能力を有することを条件としている場合、当該条件を満たしているか否かの判断は過重な負担にならない範囲での合理的配慮(法第36条の2から第36条の4までの規定に基づき事業主が講ずべき措置をいう。)の提供を前提に行われるものであり、障害者が合理的配慮の提供があれば当該条件を満たすと考える場合、その旨を事業主に説明することも重要である。」とされています。

(第36条の2、平27.3.25厚生労働省告示第116号)

 

 

③【R3年出題】 〇 

 「合理的配慮の提供は事業主の義務であるが、採用後の合理的配慮について、事業主が必要な注意を払ってもその雇用する労働者が障害者であることを知り得なかった場合には、合理的配慮の提供義務違反を問われない」とされています。

(平27.3.25厚生労働省告示第117号)

 

 

④【R4年出題】 〇 

 積極的差別是正措置として、障害者でない者と比較して障害者を有利に取り扱うことは、障害者であることを理由とする差別に該当しません。  

(平27.3.25厚生労働省告示第116号)

 

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社労士受験のあれこれ

過去問から学ぶ 社会保険労務士法

R6-174 

R6.2.17 紛争解決手続代理業務について

過去問から学びましょう。

今日は社会保険労務士法です。

 

条文を読んでみましょう。

2条第2項、3

② 紛争解決手続代理業務は、紛争解決手続代理業務試験に合格し、かつ、第14条の11の3第1項の規定による紛争解決手続代理業務の付記を受けた社会保険労務(以下「特定社会保険労務士」という。)に限り、行うことができる。

③ 紛争解決手続代理業務には、次に掲げる事務が含まれる。

1) 紛争解決手続について相談に応ずること。

2) 紛争解決手続の開始から終了に至るまでの間に和解の交渉を行うこと。

3) 紛争解決手続により成立した和解における合意を内容とする契約を締結すること。

 

 

では、過去問をどうぞ!

①【H19年選択式】

 社会保険労務士法第2条第2項に規定されている紛争解決手続代理業務には、紛争解決手続の開始から終了に至るまでの間に< A >を行うことが含まれている。

 ただし、上記の紛争解決手続代理業務を行うことができる社会保険労務士は、   < B >に合格し、かつ社会保険労務士法第14条の11の3第1項の規定による紛争解決手続代理業務の付記を受けた社会保険労務士である< C >社会保険労務士に限られる。

<選択肢>

①あっせん  ②裁判所への提訴   ③和解の交渉   ④調停

⑤紛争解決手続代理業務試験  ⑥特定社会保険労務士試験  ⑦特認紛争解決業務試験  ⑧紛争解決手続業務試験  ⑨上級  ⑩特定  ⑪特認  ⑫上席

 

 

②【H23年出題】

 具体的な個別労働関係紛争について依頼者があっせん等によって解決する方針を固めた以降に行われる紛争解決手続代理業務受任前の当該紛争に係る相談は、紛争解決手続代理業務に含まれないため、特定社会保険労務士でない社会保険労務士も行うことができる。

 

 

③【R1年出題】

 すべての社会保険労務士は、個別労働関係紛争の解決の促進に関する法律第6条第1項の紛争調整委員会における同法第5条第1項のあっせんの手続について相談に応じること、当該あっせんの手続の開始から終了に至るまでの間に和解の交渉を行うこと、当該あっせんの手続により成立した和解における合意を内容とする契約を締結することができる。

 

 

 

 

 

 

【解説】

①【H19年選択式】

A ③和解の交渉

B ⑤紛争解決手続代理業務試験

C ⑩特定

(法第2条)

 

 

②【H23年出題】 ×

 法第2条第3項第1号に規定する「相談」は、具体的な個別労働関係紛争について依頼者があっせん等によって解決する方針を固めた以降、紛争解決手続代理業務受任前の「相談」です。

このため、特定社会保険労務士でない社会保険労務士は、法第2条第3項第1号に規定する個別労働関係紛争に関するあっせん手続等について相談を行うことはできません。

(平成19.3.26/厚生労働省基発第0326009号/庁文発第0326011号/)

 

 

③【R1年出題】 × 

 紛争調整委員会におけるあっせんの手続について相談に応じること、あっせんの手続の開始から終了に至るまでの間に和解の交渉を行うこと、あっせんの手続により成立した和解における合意を内容とする契約を締結することができるのは、「特定社会保険労務士」に限られます。

(法第2条第2項、3項)

 

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社労士受験のあれこれ

過去問から学ぶ 厚生年金保険法

R6-173 

R6.2.16 老齢厚生年金の支給要件

過去問から学びましょう。

今日は厚生年金保険法です。

 

条文を読んでみましょう。

42条 

 老齢厚生年金は、被保険者期間を有する者が、次の各号のいずれにも該当するに至ったときに、その者に支給する。

1) 65歳以上であること。

2) 保険料納付済期間と保険料免除期間とを合算した期間が10年以上であること。

 

 老齢厚生年金は、「厚生年金保険の被保険者期間」があり、「65歳以上」で、「保険料納付済期間と保険料免除期間とを合算した期間が10年以上ある(=老齢基礎年金を受けることができる)」場合に支給されます。

 

 

過去問をどうぞ!

①【H24年出題】

 老齢厚生年金の受給資格要件を満たす65歳以上の者が老齢厚生年金を受給するためには、厚生年金保険の被保険者期間が1か月以上必要であり、同要件を満たす60歳以上65歳未満の者が特別支給の老齢厚生年金を受給するためには、当該被保険者期間が1年以上必要である。

 

 

②【H30年出題】

 老齢基礎年金を受給している66歳の者が、平成3041日に被保険者の資格を取得し、同月20日に喪失した(同月に更に被保険者の資格を取得していないものとする。)。当該期間以外に被保険者期間を有しない場合、老齢厚生年金は支給されない。

 

 

 

 

 

 

【解答】

①【H24年出題】 〇 

■65歳以上が対象の老齢厚生年金は、厚生年金保険の被保険者期間が1か月でもあれば、要件を満たします。

■60歳以上65歳未満が対象の特別支給の老齢厚生年金は、厚生年金保険の被保険者期間が1年以上必要です。

(法第42条、法附則第8条)

 

 

②【H30年出題】 × 

 被保険者の資格を取得した月にその資格を喪失したときで、その月にさらに被保険者の資格を取得していない場合は、その月は1か月として被保険者期間に算入されます。(同月得喪といいます。)

 問題文は、老齢基礎年金を受給している66歳の者が、厚生年金保険の被保険者期間を1か月有することになり、要件を満たしますので、老齢厚生年金が支給されます。

(法第19条第2項、第42条) 

 

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社労士受験のあれこれ

過去問から学ぶ 国民年金法

R6-172 

R6.2.15 遺族基礎年金の保険料納付要件

過去問から学びましょう。

今日は国民年金法です。

 

条文を読んでみましょう。

37条 (支給要件)

 遺族基礎年金は、被保険者又は被保険者であった者が次の各号のいずれかに該当する場合に、その者の配偶者又は子に支給する。

 ただし、(1)又は(2)に該当する場合にあっては、死亡した者につき、死亡日の前日において、死亡日の属する月の前々月までに被保険者期間があり、かつ、当該被保険者期間に係る保険料納付済期間と保険料免除期間とを合算した期間が当該被保険者期間の3分の2に満たないときは、この限りでない。

1 被保険者が、死亡したとき。

2 被保険者であった者であって、日本国内に住所を有し、かつ、60歳以上65歳未満であるものが、死亡したとき。

3 老齢基礎年金の受給権者(保険料納付済期間、保険料免除期間及び合算対象期間とを合算した期間が25年以上である者に限る。)が、死亡したとき。

4 保険料納付済期間、保険料免除期間及び合算対象期間とを合算した期間が25年以上である者が、死亡したとき。 

 

★遺族基礎年金の保険料納付要件

12に該当する場合は、保険料納付要件が問われます。

(原則)

 死亡日の前日に、死亡日の属する月の前々月までの被保険者期間に、保険料納付済期間と保険料免除期間を合算した期間が3分の2以上あること

(特例) S60法附則第20条第2

・死亡日が令和841日前にあること

・死亡日の前日に、死亡日の属する月の前々月までの1年間のうちに保険料の未納期間がないこと

・死亡日において65歳未満であること

 

 

では、過去問をどうぞ!

①【H30年出題】

 平成3042日に第1号被保険者が死亡した場合、死亡した者につき、平成3041日において、平成293月から平成302月までの期間に保険料納付済期間及び保険料免除期間以外の被保険者期間がないときは、遺族基礎年金の保険料納付要件を満たす。 

 

 

②【R4年出題】

 保険料納付済期間と保険料免除期間とを合算した期間が25年以上である55歳の第1号被保険者が死亡したとき、当該死亡日の前日において、当該死亡日の属する月の前々月までの1年間に保険料が未納である月があった場合は、遺族基礎年金を受けることができる要件を満たす配偶者と子がいる場合であっても、遺族基礎年金は支給されない。

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

①【H30年出題】 〇 

 問題文は、保険料納付要件の特例を満たします。

■死亡日が令和841日前にあること 

   ↓

  死亡日は平成3042

 

■死亡日の前日に、死亡日の属する月の前々月までの1年間のうちに保険料の未納期間がないこと

   ↓

  平成3041日(死亡日の前日)に、平成293月から平成302月までの期間(死亡日の属する月の前々月までの1年間)に保険料納付済期間及び保険料免除期間以外の被保険者期間がない(保険料の未納期間がない)

304

303

302

~~~~~~

293

死亡

 

死亡日の属する月の前々月までの1年間

 

 ■死亡日において65歳未満であること

    ↓

  第1号被保険者が死亡(死亡日に20歳以上60歳未満)

S60法附則第20条第2項)

 

 

②【R4年出題】 × 

 保険料納付済期間と保険料免除期間とを合算した期間が25年以上である55歳の第1号被保険者の場合は、第37条の4の条件を満たします。

34に該当する場合は、保険料納付要件は問われませんので、死亡日の前日に、当該死亡日の属する月の前々月までの1年間に保険料が未納である月があった場合でも、遺族基礎年金は支給されます。

(第37条第4号)

 

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社労士受験のあれこれ

過去問から学ぶ 健康保険法

R6-171 

R6.2.14 資格喪失後の出産育児一時金

過去問から学びましょう。

今日は健康保険法です。

 

まず、条文を読んでみましょう。

106条 (資格喪失後の出産育児一時金の給付)

 被保険者の資格を喪失した日の前日まで引き続き1年以上被保険者(任意継続被保険者、特例退職被保険者又は共済組合の組合員である被保険者を除く。)であった者が被保険者の資格を喪失した日後6月以内に出産したときは、被保険者として受けることができるはずであった出産育児一時金の支給を最後の保険者から受けることができる。

 

資格喪失後の出産について、出産育児一時金を受けることができる条件は次のとおりです。

・資格を喪失した日の前日まで引き続き1年以上被保険者であったこと

・資格を喪失した日後6月以内に出産したこと

 

では、過去問をどうぞ!

①【H25年出題】

 引き続き1年以上の被保険者期間(任意継続被保険者期間、特例退職被保険者期間又は共済組合の組合員である期間を除く。)を有し、資格喪失後6か月以内に出産した者が、健康保険の被扶養者になっている場合、請求者の選択により被保険者本人としての出産育児一時金、又は被扶養者としての家族出産育児一時金のいずれかを受給できることとなる。

 

 

②【H28年出題】

 引き続き1年以上被保険者(任意継続被保険者、特例退職被保険者又は共済組合の組合員である被保険者を除く。)であった者がその被保険者の資格を喪失し、国民健康保険組合(規約で出産育児一時金の支給を行うこととしている。)の被保険者となった場合、資格喪失後6か月以内に出産したときには、健康保険の保険者がその者に対して出産育児一時金を支給することはない。

 

 

③【H30年出題】

 被保険者の資格喪失後の出産により出産育児一時金の受給資格を満たした被保険者であった者が、当該資格喪失後に船員保険の被保険者になり、当該出産について船員保険法に基づく出産育児一時金の受給資格を満たした場合、いずれかを選択して受給することができる。

 

 

 

 

 

 

【解答】

①【H25年出題】 〇

 例えば、ある人が会社を退職した後、会社員の夫の健康保険の被扶養者となりました。

 資格喪失後6か月以内に出産した場合、被保険者本人としての出産育児一時金を受けるか、被扶養者としての家族出産育児一時金を受けるかは、請求者の選択によります。

(昭48.117保険発99号)

 

 

②【H28年出題】 × 

1年以上健康保険法の規定による被保険者であった者が、その被保険者の資格を喪失した日後6月以内に出産した場合に、当該被保険者であった者が、第106条の規定に基づく出産育児一時金の支給を受ける旨の意思表示をしたときは、健康保険の保険者から出産育児一時金の支給が行われます。

 なお、健康保険の保険者から出産育児一時金の支給を受ける場合には、国民健康保険の保険者は出産育児一時金の支給を行いません。

(23.6.3保保発06032号/保国発06032号/)

 

 

③【H30年出題】 × 

 まず、条文を読んでみましょう。

107条 (船員保険の被保険者となった場合)

 「傷病手当金又は出産手当金の継続給付」、「資格喪失後の死亡に関する給付」、「資格喪失後の出産育児一時金の給付」の規定にかかわらず、被保険者であった者が船員保険の被保険者となったときは、保険給付は、行わない

 

 資格喪失後に船員保険の被保険者になった場合は、資格喪失後の出産育児一時金は支給されません。

 

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社労士受験のあれこれ

過去問から学ぶ 労働保険徴収法

R6-170 

R6.2.13 継続事業の一括のポイント!

過去問から学びましょう。

今日は労働保険徴収法です。

 

 

★「継続事業の一括」のイメージは?

 例えば、株式会社A銀行には、東京本社、北海道支店、大阪支店、福岡支店があります。 

 労働保険徴収法は、それぞれで適用されるのが原則です。

 ただし、厚生労働大臣の認可を受けた場合は、保険関係を指定事業に一括することができます。

 例えば、本社で支店の給料計算もまとめて行っている場合に、本社を指定事業として、支店の分も一括して労働保険料の申告手続きができるようになります。

 

 条文を読んでみましょう。

9条 (継続事業の一括)

事業主が同一人である2以上の事業(有期事業以外の事業に限る。)であって、厚生労働省令で定める要件に該当するものに関し、当該事業主が当該2以上の事業について成立している保険関係の全部又は一部を一の保険関係とすることにつき申請をし、厚生労働大臣の認可があったときは、この法律の規定の適用については、当該認可に係る2以上の事業に使用されるすべての労働者は、これらの事業のうち厚生労働大臣が指定するいずれか一の事業に使用される労働者とみなす。この場合においては、厚生労働大臣が指定する一の事業以外の事業に係る保険関係は、消滅する

 

 

では、過去問をどうぞ!

①【R5年出題】(労災)

 事業主が同一人である2以上の事業(有期事業以外の事業に限る。)であって、労働保険徴収法施行規則第10条で定める要件に該当するものに関し、当該事業主が当該2以上の事業について成立している保険関係の全部又は一部を一の保険関係とすることを継続事業の一括という。

 

 

②【R5年出題】(労災)

 継続事業の一括に当たって、労災保険に係る保険関係が成立している事業のうち二元適用事業と、一元適用事業であって労災保険及び雇用保険の両保険に係る保険関係が成立している事業とは、一括できない。

 

 

③【R5年出題】(労災)

 継続事業の一括に当たって、雇用保険に係る保険関係が成立している事業のうち二元適用事業については、それぞれの事業が労災保険率表による事業の種類を同じくしている必要はない。

 

 

④【H30年出題】(労災)

 継続事業の一括について都道府県労働局長の認可があったときは、都道府県労働局長が指定する一の事業(「指定事業」という。)以外の事業にかかる保険関係は、消滅する。

 

 

⑤【H30年出題】(労災)

 継続事業の一括について都道府県労働局長の認可があったときは、被一括事業の労働者に係る労災保険給付(二次健康診断等給付を除く。)の事務や雇用保険の被保険者資格の確認の事務等は、その労働者の所属する被一括事業の所在地を管轄する労働基準監督署長又は公共職業安定所長がそれぞれの事務所掌に応じて行う。

 

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

①【R5年出題】(労災) 〇 

ポイント!

 「継続事業の一括」は、当然に行われるのではなく「厚生労働大臣の認可」が必要です。

(第9条)

 なお、継続事業の一括に係る厚生労働大臣の認可の権限は、都道府県労働局長に委任されています。(則第76条)

 

 

 

②【R5年出題】(労災) 〇 

 継続事業の一括の要件として、以下の要件があります。

■それぞれの事業が、次の①から③までのいずれか一のみに該当するものであること。

①労災保険に係る保険関係が成立している事業のうち二元適用事業

②雇用保険に係る保険関係が成立している事業のうち二元適用事業

③一元適用事業であって労災保険及び雇用保険に係る保険関係が成立しているもの

 

 問題文は、①労災保険に係る保険関係が成立している事業のうち二元適用事業と、③一元適用事業であって労災保険及び雇用保険の両保険に係る保険関係が成立している事業ですので、一括されません。

(則第10条第1項第1号)

 

 

③【R5年出題】(労災) × 

 継続事業の一括の要件として、「それぞれの事業が、労災保険率表による事業の種類を同じくすること」があります。

 雇用保険に係る保険関係が成立している事業のうち二元適用事業についても、それぞれの事業が労災保険率表による事業の種類を同じくしている必要があります。

(則第10条第1項第2号)

 

 

④【H30年出題】(労災) 〇 

 継続事業の一括について都道府県労働局長の認可があったときは、保険関係は、指定事業に一括され、すべての労働者は、指定事業に使用される労働者とみなされます。

 そのため、指定事業以外の事業にかかる保険関係は、消滅します。

 指定事業以外の事業は、保険関係の消滅により、労働保険料の確定精算の手続が必要になります。

(第9条)

 

 

⑤【H30年出題】(労災) 〇

 継続事業の一括が行われ保険関係が一括されても、労災保険給付の事務や雇用保険の被保険者資格の確認の事務等は一括されません。

 労災保険給付(二次健康診断等給付を除く。)の事務や雇用保険の被保険者資格の確認の事務等は、それぞれの事業の所在地を管轄する労働基準監督署長又は公共職業安定所長が行います。 

 

解説動画はこちらからどうぞ!毎日コツコツYouTubeチャンネル  

https://youtu.be/en1fvp237Xs?si=MbJN1GiyZqv2oDut

社労士受験のあれこれ

過去問から学ぶ 雇用保険法

R6-169 

R6.2.12 特定受給資格者の範囲

過去問から学びましょう。

今日は雇用保険法です。

 

条文を読んでみましょう

23条第2

 特定受給資格者とは、次の各号のいずれかに該当する受給資格者(就職困難者に該当する受給資格者を除く。)をいう。

1) 当該基本手当の受給資格に係る離職が、その者を雇用していた事業主の事業について発生した倒産(破産手続開始、再生手続開始、更生手続開始又は特別清算開始の申立てその他厚生労働省令で定める事由に該当する事態をいう。)又は当該事業主の適用事業の縮小若しくは廃止に伴うものである者として厚生労働省令で定めるもの

2) 前号に定めるもののほか、解雇(自己の責めに帰すべき重大な理由によるものを除く)その他の厚生労働省令で定める理由により離職した者

 

 「特定受給資格者」には(1)倒産等により離職した者、(2)解雇等により離職した者があります。

 

 

過去問をどうぞ!

①【H30年出題】

 出産後に事業主の法令違反により就業させられたことを理由として離職した者は特定受給資格者に該当する。

 

 

②【H30年出題】

 事業主が労働者の職種転換等に際して、当該労働者の職業生活の継続のために必要な配慮を行っていないことを理由として離職した者は特定受給資格者に該当する。

 

 

③【H30年出題】

 離職の日の属する月の前6月のいずれかの月において1月当たり80時間を超える時間外労働をさせられたことを理由として離職した者は特定受給資格者に該当する。

 

 

④【H30年出題】

 事業所において、当該事業主に雇用される被保険者(短期雇用特例被保険者及び日雇い労働被保険者を除く。)の数を3で除して得た数を超える被保険者が離職したため離職した者は特定受給資格者に該当する。

 

 

⑤【H30年出題】

 期間の定めのある労働契約の更新により3年以上引き続き雇用されるに至った場合において、当該労働契約が更新されないこととなったことを理由として離職した者は特定受給資格者に該当する。

 

 

⑥【R3年出題】

 事業の期間が予定されている事業において当該期間が終了したことにより事業所が廃止されたため離職した者は、特定受給資格者に該当する。

 

 

⑦【R3年出題】

 常時介護を必要とする親族と同居する労働者が、概ね往復5時間以上を要する遠隔地に転勤を命じられたことにより離職した場合、当該転勤は労働者にとって通常甘受すべき不利益であるから、特定受給資格者に該当しない。

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

①【H30年出題】 〇 

 「事業主が法令に違反し、妊娠中若しくは出産後の労働者又は子の養育若しくは家族の介護を行う労働者を就業させ、若しくはそれらの者の雇用の継続等を図るための制度の利用を不当に制限したこと又は妊娠したこと、出産したこと若しくはそれらの制度の利用の申出をし、若しくは利用をしたこと等を理由として不利益な取扱いをしたこと」を理由として離職した者は特定受給資格者に該当します。

(則第36条第5号ホ)

 

 

②【H30年出題】 〇

 「事業主が労働者の職種転換等に際して、当該労働者の職業生活の継続のために必要な配慮を行っていないこと」を理由として離職した者は特定受給資格者に該当します。

(則第36条第6号)

 

 

③【H30年出題】 ×

 次のいずれかに該当する場合は、特定受給資格者に該当します。

・ 離職の日の属する月の前6月のうちいずれかの月において1月当たり100時間以上、時間外労働及び休日労働が行われたことを理由に離職した者。

・ 離職の日の属する月の前6月のうちいずれか連続した2か月以上の期間の時間外労働時間及び休日労働時間を平均し1月当たり80時間を超えて、時間外労働及び休日労働が行われたことを理由に離職した者。 

問題文は、どちらにも該当しませんので、特定受給資格者に該当しません。

(則第36条第5号ロ、ハ)

 

 

④【H30年出題】 〇 

 被保険者(短期雇用特例被保険者及び日雇労働被保険者を除く。)の数を3で除して得た数を超える被保険者が離職したため離職した者は特定受給資格者に該当します。

(則第35条第2号)

 

 

⑤【H30年出題】 〇 

★「期間の定めのある労働契約」について、以下のどちらかに該当する場合は特定受給資格者に該当します。

・ 期間の定めのある労働契約の更新により3年以上引き続き雇用されるに至った場合において当該労働契約が更新されないこととなったことを理由として離職した者。

・ 期間の定めのある労働契約の締結に際し当該労働契約が更新されることが明示された場合において当該労働契約が更新されないこととなったことを理由として離職した者。 

(則第36条第7号)

 

 

⑥【R3年出題】 × 

 事業所の廃止に伴い離職した者は特定受給資格者に該当します。

 ただし、「事業所の廃止」については、「当該事業所の事業活動が停止し、再開する見込みがない場合を含み、事業の期間が予定されている事業において当該期間が終了したことによるものを除く。」とされていますので、問題文の場合は、特定受給資格者に該当しません。

(則第35条第3号)

 

 

⑦【R3年出題】 × 

 家庭的事情(常時本人の介護を必要とする親族の疾病、負傷等の事情がある場合をいいます。)を抱える労働者が、遠隔地(往復所要時間が概ね4時間以上)に転勤を命じられた等を理由に離職した場合は、特定受給資格者に該当します。

(則第36条第6号、行政手引50305