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毎日コツコツ。社労士受験のあれこれ 令和5年度

令和5年度版

毎日コツコツ。 社労士受験のあれこれ

労災保険法 遺族補償年金

R5-158

R5.2.1 遺族補償年金の受給資格者と受給権者

 遺族補償年金を受ける資格のある遺族のことを「受給資格者」といいます。受給資格者には順位が定められていて、そのうち最先順位者が年金を受ける「受給権者」になります。

 

 「受給資格者」は、労働者の配偶者、子、父母、孫、祖父母及び兄弟姉妹で、労働者の死亡の当時その収入によって生計を維持していたものです。

 ただし、「妻(婚姻の届出をしていないが、事実上婚姻関係と同様の事情にあった者を含む。)以外の者については、労働者の死亡の当時、一定の年齢要件か一定の障害状態に該当した場合に限られます。

 

 では受給資格者の範囲と順位を条文で読んでみましょう。

16条の2

① 遺族補償年金を受けることができる遺族は、労働者の配偶者、子、父母、孫、祖父母及び兄弟姉妹であって、労働者の死亡の当時その収入によって生計を維持していたものとする。ただし、(婚姻の届出をしていないが、事実上婚姻関係と同様の事情にあった者を含む。)以外の者にあっては、労働者の死亡の当時次の各号に掲げる要件に該当した場合に限るものとする。

1 (婚姻の届出をしていないが、事実上婚姻関係と同様の事情にあった者を含む。)父母又は祖父母については、60歳以上であること。

2 子又は孫については、18歳に達する日以後の最初の3月31日までの間にあること。

3 兄弟姉妹については、18歳に達する日以後の最初の3月31日までの間にあること又は60歳以上であること。

4 前3号の年齢要件に該当しない夫、子、父母、孫、祖父母又は兄弟姉妹については、厚生労働省令で定める障害の状態にあること。

② 労働者の死亡の当時胎児であった子が出生したときは、将来に向かって、その子は、労働者の死亡の当時その収入によって生計を維持していた子とみなす。

③ 遺族補償年金を受けるべき遺族の順位は、配偶者、子、父母、孫、祖父母及び兄弟姉妹の順序とする。

※労働者の夫、父母、祖父母及び兄弟姉妹であって、労働者の死亡の当時、その収入によって生計を維持し、かつ、55歳上60歳未満であったものは遺族補償年金を受けることができる遺族とされます。(S40年改正法附則第43条)

 

 

順位を確認しましょう。

妻・60歳以上又は一定の障害の状態にある夫

18歳年度末までの間にある又は一定の障害の状態にある子

60歳以上又は一定の障害の状態にある父母

18歳年度末までの間にある又は一定の障害の状態にある孫

60歳以上又は一定の障害の状態にある祖父母

18歳年度末までの間にある又は60歳以上又は一定の障害の状態にある兄弟姉妹

55歳以上60歳未満の夫

55歳以上60歳未満の父母

55歳以上60歳未満の祖父母

55歳以上60歳未満の兄弟姉妹

 

過去問をどうぞ!

①【H19年出題】

 遺族補償年金の受給資格要件の一つである厚生労働省令で定める障害の状態は、身体に障害等級第5級以上に該当する障害がある状態又は傷病が治らないで、身体の機能若しくは精神に、労働が高度の制限を受けるか、若しくは労働に高度の制限を加えることを必要とする程度以上の障害がある状態である。

 

 

②【R2年出題】

 業務上の災害により死亡した労働者Yには2人の子がいる。1人はYの死亡の当時19歳であり、Yと同居し、Yの収入によって生計を維持していた大学生で、もう1人は、Yの死亡の当時17歳であり、Yと離婚した元妻と同居し、Yが死亡するまで、Yから定期的に養育費を送金されていた高校生であった。2人の子は、遺族補償年金の受給資格者であり、同順位の受給権者となる。

 

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

①【H19年出題】 〇

障害等級第5級以上と、労働が高度の制限を受ける、がキーワードです。

(則第15条) 

 

②【R2年出題】 ×

Yの死亡の当時19歳の子は、遺族の条件に当てはまりませんので、受給資格者にも受給権者にもなりません。

 Yの死亡の当時17歳の子については、Yから定期的に養育費を送金されていて生計維持関係があるため、受給資格者となります。

 遺族補償年金の受給資格者は17歳の子のみとなり、その子が受給権者となります。

 

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https://youtu.be/zFIcf9tlffs

社労士受験のあれこれ

労働安全衛生法 面接指導

R5-157

R5.1.31 面接指導の条件

 今日は、面接指導をみていきましょう。

 面接指導には、

①長時間労働者、②研究開発業務従事者、③高度プロフェッショナル制度対象者の3つのパターンがあります。

以下の点がポイントです。

①長時間労働者

80時間を超える

時間外労働・休日労働を行った

     +

疲労の蓄積がある

労働者からの

申出が必要

②研究開発業務従事者

100時間を超える

時間外労働・休日労働を行った

申出不要

③高度プロフェッショナル制度対象者

1週間当たりの健康管理時間40時間を超えた時間について100時間を超えた

申出不要

 

では、過去問をどうぞ!

①【R2年出題】

 事業者は、休憩時間を除き1週間当たり40時間を超えて労働させた場合におけるその超えた時間が1月当たり60時間を超え、かつ、疲労の蓄積が認められる労働者から申出があった場合は、面接指導を行わなければならない。

 

②【R2年出題】

 事業者は、研究開発に係る業務に従事する労働者については、休憩時間を除き1週間当たり40時間を超えて労働させた場合におけるその超えた時間が1月当たり80時間を超えた場合は、労働者からの申出の有無にかかわらず面接指導を行わなければならない。

 

③【R2年出題】

 事業者は、労働基準法第41条の21項の規定により労働する労働者(いわゆる高度プロフェッショナル制度により労働する労働者)については、その健康管理時間(同項第3号に規定する健康管理時間をいう。)が1週間当たり40時間を超えた場合におけるその超えた時間が1月当たり100時間を超える者に対し、労働者からの申出の有無にかかわらず医師による面接指導を行わなければならない。

 

 

④【R2年出題】

 事業者は、労働安全衛生法に定める面接指導を実施するため、厚生労働省令で定めるところにより、労働者の労働時間の状況を把握しなければならないが、労働基準法第41条によって労働時間等に関する規定の適用が除外される労働者及び同法第41条の2第1項の規定により労働する労働者(いわゆる高度プロフェッショナル制度により労働する労働者)はその対象から除いてもよい。

 

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

①【R2年出題】 ×

 事業者が面接指導を行う義務があるのは、『1月当たり「80時間」を超え、かつ、疲労の蓄積が認められる労働者から申出があった場合』です。

(法第66条の8、則第52条の2、第52条の3

 

②【R2年出題】 ×

 研究開発に係る業務に従事する労働者については、『1月当たり「100時間」を超えた場合』は、労働者からの申出の有無にかかわらず、事業者は面接指導を行う義務があります。

(法第66条の82、則第52条の72

 

③【R2年出題】 〇

 高度プロフェッショナル制度により労働する労働者については、健康管理時間が1週間当たり40時間を超えた場合におけるその超えた時間が1月当たり100時間を超える者に対して、事業者は面接指導を行う義務があります。労働者からの申出の有無は問いません。

(法第66条の84、則第52条の74

 

 

④【R2年出題】 ×

 労働基準法第41条によって労働時間等に関する規定の適用が除外される労働者については、労働時間を把握する義務があります。

 高度プロフェッショナル制度により労働する労働者については、労働時間を把握する義務の対象から除外されています。

(法第66条の83) 

 

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社労士受験のあれこれ

労働基準法 三六協定

R5-156

R5.1.30 三六協定の限度時間

 法定労働時間を超えて労働させる場合、法定休日に労働させる場合は、「36協定」を締結し、所轄労働基準監督署長に届け出なければなりません。

 

 今日は、36協定の協定事項を確認しましょう。

 

36条を読んでみましょう。

36条第1

 使用者は、当該事業場に、労働者の過半数で組織する労働組合がある場合においてはその労働組合、労働者の過半数で組織する労働組合がない場合においては労働者の過半数を代表する者との書面による協定をし、厚生労働省令で定めるところによりこれを行政官庁に届け出た場合においては、第32条から第32条の5まで若しくは第40条の労働時間又は前条の休日に関する規定にかかわらず、その協定で定めるところによって労働時間を延長し、又は休日に労働させることができる

 

 次に、36協定に定める事項を確認しましょう。

36条第2

36条第1項の協定においては、次に掲げる事項を定めるものとする。

1 労働時間を延長し、又は休日に労働させることができることとされる労働者の範囲

2 対象期間(労働時間を延長し、又は休日に労働させることができる期間をいい、 1年間に限るものとする。)

3 労働時間を延長し、又は休日に労働させることができる場合

4 対象期間における1日、1か月及び1年のそれぞれの期間について労働時間を延長して労働させることができる時間又は労働させることができる休日の日数

5 労働時間の延長及び休日の労働を適正なものとするために必要な事項として厚生労働省令で定める事項

 

 今日は第4号に注目します。

さらに条文を読んでみましょう。

36条第3項、第4

③ 前項第4号の労働時間を延長して労働させることができる時間は、当該事業場の業務量、時間外労働の動向その他の事情を考慮して通常予見される時間外労働の範囲内において、限度時間を超えない時間に限る。

④ 限度時間は、1か月について45時間及び1年について360時間(1年単位の変形労働時間制の対象期間として3か月を超える期間を定めた場合は、1か月について 42時間及び1年について320時間)とする。 

 

 

では、過去問をどうぞ!

R2年出題】

 労働基準法第36条第3項に定める「労働時間を延長して労働させることができる時間」に関する「限度時間」は、1か月について45時間及び1年について360時間(労働基準法第32条の41項第2号の対象期間として3か月を超える期間を定めて同条の規定により労働させる場合にあっては、1か月について42時間及び1年について320時間)とされている。

 

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

R2年出題】 〇

36協定に定める時間外労働の限度時間は、1か月45時間、1年360時間です。1年単位の変形労働時間制で対象象期間として3か月を超える期間を定めて労働させる場合は、1か月42時間、1320時間です。

 

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社労士受験のあれこれ

厚生年金保険法 2種類以上の被保険者であった期間

R5-155

R5.1.29 2以上の種別の被保険者であった期間を有する者の年金額

 厚生年金保険の被保険者には第1号厚生年金被保険者、第2号厚生年金被保険者、第3号厚生年金被保険者、第4号厚生年金被保険者の4つの種別があります。

 

 例えば、民間企業の会社員と、国家公務員の経験がある人の場合は、第1号厚生年金被保険者としての期間と、第2号厚生年金被保険者としての期間の2つの種別の被保険者であった期間を有することとなります。

 今日は、2つ以上の種別の被保険者であった期間を有する場合の年金額の計算について確認しましょう。

 

 

では、過去問をどうぞ!

①【H29年出題】

 2以上の種別の被保険者であった期間を有する者の老齢厚生年金の額の計算においては、その者の2以上の被保険者の種別に係る期間を合算して1の期間に係る被保険者期間のみを有するものとみなして平均標準報酬額を算出する。

 

 

②【H29年出題】

 2以上の種別の被保険者であった期間を有する者に係る障害厚生年金の額は、初診日における被保険者の種別に係る被保険者期間のみが計算の基礎とされる。

 

 

③【H28年出題】

 障害厚生年金の受給権者であって、当該障害に係る障害認定日おいて2以上の種別の被保険者であった期間を有する者に係る当該障害厚生年金の支給に関する事務は、当該障害に係る障害認定日における被保険者の種別に応じた実施機関が行う。

 

 

④【H30年出題】

 障害等級1級の障害厚生年金の受給権者(厚生年金保険法第58条第1項第4号に規定するいわゆる長期要件には該当しないものとする。)が死亡し、その者が2以上の被保険者の種別に係る被保険者であった期間を有していた場合、遺族厚生年金の額については、その死亡した者に係る2以上の被保険者の種別に係る被保険者であった期間を合算し、1の被保険者の種別に係る被保険者であった期間に係る被保険者期間のみを有するものとみなして額の計算をする。なお、それぞれの期間を合算しても300か月に満たない場合は、300か月として計算する。

 

⑤【H28年出題】

 第1号厚生年金被保険者期間が15年、第3号厚生年金被保険者期間が18年ある老齢厚生年金の受給権者が死亡したことにより支給される遺族厚生年金は、それぞれの被保険者期間に応じてそれぞれの実施機関から支給される。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

①【H29年出題】 ×

 例えば、第1号厚生年金被保険者期間が10年、第4号厚生年金被保険者期間が19年ある場合、合算して計算するのではなく、第1号厚生年金被保険者期間分と、第4号厚生年金被保険者期間分をそれぞれで計算します。

 また、年金の支給は、10年分は厚生労働大臣から、19年分は日本私立学校振興・共済事業団から、それぞれ支給されます。

★2以上の種別の被保険者であった期間を有する者の老齢厚生年金について

年金額の計算

それぞれの種別ごとに計算

年金の支給事務

それぞれの実施機関が行う

(法第78条の262項)

 

 

②【H29年出題】 ×

 「2以上の被保険者の種別に係る被保険者であった期間を合算し、1の期間に係る被保険者期間のみを有するもの」とみなして額を計算します。

(法第78条の30

 

③【H28年出題】 ×

 障害認定日ではなく「初診日」における被保険者の種別に応じた実施機関が行います。

(法第78条の33

 

★2以上の種別の被保険者であった期間を有する者の障害厚生年金について

年金額の計算

2以上の被保険者の種別に係る被保険者であった期間を合算

年金の支給事務

初診日に加入していた実施機関が行う

 

 

④【H30年出題】 〇

短期要件の遺族厚生年金の額は、2以上の被保険者の種別に係る被保険者であった期間を合算し、1の被保険者の種別に係る被保険者であった期間に係る被保険者期間のみを有するものとみなして額の計算をします。

(法第78条の321項)

 

⑤【H28年出題】 〇

長期要件の遺族厚生年金は、各号の被保険者期間に係る被保険者期間ごとにそれぞれの実施機関から支給されます。

(法第78条の322項)

★2以上の種別の被保険者であった期間を有する者の遺族厚生年金について

年金額の計算

<短期要件>

2以上の被保険者の種別に係る被保険者であった期間を合算

<長期要件>

各被保険者期間ごとに支給される

年金の支給事務

<短期要件>

死亡日(又は初診日)に加入していた実施機関が行う

<長期要件>

それぞれの実施機関が行う

 

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https://youtu.be/3fgbSnrQ2LI

社労士受験のあれこれ

国民年金法 令和5年度の年金額

R5-154

R5.1.28 令和5年度の年金額の改定

「改定率」は毎年度見直されます。

 老齢基礎年金の満額は、780,900円×改定率で計算します。

 「改定率」は、毎年度見直しが行われます。

 

名目手取り賃金変動率と物価変動率

★改定率の改定に使われる指標は、

新規裁定者は「名目手取り賃金変動率

裁定者は「物価変動率

です。

★令和5年度の改定については、

「物価変動率」=2.5、「名目手取り賃金変動率」=2.8%

を用います。

 

マクロ経済スライドについて

マクロ経済スライドとは?

→ 公的年金被保険者の変動平均余命の伸びに基づいて、スライド調整率が設定されます。その率を、賃金と物価の変動プラスとなる場合は、改定率から控除する仕組みです。

 

 令和5年度の「マクロ経済スライドによるスライド調整率」は0.3です。

 

 

マクロ経済スライドのキャリーオーバー(未調整分)

 マクロ経済スライドによって前年度よりも年金の名目額を下げないという措置は維持した上で、調整できなかった分を翌年度以降に繰り越す制度のことです。

 

 前年度までのマクロ経済スライドの未調整分は、0.3です。

 

令和5年度の改定率

<新規裁定者>

・名目手取り賃金変動率(+2.8%)を用いて改定されます。

 さらに、令和5年度のマクロ経済スライドによる調整(-0.3%)と、マクロ経済スライドの未調整分の調整(-0.3%)が行われます。

 

イメージ

 

 

 

名目手取り

賃金変動率

2.8

 

マクロ経済スライド

0.3 

マクロ経済スライド未調整分

0.3 

 

2.2

 

 

新規裁定者の改定率=0.996(令和4年度の改定率)×1.0221.018です。

 

令和5年度の年金額は780,900円×1.018795,000円となります。

100円未満四捨五入しています。

 

 

<既裁定者>

・物価変動率(+2.5%)を用いて改定されます。

さらに、令和5年度のマクロ経済スライドによる調整(-0.3%)と、マクロ経済スライドの未調整分の調整(-0.3%)が行われます。

イメージ

 

 

 

物価変動率

2.5

 

マクロ経済スライド

0.3 

マクロ経済スライド未調整分

0.3 

 

1.9

 

 

既裁定者の改定率=0.996(令和4年度の改定率)×1.0191.015です。

 

令和5年度の年金額は780,900円×1.015792,600円となります。

100円未満四捨五入しています。

 

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https://youtu.be/dboYEQvVBDQ

社労士受験のあれこれ

国民年金法 追納

R5-153

R5.1.27 追納が可能な期間

 第1号被保険者は、毎月、国民年金の保険料を納付する義務がありますが、収入が少ないなどの場合は、保険料の免除を受けることができます。

 免除を受けた期間は保険料免除期間となり、老齢基礎年金の額ではカットされて計算されます。

 しかし、保険料を「追納」することにより、保険料免除期間を保険料納付済期間にすることもできます。

 今日のテーマは、「追納」です。

 

 条文を読んでみましょう。

94条第1

 被保険者又は被保険者であった者(老齢基礎年金の受給権者を除く)は、厚生労働大臣の承認を受け、法定免除、申請免除、学生納付特例、納付猶予の規定により納付することを要しないものとされた保険料及び4分の3免除、半額免除、4分の1免除の規定によりその一部の額につき納付することを要しないものとされた保険料(承認の日の属する月前10年以内の期間に係るものに限る。)の全部又は一部につき追納をすることができる。

 ただし、その一部の額につき納付することを要しないものとされた保険料については、その残余の額につき納付されたときに限る。

・老齢基礎年金の受給権者は、追納できません。

・追納できるのは、承認の日の属する月10年以内の期間に係るものに限ります。

 

では、過去問をどうぞ!

R2年出題】

 令和2年4月2日に64歳に達した者が、平成18年7月から平成28年3月までの期間を保険料全額免除期間として有しており、64歳に達した日に追納の申込みをしたところ、令和2年4月に承認を受けることができた。この場合の追納が可能である期間は、追納の承認を受けた日の属する月前10年以内の期間に限られるので、平成22年4月から平成28年3月までとなる。

 

 

 

 

 

 

【解答】

R2年出題】 〇

 問題文の場合、承認の日の属する月が令和24月です。

 追納できるのは、承認の日の属する月前10年以内ですので、令和23月から10年以内にあるものです。

 問題文の場合は、平成224月から平成283月分までが、追納できる期間です。

 

H187月               H224月          H283

10年以内にないので、追納できない

 

追納できる

 

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https://youtu.be/Qb7lQpeJqSA

社労士受験のあれこれ

健康保険法 適用除外

R5-152

R5.1.26 健保・季節的業務に使用される者

 健康保険の適用事業所に使用される者は、被保険者となります。

 しかし、一定の者は、健康保険の適用が除外されています。

 除外されるものの一つに「季節的業務に使用される者」があります。

 

 「季節的業務に使用される者は、日雇特例被保険者となる場合を除き、被保険者となることができない。」とされています。季節的業務に使用される者は、健康保険の一般の被保険者からは除外されます。

 しかし、「継続して4か月を超えて使用されるべき場合を除く。」という例外があります。季節的業務でも当初から継続して4か月を超える予定で使用される場合は、当初から一般の被保険者となります

(法第3条第1項第4号)

 

では、過去問をどうぞ!

①【R2年出題】

 季節的業務に使用される者について、当初4か月以内の期間において使用される予定であったが業務の都合その他の事情により、継続して4か月を超えて使用された場合には使用された当初から一般の被保険者となる。

 

②【H25年出題】

 季節的業務に使用される者が、当初4か月未満使用される予定であったが、業務の都合により、継続して4か月以上使用されることになった場合には、そのときから被保険者となる。

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

①【R2年出題】 ×

 季節的業務に当初4か月以内の予定で使用された場合は、一般の被保険者から除外されます。業務の都合等で継続して4か月を超えたとしても一般の被保険者にはなりません。

S9.4.17保発191

 

②【H25年出題】 ×

 季節的業務に当初4か月未満の予定で使用された場合は、業務の都合で、継続して4か月以上使用されることになった場合でも被保険者にはなりません。

S9.4.17保発191

 

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https://youtu.be/cM5mj5IY33k

社労士受験のあれこれ

労働保険徴収法 雇用保険印紙購入通帳

R5-151

R5.1.25 雇用保険印紙購入通帳の交付と印紙の購入

 日雇労働被保険者を使用した場合、事業主は、「その者に賃金を支払う都度、その使用した日数に相当する枚数の雇用保険印紙をその使用した日の日雇労働被保険者手帳における該当日欄にはり、消印しなければならない。」とされています。(則第40条)

 雇用保険印紙は、第1級、第2級、第3級の3種類で、総務大臣が厚生労働大臣に協議して定める日本郵便株式会社の営業所(郵便の業務を行うものに限る。)で販売されています。(則第41条)

 事業主は、雇用保険印紙を購入しようとするときは、あらかじめ、雇用保険印紙購入通帳交付申請書を所轄公共職業安定所長に提出して、「雇用保険印紙購入通帳の交付」を受けなければなりません。(則第42条第1項)

 雇用保険印紙購入通帳によって、日本郵便株式会社の営業所から必要な枚数を購入することになります。

 

 「雇用保険印紙購入通帳」には有効期間があります。条文を読んでみましょう。

則第42

② 雇用保険印紙購入通帳は、その交付の日の属する保険年度に限り、その効力を有する。

③ 雇用保険印紙購入通帳の有効期間の満了後引き続き雇用保険印紙を購入しようとする事業主は、雇用保険印紙購入通帳の有効期間の更新を受けなければならない。

④ 雇用保険印紙購入通帳の有効期間の更新を受けようとする事業主は、当該雇用保険印紙購入通帳の有効期間が満了する日の翌日の1月前から当該期間が満了する日までの間に、当該雇用保険印紙購入通帳を添えて、雇用保険印紙購入通帳更新申請書を所轄公共職業安定所長に提出して、新たに雇用保険印紙購入通帳の交付を受けなければならない。

⑧ 事業主は、その所持する雇用保険印紙購入通帳の有効期間が満了したとき又は事業の廃止等により雇用保険印紙を購入する必要がなくなったときは、速やかに、その所持する雇用保険印紙購入通帳を所轄公共職業安定所長に返納しなければならない。

 

 有効期間があるのは、「雇用保険印紙購入通帳」です。印紙そのものには有効期間はありませんので注意してください。

 雇用保険印紙購入通帳の更新手続きは、「有効期間が満了する日の翌日の1月前から当該期間が満了する日までの間」です。具体的には、31日から331日までの間です。

 

では、過去問をどうぞ!

 

①【H23年出題】(雇用保険)

 事業主は、雇用保険印紙を購入しようとするときは、あらかじめ、雇用保険印紙の購入申込書を所轄公共職業安定所長に提出して、雇用保険印紙購入通帳の交付を受けなければならない。

 

②【18年出題】(雇用保険)

 事業主は、あらかじめ雇用保険印紙購入通帳交付申請書を所轄公共職業安定所長に提出して、雇用保険印紙購入通帳の交付を受けることにより、公共職業安定所にて雇用保険印紙を購入することができる。

 

 

③【H20年出題】(雇用保険)

 雇用保険印紙購入通帳は、その交付の日から1年間に限り、その効力を有する。

 

 

④【R2年出題】(雇用保険)

 雇用保険印紙購入通帳の有効期間満了後引き続き雇用保険印紙を購入しようとする事業主は、当該雇用保険印紙購入通帳の有効期間が満了する日の翌日の1月前から当該期間が満了する日までの間に、当該雇用保険印紙購入通帳を添えて雇用保険印紙購入通帳更新申請書を所轄公共職業安定所長に提出して、有効期間の更新を受けなければならない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

①【H23年出題】(雇用保険) ×

 雇用保険印紙購入通帳の交付を受けるために提出するのは、雇用保険印紙の購入申込書ではなく、「雇用保険印紙購入通帳交付申請書」です。

(様式第9号、則第42条)

 

 

②【18年出題】(雇用保険) ×

 雇用保険印紙は、①「あらかじめ雇用保険印紙購入通帳交付申請書を所轄公共職業安定所長に提出して、雇用保険印紙購入通帳の交付を受ける」→②「総務大臣が厚生労働大臣に協議して定める日本郵便株式会社の営業所(郵便の業務を行うものに限る。)にて雇用保険印紙を購入する」という流れで購入します。

 印紙は、公共職業安定所ではなく、総務大臣が厚生労働大臣に協議して定める日本郵便株式会社の営業所(郵便の業務を行うものに限る。)で販売されます。

(則第41条、42条、43条)

 

 

③【H20年出題】(雇用保険) ×

 雇用保険印紙購入通帳は、「その交付の日の属する保険年度」に限り、その効力を有する、です。

(則第42条)

 

 

④【R2年出題】(雇用保険) 〇

 雇用保険印紙購入通帳の更新手続きは、有効期間が満了する日の翌日の1月前から当該期間が満了する日までの間に、行います。

(則第42条)

 

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https://youtu.be/9ZWyljQ7_x4

社労士受験のあれこれ

雇用保険法 延長給付

R5-150

R5.1.24 広域延長給付と全国延長給付

 基本手当の所定給付日数は、算定基礎期間、年齢、離職理由、就職が困難な者であるかどうかで決まります。

 しかし、その時の雇用失業情勢や、地域の状況などにより、所定給付日数の延長が行われることもあります。

 延長給付には、訓練延長給付、個別延長給付、広域延長給付、全国延長給付、地域延長給付があります。

 

 今日は、広域延長給付と全国延長給付をみていきます。

 

<広域延長給付>

 厚生労働大臣が失業者が多数発生した地域について広域職業紹介活動を行わせた場合において必要があると認めるときは、その指定する期間内に限り当該地域に係る広域職業紹介活動により職業のあっせんを受けることが適当と認められる受給資格者について、所定給付日数を超えて基本手当を支給する措置(広域延長措置)を決定することができる。

(行政手引52401

 

※広域延長給付は、90日を限度として行われます。

 

<全国延長給付>

 厚生労働大臣は、失業の状況が全国的に著しく悪化し、政令で定める基準に該当するに至った場合において、受給資格者の就職状況からみて必要があると認めるときは、その指定する期間内に限りすべての受給資格者を対象として一定日数の給付日数を延長するための措置(全国延長措置)を決定することができる。

 また、厚生労働大臣は、全国延長措置を決定した後において必要があると認めるときは、上記により指定した期間を延長することができることとなっている。

(行政手引52451

 

※全国延長給付は、「すべての受給資格者」が対象です。

※全国延長給付は、90日を限度として行われます。

 

では、過去問をどうぞ!

①【R2年出題】

 厚生労働大臣は、その地域における基本手当の初回受給率が全国平均の初回受給率の1.5倍を超え、かつ、その状態が継続すると認められる場合、当該地域を広域延長給付の対象とすることができる。

 

②【H25年出題】

 全国延長給付は、連続する4月間の各月における基本手当の支給を受けた受給資格者の数を、当該受給資格者の数に当該各月の末日における被保険者の数を加えた数で除して得た率が、それぞれ100分の3となる場合には、支給されることがある。

 

③【R2年出題】

 厚生労働大臣は、雇用保険法第27条第1項に規定する全国延長給付を支給する指定期間を超えて失業の状況について政令で定める基準に照らして必要があると認めるときは、当該指定期間を延長することができる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

①【R2年出題】 ×

1.5倍ではなく、「100分の200」以上となるに至り、かつその状態が継続すると認められる場合に行われます。

(法第25条、令第6条)

 

 

②【H25年出題】 ×

 全国延長給付が行われる基準は、「連続する4月間(基準期間)の失業の状況が次に掲げる状態にあり、かつ、これらの状態が継続すると認められること」とされています。

1 基準期間内の各月における基本手当の支給を受けた受給資格者の数を、当該受給資格者の数に当該各月の末日における一般被保険者の数を加えた数で除して得た率が、それぞれ100分の4を超えること。

2 基準期間内の各月における初回受給者の数を、当該各月の末日における一般被保険者の数で除して得た率が、基準期間において低下する傾向にないこと。

 

 「100分の4」が基準ですので、100分の3の場合は、全国延長給付は行われません。

(法第27条、令第7条)

 

 

③【R2年出題】 〇

 厚生労働大臣は、全国延長措置を決定した後で必要があると認めるときは、指定した期間を延長することができます。

(法第27条第2項)

 

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社労士受験のあれこれ

労災保険法 未支給の保険給付

R5-149

R5.1.23 労災・未支給の保険給付を請求できる範囲

 今日は、労災保険の未支給の保険給付をみていきましょう。

 

条文を読んでみましょう。

11条第1

 労災保険法に基づく保険給付を受ける権利を有する者が死亡した場合において、その死亡した者に支給すべき保険給付でまだその者に支給しなかったものがあるときは、その者の配偶者(婚姻の届出をしていないが、事実上婚姻関係と同様の事情にあった者を含む。)子、父母、孫、祖父母又は兄弟姉妹であって、その者の死亡の当時その者と生計を同じくしていたもの(遺族補償年金については当該遺族補償年金を受けることができる他の遺族複数事業労働者遺族年金については当該複数事業労働者遺族年金を受けることができる他の遺族、遺族年金については当該遺族年金を受けることができる他の遺族)は、自己の名で、その未支給の保険給付の支給を請求することができる。

 

未支給の保険給付を請求できるのは、

・配偶者、子、父母、孫、祖父母、兄弟姉妹で、その者の死亡の当時その者と生計を同じくしていたもの

★ただし、遺族(補償)等年金の場合は範囲が違います。未支給の保険給付を請求できるのは、遺族(補償)等年金を受けることができる他の遺族となります。遺族(補償)等年金には転給があるからです。

 

 

では、過去問をどうぞ!

①【R2年出題】 ※改正による修正あり

 労災保険法に基づく保険給付を受ける権利を有する者が死亡した場合において、その死亡した者に支給すべき保険給付でまだその者に支給しなかったものがあるときは、その者の配偶者(婚姻の届出をしていないが、事実上婚姻関係と同様の事情にあった者を含む。)、子、父母、孫、祖父母又は兄弟姉妹であって、その者の死亡の当時その者と生計を同じくしていたもの(遺族補償年金については当該遺族補償年金を受けることができる他の遺族、複数事業労働者遺族年金については当該複数事業労働者遺族年金を受けることができる他の遺族、遺族年金については当該遺族年金を受けることができる他の遺族)は、自己の名で、その未支給の保険給付の支給を請求することができる。

 

②【H22年出題】

 労災保険法に基づく保険給付を受ける権利を有する者が死亡した場合において、その者に支給しなかったものがあるときは、その者の配偶者(婚姻の届出をしていないが、事実上婚姻関係と同様の事情にあった者を含む。)等であって、その者の死亡の当時その者と生計を同じくしていたものは、自己の名で、その未支給の保険給付の支給を請求することができるが、この未支給の保険給付を受けるべき者の順位として、正しいものは次のうちどれか。

A 配偶者、子、父母、祖父母、孫、兄弟姉妹

B 子、配偶者、父母、兄弟姉妹、孫、祖父母

C 配偶者、子、父母、孫、祖父母、兄弟姉妹

D 子、配偶者、父母、祖父母、兄弟姉妹、孫

E 配偶者、子、父母、祖父母、兄弟姉妹、孫

 

③【H30年出題】

 労災保険法に基づく遺族補償年金を受ける権利を有する者が死亡した場合において、その死亡した者に支給すべき遺族補償年金でまだその者に支給しなかったものがあるときは、当該遺族補償年金を受けることができる他の遺族は、自己の名で、その未支給の遺族補償年金の支給を請求することができる。

 

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

①【R2年出題】 〇 

 未支給の保険給付は、死亡した者の名ではなく、遺族が「自己の名」で請求することがポイントです。

 

 

②【H22年出題】 C

 ①配偶者、②子、③父母、④孫、⑤祖父母、⑥兄弟姉妹の順序は覚えましょう。

 

 

③【H30年出題】 〇

 死亡した者と同順位の受給権者があるときは、未支給の保険給付の受給権者は、その者が第1位となります。死亡した者と同順位の受給権者がなく後順位の受給資格者があるときは次順位の受給資格者が、未支給の保険給付の受給権者の第1位となります。 

 

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社労士受験のあれこれ

労働安全衛生法 事業場とは

R5-148

R5.1.22 労働安全衛生法の適用は事業場単位

 例えば、総括安全衛生管理者の選任は、法第10条で、「事業者は、政令で定める規模の事業場ごとに、厚生労働省令で定めるところにより、総括安全衛生管理者を選任し・・・」と定められています。

 「事業場ごと」がポイントです。事業場単位で選任することになります。

 今日は、労働安全衛生法の適用単位を確認しましょう。

 

 

では、過去問をどうぞ!

①【R2年出題】

 労働安全衛生法は、事業場を単位として、その業種、規模等に応じて、安全衛生管理体制、工事計画の届出等の規定を適用することにしており、この法律による事業場の適用単位の考え方は、労働基準法における考え方と同じである。

 

 

②【H28年出題】

 労働安全衛生法における事業場の業種の区分については、その業態によって個別に決するものとし、経営や人事等の管理事務をもっぱら行っている本社、支店などは、その管理する系列の事業場の業種とは無関係に決定するものとしており、たとえば、製鉄所は製造業とされるが、当該製鉄所を管理する本社は、製造業とはされない。

 

③【R3年出題】

 総括安全衛生管理者は、労働安全衛生法施行令で定める業種の事業場の企業全体における労働者数を基準として、企業全体の安全衛生管理を統括管理するために、その選任が義務づけられている。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

①【R2年出題】 〇

 労働安全衛生法は、労働基準法と同じように、事業場を単位として適用されます。

 安全衛生管理体制等は、事業場ごとの業種、規模等に応じて、適用されます。

  適用は、「企業単位」ではありませんので注意して下さい。

 「事業場とは、工場、鉱山、事務所、店舗等のごとく一定の場所において相関連する組織のもとに継続的に行なわれる作業の一体をいう。」とされています。同じ企業でも、工場、事務所、店舗のそれぞれで適用されることになります。

 一の事業場であるか否かは主として場所的観念によって決定されます。

S47.9.18発基第91号)

 

②【H28年出題】 〇

 例えば、「〇〇製鉄」という企業の場合、製鉄所と本社はそれぞれ別の事業場です。

 事業場の業種の区分は、その業態によって個別に決まりますので、製鉄所の業種の区分は「製造業」、当該製鉄所を管理する本社は労働安全衛生法施行令第2条第3号の「その他の業種」となります。

S47.9.18発基第91号)

 

③【R3年出題】 ×

 安全衛生管理体制は、事業場ごとに適用されます。総括安全衛生管理者は、企業全体ではなく、その事業場の業種や労働者数が基準となります。そして、総括安全衛生管理者は、企業全体の安全衛生管理を統括管理するのではなく、「その事業場」の安全衛生に関する業務の統括管理を行います。

S47.9.18発基第91号)

 

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社労士受験のあれこれ

労働基準法 第6条

R5-147

R5.1.21 中間搾取の排除

 労働関係の開始や存続に関与して利益を得ることは、職業安定法などで認められている場合のほかは、禁止されています。

 

条文を読んでみましょう。

6条 (中間搾取の排除)

 何人も、法律に基いて許される場合の外、業として他人の就業に介入して利益を得てはならない

 

では、過去問をどうぞ!

①【H23年出題】

 何人も、他の法律の定め如何にかかわらず、業として他人の就業に介入して利益を得てはならない。

 

②【H28年出題】

 労働基準法第6条は、法律によって許されている場合のほか、業として他人の就業に介入して利益を得てはならないとしているが、その規制対象は、私人たる個人又は団体に限られ、公務員は規制対象とならない。

 

③【R2年出題】

 労働基準法第6条に定める「何人も、法律に基づいて許される場合の外、業として他人の就業に介入して利益を得てはならない。」の「利益」とは、手数料、報償金、金銭以外の財物等いかなる名称たるかを問わず、また有形無形かも問わない。

 

④【H15年出題】

 ある労働者派遣事業が、所定の手続を踏まないで行われている違法なものであっても、当該労働者派遣事業の事業主が業として労働者派遣を行う行為は、「何人も、法律に基づいて許される場合の外、業として他人の就業に介入して利益を得てはならない。」と規定する労働基準法第6条の中間搾取には該当しない。

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

①【H23年出題】 ×

 法律に基づいて許される場合は、手数料、報酬等を受けることができます。

 職業安定法と船員職業安定法には、手数料や報酬等のルールが定められています。

S23.3.2基発381号、S33.2.13基発90号)

 

 

②【H28年出題】 ×

 違反行為の主体は、「他人の就業に介入して利益を得る」第三者です。規制対象は、「個人、団体又は公人たる私人たるとを問わない」とされています。そのため、公務員も規制対象となります。

S23.3.2基発381号)

 

 

③【R2年出題】 〇

 なお、使用者より利益を得る場合に限らず、労働者又は第三者より利益を得る場合も含みます。

S23.3.2基発381号)

 

④【H15年出題】 〇

 労働者派遣は、派遣元と労働者は「労働契約関係」、派遣先と労働者は「指揮命令関係」にあります。

 派遣元による労働者の派遣は、労働関係の外にある第三者が他人の労働契約に介入するものではありませんので、中間搾取には該当しません。

 問題文のように、派遣事業が、所定の手続を踏まないで行われている違法なものであったとしても、労働基準法第6条の中間搾取には該当しません。※労働者派遣法に抵触する可能性はあります。

S61.6.6基発333号) 

 

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社労士受験のあれこれ

児童手当法 児童手当いろいろ

R5-146

R5.1.20 児童手当の支給ルール

 児童手当法はよく出題されます。ポイントをしっかりおさえましょう。

 

では、さっそく令和2年の過去問をどうぞ!

①【R28-A

 「児童」とは、18歳に達する日以後の最初の331日までの間にある者であって、日本国内に住所を有するもの又は留学その他の内閣府令で定める理由により日本国内に住所を有しないものをいう。

 

②【R28-B

 児童手当は、毎年1月、5月及び9月の3期に、それぞれの前月までの分を支払う。ただし、前支払期月に支払うべきであった児童手当又は支給すべき事由が消滅した場合におけるその期の児童手当は、その支払期月でない月であっても、支払うものとする。

 

③【R28-C

 児童手当の支給を受けている者につき、児童手当の額が増額することとなるに至った場合における児童手当の額の改定は、その者がその改定後の額につき認定の請求をした日の属する月の翌月から行う。

  

④【R28-D

 児童手当の一般受給資格者が死亡した場合において、その死亡した者に支払うべき児童手当(その者が監護していた中学校修了前の児童であった者に係る部分に限る。)で、まだその者に支払っていなかったものがあるときは、当該中学校修了前の児童であった者にその未支払の児童手当を支払うことができる。

  

⑤【R28-E

 偽りその他不正の手段により児童手当の支給を受けた者は、3年以下の懲役又は30万円以下の罰金に処する。ただし、刑法に正条があるときは、刑法による。

 

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

①【R28-A】 〇

 「児童」の定義です。「18に達する日以後の最初の331日までの間にある者」ですので、高校卒業までが児童となります。

 児童は、「日本国内に住所を有すること」が条件ですが、留学などの理由で海外に住んでいる場合も対象となります。

 なお、「支給要件児童」は、「15に達する日以後の最初の331日までの間にある児童(施設入所等児童を除く。「中学校修了前の児童」という。)と「中学校修了前の児童を含む2人以上の児童(施設入所等児童を除く。)」ですので、年齢の違いに注意してください。

(法第3条第1項、第4条第1項第1号)

 

 

②【R28-B】 ×

 児童手当は、毎年2月、6月及び10月3期に、それぞれの前月までの分を支払います。例えば、10月に支給されるのは、6月~9月分です。

 前支払期月に支払うべきであった児童手当又は支給すべき事由が消滅した場合におけるその期の児童手当は、その支払期月でない月であっても、支払われます。

(法第8条第4項)

 

 

③【R28-C】 〇

 児童手当の増額は、額の改定の認定の請求をした日の属する月の翌月から行われます。手続きが遅れた場合は、原則として遅れた分が受けられなくなります。

(法第9条)

 

 

④【R28-D】 〇

 児童手当を受けるのは、支給要件児童を監護し、かつこれと生計を同じくする父又は母等です。児童本人が受けるのではありませんので注意してください。

 一般受給資格者が死亡した場合で、まだその者に支払っていなかったものがあるときは、支給の対象になっていた児童に、その未支払の児童手当が支払われます。

(法第12条)

 

 

⑤【R28-E】 〇

 児童手当を不正受給した場合は、罰則があります。

(法第31条)

 

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厚生年金保険法 障害手当金

R5-145

R5.1.19 障害手当金は症状が固定していることが条件

 今日は、障害手当金の支給要件を確認しましょう。

 障害手当金は、障害の状態が、障害厚生年金を受けることができる状態よりも軽いときに支給されます。

 

 

では、条文を読んでみましょう。

55条第1

 障害手当金は、疾病にかかり、又は負傷し、その傷病に係る初診日において被保険者であった者が、当該初診日から起算して5年を経過する日までの間におけるその傷病の治った日において、その傷病により政令で定める程度の障害の状態にある場合に、その者に支給する。

 

 障害の状態は、「初診日から起算して5年を経過する日までの間におけるその傷病の治った日」でみることになります。

 「初診日から5年以内に治っていること」が条件です。治っているということは症状が固定していることです。

 

 

では、過去問をどうぞ!

R210-エ】

 障害厚生年金は、その傷病が治らなくても、初診日において被保険者であり、初診日から16か月を経過した日において障害等級に該当する程度の状態であって、保険料納付要件を満たしていれば支給対象となるが、障害手当金は、初診日において被保険者であり、保険料納付要件を満たしていたとしても、初診日から起算して5年を経過するまでの間に、その傷病が治っていなければ支給対象にならない。

 

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

R210-エ】 〇

 障害厚生年金の障害状態は「障害認定日」で定められます。

 障害認定日は、「初診日から16か月を経過した日」又は、「16か月以内に傷病が治った場合はその日」となります。傷病が治らなくても、初診日から16か月を経過した日に障害等級に該当する程度の状態であれば、要件を満たします。

 一方、障害手当金は、初診日から起算して5年以内に、その傷病が「治っている」ことが条件ですので、治っていなければ支給されません。

 

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国民年金法 任意加入被保険者

R5-144

R5.1.18 任意加入被保険者と480月の関係

 国民年金の任意加入には、「任意加入被保険者」と「特例による任意加入被保険者」があります。

 「任意加入被保険者」の目的は2つです。

1つ目は、老齢基礎年金の受給資格を得られない人が、「老齢基礎年金の受給資格要件を満たすため」、2つ目は老齢基礎年金の受給資格はあるけれど満額ではない人が、「老齢基礎年金を増やすため」です。

 なお、「特例による任意加入被保険者」の目的は、1つ目の「老齢基礎年金の受給資格要件を満たすため」だけです。

 

任意加入の条件を条文で読んでみましょう。

附則第5条 (任意加入被保険者)

 次の各号のいずれかに該当する者(第2号被保険者及び第3号被保険者を除く。)は、厚生労働大臣に申し出て、被保険者となることができる。

1 日本国内に住所を有する20歳以上60歳未満の者であって、厚生年金保険法に基づく老齢給付等を受けることができるもの(国民年金法の適用を除外すべき特別の理由がある者として厚生労働省令で定める者を除く。)

2 日本国内に住所を有する60歳以上65歳未満の者(国民年金法の適用を除外すべき特別の理由がある者として厚生労働省令で定める者を除く。)

3 日本国籍を有する者その他政令で定める者であって、日本国内に住所を有しない20歳以上65歳未満のもの

 

過去問をどうぞ!

R29-C

20歳から60歳までの40年間第1号被保険者であった60歳の者(昭和3542日生まれ)は、保険料納付済期間を30年間、保険料半額免除期間を10年間有しており、これらの期間以外に被保険者期間を有していない。この者は、任意加入被保険者となることができる。なお、この者は、日本国籍を有し、日本国内に住所を有しているものとする。

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

R29-C】 〇

 保険料半額免除期間は、老齢基礎年金の額の計算上、4分の3(平成214月以降の場合)となります。

 問題文の場合、老齢基礎年金の額に反映するのは、保険料納付済期間の月数(360)+保険料半額免除の月数(120月×4分の3)=450月となります。

65歳から受け取ることができる老齢基礎年金は満額ではありませんので、老齢基礎年金を増やすために、60歳から65歳までの間、任意加入することができます。

 なお、月数が480に達したとき(=老齢基礎年金が満額になったとき)は、その日に任意加入被保険者の資格を喪失します。

 

 

こちらもどうぞ!

H243-C

65歳未満の任意加入被保険者は、保険料納付済期間や、いわゆる保険料の多段階免除期間(その段階に応じて規定されている月数)を合算し、満額の老齢基礎年金が受けられる480月に達したときは、本人から資格喪失の申出がなくても、被保険者の資格を喪失する。

 

 

 

 

 

 

【解答】

H243-C】 〇

65歳未満の任意加入被保険者は、保険料納付済期間と多段階免除期間を合算し、満額の老齢基礎年金が受けられる480月に達したときは、その日に被保険者の資格を喪失します。  

 本人から資格喪失の申出がなくても、自動的に資格喪失になるのがポイントです。

(法附則第5条第5項第4号)

 

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健康保険法 被扶養者

R5-143

R5.1.17 被扶養者は原則国内に居住していることが条件

 健康保険の被扶養者として認定されるには、原則として、国内に居住していることが条件です。

 

 条文を読んでみましょう。

3条第7

 「被扶養者」とは、次に掲げる者で、日本国内に住所を有するもの又は外国において留学をする学生その他の日本国内に住所を有しないが渡航目的その他の事情を考慮して日本国内に生活の基礎があると認められるものとして厚生労働省令で定めるものをいう。

 ただし、後期高齢者医療の被保険者等である者その他この法律の適用を除外すべき特別の理由がある者として厚生労働省令で定める者は、この限りでない。

1 被保険者(日雇特例被保険者であった者を含む。)直系尊属、配偶者(届出をしていないが、事実上婚姻関係と同様の事情にある者を含む。)子、孫及び兄弟姉妹であって、主としてその被保険者により生計を維持するもの

2 被保険者の3親等内の親族で1に掲げる者以外のものであって、その被保険者と同一の世帯に属し、主としてその被保険者により生計を維持するもの

3 被保険者の配偶者で届出をしていないが事実上婚姻関係と同様の事情にあるものの父母及び子であって、その被保険者と同一の世帯に属し、主としてその被保険者により生計を維持するもの

4 3の配偶者の死亡後におけるその父母及び子であって、引き続きその被保険者と同一の世帯に属し、主としてその被保険者により生計を維持するもの 

 

 被扶養者の認定基準として、原則として「日本国内に住所を有すること」という条件があります。例外として、日本国内に住所がない場合でも、「外国に一時的に留学する学生など、日本国内に生活の基礎があると認められる者」があります。

 

過去問をどうぞ!

①【R29-A

 被扶養者の認定において、被保険者が海外赴任することになり、被保険者の両親が同行する場合、「家族帯同ビザ」の確認により当該両親が被扶養者に該当するか判断することを基本とし、渡航先国で「家族帯同ビザ」の発行がない場合には、発行されたビザが就労目的でないか、渡航が海外赴任に付随するものであるかを踏まえ、個別に判断する。

 

②【R23-オ】

 被保険者(海外に赴任したことがない被保険者とする。)の被扶養者である配偶者に日本国外に居住し日本国籍を有しない父がいる場合、当該被保険者により生計を維持している事実があると認められるときは、当該父は被扶養者として認定される。

 

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

①【R29-A】 〇

 まず、「外国において留学をする学生その他の日本国内に住所を有しないが渡航目的その他の事情を考慮して日本国内に生活の基礎があると認められるものとして厚生労働省令で定めるもの」を確認しましょう。

 施行規則第37条の2で次のように定められています。

① 外国において留学をする学生

② 外国に赴任する被保険者に同行する者

③ 観光、保養又はボランティア活動その他就労以外の目的で一時的に海外に渡航する者

④ 被保険者が外国に赴任している間に当該被保険者との身分関係が生じた者であって、②に掲げる者と同等と認められるもの

⑤ そのほか、渡航目的その他の事情を考慮して日本国内に生活の基礎があると認められる者

 

問題文は、②外国に赴任する被保険者に同行する者に該当します。

「家族帯同ビザ」の確認により当該両親が被扶養者に該当するか判断することを基本とします。

(令元11.13保保発1113 1 号)

 

 

②【R23-オ】 ×

 配偶者の父母が被扶養者となるには、生計維持関係があることと、同一世帯に属することが条件です。

 問題文の場合、被保険者は国内に居住していて、配偶者の父は国外に居住しているので、同一世帯要件を満たしていません。また問題文の父は、日本国内に生活の基礎があると認められるものとして厚生労働省令で定めるものにも該当していません。

(則第37条の2) 

 

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https://youtu.be/Cb4t6NTwrqM

社労士受験のあれこれ

労働保険徴収法 日雇労働被保険者 

R5-142

R5.1.16 日雇労働被保険者の労働保険料の負担

 雇用保険の日雇労働被保険者が失業した場合は、日雇労働求職者給付金が支給されます。

 日雇労働求職者給付金には、印紙保険料の納付要件があります。

 事業主は、日雇労働被保険者に賃金を支払うつど印紙保険料を納付しなければなりません。印紙保険料は、事業主が、日雇労働被保険者手帳に雇用保険印紙を貼り、消印して行われます。

  雇用保険印紙には、第1級(176円)、第2級(146円)、第3級(96円)があり、事業主と日雇労働被保険者が2分の1ずつ負担します。

 

 労働保険料の被保険者負担分を確認しましょう。

   労働保険には、「労災保険」と「雇用保険」があります。

 「労災保険」の保険料は、事業主が全額負担します。

 「雇用保険」の保険料は、賃金総額×雇用保険率で計算します。そのうち、被保険者が負担するのは、賃金総額×「雇用保険率-二事業率」×2分の1で計算します。

 さらに、日雇労働被保険者については、「印紙保険料の額の2分の1の額(その額に1円未満の端数があるときは、その端数は、切り捨てる。)」を負担します。

(第31条第1項、第2項)

 

 

過去問をどうぞ!

①【R210-C(雇用)】

 労災保険及び雇用保険に係る保険関係が成立している事業に係る被保険者は、「当該事業に係る一般保険料の額」から、「当該事業に係る一般保険料の額に相当する額に二事業率を乗じて得た額」を減じた額の2分の1の額を負担するものとする。

 

 

②【R210-D(雇用)】

 日雇労働被保険者は、労働保険徴収法第31条第1項の規定によるその者の負担すべき額のほか、印紙保険料の額が176円のときは88円を負担するものとする。

 

 

 

 

 

 

【解答】

①【R210-C(雇用)】 ×

 労災保険と雇用保険に係る保険関係が成立している事業の一般保険料率は、「労災保険率+雇用保険率」です。

 「労災保険率」の部分は全額事業主が負担します。

 雇用保険の被保険者の負担分は、「一般保険料の額のうち雇用保険率に応ずる部分の額」から、「一般保険料の額のうち雇用保険率に応ずる部分の額に二事業率を乗じて得た額」を減じた額の2分の1の額となります。

 被保険者負担分=(雇用保険率-二事業率)×2分の1です。

 

②【R210-D(雇用)】 〇

 日雇労働被保険者は、①の問題文の被保険者負担分「(雇用保険率-二事業率)×2分の1」のほかに、印紙保険料の額の2分の1を負担します。

   日雇労働被保険者は、一般被保険者と同じ雇用保険料額を負担し、さらに、印紙保険料の2分の1を負担します。

 

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社労士受験のあれこれ

雇用保険法 支給制限 

R5-141

R5.1.15 不正行為による給付制限

 不正な行為により給付を受けた場合の支給停止処分をみていきましょう。

 

条文を読んでみましょう。

34

① 偽りその他不正の行為により求職者給付又は就職促進給付の支給を受け、又は受けようとした者には、これらの給付の支給を受け、又は受けようとした日以後基本手当を支給しない。ただし、やむを得ない理由がある場合には、基本手当の全部又は一部を支給することができる

② 新たに受給資格を取得した場合には、その新たに取得した受給資格に基づく基本手当を支給する。 

 

 不正に「求職者給付又は就職促進給付」の支給を受け、又は受けようとした場合は、以後、「基本手当」は支給されません。

 例えば、基本手当を不正受給した場合は、以後、基本手当は支給されません。

 

 

では、過去問をどうぞ!

①【R25-B

 不正な行為により基本手当の支給を受けようとしたことを理由として基本手当の支給停止処分を受けた場合であっても、その後再就職し新たに受給資格を取得したときには、当該新たに取得した受給資格に基づく基本手当を受けることができる。

 

 

 

 

 

【解答】

①【R25-B】 〇

 不正行為で基本手当の支給停止処分を受けた場合でも、その後の再就職で取得した新たな受給資格に基づく基本手当は支給されます。

 

 

では、次の条文です。

61条の3

偽りその他不正の行為により次の各号に掲げる失業等給付の支給を受け、又は受けようとした者には、当該給付の支給を受け、又は受けようとした日以後当該各号に定める高年齢雇用継続給付を支給しない。ただし、やむを得ない理由がある場合には、当該高年齢雇用継続給付の全部又は一部を支給することができる。

不正に受け、又は受けようとした給付

支給されなくなる給付

1 高年齢雇用継続基本給付金 

高年齢雇用継続基本給付金

2 高年齢再就職給付金又は当該給付金に係る受給資格に基づく求職者給付若しくは就職促進給付

高年齢再就職給付金

 

1について 

 高年齢雇用継続基本給付金を不正に受けた場合に給付制限の対象になるのは、「高年齢雇用継続基本給付金」です。

2について

 例えば、基本手当を不正受給した場合、その受給資格に関係する高年齢再就職給付金は支給されません。

 

過去問をどうぞ!

②【R25-E

 偽りその他不正の行為により高年齢雇用継続基本給付金の給付制限を受けた者は、当該被保険者がその後離職した場合に当初の不正の行為を理由とした基本手当の給付制限を受けない。

 

③【H226-D

 不正な行為により基本手当の支給を受けたとして、基本手当に係る支給停止処分を受けた受給資格者は、やむを得ない理由がない限り、60歳に達した日以後、当該受給資格に基づく基本手当の支給日数を100日以上残して安定した職業に就いたとしても、高年齢再就職給付金の支給を受けることはできない。

 

 

 

 

 

 

【解答】

②【R25-E】 〇

 高年齢雇用継続基本給付金の不正受給で給付制限の対象になるのは、「高年齢雇用継続基本給付金」です。その後の離職による基本手当は、給付制限されません。

 

 

③【H226-D】 〇

 不正な行為により基本手当の支給を受けた場合、高年齢再就職給付金は給付制限の対象になります。支給要件を満たしたとしても、高年齢再就職給付金の支給を受けることはできません。

 

次の条文を読んでみましょう。

61条の9

① 偽りその他不正の行為により育児休業給付の支給を受け、又は受けようとした者には、当該給付の支給を受け、又は受けようとした日以後、育児休業給付を支給しない。ただし、やむを得ない理由がある場合には、育児休業給付の全部又は一部を支給することができる。

② 育児休業給付の支給を受けることができない者とされたものが、当該育児休業給付の支給に係る育児休業を開始した日に養育していた子以外の子について新たに育児休業を開始し、育児休業給付の支給を受けることができる者となった場合には、当該育児休業に係る育児休業給付を支給する

 

では、過去問をどうぞ!

④【R25-D

 不正な行為により育児休業給付金の支給を受けたとして育児休業給付金に係る支給停止処分を受けた受給資格者は、新たに育児休業給付金の支給要件を満たしたとしても、新たな受給資格に係る育児休業給付金を受けることができない。

 

 

 

 

 

 

【解答 】

④【R25-D】 ×

 新たに育児休業給付金の支給要件を満たした場合、新たな受給資格に係る育児休業給付金は支給されます。

 

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社労士受験のあれこれ

労災保険法 傷病補償年金 

R5-140

R5.1.14 傷病補償年金と打切補償

 労働者が「業務上」負傷し、又は疾病にかかり療養のため休業する期間とその後30日間は解雇が禁止されています。

 ただし、療養開始後3年を経過しても負傷又は疾病が治ゆしない場合は、使用者が打切補償(平均賃金の1200日分)を行えば、解雇が可能になります。打切補償を行うことによって補償義務がなくなるからです。

(労働基準法第19条)

 しかし、業務上の傷病について、労災保険から保険給付が行われると、使用者の労働基準法の補償義務はなくなります。そうなると、使用者は打切補償をすることもなくなりますので、解雇制限が解除されなくなってしまいます。

 そのため、労災保険法では、打切補償を支払ったと「みなす」という規定があり、それによって解雇することが可能になります。確認しましょう。

 

条文を読んでみましょう。

法第19

業務上負傷し、又は疾病にかかった労働者が、当該負傷又は疾病に係る療養の開始後3年を経過した日において傷病補償年金を受けている場合又は同日後において傷病補償年金を受けることとなった場合には、労働基準法第19条第1項の規定の適用については、当該使用者は、それぞれ、当該3年を経過した日又は傷病補償年金を受けることとなった日において、同法第81条の規定により打切補償を支払ったものとみなす

 

・療養の開始後3年を経過した日に傷病補償年金を受けている場合

 → 3年を経過した日に打切補償を支払ったものとみなす → 解雇できる

・療養開始後3年を経過した日に傷病補償年金を受けることとなった場合

→ 傷病補償年金を受けることとなった日に打切補償を支払ったものとみなす → 解雇できる

 

では、過去問をどうぞ!

R26-B

 業務上負傷し、又は疾病にかかった労働者が、当該負傷又は疾病に係る療養の開始後3年を経過した日において傷病補償年金を受けている場合に限り、その日において、使用者は労働基準法第81条の規定による打切補償を支払ったものとみなされ、当該労働者について労働基準法第19条第1項の規定によって課せられた解雇制限は解除される。

 

 

 

 

 

 

 

【解答 】

R26-B】 ×

 療養の開始後3年を経過した日に傷病補償年金を受けていない場合は、その時点では、打切補償を支払ったものとはみなされません。しかし、その後に、傷病補償年金を受けることとなった場合は、その時点で打切補償を支払ったとみなされ、解雇制限が解除されます。

 打切補償を支払ったとみなされるのは、療養の開始後3年を経過した日において傷病補償年金を受けている場合に限りません。

 

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社労士受験のあれこれ

労働安全衛生法 安全衛生教育 

R5-139

R5.1.13 安全衛生教育の対象者をおぼえましょう

 労働安全衛生法の3つの安全衛生教育を確認しましょう。

 

 

・「雇入時・作業内容変更時の安全衛生教育」

 労働者を雇い入れたとき、労働者の作業内容を変更したときの、その従事する業務に関する教育

・「特別教育」

危険又は有害な業務に労働者をつかせるときの、当該業務に関する特別の教育

・「職長教育」

新たに職務につくこととなった職長その他の作業中の労働者を直接指導又は監督する者に対する教育

 

 

では、過去問をどうぞ!

 

①【R210-A

 事業者は、常時使用する労働者を雇い入れたときは、当該労働者に対し、厚生労働省令で定めるところにより、その従事する業務に関する安全又は衛生のための教育を行わなければならない。臨時に雇用する労働者については、同様の教育を行うよう努めなければならない。

 

②【R210-B

 事業者は、作業内容を変更したときにも新規に雇い入れたときと同様の安全衛生教育を行わなければならない。

 

③【R210-D

 事業者は、最大荷重1トン未満のフォークリフトの運転(道路交通法(昭和35年法律第105号)第2条第1項第1号の道路上を走行させる運転を除く。)の業務に労働者を就かせるときは、当該業務に関する安全又は衛生のための特別の教育を行わなければならない。

 

④【R210-E

 事業者は、その事業場の業種が金属製品製造業に該当するときは、新たに職務に就くこととなった職長その他の作業中の労働者を直接指導又は監督する者(作業主任者を除く。)に対し、作業方法の決定及び労働者の配置に関すること等について、厚生労働省令で定めるところにより、安全又は衛生のための教育を行わなければならない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

①【R210-A】 ×

 雇入れ時等の安全衛生教育は、「労働者を雇い入れ、又は労働者の作業内容を変更したとき」に行わなければなりません。「労働者」となっていますので全労働者が対象です。常時使用する労働者だけでなく、「臨時に雇用する労働者」に対しても義務となります。

(則第35条)

 なお、「雇入れ時の健康診断」の対象者は、「常時使用する労働者」ですので、違いに注意してください。

(則第43条)

 

 

②【R210-B 】 〇

 作業内容変更時の教育も、雇入れ時と同様に、全労働者が対象です。

 

③【R210-D】 〇

 特別教育を必要とする業務は、厚生労働省令で定められていて、最大荷重1トン未満のフォークリフトの運転の業務もその対象です。

(則第36条)

 なお、最大荷重1トン以上のフォークリフトの運転(道路上を走行させる運転を除く。)の業務は「就業制限業務」となり、業務に就かせる場合は、フォークリフト運転技能講習の修了などの条件がつきます。

(則別表3)

 規模が小さいものは特別教育、大きいものは就業制限というイメージです。

 

 

④【R210-E】 〇

 職長教育は新任の職長に対する教育です。

 対象になる業種はおさえておきましょう。

1 建設業

2 製造業。ただし、次に掲げるものを除く。

たばこ製造業、繊維工業(紡績業及び染色整理業を除く。)、衣服その他の繊維製品製造業、紙加工品製造業(セロフアン製造業を除く。

3 電気業

4 ガス業

5 自動車整備業

6 機械修理業

※令和541日から「食料品製造業(除く:うま味調味料製造業及び動植物油脂製造業)」、「新聞業、出版業、製本業及び印刷物加工業」が新たに対象業種に追加されます。

※うま味調味料製造業及び動植物油脂製造業は従前から職長教育の対象です

 

 問題文の「金属製品製造業」は職長教育の対象です。

(令第19条)

 

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社労士受験のあれこれ

労働基準法 危険有害業務 

R5-138

R5.1.12 危険有害業務の就業制限

妊産婦を、妊娠、出産、哺育等に有害な業務に就かせることは禁止されています。

 また、妊産婦以外の女性についても、女性の妊娠又は出産に係る機能に有害である業務に就かせることが禁止されています。

 

条文を読んでみましょう。

64条の3(危険有害業務の就業制限)

① 使用者は、妊娠中の女性及び産後1年を経過しない女性(以下「妊産婦」という。)を、重量物を取り扱う業務、有害ガスを発散する場所における業務その他妊産婦の妊娠、出産、 哺育等に有害な業務に就かせてはならない

② ①の規定は、①に規定する業務のうち女性の妊娠又は出産に係る機能に有害である業務につき、厚生労働省令で、妊産婦以外の女性に関して、準用することができる。

③ ①②に規定する業務の範囲及びこれらの規定によりこれらの業務に就かせてはならない者の範囲は、厚生労働省令で定める。

 

「危険有害業務の就業制限の範囲」は、女性労働基準規則第2条で定められています。

・「妊娠中の女性」の就業が制限される業務は、1号から24号まで24種類です。

・「産後1年を経過しない女性」については、24種類のうち、就業させてはならない業務が3種類、申し出た場合は就かせてはならない業務が19種類、就業させもいい業務が2種類です。

・「妊産婦以外の女性」については、24種類のうち就業させてはならない業務が2種類、就業させてもいい業務が22種類です。

妊産婦以外の女性も就業させてはならない業務は、1号「重量物を取り扱う業務」18号「有害物を発散する場所において行われる業務」です。

 

では、過去問をどうぞ!

①【R23-A

 使用者は、女性を、30キログラム以上の重量物を取り扱う業務に就かせてはならない。

 

②【R23-B

 使用者は、女性を、さく岩機、鋲打機等身体に著しい振動を与える機械器具等を用いて行う業務に就かせてはならない。

 

③【R23-C

 使用者は、妊娠中の女性を、つり上げ荷重が5トン以上のクレーンの運転の業務に就かせてはならない。

 

④【R23-D

 使用者は、産後1年を経過しない(労働基準法第65条による休業期間を除く。)女性を、高さが5メートル以上の場所で、墜落により労働者が危害を受けるおそれのあるところにおける業務に就かせてもよい。

 

 

⑤【R23-E

 使用者は、産後1年を経過しない女性が、動力により駆動される土木建築用機械の運転の業務に従事しない旨を使用者に申し出た場合、その女性を当該業務に就かせてはならない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

①【R23-A】 〇

 「重量物を取り扱う業務」は、妊産婦のみならず「妊産婦以外の女性」にも就かせてはならない業務です。

 重量は、年齢別に定められています。満18歳以上は断続作業なら「30キログラム以上」、継続作業なら「20キログラム以上」です。30キログラム以上の重量物については、全女性に就業制限が適用されます。

 

 

②【R23-B】 ×

 「さく岩機、鋲打機等身体に著しい振動を与える機械器具等を用いて行う業務」については、妊産婦については「就かせてはならない業務」ですが、妊産婦以外の女性については、就かせても差し支えない業務です。

 

③【R23-C】 〇

 「つり上げ荷重が5トン以上のクレーンの運転の業務」については、妊娠中の女性を就かせることはできません。

 ちなみに、産後1年を経過しない女性については、「女性が申し出た場合は就かせてはならない業務」となり、妊産婦以外の女性については、就かせても差し支えない業務です。

 

④【R23-D】 〇

 「高さが5メートル以上の場所で、墜落により労働者が危害を受けるおそれのあるところにおける業務」が禁止されるのは、妊娠中の女性のみです。

 「産後1年を経過しない女性」、「妊産婦以外の女性」を就かせても差し支えありません。

 

 

⑤【R23-E】 〇

 「動力により駆動される土木建築用機械の運転の業務」は、産後1年を経過しない女性が従事しない旨を使用者に申し出た場合は、就かせることはできません。

 

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社労士受験のあれこれ

確定給付企業年金法 

R5-137

R5.1.11 確定給付企業年金の掛金・支給のルール

  今日のテーマは確定給付企業年金です。

 確定給付企業年金の給付には、「老齢給付金」と「脱退一時金」があります。

 また、規約で定めるところにより、「障害給付金」、「遺族給付金」の給付も行うことができます。

 

さっそく過去問をどうぞ!

①【R26-A

 加入者である期間を計算する場合には、月によるものとし、加入者の資格を取得した月から加入者の資格を喪失した月までをこれに算入する。ただし、規約で別段の定めをした場合にあっては、この限りでない。

 

②【R26-B

 加入者は、政令で定める基準に従い規約で定めるところにより、事業主が拠出すべき掛金の全部を負担することができる。

 

③【R26-C】

 年金給付の支給期間及び支払期月は、政令で定める基準に従い規約で定めるところによる。ただし、終身又は10年以上にわたり、毎年1回以上定期的に支給するものでなければならない。

 

④【R26-D

 老齢給付金の受給権者が、障害給付金を支給されたときは、確定給付企業年金法第36条第1項の規定にかかわらず、政令で定める基準に従い規約で定めるところにより、老齢給付金の額の全部又は一部につき、その支給を停止することができる。

 

⑤【R26-E

 老齢給付金の受給権は、老齢給付金の受給権者が死亡したとき又は老齢給付金の支給期間が終了したときにのみ、消滅する。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

①【R26-A】  ×

★加入者期間の計算について

 加入者期間の計算は月によるものとし、加入者の資格を取得した月から加入者の資格を喪失した月の「前月」までが算入されます。

(法第28条)

 

②【R26-B】 ×

★掛金について

・事業主は、給付に関する事業に要する費用に充てるため、規約で定めるところにより、年1回以上、定期的に掛金を拠出しなければならない。

・加入者は、政令で定める基準に従い規約で定めるところにより、掛金の一部を負担することができる。

(法第55条)

 加入者が負担できるのは、掛金の一部です。加入者が掛金の全部を負担することはできません。

 

③【R26-C】 ×

★年金給付の支給期間について

 年金給付の支給期間及び支払期月は、政令で定める基準に従い規約で定めるところによる。ただし、終身又は5年以上にわたり、毎年1回以上定期的に支給するものでなければならない。

(法第33条)

 年金給付の支給期間は、終身又は10年以上ではなく、「終身又は5年以上」です。

 

④【R26-D】 〇

 老齢給付金の受給権者が、障害給付金を支給されたときは、政令で定める基準に従い規約で定めるところにより、老齢給付金の額の全部又は一部につき、その支給を停止することができます。

(法第39条)

 

⑤【R26-E】 ×

★老齢給付金の失権について

老齢給付金の受給権は、1~3のいずれかに該当することとなったときは、消滅します。

1 老齢給付金の受給権者が死亡したとき。

2 老齢給付金の支給期間が終了したとき。

3 老齢給付金の全部を一時金として支給されたとき。

(法第40条)

 老齢給付金の受給権は、「老齢給付金の全部を一時金として支給されたとき」にも、消滅します。

 

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社労士受験のあれこれ

厚生年金保険法 障害厚生年金

R5-136

R5.1.10 障害厚生年金の初診日要件

 障害厚生年金は、「初診日」、「保険料納付要件」、「障害認定日」の条件を満たせば、受給権が発生します。

 今日は、「初診日」の要件を確認しましょう。

 

条文を読んでみましょう。

47条 (障害厚生年金の受給権者)

 障害厚生年金は、疾病にかかり、又は負傷し、その疾病又は負傷及びこれらに起因する疾病(以下「傷病」という。)につき初めて医師又は歯科医師の診療を受けた日(以下「初診日」という。)において被保険者であった者が、当該初診日から起算して1年6月を経過した日(その期間内にその傷病が治った日(その症状が固定し治療の効果が期待できない状態に至った日を含む。)があるときは、その日とし、「障害認定日」という。)において、その傷病により障害等級(1級、2級、3級)に該当する程度の障害の状態にある場合に、その障害の程度に応じて、その者に支給する。

 ただし、当該傷病に係る初診日の前日において、当該初診日の属する月の前々月までに国民年金の被保険者期間があり、かつ、当該被保険者期間に係る保険料納付済期間と保険料免除期間とを合算した期間が当該被保険者期間の3分の2に満たないときは、この限りでない。

ポイント!

「初診日」とは、傷病につき初めて医師又は歯科医師の診療を受けた日のことです。

「初診日」に厚生年金保険の被保険者であったことが条件です。

 

 

過去問をどうぞ!

①【R24-E

 厚生年金保険の被保険者であった者が資格を喪失して国民年金の第1号被保険者の資格を取得したが、その後再び厚生年金保険の被保険者の資格を取得した。国民年金の第1号被保険者であった時に初診日がある傷病について、再び厚生年金保険の被保険者となってから障害等級3級に該当する障害の状態になった場合、保険料納付要件を満たしていれば当該被保険者は障害厚生年金を受給することができる。

 

②【R24-B

71歳の高齢任意加入被保険者が障害認定日において障害等級3級に該当する障害の状態になった場合は、当該高齢任意加入被保険者期間中に当該障害に係る傷病の初診日があり、初診日の前日において保険料の納付要件を満たしているときであっても、障害厚生年金は支給されない。

 

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

①【R24-E】 ×

 障害厚生年金は、初診日に「厚生年金保険の被保険者」であることが条件です。

 問題文の場合、初診日は国民年金の第1号被保険者ですので、障害厚生年金の初診日要件を満たしません。そのため、障害厚生年金を受給することはできません。

 

 

②【R24-B】 ×

 障害厚生年金は、初診日に「厚生年金保険の被保険者」であることが条件で、初診日に高齢任意加入被保険者だった場合は、初診日要件を満たします。

 初診日に高齢任意加入被保険者で、初診日の前日に保険料の納付要件を満たしている場合は、障害厚生年金が支給されます。

 

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国民年金法 寡婦年金

R5-135

R5.1.9 寡婦年金 死亡した夫の条件

 寡婦年金の支給要件のうち、死亡した夫の要件を確認しましょう。

 

条文を読んでみましょう。

第49条 (支給要件)

 寡婦年金は、死亡日の前日において死亡日の属する月の前月までの第1号被保険者としての被保険者期間に係る保険料納付済期間と保険料免除期間とを合算した期間が 10年以上である夫(保険料納付済期間又は学生納付特例期間及び納付猶予期間以外の保険料免除期間を有する者に限る。)が死亡した場合において、夫の死亡の当時夫によって生計を維持し、かつ、夫との婚姻関係(届出をしていないが、事実上婚姻関係と同様の事情にある場合を含む。)10年以上継続した65歳未満の妻があるときに、その者に支給する。

 ただし、老齢基礎年金又は障害基礎年金の支給を受けたことがある夫が死亡したときは、この限りでない。

 

60歳未満の妻に支給する寡婦年金は、妻が60歳に達した日の属する月の翌月から、その支給を始める。

 

「夫」の条件を確認しましょう。

・ 死亡日の前日に、死亡日の属する月の前月までの第1号被保険者としての保険料納付済期間と保険料免除期間とを合算した期間が、10年以上あること

※保険料免除期間は、「学生納付特例期間及び納付猶予期間」以外となっていますので、「学生納付特例期間及び納付猶予期間」しか有しない場合は、寡婦年金は支給されません。

・老齢基礎年金又は障害基礎年金の支給を受けていないこと

 

 

では、過去問をどうぞ!

①【R29-A

68歳の夫(昭和2742日生まれ)は、65歳以上の特例による任意加入被保険者として保険料を納付し、令和24月に老齢基礎年金の受給資格を満たしたが、裁定請求の手続きをする前に死亡した。死亡の当時、当該夫により生計を維持し、当該夫との婚姻関係が10年以上継続した62歳の妻がいる場合、この妻が繰上げ支給の老齢基礎年金を受給していなければ、妻には65歳まで寡婦年金が支給される。なお、死亡した夫は、障害基礎年金の受給権者にはなったことがなく、学生納付特例の期間、納付猶予の期間、第2号被保険者期間及び第3号被保険者期間を有していないものとする。

 

②【R2年問4-E

 夫が老齢基礎年金の受給権を取得した月に死亡した場合には、他の要件を満たしていても、その者の妻に寡婦年金は支給されない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

①【R29-A 】 ×

 死亡した夫は、「第1号被保険者」としての被保険者期間に係る保険料納付済期間と保険料免除期間とを合算した期間が10年以上あることが条件です。

 特例による任意加入被保険者は、寡婦年金については、「第1号被保険者」とみなされないのがポイントです。

 特例による任意加入被保険者として保険料を納付した期間は計算に入りませんので、10年以上という要件を満たせません。そのため、妻に寡婦年金は支給されません。

★「任意加入被保険者」と「特例による任意加入被保険者」が第1号被保険者とみなされるか否かはポイントですので、おさえておきましょう。

<第1号被保険者とみなされるもの、みなされないもの>

 

付加保険料納付

寡婦年金

死亡一時金

脱退一時金

任意加入被保険者

特例による

任意加入被保険者

×

×

(附則第5条第9項、H16法附則第23条第9)

 

②【R2年問4-E】 ×

 老齢基礎年金又は障害基礎年金の支給を「受けたことがある夫」が死亡したときは、寡婦年金は支給されません。

 しかし、問題文のように、夫が老齢基礎年金の受給権を取得した月に死亡した場合は、夫は老齢基礎年金を「受けたことがない」ため、他の要件を満たせば、妻に寡婦年金が支給されます。

 

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https://youtu.be/CVPcijbrQ0Y

社労士受験のあれこれ

 健康保険法 傷病手当金

R5-134

R5.1.8 傷病手当金と休業補償給付の調整

 労働者災害補償保険法の休業補償給付を受給している健康保険の被保険者が、業務外の傷病を併発し、その傷病についても労務不能の場合、労災の休業補償給付と、健康保険の傷病手当金は併給できるでしょうか?

 

 

では、過去問をどうぞ

R210-A

 労災保険法に基づく休業補償給付を受給している健康保険の被保険者が、さらに業務外の事由による傷病によって労務不能の状態になった場合、休業補償給付が支給され、傷病手当金が支給されることはない。

 

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

R210-A】 ×

 労災保険法に基づく休業補償給付を受給している健康保険の被保険者が、さらに業務外の事由による傷病によっても労務不能の状態になった場合は、原則として、傷病手当金は支給されません。休業補償給付も傷病手当金も生活保障が目的で、両方併せて受けると、就労して受ける収入よりも多くなってしまうからです。

 ただし、休業補償給付の額が傷病手当金の額より少ないときは、その差額分は支給されます。差額分の傷病手当金が支給されることがあるので、「休業補償給付が支給され、傷病手当金が支給されることはない。」が誤りです。

(昭和3378日保険発第95号の2) 

 

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社労士受験のあれこれ

 労働保険徴収法 請負事業の一括

R5-133

R5.1.7 請負事業の一括の出題ポイント

「請負事業の一括」の出題ポイントを確認しましょう。

 

 例えば、ビルの工事現場では、元請A社の労働者、下請B社の労働者、孫請C社の労働者がいっしょに仕事をしています。労災保険は、A社、B社、C社それぞれで成立するのではなく、その工事現場で成立します。その際、労災保険の保険関係は、元請負人A社に一括されるのがポイントです。

 

 条文を読んでみましょう。

8条第1項 (請負事業の一括)

労災保険に係る保険関係が成立している事業のうち建設の事業が数次の請負によって行なわれる場合には、労働保険徴収法の規定の適用については、その事業を一の事業とみなし、元請負人のみを当該事業の事業主とする。

 下請負事業が元請負事業に法律上当然に一括され、徴収法上の事業主は、元請負人のみとなります。

 

8条第2項(下請負事業の分離)

元請負人及び下請負人が、当該下請負人の請負に係る事業に関して事業主として適用を受けることにつき申請をし、厚生労働大臣の認可があったときは、当該請負に係る事業については、当該下請負人を元請負人とみなして適用する。

 下請負事業を元請負事業から分離させ、独立させることもできます。その場合は、厚生労働大臣の認可が必要です。※認可の権限は都道府県労働局長に委任されています。

★認可申請の手続き

・元請負人と下請負人が共同で、保険関係が成立した日の翌日から起算して10日以内に、申請書を所轄都道府県労働局長に提出する

・下請負事業の事業の規模が、「概算保険料が160万円以上」又は「請負金額が18千万円以上」であることが必要です。

 

 

 

では、過去問をどうぞ!

①【R28-A労災】

 請負事業の一括は、労災保険に係る保険関係が成立している事業のうち、建設の事業又は立木の伐採の事業が数次の請負によって行われるものについて適用される。

 

②【R28-B労災 】

 請負事業の一括は、元請負人が、請負事業の一括を受けることにつき所轄労働基準監督署長に届け出ることによって行われる。

 

③【R28-C労災】

 請負事業の一括が行われ、その事業を一の事業とみなして元請負人のみが当該事業の事業主とされる場合、請負事業の一括が行われるのは、「労災保険に係る保険関係が成立している事業」についてであり、「雇用保険に係る保険関係が成立している事業」については行われない。

 

④【R28-D労災】

 請負事業の一括が行われ、その事業を一の事業とみなして元請負人のみが当該事業の事業主とされる場合、元請負人は、その請負に係る事業については、下請負をさせた部分を含め、そのすべてについて事業主として保険料の納付の義務を負い、更に労働関係の当事者として下請負人やその使用する労働者に対して使用者となる。

 

⑤【R28-E労災】

 請負事業の一括が行われると、元請負人は、その請負に係る事業については、下請負をさせた部分を含め、そのすべてについて事業主として保険料の納付等の義務を負わなければならないが、元請負人がこれを納付しないとき、所轄都道府県労働局歳入徴収官は、下請負人に対して、その請負金額に応じた保険料を納付するよう請求することができる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

①【R28-A労災】 ×

 請負事業の一括の対象は、労災保険に係る保険関係が成立している事業のうち「建設の事業」です。「立木の伐採の事業」には適用されません。

 

②【R28-B労災 】 ×

 請負事業の一括は、法律上当然に行われます。届出や申請など手続きは不要です。

 

③【R28-C労災】 〇

 一の事業とみなして元請負人のみが事業主とされるのは、「労災保険に係る保険関係」のみです。「雇用保険に係る保険関係が成立している事業」については一括されませんので、雇用保険については、原則通り、元請、下請それぞれの事業ごとに適用されます。

 

④【R28-D労災】 ×

 請負事業の一括が行われると、元請負人が、その請負に係る事業については、下請負をさせた部分を含め、事業主として保険料の納付の義務を負います。

しかし、だからといって、労働関係の当事者として下請負人やその使用する労働者に対して使用者となることはありません。

 

⑤【R28-E労災】 ×

 元請負人が保険料を納付しないときに下請負人に対して保険料の請求ができる、という規定はありません。

 

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社労士受験のあれこれ

 雇用保険法 傷病手当

R5-132

R5.1.6 雇用保険の傷病手当のポイントをつかみましょう

 一般被保険者の「求職者給付」は、基本手当、技能習得手当、寄宿手当、傷病手当で構成されています。

 今日は、傷病手当のポイントを確認しましょう。

 

傷病手当が支給される要件をみてみましょう。

1.受給資格者であること

2.離職後公共職業安定所に出頭し、求職の申込みをしていること

3.疾病又は負傷のため職業に就くことができない場合であること

4.3.の状態が2.の後において生じたものであること

(行政手引53002

 

今日のポイントは4.です。

 疾病又は負傷のため職業に就くことができない状態が、求職の申込みをした後に生じたことが条件です。

 

では、過去問をどうぞ!

①【R24-A

 疾病又は負傷のため職業に就くことができない状態が当該受給資格に係る離職前から継続している場合には、他の要件を満たす限り傷病手当が支給される。

 

②【R24-B

 有効な求職の申込みを行った後において当該求職の申込みの取消し又は撤回を行い、その後において疾病又は負傷のため職業に就くことができない状態となった場合、他の要件を満たす限り傷病手当が支給される。

 

③【R24-C

 つわり又は切迫流産(医学的に疾病と認められるものに限る。)のため職業に就くことはできない場合には、その原因となる妊娠(受胎)の日が求職申込みの日前であっても、当該つわり又は切迫流産が求職申込後に生じたときには傷病手当が支給されない。

 

④【R24-D

 訓練延長給付に係る基本手当を受給中の受給資格者が疾病又は負傷のため公共職業訓練等を受けることができなくなった場合、傷病手当が支給される。

 

⑤【R24-E

 求職の申込みの時点においては疾病又は負傷にもかかわらず職業に就くことができる状態にあった者が、その後疾病又は負傷のため職業に就くことができない状態になった場合は、他の要件を満たす限り傷病手当が支給される。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

①【R24-A】 ×

 傷病手当は支給されません。傷病手当は、疾病又は負傷のため職業に就くことができない状態が、求職の申込みをした後に生じたことが条件だからです。

 そのため、以下の場合、傷病手当は支給されません。

・疾病又は負傷のため職業に就くことができない状態が当該受給資格に係る離職前から継続している場合

・かかる状態が当該受給資格に係る離職後に生じた場合でも、公共職業安定所に出頭し求職の申込みを行う前に生じその後も継続している場合

(行政手引53002

 

②【R24-B】 ×

・有効な求職の申込みを行った後において当該求職の申込みの取消し又は撤回を行った場合

→その後、疾病又は負傷のため職業に就くことができない状態となった場合は、傷病手当は支給できない、とされています。

(行政手引53002

 

③【R24-C】 ×

・つわり又は切迫流産のため職業に就くことができない場合

→ その原因となる妊娠の日が求職申込みの日前であっても、当該つわり又は切迫流産が求職申込後に生じたときには傷病手当は支給し得る、とされています。

(行政手引53002

 

④【R24-D】 ×

・訓練延長給付に係る基本手当を受給中に疾病又は負傷のため公共職業訓練等を受けることができなくなった場合

→ 延長給付(訓練延長給付、個別延長給付、広域延長給付、全国延長給付、地域延長給付)に係る基本手当を受給中の受給資格者には、傷病手当は支給されません。

 傷病手当が支給される日数は、所定給付日数から既に基本手当を支給した日数を差し引いた日数だからです。

(行政手引53004

 

⑤【R24-E】 〇

・ 求職の申込みの時点では疾病又は負傷にもかかわらず職業に就くことができる状態にあったが、その後疾病又は負傷のため職業に就くことができない状態になった場合

→ 傷病手当の支給要件に該当します。

(行政手引53002

 

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社労士受験のあれこれ

 労災保険法の給付制限

R5-131

R5.1.5 労災の給付制限「故意の犯罪行為、重大な過失」

 労災保険法の支給制限を確認しましょう。

 条文を読んでみましょう。

第12条の2の2 

① 労働者が、故意に負傷、疾病、障害若しくは死亡又はその直接の原因となった事故を生じさせたときは、政府は、保険給付を行わない

 

② 労働者が故意の犯罪行為若しくは重大な過失により、又は正当な理由がなくて療養に関する指示に従わないことにより、負傷、疾病、障害若しくは死亡若しくはこれらの原因となった事故を生じさせ、又は負傷、疾病若しくは障害の程度を増進させ、若しくはその回復を妨げたときは、政府は、保険給付の全部又は一部を行わないことができる

 

①は「行わない」となっているのがポイントです。労働者の「故意」による傷病は、業務や通勤との因果関係がないので、保険給付は行われません。

②は「保険給付の全部又は一部を行わないことができる」ですので、絶対ではなく裁量になることがポイントです。

 

 

過去問をどうぞ!

①【R21-A

 業務遂行中の負傷であれば、労働者が過失により自らの負傷の原因となった事故を生じさせた場合、それが重大な過失でない限り、政府は保険給付の全部又は一部を行わないとすることはできない。

 

②【R21-B

 業務遂行中の負傷であれば、負傷の原因となった事故が、負傷した労働者の故意の犯罪行為によって生じた場合であっても、政府は保険給付の全部又は一部を行わないとすることはできない。

 

③【R21-C

 業務遂行中の負傷であれば、労働者が過失により自らの負傷を生じさせた場合、それが重大な過失でない限り、政府は保険給付の全部又は一部を行わないとすることはできない。

  

④【R21-D

 業務起因性の認められる疾病に罹患した労働者が、療養に関する指示に従わないことにより疾病の程度を増進させた場合であっても、指示に従わないことに正当な理由があれば、政府は保険給付の全部又は一部を行わないとすることはできない。

  

⑤【R21-E

 業務起因性の認められる疾病に罹患した労働者が、療養に関する指示に従わないことにより疾病の回復を妨げた場合であっても、指示に従わないことに正当な理由があれば、政府は保険給付の全部又は一部を行わないとすることはできない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

①【R21-A】 〇

 政府が保険給付の全部又は一部を行わないことができるのは、「重大な過失」による場合です。「過失」の場合は、政府は保険給付の全部又は一部を行わないとすることはできません。

 

 

②【R21-B】 ×

 労働者の「故意の犯罪行為」による場合は、政府は保険給付の全部又は一部を行わないことができます。

 

 

③【R21-C】 〇

 重大ではない「過失」の場合は、政府は保険給付の全部又は一部を行わないとすることはできません。

 

 

④【R21-D】 〇

 療養に関する指示に従わないことにより疾病の程度を増進させた場合は、政府は保険給付の全部又は一部を行わないことができます。しかし、「正当な理由」がある場合は、政府は保険給付の全部又は一部を行わないとすることはできません。

 

 

⑤【R21-E】 〇

 療養に関する指示に従わないことにより疾病の回復を妨げた場合は、政府は保険給付の全部又は一部を行わないことができます。しかし、「正当な理由」がある場合は、政府は保険給付の全部又は一部を行わないとすることはできません。

 

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社労士受験のあれこれ

 労働安全衛生法の「労働者」の定義

R5-130

R5.1.4 労働安全衛生法と労働基準法の「労働者」

 労働安全衛生法は、労働基準法とは一体としての関係にあります。

 保護の対象になる「労働者」の定義は、労働基準法の労働者と同じです。

 

条文を読んでみましょう。

労働基準法

9条 

 労働基準法で「労働者」とは職業の種類を問わず、事業又は事務所に使用される者で、賃金を支払われる者をいう。

116条第2

 労働基準法は、同居の親族のみを使用する事業及び家事使用人については、適用しない。

 

労働安全衛生法

2

 労働者とは、労働基準法第9条に規定する労働者(同居の親族のみを使用する事業又は事務所に使用される者及び家事使用人除く)をいう。

 

 労働基準法も労働安全衛生法も「同居の親族のみを使用する事業」及び「家事使用人」は適用除外です。

 

では、過去問をどうぞ!

①【R2年出題】

 労働安全衛生法は、同居の親族のみを使用する事業又は事務所については適用されない。また、家事使用人についても適用されない。

 

 

②【H28年出題】

 労働安全衛生法における「事業者」は、労働基準法第10条に規定する「使用者」とはその概念を異にするが、「労働者」は、労働基準法第9条に規定する労働者(同居の親族のみを使用する事業又は事務所に使用される者及び家事使用人を除く。)をいう。

 

③【R3年出題】

 労働安全衛生法では、「労働者」は、労働基準法第9条に規定する労働者だけをいうものではなく、建設業におけるいわゆる一人親方(労災保険法第35条第1項の規定により保険給付を受けることができることとされた者)も下請負人として建設工事の業務に従事する場合は、元方事業者との関係において労働者としている。

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

①【R2年出題】 〇

労働基準法と労働安全衛生法ともに、「同居の親族のみを使用する事業又は事務所」、「家事使用人」については適用されません。

 

 

②【H28年出題】 〇

 労働基準法第10条の「使用者」は、①事業主、②事業の経営担当者、③その事業の労働者に関する事項について、事業主のために行為をするすべての者をいいます。

 労働安全衛生法の事業者は、「事業を行う者で、労働者を使用するもの」と定義されています。

 労働安全衛生法の主たる義務者である「事業者」は、法人企業であれば当該法人(法人の代表者ではない。)、個人企業であれば事業経営主を指しています。

(昭和47918日発基91)

 労働基準法上の「使用者」には、例えば部長や課長なども該当することがありますので、労働安全衛生法とは概念が異なります。

 

 

③【R3年出題】 ×

労働安全衛生法の「労働者」は、労働基準法第9条に規定する労働者です。一人親方は、元方事業者とは使用従属関係はなく労働者ではありませんので、労働法上の保護の対象にはなりません。 

 

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社労士受験のあれこれ

 国民年金「任意加入被保険者」の目的と条件

R5-129

R5.1.3 任意加入被保険者になる目的と条件を確認しましょう

 平成25年の国民年金の過去問についてご質問がありました。

 「任意加入」がテーマの問題です。今日はご質問にお答えします。

 

まず、任意加入の条件を条文で読んでみましょう。

附則第5条 (任意加入被保険者)

 次の各号のいずれかに該当する者(第2号被保険者及び第3号被保険者を除く)は、厚生労働大臣に申し出て、被保険者となることができる。

1 日本国内に住所を有する20歳以上60歳未満の者であって、厚生年金保険法に基づく老齢給付等を受けることができるもの(国民年金法の適用を除外すべき特別の理由がある者として厚生労働省令で定める者を除く。)

2 日本国内に住所を有する60歳以上65歳未満の者(国民年金法の適用を除外すべき特別の理由がある者として厚生労働省令で定める者を除く。)

3 日本国籍を有する者その他政令で定める者であって、日本国内に住所を有しない20歳以上65歳未満のもの

 

任意加入する目的は2つです。

1つ目は、老齢基礎年金の受給資格がない人が、「老齢基礎年金の受給資格要件を満たすため」、2つ目は老齢基礎年金の受給資格はあるけれど満額ではない人が、「老齢基礎年金を増やすため」です。

 

では、過去問をどうぞ!

H25年問8-C

 大学を22歳で卒業後就職し厚生年金保険の被保険者であった女性が、26歳で退職と同時に厚生年金保険の被保険者である会社員と結婚し被扶養配偶者となった、その後国民年金には未加入、昭和61年4月から第3号被保険者となった。この者は60歳から報酬比例部分相当の老齢厚生年金の支給が開始されるため、国民年金の任意加入の申出をしても任意加入被保険者になることはできない。

※設問の女性は昭和2942日生まれとし、「現在」は平成25412日とする。

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

H25年問8-C】 ×

 設問の場合、国民年金の任意加入の申出をすれば、任意加入被保険者になることができます。

 

 まず、設問の女性の年金履歴を確認しましょう。

22歳から26歳まで → 厚生年金保険の被保険者

26歳から昭和61年3月まで → 未加入(会社員の被扶養配偶者)

・昭和61年4月から平成26年3月まで → 第3号被保険者

 なお、26歳から昭和61年3月までの未加入期間は「合算対象期間」となります。

 老齢基礎年金の受給資格期間を満たしていて、かつ、第1号厚生年金被保険者の期間が1年以上ありますので、60歳から「特別支給の老齢厚生年金の報酬比例部分」が支給されます。

 

ポイント!

・受給資格は満たしていますので、65歳から老齢基礎年金を受給できます。しかし、20歳から22歳までが空白になっているのと、26歳からの合算対象期間がありますので、老齢基礎年金は満額ではありません。

 任意加入の目的の2つ目の「老齢基礎年金の受給資格はあるけれど満額ではない人」に該当しますので、保険料納付済期間を増やすため、60歳から65歳まで任意加入することができます。(法附則第5条第1項第2号に該当します)

・「特別支給の老齢厚生年金」の支給が開始されても、任意加入して老齢基礎年金を増やすことは可能です。

 

では、こちらの過去問をどうぞ!

R2年問9-B

60歳で第2号被保険者資格を喪失した64歳の者(昭和3142日生まれ)は、特別支給の老齢厚生年金の報酬比例部分を受給中であり、あと1年間、国民年金の保険料を納付すれば満額の老齢基礎年金を受給することができる。この者は、日本国籍を有していても、日本国内に住所を有していなければ、任意加入被保険者の申出をすることができない。

 

 

 

 

 

 

 

【解答】 

R2年問9-B】 ×

 特別支給の老齢厚生年金の報酬比例部分を受給中でも、任意加入することは可能です。

 日本国内に住所を有していなくても日本国籍を有している場合は、法附則第5条第1項第3号「日本国籍を有する者その他政令で定める者であって、日本国内に住所を有しない20歳以上65歳未満のもの」に該当しますので、任意加入被保険者の申出をすることができます。

 

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https://youtu.be/BRInpMiYAd8

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 令和4年の問題を復習しましょう(労働基準法)

R5-128

R5.1.2 R4択一式より 賃金の非常時払い

 災害などで出費を要することになった場合、労働者は、支払期日前でも、賃金の繰上払を請求することができます。

 

条文を読んでみましょう。

25条 (非常時払)

 使用者は、労働者が出産、疾病、災害その他厚生労働省令で定める非常の場合の費用に充てるために請求する場合においては、支払期日前であっても既往の労働に対する賃金を支払わなければならない。

則第9条 

 非常の場合は、次に掲げるものとする。

1 労働者の収入によって生計を維持する者が出産し、疾病にかかり、又は災害をうけた場合 

2 労働者又はその収入によって生計を維持する者結婚し、又は死亡した場合

3 労働者又はその収入によって生計を維持する者がやむを得ない事由により1週間以上にわたって帰郷する場合

 

 支払期日前でも繰上払の請求ができるのは以下の事由の場合です。

・出産、疾病、災害、結婚、死亡、やむを得ない事由によって1週間以上にわたって帰郷する場合

★労働者のみならず、「労働者の収入によって生計を維持する者」も対象です。

 

★支払期日前に請求できるのは「既往の労働」に対する賃金です。使用者は、まだ労務の提供のない期間の賃金については支払う義務はありません。

 

 

では、令和4年の問題をどうぞ!

【問6-ウ】

 労働基準法第25条により労働者が非常時払を請求しうる事由の1つである「疾病」とは、業務上の疾病、負傷であると業務外のいわゆる私傷病であるとを問わない。

 

 

 

 

 

【解答】

【問6-ウ】 〇

 「疾病」、「災害」は、業務上、業務外は問われません。

 

では、過去問をどうぞ!

①【H29年出題】

 労働基準法第25条により労働者が非常時払を請求しうる事由は、労働者本人に係る出産、疾病、災害に限られず、その労働者の収入によって生計を維持する者に係る出産、疾病、災害も含まれる。

 

 

②【H28年出題】

 使用者は、労働者が出産、疾病、災害等非常の場合の費用に充てるために請求する場合には、いまだ労務の提供のない期間も含めて支払期日前に賃金を支払わなければならない。

 

 

 

 

 

 

【解答】

①【H29年出題】 〇

 労働者本人だけでなく、労働者の収入によって生計を維持する者の事由も含まれるのがポイントです。

 

②【H28年出題】 ×

 非常時払いの対象は、「既往の労働」に対する部分です。いまだ労務の提供のない期間は支払う義務はありません。

 

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https://youtu.be/sZ2XsKYUgIY

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 令和4年の問題を復習しましょう(労働基準法)

R5-127

R5.1.1 R4択一式より 通貨以外のもので支払われる賃金

 賃金は、「通貨払い」が原則ですが、例外もあります。

 

条文を読んでみましょう。

24条 (賃金の支払)

① 賃金は、通貨で、直接労働者に、その全額を支払わなければならない。ただし、法令若しくは労働協約に別段の定めがある場合又は厚生労働省令で定める賃金について確実な支払の方法で厚生労働省令で定めるものによる場合においては、通貨以外のもので支払い、また、法令に別段の定めがある場合又は当該事業場の労働者の過半数で組織する労働組合があるときはその労働組合、労働者の過半数で組織する労働組合がないときは労働者の過半数を代表する者との書面による協定がある場合においては、賃金の一部を控除して支払うことができる。

② 賃金は、毎月1回以上一定の期日を定めて支払わなければならない。ただし、臨時に支払われる賃金、賞与その他これに準ずるもので厚生労働省令で定める賃金については、この限りでない。

 

 賃金の支払には、「通貨払い」、「直接払い」、「全額払い」、「毎月1回以上払い」、「一定期日払い」の5原則があります。

 今日は「通貨払い」の例外に注目します。

 賃金は「通貨」で支払うのが原則ですが、「法令」に別段の定めがある場合、「労働協約」に別段の定めがある場合は、通貨以外のもの(現物)で支払うことができます。

 

では、令和4年の問題をどうぞ!

【問6-ア】

 通貨以外のもので支払われる賃金も、原則として労働基準法第12条に定める平均賃金等の算定基礎に含まれるため、法令に別段の定めがある場合のほかは、労働協約で評価額を定めておかなければならない。

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

【問6-ア】 〇

 平均賃金を算定する際の「賃金の総額」には、「臨時」に支払われた賃金及び「3か月を超える期間ごと」に支払われる賃金並びに「通貨以外のもので支払われた賃金で一定の範囲に属しないもの」は算入しない、とされています。(法第12条第4項)

★「通貨以外のもので支払われた賃金」で一定の範囲に属するものは、平均賃金の算定基礎に含まれます。

 賃金の総額に算入すべきものは、法第24条第1項ただし書の規定による法令又は労働協約の別段の定めに基づいて支払われる通貨以外のもので、「評価額」は、法令に別段の定がある場合の外、労働協約に定めなければならない、とされています。(則第2条)

 

過去問をどうぞ!

①【R3年出題】

 賃金を通貨以外のもので支払うことができる旨の労働協約の定めがある場合には、当該労働協約の適用を受けない労働者を含め当該事業場のすべての労働者について、賃金を通貨以外のもので支払うことができる。

 

 

②【H15年出題】

 ある会社においては、労働協約により、通勤費として、労働者に対して、6か月定期券を購入して支給しているが、このような通勤定期券は、労働基準法第11条の「賃金」と解される。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

①【R3年出題】 ×

 労働協約の定めによって通貨以外のもので支払うことが許されるのは、その労働協約の適用を受ける労働者に限られます。事業場の全ての労働者ではありません。

★労働協約は、「労働組合法でいう労働協約」のみを意味します。

労働組合がない場合の、労働者の過半数を代表する者と使用者との書面による協定は、労働協約ではありません。

昭和63.3.14基発150号)

 

 

②【H15年出題】 〇

 通勤定期券は、「通貨以外もの(現物)」ですので、労働協約の定めが必要です。このような通勤定期券は、労働基準法第11条の「賃金」と解され、平均賃金の算定の基礎にも含まれます。

(昭25.1.18基収130号) 

 

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https://youtu.be/3pDPtQqapDk

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 令和4年の問題を復習しましょう(厚生年金保険法)

R5-126

R4.12.31 R4択一式より 障害厚生年金の加給年金額

 障害厚生年金の額には、加給年金額が加算されます。

 条文を読んでみましょう。

50条の2 

1 障害の程度が障害等級の1級又は2級に該当する者に支給する障害厚生年金の額は、受給権者によって生計を維持しているその者の65歳未満の配偶者があるときは、障害厚生年金の額に加給年金額を加算した額とする。

2 加給年金額は、224,700円に改定率を乗じて得た額(その額に50円未満の端数が生じたときは、これを切り捨て50円以上100円未満の端数が生じたときは、これを100円に切り上げるものとする。)とする。 

 

ポイント!

・加給年金額が加算されるのは1級と2級の障害厚生年金です。3級の障害厚生年金には加算されません。

・対象は65歳未満の配偶者です。子については障害基礎年金で加算が行われます。

・加給年金額は224,700円×改定率です。

 

障害等級1級又は2

 

障害等級3

障害厚生年金

 

+加給年金額(配偶者)

 

 

障害厚生年金

障害基礎年金

 

+加算額(子)

 

 

 

 

では、令和4年の問題をどうぞ!

①【問6-A

 障害等級1級又は2級に該当する者に支給する障害厚生年金の額は、当該受給権者によって生計を維持しているその者の65歳未満の配偶者又は子(18歳に達する日以後最初の331日までの間にある子及び20歳未満で障害等級1級又は2級に該当する障害の状態にある子)があるときは、加給年金額が加算された額となる。

 

 

②【問6-B

 昭和942日以後に生まれた障害等級1級又は2級に該当する障害厚生年金の受給権者に支給される配偶者に係る加給年金額については、受給権者の生年月日に応じた特別加算が行われる。

 

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

①【問6-A】 ×

 障害厚生年金の加給年金額の対象は、65歳未満の配偶者のみです。子は障害厚生年金の加給年金額の対象になりません。

 

 

②【問6-B】 ×

 障害厚生年金の額に加算される配偶者に係る加給年金額には、特別加算は行われません。

 

 

過去問をどうぞ!

H29年出題】

 障害等級1級に該当する障害厚生年金の受給権者が、その受給権を取得した日の翌日以後にその者によって生計を維持している65歳未満の配偶者を有するに至ったときは、当該配偶者を有するに至った日の属する月の翌月から、当該障害厚生年金の額に加給年金額が加算される。

 

 

 

 

 

 

【解答】

H29年出題】 〇

 障害厚生年金の受給権を取得した時点では、生計を維持している配偶者がなくても、受給権を取得した日の翌日以後に有するに至った場合は、加給年金額の対象になります。その場合は、配偶者を有するに至った日の属する月の翌月から、障害厚生年金の額に加給年金額が加算されます。

(法第50条の23項) 

 

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https://youtu.be/21kPJB9b0Xw

社労士受験のあれこれ

 令和4年の問題を復習しましょう(厚生年金保険法)

R5-125

R4.12.30 R4択一式より 高年齢雇用継続給付と60歳台前半の老齢厚生年金

60歳台前半で在職中(=厚生年金保険の被保険者ということです。)の場合、60歳台前半の老齢厚生年金には、在職老齢年金の仕組みが適用されます。

 また、雇用保険からは、高年齢雇用継続給付が支給される場合があります。

 高年齢雇用継続給付は、60歳時点の賃金と比べて、60歳以後の賃金が60歳時の75%未満となった場合に、支給される給付です。

60歳以降の賃金が、60歳時点と比べて61%未満になった場合は、支給対象月の賃金の15%が高年齢雇用継続給付として支給されます。61%以上75%未満の場合は、15%から逓減する率となります。

 

 雇用保険から高年齢雇用継続給付が支給される場合、在職老齢年金の支給停止基準額に加えて、60歳台前半の老齢厚生年金がカットされる仕組みになっています。

 

では、令和4年の問題をどうぞ!

【問8-D

60歳以降も在職している被保険者が、60歳台前半の老齢厚生年金の受給権者であって被保険者である場合で、雇用保険法に基づく高年齢雇用継続基本給付金の支給を受けることができるときは、その間、60歳台前半の老齢厚生年金は全額支給停止となる。

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

【問8-D】 ×

 高年齢雇用継続基本給付金の支給を受けることができる間、60歳代前半の老齢厚生年金は最大で標準報酬月額の6%が支給停止されますが、「全額支給停止」とは限りません。

60歳以降の支給対象月の賃金が60歳時点と比べて61%未満になった場合、高年齢雇用継続基本給付金は「支給対象月の賃金の15%」が支給されます。

 その場合、60歳台前半の老齢厚生年金は、「標準報酬月額の6%」が支給停止されます。

 雇用保険から「15」支給されると、年金が「6」停止されるイメージです。

 支給対象月の賃金が61%以上75%未満の場合は、高年齢雇用継続基本給付金は15%から逓減する率になりますが、その場合は老齢厚生年金の支給停止の率も6%から逓減する率となります。

 

過去問をどうぞ!

①【H30年出題】 

 在職老齢年金の仕組みにより支給停止が行われている特別支給の老齢厚生年金の受給権を有している63歳の者が、雇用保険法に基づく高年齢雇用継続基本給付金を受給した場合、当該高年齢雇用継続基本給付金の受給期間中は、当該特別支給の老齢厚生年金には、在職による支給停止基準額に加えて、最大で当該受給権者に係る標準報酬月額の10%相当額が支給停止される。

 

 

②【H24年出題】

60歳台前半の老齢厚生年金の受給権者であって被保険者である場合に、雇用保険法に基づく高年齢雇用継続基本給付金の支給を受けることができる者は、その者の老齢厚生年金について、標準報酬月額に法で定める率を乗じて得た額に相当する部分等が支給停止され、高年齢雇用継続基本給付金は支給停止されない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

①【H30年出題】 ×

 高年齢雇用継続基本給付金の受給による特別支給の老齢厚生年金の支給停止額は、最大で「標準報酬月額の6%」です。

 

 

②【H24年出題】 〇

 高年齢雇用継続基本給付金の支給を受けることができる場合、60歳代前半の老齢厚生年金は、最大で標準報酬月額の6%に相当する部分が支給停止されます。一方、雇用保険の高年齢雇用継続基本給付金は支給停止されません。

 

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https://youtu.be/LFWmAPB9_L4

社労士受験のあれこれ

 令和4年の問題を復習しましょう(厚生年金保険法)

R5-124

R4.12.29 R4択一式より 加給年金額の減額改定

 加給年金額が加算された老齢厚生年金は、対象の配偶者や子が一定の要件に該当した場合は、加給年金額が加算されなくなります。

 

条文を読んでみましょう。

44条第4

 加給年金額が加算された老齢厚生年金については、配偶者又は子が次の各号のいずれかに該当するに至ったときは、その者に係る加給年金額を加算しないものとし、次の各号のいずれかに該当するに至った月の翌月から、年金の額を改定する

1死亡したとき。

2 受給権者による生計維持の状態がやんだとき。

3 配偶者が、離婚又は婚姻の取消しをしたとき。

4 配偶者が、65に達したとき。

5 子が、養子縁組によって受給権者の配偶者以外の者の養子となったとき。

6 養子縁組による子が、離縁をしたとき。

7 子が、婚姻をしたとき。

8 子(障害等級の1級又は2級に該当する障害の状態にある子を除く)について、18歳に達した日以後の最初の331日が終了したとき。

9 障害等級の1級又は2級に該当する障害の状態にある子(18歳に達する日以後の最初の331日までの間にある子を除く。)について、その事情がやんだとき。

10 子が、20に達したとき。

 

 例えば、加給年金額の対象になる配偶者は65歳未満という年齢要件があります。そのため、配偶者が65歳に達すると加給年金額が加算されなくなり、その翌月から減額改定されます。

 

 

では、令和4年の問題をどうぞ!

①【問6-E

 老齢厚生年金の加給年金額の対象となっている配偶者が、収入を増加させて、受給権者による生計維持の状態がやんだ場合であっても、当該老齢厚生年金の加給年金額は減額されない。

 

 

②【問3-B

 老齢厚生年金の加給年金額の加算の対象となっていた子(障害等級に該当する障害の状態にないものとする。)が、18歳に達した日以後の最初の331日よりも前に婚姻したときは、その子が婚姻した月の翌月から加給年金額の加算がされなくなる。

 

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

①【問6-E】 ×

 加給年金額の対象となる配偶者は受給権者によって「生計を維持」していたことが条件です。

 そのため、受給権者による生計維持の状態がやんだ場合は、加給年金額は加算されなくなり、翌月から加給年金額は減額されます。

(法第44条第4項第2号)

 

 

②【問3-B】 〇

 子が婚姻したときは加給年金額は加算されなくなります。18歳に達した日以後の最初の331日よりも前に婚姻したときでも、婚姻した月の翌月から加給年金額は減額されます。

(法第44条第4項第7号)

 

過去問をどうぞ!

①【R3年出題】

 障害等級2級に該当する程度の障害の状態であり老齢厚生年金における加給年金額の加算の対象となっている受給権者の子が、17歳の時に障害の状態が軽減し障害等級2級に該当する程度の障害の状態でなくなった場合、その時点で加給年金額の加算の対象から外れ、その月の翌月から年金の額が改定される。

 

②【H26年出題】

 老齢厚生年金に加算される加給年金額の対象となる配偶者(昭和2442日生まれ)が受給資格期間を満たさないため老齢基礎年金を受給できない場合には、当該配偶者が65歳に達した日の属する月の翌月以後も引き続き加給年金額が加算される。

 

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

①【R3年出題】 ×

 障害等級2級に該当しなくなっても、18歳に達する日以後の最初の331日までの間にある場合は、加給年金額は減額されません。

 問題文の場合は、17歳ですので、障害等級2級でなくなっても、その時点では加給年金額の加算の対象からは外れません。

(法第44条第4項第9号)

 

②【H26年出題】 ×

 配偶者が、65歳に達したときは、加給年金額の対象から外れます。受給資格期間を満たさないため老齢基礎年金を受給できなかったとしても加給年金額は減額されます。

※配偶者が大正1541日以前生まれ(旧法対象者)の場合は、65歳に達した日の属する月の翌月以後も引き続き加給年金額が加算されます。

(法第44条第4項第4号) 

 

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https://youtu.be/zGp3RdrLVuo

社労士受験のあれこれ

 令和4年の問題を復習しましょう(国民年金法)

R5-123

R4.12.28 R4択一式より 法定免除される期間

 法定免除事由に該当した場合、保険料が免除されるのはいつからいつまででしょうか?

 

では、条文を読んでみましょう。

89条 

1 被保険者(産前産後期間の保険料免除及び保険料の一部免除を受ける被保険者を除く。)が次の各号のいずれかに該当するに至ったときは、その該当するに至った日の属する月の前月からこれに該当しなくなる日の属するまでの期間に係る保険料は、既に納付されたものを除き、納付することを要しない。

① 障害基礎年金又は厚生年金保険法に基づく障害を支給事由とする年金たる給付その他の障害を支給事由とする給付であって政令で定めるものの受給権者(最後に厚生年金保険法に規定する障害等級3級)に該当する程度の障害の状態に該当しなくなった日から起算して障害状態に該当することなく3年を経過した障害基礎年金の受給権者(現に障害状態に該当しない者に限る。)その他の政令で定める者を除く)であるとき。

② 生活保護法による生活扶助その他の援助であって厚生労働省令で定めるものを受けるとき。

③ 厚生労働省令で定める施設に入所しているとき。

 

2 法定免除の規定により納付することを要しないものとされた保険料について、被保険者又は被保険者であった者から当該保険料に係る期間の各月につき、保険料を納付する旨の申出があったときは、当該申出のあった期間に係る保険料に限り、法定免除の規定は適用しない。 

 

 法定免除の要件に該当した場合は、当然に保険料が免除されますので、免除の申請をする必要はありません。

※法定免除事由に該当するに至ったときは、当該事実があった日から14日以内に、市町村長に届書を提出する必要があります。(則第75条)

 

では、令和4年の問題をどうぞ!

【問9-D

 被保険者(産前産後期間の保険料免除及び保険料の一部免除を受ける者ではないものとする。)が保険料の法定免除の要件に該当するに至ったときは、その要件に該当するに至った日の属する月の前月からこれに該当しなくなる日の属する月までの期間に係る保険料は、既に納付されたものを除き、納付することを要しない。

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

【問9-D】 〇

 法定免除の要件に該当するに至ったときは、保険料は当然に免除されます。

 例えば、令和412月に要件に該当した場合は、令和411月(該当するに至った日の属する月の前月)から免除されます。国民年金の保険料の納期限は翌月末日ですので、免除事由に該当した12月に期限がくる11月分から免除となります。

「免除事由に該当しなくなる日の属する月」まで免除されます。

 

 

過去問をどうぞ!

①【H26年出題】※改正による修正あり

 第1号被保険者(産前産後期間の保険料免除及び保険料の一部免除を受ける者を除く。)が生活保護法による生活扶助を受けるに至ったときは、その該当するに至った日の属する月の翌月からこれに該当しなくなる日の属する月の前月までの期間に係る保険料は、既に納付されたものを除き、納付することを要しない。

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

①【H26年出題】 ×

 法定免除される期間は、その該当するに至った日の属する月の「前月」からこれに該当しなくなる日の属する「月」までの期間です。

 なお、生活保護法には8種類の扶助がありますが、法定免除の事由に該当するのは「生活扶助」のみです。

 

 

こちらの過去問もどうぞ!

②【H26年出題】

 法定免除の規定により納付することを要しないものとされた保険料について、被保険者又は被保険者であった者から当該保険料に係る期間の各月につき、保険料を納付する旨の申出があったときは、当該申出のあった期間に係る保険料に限り納付することができる。

  

③【R2年出題】

 障害基礎年金の受給権者であることにより法定免除の要件に該当する第1号被保険者は、既に保険料が納付されたものを除き、法定免除事由に該当した日の属する月の前月から保険料が免除となるが、当該被保険者からこの免除となった保険料について保険料を納付する旨の申出があった場合、申出のあった期間に係る保険料を納付することができる。

 

④【R2年出題】

 第1号被保険者が、生活保護法による生活扶助を受けるようになると、保険料の法定免除事由に該当し、既に保険料が納付されたものを除き、法定免除事由に該当した日の属する月の前月から保険料が免除になり、当該被保険者は、法定免除事由に該当した日から14日以内に所定の事項を記載した届書を市町村に提出しなければならない。ただし、厚生労働大臣が法定免除事由に該当するに至ったことを確認したときは、この限りでない。

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

②【H26年出題】 〇

 法定免除事由に該当すると当然に保険料は免除されますが、希望すれば、保険料を納付することができます。

 

③【R2年出題】 〇

 ②の問題と同じです。

 保険料を納付する旨の申出があった場合、申出のあった期間に係る保険料を納付することができます。

 

④【R2年出題】 〇

 法定免除事由に該当した場合、14日以内に所定の事項を記載した届書を市町村に提出しなければなりません。法定免除事由に該当していることを、知ってもらうためです。

 そのため、厚生労働大臣が法定免除事由に該当するに至ったことを確認したときは、届出は不要です。

(則第75条)

 

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https://youtu.be/5XvqPAk7xjs

社労士受験のあれこれ

 令和4年の問題を復習しましょう(国民年金法)

R5-122

R4.12.27 R4択一式より 国民年金の被保険者の資格喪失日

 国民年金の強制加入被保険者には、第1号被保険者、第2号被保険者、第3号被保険者がありますが、それぞれの資格喪失事由と喪失日を確認しましょう。

 

条分を読んでみましょう。

9条 (資格喪失の時期)

 被保険者は、次の各号のいずれかに該当するに至った日の翌日(②に該当するに至った日に更に第2号被保険者若しくは第3号被保険者に該当するに至ったとき又は③から⑤までのいずれかに該当するに至ったとき(④については、厚生年金保険法に基づく老齢給付等を受けることができる者となったときに限る。)は、その日)に、被保険者の資格を喪失する。

① 死亡したとき。

② 日本国内に住所を有しなくなったとき(2被保険者又は3被保険者に該当するときを除く。)

60に達したとき(2被保険者に該当するときを除く)

 厚生年金保険法に基づく老齢給付等を受けることができる者その他この法律の適用を除外すべき特別の理由がある者として厚生労働省令で定める者となったとき(2号被保険者又は第3号被保険者に該当するときを除く。)

厚生年金保険の被保険者の資格を喪失したとき(1号被保険者、第2号被保険者、第3号被保険者のいずれかに該当するときを除く。)

⑥ 被扶養配偶者でなくなったとき(1号被保険者又は第2号被保険者に該当するときを除く。)

 

ポイント!

・例えば、40歳で会社を退職し自営業を始めた場合、国民年金の種別は第2号被保険者から第1号被保険者に変わります。その場合、「第2号被保険者資格を喪失→第1号被保険者資格を取得」という流れではなく、第1号被保険者から第2号被保険者に「種別変更」となります。

 その後、第1号被保険者のまま60歳に達したときは、そこで国民年金の被保険者の資格を喪失します。

 「資格喪失」とは国民年金の被保険者資格を喪失するという意味です。「種別変更」とは違いますので注意しましょう。

・第1号被保険者、第2号被保険者、第3号被保険者の定義をおさえましょう。それぞれ、その条件に当てはまらなくなったときに資格を喪失します。

・「翌日喪失」か「当日喪失」かを覚えましょう。死亡による喪失の場合は「翌日」、年齢による喪失の場合は「当日」が覚えやすいです。

 

では、令和4年の問題をどうぞ!

【問8-E

 第1号被保険者又は第3号被保険者が60歳に達したとき(第2号被保険者に該当するときを除く。)は、60歳に達した日に被保険者の資格を喪失する。また、第1号被保険者又は第3号被保険者が死亡したときは、死亡した日の翌日に資格を喪失する。

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

【問8-E】 〇

 第1号被保険者と第3号被保険者は「20歳以上60歳未満」という年齢要件がありますので、「60歳」で資格を喪失します。

 年齢で資格を喪失する場合は「当日喪失」です。また「60歳に達した日」=「60歳の誕生日の前日」です。例えば、令和41228日が60歳の誕生日なら、令和41227日に資格を喪失します。

 なお、第2号被保険者には20歳以上60歳未満の年齢要件がありませんので、60歳に達しても資格は喪失しません。

 また、死亡の場合は「翌日喪失」です。第1号被保険者、第2号被保険者、第3号被保険者共通です。

 

 

過去問をどうぞ!

H25年出題】 ※改正による修正あり

 厚生年金保険の被保険者は、60歳に達した日に国民年金の被保険者の資格を喪失する。

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

H25年出題】 ×

 厚生年金保険の被保険者(=国民年金第2号被保険者)は、60歳に達しても国民年金の被保険者の資格を喪失しません。

 厚生年金保険の被保険者が国民年金の第2号被保険者の資格を喪失するのは、原則として、「65歳に達した日」となります。

※老齢基礎年金等の受給権を有しない厚生年金保険の被保険者は、65歳以降も国民年金の第2号被保険者です。

(法附則第4条)

 

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社労士受験のあれこれ

 令和4年の問題を復習しましょう(国民年金法)

R5-121

R4.12.26 R4択一式より 第2号被保険者期間の合算対象期間

 老齢基礎年金の受給資格は、「保険料納付済期間」+「保険料免除期間」が10年以上あることですが、10年未満の場合は、附則第9条の特例により「合算対象期間」も合算して10年以上あれば受給資格を満たします。

 「合算対象期間」は、受給資格期間には算入されますが、老齢基礎年金の額には反映しませんので、カラ期間ともいわれます。

 今日のテーマは、「第2号被保険者」としての被保険者期間のうちの合算対象期間です。

 

では、条文を読んでみましょう。

(昭60年法附則第8条第4項)

 当分の間、第2号被保険者としての国民年金の被保険者期間に係る保険料納付済期間を有する者の20に達した日の属する月の期間及び60に達した日の属する月以後の期間に係る当該保険料納付済期間は、国民年金法第26条(老齢基礎年金の支給要件)及び第27条(老齢基礎年金の年金額)の適用については、同法第5条第1項の規定にかかわらず、保険料納付済期間に算入せず、合算対象期間に算入する

 

 老齢基礎年金の年金額は、第1号被保険者の年齢(20歳以上60歳未満)の基準に合わせています。20歳から60歳までの40年間すべて保険料納付済期間なら満額が支給される仕組みです。

 しかし、第2号被保険者については、厚生年金保険の被保険者なら20歳前でも60歳以上でも原則第2号被保険者となります。

 そのため、第2号被保険者としての被保険者期間のうち、老齢基礎年金の受給資格や年金額について「保険料納付済期間」として扱われるのは、「20歳以上60歳未満」の期間です。20歳未満、60歳以後の期間は「合算対象期間」となります。

 

※例えば、18歳から63歳まで厚生年金保険の被保険者(=国民年金第2号被保険者)だった場合

18歳    20                                                                60      63

厚生年金保険の被保険者(=第2号被保険者)

カラ期間

保険料納付済期間

カラ期間

 

では、令和4年の問題をどうぞ!

【問8-D

 大学卒業後、23歳から民間企業に勤務し65歳までの合計42年間、第1号厚生年金被保険者としての被保険者期間を有する者(昭和32年4月10日生まれ)が65歳から受給できる老齢基礎年金の額は満額となる。なお、当該被保険者は、上記以外の被保険者期間を有していないものとする。

 

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

【問8-D】 ×

 問題文の場合、厚生年金保険の被保険者期間のうち、60歳~65歳までの5年間は、合算対象期間です。42年間のうちその5年間は、老齢基礎年金の額の計算には算入されませんので、老齢基礎年金は満額になりません。

20歳    23歳                   60歳      65

 

未加入

厚生年金保険の被保険者(=第2号被保険者)

保険料納付済期間

37年)

合算対象期間

5年)

 

 

過去問をどうぞ!

①【H28年出題】

 第2号被保険者としての被保険者期間のうち、20歳に達した日の属する月前の期間及び60歳に達した日の属する月以後の期間は、合算対象期間とされ、この期間は老齢基礎年金の年金額の計算に関しては保険料納付済期間に算入されない。

 

 

②【H24年出題】

 第2号被保険者としての被保険者期間のうち、20歳前の期間及び60歳以降の期間は、当分の間、障害基礎年金の受給資格期間及び年金額の計算の適用については、保険料納付済期間とはしない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

①【H28年出題】 〇

2号被保険者としての被保険者期間のうち、20歳前の期間と60歳以後の期間は、「合算対象期間」です。老齢基礎年金の年金額を計算する場合は、保険料納付済期間には算入されません。

 

 

②【H24年出題】 ×

 障害基礎年金には、合算対象期間という扱いがありません。そのため、第2号被保険者としての被保険者期間のうち、20歳前の期間及び60歳以降の期間も、受給資格期間・年金額の計算ともに「保険料納付済期間」とされます。

 なお、遺族基礎年金も障害基礎年金と同じ扱いです。

 

解説動画はこちらからどうぞ!毎日コツコツYouTubeチャンネル

https://youtu.be/ZqLzsYGUShs

社労士受験のあれこれ

 令和4年の問題を復習しましょう(国民年金法)

R5-120

R4.12.25 R4択一式より 付加年金の計算式

 付加年金の計算式を確認しましょう。

 

では、条文を読んでみましょう。

87条の21

第1号被保険者(保険料の免除を受けている者、国民年金基金の加入員を除く。)は、厚生労働大臣に申し出て、その申出をした日の属する月以後の各月につき、国民年金の保険料のほか、400の付加保険料を納付する者となることができる。

 

43

 付加年金は、付加保険料に係る保険料納付済期間を有する者が老齢基礎年金の受給権を取得したときに、その者に支給する。

 

44

 付加年金の額は、200に付加保険料に係る保険料納付済期間の月数を乗じて得た額とする。

 

 付加保険料は月400円で、申出をした月から納付できます。

 付加年金は200円×付加保険料の納付月数で計算され、老齢基礎年金に上乗せされて支給されます。

 付加保険料を40年(480月)納付した場合は、付加年金の計算式は200円×480月で、年間96,000円となります。

 

 

では、令和4年の問題をどうぞ!

【問9-B

 第1号被保険者期間中に支払った付加保険料に係る納付済期間を60月有する者は、65歳で老齢基礎年金の受給権を取得したときに、老齢基礎年金とは別に、年額で、400円に60月を乗じて得た額の付加年金が支給される。

 

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

【問9-B】 ×

 付加保険料の納付済期間が60月の場合、付加年金の額は年額で、200円」60月を乗じて得た額となります。

付加保険料は月400ですが、付加年金の計算は「200円」で計算するのがポイントです。

 付加保険料を60月間納付した場合、納付した付加保険料はトータルで、400円×60月=24,000円です。

 一方、65歳から支給される付加年金は、200円×60月で、年額12,000円です。

 付加年金を2年受給すれば、納付した付加保険料とイコールになる計算です。

 

 

過去問をどうぞ!

 

①【H27年出題】

 付加保険料に係る保険料納付済期間を300か月有する者が、65歳で老齢基礎年金の受給権を取得したときには、年額60,000円の付加年金が支給される。

 

②【H29年出題】

 寡婦年金及び付加年金の額は、毎年度、老齢基礎年金と同様の改定率によって改定される。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

①【H27年出題】 〇

 付加年金の額は、200円×300か月=年額60,000円です。 

 

②【H29年出題】 ×

 付加年金の額には、改定率による改定はありません。

 

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社労士受験のあれこれ

 令和4年の問題を復習しましょう(健康保険法)

R5-119

R4.12.24 R4択一式より 減給制裁と随時改定の関係

 減給制裁が行われた場合、随時改定の対象になるでしょうか?

 

まず、随時改定の条文を読んでみましょう。

43条 (随時改定)

 保険者等は、被保険者が現に使用される事業所において継続した3月間(各月とも、報酬支払の基礎となった日数が、17日以上でなければならない。)に受けた報酬の総額をで除して得た額が、その者の標準報酬月額の基礎となった報酬月額に比べて、著しく高低を生じた場合において、必要があると認めるときは、その額を報酬月額として、その著しく高低を生じた月の翌月から、標準報酬月額を改定することができる。

随時改定の要件は次の3つです

①昇給や降給等で固定的賃金に変動があったこと。

②変動月からの3カ月間の報酬(残業手当等の非固定的賃金を含みます)の平均に該当する標準報酬月額と従前の標準報酬月額との間に2等級以上の差が生じたこと。

3カ月とも報酬支払基礎日数が17日(短時間労働者は11日)以上であること。

 

※要件を満たした場合、報酬が変動した月から起算して4カ月目の標準報酬月額から改定されます。

 

では、令和4年の問題をどうぞ!

【問8-A

 被保険者Aは、労働基準法第91条の規定により減給の制裁が6か月にわたり行われることになった。そのため、減給の制裁が行われた月から継続した3か月間(各月とも、報酬支払基礎日数が17日以上あるものとする。)に受けた報酬の総額を3で除して得た額が、その者の標準報酬月額の基礎となった従前の報酬月額に比べて2等級以上の差が生じたため、標準報酬月額の随時改定の手続きを行った。なお、減給の制裁が行われた月以降、他に報酬の変動がなかったものとする。

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

【問8-A】 ×

 減給制裁は固定的賃金の変動に当たりませんので、随時改定の対象とはなりません。随時改定の手続はできません。

(厚生労働省「標準報酬月額の定時決定及び随時改定の事務取扱いに関する事例集」)

 

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 令和4年の問題を復習しましょう(健康保険法)

R5-118

R4.12.23 R4択一式より 夫婦共同扶養の場合の被扶養者の認定

 令和元年に成立した「医療保険制度の適正かつ効率的な運営を図るための健康保険法等の一部を改正する法律」に対する附帯決議として、「年収がほぼ同じ夫婦の子について、保険者間でいずれの被扶養者とするかを調整する間、その子が無保険状態となって償還払いを強いられることのないよう、被扶養認定の具体的かつ明確な基準を策定すること」が付されました。

 今日は、上記の附帯決議を踏まえた令和3年の通知で、「夫婦共同扶養の場合の被扶養者の認定」をみていきましょう。

 

では、令和4年の問題をどうぞ!

【問4-C

 夫婦共同扶養の場合における被扶養者の認定については、夫婦とも被用者保険の被保険者である場合には、被扶養者とすべき者の員数にかかわらず、健康保険被扶養者(異動)届が出された日の属する年の前年分の年間収入の多い方の被扶養者とする。

 

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

【問4-C】  ×

 「健康保険被扶養者(異動)届が出された日の属する年の前年分の年間収入の多い方」ではなく、「被保険者の年間収入(過去の収入、現時点の収入、将来の収入等から今後1年間の収入を見込んだものとする。)が多い方の被扶養者とする、とされています。

(令和3年4月30日保保発 0430 2 号)

 

 改正前は昭和60年通知が基準になっていましたが、現在は令和3年通知に基づきます。

 昭和60年通知と令和3年通知を比較してみましょう。

令和3年通知

昭和60年通知(廃止)

被保険者の年間収入(過去の収入、現時点の収入、将来の収入等から今後1年間の収入を見込んだものとする。)が多い方の被扶養者とする。

 

夫婦双方の年間収入の差額が年間収入の多い方の1割以内である場合は、被扶養者の地位の安定を図るため、届出により、主として生計を維持する者の被扶養者とする。

年間収入(当該被扶養者届が提出された日の属する年の前年分の年間収入とする。)の多い方の被扶養者とすることを原則とすること。

 

夫婦双方の年間収入が同程度である場合は、被扶養者の地位の安定を図るため、届出により、主として生計を維持する者の被扶養者とすること

※昭和60年通知は廃止されました。 

 

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社労士受験のあれこれ

 令和4年の問題を復習しましょう(健康保険法)

R5-117

R4.12.22 R4択一式より 保険外併用療養費の額

 まず、「保険外併用療養費」の制度を確認しましょう。

 条文を読んでみましょう。

86条第1項 (保険外併用療養費)

 被保険者が、厚生労働省令で定めるところにより、保険医療機関等のうち自己の選定するものから、電子資格確認等により、被保険者であることの確認を受け、評価療養、患者申出療養又は選定療養を受けたときは、その療養に要した費用について、保険外併用療養費を支給する

 

63条第23号~5

「評価療養」とは → 厚生労働大臣が定める高度の医療技術を用いた療養その他の療養であって、療養の給付の対象とすべきものであるか否かについて、適正な医療の効率的な提供を図る観点から評価を行うことが必要な療養として厚生労働大臣が定めるもの (例 先進医療など)

「患者申出療養」とは → 高度の医療技術を用いた療養であって、当該療養を受けようとする者の申出に基づき、療養の給付の対象とすべきものであるか否かについて、適正な医療の効率的な提供を図る観点から評価を行うことが必要な療養として厚生労働大臣が定めるもの

「選定療養」とは → 被保険者の選定に係る特別の病室の提供その他の厚生労働大臣が定める療養 (例 差額ベッドなど)

 

 例えば、自己負担割合3割の被保険者が先進医療を受け、トータルの医療費が80万円でそのうち先進医療に係る費用が30万円だった場合で考えてみましょう。

保険診療   50万円

先進医療  30万円

・保険給付される部分(保険外併用療養費) 35万円

・一部負担金に当たる額  15万円

 

全額自己負担

 通常の治療なら「療養の給付」として支給される部分が、「保険外併用療養費」として支給されます。

 本人は、15万円+30万円=45万円を負担します。

 ちなみに、保険診療の一部負担金に当たる部分は、高額療養費の対象となります。

 

では、令和4年の問題をどうぞ!

【問4-D

 患者自己負担割合が3割である被保険者が保険医療機関で保険診療と選定療養を併せて受け、その療養に要した費用が、保険診療が30万円、選定療養が10万円であるときは、被保険者は保険診療の自己負担額と選定療養に要した費用を合わせて12万円を当該保険医療機関に支払う。

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

【問4-D】 ×

 保険診療と選定療養を併せて受けた場合は保険外併用療養費の対象となります。

 保険診療30万円のうち自己負担額は3割の9万円で、21万円が保険外併用療養費として支給されます。また、選定療養の10万円は全額自己負担です。

 被保険者が保険医療機関に支払う額は、9万円+10万円=19万円です。

 

 

 

では、過去問をどうぞ!

①【H28年出題】

 被保険者が予約診療制をとっている病院で予約診療を受けた場合には、保険外併用療養費制度における選定療養の対象となり、その特別料金は、全額自己負担となる。

 

 

②【H28年出題】

 患者申出療養とは、高度の医療技術を用いた療養であって、当該療養を受けようとする者の申出に基づき、療養の給付の対象とすべきものであるか否かについて、適正な医療の効率的な提供を図る観点から評価を行うことが必要な療養として厚生労働大臣が定めるものをいい、被保険者が厚生労働省令で定めるところにより、保険医療機関のうち、自己の選定するものから患者申出療養を受けたときは、療養の給付の対象とはならず、その療養に要した費用については保険外併用療養費が支給される。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

①【H28年出題】 〇

 予約診療は選定療養の対象となります。

 特別料金は全額自己負担です。通常の治療の部分は、一部負担金に相当する部分は本人が負担しますが、残りは保険外併用療養費として保険給付が行われます。

 

 

②【H28年出題】 〇

 患者申出療養を受けたときは、療養の給付の対象にはなりません。療養の給付と同じ範囲の部分は、保険外併用療養費として支給されます。

 

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 令和4年の問題を復習しましょう(健康保険法)

R5-116

R4.12.21 R4択一式より 都道府県単位保険料率の変更の手続

 全国健康保険協会が管掌する健康保険の一般保険料率は、1000分の30から1000分の130の範囲で支部被保険者を単位として協会が決定します。

※ 支部被保険者とは → 各支部の都道府県に所在する適用事業所に使用される被保険者及び当該都道府県の区域内に住所又は居所を有する任意継続被保険者をいいます。

※ 支部被保険者を単位として決定する一般保険料率のことを「都道府県単位保険料率」といいます。

 

 今日は、都道府県単位保険料率の変更の手続を見ていきましょう。

条文を読んでみましょう。

160条第6項、7項、8

6 協会が都道府県単位保険料率を変更しようとするときは、あらかじめ、理事長が当該変更に係る都道府県に所在する支部の支部長の意見を聴いた上で、運営委員会の議を経なければならない。

7 支部長は、意見を求められた場合のほか、都道府県単位保険料率の変更が必要と認める場合には、あらかじめ、当該支部に設けられた評議会の意見を聴いた上で、理事長に対し、当該都道府県単位保険料率の変更について意見の申出を行うものとする。

8 協会が都道府県単位保険料率を変更しようとするときは、理事長は、その変更について厚生労働大臣の認可を受けなければならない。

 

 

支部長

意見を求められた場合

都道府県単位保険料率の変更が必要と認める場合

予め評議会の意見を聴く

理事長に対し意見の申出を行う

理事長

支部長の意見を聴いた上で、運営委員会の議を経る

保険料率の変更について認可を申請する

厚生労働大臣

保険料率の変更について認可する

 

★運営委員会 → 事業主及び被保険者の意見を反映させ、協会の業務の適正な運営を図るため、協会に置かれます

★評議会 → 都道府県ごとの実情に応じた業務の適正な運営に資するため、支部ごとに設けられます

 

では、令和4年の問題をどうぞ!

【問3-ウ】

 全国健康保険協会(以下「協会」という。)が都道府県単位保険料率を変更しようとするときは、あらかじめ、協会の理事長が当該変更に係る都道府県に所在する協会支部の支部長の意見を聴いたうえで、運営委員会の議を経なければならない。その議を経た後、協会の理事長は、その変更について厚生労働大臣の認可を受けなければならない。

 

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

【問3-ウ】 〇

協会が都道府県単位保険料率を変更しようとするときのプロセスです。

①あらかじめ、理事長が支部長の意見を聴く

  ↓

②運営委員会の議を経る

  ↓

③理事長は、変更について厚生労働大臣の認可を受ける

 

過去問をどうぞ!

①【H26年出題】※改正による修正あり

 全国健康保険協会(以下「協会」という。)が管掌する健康保険の被保険者に関する一般保険料率は、1,000分の30から1,000分の130までの範囲内において、支部被保険者を単位として協会が決定する。なお、支部被保険者とは、各支部の都道府県に所在する適用事業所に使用される被保険者及び当該都道府県の区域内に住所又は居所を有する任意継続被保険者をいう。

 

 

②【H23年出題】

 全国健康保険協会が都道府県単位保険料率を変更しようとするときは、あらかじめ、運営委員会が当該変更に係る都道府県に所在する支部の支部長の意見を聴いたうえで、理事長に対しその変更について意見の申出を行う。

 

 

③【R1年出題】

 全国健康保険協会は政府から独立した保険者であることから、厚生労働大臣は、事業の健全な運営に支障があると認める場合には、全国健康保険協会に対し、都道府県単位保険料率の変更の認可を申請すべきことを命ずることができるが、厚生労働大臣がその保険料率を変更することは一切できない。

 

 

 

 

 

【解答】

①【H26年出題】※改正による修正あり  〇

 協会が管掌する健康保険の一般保険料率(都道府県単位保険料率)は、1,000分の30から1,000分の130までの範囲で、都道府県ごとに設定されます。

 

②【H23年出題】 ×

 全国健康保険協会が都道府県単位保険料率を変更しようとするときは、あらかじめ、「×運営委員会 → 〇理事長」が当該変更に係る都道府県に所在する支部の支部長の意見を聴いたうえで、「×理事長に対しその変更について意見の申出を行う →〇運営委員会の議を経なければならない」となります。

 

③【R1年出題】 ×

 「厚生労働大臣がその保険料率を変更することは一切できない。」が誤りです。

法第160条第10項と11項で以下のように定められています。

10項 厚生労働大臣は、都道府県単位保険料率が、当該都道府県における健康保険事業の収支の均衡を図る上で不適当であり、協会が管掌する健康保険の事業の健全な運営に支障があると認めるときは、協会に対し、相当の期間を定めて、当該都道府県単位保険料率の変更の認可を申請すべきことを命ずることができる

 

11条 厚生労働大臣は、協会が10項の期間内に同項の申請をしないときは、社会保障審議会の議を経て、当該都道府県単位保険料率を変更することができる

 

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社労士受験のあれこれ

 令和4年の問題を復習しましょう(健康保険法)

R5-115

R4.12.20 R4択一式より 使用されるに至った日から自宅待機とされた場合

 入社することになったものの、入社日から自宅待機となった場合、健康保険の被保険者の資格はどのように扱われるのでしょうか?

 

資格取得日について条文を読んでみましょう。

35条 (資格取得の時期)

 被保険者(任意継続被保険者を除く。)は、適用事業所に使用されるに至った日若しくはその使用される事業所が適用事業所となった日又は適用除外に該当しなくなった日から、被保険者の資格を取得する。

 「適用事業所に使用されるに至った日」、「事業所が適用事業所となった日」、「適用除外に該当しなくなった日」に被保険者の資格を取得します。

 適用事業所に入社した場合は、その日に健康保険の被保険者の資格を取得します。

 

 

では、令和4年の問題をどうぞ!

【問2-B

 適用事業所に新たに使用されることになったが、使用されるに至った日から自宅待機とされた場合は、雇用契約が成立しており、かつ、休業手当が支払われるときには、その休業手当の支払いの対象となった日の初日に被保険者の資格を取得する。また、当該資格取得時における標準報酬月額の決定については、現に支払われる休業手当等に基づき決定し、その後、自宅待機が解消したときは、標準報酬月額の随時改定の対象とする。

 

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

【問2-B】 〇

 当初から自宅待機でも健康保険の被保険者の資格は取得します。

・休業手当は報酬ですので、休業手当の支払いの対象となった日の初日に資格を取得します。

・資格取得時の標準報酬月額は、現に支払われる休業手当等に基づき決定されます。

・休業手当で標準報酬月額が決定した後に、自宅待機が解消したときは、標準報酬月額の随時改定の対象となります。

(S50.3.29保険発第25号・庁保険発第8)

 

 

過去問をどうぞ!

R3年出題 】

 一時帰休に伴い、就労していたならば受けられるであろう報酬よりも低額な休業手当が支払われることとなり、その状態が継続して3か月を超える場合には、固定的賃金の変動とみなされ、標準報酬月額の随時改定の対象となる。

 

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

R3年出題 】 〇

★一時帰休に伴って低額な休業手当等が支払われることになった場合

→ 固定的賃金の変動とみなして、随時改定の対象となります。※ただし、報酬のうち固定的賃金が減額され支給される場合で、かつ、その状態が継続して3か月を超える場合に限ります。

★休業手当等をもって標準報酬の決定又は改定を行った後に一時帰休の状況が解消し、通常の報酬が支払われるようになったとき

→ 随時改定の対象となります。

(S50.3.29保険発第25号・庁保険発第8)

 

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社労士受験のあれこれ

 令和4年の問題を復習しましょう(健康保険法)

R5-114

R4.12.19 R4択一式より 健康保険組合の設立要件

 健康保険組合の設立には、任意設立と強制設立の2種類ありますが、本日は任意設立を見ていきます。

条文を読んでみましょう。

11

1 一又は二以上の適用事業所について常時700人以上の被保険者を使用する事業主は、当該一又は二以上の適用事業所について、健康保険組合を設立することができる。

2 適用事業所の事業主は、共同して健康保険組合を設立することができる。この場合において、被保険者の数は、合算して常時3000人以上でなければならない。

 

12

1 適用事業所の事業主は、健康保険組合を設立しようとするときは、健康保険組合を設立しようとする適用事業所に使用される被保険者の2分の1以上の同意を得て、規約を作り、厚生労働大臣の認可を受けなければならない。

2 二以上の適用事業所について健康保険組合を設立しようとする場合においては、同意は、各適用事業所について得なければならない。

 健康保険組合は、1社単独で設立する単一組合と、2社以上が共同で設立する総合組合があります。人数要件があり、単独で設立する場合は常時700人以上、共同で設立する場合は常時3000人以上の被保険者が必要です。

 

では、令和4年の問題をどうぞ!

【問5-B

 適用事業所の事業主は、健康保険組合を設立しようとするときは、健康保険組合を設立しようとする適用事業所に使用される被保険者の2分の1以上の同意を得て、規約を作り、厚生労働大臣の認可を受けなければならない。また、2以上の適用事業所について健康保険組合を設立しようとする場合においては、被保険者の同意は、各適用事業所について得なければならない。

 

 

 

 

 

 

【解答】

【問5-B】  〇

 健康保険組合を設立するときは、「被保険者の2分の1以上の同意」が必要です。また、規約を作り、厚生労働大臣の認可を受けなければなりません。

 2以上の適用事業所で健康保険組合を設立する場合、それぞれの適用事業所ごとに被保険者の2分の1以上の同意を得なければなりません。

 なお、健康保険組合は、「設立の認可を受けた時に成立」します。(法第15条)

 

 

過去問をどうぞ!

①【H27年出題】

 健康保険組合の設立の認可に係る厚生労働大臣の権限は、地方厚生局長又は地方厚生支局長に委任されている。

 

 

②【R3年出題】

 健康保険組合は、適用事業所の事業主、その適用事業所に使用される被保険者及び特例退職被保険者をもって組織する。

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

①【H27年出題】 ×

 第205条で、「健康保険法に規定する厚生労働大臣の権限は、厚生労働省令で定めるところにより、地方厚生局長に委任することができる。地方厚生局長に委任された権限は、厚生労働省令で定めるところにより、地方厚生支局長に委任することができる。」と規定されています。しかし、健康保険組合の設立の認可に係る厚生労働大臣の権限は、地方厚生局長又は地方厚生支局長には委任されていません

 ちなみに、健康保険組合の設立の認可の申請は、設立しようとする健康保険組合の主たる事務所を設置しようとする地を管轄する地方厚生局長又は地方厚生支局長を経由して行います。(則第3条第2項)

 

 

②【R3年出題】 ×

 第8条で、「健康保険組合は、適用事業所の事業主、その適用事業所に使用される被保険者及び任意継続被保険者をもって組織する。」と規定されています。特例退職被保険者ではなく、任意継続被保険者です。

 ちなみに、「日雇特例被保険者」は入りませんので注意してください。日雇特例被保険者の保険者は全国健康保険協会のみだからです。

 

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https://youtu.be/aUkVX7I4wNE

社労士受験のあれこれ

 令和4年の問題を復習しましょう(徴収法)

R5-113

R4.12.18 R4択一式より 概算保険料の追加徴収

 保険年度の中途から保険料率の引き上げを実施した場合、政府は、引き上げによって増加した労働保険料を追加徴収します。

 

条文を読んでみましょう。

17条 (概算保険料の追加徴収)

 政府は、一般保険料率、第一種特別加入保険料率、第二種特別加入保険料率又は第三種特別加入保険料率引上げを行ったときは、労働保険料を追加徴収する

 

則第26条 

所轄都道府県労働局歳入徴収官は、労働保険料を追加徴収しようとする場合には、通知を発する日から起算して30を経過した日をその納期限と定め、事業主に、次に掲げる事項を通知しなければならない。

1 一般保険料率、第一種特別加入保険料率、第二種特別加入保険料率又は第三種特別加入保険料率の引上げによる労働保険料の増加額及びその算定の基礎となる事項

2 納期限

 

 増加概算保険料は、一定の基準以上の増加があった場合に適用されますが、追加徴収は額の多少を問わず徴収されるのがポイントです。

 

 

令和4年の問題をどうぞ!

【問9-E】(雇用)

 事業主は、政府が保険年度の中途に一般保険料率、第一種特別加入保険料率、第二種特別加入保険料率、第三種特別加入保険料率の引上げを行ったことにより、概算保険料の増加額を納付するに至ったとき、所轄都道府県労働局歳入徴収官が追加徴収すべき概算保険料の増加額等を通知した納付書によって納付することとなり、追加徴収される概算保険料に係る申告書を提出する必要はない。

 

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

【問9-E】(雇用) 〇

ポイントは以下の2点です。

・納入告知書ではなく、「納付書」で納付することになります。

・所轄都道府県労働局歳入徴収官が追加徴収する概算保険料の増加額を通知します。事業主は、申告書を提出する必要はありません。

(則第38条第4項、5項)

 

 

過去問をどうぞ!

①【H30年出題】(労災)

 政府が、保険年度の中途に、一般保険料率、第1種特別加入保険料率、第2種特別加入保険料率又は第3種特別加入保険料率の引上げを行ったときは、増加した保険料の額の多少にかかわらず、法律上、当該保険料の額について追加徴収が行われることとなっている。

 

 

②【H30年出題】(労災)

 追加徴収される概算保険料については、所轄都道府県労働局歳入徴収官が当該概算保険料の額の通知を行うが、その納付は納付書により行われる。

 

 

③【H22年出題】(労災)

 政府が、保険年度の中途に、第1種特別加入保険料率、第2種特別加入保険料率又は第3種特別加入保険料率の引上げを行った場合、所轄都道府県労働局歳入徴収官は、事業主に対して、保険料率の引上げによる労働保険料の増加額等を通知して、追加徴収を行うこととなるが、当該事業主は当該通知を発せられた日から起算して50日以内に増加額を納付しなければならない。

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

①【H30年出題】(労災) 〇

 追加徴収のポイントは、「増加した保険料の額の多少にかかわらず」行われることです。

 

 

②【H30年出題】(労災) 〇

 追加徴収される概算保険料は、納入告知書ではなく、「納付書」により行われます。

 

 

③【H22年出題】(労災) ×

 納期限は、「通知を発する日から起算して30日を経過した日」までです。

 

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https://youtu.be/gA4de6izk78

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 令和4年の問題を復習しましょう(徴収法)

R5-112

R4.12.17 R4択一式より 増加概算保険料の納期限

増加概算保険料の納付要件を確認しましょう。

 

①事業規模の拡大等により賃金総額の見込額が増加した場合

要件 → 増加後の見込額が増加前の見込額の100分の200を超え、かつ、増加後の見込額に基づく概算保険料の額と既に納付した概算保険料の額との差額が13万円以上

(法第16条、則第25条)

 

②「労災保険に係る保険関係のみ」が成立している事業又は「雇用保険に係る保険関係のみ」が成立している事業が「労災保険及び雇用保険に係る保険関係」が成立している事業に該当するに至ったため一般保険料率が変更した場合

要件 → 変更後の一般保険料率に基づく概算保険料の額が既に納付した概算保険料の額の100分の200を超え、かつ、その差額が13万円以上

(法附則第5条、則附則第4条)

 

 

では、令和4年の問題をどうぞ!

【問9-B】(雇用)

 事業主は、労災保険に係る保険関係のみが成立している事業について、保険年度又は事業期間の中途に、労災保険及び雇用保険に係る保険関係が成立している事業に該当するに至ったため、当該事業に係る一般保険料率が変更した場合、労働保険徴収法施行規則に定める要件に該当するときは、一般保険料率が変更された日の翌日から起算して30日以内に、変更後の一般保険料率に基づく労働保険料の額と既に納付した労働保険料の額との差額を納付しなければならない。

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

【問9-B】(雇用) 〇

 労災保険のみが成立している事業の一般保険料率は労災保険率のみですが、労災保険と雇用保険に係る保険関係が成立している事業に該当するに至った場合は、一般保険料率は「労災保険率+雇用保険率」に上がります。

 その際、変更後の一般保険料率に基づく概算保険料の額が既に納付した概算保険料の額の100分の200を超え、かつ、その差額が13万円以上になった場合は、差額を納付しなければなりません。

 納期限は、「一般保険料率が変更された日から30日以内」ですが、翌日起算ですので、「一般保険料率が変更された日の翌日から起算して30日以内」となります。

(法附則第5条)

 

 

過去問をどうぞ!

 

①【H23年出題】(労災)

 継続事業の事業主は、労働者数の増加等により、概算保険料の算定に用いる賃金総額の見込額が、既に納付した概算保険料の算定基礎とした賃金総額の見込額に比べて増加することとなり、増加概算保険料の納付の要件に該当するに至った場合は、当該賃金総額の増加が見込まれた日から30日以内に増加概算保険料の申告・納付を行わなければならないが、有期事業の事業主の場合であっても、申告・納付の期限は同じである。

 

 

②【H23年出題】(労災)

 労災保険に係る保険関係のみ成立していた事業の事業主は、労災保険及び雇用保険の両保険に係る保険関係が成立する事業に該当するに至ったため、一般保険料に係る保険料率が変更した場合において、当該変更後の保険料率に基づいて算定した概算保険料の額が、既に納付した概算保険料の額の100分の200を超え、かつ、その差額が13万円以上であるときは、増加概算保険料を申告・納付しなければならない。

 

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

①【H23年出題】(労災) 〇

 継続事業も有期事業も、増加概算保険料の納期限は、当該賃金総額の「増加が見込まれた日」から30日以内です。「実際に支払った賃金総額が既に納付した賃金総額の見込額の2倍を超えるに至った日」ではなく、「増加が見込まれた日」からであることがポイントです。なお、起算日は、翌日起算です。

(法第16条)

 

 

②【H23年出題】(労災) 〇

 納期限は、一般保険料率が変更された日から30日以内です。

 

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社労士受験のあれこれ

 令和4年の問題を復習しましょう(雇用保険法)

R5-111

R4.12.16 R4択一式より 高年齢雇用継続基本給付金の支給要件

 高年齢雇用継続基本給付金の支給要件として、「算定基礎期間に相当する期間が5年以上」という要件があります。

5年以上の算定のルールを確認しましょう。

 高年齢雇用継続基本給付金の対象者は、60歳以上65歳未満の被保険者(短期雇用特例被保険者及び日雇労働被保険者を除く。)で、被保険者であった期間が通算して5年以上であるものです。

 

では、令和4年の問題をどうぞ!

【問5-A

60歳に達した被保険者(短期雇用特例被保険者及び日雇労働被保険者を除く。)であって、57歳から59歳まで連続して20か月基本手当等を受けずに被保険者でなかったものが、当該期間を含まない過去の被保険者期間が通算して5年以上であるときは、他の要件を満たす限り、60歳に達した日の属する月から高年齢雇用継続基本給付金が支給される。

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

【問5-A】 ×

 高年齢雇用継続基本給付金の被保険者であった期間は、基本手当の被保険者であった期間の取扱いと同じです。

 例えば、A社で被保険者の資格を喪失した後、B社で被保険者資格を取得した場合、A社とB社の間が1年以内で基本手当等を受けていない場合は、被保険者であった期間は通算されます。

 問題文の場合は、57歳から59歳まで被保険者でなかった期間が1年を超えていますので、その間基本手当等を受けていなかったとしても前後の被保険者であった期間は通算されません。

 そのため、60歳に達した日の属する月から高年齢雇用継続基本給付金は支給されません。

(行政手引59011

 

 

では、過去問をどうぞ!

R1年出題】

 60歳に達した日に算定基礎期間に相当する期間が5年に満たない者が、その後継続雇用され算定基礎期間に相当する期間が5年に達した場合、他の要件を満たす限り算定基礎期間に相当する期間が5年に達する日の属する月から65歳に達する日の属する月まで高年齢雇用継続基本給付金が支給される。

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

R1年出題】 〇

 60歳に達した日に算定基礎期間に相当する期間が5年に満たない場合は高年齢雇用継続基本給付金の受給資格はありません。

 しかし、その後5年に達した場合は、受給資格ができ、5年に達する日の属する月から高年齢雇用継続基本給付金が支給されます。「60歳に達した日の属する月」に遡っては支給されませんので、注意しましょう。

 また、高年齢雇用継続基本給付金は、最長で65歳に達する日の属する月までとなります。

(行政手引59011

 

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 令和4年の問題を復習しましょう(雇用保険法)

R5-110

R4.12.15 R4択一式より 雇用保険被保険者転勤届

 労働者が1人でも雇用される事業は、原則として雇用保険の適用事業となります。

 「事業」とは、企業全体ではなく、本店、支店、事務所の単位をいいます。

 また、雇用保険法施行規則第3条では、届出等の事務は、事業所ごとに処理すること、となっています。

 今日は雇用保険被保険者転勤届を見てみましょう。

 条文を読んでみましょう。

則第13条 (被保険者の転勤の届出)

 事業主は、その雇用する被保険者を当該事業主の一の事業所から他の事業所に転勤させたときは、当該事実のあった日の翌日から起算して10日以内に雇用保険被保険者転勤届を転勤後の事業所の所在地を管轄する公共職業安定所の長に提出しなければならない。 

★転勤届は、転勤後の事業所の所在地を管轄する公共職業安定所の長に提出します。

 

では、令和4年の問題をどうぞ!

【問3-A

 事業主は、その雇用する被保険者を当該事業主の1の事業所から他の事業所に転勤させた場合、両事業所が同じ公共職業安定所の管轄内にあっても、当該事実のあった日の翌日から起算して10日以内に雇用保険被保険者転勤届を提出しなければならない。

 

 

 

 

 

 

【解答】

【問3-A】 〇

 転勤は、被保険者の勤務する場所が同一の事業主の一の事業所から他の事業所に変更されるに至ったことをいいます。

 転勤の場合は、両事業所が同じ公共職業安定所の管轄内でも、雇用保険被保険者転勤届を提出しなければなりません。

(行政手引21752

 

 

過去問をどうぞ!

①【H24年出題】

 事業主は、その雇用する被保険者を当該事業主の一の事業所から他の事業所に転勤させたときは、原則として、当該事実のあった日の翌日から起算して10日以内に、雇用保険被保険者転勤届(様式第10号)に必要に応じ所定の書類を添えて、転勤後の事業所の所在地を管轄する公共職業安定所の長に提出しなければならないが、両事業所が同じ公共職業安定所の管轄内にあるときには、当該届出は不要である。

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

①【H24年出題】 ×

 両事業所が同じ公共職業安定所の管轄内にあっても、雇用保険被保険者転勤届の提出が必要です。

 

こちらもどうぞ!

②【H28年出題】

 事業主は、その雇用する被保険者(日雇労働被保険者を除く。)の個人番号(番号法第2条第5項に規定する個人番号をいう。)が変更されたときは、速やかに、個人番号変更届をその事業所の所在地を管轄する公共職業安定所の長に提出しなければならない。

 

 

 

 

 

【解答】

②【H28年出題】 〇

 「雇用保険被保険者資格取得届」、「雇用保険被保険者資格喪失届」、「高年齢雇用継続給付受給資格確認票・(初回)高年齢雇用継続給付支給申請書」、「育児休業給付受給資格確認票・(初回)育児休業給付金支給申請書」、「介護休業給付支給申請書」には、マイナンバーの記載が必要です。

 被保険者(日雇労働被保険者を除く。)のマイナンバーが変更されたときは、事業主は、速やかに、個人番号変更届を提出しなければなりません。

(則第14条)

 

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 令和4年の問題を復習しましょう(労働基準法)

R5-109

R4.12.14 R4択一式より 割増賃金をあらかじめ基本給等に含める方法で支払う場合

 今日は、判例からの問題です。

 

さっそく、令和4年の問題をどうぞ!

【問7-C

 医療法人と医師との間の雇用契約において労働基準法第37条に定める時間外労働等に対する割増賃金を年俸に含める旨の合意がされていた場合、「本件合意は、上告人の医師としての業務の特質に照らして合理性があり、上告人が労務の提供について自らの裁量で律することができたことや上告人の給与額が相当高額であったこと等からも、労働者としての保護に欠けるおそれはないから、上告人の当該年俸のうち時間外労働等に対する割増賃金に当たる部分が明らかにされておらず、通常の労働時間の賃金に当たる部分と割増賃金に当たる部分とを判別することができないからといって不都合はなく、当該年俸の支払により、時間外労働等に対する割増賃金が支払われたということができる」とするのが、最高裁判所の判例である。

 

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

【問7-C】 ×

「平成29年7月7日付け最高裁判所第二小法廷判決」からの出題です。

 『当該年俸のうち時間外労働等に対する割増賃金に当たる部分が明らかにされておらず、通常の労働時間の賃金に当たる部分と割増賃金に当たる部分とを判別することができない』場合は、当該年俸の支払により、「時間外労働等に対する割増賃金が支払われたということはできない。」とされています。

 年俸のうち、時間外労働等の割増賃金に当たる部分が明らかにされていなかったことがポイントです。

 この判決を踏まえて、平成29年7月31日付基発073127号「時間外労働等に対する割増賃金の解釈について」が発出されています。

ポイントは以下の通りです。

・時間外労働等に対する割増賃金を基本給や諸手当にあらかじめ含める方法で支払う場合には、通常の労働時間の賃金に当たる部分と割増賃金に当たる部分とを判別することができることが必要であること。

・このとき、割増賃金に当たる部分の金額が労働基準法第37条等に定められた方法により算定した割増賃金の額を下回るときは、その差額を支払わなければならないこと。

 

 

 

では、過去問をどうぞ!

H22年出題】

 タクシー料金の月間水揚高に一定の歩合を乗じて賃金を算定・支給する完全歩合給制においては、時間外労働及び深夜労働を行った場合に歩合額の増額がなく、通常の労働時間の賃金に当たる部分と時間外及び深夜の割増賃金に当たる部分とを判別することができないものであったとしても、歩合給の支給によって労働基準法第37条に規定する時間外及び深夜の割増賃金が支払われたと解釈することができるとするのが最高裁判所の判例である。

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

H22年出題】 ×

 時間外労働及び深夜労働を行った場合に歩合額の増額がなく、通常の労働時間の賃金に当たる部分と時間外及び深夜の割増賃金に当たる部分とを判別することができない場合、最高裁判所の判例では、「この歩合給の支給によって、時間外及び深夜の割増賃金が支払われたとすることは困難なものというべきもの」とされています。

(高知県観光事件)

 

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 令和4年の問題を復習しましょう(労働基準法)

R5-108

R4.12.13 R4択一式より 契約解除の日から14日以内の起算日

 「契約解除の日から14日以内」は、当日起算でしょうか?翌日起算でしょうか?

 

では、条文を読んでみましょう。

第15条 (労働条件の明示)

① 使用者は、労働契約の締結に際し、労働者に対して賃金、労働時間その他の労働条件を明示しなければならない。この場合において、賃金及び労働時間に関する事項その他の厚生労働省令で定める事項については、厚生労働省令で定める方法により明示しなければならない。

② 明示された労働条件が事実と相違する場合においては、労働者は、即時に労働契約を解除することができる

③ ②の場合、就業のために住居を変更した労働者が、契約解除の日から14日以内に帰郷する場合においては、使用者は、必要な旅費を負担しなければならない。 

 

 労働契約締結の際に、使用者は、労働条件を明示しなければなりません。

 明示された労働条件が、実際の条件と異なる場合は、労働者は即時に労働契約を解除できます。その場合、労働者が契約解除の日から14日以内に帰郷する場合は、使用者は必要な旅費を負担しなければなりません。

 

では、令和4年の問題をどうぞ!

【問5-B

 労働基準法第15条第3項にいう「契約解除の日から14日以内」であるとは、解除当日から数えて14日をいい、例えば、91日に労働契約を解除した場合は、91日から914日までをいう。

 

 

 

 

 

 

【解答】

【問5-B】 ×

「解除当日から数える」の部分が誤りです。「契約解除の日から14日以内」は、民法の期間計算の原則によって初日は算入しません。

 91日に労働契約を解除した場合は、翌日の92日から数えて14日以内ですので、915日までとなります。

 

 

過去問をどうぞ!

 

①【H23年出題】

 労働基準法第15条第1項の規定によって明示された労働条件が事実と相違する場合、労働者は、即時に労働契約を解除することができる。

 

 

②【H28年出題】

 労働契約の締結に際し明示された労働条件が事実と相違しているため、労働者が労働契約を解除した場合、当該解除により労働契約の効力は遡及的に消滅し、契約が締結されなかったのと同一の法律効果が生じる。

 

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

①【H23年出題】 〇

 「即時に」がポイントです。例えば、2週間前に申し出るなどのような制限はありません。

 

 

②【H28年出題】 ×

 「当該解除により労働契約の効力は遡及的に消滅し、契約が締結されなかったのと同一の法律効果が生じる。」の部分が誤りです。第15条の「解除」は、過去に遡って、契約がなかったものと扱われるのではなく、労働契約関係を「将来に向かって」消滅させることをいいます。

 

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 令和4年の問題を復習しましょう(労働基準法)

R5-107

R4.12.12 R4択一式より 労働契約の契約期間の上限

 労働契約には、「期間の定めのある」契約と、「期間の定めのない」契約があります。 

 労働契約に契約期間を定める場合、最長は原則として3年です。長期労働契約はその間、労働者を拘束してしまうからです。

 「期間の定めのない労働契約」については、いつでも労働者から契約解除ができますので、労働基準法上の制限はありません。

 

 では、条文を読んでみましょう。

第14条 (契約期間等)

 労働契約は、期間の定めのないものを除き一定の事業の完了に必要な期間を定めるもののほかは、3年(次の各号のいずれかに該当する労働契約にあっては、5年)を超える期間について締結してはならない。

① 専門的な知識、技術又は経験(以下「専門的知識等」という。)であって高度のものとして厚生労働大臣が定める基準に該当する専門的知識等を有する労働者(当該高度の専門的知識等を必要とする業務に就く者に限る)との間に締結される労働契約

② 60歳以上の労働者との間に締結される労働契約(①に掲げる労働契約を除く。)

 

 労働契約に契約期間を定める場合の上限は原則として3年です。

例外も確認しましょう。

<例外1> 

一定の事業の完了に必要な期間を定める契約 → 3年を超える期間を定めることができます。例えば工事の完了に4年かかるような場合です。

<例外2>

専門的知識等で高度のものとして厚生労働大臣が定める基準に該当する専門的知識等を有する労働者との契約 → 上限は5年となります。

※高度の専門的知識等を必要とする業務に就く者に限られます。

<例外3>

60歳以上の労働者との間の契約 → 上限は5年となります。

 

では、令和4年の問題をどうぞ!

【問5-A

 社会保険労務士の国家資格を有する労働者について、労働基準法第14条に基づき契約期間の上限を5年とする労働契約を締結するためには、社会保険労務士の資格を有していることだけでは足りず、社会保険労務士の名称を用いて社会保険労務士の資格に係る業務を行うことが労働契約上認められていること等が必要である。

 

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

【問5-A】 〇

 「専門的な知識、技術又は経験であって高度のものとして厚生労働大臣が定める基準に該当する専門的知識等」は、告示で限定列挙されていて、「社会保険労務士」はその一つです。

 契約期間の上限を5年とするには、社会保険労務士の資格を有していることだけでは足りません。社会保険労務士の名称を用いて社会保険労務士の資格に係る業務を行うことが労働契約上認められていること等が必要です。

H15.10.22基発第1022001号)

 

 

過去問をどうぞ!

①【H28年出題】

 使用者は、労働者が高度の専門的知識等を有していても、当該労働者が高度の専門的知識等を必要とする業務に就いていない場合は、契約期間を5年とする労働契約を締結してはならない。

 

 

②【H27年出題】

 契約期間の制限を定める労働基準法第14条の例外とされる「一定の事業の完了に必要な期間を定めるもの」とは、その事業が有期的事業であることが客観的に明らかな場合であり、その事業の終期までの期間を定める契約であることが必要である。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

①【H28年出題】 〇

 高度の専門的知識等を有しているだけでは、契約期間を5年とする労働契約は締結できません。高度の専門的知識等を必要とする業務に就いていることが条件です。高度の専門的知識等を必要とする業務に就いていない場合は、上限は原則の3年です。

 

 

②【H27年出題】 〇

 「一定の事業の完了に必要な期間を定めるもの」とは、その事業が有期的事業であることが客観的に明らかな場合で、その事業の終期までの期間を定める契約であることが必要です。例えば、6年で完了する工事現場では、労働者を6年間の契約で雇入れることができます。

 

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 令和4年の問題を復習しましょう(介護保険法)

R5-106

R4.12.11 R4択一式より 住所地特例の適用(介護保険)

 介護保険法の被保険者には、第1号被保険者と第2号被保険者の2種類があります。

 条文を読んでみましょう。

第9条 

 次の各号のいずれかに該当する者は、市町村又は特別区(以下単に「市町村」という。)が行う介護保険の被保険者とする

1 市町村の区域内に住所を有する65歳以上の者(以下「第1号被保険者」という。)

2 市町村の区域内に住所を有する40歳以上65歳未満の医療保険加入者(以下「第2号被保険者」という。)

 

介護保険の保険者は「市町村及び特別区」です。第1号被保険者も第2号被保険者も、住所地の市町村の介護保険の被保険者となるのが原則です。

 しかし、介護保険法には「住所地特例」があります。住所地特例とは、一定の施設に入所し住民票を移しても、引き続き、移す前の市町村の被保険者となる仕組みです。

 

 

では、令和4年の問題をどうぞ!

【問10-E

 介護保険法における特定施設は、有料老人ホームその他厚生労働省令で定める施設であって、地域密着型特定施設ではないものをいい、介護保険の被保険者が自身の居宅からこれら特定施設に入居することとなり、当該特定施設の所在する場所に住民票を移した場合は、住所地特例により、当該特定施設に入居する前に住所を有していた自身の居宅が所在する市町村が引き続き保険者となる。

 

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

【問10-E】 〇

 問題文の場合は、住所地特例によって、特定施設に入居する前に住所を有していた自身の居宅が所在する市町村が引き続き保険者となります。

 住所地特例対象施設は、「介護保険施設」、「特定施設」、「老人福祉法に規定する養護老人ホーム」です。

(法第13条)

用語の定義も確認しましょう。

・「介護保険施設」は、指定介護老人福祉施設、介護老人保健施設及び介護医療院をいいます。

(法第8条第25項)

・「特定施設」は、有料老人ホームその他厚生労働省令で定める施設であって、地域密着型特定施設ではないものをいいます。

(法第8条第11項)

 

 

では、過去問をどうぞ!

R1年出題】

AA市に住所を有していた介護保険の第2号被保険者(健康保険の被扶養者)が、BB市の介護保険法に規定する介護保険施設に入所することとなり住民票を異動させた。この場合、住所地特例の適用を受けることはなく、住民票の異動により介護保険の保険者はBB市となる。

 

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

R1年出題】 ×

 介護保険法に規定する介護保険施設は、住所地特例対象施設です。

 問題文の場合は、住所地特例の適用を受けますので、介護保険の保険者はAA市のままです。

(法第13条)

 

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 令和4年の問題を復習しましょう(障害者の雇用の促進等に関する法律)

R5-105

R4.12.10 R4択一式より 障害者に対する差別の禁止

 まず、条文を読んでみましょう。

34条 (障害者に対する差別の禁止)

 事業主は、労働者の募集及び採用について、障害者に対して、障害者でない者と均等な機会を与えなければならない

 

35条 

 事業主は、賃金の決定、教育訓練の実施、福利厚生施設の利用その他の待遇について、労働者が障害者であることを理由として、障害者でない者と不当な差別的取扱いをしてはならない

 

36条第1項 (障害者に対する差別の禁止に関する指針)

 厚生労働大臣は、前2条の規定に定める事項に関し、事業主が適切に対処するために必要な指針(「差別の禁止に関する指針」という。)を定めるものとする。

 

★「差別の禁止に関する指針」のポイントを確認しましょう★

基本的な考え方は以下の通りです。

全ての事業主が対象です

・禁止される差別は、「障害者であることを理由とする差別」です

→ ここでいう差別は、直接差別のことです。車いす、補助犬その他の支援器具等の利用、介助者の付添い等の社会的不利を補う手段の利用等を理由とする不当な不利益取扱いを含みます。

・事業主や同じ職場で働く者が障害の特性に関する正しい知識の取得や理解を深めることが重要です

 

では、令和4年の問題をどうぞ!

【問4-C

 積極的差別是正措置として、障害者でない者と比較して障害者を有利に取り扱うことは、障害者であることを理由とする差別に該当せず、障害者の雇用の促進等に関する法律に違反しない。

 

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

【問4-C】 〇

 「差別の禁止に関する指針」では、募集・採用、賃金、配置、昇進、降格、教育訓練などの各項目で、障害者であることを理由に障害者を排除すること、障害者に対してのみ不利な条件とすること等が、差別に該当するとして整理されています。

 また、次の3つの措置を講ずることは、障害者であることを理由にする差別に該当しないとされています。

・ 積極的差別是正措置として、障害者でない者と比較して障害者を有利に取り扱うこと。

・  合理的配慮を提供し、労働能力等を適正に評価した結果として障害者でない者と異なる取扱いをすること。

・ 合理的配慮に係る措置を講ずること(その結果として、障害者でない者と異なる取扱いとなること)。

 

参照:障害者差別禁止指針(平成27年厚生労働省告示第116号)

 

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https://youtu.be/GDkl5dt9n6Y

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 令和4年の問題を復習しましょう(厚生年金保険法)

R5-104

R4.12.9 R4択一式より 加給年金額の支給停止

 厚生年金保険の被保険者期間が原則として20年以上ある人に、生計維持関係のある配偶者や子がいる場合は、老齢厚生年金に加給年金額が加算されます。

 ただし、その加給年金額は、支給停止されることもあります。

 

条文を読んでみましょう。

46条第6

 加給年金額が加算された老齢厚生年金については、加算が行われている配偶者が、老齢厚生年金(その年金額の計算の基礎となる被保険者期間の月数が240以上であるものに限る。)障害厚生年金、国民年金法による障害基礎年金その他の年金たる給付のうち、老齢若しくは退職又は障害を支給事由とする給付であって政令で定めるものの支給を受けることができるときは、その間、当該配偶者について加算する額に相当する部分の支給を停止する。 

 今日は、「老齢厚生年金(その年金額の計算の基礎となる被保険者期間の月数が240以上であるものに限る。)」の部分を見ていきます。

 加給年金額の加算対象の配偶者が、被保険者期間の月数が240以上で計算される老齢厚生年金の支給を受けることができる場合は、加給年金額は支給停止されます。

※原則は240月(20年)以上が対象ですが、中高齢の期間短縮特例に該当する場合は、1519年となります。

 

 

では、令和4年の問題をどうぞ!

【問9-E

 加給年金額が加算されている老齢厚生年金の受給者である夫について、その加算の対象となっている妻である配偶者が、老齢厚生年金の計算の基礎となる被保険者期間が240月以上となり、退職し再就職はせずに、老齢厚生年金の支給を受けることができるようになった場合、老齢厚生年金の受給者である夫に加算されていた加給年金額は支給停止となる。

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

【問9-E】 〇

 加給年金額の加算の対象となっている妻が、厚生年金保険の被保険者期間が240月以上の老齢厚生年金の支給を受けることができるようになった場合は、夫の老齢厚生年金に加算されていた加給年金額は支給停止となります。

 

★令和44月の改正点を確認しましょう。

<改正前>

配偶者の240月以上の老齢厚生年金が在職老齢年金の仕組みで全額支給停止されている場合 → 本人の老齢厚生年金に加算される加給年金額は支給されることになっていました。

<改正後>

配偶者の240月以上の老齢厚生年金が在職老齢年金の仕組みで全額支給停止されている場合 → 本人の老齢厚生年金に加算される加給年金額は支給停止されることになりました。(施行令第3条の7)

 

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https://youtu.be/edgtY_F7nvw

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 令和4年の問題を復習しましょう(厚生年金保険法)

R5-103

R4.12.8 R4択一式より 厚生年金保険の未支給保険給付

 年金の受給権者が死亡した場合、必ず、未支給年金が発生します。

 年金は権利が消滅した月まで支払われますので、例えば、1220日に死亡した場合、年金は12月分まで支払われます。

 年金は2か月分ずつ後払いされます。10月分と11月分が12月に支給されていますが、12月分は未支給となります。

 まず、未支給保険給付の条文を読んでみましょう。

37条 (未支給の保険給付)

① 保険給付の受給権者が死亡した場合において、その死亡した者に支給すべき保険給付でまだその者に支給しなかったものがあるときは、その者の配偶者、子、父母、孫、祖父母、兄弟姉妹又はこれらの者以外の3親等内の親族であって、その者の死亡の当時その者と生計を同じくしていたものは、自己の名で、その未支給の保険給付の支給を請求することができる。

③ 死亡した受給権者が死亡前にその保険給付を請求していなかったときは、①に規定する者は、自己の名で、その保険給付を請求することができる。

④ 未支給の保険給付を受けるべき者の順位は、政令で定める。

⑤ 未支給の保険給付を受けるべき同順位者が2人以上あるときは、その1人のした請求は、全員のためその全額につきしたものとみなし、その1人に対してした支給は、全員に対してしたものとみなす。

★ 未支給保険給付(=「保険給付」ですので、年金のみならず一時金も含まれます)が発生するのは、以下の場合です。

・ 保険給付の受給権者が死亡した場合で、その死亡した者に支給すべき保険給付でまだその者に支給しなかったものがあるとき

・ 死亡した受給権者が死亡前にその保険給付を請求していなかったとき

★ 未支給の保険給付を請求することができるのは、以下の遺族です。

その者の死亡の当時その者と生計を同じくしていた死亡した受給権者の配偶者、子、父母、孫、祖父母、兄弟姉妹又はこれらの者以外の3親等内の親族

 

では、令和4年の問題をどうぞ!

【問10-E

 保険給付の受給権者が死亡し、その死亡した者に支給すべき保険給付でまだその者に支給しなかったものがあるときにおいて、未支給の保険給付を受けるべき同順位者が2人以上あるときは、その1人のした請求は、全員のためその全額につきしたものとみなし、その1人に対してした支給は、全員に対してしたものとみなされる。

 

 

 

 

 

 

【解答】

【問10-E】 〇

 未支給の保険給付を受けることができる順位は、①配偶者、②子、③父母、④孫、⑤祖父母、⑥兄弟姉妹、⑦①から⑥以外の3親等内の親族です。

 同順位者が2人以上あるときは、そのうち1人が代表して請求することになります。その1人がした請求は、全員のためその全額につきしたものとなり、その1人に対してした支給は、全員に対してしたものとなります。

 

 

過去問をどうぞ!

①【H30年出題】

 保険給付の受給権者が死亡した場合において、その死亡した者に支給すべき保険給付でまだその者に支給しなかったものがあるときは、その者の死亡の当時その者と生計を同じくしていた者であれば、その者の配偶者、子、父母、孫、祖父母、兄弟姉妹又はこれらの者以外の3親等内の親族は、自己の名で、その未支給の保険給付の支給を請求することができる。

 

 

②【H23年出題】

 保険給付の受給権者の死亡に係る未支給の保険給付がある場合であって、当該未支給の保険給付を受けるべき同順位者が2人以上あるときは、当該同順位者の数で按分した額をそれぞれに支給する。

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

①【H30年出題】 〇

 未支給の保険給付は、「死亡した受給権者の名」ではなく、請求する遺族の「自己の名」で請求することがポイントです。

 

 

②【H23年出題】 ×

 同順位者が2人以上あるときは、そのうち1人が代表して請求することになり、その1人がした請求は、全員のためその全額につきしたものとみなされ、その1人に対してした支給は、全員に対してしたものとみなされますので、「同順位者の数で按分した額をそれぞれに支給する」は誤りです。

 

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https://youtu.be/IEb4MSytYeQ

社労士受験のあれこれ

 令和4年の問題を復習しましょう(厚生年金保険法)

R5-102

R4.12.7 R4択一式より 2以上の種別の被保険者であった期間を有する者の老齢厚生年金の繰下げ

 老齢厚生年金の受給権を有する者で、その受給権を取得した日から起算して1年を経過した日前に当該老齢厚生年金を請求していなかったものは、実施機関に老齢厚生年金の支給繰下げの申出をすることができます。

 

 今日は、2以上の種別の被保険者であった期間を有する者の、繰下げの申出についてみていきましょう。

では、令和4年の問題をどうぞ!

【問9-D

2つの種別の厚生年金保険の被保険者期間を有する者が、老齢厚生年金の支給繰下げの申出を行う場合、両種別の被保険者期間に基づく老齢厚生年金の繰下げについて、申出は同時に行わなければならない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

【問9-D】 〇

 第78条の28で、「2以上の種別の被保険者であった期間を有する者に係る老齢厚生年金について、一の期間に基づく老齢厚生年金についての支給繰下げの申出は、他の期間に基づく老齢厚生年金についての当該申出と同時に行わなければならない」と規定されています。

 2つの種別の厚生年金保険の被保険者期間を有する者が、老齢厚生年金の支給繰下げの申出を行う場合は、繰下げの申出は同時に行わなければなりません。

(法第78条の28

 

 

過去問をどうぞ!

①【H30年出題】

 第1号厚生年金被保険者期間と第2号厚生年金被保険者期間を有する者に係る老齢厚生年金について、支給繰下げの申出を行う場合、第1号厚生年金被保険者期間に基づく老齢厚生年金の申出と、第2号厚生年金被保険者期間に基づく老齢厚生年金の申出を同時に行わなければならない。

 

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

①【H30年出題】 〇

 問題文の場合、支給繰下げの申出は、第1号厚生年金被保険者期間に基づく老齢厚生年金と、第2号厚生年金被保険者期間に基づく老齢厚生年金を同時に行わなければなりません。

2つ以上の種別の老齢厚生年金を受けることができる場合は、全て同時に繰下げの申出をしなければなりません。

 

 

こちらの過去問もどうぞ!

②【H28年出題】

 平成1941日以後に老齢厚生年金の受給権を取得した者の支給繰下げの申出は、必ずしも老齢基礎年金の支給繰下げの申出と同時に行うことを要しない。

 

 

③【H27年出題】

 老齢厚生年金の支給繰上げの請求は、老齢基礎年金の支給繰上げの請求と同時に行わなければならない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

②【H28年出題】 〇

老齢厚生年金の支給繰下げの申出は、老齢基礎年金の支給繰下げの申出と同時に行う必要はありません。

老齢厚生年金のみ繰下げる又は老齢基礎年金のみ繰下げることも可能です。

(法第44条の3

 

 

③【H27年出題】 〇

 老齢厚生年金の支給繰上げの請求は、老齢基礎年金の支給繰上げの請求と同時に行う必要があります。老齢基礎年金のみ繰上げる、又は老齢厚生年金のみ繰上げることはできません。

(法附則第7条の32項) 

 

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 令和4年の問題を復習しましょう(厚生年金保険法)

R5-101

R4.12.6 R4択一式より 短時間労働者の社会保険適用要件

 短時間労働者の社会保険の適用条件を確認しましょう。

短時間労働者に対する適用について

◎「1週の所定労働時間」及び「1月の所定労働日数」が、同一の事業所に使用される通常の労働者の所定労働時間及び所定労働日数の4分の3以上(以下「4分の3基準」といいます。)である労働者については、厚生年金保険・健康保険の被保険者となります。

◎ 4分の3基準を満たさない場合でも、以下のから④までの4つの要件を満たす短時間労働者については、厚生年金保険・健康保険の被保険者となります。

① 1週の所定労働時間が20時間以上であること。

② 月額賃金が8.8万円以上であること。

③ 学生でないこと。

④ 以下のいずれかの適用事業所に使用されていること

(i) 特定適用事業所

(ii) 労使合意により事業主が適用拡大を行う旨の申出を行った特定適用事業所以外の適用事業所(国又は地方公共団体の適用事業所を除く。)

(iii) 国又は地方公共団体の適用事業所

 

※「特定適用事業所」の企業規模要件は、令和410月の改正で、500人超える企業から、「100人」を超える企業に引き下げられました。

 

参照:短時間労働者に対する健康保険・厚生年金保険の更なる適用拡大に係る事務の取扱いに関するQA集の送付について(令和4318日事務連絡)

 

 

 

では、令和4年の問題をどうぞ!

【問7-A

 常時40人の従業員を使用する地方公共団体において、1週間の所定労働時間が25時間、月の基本給が15万円で働き、継続して1年以上使用されることが見込まれる短時間労働者で、生徒又は学生でないX(30歳)は、厚生年金保険の被保険者とはならない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

【問7-A】 × 

Xは、短時間労働者の社会保険適用の4つの条件に当てはまりますので、厚生年金保険の被保険者となります。

① 1週の所定労働時間が25時間 → 20時間以上 

② 月額賃金が15万円 → 8.8万円以上

③ 学生でない

④ 地方公共団体に使用されている

※地方公共団体は、平成294月から被保険者数に関わらず、適用されます。

 

★なお、令和410月の改正で、「継続して1年以上使用されることが見込まれる」という雇用期間の要件はなくなりました。雇用期間は、通常の被保険者と同様に「2か月を超えて見込まれること」となります。

 

過去問をどうぞ!

R2年出題】

 特定適用事業所に使用される者は、その1週間の所定労働時間が同一の事業所に使用される通常の労働者の1週間の所定労働時間の4分の3未満であって、厚生年金保険法の規定により算定した報酬の月額が88,000円未満である場合は、厚生年金保険の被保険者とならない。

 

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

R2年出題】 〇

 問題文の場合、4分の3基準を満たさない短時間労働者ですので、厚生年金保険の被保険者となるには、報酬の月額が88,000円以上あることが必要です。

 

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https://youtu.be/GKaRVfB594c

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 令和4年の問題を復習しましょう(国民年金法)

R5-100

R4.12.5 R4択一式より 65歳以上の厚生年金保険の被保険者

 厚生年金保険の被保険者は、国民年金の第2号被保険者となります。

1号被保険者と第3号被保険者は、20歳以上60歳未満という年齢要件がありますが、2号被保険者には、年齢要件がないのがポイントです。

 ただし、65歳以上の厚生年金保険の被保険者については、老齢基礎年金・老齢厚生年金等の受給権の有無で扱いが変わりますので、注意しましょう。

 

 では、条文を読んでみましょう。

7条第1項第2号・法附則第3

厚生年金保険の被保険者は、国民年金の第2号被保険者とする。

65歳以上の者にあっては、老齢厚生年金、老齢基礎年金その他の老齢又は退職を支給事由とする年金たる給付であって政令で定める給付の受給権を有しない被保険者に限る

 

ポイント!

 厚生年金保険の被保険者で65歳以上の者については、老齢基礎年金、老齢厚生年金等の受給権を有している場合は、第2号被保険者となりません。

65歳の厚生年金保険の被保険者で老齢基礎年金・老齢厚生年金の受給権がある場合

                         65歳        70

厚生年金保険の被保険者

国民年金第2号被保険者

 

                           ▲国民年金の資格喪失

 

 

では、令和4年の問題をどうぞ!

【問7-A

 厚生年金保険の被保険者が、65歳に達し老齢基礎年金と老齢厚生年金の受給権を取得したときは、引き続き厚生年金保険の被保険者資格を有していても、国民年金の第2号被保険者の資格を喪失する。

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

【問7-A】 〇

65歳以上の厚生年金保険の被保険者で、老齢基礎年金と老齢厚生年金の受給権を有している場合は、国民年金の第2号被保険者にはなりません。

 厚生年金保険の被保険者が、65歳に達し老齢基礎年金と老齢厚生年金の受給権を取得したときは、65歳に達したときに、国民年金の第2号被保険者の資格を喪失します。

(法附則第4条)

 

過去問をどうぞ!

①【R3年出題】

 老齢厚生年金を受給する66歳の厚生年金保険の被保険者の収入によって生計を維持する55歳の配偶者は、第3号被保険者とはならない。

 

 

②【H26年出題】※改正による修正あり

65歳以上の厚生年金保険の被保険者は、老齢又は退職を支給事由とする年金給付の受給権を有していなくても、障害を支給事由とする年金給付の受給権を有していれば、第2号被保険者とならない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

①【R3年出題】 〇

 第3号被保険者は、「第2号被保険者の配偶者」であることが条件です。

 老齢厚生年金を受給する66歳の厚生年金保険の被保険者は、第2号被保険者ではありませんので、55歳の配偶者は第3号被保険者となりません。

 

 

②【H26年出題】 × ※改正による修正あり

老齢又は退職を支給事由とする年金給付の受給権を有していない65歳以上の厚生年金保険の被保険者は、第2号被保険者となります。

 障害を支給事由とする年金給付の受給権を有していても、老齢又は退職の年金の受給権がなければ第2号被保険者となります。 

 

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 令和4年の問題を復習しましょう(国民年金法)

R5-099

R4.12.4 R4択一式より 寡婦年金が受給できる妻の年齢

 今日は、寡婦年金が受給できる妻の年齢について確認しましょう。

 

まず、条文を読んでみましょう。

49条 (寡婦年金の支給要件)

① 寡婦年金は、死亡日の前日において死亡日の属する月の前月までの第1号被保険者としての被保険者期間に係る保険料納付済期間と保険料免除期間とを合算した期間が10年以上である(保険料納付済期間又は学生納付特例及び納付猶予の規定により納付することを要しないものとされた保険料に係る期間以外の保険料免除期間を有する者に限る。)が死亡した場合において、夫の死亡の当時夫によって生計を維持し、かつ、夫との婚姻関係(届出をしていないが、事実上婚姻関係と同様の事情にある場合を含む。)10年以上継続した65歳未満の妻があるときに、その者に支給する。ただし、老齢基礎年金又は障害基礎年金の支給を受けたことがある夫が死亡したときは、この限りでない。

③ 60歳未満の妻に支給する寡婦年金は、妻が60歳に達した日の属する月の翌月から、その支給を始める。 

寡婦年金の受給権が発生するのは、「夫との婚姻関係が10年以上継続した『65歳未満』の妻」です。

 年金の支給は、「支給すべき事由が生じた日の属する月の翌月」から始まります。しかし、寡婦年金の場合、60歳未満の妻については、妻が60歳に達した日の属する月の翌月から始まるのがポイントです。

 

では、令和4年の問題をどうぞ!

【問3-B

 第1号被保険者としての被保険者期間に係る保険料納付済期間が25年以上あり、老齢基礎年金及び障害基礎年金の支給を受けたことがない夫が死亡した場合において、死亡の当時当該夫によって生計を維持し、かつ、夫との婚姻関係が10年以上継続した妻が60歳未満であるときは、寡婦年金の受給権が発生する。

 

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

【問3-B】 〇

 寡婦年金の受給要件は「65歳未満の妻」です。「妻が60歳未満」であるときは、寡婦年金の受給権が発生します。

 

 

過去問をどうぞ!

①【H20年出題】

 寡婦年金は、夫の死亡当時夫によって生計を維持し、かつ、夫との婚姻関係(届出をしていないが事実上の婚姻関係と同様の事情にある場合を含む。)が10年以上継続した60歳以上65歳未満の妻に限り受給権が発生する。

 

 

②【H20年出題】

 夫の死亡の当時に60歳未満であった妻に支給される寡婦年金は、妻が60歳に達した日の属する月の翌月から支給が開始され、65歳に達した日の属する月まで支給される。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

①【H20年出題】 ×

 寡婦年金の受給権が発生するのは、「65歳未満の妻」です。「60歳以上65歳未満」の妻に限りの部分が誤りです。

 

②【H20年出題】 〇

 夫の死亡の当時に60歳未満の妻にも寡婦年金の受給権は発生しますが、支給は妻が「60歳に達した日の属する月の翌月」から開始されます。

 なお、寡婦年金は老齢基礎年金が受給できるまでの有期年金ですので、65歳に達したときに失権します。支給されるのは、「65歳に達した日の属する月」までです。

(法第51条)

 

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 令和4年の問題を復習しましょう(国民年金法)

R5-098

R4.12.3 R4択一式より 学生納付特例事務法人の行う事務

 学生納付特例事務法人制度は、学生が、学生納付特例の申請手続きをしやすくするために、学生の委託を受けた大学が、学生納付特例申請の代行を行う制度です。

 

 学生納付特例事務法人の行う事務について条文で確認しましょう。

109条の22第1項(学生納付特例の事務手続に関する特例)

 国及び地方公共団体並びに国立大学法人法に規定する国立大学法人、地方独立行政法人法に規定する公立大学法人及び私立学校法に規定する学校法人その他の政令で定める法人であって、厚生労働大臣がこれらの法人からの申請に基づき、学生納付特例申請に関する事務を適正かつ確実に実施することができると認められるものとして指定するもの(以下「学生納付特例事務法人」という。)は、その設置する学校教育法に規定する大学その他の政令で定める教育施設において学生等被保険者の委託を受けて、学生等被保険者に係る学生納付特例申請をすることができる

★大学等の教育施設では、学生等被保険者に係る学生納付特例申請の代行ができます。

 

では、令和4年の問題をどうぞ!

【問1-A

 国民年金法第109条の22に規定する学生納付特例事務法人は、その教育施設の学生等である被保険者の委託を受けて、当該被保険者に係る学生納付特例申請及び保険料の納付に関する事務を行うことができる。

 

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

【問1-A】 ×

 学生納付特例事務法人は、学生等被保険者の委託を受けて、学生納付特例申請の事務を行います。「保険料の納付」に関する事務は行うことができません。

 

 

では、過去問をどうぞ!

H27年出題】

 学生等被保険者が学生納付特例事務法人に学生納付特例申請の委託をしたときは、障害基礎年金の保険料納付要件に関しては、当該委託をした日に、学生納付特例申請があったものとみなされる。

 

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

H27年出題】 〇

 法第109条の222項で、「学生等被保険者が学生納付特例事務法人に学生納付特例申請の委託をしたときは、当該委託をした日に、学生納付特例申請があったものとみなす。」と規定されています。

 なお、第3項では、「学生納付特例事務法人は、学生等被保険者から学生納付特例申請の委託を受けたときは、遅滞なく、厚生労働省令で定めるところにより、当該学生納付特例申請をしなければならない。」とされています。 

 

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https://youtu.be/oM3_By2yG3M

社労士受験のあれこれ

 令和4年の問題を復習しましょう(健康保険法)

R5-097

R4.12.2 R4択一式より 資格喪失後の継続給付の条件

 資格喪失後に、継続して傷病手当金・出産手当金を受けることができます。その条件として、「資格を喪失した日の前日まで引き続き1年以上被保険者であった」ことがあります。

 今日は、1年の算定ルールを確認しましょう。

 

まず、条文を読んでみましょう。

104条 (傷病手当金又は出産手当金の継続給付) 法附則第3条第6

 被保険者の資格を喪失した日(任意継続被保険者の資格を喪失した者にあっては、その資格を取得した日)の前日まで引き続き1年以上被保険者(任意継続被保険者、特例退職被保険者又は共済組合の組合員である被保険者を除く)であった者であって、その資格を喪失した際に傷病手当金又は出産手当金の支給を受けているものは、被保険者として受けることができるはずであった期間、継続して同一の保険者からその給付を受けることができる

 資格喪失後の傷病手当金・出産手当金を受けるには、資格を喪失した日の前日まで引き続き1年以上被保険者であったことが条件です。ただし、この「1年以上被保険者であった」の被保険者には、任意継続被保険者、特例退職被保険者又は共済組合の組合員である被保険者は除かれます。

 

 

では、令和4年の問題をどうぞ

【問9-C

 共済組合の組合員として6か月間加入していた者が転職し、1日の空白もなく、A健康保険組合の被保険者資格を取得して7か月間加入していた際に、療養のため労務に服することができなくなり傷病手当金の受給を開始した。この被保険者が、傷病手当金の受給を開始して3か月が経過した際に、事業所を退職し、A健康保険組合の任意継続被保険者になった場合でも、被保険者の資格を喪失した際に傷病手当金の支給を受けていることから、被保険者として受けることができるはずであった期間、継続して同一の保険者から傷病手当金の給付を受けることができる。

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

【問9-C】 ×

 資格喪失後の傷病手当金を受けるには、資格を喪失した日の前日まで引き続き1年以上被保険者であったことが必要です。ただし、この期間には、任意継続被保険者、特例退職被保険者又は共済組合の組合員である被保険者は除かれます。

 問題文の場合は、資格喪失の日の前日までの被保険者であった期間は、共済組合の組合員の期間を除くと10か月しかありません。そのため、傷病手当金の継続給付を受けることはできません。

 

 

過去問をどうぞ!

①【R1年出題】

 資格喪失後の継続給付としての傷病手当金を受けるためには、資格喪失日の前日まで引き続き1年以上被保険者であったことが要件の1つとされているが、転職等により異なった保険者における被保険者期間(1日の空白もなく継続しているものとする。)を合算すれば1年になる場合には、その要件を満たすものとされている。なお、これらの被保険者期間には、任意継続被保険者、特例退職被保険者又は共済組合の組合員である被保険者の期間は含まれないものとする。

 

 

②【H23年出題】

 継続して1年以上被保険者(任意継続被保険者、特例退職被保険者及び共済組合の組合員である被保険者を除く。)であった者であって、被保険者の資格を喪失した際に傷病手当金の支給を受けている者は、被保険者として受けることができるはずであった期間、継続して同一の保険者から傷病手当金を受けることができる。ただし、資格喪失後に任意継続被保険者になった場合は、その傷病手当金を受けることはできない。

 

 

 

③【H27年出題】

 継続して1年以上健康保険組合の被保険者(任意継続被保険者又は特例退職被保険者を除く。)であった者であって、被保険者の資格を喪失した際に傷病手当金の支給を受けている者は、資格喪失後に任意継続被保険者となった場合でも、被保険者として受けることができるはずであった期間、継続して同一の保険者から傷病手当金を受けることができるが、資格喪失後に特例退職被保険者となった場合には、傷病手当金の継続給付を受けることはできない。 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

①【R1年出題】 〇

 保険者が異なっていても、資格喪失日の前日まで1日の空白も無く1年以上被保険者であった場合は、資格喪失後も継続して傷病手当金を受けることができます。

 

 

②【H23年出題】 ×

 資格喪失後に任意継続被保険者となった場合でも、要件を満たせば、継続して同一の保険者から傷病手当金を受けることができます。

 

 

③【H27年出題】 〇

 資格喪失後に任意継続被保険者となった場合は、継続して同一の保険者から傷病手当金を受けることができます。

 一方、資格喪失後に特例退職被保険者となった場合には、傷病手当金の継続給付を受けることはできません。

(法附則第3条第5項) 

 

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https://youtu.be/K1B7JNk8lAs

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 令和4年の問題を復習しましょう(健康保険法)

R5-096

R4.12.1 R4択一式より 介護休業期間中の出産手当金

 介護休業期間中でも、出産手当金は支給されるでしょうか?

 

 

まず、令和4年の問題をどうぞ!

【問9-B

 被保険者が出産手当金の支給要件に該当すると認められれば、その者が介護休業期間中であっても当該被保険者に出産手当金が支給される。

 

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

【問9-B 〇

 出産手当金の支給要件に該当すると認められる者には、介護休業期間中でも、出産手当金が支給されます。

※ちなみに、「傷病手当金」も同じです。支給要件に該当すれば、介護休業期間中でも、傷病手当金が支給されます。

H11.3.31保険発46・庁保険発9

 

 

では、次の条文を読んでみましょう。

108条 (傷病手当金又は出産手当金と報酬等との調整)

① 疾病にかかり、又は負傷した場合において報酬の全部又は一部を受けることができる者に対しては、これを受けることができる期間は、傷病手当金を支給しない。ただし、その受けることができる報酬の額が、第99条第2項の規定により算定される額より少ないとき(103条第1項又は第3項若しくは第4項に該当するときを除く。)は、その差額を支給する

② 出産した場合において報酬の全部又は一部を受けることができる者に対しては、これを受けることができる期間は、出産手当金を支給しない。ただし、その受けることができる報酬の額が、出産手当金の額より少ないときは、その差額を支給する

 

報酬の全部又は一部を受けることができる場合は、その期間は、傷病手当金は支給されません。ただし、受けることができる報酬の額が、傷病手当金の額より少ないときは、差額が支給されます。

出産手当金も同じ扱いです。

 

 

では、過去問をどうぞ!

①【H27年出題】

 被保険者が介護休業期間中に出産手当金の支給を受ける場合、その期間内に事業主から介護休業手当で報酬と認められるものが支給されているときは、その額が本来の報酬と出産手当金との差額より少なくとも、出産手当金の支給額について介護休業手当との調整が行われる。

 

 

②【H23年出題】

 介護休業期間中に病気にかかり、その病気の状態が勤務する事業所における労務不能の程度である場合には、傷病手当金が支給される。この場合、同一期間内に事業主から介護休業手当等で報酬と認められるものが支給されているときは、傷病手当金の支給額について調整を行うこととされている。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

【H27年出題】 〇

 要件に該当すれば、介護休業期間中でも出産手当金が支給されます。また、その期間内に事業主から介護休業手当で報酬と認められるものが支給されているときは、出産手当金の支給額について報酬(介護休業手当)との調整が行われます。

H11.3.31保険発46・庁保険発9

 

 

H23年出題】 〇

 要件に該当すれば、介護休業期間中でも傷病手当金が支給されます。また、その期間に事業主から介護休業手当等で報酬と認められるものが支給されているときは、傷病手当金の支給額について報酬(介護休業手当等)との調整が行われます。

H11.3.31保険発46・庁保険発9

 

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https://youtu.be/Q63yb61f4ZE

社労士受験のあれこれ

 令和4年の問題を復習しましょう(健康保険法)

R5-095

R4.11.30 R4択一式より 健保「報酬」の定義

 保険料の額や傷病手当金・出産手当金は「標準報酬月額」を使って計算します。

 「標準報酬月額」は、「報酬月額」に基づいて決まります。報酬月額は1月当たりの報酬の額のことです。

今日のテーマは、「報酬」の定義です。

 

 では、条文を読んでみましょう。

3

5 健康保険法において「報酬」とは、賃金、給料、俸給、手当、賞与その他いかなる名称であるかを問わず、労働者が、労働の対償として受けるすべてのものをいう。ただし、臨時に受けるもの及び3月を超える期間ごとに受けるものは、この限りでない。

6 健康保険法において「賞与」とは、賃金、給料、俸給、手当、賞与その他いかなる名称であるかを問わず、労働者が、労働の対償として受けるすべてのもののうち、3月を超える期間ごとに受けるものをいう。 

 

「報酬」とは → 労働者が、労働の対償として受けるすべてのもの

※「臨時」に受けるもの、「3月を超える期間ごと」に受けるものは、報酬から除かれます。

3月を超える期間ごとに受けるもの」とは、年3回以下の賞与などのことです。

 

「賞与」とは → 「3月を超える期間ごと」に受けるもの

 

では、令和4年の問題をどうぞ!

【問7-B

 健康保険法第3条第5項によると、健康保険法において「報酬」とは、賃金、給料、俸給、手当、賞与その他いかなる名称であるかを問わず、労働者が、労働の対償として受けるすべてのものをいう。したがって、名称は異なっても同一性質を有すると認められるものが、年間を通じ4回以上支給される場合において、当該報酬の支給が給与規定、賃金協約等によって客観的に定められており、また、当該報酬の支給が1年間以上にわたって行われている場合は、報酬に該当する。

 

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

【問7-B】 〇

 3か月を超える期間ごとに受けるものは報酬から除外されます。

 3か月を超える期間ごとに受ける報酬に該当するものは、年間を通じ4回以上支給される報酬以外の報酬となります。ですので、名称は異なっても同一性質を有すると認められるものが、『年間を通じ4回以上』支給される場合は、報酬に該当します。

S36.1.26保発第5号)

 

 

過去問をどうぞ!

①【H24年出題】

 この法律において報酬とは、臨時に受けるもの等を除き、賃金、給料、俸給、手当、賞与その他いかなる名称であるかを問わず、労働者が労働の対償として受けるものであり、通勤手当は、自宅と勤務場所との往復にかかる交通費の実費弁償的な手当のため報酬には含まれない。

 

 

②【R1年出題】

 保険料徴収の対象となる賞与とは、いかなる名称であるかを問わず、労働者が、労働の対償として3か月を超える期間ごとに支給されるものをいうが、6か月ごとに支給される通勤手当は、賞与ではなく報酬とされる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

①【H24年出題】 ×

 通勤手当は、「報酬」に含まれます。

 

 

②【R1年出題】 〇

 通勤手当は6か月ごとに支給されても、実態は毎月の通勤に対し支給され、被保険者の通常の生計費の一部に当てられるものですので、報酬となります。

(昭和27.12.4保文発7241

 

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https://youtu.be/-4l2Gq04KTc

社労士受験のあれこれ

 令和4年の問題を復習しましょう(健康保険法)

R5-094

R4.11.29 R4択一式より 健康保険組合の役員

 今日のテーマは、健康保険組合の役員です。

 

 まず、「組合会」について条文を読んでみましょう。

18条 (組合会)

1 健康保険組合に、組合会を置く。

2 組合会は、組合会議員をもって組織する。

3 組合会議員の定数は、偶数とし、その半数は、設立事業所の事業主において設立事業所の事業主(その代理人を含む。)及び設立事業所に使用される者のうちから選定し、他の半数は、被保険者である組合員において互選する。

 

 組合会は、健康保険組合の議決機関で、組合会議員で組織されています。

 組合会議員の定数は偶数で、事業主が選定する選定議員と被保険者である組合員が互選する互選議員がそれぞれ半数ずつです。

 

 次に「役員」について条文を読んでみましょう。

21条 (役員)

1 健康保険組合に、役員として理事及び監事を置く。

2 理事の定数は、偶数とし、その半数は設立事業所の事業主の選定した組合会議員において、他の半数は被保険者である組合員の互選した組合会議員において、それぞれ互選する。

3 理事のうち一人を理事長とし、設立事業所の事業主の選定した組合会議員である理事のうちから、理事が選挙する

4 監事は、組合会において、設立事業所の事業主の選定した組合会議員及び被保険者である組合員の互選した組合会議員のうちから、それぞれ一人を選挙する。

5 監事は、理事又は健康保険組合の職員と兼ねることができない。 

 

健康保険組合には、役員として理事及び監事を置くことになっています。

理事は組合の執行機関、監事は監査機関です。

 理事の定数は、偶数で、事業主の選定した選定議員が半数、被保険者である組合員の互選した互選議員が半数です。

 理事長は健康保険組合の代表者です。事業主の選定した組合会議員である理事のうちから、理事の選挙で決められます。

 

では、令和4年の問題をどうぞ!

【問5-C

 健康保険組合の監事は、組合会において、健康保険組合が設立された適用事業所(設立事業所)の事業主の選定した組合会議員及び被保険者である組合員の互選した組合会議員のうちから、それぞれ1人を選挙で選出する。なお、監事は、健康保険組合の理事又は健康保険組合の職員と兼ねることができない。

 

 

 

 

 

【解答】

【問5-C】 〇

 健康保険組合の監事の任務は、「健康保険組合の業務の執行及び財産の状況を監査」することです(第22条第4項)

 事業主の選定した選定議員と被保険者である組合員の互選した互選議員のうちから、それぞれ1人が選出されます。

 監事には中立が求められるため、理事又は健康保険組合の職員と兼務できません。

 

 

過去問をどうぞ!

①【R1年出題】

 健康保険組合の理事の定数は偶数とし、その半数は健康保険組合が設立された適用事業所(以下「設立事業所」という。)の事業主の選定した組合会議員において、他の半数は被保険者である組合員の互選した組合会議員において、それぞれ互選する。理事のうち1人を理事長とし、設立事業所の事業主の選定した組合会議員である理事のうちから、事業主が選定する。

 

 

②【H22年出題】

 健康保険組合の監事は、組合会において、設立事業所の事業主の選定した組合会議員及び被保険者である組合員の互選した組合会議員のうちから、それぞれ1人を選挙することになっており、監事のうち一人は理事または健康保険組合の職員を兼ねることができる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

①【R1年出題】 ×

 健康保険組合の理事は、事業主の選定した組合会議員と被保険者である組合員の互選した組合会議員が半々で構成されています。代表者である理事長は、設立事業所の事業主の選定した組合会議員である理事のうちから、「理事が選挙」します。「事業主が選定」は誤りです。

 

②【H22年出題】 ×

 中立的な立場が求められる監事については、理事または健康保険組合の職員を兼ねることはできません。

 

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社労士受験のあれこれ

 令和4年の問題を復習しましょう(徴収法)

R5-093

R4.11.28 R4択一式より 徴収法上の賃金

 「賃金」は「労働の対償」として、「事業主が労働者」に支払うものをいいます。

 賃金は、徴収法では、労働保険料の計算に使われます。

 

 

 では、賃金の定義を条文で確認しましょう。

2

2 この法律において「賃金」とは、賃金、給料、手当、賞与その他名称のいかんを問わず労働の対償として事業主が労働者に支払うもの(通貨以外のもので支払われるものであつて、厚生労働省令で定める範囲外のものを除く)をいう。

3 賃金のうち通貨以外のもので支払われるものの評価に関し必要な事項は、厚生労働大臣が定める。

 

★賃金には、一定の現物給付も含まれます。

 

では、令和4年の問題をどうぞ!

①【問10-E(労災)】

 労働者が業務外の疾病又は負傷により勤務に服することができないため、事業主から支払われる手当金は、それが労働協約、就業規則等で労働者の権利として保障されている場合は、一般保険料の額の算定の基礎となる賃金総額に含めるが、単に恩恵的に見舞金として支給されている場合は当該賃金総額に含めない。

 

 

②【問10-D(労災)】

 健康保険法第99条の規定に基づく傷病手当金について、標準報酬の6割に相当する傷病手当金が支給された場合において、その傷病手当金に付加して事業主から支給される給付額は、恩恵的給付と認められる場合には、一般保険料の額の算定の基礎となる賃金総額に含めない。

 

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

①【問10-E(労災)】 〇

 労働者が業務外の疾病又は負傷により勤務に服することができないため、事業主から支払われる手当金は、それが労働協約、就業規則等で労働者の権利として保障されている場合は、賃金と認められます。ただし、単に恩恵的に見舞金として支給されている場合は、賃金とは認められません。

S24.6.14基災収3850号)

 

 

②【問10-D(労災)】 〇

 健康保険法の傷病手当金は、賃金ではありません。

 標準報酬の6割に相当する傷病手当金が支給された場合で、その傷病手当金に付加して事業主から支給される給付額について → 恩恵的給付と認められる場合には、賃金とは認められず、一般保険料の額の算定の基礎となる賃金総額に含みません。

S27.5.10基収2244号)

 

 

では、過去問をどうぞ!

①【H26年出題(労災)】

 慶弔見舞金は、就業規則に支給に関する規定があり、その規定に基づいて支払われたものであっても労働保険料の算定基礎となる賃金総額に含めない。

 

 

②【H24年出題(労災)】

 労働保険徴収法における「賃金」とは、賃金、給料、手当、賞与その他名称のいかんを問わず、労働の対償として事業主が労働者に支払うもの(通貨以外のもので支払われるものであって、厚生労働省令で定める範囲外のものを除く。)であり、労働基準法第26条に定める休業手当は賃金に含まれるが、同法第20条に定めるいわゆる解雇予告手当は賃金に含まれない。

 

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

①【H26年出題(労災)】 〇

 結婚祝金、死亡弔慰金、災害見舞金などの個人的、臨時的な吉凶禍福に対して支給されるものは、労働協約などで支払いが事業主に義務付けられていても、賃金としては取り扱われません。

S25.2.16基発127号)

 

 

②【H24年出題(労災)】 〇

 労働基準法の「休業手当」は賃金です。(S25.4.10基収950号)解雇予告手当は賃金ではありません。(S23.8.18基収2520号)

 

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社労士受験のあれこれ

 令和4年の問題を復習しましょう(徴収法)

R5-092

R4.11.27 R4択一式より 法人の取締役の労災保険料

 一般保険料の額は、賃金総額×一般保険料率で計算します。

 今日のテーマは、法人の取締役の賃金が賃金総額に含まれるか否かについてです。

 

では、条文を読んでみましょう。

11条 (一般保険料の額)

① 一般保険料の額は、賃金総額に一般保険料に係る保険料率を乗じて得た額とする。

② 「賃金総額」とは、事業主がその事業に使用するすべての労働者に支払う賃金の総額をいう。

 

12条 (一般保険料に係る保険料率)

 一般保険料に係る保険料率は、次のとおりとする。

1 労災保険及び雇用保険に係る保険関係が成立している事業にあっては、労災保険率と雇用保険率とを加えた率

2 労災保険に係る保険関係のみが成立している事業にあっては、労災保険率

3 雇用保険に係る保険関係のみが成立している事業にあっては、雇用保険率

 

一般保険料額は、賃金総額×一般保険料率で計算します。

一般保険料率は、以下の通りです。

① 労災保険と雇用保険に係る保険関係が成立している事業 

→ 労災保険率+雇用保険率

② 労災保険に係る保険関係のみが成立している事業

→ 労災保険率

③ 雇用保険に係る保険関係のみが成立している事業

→ 雇用保険率

 

また、計算に使う「賃金総額」は、「すべての『労働者』に支払う賃金の総額」です。

 

 

では、令和4年の問題をどうぞ。

【問10-A(労災)】

 法人の取締役であっても、法令、定款等の規定に基づいて業務執行権を有しないと認められる者で、事実上、業務執行権を有する役員等の指揮監督を受けて労働に従事し、その対償として賃金を受けている場合には労災保険が適用されるため、当該取締役が属する事業場に係る労災保険料は、当該取締役に支払われる賃金(法人の機関としての職務に対する報酬を除き、一般の労働者と同一の条件の下に支払われる賃金のみをいう。)を算定の基礎となる賃金総額に含めて算定する。

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

【問10-A(労災)】 〇

 法人の取締役でも、事実上、業務執行権を有する役員等の指揮監督を受けて労働に従事し、その対償として賃金を受けている場合は、「労働者」として労災保険が適用されます。

 そのため、労災保険料を計算する場合は、当該取締役に支払われる賃金(法人の機関としての職務に対する報酬を除き、一般の労働者と同一の条件の下に支払われる賃金のみをいう。)は、賃金総額に含まれます。

S61.3.14基発141号)

 なお、雇用保険については、「株式会社の取締役は、原則として、被保険者としない。取締役であって同時に会社の部長、支店長、工場長等従業員としての身分を有する者は、報酬支払等の面からみて労働者的性格の強い者であって、雇用関係があると認められるものに限り被保険者となる。」とされています。(行政手引20351

 

過去問もどうぞ!

H24年出題(雇用)】

 労働保険徴収法第39条第1項に規定する事業以外の事業であっても、雇用保険法の適用を受けない者を使用する事業については、当該事業を労災保険に係る保険関係及び雇用保険に係る保険関係ごとに別個の事業とみなして一般保険料の額を算定する。

 

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

H24年出題(雇用)】 〇 

 一元適用事業は、「賃金総額×一般保険料率(労災保険率+雇用保険率)」のように、労災保険に係る保険関係と雇用保険に係る保険関係をまとめて、一般保険料を計算します。   

 二元適用事業は、労災保険に係る保険関係及び雇用保険に係る保険関係ごとに別個の事業とみなして一般保険料の額を算定することになっていますので、「賃金総額×労災保険率+賃金総額×雇用保険率」で計算します。

ただし、一元適用事業でも、労災保険が適用される労働者の範囲と雇用保険が適用される労働者の範囲が異なることがあります。そのような場合は、それぞれの保険で賃金総額が変わりますので、二元適用事業と同じように、「労災保険に係る保険関係及び雇用保険に係る保険関係ごとに別個の事業とみなして」一般保険料の額を算定することになります。

(法第39条、整備令第17条)

 

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社労士受験のあれこれ

 令和4年の問題を復習しましょう(雇用保険法)

R5-091

R4.11.26 R4択一式より 高年齢再就職給付金の支給要件

 今日は、「高年齢再就職給付金」がテーマです。

 

まず、条文を読んでみましょう。

第61条の2 (高年齢再就職給付金)

① 高年齢再就職給付金は、受給資格者(その受給資格に係る離職の日における第22条第3項の規定による算定基礎期間が5年以上あり、かつ、当該受給資格に基づく基本手当の支給を受けたことがある者に限る)60歳に達した日以後安定した職業に就くことにより被保険者となつた場合において、当該被保険者に対し再就職後の支給対象月に支払われた賃金の額が、当該基本手当の日額の算定の基礎となつた賃金日額に30を乗じて得た額の100分の75に相当する額を下るに至つたときに、当該再就職後の支給対象月について支給する。ただし、次の各号のいずれかに該当するときは、この限りでない。

1 当該職業に就いた日(次項において「就職日」という。)の前日における支給残日数が、100日未満であるとき。

2 当該再就職後の支給対象月に支払われた賃金の額が、支給限度額以上であるとき。

② 「再就職後の支給対象月」とは、就職日の属する月から当該就職日の翌日から起算して2年(当該就職日の前日における支給残日数が200日未満である被保険者については、1年)経過する日の属する月(その月が被保険者が65歳に達する日の属する月後であるときは、65歳に達する日の属する月)までの期間内にある月(その月の初日から末日まで引き続いて、被保険者であり、かつ、介護休業給付金又は育児休業給付金若しくは出生時育児休業給付金の支給を受けることができる休業をしなかつた月に限る。)をいう。 

 

★高年齢再就職給付金の対象者の条件

・受給資格に基づく基本手当の支給を受けた後60歳到達時以後に安定した職業に就き被保険者となったこと

・基本手当の受給資格については、算定基礎期間が5年以上あること

・基本手当の受給期間内に再就職し、就職日の前日の支給残日数が100日以上あること

 

★高年齢再就職給付金の支給対象期間

・基本手当の支給残日数が200日以上 

→ 就職日の翌日から2年を経過する日の属する月まで

・基本手当の支給残日数が100日以上200日未満

→ 就職日の翌日から1年を経過する日の属する月まで

※ただし、2年又は1年を経過する日の前に65歳に達する日がある場合は、65歳に達する日の属する月まで

 

 

では、令和4年の問題をどうぞ!

【問5-E

 高年齢再就職給付金の受給資格者が、被保険者資格喪失後、基本手当の支給を受け、その支給残日数が80日であった場合、その後被保険者資格の再取得があったとしても高年齢再就職給付金は支給されない。

 

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

【問5-E】 〇

 高年齢再就職給付金の受給資格者が、被保険者資格喪失後、基本手当の支給を受けた場合は、新たな基本手当の受給資格に基づいては高年齢再就職給付金の受給資格は生じません。そのため、被保険者資格の再取得があったとしても、高年齢再就職給付金の支給対象にはなりません。

※ただし、被保険者資格喪失後、当該高年齢再就職給付金に係る基本手当の受給資格に基づいて、再度基本手当を受給した後、被保険者資格の再取得があった場合は、当該再度の基本手当の支給分を差し引いても支給残日数が、100日以上又は200日以上である場合は、再度高年齢再就職給付金の対象となります。

(行政手引59314

 

 

過去問をどうぞ!

①【H22年出題】

 高年齢再就職給付金は、基本手当の支給残日数のいかんにかかわらず、当該被保険者が65歳に達する日の属する月よりも後の月について支給されることはない。

 

 

②【H30選択式】

 雇用保険法第61条の2第1項は、「高年齢再就職給付金は、受給資格者(その受給資格に係る離職の日における第22条第3項の規定による算定基礎期間が< A >以上あり、かつ、当該受給資格に基づく基本手当の支給を受けたことがある者に限る。)60歳に達した日以後安定した職業に就くことにより被保険者となつた場合において、当該被保険者に対し再就職後の支給対象月に支払われた賃金の額が、当該基本手当の日額の算定の基礎となつた賃金日額に30を乗じて得た額の100分の75に相当する額を下るに至つたときに、当該再就職後の支給対象月について支給する。ただし、次の各号のいずれかに該当するときは、この限りでない。

1 当該職業に就いた日(次項において「就職日」という。)の前日における支給残日数が、< B >未満であるとき。

2 当該再就職後の支給対象月に支払われた賃金の額が、支給限度額以上であるとき。」と規定している。

 

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

①【H22年出題】 〇

 高年齢再就職給付金は、例えば、支給残日数が200日以上の場合は、就職日の翌日から2年を経過した日の属する月までが支給対象ですが、2年経過前に65歳に到達する場合は、65歳に達する日の属する月までとなります。

 

②【H30選択式】

A5

B100日 

 

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https://youtu.be/wLomjLZJkyI

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 令和4年の問題を復習しましょう(労災保険法)

R5-090

R4.11.25 R4択一式より 脳・心臓疾患の労災認定基準

 「血管病変等を著しく増悪させる業務による脳血管疾患及び虚血性心疾患等の認定基準」が、令和3年に改正されました。

 働き方の多様化や職場環境の変化に応じて、最新の医学的知見を踏まえて、検証が行われたことによります。

 

新たに認定基準に追加されたポイントは以下の通りです。

■長期間の過重業務について

労働時間労働時間以外の負荷要因を総合評価して労災認定することが明確化されました。

・労働時間以外の負荷要因が見直されました。勤務間インターバルが短い勤務、身体的負荷を伴う業務などが評価対象として追加されました。

 

■短期間の過重業務・異常な出来事について

・業務と発症との関連性が強いと判断できる場合が明確化されました。

 

 

では、令和4年の問題をどうぞ!

※「血管病変等を著しく増悪させる業務による脳血管疾患及び虚血性心疾患等の認定基準(令和3914日付け基発09141号)」より

①【問1-A

 発症前1か月間におおむね100時間又は発症前2か月間ないし6か月間にわたって、 1か月当たりおおむね80時間を超える時間外労働が認められない場合には、これに近い労働時間が認められたとしても、業務と発症との関連性が強いと評価することはできない。

 

②【問1-C

 短期間の過重業務については、発症直前から前日までの間に特に過度の長時間労働が認められる場合や、発症前おおむね1週間継続して深夜時間帯に及ぶ時間外労働を行うなど過度の長時間労働が認められる場合に、業務と発症との関連性が強いと評価できるとされている。

 

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

①【問1-A】 ×

発症前1か月間におおむね100時間又は発症前2か月間ないし6か月間にわたって、1か月当たりおおむね80時間を超える時間外労働が認められる場合は、業務と発症との関連性が強いと判断できます。

  しかし、その水準には至らないが、これに近い時間外労働が認められる場合は、特に他の負荷要因の状況を十分に考慮し、そのような時間外労働に加えて一定の労働時間以外の負荷が認められるときには、業務と発症との関連性が強いと評価できる、とされています。

「労働時間」と「労働時間以外の負荷要因」を総合的に考慮して判断するのがポイントです。

 労働時間以外の負荷要因として、「拘束時間の長い勤務」、「休日のない連続勤務」、「出張の多い業務」、「心理的負荷を伴う業務」などがあります。

 

②【問1-C】 〇

 「発症直前から前日までの間特に過度の長時間労働が認められる場合」、「発症前おおむね1週間継続して深夜時間帯に及ぶ時間外労働を行うなど過度の長時間労働が認められる場合」等は、業務と発症との関連性が強いと評価できる、とされています。

★短期間の過重業務と発症との関連性を時間的にみた場合、業務による過重な負荷は、発症に近ければ近いほど影響が強いと考えられることから、次に示す業務と発症との時間的関連を考慮して判断されます。

① 発症直前から前日までの間の業務が特に過重であるか否か

② 発症直前から前日までの間の業務が特に過重であると認められない場合であっても、発症前おおむね1週間以内過重な業務が継続している場合には、業務と発症との関連性があると考えられるので、この間の業務が特に過重であるか否か

 

 

※厚生労働省パンフレット「脳・心臓疾患の労災認定」を参照しました。

 

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https://youtu.be/vvIcSqDUzBg

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 令和4年の問題を復習しましょう(労災保険法)

R5-089

R4.11.24 R4択一式より 合理的な経路及び方法(通勤)

 通勤の定義の一つである「合理的な経路及び方法」について確認しましょう。

 

まず条文を読んでみましょう。

7条第2

通勤とは、労働者が、就業に関し、次に掲げる移動を、合理的な経路及び方法により行うことをいい、業務の性質を有するものを除くものとする。

1 住居と就業の場所との間の往復

2 厚生労働省令で定める就業の場所から他の就業の場所への移動

3 第1号に掲げる往復に先行し、又は後続する住居間の移動(厚生労働省令で定める要件に該当するものに限る。) 

 

★「合理的な経路及び方法」とは、一般的に労働者が用いるものと認められる経路及び手段等をいいます。

 

 

では、令和4年の問題をどうぞ!

①【問6-D

 マイカー通勤の労働者が、経路上の道路工事のためにやむを得ず通常の経路を迂回して取った経路は、ふだんの通勤経路を外れた部分についても、通勤災害における合理的な経路と認められる。

 

 

②【問6-E

 他に子供を監護する者がいない共稼ぎ労働者が、いつもどおり親戚に子供を預けるために、自宅から徒歩10分ほどの勤務先会社の前を通り過ぎて100メートルのところにある親戚の家まで、子供とともに歩き、子供を預けた後に勤務先会社まで歩いて戻る経路のうち、勤務先会社と親戚の家との間の往復は、通勤災害における合理的な経路とは認められない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

①【問6-D】 〇

 経路の道路工事、デモ行進等当日の交通事情により迂回してとる経路、マイカー通勤者が貸切の車庫を経由して通る経路等通勤のためにやむを得ずとることとなる経路は合理的な経路となる、とされています。

H18.3.31基発第 0331042 号)

 

 

②【問6-E】 ×

 他に子供を監護する者がいない共稼労働者が託児所、親せき等にあずけるためにとる経路などは、そのような立場にある労働者であれば 当然就業のためにとらざるを得ない経路です。そのため、合理的な経路と認められます。

H18.3.31基発第 0331042 号)

 

 

過去問をどうぞ!

R3年出題】

 自家用車で通勤していた労働者Xが通勤途中、他の自動車との接触事故で負傷したが、労働者Xは所持している自動車運転免許の更新を失念していたため、当該免許が当該事故の1週間前に失効しており、当該事故の際、労働者Xは、無免許運転の状態であった。この場合は、諸般の事情を勘案して給付の支給制限が行われることはあるものの、通勤災害と認められる可能性はある。

 

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

R3年出題】 〇

 例えば、免許を一度も取得したことのないような者が自動車を運転する場合、自動車、自転車等を泥酔して運転するような場合には、合理的な方法と認められません。

 「飲酒運転の場合、単なる免許証不携帯、免許証更新忘れによる無免許運転の場合等は、必ずしも、合理性を欠くものとして取り扱う必要はないが、この場合において、諸般の事情を勘案し、給付の支給制限が行われることがあることは当然である。」とされています。

H18.3.31基発第 0331042 号)

 

解説動画はこちらからどうぞ!毎日コツコツYouTubeチャンネル

https://youtu.be/OU--jyP-hU4

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 令和4年の問題を復習しましょう(労働基準法)

R5-088

R4.11.23 R4択一式より 三六協定の時間外労働の定義

 時間外労働・休日労働をさせる場合は、「三六協定」の締結と届出が必要です。

 今日のテーマは、三六協定が必要な「時間外労働」についてです。

 

では、三六協定の条文を読んでみましょう。

36条第1項 

 使用者は、当該事業場に、労働者の過半数で組織する労働組合がある場合においてはその労働組合、労働者の過半数で組織する労働組合がない場合においては労働者の過半数を代表する者との書面による協定をし、厚生労働省令で定めるところによりこれを行政官庁に届け出た場合においては、第32条から第32条の5まで若しくは第40条の労働時間(以下「労働時間」という。)又は35条の休日(以下「休日」という。)に関する規定にかかわらず、その協定で定めるところによって労働時間を延長し、又は休日に労働させることができる。 

 

★三六協定が必要な時間外労働・休日労働について

時間外労働 → 「労働基準法第32条から第32条の5まで若しくは第40条」で上限が決められている労働時間を延長する場合です。

休日労働 → 「第35条」の休日(原則週1回の休日)に労働させる場合です。

 

では、令和4年の問題をどうぞ!

【問3-D

 就業規則に所定労働時間を17時間、135時間と定めたときは、135時間を超え1週間の法定労働時間まで労働時間を延長する場合、各日の労働時間が8時間を超えずかつ休日労働を行わせない限り、労働基準法第36条第1項の協定をする必要はない。

 

 

 

 

 

【解答】

【問3-D】 〇

 所定労働時間を超えて労働時間を延長した場合でも、1週の労働時間が法定労働時間以内で各日の労働時間が8時間以内・かつ休日労働を行わせない限りは、36協定をする必要はありません。

 36協定が必要になるのは、法定労働時間を超えて労働させる場合、法定休日に労働させる場合です。

H11.3.31基発168号)

 

 

過去問をどうぞ!

H13年出題】

 週の法定労働時間及び所定労働時間が40時間であって変形労働時間制を採用していない事業場において、月曜日に10時間、火曜日に9時間、水曜日に8時間、木曜日に9時間労働させ、金曜日は会社創立記念日であるので午前中4時間勤務とし午後は休業としたときは、その週の総労働時間数は40時間であるので、この月曜から金曜までについては、労働基準法第37条に基づく割増賃金を支払う必要はない。

 

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

H13年出題】 ×

 週の総労働時間数は40時間で法定労働時間以内ですが、18時間を超えている月曜日、火曜日、木曜日は時間外労働となります。三六協定の締結と、第37条に基づく割増賃金の支払が必要です。 

 

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 令和4年の問題を復習しましょう(労働基準法)

R5-087

R4.11.22 R4択一式より トラック運転手の労働時間

 トラック運転手の労働時間の取扱いについて確認しましょう。

 

さっそく、令和4年の問題をどうぞ!

【問2-B

 定期路線トラック業者の運転手が、路線運転業務の他、貨物の積込を行うため、小口の貨物が逐次持ち込まれるのを待機する意味でトラック出発時刻の数時間前に出勤を命ぜられている場合、現実に貨物の積込を行う以外の全く労働の提供がない時間は、労働時間と解されていない。

 

 

 

 

 

 

 

【解答】 

【問2-B】 ×

 いわゆる手待ち時間が大半を占めていても、出勤を命ぜられ、一定の場所に拘束されている以上は、労働時間と解されます。

S33.10.11基収6286号)

 

 

過去問をどうぞ!

①【H30年出題】

 貨物自動車に運転手が二人乗り込んで交替で運転に当たる場合において、運転しない者については、助手席において仮眠している間は労働時間としないことが認められている。

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

①【H30年出題】 ×

 仮眠中であっても、トラックに乗り込む点で使用者の拘束を受けていること、また、万一の事故発生の場合には交替運転や故障修理を行うことから、一種の手待ち時間又は助手的な勤務として、労働時間と解されます。

S33.10.11基収6286号)

 

 

こちらの過去問もどうぞ!

②【H22年出題】

 ビルの巡回監視等の業務に従事する労働者の実作業に従事していない仮眠時間についても、労働からの解放が保障されていない場合には労働基準法上の労働時間に当たるとするのが最高裁判所の判例である。

 

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

②【H22年出題】 〇

 「仮眠時間中、労働契約に基づく義務として仮眠室における待機と警報や電話等に対して直ちに相当の対応をすることを義務付けられているのであり、実作業への従事がその必要が生じた場合に限られるとしても、その必要が生じることが皆無に等しいなど実質的に上記のような義務付けがされていないと認めることができるような事情も存しないから、本件仮眠時間は全体として労働からの解放が保障されているとはいえず、労働契約上の役務の提供が義務付けられていると評価することができる」とされています。

(最高裁第1小法廷H14.2.28大星ビル管理事件)

 

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社労士受験のあれこれ

 令和4年の問題を復習しましょう(労働基準法)

R5-086

R4.11.21 R4択一式より 年次有給休暇の権利の発生

 年次有給休暇の権利の発生の要件を確認しましょう。

 

まず、条文を読んでみましょう。

39条第1項 

 使用者は、その雇入れの日から起算して6か月間継続勤務全労働日の8割以上出勤した労働者に対して、継続し、又は分割した10労働日の有給休暇を与えなければならない。

 

 年次有給休暇の権利は、①6か月間継続勤務、②全労働日の8割以上出勤の2つの要件を満たした場合に発生します。

 

 

では、令和4年の問題をどうぞ!

【問7-E

 年次有給休暇の権利は、「労基法3912項の要件が充足されることによって法律上当然に労働者に生ずる権利ということはできず、労働者の請求をまって始めて生ずるものと解すべき」であり、「年次〔有給〕休暇の成立要件として、労働者による『休暇の請求』や、これに対する使用者の『承認』を要する」とするのが、最高裁判所の判例である。

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

【問7-E】 ×

 年次有給休暇の権利について最高裁判所の判例では、「労基法3912項の要件が充足されることによって法律上当然に労働者に生ずる権利であって、労働者の請求をまって始めて生ずるものではない」とされています。年次有給休暇の成立要件として、労働者による『休暇の請求』や、これに対する使用者の『承認』は不要です。

 なお、第39条第5項では、「使用者は、有給休暇を労働者の請求する時季に与えなければならない。ただし、請求された時季に有給休暇を与えることが事業の正常な運営を妨げる場合においては、他の時季にこれを与えることができる。」と規定されています。

ここに出てくる「請求」は休暇の時季にかかる文言で、休暇の時季の指定という意味です。

S48.3.2白石営林署事件)

 

 

では、過去問をどうぞ!

 

①【H20年出題】

 年次有給休暇の権利は、労働基準法第39条所定の要件を満たすことによって法律上当然に労働者に生ずる権利であって、労働者の請求をまって始めて生ずるものではないとするのが最高裁判所の判例である。

 

 

②【H22年出題】

 労働者の時季指定による年次有給休暇は、労働者が法律上認められた休暇日数の範囲内で具体的な休暇の始期と終期を特定して時季指定をし、使用者がこれを承認して初めて成立するとするのが最高裁判所の判例である。

 

 

③【H24年出題】

 労働基準法第39条に定める年次有給休暇の利用目的は同法の関知しないところであり、労働者が病気療養のために年次有給休暇を利用することもできる。

 

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

①【H20年出題】 〇

 年次有給休暇の権利は、所定の要件を満たすことによって法律上当然に労働者に生ずる権利です。

S48.3.2白石営林署事件)

 

 

 

②【H22年出題】 ×

 年次有給休暇の成立について、労働者による休暇の請求やこれに対する使用者の承認は不要です。

労働者がその有する休暇の日数の範囲内で、具体的な休暇の始期と終期を特定して時季指定をしたときは、使用者が時季変更権の行使をしない限り、労働者の時季指定によって年次有給休暇が成立します。

S48.3.2白石営林署事件)

 

 

③【H24年出題】 〇

 最高裁判例(S48.3.2白石営林署事件)では、「年次有給休暇をどのように利用するかは、使用者の干渉を許さない労働者の自由である」とされています。

労働者が病気療養のために年次有給休暇を利用する場合も、その請求時季が事業の正常な運営を妨げるものでない限り、使用者はこれを付与しなければならない、とされています。

S24.12.28 基発第1456号)

 

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 令和4年の問題を復習しましょう(労働基準法)

R5-085

R4.11.20 R4択一式より 労基法第22条「退職時等の証明」

 労働者から退職時の証明書の交付を請求された場合、使用者には交付する義務があります。

 

 条文を読んでみましょう。

22条 (退職時等の証明)

① 労働者が、退職の場合において、使用期間、業務の種類、その事業における地位、賃金又は退職の事由(退職の事由が解雇の場合にあっては、その理由を含む。)について証明書を請求した場合においては、使用者は、遅滞なくこれを交付しなければならない

② 労働者が、解雇の予告がされた日から退職の日までの間において、当該解雇の理由について証明書を請求した場合においては、使用者は、遅滞なくこれを交付しなければならない。ただし、解雇の予告がされた日以後に労働者が当該解雇以外の事由により退職した場合においては、使用者は、当該退職の日以後、これを交付することを要しない。

③ 前2項の証明書には、労働者の請求しない事項を記入してはならない

 

①は「退職時の証明」です。法定記載事項は、①使用期間、②業務の種類、③その事業における地位、④賃金、⑤退職の事由(退職の事由が解雇の場合にあっては、その理由を含む。)です。

②は「解雇理由証明書」です。解雇予告の期間中に、労働者から解雇理由について証明書を請求された場合に、交付しなければならないものです。

 

では、令和4年の問題をどうぞ!

【問5-E】

 労働基準法第22条第1項に基づいて交付される証明書は、労働者が同項に定める法定記載事項の一部のみが記入された証明書を請求した場合でも、法定記載事項をすべて記載しなければならない。

 

 

 

 

 

【解答】

【問5-E】 ×

 第22条第3項で「証明書には、労働者の請求しない事項を記入してはならない」と規定されています。

 例えば、解雇された労働者が解雇の事実のみが記入された証明書を請求した場合は、証明書に記載できるのは解雇の事実のみです。請求されていない解雇の理由を記載することはできません。

H11.1.29基発45号)

 

過去問をどうぞ!

①【H29年出題】

 使用者は、労働者が退職から1年後に、使用期間、業務の種類、その事業における地位、賃金又は退職の事由について証明書を請求した場合は、これを交付する義務はない。

 

②【H22年出題】

 労働基準法第22条第1項の規定により、労働者が退職した場合に、退職の事由について証明書を請求した場合は、使用者は、遅滞なくこれを交付しなければならず、また、退職の事由が解雇の場合には、当該退職の事由には解雇の理由を含むこととされているため、解雇された労働者が解雇の事実のみについて使用者に証明書を請求した場合であっても、使用者は、解雇の理由を証明書に記載しなければならない。

 

 

 

 

 

 

 

 

【解答】 

①【H29年出題】 ×

 退職時の証明を請求する権利は、労働基準法第115条によって時効は2年となっています。そのため、退職から1年後に証明書の請求があった場合は、使用者には交付する義務があります。

H11.3.31基発169号)

 

 

②【H22年出題】 ×

 解雇された労働者が解雇の事実のみについて使用者に証明書を請求した場合は、「解雇の理由」を証明書に記載することはできません。

 証明書には労働者の請求しない事項を記載することはできないからです。

H11.1.29基発45号)

 

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https://youtu.be/pWbjYEEXb5A

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 令和4年の問題を復習しましょう(労働基準法)

R5-084

R4.11.19 R4択一式より 労基法第5条「強制労働の禁止」

 労働基準法第5条では、労働者の意思に反して労働を強制することを禁止しています。

 条文を読んでみましょう。

5条 (強制労働の禁止)

 使用者は、暴行、脅迫、監禁その他精神又は身体の自由を不当に拘束する手段によって、労働者の意思に反して労働を強制してはならない。 

 

 第5条は、「強制してはならない」という規定ですので、労働することを強要した場合は労働者が現実に労働した事実がなくても、強要しただけで5条に抵触します。

 第5条に違反した場合は、1年以上10年以下の懲役又は20万円以上300万円以下の罰金に処せられます。労働基準法上最も重い罰則です。

 

 

では令和4年の問題をどうぞ

【問4-D

 使用者の暴行があっても、労働の強制の目的がなく、単に「怠けたから」又は「態度が悪いから」殴ったというだけである場合、刑法の暴行罪が成立する可能性はあるとしても、労働基準法第5条違反とはならない。

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

【問4-D】 〇

 第5条は、不当に拘束する手段で労働を強制することを禁止しています。問題文のように「労働の強制の目的がなく」、使用者の暴行が労働の強制につながっていない場合は、労働基準法第5条違反にはなりません。

 

 

過去問をどうぞ!

①【R3年出題】

 労働基準法第5条に定める「脅迫」とは、労働者に恐怖心を生じさせる目的で本人又は本人の親族の生命、身体、自由、名誉又は財産に対して、脅迫者自ら又は第三者の手によって害を加えるべきことを通告することをいうが、必ずしも積極的言動によって示す必要はなく、暗示する程度でも足りる。

 

 

②【H26年出題】

 労働基準法第5条は、使用者が労働者に強制労働をさせることを禁止しているが、必ずしも形式的な労働契約により労働関係が成立していることを要求するものではなく、当該具体例において事実上労働関係が存在すると認められる場合であれば足りるとされている。

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

①【R3年出題】 〇

 脅迫によって使用者が労働者の意思に反して労働することを強制し得る程度であることが必要です。

S22.9.13発基17号)

 

 

②【H26年出題】 〇

 形式的な労働契約が成立していなくても、事実上労働関係が存在すると認められる場合は、強制労働違反が成立します。

 

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https://youtu.be/ZX5V7B2pCos

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 令和4年の問題を復習しましょう(労働基準法)

R5-083

R4.11.18 R4択一式より 労基法第3条「均等待遇」

今日のテーマは「均等待遇」です。

 

まず、条文を読んでみましょう。

3条 (均等待遇)

 使用者は、労働者の国籍、信条又は社会的身分を理由として、賃金、労働時間その他の労働条件について、差別的取扱をしてはならない

 

国籍、信条、社会的身分を理由として労働者を差別することを禁止している条文です。

 なお、第3条で禁止している差別は、国籍・信条・社会的身分を理由する差別のみです。それ以外の理由による差別は第3条には抵触しません。

 

 

では、令和4年の問題をどうぞ!

【問4-B

 労働基準法第3条にいう「信条」には、特定の宗教的信念のみならず、特定の政治的信念も含まれる。

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

【問4-B】 〇

 「信条」とは、特定の宗教的又は政治的信念をいいます。

S22.9.13 発基第17号)

 

 

過去問をどうぞ!

①【R3年出題】

 労働基準法が第3条が禁止する「差別的取扱」をするとは、当該労働者を有利又は不利に取り扱うことをいう。

 

②【H25年出題】

 労働基準法第3条は、すべての労働条件について差別待遇を禁止しているが、いかなる理由に基づくものもすべてこれを禁止しているわけではなく、同条で限定的に列挙している国籍、信条又は社会的身分を理由とする場合のみを禁じている。

 

 

③【H30年出題】

 労働基準法第3条にいう「賃金、労働時間その他の労働条件」について、解雇の意思表示そのものは労働条件とはいえないため、労働協約や就業規則等で解雇の理由が規定されていても、「労働条件」にはあたらない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

①【R3年出題】 〇

 有利に取り扱っても、不利に取り扱っても「差別的取扱」にあたります。

 

 

 

②【H25年出題】 〇

 労働基準法第3条で禁止しているのは、「国籍、信条又は社会的身分を理由とする」差別的取扱に限定されています。

 

 

③【H30年出題】 ×

 「賃金、労働時間その他の労働条件」の「その他の労働条件」は、解雇、災害補償、安全衛生、寄宿舎等も含む趣旨とされています。

 労働協約や就業規則等で解雇の基準や理由が規定されていれば、労働するための条件となりますので、第3条の「労働条件」になります。

(S23.6.16基収第1365号)

 

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 令和4年の問題を復習しましょう(厚生年金保険法)

R5-082

R4.11.17 R4択一式より 適用事業所の高齢任意加入被保険者

 70歳以上の者で、老齢基礎年金、老齢厚生年金など老齢又は退職を支給事由とする年金受給権を有しないものは、任意に厚生年金保険に加入することができます。

 高齢任意加入被保険者には、「適用事業所に使用される者」と「適用事業所以外の事業所に使用される者」の2種類あります。

それぞれの違いが、出題ポイントです。

 

 今日は、高齢任意加入被保険者の保険料の負担について確認しましょう。

 

保険料

適用事業所

高齢任意加入被保険者

原則 全額自己負担

※事業主の同意がある場合は折半で負担することもできる

適用事業以外の事業所

高齢任意加入被保険者

事業主と折半で負担

※加入について、保険料の負担について事業主の同意を得たうえで、厚生労働大臣の認可を受ける

 

では、令和4年の問題をどうぞ!

①【問2-A

 適用事業所に使用される高齢任意加入被保険者(以下「当該被保険者」という。)を使用する適用事業所の事業主が、当該被保険者に係る保険料の半額を負担し、かつ当該被保険者及び自己の負担する保険料を納付する義務を負うことにつき同意をしたときを除き、当該被保険者は保険料の全額を負担するが、保険料の納付義務は当該被保険者が保険料の全額を負担する場合であっても事業主が負う。

 

 

②【問2-C

 適用事業所に使用される高齢任意加入被保険者(以下「当該被保険者」という。)が保険料(初めて納付すべき保険料を除く。)を滞納し、厚生労働大臣が指定した期限までにその保険料を納付しないときは、厚生年金保険法第83条第1項に規定する当該保険料の納期限の属する月の末日に、その被保険者の資格を喪失する。なお、当該被保険者の事業主は、保険料の半額を負担し、かつ、当該被保険者及び自己の負担する保険料を納付する義務を負うことについて同意していないものとする。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

①【問2-A】 ×

 適用事業所に使用される高齢任意加入被保険者は、保険料の全額を負担し、かつ、保険料の納付義務も本人が負います。

 なお、事業主の同意がある場合は、事業主が保険料の半額を負担し、かつ、保険料の納付義務も事業主が負います。

(附則第4条の37項)

 

 

②【問2-C】 ×

 適用事業所に使用される高齢任意加入被保険者が保険料を滞納し、厚生労働大臣が指定した期限までに納付しないときは、当該保険料の納期限の属する月の「前月の末日」に資格を喪失します。

 なお、初めて納付すべき保険料を滞納し、指定の期限までに納付しないときは、被保険者とならなかったものとみなされます。

 また、事業主の同意がある場合は、事業主が保険料の納付義務を負いますので、保険料滞納による資格喪失はありません。

(附則第4条の36項)

 

※ちなみに、「適用事業所以外の事業所に使用される70歳以上」の者は、保険料の納付義務について事業主の同意を得ることが前提ですので、滞納による資格喪失はありません。

 

 

では、過去問をどうぞ!

H29年出題】

 高齢任意加入被保険者を使用する適用事業所の事業主は、当該被保険者に係る保険料の半額を負担し、かつ、当該被保険者及び自己の負担する保険料を納付する義務を負うことにつき同意すること及びその同意を将来に向かって撤回することができるとされているが、当該被保険者が第4号厚生年金被保険者であるときは、この規定は適用されない。

 

 

 

 

 

 

【解答】

H29年出題】 ×

 高齢任意加入被保険者を使用する適用事業所の事業主は、保険料の半額を負担し、かつ、保険料を納付する義務を負うことにつき同意することができます。又、その同意を将来に向かって撤回することもできます。ただし、「第2号厚生年金被保険者又は第3号厚生年金被保険者」に係る事業主には適用されません。

(法附則第4条の37項、8項、10項)

 

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https://youtu.be/GzTqW_JkOkU

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 令和4年の問題を復習しましょう(厚生年金保険法)

R5-081

R4.11.16 R4択一式より 在職定時改定

 令和44月に在職定時改定が導入されました。

65歳以降も働いている場合は、負担した保険料が、毎年、年金額に反映する仕組みです。

 

 条文を読んでみましょう。

43条第2

 受給権者が毎年9月1日(以下「基準日」という。)において被保険者である場合(基準日に被保険者の資格を取得した場合を除く。)の老齢厚生年金の額は、基準日の属する月前の被保険者であった期間をその計算の基礎とするものとし、基準日の属する月の翌月から、年金の額を改定する。

 ただし、基準日が被保険者の資格を喪失した日から再び被保険者の資格を取得した日までの間に到来し、かつ、当該被保険者の資格を喪失した日から再び被保険者の資格を取得した日までの期間が1月以内である場合は、基準日の属する月前の被保険者であった期間を老齢厚生年金の額の計算の基礎とするものとし、基準日の属する月の翌月から、年金の額を改定する。 

 

 

★在職定時改定は、65歳以上70歳未満の受給権者が対象です。60歳台前半の老齢厚生年金には適用されません。

★毎年91日(基準日)に基準日の属する月前の被保険者であった期間を、老齢厚生年金の額に反映させ、基準日の属する月の翌月10月)から年金の額を改定する仕組みです。

 

厚生年金保険の被保険者(在職中)

 

②の期間分→令和610月から増額

 

①の期間分→令和510月から増額

老齢厚生年金

 

老齢基礎年金

   

65歳       ①基準日        ②基準日

       (令和591日)   (令和691日)

①の期間 → 65歳到達月から令和58月まで

②の期間 → 前年9月から令和68月まで

 

令和4年の問題をどうぞ!

【問9-B

65歳以上の老齢厚生年金受給者については、毎年基準日である71日において被保険者である場合、基準日の属する月前の被保険者であった期間をその計算の基礎として、基準日の属する月の翌月から、年金の額を改定する在職定時改定が導入された。

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

【問9-B】 ×

 基準日は71日ではなく「91日」です。

 

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https://youtu.be/mOeNmlrHH1g

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 令和4年の問題を復習しましょう(厚生年金保険法)

R5-080

R4.11.15 R4択一式より 在職老齢年金と経過的加算額

 「経過的加算額」は在職老齢年金の支給停止の対象となるか?ならないかが今日のテーマです。

 

まず、在職老齢年金の条文を読んでみましょう。

46条 

老齢厚生年金の受給権者が被保険者(前月以前の月に属する日から引き続き当該被保険者の資格を有する者に限る。)である日(厚生労働省令で定める日を除く。)が属する月において、その者の標準報酬月額とその月以前の1年間の標準賞与額の総額を12で除して得た額とを合算して得た額(以下「総報酬月額相当額」という。)及び老齢厚生年金の額(加給年金額及び繰下げ加算額を除く)12で除して得た額(以下「基本月額」という。)との合計額が支給停止調整額を超えるときは、その月の分の当該老齢厚生年金について、総報酬月額相当額と基本月額との合計額から支給停止調整額を控除して得た額の2分の1に相当する額に12を乗じて得た額(以下「支給停止基準額」という。)に相当する部分の支給を停止する。

 ただし、支給停止基準額が老齢厚生年金の額以上であるときは、老齢厚生年金の全部(繰下げ加算額を除く)の支給を停止するものとする。

 

★経過的加算額については法附則で規定されています。確認しましょう。

・基本月額の計算では、繰下げ加算額と同じように除外されます。

・支給停止基準額が老齢厚生年金の額以上であるときでも、繰下げ加算額は支給停止されず全額支給されますが、経過的加算額も同じように全額支給されます。

(S60年法附則第26条第1項)

 

令和4年の問題をどうぞ!

【問8-C】  

 在職中の被保険者が65歳になり老齢基礎年金の受給権が発生した場合、老齢基礎年金は在職老齢年金の支給停止額を計算する際に支給停止の対象とはならないが、経過的加算額については在職老齢年金の支給停止の対象となる。

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

【問8-C】 × 

 経過的加算額は在職老齢年金の支給停止の対象にはなりません。

なお、老齢基礎年金も在職老齢年金の支給停止の対象となりません。

 

 

過去問もどうぞ!

①【H29年出題】

60歳台後半の在職老齢年金の仕組みにおいて、経過的加算額及び繰下げ加算額は、支給停止される額の計算に用いる基本月額の計算の対象に含まれる。

 

②【H26年出題】 

66歳で支給繰下げの申出を行った68歳の老齢厚生年金の受給権者が被保険者となった場合、当該老齢厚生年金の繰下げ加算額は在職老齢年金の仕組みによる支給停止の対象とならない。

 

③【H24年出題】

60歳台後半の在職老齢年金においては、支給停止の対象となるのは老齢厚生年金と経過的加算額であり、老齢基礎年金は支給停止の対象にはならない。

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

①【H29年出題】 ×

 経過的加算額も繰下げ加算額も、基本月額の計算から除かれます。

 

 

②【H26年出題】 〇

 老齢厚生年金の繰下げ加算額は、在職老齢年金の支給停止の対象になりません。老齢厚生年金が全額支給停止されても、繰下げ加算額は全額支給されます。

 

 

 

③【H24年出題】 ×

60歳台後半の在職老齢年金で、経過的加算額と繰下げ加算額は支給停止の対象になりませんので、全額支給されます。

 なお、老齢基礎年金も支給停止の対象にはなりません。

 

解説動画はこちらからどうぞ!毎日コツコツYouTubeチャンネル

https://youtu.be/f6fuvmExmQg

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 令和4年の問題を復習しましょう(厚生年金保険法)

R5-079

R4.11.14 R4択一式より 在職老齢年金の支給停止調整額

在職老齢年金のルールを確認しましょう。

 

・「基本月額+総報酬月額相当額」が47万円以下の場合

 → 老齢厚生年金は全額支給されます

・「基本月額+総報酬月額相当額」が47万円を超える場合

 → 老齢厚生年金の一部又は全部が支給停止されます。

 → 支給停止額は、「(基本月額+総報酬月額相当額-47万円)÷2」で計算します。

 

条文を読んでみましょう。

46条 

老齢厚生年金の受給権者が被保険者(前月以前の月に属する日から引き続き当該被保険者の資格を有する者に限る。)である日(厚生労働省令で定める日を除く。)が属する月において、その者の標準報酬月額とその月以前の1年間の標準賞与額の総額を12で除して得た額とを合算して得た額(以下「総報酬月額相当額」という。)及び老齢厚生年金の額(加給年金額及び繰下げ加算額を除く。)12で除して得た額(以下「基本月額」という。)との合計額が支給停止調整額を超えるときは、その月の分の当該老齢厚生年金について、総報酬月額相当額と基本月額との合計額から支給停止調整額を控除して得た額の2分の1に相当する額に12を乗じて得た額(以下「支給停止基準額」という。)に相当する部分の支給を停止する。

 ただし、支給停止基準額が老齢厚生年金の額以上であるときは、老齢厚生年金の全部(繰下げ加算額を除く。)の支給を停止するものとする。

 

用語の定義をおさえましょう。

総報酬月額相当額 →標準報酬月額+その月以前の1年間の標準賞与額の総額÷12

基本月額 →老齢厚生年金の額(加給年金額及び繰下げ加算額を除く。)÷12

支給停止基準額 →(総報酬月額相当額+基本月額-支給停止調整額)×2分の1×12

★「支給停止調整額」は、令和4年度は47万円です。

 

では、令和4年の問題をどうぞ!

【問8-E

 在職老齢年金について、支給停止額を計算する際に使用される支給停止調整額は、一定額ではなく、年度ごとに改定される場合がある。

 

 

 

 

 

 

【解答】

【問8-E】 〇

 支給停止調整額は、名目賃金変動率に応じて改定されます。令和4年度は47万円ですが、年度によっては改定されることもあります。

 なお、支給停止調整額を計算する際の端数処理は、5千円未満の端数が生じたときは、これを切り捨て、5千円以上1万円未満の端数が生じたときは、これを1万円に切り上げるものとされています。

(法第46条第3項)

 

 

では、過去問をどうぞ!

H28年選択】

 厚生年金保険法第46条第1項の規定によると、60歳台後半の老齢厚生年金の受給権者が被保険者(前月以前の月に属する日から引き続き当該被保険者の資格を有する者に限る。)である日(厚生労働省令で定める日を除く。)が属する月において、その者の標準報酬月額とその月以前の1年間の標準賞与額の総額を12で除して得た額とを合算して得た額(以下「< A >」という。)及び老齢厚生年金の額(厚生年金保険法第44条第1項に規定する加給年金額及び同法第44条の3第4項に規定する加算額を除く。以下同じ。)12で除して得た額(以下「基本月額」という。)との合計額が< B >を超えるときは、その月の分の当該老齢厚生年金について、< A >と基本月額との合計額から< B >を控除して得た額の2分の1に相当する額に12を乗じて得た額(以下「< C >」という。)に相当する部分の支給を停止する。ただし、< C >が老齢厚生年金の額以上であるときは、老齢厚生年金の全部(同法第44条の3条第4項に規定する加算額を除く。)の支給を停止するものとされている。

 

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

A 総報酬月額相当額

B 支給停止調整額

C 支給停止基準額

 

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 令和4年の問題を復習しましょう(国民年金法)

R5-078

R4.11.13 R4択一式より 基礎年金拠出金の額の算定基礎

 厚生年金保険の実施者たる政府、実施機関たる共済組合等は、基礎年金の給付に要する費用に充てるため、基礎年金拠出金を負担します。

条文を読んでみましょう。

94条の2(基礎年金拠出金)

① 厚生年金保険の実施者たる政府は、毎年度、基礎年金の給付に要する費用に充てるため、基礎年金拠出金を負担する。

② 実施機関たる共済組合等は、毎年度、基礎年金の給付に要する費用に充てるため、基礎年金拠出金を納付する。

 

次に「基礎年金拠出金」の額について条文を読んでみましょう。

94条の3

 基礎年金拠出金の額は、保険料・拠出金算定対象額に当該年度における被保険者の総数に対する当該年度における当該政府及び実施機関に係る被保険者(厚生年金保険の実施者たる政府にあっては、第1号厚生年金被保険者である第2号被保険者及びその被扶養配偶者である第3号被保険者とし、実施機関たる共済組合等にあっては、当該実施機関たる共済組合等に係る被保険者(国家公務員共済組合連合会にあっては当該連合会を組織する共済組合に係る第2号厚生年金被保険者である第2号被保険者及びその被扶養配偶者である第3号被保険者とし、地方公務員共済組合連合会にあっては当該連合会を組織する共済組合に係る第3号厚生年金被保険者である第2号被保険者及びその被扶養配偶者である第3号被保険者とし、日本私立学校振興・共済事業団にあっては第4号厚生年金被保険者である第2号被保険者及びその被扶養配偶者である第3号被保険者とする。)とする。)の総数の比率に相当するものとして毎年度政令で定めるところにより算定した率を乗じて得た額とする。

基礎年金拠出金の額は、「保険料・拠出金算定対象額」に「被保険者の総数」に対する「第2号被保険者(厚生年金保険の被保険者)と第3号被保険者の総数」の比率を乗じて得た額となります。

 

令和4年の問題をどうぞ!

【問8-C

 基礎年金拠出金の額の算定基礎となる第1号被保険者数は、保険料納付済期間、保険料全額免除期間、保険料4分の3免除期間、保険料半額免除期間及び保険料4分の1免除期間を有する者の総数とされている。

 

 

 

【解答】

【問8-C】 ×

 基礎年金拠出金の額は、「被保険者の総数」に対する「第2号被保険者(厚生年金保険の被保険者)と第3号被保険者の総数」の比率を使って計算します。「被保険者の総数」には、第1号被保険者数も入りますが、その数は、「保険料納付済期間、保険料4分の3免除期間、保険料半額免除期間及び保険料4分の1免除期間を有する者の総数」です。

 「保険料全額免除期間」は入りません。保険料を全額又は一部納付している人が対象です。

(施行令第11条の3)

 

 

では、過去問もどうぞ!

①【R2年選択】

 国民年金法第94条の2第1項では、「厚生年金保険の実施者たる政府は、毎年度、基礎年金の給付に要する費用に充てるため、基礎年金拠出金を負担する。」と規定しており、同条第2項では、「<  A  >は、毎年度、基礎年金の給付に要する費用に充てるため、基礎年金拠出金を納付する。」と規定している。

 

 

②【H23年出題】

 基礎年金拠出金の額の算定基礎となる第1号被保険者数は、保険料納付済期間に限られ、保険料免除期間を有する者及び保険料未納者は除かれる。

 

 

③【R1年出題】

 基礎年金拠出金の額の算定基礎となる被保険者は、第1号被保険者数にあっては、保険料納付済期間、保険料4分の1免除期間、保険料半額免除期間又は保険料4分の3免除期間を有する者であり、第2号被保険者及び第3号被保険者にあってはすべての者である。

 

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

①【R2年選択】

A 実施機関たる共済組合等

 

 

②【H23年出題】 ×

 基礎年金拠出金の額の算定基礎となる第1号被保険者数は、保険料納付済期間と保険料一部免除期間を有する者が算入されます。除外されるのは、保険料を納付していない「保険料全額免除」及び「保険料未納者」です。

(施行令第11条の3)

 

③【R1年出題】 ×

 基礎年金拠出金の額の算定基礎となる被保険者について

・第1号被保険者数 → 保険料納付済期間、保険料4分の1免除期間、保険料半額免除期間又は保険料4分の3免除期間を有する者

・第2号被保険者 → 20歳以上60歳未満の者

・第3号被保険者 → すべての者

となります。

2号被保険者はすべての者ではなく年齢要件がありますので注意してください。

(施行令第11条の3

 

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 令和4年の問題を復習しましょう(国民年金法)

R5-077

R4.11.12 R4択一式より 老齢基礎年金の額に反映されない期間

 老齢基礎年金の支給については、原則として保険料納付済期間と保険料免除期間を合算して10年以上あることが条件です。

 「学生の納付特例」の期間は、老齢基礎年金の額に反映されるでしょうか?それとも反映されないでしょうか?

 

 まず、条文読んでみましょう。

26条 (支給要件)

 老齢基礎年金は、保険料納付済期間又は保険料免除期間(学生納付特例の規定により納付することを要しないものとされた保険料に係るものを除く)を有する者が65歳に達したときに、その者に支給する。ただし、その者の保険料納付済期間保険料免除期間とを合算した期間が10年に満たないときは、この限りでない。

 「保険料免除期間」が2か所出てきます。

 1つめの保険料免除期間はかっこ書きで学生納付特例の規定により納付することを要しないものとされた保険料に係るものが除かれています。

 学生納付特例によって猶予された保険料については、老齢基礎年金の年金額の計算には反映しません。65歳で老齢基礎年金が支給されるのは、「保険料納付済期間」と「学生納付特例期間以外の保険料免除期間」を有する者だけですので注意してください。

 しかし、2つ目の保険料免除期間についてはかっこ書きがありません。受給資格期間の10年には、学生納付特例期間も算入されるからです。

※「納付猶予」の期間も学生納付特例期間と同じように扱われます。

 

では、令和4年の問題をどうぞ!

【問8-B

 国民年金法による保険料の納付を猶予された期間については、当該期間に係る保険料が追納されなければ老齢基礎年金の額には反映されないが、学生納付特例の期間については、保険料が追納されなくても、当該期間は老齢基礎年金の額に反映される。

 

 

 

 

 

【解答】

【問8-B】 ×

 学生納付特例の期間、納付猶予の期間のどちらも、当該期間に係る保険料が追納されなければ老齢基礎年金の額には反映しません。

(第26条、H26法附則第14条)

 

 

過去問もどうぞ!

①【H29年出題】

 学生納付特例の期間及び納付猶予の期間については、保険料が追納されていなければ、老齢基礎年金の額には反映されない。

 

②【R1年出題】

 学生納付特例の期間及び納付猶予の期間を合算した期間を10年以上有し、当該期間以外に被保険者期間を有していない者には、老齢基礎年金は支給されない。なお、この者は婚姻(婚姻の届出をしていないが、事実上婚姻関係と同様の事情にある場合も含む。)したことがないものとする。

 

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

①【H29年出題】 〇

 学生納付特例の期間及び納付猶予の期間については、保険料を追納すれば老齢基礎年金の額には反映しますが、追納しなければ老齢基礎年金の計算には入りません。

 

 

②【R1年出題】 〇

 学生納付特例の期間及び納付猶予の期間を合算した期間だけで10年以上有している場合、どちらも老齢基礎年金の額には反映しませんので、65歳になっても老齢基礎年金は支給されません。

※なお、婚姻していて振替加算の要件に該当する場合は、振替加算に相当する額の老齢基礎年金が支給される可能性があります。

 

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 令和4年の問題を復習しましょう(国民年金法)

R5-076

R4.11.11 R4択一式より 障害基礎年金の併合

 障害基礎年金の受給権者に、さらに障害基礎年金の受給権が発生した場合は、前後の障害が併合されます。

 

条文を読んでみましょう。

31条 (併給の調整)

① 障害基礎年金の受給権者に対して更に障害基礎年金を支給すべき事由が生じたときは、前後の障害を併合した障害の程度による障害基礎年金を支給する。

② 障害基礎年金の受給権者が前後の障害を併合した障害の程度による障害基礎年金の受給権を取得したときは、従前の障害基礎年金の受給権は、消滅する。 

 

★前後の障害が併合された場合、従前の障害基礎年金の受給権は消滅するのがポイントです。

 

 では、併合の際、障害基礎年金のどちらかが支給停止されている場合の条文も読んでみましょう。

32条 

① 期間を定めて支給を停止されている障害基礎年金の受給権者に対して更に障害基礎年金を支給すべき事由が生じたときは、前後の障害を併合した障害の程度による障害基礎年金は、従前の障害基礎年金の支給を停止すべきであった期間、その支給を停止するものとし、その間、その者に従前の障害を併合しない障害の程度による障害基礎年金を支給する。

② 障害基礎年金の受給権者が更に障害基礎年金の受給権を取得した場合において、新たに取得した障害基礎年金が第36条第1項の規定(労働基準法の規定による障害補償を受けることができるときは、6年間、その支給を停止する。)によりその支給を停止すべきものであるときは、その停止すべき期間、その者に対して従前の障害基礎年金を支給する。 

 

★①は前の障害基礎年金が支給停止されている場合、②は後の障害基礎年金が支給停止されている場合です。

片方が支給停止されている間は、併合しない障害基礎年金が支給されます。

 

では、令和4年の問題をどうぞ!

【問5-A

 障害基礎年金の受給権者が更に障害基礎年金の受給権を取得した場合において、新たに取得した障害基礎年金が国民年金法第36条第1項(障害補償による支給停止)の規定により6年間その支給を停止すべきものであるときは、その停止すべき期間、その者に対し同法第31条第1項(併合認定)の規定により前後の障害を併合した障害の程度による障害基礎年金を支給する。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

【問5-A】 ×

 「併合認定の規定により前後の障害を併合した障害の程度による障害基礎年金を支給する。」の部分が誤りです。

 新たに取得した障害基礎年金が障害補償による支給停止の規定により6年間その支給を停止すべきものであるときは、その停止すべき期間は、併合した障害基礎年金ではなく、「従前の障害基礎年金」が支給されます。

 

 

過去問もどうぞ!

①【R1年出題】 

 障害基礎年金の受給権者に対して更に障害基礎年金を支給すべき事由が生じたときは、前後の障害を併合した障害の程度による障害基礎年金が支給されるが、当該前後の障害を併合した障害の程度による障害基礎年金の受給権を取得したときは、従前の障害基礎年金の受給権は消滅する

 

 

②【H26年出題】

 精神の障害による障害等級2級の障害基礎年金を30歳の時から継続して受給している者が、第1号被保険者であった45歳のときに、事故で足にけがをし、その障害認定日(平成26411日)において障害等級1級の状態に該当した。この場合、精神の障害による障害等級2級の障害基礎年金と足の障害による障害等級1級の障害基礎年金は、どちらかの選択となるが、年金受給選択申出書を提出しない場合は、引き続き精神の障害による障害等級2級の障害基礎年金が支給される。

 

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

①【R1年出題】 〇

 第31条の「併合の調整」の条文からの出題です。前後の障害を併合した障害の程度による障害基礎年金の受給権を取得したときは、従前の障害基礎年金の受給権は消滅するのがポイントです。

 

 

②【H26年出題】 ×

 障害基礎年金の受給権者に、更に障害基礎年金を支給すべき事由が生じていますので、第31条の併合の対象となります。精神の障害による障害等級2級の障害基礎年金と足の障害による障害等級1級の障害基礎年金は、どちらかの選択ではなく、前後の障害を併合した障害の程度による障害基礎年金の受給権を取得します。この場合、従前の障害基礎年金の受給権は消滅します。

 

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 令和4年の問題を復習しましょう(国民年金法)

R5-075

R4.11.10 R4択一式より 「国年」脱退一時金の請求要件

 日本国籍を有しない人が、国民年金の資格を喪失し日本国内に住所を有しなくなった場合、脱退一時金の請求ができます。

今日は脱退一時金の請求要件を確認しましょう。

 

 

まず条文を読んでみましょう。

法附則第9条の321項 (日本国籍を有しない者に対する脱退一時金の支給)

 当分の間、保険料納付済期間等の月数(請求の日の前日において請求の日の属する月の前月までの第1号被保険者としての被保険者期間に係る保険料納付済期間の月数保険料4分の1免除期間の月数の4分の3に相当する月数、保険料半額免除期間の月数の2分の1に相当する月数及び保険料4分の3免除期間の月数の4分の1に相当する月数を合算した月数をいう。)6月以上である日本国籍を有しない者(被保険者でない者に限る。)であって、26条ただし書に該当するものその他これに準ずるものとして政令で定めるものは、脱退一時金の支給を請求することができる。ただし、その者が次の各号のいずれかに該当するときは、この限りでない。

1 日本国内に住所を有するとき。

2 障害基礎年金その他政令で定める給付の受給権を有したことがあるとき。

3 最後に被保険者の資格を喪失した日(同日において日本国内に住所を有していた者にあっては、同日後初めて、日本国内に住所を有しなくなった日)から起算して2年を経過しているとき。

 

脱退一時金の請求要件

・ 請求日の前日に、第1号被保険者としての被保険者期間に係る次の期間が6月以上あること(※任意加入被保険者・特例任意加入被保険者も含みます)

「保険料納付済期間の月数」+「保険料4分の1免除期間の月数×4分の3」+「保険料半額免除期間の月数×2分の1」+「保険料4分の3免除期間の月数×4分の1」

・ 国民年金の被保険者でないこと

・ 第26条ただし書に該当するもの(老齢基礎年金の受給資格期間を満たしていないこと)

・ 日本国内に住所を有していないこと

・ 障害基礎年金などの受給権を有したことがないこと

・ 最後に公的年金の被保険者の資格を喪失した日から2年経過していないこと

(資格を喪失した日に日本国内に住所を有していた場合は、同日後初めて、日本国内に住所を有しなくなった日から起算して2年経過していないこと)

 

 

では、令和4年の問題をどうぞ!

【問3-C

 脱退一時金の支給の請求に関し、最後に被保険者の資格を喪失した日に日本国内に住所を有していた者は、同日後初めて、日本国内に住所を有しなくなった日から起算して2年を経過するまでに、その支給を請求しなければならない。

 

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

【問3-C】 〇

 日本国内に住所を有する場合は、脱退一時金の請求はできません。

 最後に被保険者の資格を喪失した日に日本国内に住所を有していた場合は、同日後初めて、日本国内に住所を有しなくなった日から起算して2年を経過するまでに、請求することが条件です。

 

 

過去問もどうぞ!

 

①【R2年出題】

 第1号被保険者としての被保険者期間に係る保険料納付済期間を6か月以上有する日本国籍を有しない者(被保険者でない者に限る。)が、日本国内に住所を有する場合、脱退一時金を受けることはできない。

 

 

②【H23年出題】

 脱退一時金の支給要件の1つとして、最後に被保険者の資格を喪失した日(同日に日本国内に住所を有していた者にあっては、その後初めて日本国内に住所を有しなくなった日)から起算して2年を経過していることが必要である。

 

 

③【H30年出題】

 障害基礎年金の受給権者であっても、当該障害基礎年金の支給を停止されている場合は、脱退一時金の支給を請求することができる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

①【R2年出題】 〇

 日本国内に住所を有する場合は、脱退一時金は受けられません。

 

 

②【H23年出題】 ×

 最後に被保険者の資格を喪失した日(同日に日本国内に住所を有していた者にあっては、その後初めて日本国内に住所を有しなくなった日)から起算して「2年を経過」している場合は、脱退一時金は請求できません。

 最後に被保険者の資格を喪失した日(同日に日本国内に住所を有していた者にあっては、その後初めて日本国内に住所を有しなくなった日)から起算して「2年以内」に請求することが条件です。

 

 

③【H30年出題】 ×

「障害基礎年金の受給権を有したことがあるとき」は、脱退一時金は請求できません。障害基礎年金の受給権を有した場合は、たとえ障害基礎年金の支給を停止されていても、脱退一時金は請求できません。

 

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https://youtu.be/PsXi8XLdT10

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 令和4年の問題を復習しましょう(介護保険法)

R5-074

R4.11.9 R4択一式より 介護保険法の保険給付

 今日は介護保険の保険給付を確認しましょう。

 

条文を読んでみましょう。

18条 (保険給付の種類)

介護保険法による保険給付は、次に掲げる保険給付とする。

① 被保険者の要介護状態に関する保険給付(以下「介護給付」という。)

② 被保険者の要支援状態に関する保険給付(以下「予防給付」という。)

③ ①、②に掲げるもののほか、要介護状態等の軽減又は悪化の防止に資する保険給付として条例で定めるもの(市町村特別給付」という。)

 

62条 

 市町村は、要介護被保険者又は居宅要支援被保険者(以下「要介護被保険者等」という。)に対し、前2節の保険給付のほか、条例で定めるところにより、市町村特別給付を行うことができる

 

 

では、令和4年の問題をどうぞ!

【問9-C

 介護保険において、市町村は、要介護被保険者又は居宅要支援被保険者(要支援認定を受けた被保険者のうち居宅において支援を受けるもの)に対し、条例で定めるところにより、市町村特別給付(要介護状態等の軽減又は悪化の防止に資する保険給付として条例で定めるもの)を行わなければならない。

 

 

 

 

 

 

【解答】

【問9-C】 ×

 市町村特別給付は、「行わなければならない」ではなく、「行うことができる」です。

 

では、過去問もどうぞ!

①【H29年出題】

 介護保険法による保険給付には、被保険者の要介護状態に関する保険給付である「介護給付」及び被保険者の要支援状態に関する保険給付である「予防給付」のほかに、要介護状態等の軽減又は悪化の防止に資する保険給付として条例で定める「市町村特別給付」がある。

 

②【H24年出題】

 介護給付を受けようとする被保険者は、要介護者に該当すること及びその該当する要介護状態区分について、厚生労働大臣の認定を受けなければならない。

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

①【H29年出題】 〇

介護保険法の保険給付は、「介護給付」、「予防給付」、「市町村特別給付」の3つです。

 

 

②【H24年出題】 ×

 厚生労働大臣ではなく「市町村又は特別区」の認定を受けなければなりません。

条文をチェックしましょう。

19条 (市町村の認定)

1 介護給付を受けようとする被保険者は、要介護者に該当すること及びその該当する要介護状態区分について、市町村の認定(以下「要介護認定」という。)を受けなければならない。

2 予防給付を受けようとする被保険者は、要支援者に該当すること及びその該当する要支援状態区分について、市町村の認定(以下「要支援認定」という。)を受けなければならない。

 

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 令和4年の問題を復習しましょう(高齢者医療確保法)

R5-073

R4.11.8 R4択一式より 後期高齢者医療・保険料の徴収

 後期高齢者医療の費用は、「公費」、「後期高齢者交付金(医療保険各法の保険者からの支援金)」、「後期高齢者が負担する保険料」で構成されています。

 

 今日のテーマは後期高齢者の保険料の徴収です。

 

まず、後期高齢者の保険料のポイントを確認しましょう。

市町村は、後期高齢者医療に要する費用に充てるため、保険料を徴収しなければならない。(第104条) 

ポイント!保険料を徴収するのは「市町村」です。

 

 

では、保険料の徴収の方法を条文で読んでみましょう。

107条第1項 (保険料の徴収の方法)

 市町村による保険料の徴収については、特別徴収の方法による場合を除くほか、普通徴収の方法によらなければならない。

 

保険料の徴収には「特別徴収」と「普通徴収」がありますが、「特別徴収」が原則です。

 特別徴収とは、「市町村が老齢等年金給付を受ける被保険者(政令で定める者を除く。)から老齢等年金給付の支払をする者(以下「年金保険者」という。)に保険料を徴収させ、かつ、その徴収すべき保険料を納入させること」をいいます。→ 年金保険者が年金から保険料を天引きし、それを年金保険者が納入する方法です。

 特別徴収以外は、普通徴収となります。

 普通徴収とは、「市町村が、保険料を課せられた被保険者又は当該被保険者の属する世帯の世帯主若しくは当該被保険者の配偶者に対し、地方自治法第231条の規定により納入の通知をすることによって保険料を徴収すること」をいいます。 → 個別に保険料を納付する方法です。

 

「普通徴収」の条文を読んでみましょう。

108条 (普通徴収に係る保険料の納付義務)

1 被保険者は、市町村がその者の保険料を普通徴収の方法によって徴収しようとする場合においては、当該保険料を納付しなければならない

2 世帯主は、市町村が当該世帯に属する被保険者の保険料を普通徴収の方法によって徴収しようとする場合において、当該保険料を連帯して納付する義務を負う

3 配偶者の一方は、市町村が被保険者たる他方の保険料を普通徴収の方法によって徴収しようとする場合において、当該保険料を連帯して納付する義務を負う

 

では、令和4年の問題をどうぞ!

【問9-D

 後期高齢者医療制度において、世帯主は、市町村(特別区を含む。)が当該世帯に属する被保険者の保険料を普通徴収の方法によって徴収しようとする場合において、当該保険料を連帯して納付する義務を負う。

 

 

 

 

 

 

【解答】

【問9-D】 〇

 世帯主は、保険料を連帯して納付する義務を負っています。

 

 

では、過去問もどうぞ!

①【H23年出題】

 都道府県及び市町村(特別区を含む。)は、後期高齢者医療に要する費用(財政安定化基金拠出金及び第117条第2項の規定による拠出金の納付に要する費用を含む。)に充てるため、保険料を徴収しなければならない。

 

 

②【H23年出題】

 保険料徴収には、①特別徴収、②普通徴収、③その他の3つの方法があるが、そのうち、は老齢等年金給付を受ける被保険者から老齢等年金給付の支払をする者に保険料を徴収させ、かつ、その徴収すべき保険料を納入させることをいい、は保険料を課せられた被保険者又は当該被保険者の属する世帯の世帯主若しくは当該被保険者の配偶者に対し、地方自治法第231条の規定により納入の通知をすることによって保険料を徴収することをいう。

 

 

③【H27年出題】

 高齢者医療確保法では、配偶者の一方は、市町村(特別区を含む。)が被保険者たる他方の保険料を普通徴収の方法によって徴収しようとする場合において、当該保険料を連帯して納付する義務を負うことを規定している。

 

 

④【H23年出題】

 普通徴収の方法によって徴収する保険料の納期は、政令で定める。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

①【H23年出題】 ×

 保険料を徴収するのは、市町村(特別区を含む。)です。都道府県は徴収しません。なお、保険料は、後期高齢者医療に要する費用(財政安定化基金拠出金及び第117条第2項の規定による拠出金の納付に要する費用を含む。)に充てるために徴収します。

 

 

②【H23年出題】 ×

 保険料徴収の方法は、①特別徴収、②普通徴収の2つです。③その他はありませんので誤りです。

特別徴収と②普通徴収の定義は問題文の通りです。

 

 

③【H27年出題】 〇

 配偶者の一方は、保険料を連帯して納付する義務を負います。

 

 

④【H23年出題】 ×

 普通徴収の方法によって徴収する保険料の納期は、政令ではなく「市町村の条例」で定めます。(第109条)

 ちなみに、「政令」は内閣が制定するものです。条例は自治体の法令です。

 

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社労士受験のあれこれ

 令和4年の問題を復習しましょう(国民健康保険法)

R5-072

R4.11.7 R4択一式より 国民健康保険組合の設立

 まず、国民健康保険の「保険者」を確認しましょう。

条文を読んでみましょう。

3条 (保険者)

1 都道府県は、当該都道府県内の市町村(特別区を含む。)とともに、この法律の定めるところにより、国民健康保険を行うものとする。

2 国民健康保険組合は、この法律の定めるところにより、国民健康保険を行うことができる

 

・都道府県と市町村がともに、保険者として国民健康保険を運営します。

・国民健康保険組合は、業種ごとに組織されています。

 

今日のテーマの「国民健康保険組合の設立」について条文を読んでみましょう。

13(組織)

1 国民健康保険組合(以下「組合」という。)は、同種の事業又は業務に従事する者で当該組合の地区内に住所を有するものを組合員として組織する。

2 組合の地区は、1又は2以上の市町村の区域によるものとする。ただし、特別の理由があるときは、この区域によらないことができる。

 

17条 (設立)

1 組合を設立しようとするときは、主たる事務所の所在地の都道府県知事の認可を受けなければならない。

2 認可の申請は、15人以上の発起人が規約を作成し、組合員となるべき者300人以上の同意を得て行うものとする。

5 組合は、設立の認可を受けた時に成立する。 

 

では、令和4年の問題をどうぞ!

【問8-A

 国民健康保険組合(以下「組合」という。)を設立しようとするときは、主たる事務所の所在地の都道府県知事の認可を受けなければならない。当該認可の申請は、10人以上の発起人が規約を作成し、組合員となるべき者100人以上の同意を得て行うものとされている。

 

 

 

 

 

 

【解答】

【問8-A】 ×

 認可の申請は、「15人以上」の発起人が規約を作成し、組合員となるべき者  「300人以上」の同意を得て行うものとされています。

 

 

では、過去問もどうぞ!

①【H28年出題】

 国民健康保険法では、国民健康保険組合を設立しようとするときは、主たる事務所の所在地の都道府県知事の認可を受けなければならないことを規定している。

 

 

②【R2年選択】

 国民健康保険法第13条の規定によると、国民健康保険組合は、同種の事業又は業務に従事する者で当該組合の地区内に住所を有するものを組合員として組織し、当該組合の地区は、< A >の区域によるものとされている。ただし、特別の理由があるときは、この区域によらないことができるとされている。

 

 

 

 

 

【解答】

①【H28年出題】 〇

 「都道府県知事」の認可がポイントです。厚生労働大臣の認可ではありませんので注意してください。

 

 

②【R2年選択】

A 1又は2以上の市町村

1又は2以上の「都道府県」ではありませんので、注意してください。

 

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社労士受験のあれこれ

 令和4年の問題を復習しましょう(労働一般常識)

R5-071

R4.11.6 R4択一式より 年次有給休暇の取得率

「令和3年就労条件総合調査(厚生労働省)」から、「年次有給休暇の取得率」を確認しましょう。

 

まず、令和4年の問題をどうぞ!

【問2-E

 労働者1人平均の年次有給休暇の取得率を企業規模別にみると、規模が大きくなるほど取得率が高くなっている。

 

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

【問2-E】 〇

 年次有給休暇の取得率は 企業規模計で56.6%です。

 企業規模別にみると、1000人以上規模は60.8%、300999人は56.3%、100299人は55.2%、3099人は51.2%で、規模が大きくなるほど取得率は高くなります。

 

 

 

過去問もどうぞ!

H24年出題】

 企業規模計の年次有給休暇取得率は50%を下回っており、企業規模でみると、1000人以上規模の企業の方が3099人規模の企業よりも高くなっている。

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

H24年出題】 ×

令和3年就労条件総合調査によると、企業規模計の年次有給休暇取得率は56.6%で、昭和59年以降過去最高となっています。「50%を下回っており」の部分が誤りです。

 企業規模でみると、1000人以上規模の企業の方が3099人規模の企業よりも高いです。

 

<参考>ちなみに、平成24年当時の問題は、「平成23就労条件総合調査」からの出題で、そのときの取得率は48.1%で50%を下回っていました。

 

(参照:「令和3年就労条件総合調査(厚生労働省)」)

https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/jikan/syurou/21/index.html

 

解説動画はこちらからどうぞ!毎日コツコツYouTubeチャンネル

https://youtu.be/F3pgnXs58Y8

社労士受験のあれこれ

 令和4年の問題を復習しましょう(労働一般常識)

R5-070

R4.11.5 R4択一式より 特別休暇制度の有無

 「令和3年就労条件総合調査(厚生労働省)」から、「特別休暇制度の有無」を確認しましょう。

 

まず、令和4年の問題をどうぞ!

【問2-A

 特別休暇制度の有無を企業規模計でみると、特別休暇制度のある企業の割合は約6割となっており、これを特別休暇制度の種類(複数回答)別にみると、「夏季休暇」が最も多くなっている。

 

 

 

 

 

 

【解答】

【問2-A】 〇

 特別休暇制度がある企業割合は 59.9%です。

 特別休暇制度の種類(複数回答)別にみると、「夏季休暇」42.0%、「病気休暇」23.8%、「リフレッシュ休暇」13.9%(以下省略します。)となっています。

(参照:「令和3年就労条件総合調査(厚生労働省)」)

 

 

では、令和3年就労条件総合調査をもとに、「みなし労働時間制」の過去問も解いてみましょう。

H28年出題】

 みなし労働時間制の適用を受ける労働者割合は、10パーセントに達していない。

 

②【H24年出題】(※問題文を修正しています)

 みなし労働時間制を採用している企業の割合は全体では13.1%だが、企業規模が大きくなるほど採用している企業の割合が高くなる傾向がみられる。

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

①【H28年出題】 〇

 みなし労働時間制の適用を受ける労働者割合は、8.2%です。10パーセントに達していません。

 なお、みなし労働時間制の種類別にみると、「事業場外みなし労働時間制」が6.7%、「専門業務型裁量労働制」が1.2%、「企画業務型裁量労働制」が0.3%です。

 

②【H24年出題】(※問題文を修正しています) 〇

 みなし労働時間制を採用している企業の割合は全体では13.1%です。企業規模別にみると、1000人以上規模は25.6%300999人は16.5%、100299人は12.8%、3099人は12.4%です。規模が大きくなるほど採用している企業の割合が高くなる傾向です。

(参照:「令和3年就労条件総合調査(厚生労働省)」)

https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/jikan/syurou/21/index.html

 

解説動画はこちらからどうぞ!毎日コツコツYouTubeチャンネル

https://youtu.be/WlEzfbg6DnA

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 令和4年の問題を復習しましょう(労働一般常識)

R5-069

R4.11.4 R4択一式より 変形労働時間制の採用割合

 「令和3年就労条件総合調査(厚生労働省)」から、変形労働時間制の採用割合を確認しましょう。

 

まず、令和4年の問題をどうぞ!

【問2-B】

 変形労働時間制の有無を企業規模計でみると、変形労働時間制を採用している企業の割合は約6割であり、これを変形労働時間制の種類(複数回答)別にみると、「1年単位の変形労働時間制」が「1か月単位の変形労働時間制」よりも多くなっている。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

【問2-B】 〇

 変形労働時間制を採用している企業割合は 59.6%で約6割です。変形労働時間制の種類(複数回答)別にみると、「1年単位の変形労働時間制」が 31.4%、「1か月単位の変形労働時間制」が 25.0%、「フレックスタイム制」が 6.5%となっています。「1年単位」が「1か月単位」よりも多くなっています。 

 

(参照:「令和3年就労条件総合調査(厚生労働省)」)

 

 

では、過去問をどうぞ!

H28年出題】

 フレックスタイム制を採用している企業割合は、3割を超えている。

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

H28年出題】 ×

 フレックスタイム制を採用している企業割合は、6.5%です。

(参照:「令和3年就労条件総合調査(厚生労働省)」)

https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/jikan/syurou/21/index.html

 

解説動画はこちらからどうぞ!毎日コツコツYouTubeチャンネル

https://youtu.be/JCjS_S72v18

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 令和4年の問題を復習しましょう(健康保険法)

R5-068

R4.11.3 R4択一式より 資格喪失後の出産手当金の継続給付

 出産手当金は、出産の日(出産の日が出産の予定日後であるときは、出産の予定日)以前42(多胎妊娠の場合は、98)から出産の日後56日までの間、労務に服さなかった期間について支給されます。

 

 資格喪失時に、出産手当金を受けている(又は受ける条件を満たしている)場合は、要件を満たせば退職後も継続して出産手当金を受けることができます。

 条文を読んでみましょう。

104条 (傷病手当金又は出産手当金の継続給付)

 被保険者の資格を喪失した日(任意継続被保険者の資格を喪失した者にあっては、その資格を取得した日)前日まで引き続き1年以上被保険者(任意継続被保険者、特例退職被保険者又は共済組合の組合員である被保険者を除く。)であった者であって、その資格を喪失した際に傷病手当金又は出産手当金の支給を受けているものは、被保険者として受けることができるはずであった期間、継続して同一の保険者からその給付を受けることができる。

 

※被保険者の資格を喪失した日まで1年以上被保険者であった者で、資格を喪失した際に出産手当金の支給を受けているもの(又は支給要件を満たしているもの)は、退職後も、被保険者として受けることができるはずであった期間、継続して同一の保険者から出産手当金の給付を受けることができます。

 

 

では、令和4年の問題をどうぞ!

【問5-D

 被保険者の資格を喪失した日の前日まで引き続き1年以上被保険者(任意継続被保険者、特定退職被保険者又は共済組合の組合員である被保険者ではないものとする。)であった者が、被保険者の資格を喪失した日より6か月後に出産したときに、被保険者が当該出産に伴う出産手当金の支給の申請をした場合は、被保険者として受けることができるはずであった出産手当金の支給を最後の保険者から受けることができる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

【問5-D】 ×

 出産手当金の支給を受けることはできません。「その資格を喪失した際に出産手当金の支給を受けている」という要件を満たしていないからです。

 

 

過去問をどうぞ!

H24年出題】

 被保険者資格が喪失日(任意継続被保険者の資格を取得した者にあっては、その資格を取得した日)の前日までの間引き続き1年以上であった者が、被保険者の資格喪失後6か月以内に出産したときは、被保険者として受けることができるはずであった期間、継続して同一の保険者から出産手当金を受けることができる。

 

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

H24年出題】 ×

 資格喪失後の出産手当金の継続給付は、「資格を喪失した際に出産手当金の支給を受けている」ことが条件です。問題文のような「資格喪失後6か月以内に出産」だけでは要件は満たしません。

 

 

★なお、資格喪失後6月以内に出産した場合は、要件を満たせば、『出産育児一時金』の支給が受けられます。

 条文を読んでみましょう。

106条 (資格喪失後の出産育児一時金の給付)

1年以上被保険者であった者が被保険者の資格を喪失した日後6月以内に出産したときは、被保険者として受けることができるはずであった出産育児一時金の支給を最後の保険者から受けることができる。

 最後の保険者から受けることができるのは、出産手当金ではなく、「出産育児一時金」ですので注意してください。 

 

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https://youtu.be/AzEAudgv7DE

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 令和4年の問題を復習しましょう(健康保険法)

R5-067

R4.11.2 R4択一式より 介護保険料率の定め方

 まず、健康保険の被保険者に関する保険料額を確認しましょう

介護保険第2号被保険者である被保険者 → 一般保険料額と介護保険料額との合算額

・介護保険第2号被保険者である被保険者以外の被保険者 → 一般保険料額

 

※「一般保険料額」は、各被保険者の標準報酬月額及び標準賞与額にそれぞれ一般保険料率(基本保険料率+特定保険料率)を乗じて得た額です。

※「介護保険料額」は、各被保険者の標準報酬月額及び標準賞与額にそれぞれ介護保険料率を乗じて得た額です。

(法第156条)

 

 今日のテーマは「介護保険料率」の定め方です。

 

条文を読んでみましょう。

160条第16

 介護保険料率は、各年度において保険者が納付すべき介護納付金(日雇特例被保険者に係るものを除く。)の額を当該年度における当該保険者が管掌する介護保険第2号被保険者である被保険者の総報酬額の総額の見込額で除して得た率を基準として、保険者が定める

 

 介護保険第2号被保険者は、介護保険法で、40歳以上65歳未満の医療保険加入者と定義されています。介護保険第2号被保険者である健康保険の被保険者は、健康保険料といっしょに介護保険料を徴収されます。

 そのため、介護保険料率は、「介護保険第2号被保険者」である被保険者の総報酬額の総額をもとに定められます。

 

では令和4年の問題をどうぞ!

【問4-C

 全国健康保険協会が管掌する健康保険の被保険者に係る介護保険料率は、各年度において保険者が納付すべき介護納付金(日雇特例被保険者に係るものを除く。)の額を前年度における当該保険者が管掌する介護保険第2号被保険者である被保険者の標準報酬月額の総額及び標準賞与額の合算額で除して得た率を基準として、保険者が定める。

 

 

 

 

 

 

【解答】

【問4-C】 ×

 介護保険料率は、「介護納付金」÷「当該年度における介護保険第2号被保険者である被保険者の総報酬額の総額の見込額」で得た率を基準として、保険者が定めます。

 分子は、前年度の実績ではなく、「当該年度」における当該保険者が管掌する介護保険第2号被保険者である被保険者の総報酬額の総額の「見込額」となります。

 なお、「総報酬額」とは、「標準報酬月額及び標準賞与額の合計額」です。

 

※介護保険第2号被保険者の介護保険料の流れを確認しましょう。

 

介護保険第2号被保険者

介護保険料

健康保険

介護納付金

社会保険診療報酬支払基金

介護給付費交付金

市町村

 

 介護保険第2号被保険者の介護保険料は、医療保険者が徴収し、社会保険診療報酬支払基金を通して、市町村に交付されます。

 なお、介護保険第1号被保険者の保険料は、介護保険法のルールによって、市町村が徴収します。

 

 

では、過去問をどうぞ!

H29年出題】※改正による修正あり

 介護保険料率は、各年度において保険者が納付すべき介護納付金(日雇特例被保険者に係るものを除く。)の額を当該年度における当該保険者が管掌する介護保険第2号被保険者である被保険者の総報酬額の総額の見込額で除して得た率を基準として、保険者が定める。なお、本問において特定被保険者に関する介護保険料率の算定の特例を考慮する必要はない。

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

H29年出題】※改正による修正あり  〇

 介護保険料率は、毎年度、決定されます。

 

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https://youtu.be/1z1R91fE964

社労士受験のあれこれ

 令和4年の問題を復習しましょう(健康保険法)

R5-066

R4.11.1 R4択一式より 出産手当金と傷病手当金の調整

 「出産手当金」と「傷病手当金」の両方の支給要件を満たした場合、どちらの支給が優先されるでしょうか?

 

 条文を読んでみましょう。

103条 (出産手当金と傷病手当金との調整)

1 出産手当金を支給する場合(108条第3項又は第4項に該当するときを除く。)においては、その期間傷病手当金は、支給しない

 ただし、その受けることができる出産手当金の額(同条第2項ただし書の場合においては、同項ただし書に規定する報酬の額と同項ただし書の規定により算定される出産手当金の額との合算額)が、第99条第2項の規定により算定される額より少ないときは、その差額を支給する

2 出産手当金を支給すべき場合において傷病手当金が支払われたときは、その支払われた傷病手当金(前項ただし書の規定により支払われたものを除く。)は、出産手当金の内払とみなす。 

 出産手当金と傷病手当金の両方を受給できる期間は、出産手当金を優先し、出産手当金が支給され、傷病手当金は支給されません

 ただし、傷病手当金と出産手当金は、支給を始める日が違いますので、1日あたりの支給額が異なる場合があります。その場合、出産手当金の額が傷病手当金の額よりも少ない場合は、その差額が支給されます

 

 

では、令和4年の問題をどうぞ!

【問2-C

 出産手当金の支給要件を満たす者が、その支給を受ける期間において、同時に傷病手当金の支給要件を満たした場合は、出産手当金の支給が優先され、支給を受けることのできる出産手当金の額が傷病手当金の額を上回っている場合は、当該期間中の傷病手当金は支給されない。

 

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

【問2-C】 〇

 出産手当金と傷病手当金の両方の支給要件を満たした期間は、出産手当金の支給が優先されます。

・出産手当金の額 > 傷病手当金の額 → その期間中の傷病手当金は支給されません

・出産手当金の額 < 傷病手当金の額  差額が支給されます

 

 

過去問をどうぞ!

 

①【H24年出題】

 傷病手当金の受給中に出産手当金が支払われるときは、傷病手当金の支給が優先され、その期間中は出産手当金の支給は停止される。

 

 

②【H30年出題】

 出産手当金の支給要件を満たす者が、その支給を受ける期間において、同時に傷病手当金の支給要件を満たした場合、いずれかを選択して受給することができる。

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

①【H24年出題】 ×

 傷病手当金と出産手当金が逆です。

傷病手当金の受給中に出産手当金が支払われるときは、「出産手当金」の支給が優先され、その期間中は「傷病手当金」の支給は停止されます。

 

 

②【H30年出題】 ×

 出産手当金と傷病手当金の両方の支給要件を満たした期間は出産手当金が優先されます。選択制ではありません。

 

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https://youtu.be/3OPB7RyJQno

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 令和4年の問題を復習しましょう(健康保険法)

R5-065

R4.10.31 R4択一式より 法人の役員に係る保険給付の特例

 健康保険の保険給付は「労災保険法の規定による業務災害」以外の疾病、負傷若しくは死亡又は出産に関して行われます。労災保険からの給付が受けられない場合は、健康保険の給付が受けられます。

 

 なお、労災保険は労働者を保護するための保険ですので、法人の役員としての業務に起因する傷病等については、労災保険からは保険給付が行われません。

 しかし、被保険者等が法人の役員である場合は、法人の役員としての業務に起因する負傷等は、健康保険の保険給付でも対象外となっています。

 法人の役員の業務上の負傷は、使用者側の責に帰すべきものなので、労使折半の健康保険から保険給付を行うことが適当でないと考えられるからです。

(参考:H25.8.14事務連絡 全国健康保険協会あて厚生労働省保険局保険課通知)

 

 

 では、条文を読んでみましょう。

53条の2(法人の役員である被保険者又はその被扶養者に係る保険給付の特例)

被保険者又はその被扶養者法人の役員(業務を執行する社員、取締役、執行役又はこれらに準ずる者をいい、相談役、顧問その他いかなる名称を有する者であるかを問わず、法人に対し業務を執行する社員、取締役、執行役又はこれらに準ずる者と同等以上の支配力を有するものと認められる者を含む。)であるときは、当該被保険者又はその被扶養者のその法人の役員としての業務(被保険者の数が5人未満である適用事業所に使用される法人の役員としての業務であって厚生労働省令で定めるものを除く)に起因する疾病、負傷又は死亡に関して保険給付は、行わない

 

被保険者等(被扶養者も含みます)が法人の役員である場合に、その法人の役員としての業務に起因する負傷等については、原則として保険給付の対象外となります。

 ただし例外に注意してください。「被保険者の数が5人未満である適用事業所に使用される法人の役員としての業務で厚生労働省令で定めるもの」は保険給付の対象になります。

 ちなみに、厚生労働省令で定めるものは、『厚生労働省令で定める業務は、当該法人における従業員(同条に規定する法人の役員以外の者をいう。)が従事する業務と同一であると認められるものとする。』とされています。(則第52条の2

 

 

では、令和4年の問題をどうぞ!

【問2-A

 被保険者の数が5人以上である適用事業所に使用される法人の役員としての業務(当該法人における従業員が従事する業務と同一であると認められるものに限る。)に起因する疾病、負傷又は死亡に関しては、傷病手当金を含めて健康保険から保険給付が行われる。

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

【問2-A】 ×

 法人の役員としての業務(当該法人における従業員が従事する業務と同一であると認められるものに限る。)に起因する疾病、負傷又は死亡に関して健康保険から保険給付が行われるのは、被保険者の数が「5人未満」である適用事業所に使用される場合です。

 

 

過去問をどうぞ!

①【H26年出題】

 被保険者の数が5人未満である適用事業所に使用される法人の役員としての業務(当該法人における従業員が従事する業務と同一であると認められるものに限る。)に起因する疾病、負傷又は死亡に関しては、傷病手当金を含めて健康保険から保険給付が行われる。

 

 

②【H30年出題】

 被保険者が5人未満である適用事業所に所属する法人の代表者は、業務遂行の過程において業務に起因して生じた傷病に関しても健康保険による保険給付の対象となる場合があるが、当該法人における従業員(健康保険法第53条の2に規定する法人の役員以外の者をいう。)が従事する業務と同一であると認められるものとされている。

 

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

①【H26年出題】 〇

 傷病手当金も保険給付の対象になるのがポイントです。

 

 

②【H30年出題】 〇

 役員の業務内容が、当該法人の従業員が従事する業務と同一であると認められない場合は、健康保険の給付対象にはなりません。 

H25.8.14事務連絡 全国健康保険協会あて厚生労働省保険局保険課通知)

 

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https://youtu.be/Pw6Q27RgDtE

社労士受験のあれこれ

 令和4年の問題を復習しましょう(徴収法)

R5-064

R4.10.30 R4択一式より 徴収法「名称・所在地等変更届」

 今日のテーマは、「名称・所在地等変更届」です。

 

 保険関係が成立した場合は、保険関係が成立した日から10日以内に「保険関係成立届」を提出しなければなりません。

 また、事業の名称や所在地等に変更があった場合は届け出が必要です。

条文を読んでみましょう。

4条の22

 保険関係が成立している事業の事業主は、厚生労働省令で定める事項に変更があったときは、厚生労働省令で定める期間内にその旨を政府に届け出なければならない。

 

則第5条 (変更事項の届出)

1 法第4条の2第2項の厚生労働省令で定める事項は、次のとおりとする。

① 事業主の氏名又は名称及び住所又は所在地

② 事業の名称

③ 事業の行われる場所

④ 事業の種類

⑤ 有期事業にあっては、事業の予定される期間

2 法第4条の2第2項の規定による届出は、1の各号に掲げる事項に変更を生じた日の翌日から起算して10日以内に、次に掲げる事項を記載した届書を所轄労働基準監督署長又は所轄公共職業安定所長に提出することによって行わなければならない。

① 労働保険番号

② 変更を生じた事項とその変更内容

③ 変更の理由

④ 変更年月日

 

★ 名称・所在地等変更届は、変更を生じた日の翌日から起算して10日以内に、所轄労働基準監督署長又は所轄公共職業安定所長に提出します。

 

では、令和4年の問題をどうぞ!

【問10-C(雇用)】

 事業の期間が予定されており、かつ、保険関係が成立している事業の事業主は、当該事業の予定される期間に変更があったときは、その変更を生じた日の翌日から起算して10日以内に、①労働保険番号、②変更を生じた事項とその変更内容、③変更の理由、④変更年月日を記載した届書を所轄労働基準監督署長又は所轄公共職業安定所長に提出することによって届け出なければならない。

 

 

 

 

 

 

【問10-C(雇用)】 〇

 有期事業は、「事業の予定される期間」に変更があったときは、名称・所在地等変更届の提出が必要です。

 

 

過去問をどうぞ!

H25年出題(労災)】

 名称、所在地等変更届は、労働保険の保険関係が成立している事業の事業主が、その氏名又は名称及び住所等の事項に変更があった場合に、その変更を生じた日の当日から起算して10日以内に、所轄労働基準監督署長又は所轄公共職業安定所長に提出しなければならない。

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

H25年出題(労災)】 ×

 名称、所在地等変更届の提出期限は、変更を生じた日の「当日」からではなく「翌日」から起算して10日以内です。

 

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社労士受験のあれこれ

 令和4年の問題を復習しましょう(徴収法)

R5-063

R4.10.29 R4択一式より 有期事業のメリット制の適用条件

 労災保険率は、事業の種類ごとに定められています。しかし、事業の種類が同じでも、事業主の災害防止に対する努力によって、企業ごとの災害発生率には差が生じます。

 メリット制とは、業務災害の発生が多ければ労災保険率(又は労災保険料)を引き上げる、逆に発生が少なければ労災保険率(又は労災保険料)を引き下げる制度です。

 

 今日は、「有期事業」のメリット制の適用要件を確認します。

 

 徴収法で、有期事業とは、「建設の事業」と「立木の伐採の事業」です。

 有期事業でメリット制の適用を受ける事業の規模は以下の通りです。

 有期事業のメリット制の対象になる事業は、建設の事業又は立木の伐採の事業であって、その規模が次の各号のいずれかに該当するものとする。

1 確定保険料の額が40万円以上であること。

2 建設の事業にあっては請負金額1億1千万円以上、立木の伐採の事業にあっては素材の生産量1,000立方メートル以上であること。 

 

★1か2のいずれかに該当することが条件です。

「いずれか」がポイントです。

1 確定保険料の額が40万円以上

又は

2 建設の事業 → 請負金額が1億1千万円以上

立木の伐採の事業 → 素材の生産量が1,000立方メートル以上

 

では、令和4年の問題をどうぞ!

【問9-C(労災)】

 有期事業の一括の適用を受けていない立木の伐採の有期事業であって、その事業の素材の見込生産量が1000立方メートル以上のとき、労災保険のいわゆるメリット制の適用対象となるものとされている。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

【問9-C(労災)】 ×

 メリット制の適用を受けるのは、「見込生産量」ではなく「生産量」が1000立方メートル以上のときです。見込ではなく確定した生産量です。

 有期事業の一括の適用を受けていない立木の伐採の有期事業で、その事業の素材の生産量が1000立方メートル以上のときは、労災保険のメリット制の適用対象となります。

 

 

 

過去問をどうぞ!

①【H28年出題(労災)】

 メリット制とは、一定期間における業務災害に関する給付の額と業務災害に係る保険料の額の収支の割合(収支率)に応じて、有期事業を含め一定の範囲内で労災保険率を上下させる制度である。

 

 

②【H22年出題(労災)】

 労働保険徴収法第20条に規定する有期事業のメリット制の適用により、確定保険料の額を引き上げた場合には、所轄都道府県労働局歳入徴収官は、当該引き上げられた確定保険料の額と当該事業主が既に申告・納付した確定保険料の額との差額を徴収するものとし、通知を発する日から起算して30日を経過した日を納期限と定め、当該納期限、納付すべき当該差額及びその算定の基礎となる事項を事業主に通知しなければならない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

①【H28年出題(労災)】 ×

 「有期事業を含め一定の範囲内で労災保険率を上下させる制度」の部分が誤りです。

 継続事業と一括有期事業のメリット制は、問題文の通り、一定の範囲内で労災保険率を上げ下げする制度です。

 「有期事業」の場合は、労災保険率を上下させるのではなく、「確定保険料の額」を一定の範囲で上げ下げする制度です。

 

 

②【H22年出題(労災)】 〇

 有期事業のメリット制が適用されると、確定保険料の額は上げ下げされます。確定保険料の額が引き上げられた場合は、差額が徴収されます。

 引き上げられた場合は、所轄都道府県労働局歳入徴収官は、引き上げられた確定保険料の額と既に申告・納付した確定保険料の額との差額を徴収します。その場合、「納入告知書」によって、通知されるのがポイントです。

(則第35条第4項)

 

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社労士受験のあれこれ

 令和4年の問題を復習しましょう(雇用保険法)

R5-062

R4.10.28 R4択一式より 高年齢雇用継続基本給付金の支給要件

https://youtu.be/WSLec7UEQy8 高年齢雇用継続基本給付金の支給要件のひとつに、「被保険者であった期間が通算して5年以上あること」があります。

 この「被保険者であった期間」は、基本手当の「被保険者であった期間」と同じ取扱いです。

 例えば、A社の被保険者資格喪失後に、B社に再就職し被保険者資格を取得した場合、A社とB社の被保険者であった期間を通算できるか否かは以下のように考えます。

・被保険者であった期間に係る被保険者資格を取得した日の直前の被保険者資格を喪失した日が当該被保険者資格取得日前1年の期間内にあり、この期間内に、基本手当(基本手当の支給を受けたものとみなされる傷病手当等を含みます)又は特例一時金を受けていない場合は通算されます。

(参照:行政手引59011

A社とB社の間が1年以内で、かつ基本手当を受給しない場合は、通算されます。

1年を超えている場合は通算できません。

1年以内でも基本手当を受給した場合は通算できません。

 

 

令和4年の問題をどうぞ!

【問5-D

 高年齢雇用継続基本給付金の受給資格者が、被保険者資格喪失後、基本手当の支給を受けずに8か月で雇用され被保険者資格を再取得したときは、新たに取得した被保険者資格に係る高年齢雇用継続基本給付金を受けることができない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

【問5-D】 ×

 基本手当の支給を受けずに1年以内(8か月)で被保険者資格を再取得していますので、被保険者であった期間は通算されます。

 問題文のように、高年齢雇用継続基本給付金の受給資格者が、被保険者資格を喪失した後、基本手当の支給を受けずに、1年以内に被保険者資格を再取得したときは、新たに取得した被保険者資格でも高年齢雇用継続基本給付金を受けることができます。

(行政手引59311)

 

過去問をどうぞ!

R1年出題】

60歳に達した日に算定基礎期間に相当する期間が5年に満たない者が、その後継続雇用され算定基礎期間に相当する期間が5年に達した場合、他の要件を満たす限り算定基礎期間に相当する期間が5年に達する日の属する月から65歳に達する日の属する月まで高年齢雇用継続基本給付金が支給される。

 

 

 

 

 

 

【解答】

R1年出題】 〇

60歳に達した日に算定基礎期間に相当する期間が5年以上ある場合は、60歳に達した日の属する月から65歳に達する日の属する月までが対象です。

 問題文のように、60歳に達した日に5年未満であったとしても、その後継続雇用され算定基礎期間に相当する期間が5年に達した場合は、その時点で資格を満たします。その場合は、「5年に達する日の属する月」から65歳に達する日の属する月までが対象となります。「60歳に達した日の属する月」まで遡ることはありませんので、注意してください。

(行政手引59011) 

 

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https://youtu.be/WSLec7UEQy8

社労士受験のあれこれ

 令和4年の問題を復習しましょう(労働基準法)

R5-061

R4.10.27 R4択一式より 時間外労働は「実労働時間」で考える

 まず、「36協定」の条文を読んでみましょう。

36条第1

 使用者は、当該事業場に、労働者の過半数で組織する労働組合がある場合においてはその労働組合、労働者の過半数で組織する労働組合がない場合においては労働者の過半数を代表する者との書面による協定をし、厚生労働省令で定めるところによりこれを行政官庁に届け出た場合においては、第32条から第32条の5まで若しくは第40条の労働時間(以下「労働時間」という。)又は前条の休日(以下「休日」という。)に関する規定にかかわらず、その協定で定めるところによって労働時間を延長し、又は休日に労働させることができる。

 

36協定が必要な時間外労働・休日労働を確認しましょう

「法定労働時間(原則18時間・1週40時間)」を超えて労働させる場合

「法定休日(原則毎週少なくとも1回)」に労働させる場合

 

 例えば、月曜日から金曜日までの所定労働時間が17時間、土日が休日の事業場で、金曜日の労働時間を1時間延長した場合を考えてみましょう。金曜日を1時間延長しても、18時間、1週間36時間です。法定労働時間内に収まっていますので、36協定は不要です。

 

では、令和4年の問題をどうぞ!

【問3-C

 労働者が遅刻をし、その時間だけ通常の終業時刻を繰り下げて労働させる場合に、1日の実労働時間を通算すれば労働基準法第32条又は第40条の労働時間を超えないときは、労働基準法第36条第1項に基づく協定及び労働基準法第37条に基づく割増賃金の支払の必要はない。

 

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

【問3-C】 〇

 36協定や割増賃金が必要なのは、実労働時間が8時間を超えた場合です。遅刻した分、終業時刻を繰り下げたとしても、1日の実労働時間が8時間以内なら36協定も割増賃金も不要です。

H11.3.31基発168号)

 

 

過去問をどうぞ!

【H29年出題】

1日の所定労働時間が8時間の事業場において、1時間遅刻をした労働者に所定の終業時刻を1時間繰り下げて労働させることは、時間外労働に従事させたことにはならないので、労働基準法第36条に規定する協定がない場合でも、労働基準法第32条違反ではない。

 

 

 

【解答】

H29年出題】 〇

1日の所定労働時間が8時間で、1時間遅刻をした分、終業時刻を1時間繰り下げたとしても実働時間が8時間ですので、時間外労働にはなりません。

 

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社労士受験のあれこれ

 令和4年の問題を復習しましょう(労働基準法)

R5-060

R4.10.26 R4択一式より 特別条項による時間外労働の上限

 使用者は36協定を締結し、労働基準監督署に届け出ることによって、時間外労働をさせることができますが、労働時間の延長には上限が定められています。

 

・時間外労働の上限は、原則として、月45時間、年360時間です。

臨時的な特別の事情がある場合(特別条項)の場合は、月45時間、年360時間を超えて労働させることができます。

<特別条項の条件>

・時間外労働 →720時間以内

・時間外労働と休日労働の合計 → 100 時間未満

・時間外労働と休日労働の合計 → 2か月平均」「3か月平均」「4か月平均」「5か月平均」「6か月平均」が全て1か月当たり80 時間以内

・月45時間の限度時間を超えることができるのは、年6か月まで

 

今日のテーマは特別条項による時間外労働の上限です。

 

 

では、令和4年の問題をどうぞ!

【問3-B

 小売業の事業場で経理業務のみに従事する労働者について、対象期間を令和411日から同年1231日までの1年間とする労働基準法第36条第1項の協定をし、いわゆる特別条項により、1か月について95時間、1年について700時間の時間外労働を可能としている事業場においては、同年の1月に90時間、2月に70時間、3月に85時間、4月に75時間、5月に80時間の時間外労働をさせることができる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

【問3-B】 ×

 特別条項の条件を満たしているかチェックしましょう

 

1

2

3

4

5

合計

時間外労働

90時間

70時間

85時間

75時間

80時間

400時間

・時間外労働の上限は年720時間以内

・時間外労働と休日労働の合計は月100 時間未満 

・月45時間の限度時間を超えることができるのは、年6か月まで 

・時間外労働と休日労働の合計が、「2か月平均」「3か月平均」「4か月平均」「5か月平均」「6か月平均」が全て1か月当たり80 時間以内

→ 例えば、3月について、2~6か月の平均を出してみましょう。

2月~3月(2か月)の平均 → 77.5時間

1月~3月(3か月)の平均 → 81.66時間

 ※前年度の36協定の対象期間の時間数も入れて平均を出します。前年12月~3月(4か月)の平均、前年11月~3月(5か月)の平均、前年10月~3月(6か月)の平均もチェックが必要ですが、問題文では明らかにされていないので、今回は触れません。

 

 チェックの結果、1月~3月の3か月の平均が80時間を超えています。そのため、特別条項の条件を満たしていません。

 

 

過去問をどうぞ!

R2年出題】

 労働基準法第36条第3項に定める「労働時間を延長して労働させることができる時間」に関する「限度時間」は、1か月について45時間及び1年について360時間(労働基準法第32条の41項第2号の対象期間として3か月を超える期間を定めて同条の規定により労働させる場合にあっては、1か月について42時間及び1年について320時間)とされている。

 

 

 

 

 

 

【解答】

R2年出題】 〇

 時間外労働の上限は、原則として「1か月45時間、1年360時間」です。ただし、1年単位の変形労働時間制(対象期間が3か月を超える場合)により労働させる場合は、「1か月42時間、1320時間」です。

 

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https://youtu.be/98_pw4ughLI

社労士受験のあれこれ

 令和4年の問題を復習しましょう(労働基準法)

R5-059

R4.10.25 R4択一式より 教育訓練の時間は労働時間になる?ならない?

 使用者が実施する「教育訓練」の時間は、労働基準法の労働時間となるのでしょうか?

 

 

まず令和4年の問題をどうぞ!

【問2-C

 労働安全衛生法第59条等に基づく安全衛生教育については、所定労働時間内に行うことが原則とされているが、使用者が自由意思によって行う教育であって、労働者が使用者の実施する教育に参加することについて就業規則上の制裁等の不利益取扱による出席の強制がなく自由参加とされているものについても、労働者の技術水準向上のための教育の場合は所定労働時間内に行うことが原則であり、当該教育が所定労働時間外に行われるときは、当該時間は時間外労働として取り扱うこととされている。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

【問2-C】 ×

 「労働者が使用者の実施する教育に参加することについて就業規則上の制裁等の不利益取扱による出席の強制がなく自由参加のものであれば時間外労働にはならない」という考え方です。(S26.1.20基収2875号、H11.3.31基発168号)

 「強制」なのか「自由参加」なのかがポイントです。問題文の場合は、「自由参加」ですので、労働時間ではなく、所定労働時間外に行われるときでも時間外労働にはなりません。

 

 なお、労働安全衛生法に基づく安全衛生教育は、労働者がその業務に従事する場合の労働災害の防止をはかるため、事業者の責任において実施されなければならないものです。そのため、安全衛生教育については所定労働時間内に行なうのが原則です。また、安全衛生教育の実施に要する時間は労働時間となりますので、当該教育が法定時間外に行なわれた場合には、割増賃金の支払が必要です。

S47.9.18基発第602号)

 

過去問もどうぞ!

H26年出題】

 労働者が使用者の実施する教育、研修に参加する時間を労働基準法上の労働時間とみるべきか否かについては、就業規則上の制裁等の不利益な取扱いの有無や、教育・研修の内容と業務との関連性が強く、それに参加しないことにより本人の業務に具体的な支障が生ずるか否か等の観点から、実質的にみて出席の強制があるか否かにより判断すべきものである。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

H26年出題】 〇

 労働者が使用者の実施する教育、研修に参加する時間を労働基準法上の労働時間とみるべきか否かについて、ポイントは、「実質的にみて出席の強制があるか否かにより判断すべきもの」の部分です。

 

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https://youtu.be/KObn1q9jQv4

社労士受験のあれこれ

 令和4年の問題を復習しましょう(国民年金法)

R5-058

R4.10.24 R4択一式より 振替加算の額の計算

 振替加算が行われるのは、大正1542日~昭和4141日までの間に生まれた者です。

 大正1541日以前生まれの者は「旧法」の対象者で老齢基礎年金が支給されませんので、振替加算も行われません。

 また、昭和4142日以降生まれの者にも振替加算は行われません。昭和4142日以降生まれの者は、新法施行日(昭和6141日)に20歳未満です。

20歳から60歳まで会社員の被扶養配偶者だったとしても、すべて第3号被保険者となり満額の老齢基礎年金が支給されるからです。

 

 

では、令和4年の問題をどうぞ!

【問9-A】 

 老齢基礎年金のいわゆる振替加算が行われるのは、大正1542日から昭和4141日までに生まれた者であるが、その額については、受給権者の老齢基礎年金の額に受給権者の生年月日に応じて政令で定められた率を乗じて得た額となる。

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

【問9-A】 ×

 振替加算の額は、「受給権者の老齢基礎年金の額」ではなく、「224,700円×改定率」に受給権者の生年月日に応じて政令で定められた率を乗じて得た額となります。

 なお、224,700円×改定率は、加給年金額と同じ額です。

 「受給権者の生年月日に応じて政令で定められた率」は、1.000から0.067までです。

 生年月日が最も古い大正1542日~昭和241日生まれの率は、1.000ですので、振替加算の額は224,700円×改定率×1.000で加給年金額と同じです。

 昭和3642日から昭和4141日以前生まれの率は、0.067です。

 生年月日が若くなるほど、率が小さくなることがポイントです。20歳から60歳まで会社員に扶養される配偶者だった場合、若い人ほどカラ期間が短く、第3号被保険者期間が長くなるからです。

(S60年附則第14条)

過去問もどうぞ!

H28年出題】

 振替加算の額は、その受給権者の老齢基礎年金の額に受給権者の生年月日に応じて政令で定める率を乗じて得た額として算出される。

 

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

H28年出題】 ×

 振替加算の額は、「224,700円×改定率」に受給権者の生年月日に応じて政令で定める率を乗じて得た額です。 

 

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社労士受験のあれこれ

 令和4年の問題を復習しましょう(国民年金法)

R5-057

R4.10.23 R4択一式より 付加年金と死亡一時金の加算額の国庫負担

 今日は、付加年金と死亡一時金の加算額の国庫負担の割合を確認しましょう。

 条文を読んでみましょう。

S60年法附則第34条第1項第1号(国民年金事業に要する費用の負担の特例)

国庫は、当分の間、毎年度、当該年度における国民年金法による付加年金の給付に要する費用及び同法による死亡一時金の給付に要する費用(同法第52条の4第1項に定める額に相当する部分の給付に要する費用を除く)の総額の4分の1に相当する額を負担する。 

 

 死亡一時金の額は、保険料納付済期間と保険料免除期間の月数に応じて、12万円から32万円で、付加保険料に係る保険料納付済期間が3年以上である場合は、8500が加算されます。

 条文の「死亡一時金の給付に要する費用(同法第52条の4第1項に定める額に相当する部分の給付に要する費用を除く。)」のかっこ書きは、「同法第52条の4第1項に定める額(12万円から32万円)の給付に要する費用を除く」となります。

 この部分は、「死亡一時金の給付に要する費用(付加保険料の保険料納付済期間が3年以上ある者が死亡した場合に支給される死亡一時金の加算額の給付に要する費用)」と読んでください。

 

 

令和4年の問題をどうぞ!

【問6-D

 国庫は、当分の間、毎年度、国民年金事業に要する費用に充てるため、当該年度における国民年金法による付加年金の給付に要する費用及び同法による死亡一時金の給付に要する費用(同法第52条の4第1項に定める額に相当する部分の給付に要する費用を除く。)の総額の4分の1に相当する額を負担する。

 

 

 

 

 

 

【解答】

【問6-D】 〇

 「付加年金の給付に要する費用」と「付加保険料の保険料納付済期間が3年以上ある者が死亡した場合に支給される死亡一時金の加算額の給付に要する費用」の給付に要する費用については、4分の1を国庫が負担します。

 

 

過去問をどうぞ!

①【H23年出題】

 国民年金法の付加年金及び死亡一時金の給付に要する費用は、その全額が第1号被保険者の保険料によって賄われる。

 

 

②【H26年出題】

 付加年金の給付に要する費用については、その3分の1を国庫が負担する。

 

 

③【H26年出題】

 付加保険料の保険料納付済期間が3年以上ある者が死亡した場合に支給される死亡一時金の額の加算額の給付に要する費用については、その4分の1を国庫が負担する。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

①【H23年出題】 ×

 「付加年金」と「死亡一時金の加算額」に要する費用は、4分の1が国庫負担で賄われます。

 

 

②【H26年出題】 ×

 付加年金の給付に要する費用については、その「4分の1」を国庫が負担します。

 

 

③【H26年出題】 〇

 死亡一時金の額の加算額(付加保険料の保険料納付済期間が3年以上ある者が死亡した場合の加算額)の給付に要する費用については、その「4分の1」を国庫が負担します。 

 

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https://youtu.be/Zl82NQeIQi0

社労士受験のあれこれ

 令和4年の問題を復習しましょう(国民年金法)

R5-056

R4.10.22 R4択一式より 老齢基礎年金と付加年金

 付加保険料は月額400です。

 付加保険料を納付した人には、老齢基礎年金の受給権を取得したときに、付加年金も支給されます。

 付加年金は、200円×付加保険料納付済期間の月数で計算します。

 

条文を読んでみましょう。

43条 (支給要件)

 付加年金は、付加保険料に係る保険料納付済期間を有する者が老齢基礎年金の受給権を取得したときに、その者に支給する。

 

44条 (年金額)

 付加年金の額は、200付加保険料に係る保険料納付済期間の月数を乗じて得た額とする。

 

47条 (支給停止)

 付加年金は、老齢基礎年金がその全額につき支給を停止されているときは、その間、その支給を停止する。

 

48条 (失権)

 付加年金の受給権は、受給権者が死亡したときは、消滅する。

 

では、令和4年の問題をどうぞ!

①【問3-A

 付加年金が支給されている老齢基礎年金の受給者(65歳に達している者に限る。)が、老齢厚生年金を受給するときには、付加年金も支給される。

 

②【問3-E

 老齢基礎年金と付加年金の受給権を有する者が障害基礎年金の受給権を取得し、障害基礎年金を受給することを選択したときは、付加年金は、障害基礎年金を受給する間、その支給が停止される。

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

①【問3-A】 〇

 付加年金は老齢基礎年金とセットになる年金です。老齢基礎年金と老齢厚生年金を併給する場合は、付加年金も支給されます。

 

 

②【問3-E】 〇

 障害基礎年金を選択した場合は、老齢基礎年金は支給停止されます。老齢基礎年金が全額支給停止されている間は付加年金も支給停止されます。

 

 

過去問をどうぞ!

①【H25年出題】

 付加年金の受給権は、老齢基礎年金の受給権と同時に発生し、老齢基礎年金の受給権と同時に消滅する。また、老齢基礎年金がその全額につき支給を停止されているときは、その間、付加年金も停止される。

 

 

②【H26年出題】

65歳以上の老齢基礎年金の受給権者が、遺族厚生年金を併給するときには、付加年金は支給停止される。

 

 

③【H21年出題】

 遺族基礎年金の受給権者が65歳に達し、さらに老齢基礎年金と付加年金の受給権を取得したときは、その者の選択により遺族基礎年金か老齢基礎年金のいずれか一方が支給されるが、遺族基礎年金を選択した場合も付加年金が併せて支給される。

 

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

①【H25年出題】 〇

 付加年金は老齢基礎年金とセットです。付加年金の受給権は、老齢基礎年金と同時に発生し、老齢基礎年金の受給権と同時に消滅します。また、老齢基礎年金がその全額につき支給を停止されているときは、その間、付加年金も停止されます。

 

 

②【H26年出題】 ×

 老齢基礎年金と遺族厚生年金を併給する場合も、老齢基礎年金が支給されているなら、付加年金も支給されます。

 

 

③【H21年出題】 ×

 遺族基礎年金を選択した場合は、老齢基礎年金が支給停止されます。老齢基礎年金がその全額につき支給停止されているときは、その間、付加年金も支給停止になります。「遺族基礎年金を選択した場合も付加年金が併せて支給される。」の部分が誤りです。

 

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社労士受験のあれこれ

 令和4年の問題を復習しましょう(国民年金法)

R5-055

R4.10.21 R4択一式より 国民年金原簿の訂正の請求

 もし、国の年金記録が事実と異なっているなら、正確な年金額が算定できません。年金記録が事実と異なると思われる場合は、国に年金記録の訂正を請求することができます。

 

条文を読んでみましょう。

14条(国民年金原簿)

厚生労働大臣は、国民年金原簿を備え、これに被保険者の氏名資格の取得及び喪失、種別の変更、保険料の納付状況、基礎年金番号その他厚生労働省令で定める事項を記録するものとする。 

 

14条の2(訂正の請求)

 被保険者又は被保険者であった者は、国民年金原簿に記録された自己に係る特定国民年金原簿記録(被保険者の資格の取得及び喪失、種別の変更、保険料の納付状況その他厚生労働省令で定める事項の内容をいう。)事実でない、又は国民年金原簿に自己に係る特定国民年金原簿記録が記録されていないと思料するときは、厚生労働省令で定めるところにより、厚生労働大臣に対し、国民年金原簿の訂正の請求をすることができる。 

 

附則第7条の5 (国民年金原簿の特例等)

14条及び第14条の2の規定の適用については、当分の間、被保険者とあるのは、「第2号被保険者のうち第2号厚生年金被保険者、第3号厚生年金被保険者又は第4号厚生年金被保険者であるものを除く。」とする。 

 

 

では、令和4年の問題をどうぞ!

【問1-B

 厚生労働大臣に対する国民年金原簿の訂正の請求に関し、第2号被保険者であった期間のうち国家公務員共済組合、地方公務員共済組合の組合員又は私立学校教職員共済制度の加入者であった期間については、国民年金原簿の訂正の請求に関する規定は適用されない。

 

 

 

 

 

 

【解答】

【問1-B】 〇

 第14条の2の厚生労働大臣に対する国民年金原簿の訂正の請求については、第2号被保険者であった期間のうち国家公務員共済組合、地方公務員共済組合の組合員、私立学校教職員共済制度の加入者であった期間は、除かれます。

 

 

過去問をどうぞ!

R2年出題】

 国家公務員共済組合の組合員、地方公務員共済組合の組合員又は私立学校教職員共済制度の加入者に係る被保険者としての氏名、資格の取得及び喪失、種別の変更、保険料の納付状況、基礎年金番号その他厚生労働省令で定める事項については国民年金原簿に記録するものとされていない。

 

 

 

 

 

 

【解答】

R2年出題】 〇

 第2号被保険者のうち、国民年金原簿の記録の対象となる被保険者は、当分の間、第1号厚生年金被保険者のみです。

 

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 令和4年の問題を復習しましょう(厚生年金保険法)

R5-054

R4.10.20 R4択一式より 70歳以上の使用される者の老齢厚生年金の調整

 厚生年金保険の当然被保険者は、適用事業所に使用される70歳未満の者です。

 厚生年金保険の被保険者資格は70歳に達したときに喪失します。そのため、70歳以上の者は、在職中でも厚生年金保険の保険料は徴収されません。

 しかし、在職老齢年金の仕組みは、70歳以上の者にも適用されます。

 

厚生年金保険の被保険者の場合は、総報酬月額相当額は、「標準報酬月額その月以前の1年間の標準賞与額の総額を12で除して得た額とを合算して得た額」となります。一方、70歳以上の者は厚生年金保険の被保険者ではありませんので、総報酬月額相当額は、「その者の標準報酬月額に相当する額その月以前の1年間の標準賞与額及び標準賞与額に相当する額の総額を12で除して得た額とを合算して得た額」となります。

 

 

では、令和4年の問題をどうぞ!

【問8-B

 在職老齢年金は、総報酬月額相当額と基本月額との合計額が支給停止調整額を超える場合、年金額の一部又は全部が支給停止される仕組みであるが、適用事業所に使用される70歳以上の者に対しては、この在職老齢年金の仕組みが適用されない。

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

【問8-B】  ×

 適用事業所に使用される70歳以上の者は厚生年金保険の被保険者ではなく、保険料も徴収されませんが、在職老齢年金の仕組みは適用されます。

(法第46条)

 

 

過去問をどうぞ!

①【H23年出題】※改正による修正あり

 老齢厚生年金を受給している被保険者であって適用事業所に使用される者が70歳に到達したときは、その日に被保険者の資格を喪失し、当該喪失日が属する月以後の保険料を納めることはないが、一定の要件に該当する場合は、老齢厚生年金の一部又は全部が支給停止される。

 

②【H28年出題】

 昭和1241日以前生まれの者が平成284月に適用事業所に使用されている場合、その者に支給されている老齢厚生年金は、在職老齢年金の仕組みによる支給停止が行われることはない。

 

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

①【H23年出題】 〇 ※改正による修正あり

 適用事業所に使用される70歳以上の者には、在職老齢年金の仕組みが適用されます。

 

 

②【H28年出題】 ×

 当初は、70歳以上の者のうち昭和1241日以前生まれの者には、在職老齢年金の仕組みは適用されていませんでした。

 しかし、平成27101日の改正により、昭和1241日以前生まれの70歳以上の者にも、在職老齢年金の仕組みが適用されることになりました。

 昭和1241日以前生まれの者が平成284月に適用事業所に使用されている場合、在職老齢年金の仕組みによる支給停止が行われることがあります。

 

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 令和4年の問題を復習しましょう(厚生年金保険法)

R5-053

R4.10.19 R4択一式より 厚生年金保険・擬制的任意適用事業所

 強制適用事業所が、従業員の減少などで強制適用事業所の要件を欠いた場合は、任意適用事業所の認可を受けたものとみなされます。このことを擬制適用といいます。

 擬制適用によって、その事業所で働く従業員は引き続き社会保険の適用を受けることができます。

 

 条文を読んでみましょう。

第7条 

 強制適用事業所が、強制適用の要件に該当しなくなったときは、その事業所について任意適用事業所の認可があったものとみなす

 

 例えば、個人の事業所の従業員の数が5人未満になった、法人の事業所が個人の事業所になった場合など、強制適用事業所の要件に該当しなくなる場合があります。

 その場合は、「認可があったものとみなす」扱いとなります。改めて適用事業所となるための認可の申請手続きをとらなくても、引き続き厚生年金保険の適用事業所のままです。

 

では、令和4年の問題をどうぞ!

【問7-D

 厚生年金保険の強制適用事業所であった個人事業所において、常時使用する従業員が5人未満となった場合、任意適用の申請をしなければ、適用事業所ではなくなる。

 

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

【問7-D】 ×

 認可があったものとみなされますので、任意適用の申請をしなくても、引き続き適用事業所となります。

 

 

過去問をどうぞ!

R1年出題】

 個人経営の青果商である事業主の事業所は、常時5人以上の従業員を使用していたため、適用事業所となっていたが、その従業員数が4人になった。この場合、適用事業所として継続するためには、任意適用事業所の認可申請を行う必要がある。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

R1年出題】 ×

 任意適用事業所の認可申請を行わなくても、適用事業所として継続します。

 

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 令和4年の問題を復習しましょう(厚生年金保険法)

R5-052

R4.10.18 R4択一式より 遺族厚生年金・中高齢寡婦加算の年齢要件

 今日は、遺族厚生年金・中高齢寡婦加算の年齢要件を確認しましょう。

 

条文を読んでみましょう。

59条 (遺族厚生年金の遺族)

 遺族厚生年金を受けることができる遺族は、被保険者又は被保険者であった者の配偶者、子、父母、孫又は祖父母であって、被保険者又は被保険者であった者の死亡の当時(失踪の宣告を受けた被保険者であった者にあっては、行方不明となった当時。)その者によって生計を維持したものとする。ただし、妻以外の者にあっては、次に掲げる要件に該当した場合に限るものとする。

1 夫、父母又は祖父母については、55歳以上であること。

2 子又は孫については、18歳に達する日以後の最初の331までの間にあるか、又は20歳未満で障害等級の1級若しくは2級に該当する障害の状態にあり、かつ、現に婚姻をしていないこと。

 

62条 (中高齢寡婦加算

遺族厚生年金(長期要件に該当することにより支給されるものであって、その額の計算の基礎となる被保険者期間の月数が240未満であるものを除く)の受給権者であるであってその権利を取得した当時40歳以上65歳未満であったもの又は40に達した当時当該被保険者若しくは被保険者であった者の子で遺族基礎年金の遺族の要件に該当するものと生計を同じくしていたものが65歳未満であるときは、遺族厚生年金の額に遺族基礎年金の額に4分の3を乗じて得た額(その額に50円未満の端数が生じたときは、これを切り捨て、50円以上100円未満の端数が生じたときは、これを100円に切り上げるものとする。)を加算する。 

 

ポイント!

★遺族厚生年金の遺族の要件

 妻には年齢要件・障害要件はありません。

 夫、父母、祖父母には年齢要件、子、孫には年齢要件・障害要件があります。

★中高齢寡婦加算の妻の要件

 対象は妻のみです。

・遺族厚生年金の受給権取得当時、生計を同じくする子がいない場合(遺族基礎年金が支給されない場合) → 夫の死亡当時、妻の年齢が40歳以上65歳未満であること

・遺族厚生年金の受給権取得当時、生計を同じくする子がいる場合(遺族基礎年金が支給される場合) → 妻が40歳に達した当時遺族基礎年金を受けていること

※中高齢寡婦加算が加算されるのは、65歳に達するまでです。

 

では、令和4年の問題をどうぞ!

【問10-C

 被保険者であった45歳の夫が死亡した当時、当該夫により生計を維持していた子のいない38歳の妻は遺族厚生年金を受けることができる遺族となり中高齢寡婦加算も支給されるが、一方で、被保険者であった45歳の妻が死亡した当時、当該妻により生計を維持していた子のいない38歳の夫は遺族厚生年金を受けることができる遺族とはならない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

【問10-C】 ×

・夫の死亡当時、子のいない38歳の妻 

→ 「遺族厚生年金」は受けることができます。中高齢寡婦加算は、子がいない場合は夫の死亡当時40歳以上であることが要件ですので、中高齢寡婦加算は支給されません。

・妻の死亡した当時、子のいない38歳の夫

→ 夫は妻の死亡当時55歳以上であることが要件ですので、遺族厚生年金を受けることはできません。なお、子の有無は関係ありません。

 

 

 

過去問をどうぞ!

①【R1年出題】

 被保険者であった妻が死亡した当時、当該妻により生計を維持していた54歳の夫と21歳の当該妻の子がいた場合、当該子は遺族厚生年金を受けることができる遺族ではないが、当該夫は遺族厚生年金を受けることができる遺族である。

 

 

②【H27年出題】

 子のない妻が、被保険者である夫の死亡による遺族厚生年金の受給権を取得したときに30歳以上40歳未満であった場合、妻が40歳に達しても中高齢寡婦加算は加算されない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

①【R1年出題】 ×

 21歳の子も54歳の夫も年齢要件を満たしませんので、遺族厚生年金を受けることはできません。

 

 

②【H27年出題】 〇

 子のない妻は、夫の死亡当時に40歳以上65歳未満であることが条件です。

 

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https://youtu.be/XTWQNLti1cU

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 令和4年の問題を復習しましょう(健康保険法)

R5-051

R4.10.17 R4択一式より 任意継続被保険者の保険料

 任意継続被保険者は健康保険の保険料を納付する義務があります。

 今日は、任意継続被保険者の保険料をみていきましょう。

 

では、条文を読んでみましょう。

157条 (任意継続被保険者の保険料)

 任意継続被保険者に関する保険料は、任意継続被保険者となった月から算定する。

 

161条 (保険料の負担及び納付義務)

1 被保険者及び被保険者を使用する事業主は、それぞれ保険料額の2分の1を負担する。ただし、任意継続被保険者は、その全額を負担する。

2 事業主は、その使用する被保険者及び自己の負担する保険料を納付する義務を負う。

3 任意継続被保険者は、自己の負担する保険料を納付する義務を負う。

 

164条 (保険料の納付)

 被保険者に関する毎月の保険料は、翌月末日までに、納付しなければならない。ただし、任意継続被保険者に関する保険料については、その月の10(初めて納付すべき保険料については、保険者が指定する日)までとする。

 

 

 例えば、健康保険の被保険者が1017日に退職した場合、その翌日に資格を喪失します。資格喪失日の前日まで継続して2か月以上被保険者であって、資格を喪失した日から20日以内に保険者に申出をした場合、1018日に任意継続被保険者の資格を取得します。

 その場合、任意継続被保険者の保険料は、10月から算定されます。初めて納付すべき保険料(10月分)の納期限は、保険者が指定する日です。

 

では、令和4年の問題をどうぞ!

【問2-D

 任意継続被保険者となるためには、被保険者の資格喪失の日の前日まで継続して2か月以上被保険者(日雇特例被保険者、任意継続被保険者、特例退職被保険者又は共済組合の組合員である被保険者を除く。)でなければならず、任意継続被保険者に関する保険料は、任意継続被保険者となった月から算定する。

 

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

【問2-D】 〇

 任意継続被保険者に関する保険料は、任意継続被保険者となった月から算定されます。

 例えば1017日に退職した場合は、在職中の保険料は資格喪失月の前月の9月分まで徴収され、任意継続被保険者としての保険料は10月分からとなります。

 

 

過去問をどうぞ!

H30年出題】

 一般の被保険者に関する保険料は、翌月末日までに、納付しなければならない。任意継続被保険者に関する毎月の保険料は、その月の10日までに納付しなければならないが、初めて納付すべき保険料については、被保険者が任意継続被保険者の資格取得の申出をした日に納付しなければならない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

H30年出題】 ×

 任意継続被保険者に関する保険料について、初めて納付すべき保険料については、「保険者が指定した日」までに納付しなければなりません。

 

解説動画はこちらからどうぞ!毎日コツコツYouTubeチャンネル

https://youtu.be/UepwuE9Y54o

社労士受験のあれこれ

 令和4年の問題を復習しましょう(徴収法)

R5-050

R4.10.16 R4択一式より 確定保険料の認定決定と追徴金

 「確定保険料申告書」を提出しなかったとき、申告書の記載に誤りがあるときは、政府が職権で確定保険料の額を決定(認定決定)し、事業主に通知することになっています。その際、追徴金が課されます。

では、条文を読んでみましょう。

19条第4項、第5

4 政府は、事業主が確定保険料申告書を提出しないとき、又はその申告書の記載に誤りがあると認めるときは、労働保険料の額を決定し、これを事業主に通知する

5 認定決定の通知を受けた事業主は、納付した労働保険料の額が政府の認定決定した労働保険料の額に足りないときはその不足額を、納付した労働保険料がないときは政府の認定決定した労働保険料を、その通知を受けた日から15日以内に納付しなければならない。

 

21条 (追徴金)

1 政府は、事業主が認定決定された確定保険料又はその不足額を納付しなければならない場合には、その納付すべき額(その額に1,000円未満の端数があるときは、その端数は、切り捨てる)100分の10を乗じて得た額の追徴金を徴収する。ただし、事業主が天災その他やむを得ない理由により、認定決定された確定保険料又はその不足額を納付しなければならなくなった場合は、この限りでない。

2 認定決定された確定保険料又はその不足額が1,000円未満であるときは、追徴金を徴収しない。

 

ポイント!

 確定保険料の認定決定は、「事業主が確定保険料申告書を提出しないとき」、又は「その申告書の記載に誤りがあると認めるとき」に行われます。

 なお、政府が認定決定した確定保険料の額について事業主に通知する場合は、「納入告知書」によって行います。

 

では、令和4年の問題をどうぞ

【問8-D(労災)】

 事業主が所定の納期限までに確定保険料申告書を提出したが、当該事業主が法令の改正を知らなかったことによりその申告書の記載に誤りが生じていると認められるとき、所轄都道府県労働局歳入徴収官が正しい確定保険料の額を決定し、その不足額が1,000円以上である場合には、労働保険徴収法第21条に規定する追徴金が徴収される。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

【問8-D(労災)】 〇

 「天災その他やむを得ない理由により、認定決定された確定保険料又はその不足額を納付しなければならなくなった場合」には、追徴金は徴収されません。

「天災その他やむを得ない理由」とは、地震、火災、洪水、暴風雨等不可抗力的なできごと及びこれに類する真にやむを得ない客観的な事故をいい、法令の不知、営業の不振、資金難等は含まれない」(昭56.9.25労徴発68号)とされています。

問題文は、法令の不知によるものですので、追徴金が徴収されます。

 

 

過去問をどうぞ!

 

①【R1年出題(労災)】

 事業主が提出した確定保険料申告書の記載に誤りがあり、労働保険料の額が不足していた場合、所轄都道府県労働局歳入徴収官は労働保険料の額を決定し、これを事業主に通知する。このとき事業主は、通知を受けた日の翌日から起算して30日以内にその不足額を納付しなければならない。

 

②【H26年出題(雇用)】

 事業主が、提出した確定保険料申告書に記載の誤りがあり、所轄都道府県労働局歳入徴収官より納付すべき労働保険料の額の通知を受けたときは、当該事業主は、納付した概算保険料の額が、当該通知を受けた額に足りないときは、その不足額(1,000円未満の端数があるときは、その端数は切り捨てる。)に100分の10を乗じて得た額の追徴金を納付しなければならない。ただし、法令の不知、営業の不振等やむを得ない理由による場合は、追徴金を徴収しないこととされている。

 

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

①【R1年出題(労災)】 ×

 認定決定された確定保険料は、「通知を受けた日から15日以内」に納付しなければなりません。なお、起算日は翌日です。「通知を受けた日の翌日から起算して15日以内」に納付しなければなりません。

 

 

②【H26年出題(雇用)】 ×

 「天災その他やむを得ない理由」の場合は追徴金は徴収されませんが、「法令の不知、営業の不振等」はそれに含まれません。そのため、「法令の不知、営業の不振等」の理由の場合は、追徴金が徴収されます。 

 

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https://youtu.be/QIHDE-llElk

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 令和4年の問題を復習しましょう(雇用保険法)

R5-049

R4.10.15 R4択一式より 高年齢再就職給付金と再就職手当の調整

 まず、「高年齢再就職給付金」の要件を条文で読んでみましょう。

61条の21項 (高年齢再就職給付金)

 高年齢再就職給付金は、受給資格者(その受給資格に係る離職の日における算定基礎期間が5年以上あり、かつ、当該受給資格に基づく基本手当の支給を受けたことがある者に限る。)60歳に達した日以後安定した職業に就くことにより被保険者となった場合において、当該被保険者に対し再就職後の支給対象月に支払われた賃金の額が、当該基本手当の日額の算定の基礎となった賃金日額に30を乗じて得た額の100分の75に相当する額を下るに至ったときに、当該再就職後の支給対象月について支給する。ただし、次の各号のいずれかに該当するときは、この限りでない。

1 当該職業に就いた日の前日における支給残日数が、100日未満であるとき。

2 当該再就職後の支給対象月に支払われた賃金の額が、支給限度額以上であるとき。

 

高年齢再就職給付金の要件のポイント!

・受給資格に基づく基本手当の支給を受けたことがあること

60歳到達時以後に安定した職業に就くことにより被保険者となったこと

・就職日の前日の支給残日数が100日以上あること

 

 では、「高年齢再就職給付金」が支給される具体例を確認しましょう。

① 60歳到達時に離職した者が基本手当の支給を受け、当該基本手当の受給期間内に、その支給残日数が100日以上の時点で新たに安定した職業に就き、一般被保険者になった

② 60歳到達時に一般被保険者であった者がその後に離職し、基本手当の支給を受け、当該基本手当の受給期間内に、その支給残日数が100日以上の時点で新たに安定した職業に就き、一般被保険者になった

③ 60歳到達時に被保険者でなかった者であっても、その直前の被保険者資格に基づき基本手当の支給を受け、かつ、60歳到達時以後、当該基本手当の受給期間内に支給残日数が100日以上の時点で新たに安定した職業に就き、一般被保険者となった

(行政手引59021(1))

 

 

★高年齢再就職給付金の支給を受けることができる者が、同一の就職につき、再就職手当の支給を受けることができる場合の調整を、条文で読んでみましょう。

61条の24項 (高年齢再就職給付金)

 高年齢再就職給付金の支給を受けることができる者が、同一の就職につき再就職手当の支給を受けることができる場合において、その者が再就職手当の支給を受けたときは高年齢再就職給付金を支給せず高年齢再就職給付金の支給を受けたときは再就職手当を支給しない。 

 「再就職手当の支給を受けたときは高年齢再就職給付金は支給せず、高年齢再就職給付金の支給を受けたときは再就職手当を支給しない。」となっていますので、どちらの給付を受けるかは本人の選択となります。

(行政手引59051(1))

 

 

では、令和4年の問題をどうぞ!

【問5-C

 高年齢再就職給付金の支給を受けることができる者が同一の就職につき再就職手当の支給を受けることができる場合、その者の意思にかかわらず高年齢再就職給付金が支給され、再就職手当が支給停止となる。

 

 

 

 

 

 

【解答】

【問5-C】 ×

 「その者の意思にかかわらず高年齢再就職給付金が支給され」の部分が誤りです。どちらを受けるかは本人の選択です。本人の選択で、高年齢再就職給付金を受けたときは、再就職手当は支給されません。

 

 

では、過去問をどうぞ!

R1年出題】

 高年齢再就職給付金の支給を受けることができる者が、同一の就職につき雇用保険法第56条の3第1項第1号ロに定める就業促進手当の支給を受けることができる場合において、その者が就業促進手当の支給を受けたときは高年齢再就職給付金を支給しない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

R1年出題】 〇

 「雇用保険法第56条の3第1項第1号ロに定める就業促進手当」とは、再就職手当のことです。本人の選択で再就職手当の支給を受けたときは高年齢再就職給付金は支給されません。

 

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https://youtu.be/pxXFXJLVvh4

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 令和4年の問題を復習しましょう(労災保険法)

R5-048

R4.10.14 R4択一式より 労災保険「再発」とは

 労災保険法の保険給付は、「治っていない」か「治った」がポイントです。

 例えば、仕事中にケガをし、療養を受けている間は、「療養補償給付」が支給されます。ケガが治ったとき(治ゆしたとき)は療養補償給付は終了します。治った後に一定の障害が残った場合は、障害補償給付が支給されます。

 そして、その後再発した場合は、療養補償給付が再度受けられるようになります。

 今日のテーマは「再発」の認定要件です。

 

 まず、「治った」とはどういう状態なのでしょうか?

・労災保険で傷病が「治った」ときとは、身体の諸器官・組織が完全に回復した状態のみをいうものではありません。傷病の症状が安定し、医学上一般に認められた医療を行っても、その医療効果が期待できなくなった状態をいいます。

 この状態を「治ゆ」(症状固定)といいます。

 

 

では、次に「再発」の要件を令和4年の問題でみてみましょう。

【問-7

 業務起因性が認められる傷病が一旦治ゆと認定された後に「再発」した場合は、保険給付の対象となるが、「再発」であると認定する要件として次のアからエの記述のうち、正しいものの組合せは、後記AからEまでのうちどれか。

ア 当初の傷病と「再発」とする症状の発現との間に医学的にみて相当因果関係が認められること

イ 当初の傷病の治ゆから「再発」とする症状の発現までの期間が3年以内であること

ウ 療養を行えば、「再発」とする症状の改善が期待できると医学的に認められること

エ 治ゆ時の症状に比べ「再発」時の症状が増悪していること

 

A (アとイ)

B (アとエ)

C (アとイとエ)

D (アとウとエ)

E (アとイとウとエ)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

【問-7 D (アとウとエ)

 再発として再び療養(補償)等給付を受けることができる要件は次の3つを満たした場合です。

①その症状の悪化が、当初の業務又は通勤による傷病と相当因果関係があると認められること

②症状固定の時からみて、明らかに症状が悪化していること

③療養を行えば、その症状の改善が期待できると医学的に認められること

 

問題文では、アとウとエの3つの要件を満たすことが条件となります。

 

(参考:厚生労働省パンフレット「労災保険における傷病が「治ったとき」とは・・・」

 

 

それでは、過去問をどうぞ!

①【H27年出題】

 療養の給付は、その傷病が療養を必要としなくなるまで行われるので、症状が安定して疾病が固定した状態になり、医療効果が期待しえない状態になっても、神経症状のような傷病の症状が残っていれば、療養の給付が行われる。

 

 

②【H28年出題】

 業務上の疾病が治って療養の必要がなくなった場合には、その後にその疾病が再発しても、新たな業務上の事由による発病でない限り、業務上の疾病とは認められない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

①【H27年出題】 ×

 症状が安定して疾病が固定した状態になり、医療効果が期待しえない状態は「治ゆ」(症状固定)となります。「医療効果が期待できなくなった状態」とは、その傷病の症状の回復・改善が期待できなくなった状態です。

治ゆ後は、療養の給付は行われません。

(参考:厚生労働省パンフレット「労災保険における傷病が「治ったとき」とは・・・」

 

 

②【H28年出題】 ×

 傷病が一旦症状固定と認められた後に再び発症し、「再発」の要件を満たした場合は、再び療養補償給付が支給されます。

(参考:厚生労働省パンフレット「労災保険における傷病が「治ったとき」とは・・・」

 

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https://youtu.be/xLy6KOrcnBI

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 令和4年の問題を復習しましょう(労働基準法)

R5-047

R4.10.13 R4択一式より 労使協定の効力の発生

 「1か月単位の変形労働時間制」を導入する際は、「労使協定を締結する」、「就業規則その他これに準ずるものに定める」のどちらかが必要です。

 労使協定の締結によって1か月単位の変形労働時間制を採用する場合は、労使協定を所轄労働基準監督署長に届け出なければなりません。

 今日のテーマは、「労使協定の効力の発生」です。

 

では、条文を読んでみましょう。

第32条の2(1か月単位の変形労働時間制) 

① 使用者は、当該事業場に、労働者の過半数で組織する労働組合がある場合においてはその労働組合、労働者の過半数で組織する労働組合がない場合においては労働者の過半数を代表する者との書面による協定により、又は就業規則その他これに準ずるものにより、1か月以内の一定の期間を平均し1週間当たりの労働時間が法第32条第1項の労働時間(法定労働時間)を超えない定めをしたときは、その定めにより、特定された週において同項の労働時間又は特定された日において同条第2項の労働時間を超えて、労働させることができる。

② 使用者は、厚生労働省令で定めるところにより、①の協定を行政官庁(所轄労働基準監督署長)に届け出なければならない

 

 第32条の22項により、1か月単位の変形労働時間制の労使協定は、所轄労働基準監督署長に届け出なければなりません。

 例えば、労使協定で110時間と定めた日には10時間まで労働させることができますし、1週52時間と定めた週には52時間まで労働させることができます。

 この「労使協定」は、届出によって効力が発生するのでしょうか?それとも締結していれば効力が発生するのでしょうか?

 

では、令和4年の問題をどうぞ!

【問7-B

 労働基準法第32条の2に定めるいわゆる1か月単位の変形労働時間制を労使協定を締結することにより採用する場合、当該労使協定を所轄労働基準監督署長に届け出ないときは1か月単位の変形労働時間制の効力が発生しない。

 

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

【問7-B】 ×

1か月単位の変形労働時間制についての労使協定については、「届出」が効力の発生要件となっていません。労使協定が締結されていれば、効力が発生します。

 労使協定を届出なくても効力は発生します。しかし、届け出なかった使用者については罰則が適用され、30万円以下の罰金に処せられます。

(参考)労使協定はどのような効力をもつのでしょうか?

 労働基準法の労使協定の効力は、その協定に定めるところによって労働させても労働基準法に違反しないという「免罰効果」をもちます。

 労働者の民事上の義務は、当該協定から直接生じるものではなく、労働協約、就業規則等の根拠が必要です。

S63.1.1基発1号)

 

 

過去問をどうぞ!

①【R1年出題】

1か月単位の変形労働時間制は、就業規則その他これに準ずるものによる定めだけでは足りず、例えば当該事業場に労働者の過半数で組織する労働組合がある場合においてはその労働組合と書面により協定し、かつ、当該協定を所轄労働基準監督署長に届け出ることによって、採用することができる。

 

②【H24年出題】

 労働基準法第36条に定めるいわゆる36協定は、これを所轄労働基準監督署長に届け出てはじめて使用者が労働者に適法に時間外労働又は休日労働を行わせることを可能とするのであって、法定労働時間を超えて労働させる場合、単に同協定を締結したのみでは、労働基準法違反の責めを免れない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

①【R1年出題】 ×

1か月単位の変形労働時間制は、「就業規則その他これに準ずるものによる定め」又は「当該事業場に、労働者の過半数で組織する労働組合がある場合においてはその労働組合、労働者の過半数で組織する労働組合がない場合においては労働者の過半数を代表する者との書面による協定(労使協定)の締結」のどちらかで採用することができます。

 就業規則その他これに準ずるものによる定めだけでも採用することができます。

 また、労使協定の締結によって採用する場合は届出が必要ですが、「当該協定を所轄労働基準監督署長に届け出ることによって」効力が発生するのではなく、締結することによって労使協定の効力が発生します。

 

 

②【H24年出題】 〇

 労働基準法第36条に定めるいわゆる36協定の効力は、所轄労働基準監督署長に届け出てはじめて発生します。単に同協定を締結したのみでは、効力は発生しませんので注意してください。

36条の条文を確認しておきましょう。

 使用者は、当該事業場に、労働者の過半数で組織する労働組合がある場合においてはその労働組合、労働者の過半数で組織する労働組合がない場合においては労働者の過半数を代表する者との書面による協定をし、厚生労働省令で定めるところによりこれを行政官庁に届け出た場合においては、労働時間又は休日に関する規定にかかわらず、その協定で定めるところによって労働時間を延長し、又は休日に労働させることができる。

 「行政官庁に届け出た場合」に注目してください。36協定については、行政官庁(所轄労働基準監督署長)に届け出て、初めて免罰効果が発生します。 

 

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https://youtu.be/z_U5uVU4BYY

社労士受験のあれこれ

 令和4年の問題を復習しましょう(労働基準法)

R5-046

R4.10.12 R4択一式より 労働時間の特例

 法定労働時間は、1週40時間、18時間が原則です。

 ただし、一部の業種については、法定労働時間の特例措置が適用されます。

 今日は、法定労働時間の特例をみていきましょう。

 

では、条文を読んでみましょう。

40条 (労働時間及び休憩の特例)

① 別表第1第1号から第3号まで、第6号及び第7号に掲げる事業以外の事業で、公衆の不便を避けるために必要なものその他特殊の必要あるものについては、その必要避くべからざる限度で、第32条から第32条の5までの労働時間及び第34条の休憩に関する規定について、厚生労働省令で別段の定めをすることができる

② ①の規定による別段の定めは、この法律で定める基準に近いものであって、労働者の健康及び福祉を害しないものでなければならない。

 

  では、第40条の特例措置のうち、則第25条の21項の「法定労働時間の特例」を読んでみましょう。

則第25条の2

 使用者は、法別表第1第8号、第10号(映画の製作の事業を除く。)、第13号及び第14号に掲げる事業のうち常時10人未満の労働者を使用するものについては、法第32条の規定にかかわらず、1週間について44時間、1日について8時間まで労働させることができる。

 

<法定労働時間の特例>

・1週間44時間、18時間

・対象の業種

常時10人未満の労働者を使用する

第8号 物品の販売、配給、保管若しくは賃貸又は理容の事業

10号 映画の製作又は映写、演劇その他興行の事業 (映画の製作の事業を除く。)

13号 病者又は虚弱者の治療、看護その他保健衛生の事業

14号 旅館、料理店、飲食店、接客業又は娯楽場の事業

 

では、令和4年の問題をどうぞ!

【問7-A

 使用者は、労働基準法別表第1第8号(物品の販売、配給、保管若しくは賃貸又は理容の事業)、第10号のうち映画の製作の事業を除くもの(映画の映写、演劇その他興行の事業)、第13号(病者又は虚弱者の治療、看護その他保健衛生の事業)及び第14号(旅館、料理店、飲食店、接客業又は娯楽場の事業)に掲げる事業のうち常時10人未満の労働者を使用するものについては、労働基準法第32条の規定にかかわらず、1週間について48時間、1日について10時間まで労働させることができる。

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

【問7-A】 ×

 特例により、1週間については44時間まで、1日については8時間までです。

 

 

では、過去問もどうぞ!

H18年出題】

 使用者は、物品の販売の事業のうち常時10人未満の労働者を使用するものについては、労働基準法第32条の規定にかかわらず、1週間について44時間、1日について8時間まで労働させることができる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

H18年出題】 〇

 「物品の販売の事業」は第8号に該当しますので、常時10人未満の労働者を使用するものは、1週間について44時間、1日について8時間まで労働させることができます。

 ちなみに、第8号は商業、第10条は映画演劇業、第13号は保健衛生業、第14号は接客娯楽業と略称で書かれることが多いです。

 問題文の「物品の販売の事業」が第8号商業とつながるようにおさえておきましょう。

 

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社労士受験のあれこれ

 令和4年の問題を復習しましょう(労働基準法)

R5-045

R4.10.11 R4択一式より 労基法第16条賠償予定の禁止

 今日のテーマは、労働基準法第16条の賠償予定の禁止です。

 

では、第16条を読んでみましょう。

16条 (賠償予定の禁止)

 使用者は、労働契約の不履行について違約金を定め、又は損害賠償額を予定する契約してはならない

 

 使用者が労働契約の不履行について違約金を定める、又は損害賠償額を予定する契約をした場合は、第16条違反として、6か月以下の懲役又は30万円以下の罰金に処せられます。

 

 

では、令和4年の問題をどうぞ!

【問5-C

 労働基準法第16条のいわゆる「賠償予定の禁止」については、違約金又はあらかじめ定めた損害賠償額を現実に徴収したときにはじめて違反が成立する。

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

【問5-C】 ×

 第16条で禁止されているのは、「労働契約の不履行について違約金を定めること」、「損害賠償額を予定する契約をすること」です。違反が成立するのは、違約金又はあらかじめ定めた損害賠償額を現実に徴収したときではなく、そのような契約をしたときです。

 

 

では、過去問もどうぞ!

①【H25年出題】

 労働基準法第16条は、労働契約の不履行について違約金を定め又は損害賠償額を予定する契約をすることを使用者に禁止しているが、その趣旨は、このような違約金制度や損害賠償額予定の制度が、ともすると労働の強制にわたり、あるいは労働者の自由意思を不当に拘束し、労働者を使用者に隷属させることとなるので、これらの弊害を防止しようとする点にある。

  

②【H30年出題】

 債務不履行によって使用者が損害を被った場合、現実に生じた損害について賠償を請求する旨を労働契約の締結に当たり約定することは、労働基準法第16条により禁止されている。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

①【H25年出題】 〇

 労働契約の不履行について違約金を定め又は損害賠償額を予定する契約をすることは、労働の強制や労働者の自由意思を不当に拘束することにつながるため、禁止されています。

 

②【H30年出題】 ×

 第16条で禁止しているのは「金額を予定すること」です。現実に生じた損害について賠償を請求することを禁止する趣旨ではありません。

(S22.9.13発基第17) 

 

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社労士受験のあれこれ

 令和4年の問題を復習しましょう(厚生年金保険法)

R5-044

R4.10.10 R4択一式より 在職老齢年金「総報酬月額相当額」

 在職老齢年金の計算には、「基本月額」と「総報酬月額相当額」が使われます。

 今日は、「総報酬月額相当額」の計算方法がテーマです。

 

では、総報酬月額相当額の定義を確認しましょう。

「総報酬月額相当額」とは → 標準報酬月額その月以前の1年間の標準賞与額の総額を12で除して得た額とを合算して得た額 です。

(その月の標準報酬月額)+(その月以前1年間の標準賞与額の合計)÷12

 

 

 

では、令和4年の問題をどうぞ!

【問8-A

 在職老齢年金の支給停止額を計算する際に用いる総報酬月額相当額は、在職中に標準報酬月額や標準賞与額が変更されることがあっても、変更されない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

【問8-A】 ×

 総報酬月額相当額には「その月の標準報酬月額」と「その月以前1年間の標準賞与額の合計」を使いますので、標準報酬月額や標準賞与額が変われば、総報酬月額相当額も変わります。

 

 

では、過去問もどうぞ!

H27年出題】 

 在職老齢年金を受給する者の総報酬月額相当額が改定された場合は、改定が行われた月の翌月から、新たな総報酬月額相当額に基づいて支給停止額が再計算され、年金額が改定される。

 

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

H27年出題】 ×

 「改定が行われた月の翌月から」が誤りです。

 総報酬月額相当額が変わった月から支給停止額が再計算されます。

総報酬月額相当額が改定された場合は、「改定が行われた月」から、新たな総報酬月額相当額に基づいて年金額が改定されます。

(法第46条第5項) 

 

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社労士受験のあれこれ

 令和4年の問題を復習しましょう(厚生年金保険法)

R5-043

R4.10.9 R4択一式より 障害手当金が支給されない場合

 障害手当金は「一時金」として支給される保険給付です。

 今日のテーマは、支給要件に該当しても、障害手当金が支給されない場合です。

 

 では、条文を読んでみましょう。

56条 

 障害の程度を定めるべき日において次の各号のいずれかに該当する者には、障害手当金を支給しない。

1 年金たる保険給付の受給権者(最後に障害等級に該当する程度の障害の状態(以下この条において「障害状態」という。)該当しなくなった日から起算して障害状態に該当することなく3年を経過した障害厚生年金の受給権者(現に障害状態に該当しない者に限る。)除く)

2 国民年金法による年金たる給付の受給権者(最後に障害状態に該当しなくなった日から起算して障害状態に該当することなく3年を経過した障害基礎年金の受給権者(現に障害状態に該当しない者に限る。)その他の政令で定める者を除く)

3 当該傷病について国家公務員災害補償法、地方公務員災害補償法若しくは同法に基づく条例、公立学校の学校医、学校歯科医及び学校薬剤師の公務災害補償に関する法律若しくは労働基準法の規定による障害補償労働者災害補償保険法の規定による障害補償給付、複数事業労働者障害給付若しくは障害給付又は船員保険法による障害を支給事由とする給付を受ける権利を有する者 

 

厚生年金保険・国民年金の「年金」の受給権者には障害手当金は支給されません。

年金は、「障害」に限定されず、「老齢」、「障害」、「遺族」が対象です。

<例外> 障害厚生年金(障害基礎年金)の受給権者でも、3級に該当しなくなった日から起算して3年を経過した受給権者(現に障害状態に該当しない場合)には、障害手当金が支給されます。

 

同じ傷病で労災保険から障害補償給付、複数事業労働者障害給付、障害給付を受ける権利を有する者には障害手当金は支給されません。

 

では、令和4年の問題をどうぞ!

【問3-D

 障害手当金の受給要件に該当する被保険者が、障害手当金の障害の程度を定めるべき日において遺族厚生年金の受給権者である場合は、その者には障害手当金は支給されない。

 

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

【問3-D】 〇

 「年金たる保険給付の受給権者(国民年金の場合は「年金たる給付」)」には、原則として障害手当金は支給されません。

「年金たる保険給付」には遺族厚生年金も含まれます。障害手当金の障害の程度を定めるべき日に遺族厚生年金の受給権者である場合は、障害手当金は支給されません。

 

 

では、過去問もどうぞ!

①【H28年出題】

 障害手当金の受給要件に該当する被保険者が、当該障害手当金に係る傷病と同一の傷病により労働者災害補償保険法に基づく障害補償給付を受ける権利を有する場合には、その者には障害手当金が支給されない。

 

 

②【R3年出題】

 第1号厚生年金被保険者期間中の60歳の時に業務上災害で負傷し、初診日から1年6か月が経過した際に傷病の症状が安定し、治療の効果が期待できない状態(治癒)になった。その障害状態において障害手当金の受給権を取得することができ、また、労災保険法に規定されている障害補償給付の受給権も取得することができた。この場合、両方の保険給付が支給される。

 

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

①【H28年出題】 〇

 「同一の傷病」により労働者災害補償保険法に基づく障害補償給付を受ける権利を有する場合は、障害手当金は支給されません。「同一の傷病」がポイントです。

 

 

②【R3年出題】 ×

 同一の傷病により、障害手当金の受給権と労災保険法の障害補償給付の受給権を取得した場合、両方の保険給付が支給されるのではなく、障害手当金は支給されません。

 

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https://youtu.be/ZeEJhPBKKdY

社労士受験のあれこれ

 令和4年の問題を復習しましょう(国民年金法)

R5-042

R4.10.8 R4択一式より 障害認定日の定義

 障害基礎年金は、①初診日要件、②障害認定日要件、③保険料納付要件の3つの要件を満たした場合、障害認定日に受給権が発生します。

 

 今日のテーマは障害認定日の定義です。

 

 では、条文を読んでみましょう。

30条 (支給要件)

① 障害基礎年金は、疾病にかかり、又は負傷し、かつ、その疾病又は負傷及びこれらに起因する疾病(以下「傷病」という。)について初めて医師又は歯科医師の診療を受けた日(以下「初診日」という。)において次の各号のいずれかに該当した者が、当該初診日から起算して1年6か月を経過した日(その期間内にその傷病が治った場合においては、その治った日(その症状が固定し治療の効果が期待できない状態に至った日を含む)とし、以下「障害認定日」という。)において、その傷病により障害等級に該当する程度の障害の状態にあるときに、その者に支給する。

 ただし、当該傷病に係る初診日の前日において、当該初診日の属する月の前々月までに被保険者期間があり、かつ、当該被保険者期間に係る保険料納付済期間と保険料免除期間とを合算した期間が当該被保険者期間の3分の2に満たないときは、この限りでない。

1 被保険者であること。

2 被保険者であった者であって、日本国内に住所を有し、かつ、60歳以上65歳未満であること。

② 障害等級は、障害の程度に応じて重度のものから1級及び2級とし、各級の障害の状態は、政令で定める。

 

★障害基礎年金は、障害認定日に障害等級(1級及び2級)に該当する場合に支給されます。

 障害認定日は、「初診日から起算して1年6か月を経過した日」ですが、「その期間内にその傷病が治った場合においては、その治った日(その症状が固定し治療の効果が期待できない状態に至った日を含む。)」となります。

 

※ちなみに「初診日」は、「傷病について初めて医師又は歯科医師の診療を受けた日」です。

 

では、令和4年の問題をどうぞ!

【問10-C

 障害基礎年金は、傷病の初診日から起算して1年6か月を経過した日である障害認定日において、その傷病により障害等級に該当する程度の障害の状態にあるときに支給される(当該障害基礎年金に係る保険料納付要件は満たしているものとする。)が、初診日から起算して16か月を経過した日前にその傷病が治った場合は、その治った日(その症状が固定し治療の効果が期待できない状態に至った日を含む。)を障害認定日とする。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

【問10-C】 〇

障害認定日は、

・傷病の初診日から起算して1年6か月を経過した日

・傷病が治った場合は、その治った日(その症状が固定し治療の効果が期待できない状態に至った日を含む。)

のどちらか早い方です。

障害認定日は遅くても「初診日から起算して16か月を経過した日」となります。

 

では、過去問もどうぞ!

①【H24年出題】

 初診日から起算して、1年6か月を経過した日又はその期間後に傷病が治った場合は、その治った日を障害認定日とする。

 

 

②【H27年出題】

 障害基礎年金の障害認定日について、当該傷病に係る初診日から起算して1年6か月を経過した日前に、その傷病が治った場合はその治った日が障害認定日となるが、その症状が固定し治療の効果が期待できない状態に至った日も傷病が治った日として取り扱われる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

①【H24年出題】 ×

 「その期間後に傷病が治った」の部分が誤りです。

「初診日から起算して、1年6か月を経過した日」又はその「期間内」に傷病が治った場合は、その治った日が障害認定日となります。

 

 

②【H27年出題】 〇

 「症状が固定し治療の効果が期待できない状態に至った日」も傷病が治った日として取り扱われます。

 

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https://youtu.be/-hdVwwAyhVg

社労士受験のあれこれ

 令和4年の問題を復習しましょう(国民年金法)

R5-041

R4.10.7 R4択一式より 第2号被保険者の20歳未満と60歳以上の取扱い

 厚生年金保険の被保険者は、国民年金では第2号被保険者として位置づけられています。

 第1号被保険者と第3号被保険者には「20歳以上60歳未満」の年齢要件がありますが、第2号被保険者にはその要件が無いのがポイントです。

 

 今日のテーマは第2号被保険者の20歳未満と60歳以上の部分の扱いです。

 

 では、条文で第2号被保険者の定義を読んでみましょう。

第7条・附則第3

厚生年金保険の被保険者(65歳以上の者にあっては、老齢厚生年金、老齢基礎年金その他の老齢又は退職を支給事由とする年金たる給付であって政令で定める給付の受給権を有しない被保険者に限る。)国民年金の第2号被保険者とする。

 

2号被保険者には、20歳以上60歳未満の年齢要件がありません。そのため、厚生年金保険の被保険者は20歳未満でも60歳以上でも国民年金の第2号被保険者となります。

 ただし、65歳以上の厚生年金保険の被保険者で、老齢基礎年金・老齢厚生年金など「老齢又は退職を支給事由とする年金」の受給権がある場合は、第2号被保険者から除かれます。

 

 では、次に「老齢基礎年金」の保険料納付済期間の定義を条文で読んでみましょう。

昭和60年改正法附則第8条第4

 当分の間、第2号被保険者としての国民年金の被保険者期間に係る保険料納付済期間を有する者の20歳に達した日の属する月前の期間及び60歳に達した日の属する月以後の期間に係る当該保険料納付済期間は、老齢基礎年金の規定の適用については、保険料納付済期間に算入せず、合算対象期間に算入する。

 

 

老齢基礎年金の年金額の計算は、第1号被保険者の年齢に合わせて20歳以上60歳未満の40年間が基本になります。

 そのため厚生年金保険の被保険者の20歳未満60歳以上の期間は合算対象期間として取り扱われ、保険料納付済期間には算入されません。

 ※ただし、老齢厚生年金の計算には算入されます。

 

では、令和4年の問題をどうぞ!

【問8-A

20歳未満の厚生年金保険の被保険者は国民年金の第2号被保険者となるが、当分の間、当該被保険者期間は保険料納付済期間とされ、老齢基礎年金の額に反映される。

 

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

【問8-A】 ×

20歳未満の厚生年金保険の被保険者は国民年金の第2号被保険者ですが、当分の間、当該被保険者期間は保険料納付済期間ではなく「合算対象期間」とされますので、老齢基礎年金の額には反映されません。

 

 

では、こちらもどうぞ!

H24年出題】

 第2号被保険者としての被保険者期間のうち、20歳前の期間及び60歳以降の期間は、当分の間、障害基礎年金の受給資格期間及び年金額の計算の適用については、保険料納付済期間とはしない。

 

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

H24年出題】 ×

 障害基礎年金の受給資格期間及び年金額の計算については、第2号被保険者としての被保険者期間のうち、20歳前の期間及び60歳以降の期間も保険料納付済期間となります。

 フルペンション減額方式をとっている老齢基礎年金は20歳から60歳までの40年が基本になっていますが、障害基礎年金は、フルペンション減額方式をとっていないためです。

 なお、遺族基礎年金も障害基礎年金と同じ扱いです。

 

解説動画はこちらからどうぞ!毎日コツコツYouTubeチャンネル

https://youtu.be/plLMub-Cdfc

社労士受験のあれこれ

 令和4年の問題を復習しましょう(国民年金法)

R5-040

R4.10.6 R4択一式より 遺族基礎年金18歳年度末までに障害状態になったとき

遺族基礎年金の対象になる子の要件は、「18歳に達する日以後の最初の331日までの間にあるか又は20歳未満であって障害等級に該当する障害の状態にあり、かつ、現に婚姻をしていないこと」です。

 遺族基礎年金の受給権を取得した当時は障害状態になかった子が、18歳年度末までに障害状態になった場合、その子の遺族基礎年金の受給権は18歳年度末で消滅するのでしょうか?それとも20歳まで受給できるのでしょうか?

 

 

条文を読んでみましょう。

40条第3

子の有する遺族基礎年金の受給権は、第1項の規定によって消滅するほか、子が次の各号のいずれかに該当するに至つたときは、消滅する。

1 離縁によって、死亡した被保険者又は被保険者であった者の子でなくなったとき。

2 18歳に達した日以後の最初の331日が終了したとき。ただし、障害等級に該当する障害の状態にあるときを除く

3 障害等級に該当する障害の状態にある子について、その事情がやんだとき。ただし、その子が18歳に達する日以後の最初の331日までの間にあるときを除く。

4 20に達したとき。

 

 今日は「2」の「ただし以下」に注目してください。

 子の遺族基礎年金の受給権は、「18歳に達した日以後の最初の331日が終了したとき」に失権します。ただし、「障害等級に該当する障害の状態にあるときを除く。」とありますので、「18歳に達した日以後の最初の331日が終了したときに、障害等級に該当する障害の状態」にあるときは、その時点では失権しません。

 

では、令和4年の問題をどうぞ!

【問6-A

 子の遺族基礎年金については、受給権発生後当該子が18歳に達する日以後の最初の331日までの間に障害等級に該当する障害の状態となり、以降当該子が20歳に達するまでの間障害の状態にあったときは、当該子が18歳に達する日以後の最初の331日を過ぎても20歳に達するまで遺族基礎年金を受給できる。なお、当該子は婚姻していないものとする。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

【問6-A】 〇

 遺族基礎年金の受給権取得時には障害の状態になかった子が、その後18歳年度末までの間に障害の状態となり引き続き障害の状態にある場合は、18歳年度末時点では失権しません。

 先ほど読んだ条文では、「18歳に達した日以後の最初の331日が終了したときに、障害等級に該当する障害の状態」あるときは失権しない、となっていました。受給権取得当時に障害状態になくても、18歳年度末に障害状態にある場合は、引き続き遺族基礎年金を受給できます。

 問題文のように、「子が20歳に達するまでの間障害の状態にあった」ときは、20歳になったときに失権します。

 

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https://youtu.be/6EA4pBy4sSg

社労士受験のあれこれ

 第54回社会保険労務士試験合格発表の日に

R5-039

R4.10.5 合格発表の日に皆様へ

今日は、第54回社会保険労務士試験の合格発表でした。

 

まず、合格された方。

おめでとうございます!

コロナ禍で何かと変化が大きい時期に、コツコツ勉強を重ねて、

晴れて合格通知を手にされたこと。本当に素晴らしいです。

私のホームページもYouTubeもkindleも「毎日コツコツ」がテーマです。

「毎日コツコツで合格しました」というメッセージも頂きました。

本当にありがとうございました。

 

今回は残念だった方。

「継続は力なり」です。

毎日コツコツ勉強を重ねて、毎日合格に近づいていきましょう。

皆さまが合格するまで私も毎日コツコツ更新していきます。

社労士受験のあれこれ

 令和4年の問題を復習しましょう(国民年金法)

R5-038

R4.10.5 R4択一式より『障害基礎年金に加算される加算額』

 障害基礎年金の受給権者に子がいる場合は、障害基礎年金に子の加算額が加算されます。

 今日のテーマは、障害基礎年金に加算される加算額です。

 

 

では、条文を読んでみましょう。

第33条の2 

① 障害基礎年金の額は、受給権者によって生計を維持しているその者の子(18歳に達する日以後の最初の331日までの間にある子及び20歳未満であって障害等級に該当する障害の状態にある子に限る。)があるときは、障害基礎年金にその子1人につきそれぞれ74,900円に改定率を乗じて得た額(そのうち2人までについては、それぞれ  224,700円に改定率を乗じて得た額とし、それらの額に50円未満の端数が生じたときは、これを切り捨て、50円以上100円未満の端数が生じたときは、これを100円に切り上げるものとする。)を加算した額とする。

② 受給権者がその権利を取得した日の翌日以後にその者によって生計を維持しているその者の子(18歳に達する日以後の最初の331日までの間にある子及び20歳未満であって障害等級に該当する障害の状態にある子に限る。)を有するに至ったことにより、その額を加算することとなったときは、当該子を有するに至った日の属する月の翌月から、障害基礎年金の額を改定する。

 

 障害基礎年金の加算の対象は「子」です。

 配偶者については、1・2級の障害厚生年金の加給年金額の対象になります。

 受給権を取得した当時に生計維持している子はもちろん加算額の対象ですが、受給権を取得した日後に有するに至った子も加算額の対象になります。

 

では、令和4年の問題をどうぞ!

【問5-B

 障害基礎年金の受給権者が、その権利を取得した日の翌日以後にその者によって生計を維持している65歳未満の配偶者を有するに至ったときは、当該配偶者を有するに至った日の属する月の翌月から、当該障害基礎年金に当該配偶者に係る加算額が加算される。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

【問5-B】 ×

 配偶者は、障害基礎年金の加算額の対象ではありません。

 

 

それでは過去問をどうぞ!

 

①【H25年出題】

 障害基礎年金の受給権者が当該受給権を取得した後に18歳に達する日以後最初の331日までの間にある子を有することとなった場合には、その子との間に生計維持関係があっても、その子を対象として加算額が加算されることはない。

 

 

②【H21年出題】

 障害基礎年金の受給権者によって生計を維持している一定の要件に該当する子があるときは、子の数が何人であっても、1人につき同額の加算額が加算される。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

①【H25年出題】 ×

 障害基礎年金の受給権者が受給権を取得した後に一定の要件に該当する子を有することとなった場合でも、その子を対象とした加算額が加算されます。その場合、子を有するに至った日の属する月の翌月から、障害基礎年金に子の加算額が加算されます。

 

 

②【H21年出題】 ×

 障害基礎年金に加算される子の加算額は、1人目2人目はそれぞれ224,700円×改定率、3人目以降はそれぞれ74,900円×改定率となります。

 例えば、子が1人なら224,700円×改定率、子が2人なら224,700円×改定率×2、子が3人なら224,700円×改定率×274,900円×改定率となります。

 

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https://youtu.be/rmxk-gPMZH8

社労士受験のあれこれ

 令和4年の問題を復習しましょう(健康保険法)

R5-037

R4.10.4 R4択一式より『健康保険法・審査請求と訴訟との関係』

 今日のテーマは、健康保険法・審査請求と訴訟との関係です。

 

では、条文を読んでみましょう。

189条 (審査請求及び再審査請求)

① 被保険者の資格、標準報酬又は保険給付に関する処分に不服がある者は、社会保険審査に対して審査請求をし、その決定に不服がある者は、社会保険審査に対して再審査請求をすることができる。

② 審査請求をした日から2月以内に決定がないときは、審査請求人は、社会保険審査官が審査請求を棄却したものとみなすことができる。

③ 審査請求及び再審査請求は、時効の完成猶予及び更新に関しては、裁判上の請求とみなす。

④ 被保険者の資格又は標準報酬に関する処分が確定したときは、その処分についての不服を当該処分に基づく保険給付に関する処分についての不服の理由とすることができない。

 

192条 (審査請求と訴訟との関係)

 被保険者の資格、標準報酬又は保険給付に関する処分の取消しの訴えは、当該処分についての審査請求に対する社会保険審査官の決定を経た後でなければ、提起することができない。

 

190条 

保険料等の賦課若しくは徴収の処分又は滞納処分に不服がある者は、社会保険審査に対して審査請求をすることができる。

 

今日は、「審査請求と訴訟との関係」に注目します。

・第189条について

 「被保険者の資格」、「標準報酬」、「保険給付」に関する処分に不服がある場合は→社会保険審査官に審査請求→社会保険審査会に再審査請求という流れになっています。

・第192条について

 「被保険者の資格、標準報酬又は保険給付に関する処分の取消しの訴えは、当該処分についての審査請求に対する社会保険審査官の決定を経た後でなければ、提起することができない。」となっていて、審査請求に対する社会保険審査官の決定に不服がある場合は、再審査請求をしないで、「処分の取り消しの訴え」を提起することができます。

 

・ちなみに第190条について

 「保険料等の賦課若しくは徴収の処分又は滞納処分に不服がある者は、社会保険審査会に対して審査請求をすることができる。」とされています。こちらは、社会保険審査会に審査請求をしないで、直接、処分の取り消しの訴えを提起することができます

 

 

では、令和4年の問題をどうぞ!

【問7-C

 被保険者の資格、標準報酬又は保険給付に関する処分に不服がある者は、社会保険審査官に対して審査請求をし、その決定に不服がある者は、社会保険審査会に対して再審査請求をすることができる。当該処分の取消しの訴えは、当該処分についての審査請求に対する社会保険審査官の決定前でも提起することができる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

【問7-C】 ×

 被保険者の資格、標準報酬又は保険給付に関する処分の取消しの訴えは、当該処分についての「審査請求に対する社会保険審査官の決定を経た後」でなければ、提起することができません。

 被保険者の資格、標準報酬又は保険給付に関する処分についての審査請求に対する社会保険審査官の決定の後は、「社会保険審査会に再審査請求」をすることもできますが、再審査請求せずに、処分の取消しの訴えを提起することもできます。

 

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https://youtu.be/QD4uqxy6wrI

社労士受験のあれこれ

 令和4年の問題を復習しましょう(健康保険法)

R5-036

R4.10.3 R4択一式より『健康保険と介護保険の関係』

 同一の疾病又は負傷について、介護保険法の規定による給付を受けることができるときは、健康保険の給付は行われません。

 今日は、健康保険と介護保険の調整を確認しましょう。

 

 では、条文を読んでみましょう。

55条第3

 被保険者に係る療養の給付又は入院時食事療養費、入院時生活療養費、保険外併用療養費、療養費、訪問看護療養費、家族療養費若しくは家族訪問看護療養費の支給は、同一の疾病又は負傷について、介護保険法の規定によりこれらに相当する給付を受けることができる場合には、行わない

 「介護保険法」の給付が優先されます。

 

 

では、過去問をどうぞ!

 

①【H29年出題】

 被保険者に係る療養の給付は、同一の傷病について、介護保険法の規定によりこれに相当する給付を受けることができる場合には、健康保険の給付は行われない。

 

 

②【H22年出題】

 被保険者に係る療養の給付または入院時食事療養費、入院時生活療養費、保険外併用療養費、療養費、訪問看護療養費、家族療養費もしくは家族訪問看護療養費の支給は、同一の疾病、負傷または死亡について、介護保険法の規定によりこれらに相当する給付を受けることができる場合には、行わない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

①【H29年出題】 〇

 同一の傷病について、介護保険法の給付を受けることができる場合には、介護保険が優先し、健康保険の療養の給付は行われません。

 

 

②【H22年出題】 ×

 問題文の「同一の疾病、負傷または死亡」に注目してください。介護保険法には、「死亡」に関する給付がありませんので、死亡については健康保険との調整は行われません。

 

 

では令和4年の問題をどうぞ!

【問1-D

 介護保険適用病床に入院している要介護被保険者である患者が、急性増悪等により密度の高い医療行為が必要となったが、当該医療機関において医療保険適用病床に空きがないため、患者を転床させずに、当該介護保険適用病床において療養の給付又は医療が行われた場合、当該緊急に行われた医療に係る療養については、医療保険から行うものとされている。

 

 

 

 

 

 

【解答】

【問1-D】 〇

 介護保険適用病床に入院している要介護被保険者である患者が、急性増悪等により密度の高い医療行為が必要となった場合については、当該患者を医療保険適用病床に転床させて療養を行うことが原則です。

 しかし、患者の状態、当該病院又は診療所の病床の空き状況等により,患者を転床させず、当該介護保険適用病床において緊急に医療行為を行う必要のあることが想定され、このような場合については,当該病床において療養の給付又は医療が行われることは可能であり、この場合の当該緊急に行われた医療に係る給付については、医療保険から行うものであること、とされています。

(平成18年4月28日 老老発第0428001号・保医発第0428001号)

 

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https://youtu.be/iiPzoIwqrDo

社労士受験のあれこれ

 令和4年の問題を復習しましょう(社会保険労務士法)

R5-035

R4.10.2 R4択一式より『補佐人制度』

 社会保険労務士は、労働や社会保険に関する事項について、裁判所で、補佐人として、弁護士である訴訟代理人とともに出頭し、陳述することができます。

 令和4年の問題から、補佐人制度を確認しましょう。

 

では、条文を読んでみましょう。

第2条の2

① 社会保険労務士は、事業における労務管理その他の労働に関する事項及び労働社会保険諸法令に基づく社会保険に関する事項について、裁判所において、補佐人として、弁護士である訴訟代理人とともに出頭し、陳述をすることができる。

② 陳述は、当事者又は訴訟代理人が自らしたものとみなす。ただし、当事者又は訴訟代理人が陳述を直ちに取り消し、又は更正したときは、この限りでない

 

25条の92

社会保険労務士法人は、第2条の2第1項の規定により社会保険労務士が処理することができる事務を当該社会保険労務士法人の社員又は使用人である社会保険労務士に行わせる事務の委託を受けることができる。この場合において、当該社会保険労務士法人は、委託者に、当該社会保険労務士法人の社員等のうちからその補佐人を選任させなければならない。

 

では、過去問からどうぞ!

 

①【R1年出題】

 社会保険労務士は、事業における労務管理その他の労働に関する事項及び労働社会保険諸法令に基づく社会保険に関する事項について、裁判所において、補佐人として、弁護士である訴訟代理人に代わって出頭し、陳述をすることができる。

 

②【H28年出題】

 特定社会保険労務士に限り、補佐人として、労働社会保険に関する行政訴訟の場面や、個別労働紛争に関する民事訴訟の場面で、弁護士とともに裁判所に出頭し、陳述することができる。

 

③【H30年出題】

 社会保険労務士法第2条の2第1項の規定により社会保険労務士が処理することができる事務について、社会保険労務士法人が、その社員である社会保険労務士に行わせる事務の委託を受ける場合、当該社会保険労務士法人がその社員のうちからその補佐人を選任しなければならない。

 

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

①【R1年出題】 ×

 「弁護士である訴訟代理人に代わって」ではなく、「弁護士である訴訟代理人とともに」出頭し、陳述をすることができます。

 

 

②【H28年出題】 ×

 補佐人として、弁護士とともに裁判所に出頭し、陳述することができるのは、特定社会保険労務士に限られません。

 

 

③【H30年出題】 ×

 社会保険労務士法人は、裁判所において補佐人として弁護士である訴訟代理人とともに出頭し陳述する事務について、社会保険労務士法人は、その社員又は使用人である社会保険労務士に行わせる事務の委託を受けることができます。

 この場合、当該社会保険労務士法人は「委託者に」、当該社会保険労務士法人の社員等のうちからその補佐人を選任させなければなりません

『「当該社会保険労務士法人」がその社員のうちからその補佐人を選任しなければならない。』が誤りです。

 

 

令和4年の問題をどうぞ!

【問5-A】

 社会保険労務士が、事業における労務管理その他の労働に関する事項及び労働社会保険諸法令に基づく社会保険に関する事項について、裁判所において、補佐人として、弁護士である訴訟代理人とともに出頭し、行った陳述は、当事者又は訴訟代理人が自らしたものとみなされるが、当事者又は訴訟代理人が社会保険労務士の行った陳述を直ちに取り消し、又は更正したときは、この限りでない。

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

【問5-A】 〇

 社会保険労務士が補佐人として行った陳述は、当事者又は訴訟代理人がその陳述を直ちに取リ消し、又は更生しない限り、当事者又は訴訟代理人が自らその陳述をしたものとみなされます。

 

解説動画はこちらからどうぞ!毎日コツコツYouTubeチャンネル

https://youtu.be/czlk0NiN4GI

社労士受験のあれこれ

 令和4年の問題を復習しましょう(徴収法)

R5-034

R4.10.1 R4択一式より『一括有期事業報告書の提出』

 一括有期事業については、確定保険料申告書を提出する際に、「一括有期事業報告書」を提出しなければなりません。

 一括有期事業報告書は、請負金額から賃金総額を算定するためのもので、前年4月から当年331日までに終了した事業の具体的実施内容を記載します。

 

 今日のテーマは一括有期事業報告書です。

 

条文を読んでみましょう。

則第34条 (一括有期事業についての報告)

 法第7条の規定により一の事業とみなされる事業についての事業主は、次の保険年度の6月日から起算して40以内又は保険関係が消滅した日から起算して50以内に、所定の事項を記載した報告書を所轄都道府県労働局歳入徴収官に提出しなければならない。

★ 確定保険料申告書と同時に提出します。提出期限・提出先は確定保険料申告書と同じです。

 

では、過去問をどうぞ!

①【H30年出題(労災)】

2以上の有期事業が労働保険徴収法による有期事業の一括の対象になると、それらの事業が一括されて一の事業として労働保険徴収法が適用され、原則としてその全体が継続事業として取り扱われることになる。

 

 

②【H23年出題(雇用)】

 一括有期事業報告書は、前年度中又は保険関係が消滅した日までに終了又は廃止したそれぞれの一括された事業の明細を報告するものであり、確定保険料申告書の提出に加え、所轄都道府県労働局歳入徴収官に提出しなければならない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

①【H30年出題(労災)】 〇

  労働保険料の申告、納付については一般の継続事業と同じように年度更新の手続きがとられます。

(昭40.7.31基発901号)

 

 

②【H23年出題(雇用)】 〇

 一括有期事業報告書は、確定保険料申告書の提出に加え、所轄都道府県労働局歳入徴収官に提出するものです。

 

 

 

では、令和4年の問題をどうぞ!

 

【問8-C(労災)】

 二以上の有期事業が一括されて一の事業として労働保険徴収法の規定が適用される事業の事業主は、確定保険料申告書を提出する際に、前年度中又は保険関係が消滅した日までに終了又は廃止したそれぞれの事業の明細を記した一括有期事業報告書を所轄都道府県労働局歳入徴収官に提出しなければならない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

【問8-C(労災)】 〇

 なお、提出期限は、「次の保険年度の6月1 日から起算して40日以内」又は「保険関係が消滅した日から起算して50日以内」です。

 

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https://youtu.be/sPli2gh5KeE

社労士受験のあれこれ

 令和4年の問題を復習しましょう(雇用保険法)

R5-033

R4.9.30 R4択一式より『高年齢雇用継続給付の支給対象月の定義』

 今日は、高年齢雇用継続給付の「支給対象月」の定義を確認しましょう。

 

 高年齢雇用継続基本給付金・高年齢再就職給付金は、支給対象期間の暦月単位で計算されます。支給対象月とは支給対象期間の暦月のことです。

 では、支給対象月の要件を読んでみましょう。

61条第2項 (高年齢雇用継続基本給付金)

 「支給対象月」とは、被保険者が60歳に達した日の属する月から65歳に達する日の属する月までの期間内にある月(その月の初日から末日まで引き続いて被保険者であり、かつ、介護休業給付金又は育児休業給付金若しくは出生時育児休業給付金の支給を受けることができる休業をしなかった月に限る。)をいう。

 

61条の22項 (高年齢再就職給付金)

 「再就職後の支給対象月」とは、就職日の属する月から当該就職日の翌日から起算して2年(当該就職日の前日における支給残日数が200日未満である被保険者については、1年)経過する日の属する月(その月が被保険者が65歳に達する日の属する月後であるときは、65歳に達する日の属する月)までの期間内にある月(その月の初日から末日まで引き続いて被保険者であり、かつ、介護休業給付金又は育児休業給付金若しくは出生時育児休業給付金の支給を受けることができる休業をしなかった月に限る。)をいう。

 

 高年齢雇用継続基本給付金の「支給対象月」を図でイメージしましょう。

60歳に

達した日

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

65歳に達した日

 支給対象月は、60歳に達した日の属する月から、65歳に達する日の属する月までの期間内にある月です。なお、65歳に達した日の属する月は、一般被保険者から高年齢被保険者に切り替わります。

 

★今日のポイント★

 「支給対象月」の要件は、「初日から末日まで被保険者として継続して雇用されていること」、「初日から末日までの全期間にわたって育児休業給付又は介護休業給付の支給対象となっていないこと」です。

他にも要件がありますが、今日は省略します。

 

では、過去問からどうぞ!

 

①【R1年出題】

 再就職の日が月の途中である場合、その月の高年齢再就職給付金は支給しない。

 

 

②【H27年出題】

 高年齢雇用継続給付を受けていた者が、暦月の途中で、離職により被保険者資格を喪失し、1日以上の被保険者期間の空白が生じた場合、その月は高年齢雇用継続給付の支給対象とならない。

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

①【R1年出題】 〇

 支給対象月は、「その月の初日から末日まで引き続いて、被保険者である」ことが条件です。月の途中で再就職した場合は、要件を満たしませんので、その月の高年齢再就職給付金は支給されません。

 

 

②【H27年出題】 〇

 ①の問題と同じです。月の途中で、離職し1日以上の被保険者期間の空白が生じた場合は、その月は高年齢雇用継続給付の支給対象となりません。

 

 

では、令和4年の問題をどうぞ!

【問5-B

 支給対象期間の暦月の初日から末日までの間に引き続いて介護休業給付の支給対象となる休業を取得した場合、他の要件を満たす限り当該月に係る高年齢雇用継続基本給付金を受けることができる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

【問5-B】 ×

 初日から末日までの間に引き続いて介護休業給付の支給対象となる休業を取得した月は、高年齢雇用継続基本給付金を受けることはできません。

 なお、月の一部が介護休業給付の支給対象となる場合は、高年齢雇用継続給付の支給対象となります。

(行政手引59013

 

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https://youtu.be/I2WzxAVXjfo

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 令和4年の問題を復習しましょう(労災保険法)

R5-032

R4.9.29 R4択一式より『業務の性質を有するものは通勤から除かれる』

 今日のテーマは、「業務の性質を有するもの」です。「業務の性質を有するもの」は「通勤」の定義から除かれます。

 

では、通勤の定義を条文で読んでみましょう。

法第7条第2

 通勤とは、労働者が、就業に関し、次に掲げる移動を、合理的な経路及び方法により行うことをいい、業務の性質を有するものを除くものとする。

1 住居と就業の場所との間の往復

2 厚生労働省令で定める就業の場所から他の就業の場所への移動

3 第1号に掲げる往復に先行し、又は後続する住居間の移動(厚生労働省令で定める要件に該当するものに限る。)

 「業務の性質を有するものを除く」の部分に注目してください。

 「業務の性質を有するもの」は通勤ではなく、業務災害となります。

 会社の通勤専用バスの利用に起因する事故、突発的事故等による緊急用務のため、休日に呼び出しを受け、緊急に出勤する途上の事故などは通勤ではなく、業務上となります。

 

 今日は、「出張中」の災害の扱いを確認しましょう。

 

では、過去問からどうぞ!

 

①【H25年出題】

 出張の機会を利用して当該出張期間内において、出張先に赴く前後に自宅に立ち寄る行為(自宅から次の目的地に赴く行為を含む。)については、当該立ち寄る行為が、出張経路を著しく逸脱していないと認められる限り、原則として、通常の出張の場合と同様、業務として取り扱われる。

 

 

②【H26年出題】

 明日午前8時から午後1時までの間に、下請業者の実施する隣町での作業を指揮監督するよう出張命令を受け、翌日、午前7時すぎ、自転車で自宅を出発し、列車に乗車すべく進行中、踏切で列車に衝突し死亡したが、同人が乗車しようとしていた列車が通常の通勤の場合にも利用していたものである場合は、通勤災害とされている。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

①【H25年出題】 〇

 「出張の機会を利用して当該出張期間内において、出張先に赴く前後に自宅に立ち寄る行為(自宅から次の目的地に赴く行為を含む。)については、当該立ち寄る行為が、出張経路を著しく逸脱していないと認められる限り、原則として、通常の出張の場合と同様、業務として取り扱うこと。」とされています。

(H18.3.31基労管発第0331001号/基労補発第0331003号/)

 

 

②【H26年出題】 ×

 出張については、一般的に、その過程全般が業務行為と認められます。

 問題文のように、出張のため、自宅から自転車で駅に向かう途中の事故は、通勤ではなく、業務上とされます。

S34.7.15基収第2980号)

 

では、令和4年の問題をどうぞ!

【問6-A

 労働者が上司から直ちに23日の出張を命じられ、勤務先を出てすぐに着替えを取りに自宅に立ち寄り、そこから出張先に向かう列車に乗車すべく駅に向かって自転車で進行中に、踏切で列車に衝突し死亡した場合、その路線が通常の通勤に使っていたものであれば、通勤災害と認められる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

【問6-A】 ×

 通勤災害ではなく業務災害となります。

 

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https://youtu.be/J_1DXGLn1LM

社労士受験のあれこれ

 令和4年の問題を復習しましょう(労働安全衛生法)

R5-031

R4.9.28 R4択一式より『重層的な請負関係の事業場の安全衛生管理体制』

今日のテーマは重層的な請負関係の事業場の安全衛生管理体制です。

 

さっそく令和4年の問題をどうぞ!

 

【問8】

 下記に示す事業者が一の場所において行う建設業の事業に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

 なお、この場所では甲社の労働者及び下記乙①社から丙②社までの4社の労働者が作業を行っており、作業が同一の場所において行われることによって生じる労働災害を防止する必要がある。

 甲社    鉄骨造のビル建設工事の仕事を行う元方事業者

        当該場所において作業を行う労働者数     常時5

 乙①社   甲社から鉄骨組立工事一式を請け負っている事業者

        当該場所において作業を行う労働者数     常時10

 乙②社   甲社から壁面工事一式を請け負っている事業者

        当該場所において作業を行う労働者数     常時10

 丙①社   乙①社から鉄骨組立作業を請け負っている事業者

        当該場所において作業を行う労働者数     常時14

 丙②社   乙②社から壁材取付作業を請け負っている事業者

        当該場所において作業を行う労働者数     常時14

 

A 甲社は、統括安全衛生責任者を選任しなければならない。

 

B 甲社は、元方安全衛生管理者を選任しなければならない。

 

C 甲社は、当該建設工事の請負契約を締結している事業場に、当該建設工事における安全衛生の技術的事項に関する管理を行わせるため店社安全衛生管理者を選任しなければならない。

 

D 甲社は、労働災害を防止するために協議組織を設置しなければならないが、この協議組織には自社が請負契約を交わした乙社及び乙社のみならず丙社及び丙社も参加する組織としなければならない。

 

E 甲社は、丙社の労働者のみが使用するために丙社が設置している足場であっても、その設置について労働安全衛生法又はこれに基づく命令の規定に違反しないよう必要な指導を行わなければならない。

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

 

甲社

 

 

 

 

 

 

 

 

 

乙①社

乙②社

 

 

 

 

丙①社

丙②社

 

 

 甲社は元方事業者で、かつ、建設業ですので特定元方事業者となります。

 

 

A 〇

 一の場所で作業を行う労働者数が、元方事業者の労働者5人+関係請負人の労働者48人の合計53人です。

 原則として、労働者数が常時50人以上の場合は、特定元方事業者は統括安全衛生責任者を選任しなければなりません。

(法第15条、施行令第7条)

 

 

B 〇

 統括安全衛生責任者を選任した事業場で建設業の場合は、元方安全衛生管理者を選任しなければなりません。

※元方安全衛生管理者の選任が必要なのは建設業のみです。造船業の場合は選任義務はありませんので注意してください。

(法第15条の2

 

 

C ×

 統括安全衛生責任者の選任が義務づけられている規模の事業場ですので、店社安全衛生管理者の選任義務はありません。

(法第15条の3

 

D 〇

 特定元方事業者の甲社には、協議組織の設置及び運営を行うことが義務づけられています。

 「特定元方事業者及びすべての関係請負人が参加する協議組織」であることが条件となっていますので、自社が請負契約を交わした乙①社及び乙②社のみならず丙①社及び丙②社も参加する組織でなければなりません。

(則第635条)

 

 

E 〇

 法第29条第1項で「元方事業者は、関係請負人及び関係請負人の労働者が、当該仕事に関し、この法律又はこれに基づく命令の規定に違反しないよう必要な指導を行なわなければならない。」と規定されています。 

 

解説動画はこちらからどうぞ!毎日コツコツYouTubeチャンネル

https://youtu.be/L5zePipBXzk

社労士受験のあれこれ

 令和4年の問題を復習しましょう(労働基準法)

R5-030

R4.9.27 R4択一式より『健康診断の実施時間は労働時間になる?ならない?』

 労働安全衛生法では、健康管理のため事業者に健康診断の実施が義務づけられています。

 労働安全衛生法の健康診断は、一般的な健康の確保を図るための「一般健康診断」と、特定の有害業務に従事する労働者が対象になる「特殊健康診断」の2つに分けられます。

 労働者が健康診断を受ける時間は労働時間になるのでしょうか?

 令和4年の問題で確認しましょう。

 

では、過去問からどうぞ!労働安全衛生法の過去問です。

 

H27年出題(安衛法)】

 健康診断の受診に要した時間に対する賃金の支払いについて、労働者一般に対し行われるいわゆる一般健康診断の受診に要した時間については当然には事業者の負担すべきものとされていないが、特定の有害な業務に従事する労働者に対し行われるいわゆる特殊健診断の実施に要する時間については労働時間と解されているので、事業者の負担すべきものと解されている。

 

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

H27年出題(安衛法)】 〇

一般健康診断の時間 → 労働時間にはなりません

特殊健康診断の時間 → 労働時間となります(賃金の支払が必要です)

 

※健康診断の受診に要した時間についての賃金の支払いについて

・労働者一般に対して行なわれる、いわゆる一般健康診断は、一般的な健康の確保をはかることを目的として事業者にその実施義務を課したものです。「業務遂行との関連において行なわれるものではないので、その受診のために要した時間については、当然には事業者の負担すべきものではない」とされています。

・特定の有害な業務に従事する労働者について行なわれる健康診断、いわゆる特殊健康診断は、事業の遂行にからんで当然実施されなければならない性格のものですので、「所定労働時間内に行なわれるのを原則」とすること。また、「特殊健康診断の実施に要する時間は労働時