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R3-230
今日のテーマは、遺族厚生年金「短期要件」と「長期要件」です。それぞれ年金額の計算に違いがあります。
では、こちらからどうぞ!
<穴埋め問題>
第58条
遺族厚生年金は、被保険者又は被保険者であった者が次の各号のいずれかに該当する場合に、その者の遺族に支給する。ただし、①又は②に該当する場合にあっては、死亡した者につき、死亡日の前日において、死亡日の属する月の前々月までに国民年金の被保険者期間があり、かつ、当該被保険者期間に係る保険料納付済期間と保険料免除期間とを合算した期間が当該被保険者期間の3分の2に満たないときは、この限りでない。
① 被保険者(失踪の宣告を受けた被保険者であった者であって、行方不明となった当時被保険者であったものを含む。)が、死亡したとき。
② 被保険者であった者が、被保険者の資格を喪失した後に、被保険者であった間に < A >がある傷病により当該< A >から起算して< B >を経過する日前に死亡したとき。
③ < C >に該当する障害の状態にある障害厚生年金の受給権者が、死亡したとき。
④ 老齢厚生年金の受給権者(保険料納付済期間と保険料免除期間とを合算した期間が< D >以上である者に限る。)又は保険料納付済期間と保険料免除期間とを合算した期間が< D >以上である者が、死亡したとき。
【解答】
A 初診日
B 5年
C 障害等級の1級又は2級
D 25年
ポイント!
★①から③は短期要件
①厚生年金保険の被保険者である間に死亡したとき
②厚生年金保険の被保険者であった間に初診日がある傷病が原因で、初診日から5年以内に死亡したとき
③障害等級1級又は2級の障害厚生年金の受給権者が死亡したとき
★④は長期要件
④老齢厚生年金の受給権者(保険料納付済期間と保険料免除期間(と合算対象期間)を合算した期間が25年以上である者に限る。)が死亡したとき
保険料納付済期間と保険料免除期間(と合算対象期間)を合算した期間が25年以上である者が死亡したとき
では、こちらの問題をどうぞ!
①<H27年出題(修正)>
老齢厚生年金の受給権者(保険料納付済期間と保険料免除期間とを合算した期間が25年以上である者)が死亡したことにより支給される遺族厚生年金の額の計算における給付乗率については、死亡した者が昭和21年4月1日以前に生まれた者であるときは、生年月日に応じた読み替えを行った乗率が適用される。
②<H17年出題(修正)>
老齢厚生年金の受給権者(保険料納付済期間と保険料免除期間とを合算した期間が25年以上である者)の死亡により支給される遺族厚生年金の額の計算において、計算の基礎となる被保険者期間の月数に300月の最低保障は適用されないが、給付乗率については生年月日に応じた乗率が適用される。
【解答】
①<H27年出題(修正)> 〇
「長期要件」に該当するので、給付乗率は、生年月日に応じた読み替えを行います。
②<H17年出題(修正)> 〇
「長期要件」に該当するので、「300月」の最低保障は適用なし、給付乗率は生年月日に応じた読み替えが適用されます。
(法第58条、第60条、S60年法附則第59条)
ポイント!
遺族厚生年金の額の計算式(原則)
老齢厚生年金の報酬比例部分の年金額の4分の3
※報酬比例部分→平均標準報酬額×1000分の5.481×被保険者期間の月数(原則)
短期要件 | 長期要件 | |
給付乗率 | 定率 | 昭和21年4月1日以前生まれの者は、 生年月日に応じた読み替えあり |
被保険者期間の月数 | 300月の最低保障あり | 最低保障なし |
最後にこちらをどうぞ
③<H23年出題(修正)>
保険料納付済期間と保険料免除期間とを合算した期間が25年以上である被保険者(障害等級1級又は2級に該当する障害厚生年金の受給権者を除く。)が死亡したときは、その遺族が遺族厚生年金を請求したときに別段の申出をした場合を除き、厚生年金保険法第58条第1項第1号(短期要件)に該当し、同条第1項第4号(長期要件)には該当しないものとみなされる。
【解答】 〇
死亡したのは、「保険料納付済期間と保険料免除期間とを合算した期間が25年以上」の「被保険者」です。長期要件(「25年以上」)と短期要件(「被保険者」)の両方に当てはまっています。
このような場合は、どちらで計算するか選択することができますが、遺族から申出が無い場合は短期要件で計算されます。
(法第58条)
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