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労働保険事務組合のよく出るところ

H28.7.28 木曜日はまぎらわしいところをチェック!(労働保険事務組合)

労働者を一人でも雇うと、原則として労災保険・雇用保険は強制加入となり、毎年度労働保険料の申告・納付の手続きが必要となります。

ただ、人手のない中小零細企業の場合は、毎年度の申告・納付を自身で行うのはかなりの重荷です。

労働保険事務組合とは、中小事業主から委託を受けて、労働保険事務の処理をすることができる団体のことです。

 

 

【問題①】労働保険事務組合とは?

<H19年(雇)出題>

 厚生労働大臣の認可を受けて、労働保険事務組合となった団体は、労働保険事務を専業で行わなければならない。

 

 

【問題②】労働保険事務組合に事務委託できる事業主の範囲

空欄を埋めてください。

金融業、< A >、< B >、小売業常時< D >人以下
卸売業、< C >常時< E >人以下
上記以外常時300人以下

 

 

【問題③】労働保険事務組合に委託するメリットは?

<H13年(雇)出題>

 労災保険及び雇用保険の保険関係が保険年度当初に共に成立している継続事業については、納付すべき概算保険料の額が40万円以上でなければ、延納をすることができないが、労働保険事務の処理を事務組合に委託している場合には、概算保険料の額の如何にかかわらず延納することができる。

 

<H15年(雇)出題>

 労働保険事務組合に労働保険事務の処理を委託している継続事業の事業主は、概算保険料の申告・納付につき、その額のいかんを問わず延納することができ、その場合における納期限は、第1期から第3期までの各期において、労働保険事務組合に労働保険事務の処理を委託していない事業主と比較して14日遅く設定されている。

 

<H17年(雇)出題>

 有期事業について、労働保険料を延納する場合、労働保険事務の処理を労働保険事務組合(以下「事務組合」という。)に委託している事業主であっても、納付期限は事務組合に委託していない事業主と同じに設定されている。

 

 

【問題④】委託できないもの

<H23年(雇)出題>

 労働保険徴収法第33条第1項の規定により、事業主が労働保険事務組合に委託して処理させることができると定められている労働保険事務として、次の記述のうち、誤っているものはどれか。

A 雇用保険被保険者資格取得届を公共職業安定所長に提出する事務

B 印紙保険料納付状況報告書を所轄都道府県労働局歳入徴収官に提出する事務

C 雇用保険の適用事業所の設置の届書を所轄公共職業安定所長に提出する事務

D 労災保険の任意加入申請書を所轄都道府県労働局長に提出する事務

E 労災保険の中小事業主等の特別加入申請書を所轄都道府県労働局長に提出する事 

  務

 

 

【問題⑤】よく出る「期限」

NO1 労働保険事務組合は、労働保険事務の処理の委託の解除があったときは、解除があった日の翌日から起算して14日以内に、労働保険事務等処理委託解除届をその主たる事務所の所在地を管轄する都道府県労働局長に提出しなければならない。

 

NO2 労働保険事務組合は、労働保険事務組合認可申請書に添付された定款の記載に変更を生じた場合には、遅滞なく、その旨を記載した届書をその主たる事務所の所在地を管轄する都道府県労働局長に届け出なければならない。

 

NO3  労働保険事務組合は、労働保険事務の処理の業務を廃止しようとするときは、30日前までに、その旨の届書を、その主たる事務所の所在地を管轄する都道府県労働局長に提出しなければならない。

 

 

【問題⑥】労働保険事務組合の役割等(政府と中小事業との橋渡し役のイメージ)

<H18年(雇)出題>

 政府は、労働保険事務組合に労働保険事務の処理を委託した事業主に対してすべき労働保険料の納入の告知等を、その事務組合に対してすることができるが、この場合、事務組合と委託事業主との間の委託契約の内容によっては、その告知等の効果が委託事業主に及ばないことがある。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

◆◆解答◆◆

 

【問題①】労働保険事務組合とは?

<H19年(雇)出題> ×

 労働保険事務組合は、既に事業の実績のある団体が、厚生労働大臣の認可を受けることによって、事業の一環で労働保険事務の処理ができるというものです。専業で行わなければならないという規定はありません。

 

【問題②】

金融業、<A保険業>、<B不動産業>、小売業常時<D50>人以下
卸売業、<Cサービス業>常時<E100>人以下
上記以外常時300人以下

労働保険事務組合に委託できる事業主の範囲はよく出ます。こればかりは覚えておかないと解けないので、しっかり覚えておきましょう。

 

 

【問題③】労働保険事務組合に委託するメリットは?

<H13年(雇)出題> ○

 概算保険料の額の如何にかかわらず延納できることは、労働保険事務組合に委託するメリットです。

 

<H15年(雇)出題> ×

 納期限が14日延長されることも労働保険事務組合に委託するメリットで、2期目(納期限10月31日)と3期目(納期限1月31日)は、それぞれ11月14日、2月14日となります。ただし、1期目の納期限は延長されません。

 

<H17年(雇)出題> ○

 有期事業の場合は、労働保険事務組合に委託していても納期限は延長されません。

 

ここもポイント!

 中小事業主等は、労働保険事務組合に委託することによって、労災保険に特別加入することができます。 

 

 

【問題④】委託できないもの

<H23年(雇)出題> B 

印紙保険料に関する事務や労災保険及び雇用保険の保険給付に関する請求等の事務は、委託できません。

 

【問題⑤】よく出る「期限」

NO1 ×

労働保険事務組合に労働保険事務の処理の委託があったときや委託解除があったときの届出は「遅滞なく」です。

 

NO2 × 

定款の記載に変更を生じた場合の届出は、変更があった日の翌日から「14日以内」です。

★ちなみに、

労働保険事務組合認可申請書には、①定款、規約等、②労働保険事務の処理の方法を明らかにする書類、③最近の財産目録、貸借対照表及び損益計算書等資産の状況を明らかにする書類を添付することになっています。

ただし、③最近の財産目録、貸借対照表及び損益計算書等資産の状況を明らかにする書類については、変更があっても届出はいりません。

 

NO3 ×

業務を廃止しようとするときは「60日前まで」です。

 

 

【問題⑥】労働保険事務組合の役割等(政府と中小事業との橋渡し役のイメージ)

<H18年(雇)出題> ×

 「政府が労働保険事務組合に対してした労働保険料の納入の告知等は、事業主に対してしたこととみなす」とされているので、委託契約の内容に関係なく告知等の効果は委託事業主に及びます。 

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