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R3-259
今日は徴収法の「保険関係の一括」です。
保険関係の一括には、「有期事業の一括」、「請負事業の一括」、「継続事業の一括」の3つがあります。
今日は、「有期事業の一括」です。
有期事業の一括のポイント
対象:建設の事業、立木の伐採の事業
・ 規模の小さい(一定の要件あり)有期事業であること
・ 法律上当然に一括される
・ 労働保険は、継続事業と同様の方法で適用される
・ 労災保険に係る保険関係のみ適用される
こちらからどうぞ!
①<H28年出題(労災)>
有期事業の一括の対象は、それぞれの事業が、労災保険に係る保険関係が成立している事業のうち、建設の事業であり、又は土地の耕作若しくは開墾又は植物の栽植、栽培、採取若しくは伐採の事業その他農林の事業とされている。
②<H28年出題(労災)>
有期事業の一括の対象となる事業に共通する要件として、それぞれの事業の規模が、労働保険徴収法による概算保険料を算定することとした場合における当該保険料の額が160万円未満であり、かつ期間中に使用する労働者数が常態として30人未満であることとされている。
【解答】
①<H28年出題(労災)> ×
「土地の耕作若しくは開墾又は植物の栽植、栽培、採取若しくは伐採の事業その他農林の事業」が誤りです。
有期事業の一括の対象は、労災保険に係る保険関係が成立している事業のうち、「建設の事業」又は「立木の伐採の事業」です。
(則第6条)
ポイント!
一括されるのは「労災保険」に係る保険関係のみです。「雇用保険」は一括されません。
②<H28年出題(労災)> ×
有期事業の一括の対象となる事業の要件
「建設の事業」 → 請負金額(消費税相当額を除く)が1億8千万円未満、かつ、概算保険料額が160万円未満
「立木の伐採の事業」 → 素材の見込生産量が1,000立方メートル未満、かつ、概算保険料額が160万円未満
概算保険料の額が160万円未満であることは共通しています。しかし、一括の要件に労働者数は関係ありません。
(則第6条)
次は、こちらをどうぞ!
③<H24年出題(労災)>
有期事業の一括は法律上一定の要件に該当する場合には当然に行われるものであり、事業主からの申請、都道府県労働局長による承認は不要である。
【解答】
③<H24年出題(労災)> 〇
有期事業の一括は、一定の要件に該当する場合には当然に行われます。承認や認可を受けるなどの手続きは要りません。
(法第7条)
最後にこちらを
④<H30年出題(労災)>
2以上の有期事業が労働保険徴収法による有期事業の一括の対象になると、それらの事業が一括されて一の事業として労働保険徴収法が適用され、原則としてその全体が継続事業として取り扱われることになる。
⑤<H23年出題(雇用)>
一括有期事業報告書は、前年度中又は保険関係が消滅した日までに終了又は廃止したそれぞれの一括された事業の明細を報告するものであり、確定保険料申告書の提出に加え、所轄都道府県労働局歳入徴収官に提出しなければならない。
【解答】
④<H30年出題(労災)> 〇
単独の有期事業でしたら、例えば工事現場の場合、工事が開始したときに「概算保険料」を申告・納付し、工事終了時に「確定保険料」で精算します。それを各工事ごとに行うことになります。
一方、一括有期事業の場合は、それぞれの有期事業ごとではなく、その全体が継続事業として取り扱われることになり、継続事業と同じように年度ごとに労働保険料の概算、確定手続きを行うことになります。
(法第7条)
⑤<H23年出題(雇用)> 〇
ポイント!
一括有期事業報告書は、「確定保険料申告書」に加えて提出します。
期限は、「次の保険年度の6月1日から起算して40日以内」又は「保険関係が消滅した日から起算して50日以内」です。
(則第34条)
社労士受験のあれこれ