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(令和3年出題より)労災保険法の定番問題

R4-024

R3.9.15 遺族補償一時金の受給資格者の順位

 令和3年の問題から、定番問題を振り返ります。

 今日は労災保険法です。

 

 

①【R3年問6】

 遺族補償一時金を受けるべき遺族の順位に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

A 労働者の死亡当時その収入によって生計を維持していた父母は、労働者の死亡当時その収入によって生計を維持していなかった配偶者より先順位となる。

 

B 労働者の死亡当時その収入によって生計を維持していた祖父母は、労働者の死亡当時その収入によって生計を維持していなかった父母より先順位となる。

 

 

C 労働者の死亡当時その収入によって生計を維持していた孫は、労働者の死亡当時その収入によって生計を維持していなかった子より先順位となる。

 

D 労働者の死亡当時その収入によって生計を維持していた兄弟姉妹は、労働者の死亡当時その収入によって生計を維持していなかった子より後順位となる。

 

 

E 労働者の死亡当時その収入によって生計を維持していた兄弟姉妹は、労働者の死亡当時その収入によって生計を維持していなかった父母より後順位となる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【解答】 

A ×

B 〇

C 〇

D 〇

E 〇

 遺族補償一時金を受けることができる遺族は、次のとおりです。

1 配偶者

2 労働者の死亡の当時その収入によって生計を維持していた子、父母、孫及び祖父母

3 その他の子、父母、孫及び祖父母

4 兄弟姉妹

 

★「配偶者」は「生計維持していた」、「生計維持していない」、どちらでも第1順位です。

★子、父母、孫、祖父母は、「生計維持していた」方が優先です。

★兄弟姉妹は、「生計維持していた」、「生計維持していない」、どちらでも一番最後です。

(法第16条の7)

 

 

「遺族補償一時金」と「遺族補償年金」と比較してみましょう。

②【H18問5A】

 遺族補償給付を受けることができる遺族は、死亡した労働者の配偶者(婚姻の届出をしていないが、事実上婚姻関係と同様の事情にあった者を含む。)であって、労働者の死亡の当時その収入によって生計を維持していたものでなければならない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

②【H18問5A】 ×

 遺族補償給付には、「遺族補償年金」と「遺族補償一時金」があります。

 「遺族補償年金」を受けることができる遺族は、労働者の死亡の当時その収入によって生計を維持していたものに限られます。一方、「遺族補償一時金」は、生計を維持していなかった者も、受給資格者の範囲に入ります。

 こちらは、「遺族補償給付」(年金も一時金も含む)についての問題ですので、生計を維持していたものに限られません。

(法第16条の2、第16条の7)

 

 

 

では、「障害補償年金差額一時金」とも比較してみましょう。

③【H26選択】

 障害補償年金差額一時金を受けるべき遺族の順位は、労働者の死亡の当時その者と生計を同じくしていた配偶者、子、父母、孫、< A >の順序であり、それらの者がいない場合には、生計を同じくしていなかった配偶者、子、父母、孫、< A >の順序である。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【解答】  

A 祖父母及び兄弟姉妹

 障害補償年金差額一時金を受けることができる遺族の順序は、「生計を同じくしていた」①配偶者、②子、③父母、④孫、⑤祖父母、⑥兄弟姉妹、「生計を同じくしていなかった」⑦配偶者、⑧子、⑨父母、⑩孫、⑪祖父母、⑫兄弟姉妹、です。

 「生計維持」ではなく、「生計を同じくしていた」が基準となります。

 また、遺族の順序は、「生計を同じくしていた」方が優先されます。

(法附則第58条)

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