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(令和3年出題より)過去問から学ぶ厚生年金保険法 

R4-086

R3.11.16 経過的寡婦加算のこと

令和3年の問題から厚生年金保険法を学びましょう。

 

今日は「経過的寡婦加算のこと」です。

 

 

では、どうぞ!

 

①【R3年問1B

 昭和3241日生まれの妻は、遺族厚生年金の受給権者であり、中高齢寡婦加算が加算されている。当該妻が65歳に達したときは、中高齢寡婦加は加算されなくなるが、経過的寡婦加算の額が加算される。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

①【R3年問1B】 ×

昭和3241日生まれの妻には、経過的寡婦加算は加算されません。

 経過的寡婦加算が加算されるのは、「昭和31年4月1日以前」に生まれた妻です。新法が施行された昭和61年4月1日に30歳以上だった人が対象です。

 第3号被保険者の制度が始まったのは昭和61年4月。昭和61年4月から60歳に達するまで国民年金に加入した場合の老齢基礎年金と経過的寡婦加算を合わせて 中高齢寡婦加算の額(遺族基礎年金の4分の3)と同じ額になるよう設定されています。

 昭和31年4月2日以降生まれの場合、昭和61年4月から60歳に達するまですべて国民年金に加入すると「遺族基礎年金の4分の3」の額は支給されるので、経過的寡婦加算は加算されません。

(昭和60年法附則第73条)

 

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②【H27年出題】※改正による修正あり

 保険料納付済期間と保険料免除期間を合算した期間が25年以上ある老齢厚生年金の受給権者(その計算の基礎となる被保険者期間の月数は240か月以上。)が死亡したことによりその妻(昭和2542日生まれ)に支給される遺族厚生年金は、その権利を取得した当時、妻が65歳以上であっても、経過的寡婦加算が加算される。なお、当該妻は障害基礎年金及び遺族基礎年金の受給権を有しないものとする。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【解答】 

②【H27年出題】 〇

ポイント!

・遺族厚生年金の受給権が発生したときに、既に妻が65歳以上でも、経過的寡婦加算が加算されます

・長期要件(保険料納付済期間と保険料免除期間を合算した期間が25年以上)の場合は、死亡した夫の厚生年金保険の被保険者期間の月数が原則240か月以上あることが条件です。

(昭和60年法附則第73条)

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