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社会保険労務士合格研究室

(令和3年出題より)過去問から学ぶ厚生年金保険法 

R4-098

R3.11.28 2以上の種別の被保険者であった期間がある場合の中高齢寡婦加算

令和3年の問題から厚生年金保険法を学びましょう。

 

今日は「2以上の種別の被保険者であった期間がある場合の中高齢寡婦加算」です。

 

 

では、どうぞ!

 

①【R3年問7E

 2以上の種別の被保険者であった期間を有する老齢厚生年金の受給権者が死亡した場合における遺族厚生年金(中高齢の寡婦加算額が加算されるものとする。)は、各号の厚生年金被保険者期間に係る被保険者期間ごとに支給するものとし、そのそれぞれの額は、死亡した者に係る2以上の被保険者の種別に係る被保険者であった期間を合算し、1の期間に係る被保険者期間のみを有するものとみなして遺族厚生年金の額の計算に関する規定により計算した額に中高齢の寡婦加算額を加算し、それぞれ1の期間に係る被保険者期間を計算の基礎として計算した額に応じて按分した額とする。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

①【R3年問7E】 ×

 2以上の種別の被保険者であった期間を有する老齢厚生年金の受給権者(保険料納付済期間+保険料免除期間+合算対象期間が25年以上あること)が死亡した場合、遺族厚生年金は長期要件となります。

 中高齢寡婦加算額は按分して支払われるのではなく、各号の厚生年金被保険者期間のうち最も長い一の期間に基づく遺族厚生年金に加算されます。また、最も長い一の期間が2以上ある場合は、①第1号②第2号③第3号④第4号の順序で加算されます。

 なお、長期要件の場合の中高齢寡婦加算は、死亡した夫の被保険者期間が240月以上あることが条件です。240月以上の計算は、2以上の種別の被保険者であった期間を合算します。

(施行令第3条の13の7)

 

ここもチェック!

2以上の種別の被保険者であった期間を有する場合の遺族厚生年金について
 年金の決定、支払
短期要件死亡日(又は初診日)に加入していた実施機関が行う
長期要件それぞれの加入期間ごとに各実施機関が行う

 

 

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②【H28年出題】

1号厚生年金被保険者期間が15年、第3号厚生年金被保険者期間が18年ある老齢厚生年金の受給権者が死亡したことにより支給される遺族厚生年金は、それぞれの被保険者期間に応じてそれぞれの実施機関から支給される。

 

 

③【H30年出題】

 障害等級1級の障害厚生年金の受給権者(厚生年金保険法第58条第1項第4号に規定するいわゆる長期要件には該当しないものとする。)が死亡し、その者が2以上の被保険者の種別に係る被保険者であった期間を有していた場合、遺族厚生年金の額については、その死亡した者に係る2以上の被保険者の種別に係る被保険者であった期間を合算し、1の被保険者の種別に係る被保険者であった期間に係る被保険者期間のみを有するものとみなして額の計算をする。なお、それぞれの期間を合算しても300か月に満たない場合は、300か月として計算する。

 

 

 

 

 

 

  

 

 

 

 

【解答】 

②【H28年出題】 〇

1号(15年)+第3号(18年)ある老齢厚生年金の受給権者が死亡したことにより支給される遺族厚生年金は長期要件です。長期要件の場合は、それぞれの被保険者期間に応じた遺族厚生年金が、それぞれの実施機関から支給されます。

(法第78条の32)

  

 

③【H30年出題】 〇

 問題文は障害等級1級の障害厚生年金の受給権者の死亡ですので、短期要件の遺族厚生年金です。

 2以上の種別に係る被保険者であった期間を合算して、1つにまとめて計算した遺族厚生年金が、初診日における被保険者の種別に応じた実施機関から支給されます。

(法78条の第32)

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