合格まで一緒に頑張りましょう!合言葉は「毎日コツコツ」

社会保険労務士合格研究室

厚生年金保険法

R4-225 

R4.4.4 厚生年金保険・国庫負担

 厚生年金保険の財源は主に保険料ですが、国庫負担もあります。

 今日は国庫負担がテーマです。

 

 条文を読んでみましょう。

第80条 (国庫負担等)

① 国庫は、毎年度、厚生年金保険の実施者たる政府が負担する基礎年金拠出金の額の2分の1に相当する額を負担する。

② 国庫は、①に規定する費用のほか、毎年度、予算の範囲内で、厚生年金保険事業の事務(基礎年金拠出金の負担に関する事務を含む。)の執行(実施機関(厚生労働大臣を除く。)によるものを除く。)に要する費用を負担する。

③ 実施機関(厚生労働大臣を除く。以下この項において同じ。)が納付する基礎年金拠出金及び実施機関による厚生年金保険事業の事務の執行に要する費用の負担については、この法律に定めるもののほか、共済各法の定めるところによる。

 

★「国庫負担」とは、年金給付の財源として、税負担をもとに国が支出するものです。(参照:厚生労働省ホームページ)

 

先に「実施機関」を確認しましょう。

・第1号厚生年金被保険者 

→ 厚生労働大臣

・第2号厚生年金被保険者 

→ 国家公務員共済組合及び国家公務員共済組合連合会

・第3号厚生年金被保険者 

→ 地方公務員共済組合、全国市町村職員共済組合連合会及び地方公務員共済組合連合会

・第4号厚生年金被保険者

→ 日本私立学校振興・共済事業団

 

では、第80条を確認しましょう。

①について

 厚生年金保険の被保険者(第2号被保険者)にも、その被扶養配偶者(第3号被保険者)にも「基礎年金」が支給されます。そのための費用として、厚生年金保険の実施者たる政府は「基礎年金拠出金」を負担しています。その基礎年金拠出金の額の2分の1を国庫が負担しています。

 

②について

 厚生年金保険事業の事務の執行(実施機関(厚生労働大臣を除く。)によるものを除く。)に要する費用は国庫が負担する。 → 事務費は、予算の範囲内で国庫が負担しています。

 

③について

 実施機関(厚生労働大臣を除く)が納付する「基礎年金拠出金」と実施機関(厚生労働大臣を除く。)による「事務の執行に要する費用の負担」については、厚生年金保険法に定めるもののほか、共済各法の定めるところによります。

 

 

過去問をどうぞ!

H29年選択式】

 厚生年金保険法第80条第1項の規定により、国庫は、毎年度、厚生年金保険の実施者たる政府が負担する< A >に相当する額を負担する。

 

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

A 基礎年金拠出金の額の2分の1

社労士受験のあれこれ