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社会保険労務士合格研究室

 令和4年基本問題(健康保険法)

R5-027

R4.9.24 R4択一式より『移送費として支給される額』

 今日のテーマは「移送費」です。

 

さっそく条文を読んでみましょう。

97条 

① 被保険者が療養の給付(保険外併用療養費に係る療養を含む。)を受けるため、病院又は診療所に移送されたときは、移送費として、厚生労働省令で定めるところにより算定した金額を支給する。

② 移送費は、厚生労働省令で定めるところにより、保険者が必要であると認める場合に限り、支給するものとする。

 

則第80条 (移送費の額)

 法第97条第1項の厚生労働省令で定めるところにより算定した金額は、最も経済的な通常の経路及び方法により移送された場合の費用により算定した金額とする。ただし、現に移送に要した費用の金額を超えることができない

 

則第81条 (移送費の支給が必要と認める場合)

保険者は、被保険者が次の各号のいずれにも該当すると認める場合に移送費を支給する。

1 移送により法に基づく適切な療養を受けたこと。

2 移送の原因である疾病又は負傷により移動をすることが著しく困難であったこと。

3 緊急その他やむを得なかったこと。

 

★移送費とは?

 負傷、疾病等により移動が困難な患者が医師の指示により一時的、緊急的な必要性があって移送された場合に、その経済的な出費について補填を行い、必要な医療が受けられることを可能にするとの考え方から、現金により支給されます。

 

 なお、通院など一時的、緊急的とは認められない場合については、移送費の支給の対象とはなりません。

参照:H6.9.9保険発第119号・庁保険発第9

 

令和4年の問題をどうぞ!

R43-イ】 

 被保険者が療養の給付(保険外併用療養費に係る療養を含む。)を受けるため、病院又は診療所に移送されたときは、保険者が必要であると認める場合に限り、移送費が支給される。移送費として支給される額は、最も経済的な通常の経路及び方法により移送された場合の費用により保険者が算定した額から3割の患者自己負担分を差し引いた金額とする。ただし、現に移送に要した金額を超えることができない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

R43-イ】 ×

 移送費には一部負担金はありませんので、「3割の患者自己負担分を差し引いた」の部分が誤りです。

 なお、移送費は、最も経済的な通常の経路及び方法により移送された場合の費用に基づいて算定した額の範囲での実費が支給されます。

 

では、過去問もどうぞ!

H24年出題】

 被保険者が療養の給付(保険外併用療養費に係る療養を含む。)を受けるため、病院又は診療所に移送されたときは、保険者が必要であると認める場合に限り、移送費が支給される。この金額は、最も経済的な通常の経路及び方法により移送された場合の費用により算定した金額となるが、現に移送に要した費用の金額を超えることができない。

 

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

H24年出題】 〇

 移送費の金額は、最も経済的な通常の経路及び方法により移送された場合の費用で算定した額の範囲内での実費です。

社労士受験のあれこれ