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R5-150
基本手当の所定給付日数は、算定基礎期間、年齢、離職理由、就職が困難な者であるかどうかで決まります。
しかし、その時の雇用失業情勢や、地域の状況などにより、所定給付日数の延長が行われることもあります。
延長給付には、訓練延長給付、個別延長給付、広域延長給付、全国延長給付、地域延長給付があります。
今日は、広域延長給付と全国延長給付をみていきます。
<広域延長給付>
厚生労働大臣が失業者が多数発生した地域について広域職業紹介活動を行わせた場合において必要があると認めるときは、その指定する期間内に限り当該地域に係る広域職業紹介活動により職業のあっせんを受けることが適当と認められる受給資格者について、所定給付日数を超えて基本手当を支給する措置(広域延長措置)を決定することができる。
(行政手引52401)
※広域延長給付は、90日を限度として行われます。
<全国延長給付>
厚生労働大臣は、失業の状況が全国的に著しく悪化し、政令で定める基準に該当するに至った場合において、受給資格者の就職状況からみて必要があると認めるときは、その指定する期間内に限り、すべての受給資格者を対象として一定日数の給付日数を延長するための措置(全国延長措置)を決定することができる。
また、厚生労働大臣は、全国延長措置を決定した後において必要があると認めるときは、上記により指定した期間を延長することができることとなっている。
(行政手引52451)
※全国延長給付は、「すべての受給資格者」が対象です。
※全国延長給付は、90日を限度として行われます。
では、過去問をどうぞ!
①【R2年出題】
厚生労働大臣は、その地域における基本手当の初回受給率が全国平均の初回受給率の1.5倍を超え、かつ、その状態が継続すると認められる場合、当該地域を広域延長給付の対象とすることができる。
②【H25年出題】
全国延長給付は、連続する4月間の各月における基本手当の支給を受けた受給資格者の数を、当該受給資格者の数に当該各月の末日における被保険者の数を加えた数で除して得た率が、それぞれ100分の3となる場合には、支給されることがある。
③【R2年出題】
厚生労働大臣は、雇用保険法第27条第1項に規定する全国延長給付を支給する指定期間を超えて失業の状況について政令で定める基準に照らして必要があると認めるときは、当該指定期間を延長することができる。
【解答】
①【R2年出題】 ×
1.5倍ではなく、「100分の200」以上となるに至り、かつその状態が継続すると認められる場合に行われます。
(法第25条、令第6条)
②【H25年出題】 ×
全国延長給付が行われる基準は、「連続する4月間(基準期間)の失業の状況が次に掲げる状態にあり、かつ、これらの状態が継続すると認められること」とされています。
1 基準期間内の各月における基本手当の支給を受けた受給資格者の数を、当該受給資格者の数に当該各月の末日における一般被保険者の数を加えた数で除して得た率が、それぞれ100分の4を超えること。
2 基準期間内の各月における初回受給者の数を、当該各月の末日における一般被保険者の数で除して得た率が、基準期間において低下する傾向にないこと。
「100分の4」が基準ですので、100分の3の場合は、全国延長給付は行われません。
(法第27条、令第7条)
③【R2年出題】 〇
厚生労働大臣は、全国延長措置を決定した後で必要があると認めるときは、指定した期間を延長することができます。
(法第27条第2項)
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