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社会保険労務士合格研究室

労災保険法「派遣労働者」

R7-288 06.12

派遣労働者の労災についての出題

 「派遣労働者」は、「派遣元事業主」とは「労働契約関係」にあり、「派遣先事業主」とは「指揮命令関係」にあります。

 「派遣労働者」の労災保険は、労働契約関係にある派遣元事業主が労災保険の適用事業となります。

 

 「労働者災害補償保険法に関しては、同法第3条第1項は「労働者を使用する事業を適用事業とする」と規定しており、この「使用する」は労働基準法等における「使用する」と同様労働契約関係にあるという意味に解されており、また、労働基準法上の災害補償責任が派遣元事業主に課される以上、労災保険法と労働基準法との関係を考慮すれば、労災保険法の適用についても同様に取り扱い、派遣元事業主を労災保険の適用事業とすることが適当である。」とされています。

(昭61.6.30基発第383)

 

 

さっそく過去問をどうぞ!

①【H22年選択式】

 派遣労働者に係る業務災害の認定に当たっては、派遣労働者が< A >との間の労働契約に基づき< A >の支配下にある場合及び派遣元事業と派遣先事業との間の労働者派遣契約に基づき< B >の支配下にある場合には、一般に< C >があるものとして取り扱われる。

(選択肢)

① 業務起因性   ② 業務遂行性   ③ 条件関係   ④ 相当因果関係

⑤ 派遣先事業主   ⑥ 派遣先責任者   ⑦ 派遣元事業主

⑧ 派遣元事業主及び派遣先事業主

⑨ 派遣元事業主又は派遣先事業主

⑩ 派遣元責任者   

 

 

 

 

 

【解答】

①【H22年選択式】

A> ⑦ 派遣元事業主

B> ⑤ 派遣先事業主

C> ② 業務遂行性

(昭61.6.30基発第383)

 

 

 

②【R1年出題】

 派遣労働者に係る業務災害の認定に当たっては、派遣労働者が派遣元事業主との間の労働契約に基づき派遣元事業主の支配下にある場合及び派遣元事業と派遣先事業との間の労働者派遣契約に基づき派遣先事業主の支配下にある場合には、一般に業務遂行性があるものとして取り扱うこととされている。

 

 

 

 

 

【解答】

②【R1年出題】 〇

 ①の選択式と同じ問題です。

(昭61.6.30基発第383)

 

 

③【R1年出題】

 派遣労働者に係る業務災害の認定に当たっては、派遣元事業場と派遣先事業場との間の往復行為については、それが派遣元事業主又は派遣先事業主の業務命令によるものであれば一般に業務遂行性が認められるものとして取り扱うこととされている。

 

 

 

 

【解答】

③【R1年出題】 

 派遣元事業場と派遣先事業場との間の往復の行為については、それが派遣元事業主又は派遣先事業主の業務命令によるものであれば一般に業務遂行性が認められるとされています。

(昭61.6.30基発第383)

 

 

④【R1年出題】

 派遣労働者に係る通勤災害の認定に当たっては、派遣元事業主又は派遣先事業主の指揮命令により業務を開始し、又は終了する場所が「就業の場所」となるため、派遣労働者の住居と派遣元事業場又は派遣先事業場との間の往復の行為は、一般に「通勤」となるものとして取り扱うこととされている。

 

 

 

 

【解答】

④【R1年出題】 〇

<派遣労働者に係る通勤災害の認定に当たって>

・派遣元事業主又は派遣先事業主の指揮命令により業務を開始し、又は終了する場所が「就業の場所」となる

・したがって、派遣労働者の住居と派遣元事業場又は派遣先事業場との間の往復の行為は、一般に「通勤」となる

とされています。

(昭61.6.30基発第383)

 

 

 

⑤【R1年出題】

 派遣労働者の保険給付の請求に当たっては、当該派遣労働者に係る労働者派遣契約の内容等を把握するため、当該派遣労働者に係る「派遣元管理台帳」の写しを保険給付請求書に添付することとされている。

 

 

 

 

 

【解答】

⑤【R1年出題】 〇

・保険給付請求書の事業主の証明は派遣元事業主が行います。

・派遣労働者に係る労働者派遣契約の内容等を把握するため、当該派遣労働者に係る「派遣元管理台帳」の写を当該保険給付請求書に添付させることとされています。

(昭61.6.30基発第383)

 

 

 

⑥【R1年出題】

 派遣労働者の保険給付の請求に当たっては、保険給付請求書の事業主の証明は派遣先事業主が行うこととされている。 

 

 

 

 

【解答】

⑥【R1年出題】 ×

 派遣労働者の保険給付の請求に当たり、保険給付請求書の事業主の証明は「派遣先」ではなく「派遣元事業主」が行うこととされています。

(昭61.6.30基発第383)

 

 

⑦【H30年出題】

行政庁は、厚生労働省令で定めるところにより、労働者派遣法第44条第1項に規定する派遣先の事業主に対して、労災保険法の施行に関し必要な報告、文書の提出又は出頭を命ずることができる。

 

 

 

 

 

【解答】

⑦【H30年出題】 〇

条文を読んでみましょう。

法第46

 行政庁は、厚生労働省令で定めるところにより、労働者を使用する者労働保険事務組合、第35条第1項に規定する団体、労働者派遣法第44条第1項に規定する派遣先の事業主又は船員職業安定法に規定する船員派遣の役務の提供を受ける者に対して、この法律の施行に関し必要な報告、文書の提出又は出頭を命ずることができる

 

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