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R8-032 9.25
使用者が労働者に時間外労働・休日労働をさせる場合は、労使協定の締結と届出が必要です。
労働基準法第36条に定められている労使協定を36協定といいます。
第36条を読んでみましょう。
第36条第1項 使用者は、当該事業場に、労働者の過半数で組織する労働組合がある場合においてはその労働組合、労働者の過半数で組織する労働組合がない場合においては労働者の過半数を代表する者との書面による協定をし、これを行政官庁に届け出た場合においては、労働時間又は休日に関する規定にかかわらず、その協定で定めるところによって労働時間を延長し、又は休日に労働させることができる。 |
労使協定の労働者側の当事者は、「労働者の過半数で組織する労働組合がある場合はその労働組合」、労働者の過半数で組織する労働組合がない場合は、「労働者の過半数を代表する者」です。
今回は、協定当事者になる要件などをみていきます。
過去問を解いてみましょう
①【H22年出題】
労働基準法第36条第1項等に定める労働基準法上の労使協定を締結する労働者側の当事者は、当該事業場に労働者の過半数で組織する労働組合がある場合においてはその労働組合、労働者の過半数で組織する労働組合がない場合においては労働者の過半数を代表する者とされており、労働者の過半数を代表する者の選出は、必ず投票券等の書面を用いた労働者による投票によって行わなければならない。
【解答】
①【H22年出題】 ×
労働者の過半数を代表する者の選出は、「法に規定する協定等をする者を選出することを明らかにして実施される投票、挙手等の方法による手続により選出された者であって、使用者の意向に基づき選出されたものでないこと。」と規定されています。
「使用者の意向に基づき選出されたものでない」ことがポイントですので、投票券等の書面を用いた方法に限定されません。
(則第6条の2第1項第2号)
②【H22年出題】
労働基準法第41条第2号に定めるいわゆる管理監督者に当たる者であっても、労働基準法第9条に定める労働者に該当し、当該事業場の管理監督者以外の労働者によって選出された場合には、労働基準法第36条第1項等に定める労働基準法上の労使協定を締結する労働者側の当事者である過半数を代表する者になることができる。
【解答】
②【H22年出題】 ×
管理監督者は労働者代表になることはできません。
労働者の過半数代表者は、「法第41条第2号に規定する監督又は管理の地位にある者でないこと。」という要件が規定されています。
(則第6条の2第1項第1号)
➂【R7年出題】
協定当事者である「労働者の過半数を代表する者」の「労働者」の範囲には、労働基準法第41条第2号の「管理監督者」、同条第3号の「監視、断続的労働従事者で行政官庁の許可を受けた者」、満18歳に満たない者などのような、時間外労働又は休日労働を考える余地のない者を含む全ての労働者と解すべきであるとされている。
【解答】
➂【R7年出題】 〇
36協定は、時間外労働又は休日労働の対象となる労働者の過半数の意思を問うためものではなく、「当該事業に使用されているすべての労働者の過半数の意思を問うためのもの」と解釈されています。そのため、「労働者」の範囲には、「管理監督者」、「監視、断続的労働従事者で行政官庁の許可を受けた者」、満18歳に満たない者などの時間外労働又は休日労働を考える余地のない者も含まれます。
(昭45.1.1845基収6206号)
④【R7年出題】
協定当事者である使用者は、労働基準法第10条の「使用者」であるから、各事業場の長ではなく、株式会社の社長自らが協定当事者となることも可能である。
【解答】
④【R7年出題】 〇
三六協定は、それぞれの事業場ごとに締結します。しかし、協定当事者については、各事業場の長ではなく、株式会社の社長自らが協定当事者となることも可能であると解されています。
(昭24.2.9基収第4234号)
⑤【R7年出題】
法人の役員を含む全従業員により構成されており、その目的・活動内容に照らし労働組合とは認められない親睦団体の代表者が自動的に協定を締結したにすぎない場合、当該代表者は、「労働者の過半数を代表する者」に当たらないとされている。
【解答】
⑤【R7年出題】 〇
親睦団体の代表者が自動的に協定を締結したとしても、その代表者は36協定を締結するために選任されたわけではないので、「労働者の過半数を代表する者」に当たりません。
(参照:厚生労働省ホームページ)
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